川原 俊明(弁護士)
特定商取引法とは、@訪問販売、A電話勧誘販売、B通信販売、
C連鎖販売取引、D特定継続的役務提供、E業務提供誘引販売取
引、F訪問購入の取引について規制をする法律です。
@訪問販売取引を規制する法律が制定(昭和51年)されました
が、その後、消費生活の変化にともない、様々な取引形態につい
て被害を受ける消費者が増加し保護する必要が生じたために、上
記A以下の取引について、順次規制するための改正がなされてき
ました。
特定商取引による消費者被害の救済方法として、もっともよく
利用される制度として、「クーリング・オフ制度」(頭を冷やし
て考える猶予期間を確保するという意味)があります。
これは、本来、契約解除するためには、解除事由が必要なとこ
ろ、クーリング・オフ制度が適用される取引については、ある一
定の期間については、無条件で申込みの撤回、契約解除ができる
というものです。
たとえば、訪問販売などでは、突然、自宅に押しかけてきて、
消費者に十分考える余裕なく、一方的に業者のペースで取引がさ
れることが多いので、申込書等の書面を交付されてから8日間は、
無条件で申込みの撤回、契約解除ができます(頭を冷やして考え
る猶予期間を確保する)。
もっとも、このクーリング・オフ制度は、B通信販売には、適
用がありません。なぜなら、通信販売の場合、訪問販売等と異な
り、消費者自らカタログ等を見て十分考えたうえで取引をするの
で、消費者を保護する必要性が低いからです。
ただ、通信販売には、クーリング・オフ制度と似たものとして、
申込みの撤回等の特約(返品特約)が平成21年に新設され、広告中に
返品不可の表示がなければ、商 品 が購入者に到達した日から8日間、申込みの撤回ができます。
また、訪問購入の取引についての規制は、近年、業者が消費者の自宅で商品を売るだけでなく、
物品を 購入しようとする業者が増え、トラブルが多くなったことから、平成24年に追加されたもので す。
このように、特定商取引法は、消費生活の変化にともなって、
頻繁に改正がなされることから、消費者を守っていく法律家にと
って目が離せない法律といえ、今後も注目していかなければなり
ません。
訪問販売や通信販売等でお困りの際は、いつでも当事務所まで
ご相談ください。
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弁護士法人 川原総合法律事務所
弁護士 川 原 俊 明