2017年05月01日

◆国際共産主義はグローバル資本が生み育てた

伊勢 雅臣



■1.「ロシア革命はユダヤ革命」

世界でおよそ1億人を殺害したと言われる共産主義の幕開けは、今から
ちょうど100年前、1917年に始まったロシア革命だった。その末裔である
シナや北朝鮮が今もわが国の安全を脅かし、国内でも日本共産党が存在感
を示していることを考えると、過ぎ去った過去の1ページと片付けるわけ
にはいかない。

実は、ヨーロッパでは「ロシア革命はユダヤ革命」と言われている。ロシ
アで迫害されていたユダヤ人が自らを解放するための革命だった、という
のである。[1, 646/2084]

一見、眉唾物の陰謀史観に見えるが、元ウクライナ大使の馬渕睦夫氏の著
作から共産主義とユダヤ財閥との関連を見ていくと、本誌でも取り上げ
た、その後の第二次大戦、シナの国共内戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争な
ど、国際共産主義が絡んだ戦争にまつわる数々の謎が解けていく。

馬渕氏の論説は現代のグローバリズムにまで及んでいるが、本稿ではまず
ソ連の関わったこれらの戦争の舞台裏を、馬渕氏の著作から見てみたい。


■2.日露戦争で日本を助けたユダヤ資本

事の発端は、ロシアで行われていたユダヤ人弾圧である。18世紀末、ポー
ランドはロシア、プロイセン、オーストリアなどに分割され、ロシアは同
国にいた多くのユダヤ人を帝国内に抱えることになった。

ところが、ユダヤ人はロシアに同化せずに独自の生活様式に固執しました。

また、商才を発揮して無知なロシア農民を搾取したことから、ロシア農民
の間にユダヤ商人に対する反感が強まり、それが高じて集団でユダヤ人を
襲うようになっていったのです。

ロシア帝国はユダヤ人排斥主義をとっており、ポグロムと呼ばれるユダヤ
人殺戮を繰り返していました。[1, 828/2084]


ロシア革命前の1904-5年に勃発した日露戦争では、アメリカの国際銀行
クーン・ロープ商会のヤコブ・シフが大量に日本の国債を買って支援し
た。シフはユダヤ人で、同胞の資本を集めて、日本に戦費を供給してくれ
たのである。[a]

その資金を使って、日本陸軍の明石元二郎大佐はレーニンなどの共産主義
勢力に膨大な援助をして革命運動を煽り、ロシアを背後から動揺させた。
この工作が日露戦争の勝因の一つとなった。[b]


■3.ユダヤ財閥が支援したマルクスの共産主義研究

ロシア革命を主導したレーニンはユダヤ人の血が四分の一入っている。大
学生の時代からカール・マルクスの『資本論』などの著作を読みふけり、
共産主義に傾倒するようになった。

そのマルクスもユダヤ人で、研究を支援していたのが、これまたユダヤ財
閥ロスチャイルドだった。資本家が共産主義の研究を支援するというの
は、一見、矛盾しているが、ロスチャイルドが国際資本家であることを考
えれば、共通点が見えてくる。

ロスチャイルドの基礎を築いたマイアー・アムシェル・ロートシルト(こ
の英語読みがロスチャイルド)は18世紀後半、フランクフルトのゲットー
(ユダヤ人隔離居住区)出身で、銀行家として成功し、5人の息子をフラ
ンクフルト、ウィーン、ロンドン、ナポリ、パリの5箇所に分散させて、
銀行業を国際的に拡大させた。

彼らには祖国はなく、ある国家の弾圧を受けても生き延びられるよう各国
に事業を分散させたのである。カール・マルクスもプロイセン(現ドイ
ツ)に生まれたが、共産主義活動で各国政府から追放されたり、弾圧から
逃れたりしながら、パリ、ブリュッセル、ケルンと放浪した。その後、ロ
ンドンに移り住んで『資本論』を書き上げたのである。

ユダヤ人が世界に離散して住むことを「ディアスポラ」と呼ぶ。国民国家
とはある民族の共同体として作られているが、自らの民族国家を持たない
ユダヤ人はどこに行っても少数民族で、いつ弾圧されるか分からない。そ
ういう状況で生き延びるためには、国際金融で成功して国家を超えた力を
持つか、国際共産主義で国家を滅ぼすしかない。

