2017年08月26日

◆改正労働契約法

川原 俊明(弁護士)




 改正労働契約法の主な内容は、以下の3点です。

第1 有期労働契約の無期労働契約への転換(18条)

1 平成25年4月1日以後、同一の使用者との間で有期労働契約が
通算5年を超えて反復更新された場合、労働者の申込みにより、無
期労働契約に転換されます。

育児休業などで勤務しなかった期間も、労働契約が続いていれば、
通算契約期間にカウントされます。

ただし、有期労働契約とその次の有期労働契約との間に、契約が
ない期間が6か月(カウントの対象となる契約期間が1年以上の場
合)以上あるときは、その空白期間より前の有期労働契約は、通算
期間に含まれません(クーリング)。

  2 有期労働契約から転換された無期労働契約者は、正社員になる訳
ではありません。労働条件も「別段の定め(労働協約、就業規則、
個々の労働契約)」がない場合には、転換前の直前の有期労働契約
のそれと同一となります。

ただし、有期労働契約では考慮されていなかった長期雇用の視点
(休職、解雇、 定年、休職、欠勤・懲戒など)に係る調整・検討は
必要となります。

  3 無期転換を申し込まないことを契約更新の条件とするなど、あら
かじめ労働者に無期転換申込権を放棄させることは、同法の趣旨か
ら、無効と解されます。
 
第2 雇止め法理の法文化(19条)
    最高裁判例で確立された判例法理が、以下のとおり労働契約法に
   条文化されました。

  1 過去に反復更新された有期労働契約で、その雇止めが無期労働契
   約の解雇と社会通念上同視できると認められる場合
  または、

  2 労働者において、有期労働契約期間の満了時にその有期労働契約
   が更新されるものと期待することについて合理的な理由があると認
   められる場合においては、

   「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められ
  ないとき」は、雇止めが認められません。労働者の申込みにより、こ
  れまでと同一の労働条件で、有期労働契約が更新されます。

第3 不合理な労働条件の禁止(20条)
期間の定めがあることにより、期間の定めのない労働者と比較し
   て不合理な労働条件を定めることは、禁止されます。


530-0047 大阪市北区西天満2丁目10番2号 幸田ビル8階  
弁護士法人 川原総合法律事務所      
弁護士 川 原 俊 明 



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