2017年09月14日

◆イスラエルはいかにして核武装したか

宮崎 正弘



<平成29年(2017)9月13日(水曜日)通巻第5431号>   

 〜イスラエルはいかにして核武装したか。日本の教訓となるか?
秘密裏に開発し、サウジがイランへの防御壁としてイスラエル重視に転換〜

サウジアラビア皇太子モハンムド・ビン・サルマンがイスラエルを秘密訪
問していることが分かった。

サウジアラビアにとって、天敵はイラン。そのイランが核兵器開発に余念
がなく、ミサイル開発では北朝鮮の技術に依拠し、まったく北朝鮮と同型
のミサイル(シャバブ)を保有している。

サウジアラビアはパキスタンの核開発に資金を供与した。そもそもイスラ
マバードに建設された世界最大級のモスクもサウジの寄付である。
 パキスタンの核は、サウジがいつでも確保する密約があるとされ、べつ
にサウジ国内に配備されなくても、イランの背後から報復できるからだ。

 イスラエルが核兵器を保有していることは国際常識である。すくなく見
積もっても80発、コーリン・パウエルは200発保有していると推定したこ
とがある。
 イスラエルは中距離弾道弾(ジェリコ2,ジェリコ3)ならびに潜水艦搭
載の巡航ミサイルを保有し、さらに爆撃機に搭載する小型化にも成功して
いる。
 
 核兵器は実験が絶対必須条件とされているが、イスラエルは実験をして
いない。一度だけ砂漠で地震が確認されているが、あとはコンピュータの
シミュレーションで済ませている。

 サウジはシリア内戦におけるイランの影響力増大、今後予測されるイラ
ク、レバノン、ならびにエジプトなどのイスラム過激派の跳梁と、その背
後にいるイランの脅威から身を守るためにも、イスラエル核の傘が必要と
判断したのではないか。

 イランに対抗できる地域パワーはイスラエルの核である。
 イスラエルが核の選択を開始したのは1969年、ゴルダ・メイヤー首相
(当時)の訪米である。ニクソン大統領、キッシンジャー補佐官がゴルダ
首相を迎え、秘密交渉が開始された。


 ▲イスラエル型の秘密開発を日本は行えるだろうか?

決定的となったのは1973年のヨムキップル戦争で、このときソ連はエ
ジプトに二隻の船舶に積んで核兵器を出荷しようとした。米軍は警戒態勢
に入った。

 イスラエルは核保有を公表しない方針を固める一方で、原子炉の監査を
拒み、また核不拡散条約には署名しなかった。

 このイスラエルのケースを日本と韓国に当てはめると、日本は短時日裡
に核兵器を開発できる「能力があるが、意思がない」。そのうえ、イスラ
エルのような秘密を維持しての開発には不向き、日本は国家機密が守れな
い国である。

 韓国の場合、すでに原子力発電が全発電量の30%に達しており、またミ
サイル開発では日本のような制限がないので、800キロの中距離ミサイル
の他、米トマホーク型ミサイルの1500キロを3000キロの射程に伸ばす開発
に余念がない。

そのうえ韓国の国防大臣は先週も、「米国の核兵器を再び韓国に持ち込ん
で欲しい」と発言したばかりである。

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