国家を否定し、国家を超えた力を持とうとするところに、ロスチャイルド
とマルクスの共通項があった。しかも革命によって実現した共産主義社会
は、エリートによる独裁と大衆支配、宗教や道徳を否定する唯物的思考と
いう点で、グローバル資本主義社会と瓜二つだった。


■4.ユダヤ人によるユダヤ人のためのロシア革命

革命が勃発すると、イギリスのロスチャイルドとアメリカのヤコブ・シフ
はスイスに亡命していたレーニンを支援して、ロシアに戻した。同じくユ
ダヤ人でアメリカにいたトロッキーは、米政府から支給されたパスポート
をもってロシアに戻り、革命指導者となった。一緒にニューヨークの金融
街ウォール・ストリートなどで働いていたロシア系ユダヤ人を引き連れて
行った。

2人以外にも、カーメネフ、ジノヴィェフ、ラデック、スヴェルドルフ、
リトヴィノフなど、当時の革命指導者の8割以上がユダヤ人だった。

革命と共に、ニコライ2世とその家族は銃殺され、数百万人から一千万人
と言われるロシア民衆の粛清が行われた。ロシア革命はロシア皇帝の圧政
に立ち上がったロシア民衆によるものというのが定説だが、それならなぜ
こんな大規模な粛清が必要だったのか、説明がつかない。ユダヤ革命に反
発するロシア民衆を弾圧した、と考えると納得がいく。

トロッキーが政権をとって最初に行ったことは、人民から金(ゴールド)
を供出させることだった。共産主義国家では金の私有は禁止される、とい
うのが表向きの理由だったが、ロマノフ王朝から取り上げた財宝と共に、
革命に資金援助をしたユダヤ財閥への返済に使われたのだった。

ロシア系ユダヤ人で、アメリカのオクシデンタル石油会長のアマンド・ハ
マーもロシア革命を支援し、革命成功後にはすぐにレーニンを訪ねてアメ
リカの穀物やトラクターなどを売りつけ、ビジネスを始めている[2,
p35]。革命や戦争はユダヤ資本にとっては、絶好の収益機会なのである。


■5.ルーズベルトの親ソ政策

革命後のソ連とアメリカの奇妙な友好関係は、国際ユダヤ資本という共通
項に着目すると謎が解けてくる。アメリカのフランクリン・デラノ・ルー
ズベルト民主党政権は1933年にソ連を承認した。それまでの4代の大統領
は、共産主義がアメリカに浸透することを恐れて承認を拒否していたのだ
が、それを覆したのである。

ルーズベルトの家系もユダヤ系と言われている。母親の実家デラノ家は19
世紀にシナにアヘンを売り込んで世界的な大富豪にのし上がった。また、
夫人のエレノアは社会主義者だった。

ルーズベルトは大恐慌に際して、ニューディール政策で経済のてこ入れを
図った。この政策自体が政府の大規模公共投資という社会主義的な性格を
持っていた。この時も、政府に資金を貸し付けて大儲けしたのは国際資本
だった。

ルーズベルト政権に多くの共産主義者が入り込み、その政策を親ソ反日に
ねじ曲げていった様子が、近年公開されたアメリカの機密資料・ベノナ文
書などで明らかにされている。当時、日本はソ連と敵対していた反共国家
だった。日露戦争の時に反露親日だった米国は、ロシア革命を機に親ソ反
日に転換したのである。

独ソ戦が始まると、ルーズベルト政権はソ連に対して凄まじい軍事支援を
行った。航空機1万4千7百機(零戦の全生産量に匹敵)、戦車7千両、
装甲車6千3百両、トラック37万5千台、ジープ5万2千台という規模で
あった[c]。これも単なる親ソ政策というだけでなく、これだけの生産を
して儲けたのが誰かを考えれば、十分納得がいく。

ルーズベルト政権は、欧州での対ドイツ戦に絶対に参戦しないという公約
で再選されたのだが、その公約を破らずに参戦するために、日本を追いつ
め、真珠湾攻撃を仕掛けさせて、米国民を戦争に引きずり込んだのである。

当時の米共和党下院リーダー・ハミルトン・フィッシュ議員は、「ルーズ
ベルトは、われわれをだまし、いわば裏口からわれわれをドイツとの戦争
にまきこんだ」と著書で公言している。[d]


■6.シナ大陸をソ連陣営にプレゼントしたトルーマン民主党政権

アメリカの共産主義陣営への奇妙な肩入れは、その後も続く。大東亜戦争
の末期に、もうソ連の肩入れなど必要ないのに満洲・樺太・千島列島侵攻
を許した。ヤルタ会談ではソ連に満洲での利権を与えるという約束が秘密
裏になされ、蒋介石はショックで打ちのめされた。

またシナ大陸で国民党と共産党との国共内戦が始まると、ルーズベルトの
後をついだトルーマン民主党政権が送った特使マーシャルは、国民党軍が
優勢になる都度、停戦をもちかけて、その勝利を妨害した。蒋介石への軍
事支援は止められ、アメリカからソ連への軍事援助が一部シナ共産党軍に
流れても見て見ぬふりをしていた。

米議会が国民党軍への軍事支援を求めると、国民党軍が「共産主義に敗れ
る恐れはない」と制止し、2年後に共産党軍が優勢となった頃には、支援
は手遅れだと否定した。

それでも議会が2億75百万ドルの経済支援と1億25百万ドルの軍事支援
を行う案を議決すると、8ヶ月も実施を遅らせ、最初の船積みが行われた
時にはシナ共産党が大勢を決して、中華人民共和国の建国を宣言してい
た。[e, 3, p36]

アメリカが本来の国力を使って蒋介石を支援していれば、シナ大陸は蒋介
石の国民党が統治し、ソ連に対する防壁となったはずである。ルーズベル
トの後をついだトルーマン政権はわざわざシナ大陸をそっくりソ連の陣営
にプレゼントしたのである。なぜ、そんな事をしたのかは、その後の歴史
を辿ると見えてくる。


■7.仕掛けられた朝鮮戦争

1950年1月12日、マーシャルの後任、アチソン国務長官は「アメリカのア
ジア地域の防衛線には南朝鮮を含めない」と演説した。いわゆるアチソ
ン・ラインである。これは共産主義勢力に南朝鮮が侵略されてもアメリカ
は関与しない、というゴー・サインであるととられても仕方のない発言で
あった。

北朝鮮はこの発言を承けて、半年後の6月25日に38度線を越えて韓国侵攻
を開始した。朝鮮戦争の始まりである。

国連軍の編成には安全保障理事会の承認が必要だった。ソ連の外相グロム
イコは当然、拒否権を発動すべきとスターリンに進言したのだが、スター
リンは「私の考えでは、ソ連代表は安保理事会に出席すべきではないな」
と述べた。ソ連の意図的な欠席により、国連軍が出動できたのである。

北朝鮮軍は半島南端の釜山まで韓国軍を追いつめていたが、ここでマッ
カーサー指揮する国連軍が巻き返しを図り、北朝鮮軍を押し返して、シナ
国境まで追いつめた。

マッカーサーは中共軍が満洲から北朝鮮に入ってくるのを防ぐために、鴨
緑江(おうりょくこう)にかかる橋を爆撃する作戦を立てたが、国防長官
になっていたマーシャルに拒否された。積極的攻勢をとろうとするマッ
カーサーは解任され、後を継いだクラーク将軍も「私には勝利するために
必要な権限も武器・兵員も与えられなかった」と自著のなかで書いてい
る。[2, p184]
 
朝鮮戦争は3年も続いたが、こうした民主党政権の介入で米軍は手足を縛
られ、結局、開戦前とほとんど変わらないラインで休戦協定が調印され
た。戦場となった朝鮮半島と、戦い合った米軍とシナ軍は多大な損害を受
けたが、得をしたのはシナの台頭を防いだソ連と、膨大な軍備・軍需物資
を売ったグローバル資本だった。


■8.作られたベトナム戦争

1961年5月に、ケネディ民主党政権が「軍事顧問団」という名の特殊作戦
部隊600名を送り込んで始まったベトナム戦争も、その裏での奇妙な米ソ
結託があったという点で、朝鮮戦争とよく似ている。

1966年10月、ベトナム戦争が最も激しさを増した時、ジョンソン民主党政
権はソ連などに総額3百億ドルを融資し、ソ連などはこの資金を使って、
アメリカから「非戦略物資」の輸入にあてた。その「非戦略物資」には、
石油、航空機部品、レーダー、コンピューター、トラック車両などが含ま
れていた。ソ連はこれらを北ベトナムへの支援に使った。

このタイミングでのソ連支援は、結局、ベトナム戦争を長引かせる効果し
かなかった。ジョンソン政権が本当にベトナム戦争の勝利を欲したなら、
こんな支援をするはずがない。結局、ジョンソン政権の狙いは、戦争を長
引かせ、軍備・軍需物資を大量に消費させて、グローバル資本が儲け続け
る点にあったと考えざるを得ない。

こうしてベトナム戦争は1973年に、ニクソン共和党政権がベトナムから米
軍を撤退させるまで10余年に渡って続いた。米国内では反戦運動が激化
し、それまでアメリカ社会の主流を握っていたWASP(白人で、かつア
ングロサクソン、プロテスタント)の権威が一気に凋落した。

 カーター政権で国家安全保証を担当していたブレジンスキー大統領補佐
官は「WASPの没落のあとに、アメリカ社会で支配的エリートになった
のはユダヤ社会である」と述べている。[2, p132]

 アメリカ社会を支配したグローバル資本は、東西冷戦の敵役として使っ
てきたソ連の役割は終えたとして、ソ連を打倒して、その天然資源を手中
にした。ソ連の国営・公営企業を民営化して、7つの新興財閥が産まれた
が、そのうち6つがユダヤ系だった。一方、天然資源はないが、安価なで
豊富な労働力があるシナは共産主義体制を温存させたまま「世界の工場」
と化した。

 こうして東西冷戦は幕を閉じ、戦後は第二幕を迎えた。その後の混沌と
した世界情勢もグローバル資本の動きから見ると、よく理解できる。これ
については、稿を改めよう。



■リンク■

a. JOG(291) 高橋是清 〜 日露戦争を支えた外債募集
 莫大な戦費の不足を補うために欧米市場で資金を調達する、との使命を
帯びて、是清は出発した。
http://www2s.biglobe.ne.jp/nippon/jogbd_h15/jog291.html

b. JOG(176) 明石元二郎〜帝政ロシアからの解放者
 レーニンは「日本の明石大佐には、感謝状を出したいほどだ」と言った。
http://www2s.biglobe.ne.jp/nippon/jogbd_h13/jog176.html

c. JOG(951) ルーズベルト大統領が播いた「竜の歯」 〜 日米戦争、冷
戦、そして共産中国
 共産主義者に操られたルーズベルト大統領が、日本を開戦に追い込み、
ソ連を護り育て、世界に戦争の危機をばらまいた。
http://blog.jog-net.jp/201605/article_4.html

d. JOG(096) ルーズベルトの愚行
 対独参戦のために、米国を日本との戦争に巻き込んだ。
http://www2s.biglobe.ne.jp/nippon/jogbd_h11_2/jog096.html

e. JOG(441) 中国をスターリンに献上した男
 なぜ米国は、やすやすと中国を共産党の手に渡 してしまったのか?
http://www2s.biglobe.ne.jp/nippon/jogdb_h18/jog441.html


■参考■(お勧め度、★★★★:必読〜★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。

1. 馬渕睦夫『世界を操るグローバリズムの洗脳を解く』(Kindle
版)★★★、悟空出版、H27
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4908117144/japanontheg01-22/

2. 馬渕睦夫『「反日中韓」を操るのは、じつは同盟国・アメリカだっ
た!』★★★、WAC BUNKO、H26
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4898317073/japanontheg01-22/

3.馬渕睦夫『[新装版]国難の正体』★★★、ビジネス社、H26
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/482841777X/japanontheg01-22/
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