2017年11月30日

◆セクハラを断絶すること

Andy Chang

感謝祭の休暇が終わって今日は国会議員が出勤したが国家のセクハラ騒
動は続いている。クリスマス気分でうかうかしている時ではなく、議会は
あと2週間のうちに来年の2018年度予算を通す必要があり、続いて下院で
通した税制改革法案も年内に通す必要がある。

ところが上院と下院ではともにセクハラ議員の辞職を求める声が高いの
で、法案審議にもいろいろ影響を及ぼし混乱を極めている。

セクハラは政治家だけでなく、社会全体の問題である。ハリウッド、国
会、政府機関、各種の会社や企業、軍隊(特に軍艦)、学校、医療機関や
病院、慈善事業、教会団体、スポーツ団体など、公立、私立の社会全体に
共通したルールを作らねばならない。

セクハラを断絶しなければ真の民主国家と言えないし、社会の混乱は収ま
らない。セクハラは法律問題ではなく道徳問題だからセクハラ防止の法律
を作るか、道徳ルールで決めなければならない。難しい問題である。

セクハラは女性、被害者にとって大きな恥を受ける行為だが、権勢のある
上司や雇い主にセクハラされても報復で職を失うとか、恥ずかしくて告発
できないなどの困難もある。また被害者の訴えを取り上げるオフイスを
作って被害者の告発を審議し、被害者の名誉回復と加害者を処罰する法律
または道徳律を作らなければならない。加害者を厳重に処罰し、同じこと
が2度と起きない方法と社会の風紀を作らなければセクハラはなくならない。

●国会のセクハラ

先週の記事を配信した後すぐに下院のコーニエ民主党議員(John Conyers
88歳)のオフイス秘書に対するセクハラが問題化した。コーニエ議員は示
談で済ますため2万7千ドルを支払ったと言うが、これに国会のオフイス支
出費を使った疑問が起きた。国民の税金でセクハラ問題を示談にしたので
ある。

この女性の告発のあと数人の女性も名乗りでたが、最初の一人は国民の税
金を使ったので、国会の倫理委員会が審議すると言われている。

アル・フランケン上院議員のセクハラ問題は当人が謝罪したので証拠は十
分だが、他にも5人ほどがセクハラされたと名乗っている。フランケン議
員は29日朝の記者会見で自己弁解と謝罪をしたが同時に辞職はしないと述
べた。マッコーネル上院議長はこれも倫理委員会で審議すると述べた。

共和党側ではアラバマ州ではロイ・モーア候補の選挙が12月12日にある。
モーア氏はセクハラを断固否定して立候補を取り下げないと言う。多くの
共和党議員はモーア氏を支持しないと発表したが、トランプ大統領はモー
ア氏がセクハラを認めていないかぎり彼を支持すると発表した。

モーア氏が落選すれば上院では共和党51、民主党49の僅差となる。しかし
民主党のフランケン議員が辞職すれば51対48となる。そのような政治的駆
け引きもあるので民主党側はフランケン議員の辞職に乗り気でない。つま
り共和党側は政治よりも道徳を重視し、民主党側は道徳より政治を優先す
るのだ。

25年前にクリントン大統領が罷免されたとき民主党多数の上院はセクハラ
を些細な問題としてクリントン罷免を拒否した。今ではクリントンを罷免
しなかったことが問題視され、フランケンの辞職拒否と重なって民主党の
重荷となっている。これが長引けば来年の中間選挙に影響するのは間違い
ない。

更に大きな問題は、前の記事で述べた国会では過去10年の間に1600万ド
ルの国会費用で460件のセクハラを示談で済ませたことが問題視されてい
ることだ。プライベートな問題を国民の税金で解決したのである。

民間ではこの460件の全てを審査して、誰がどのようなセクハラでお金を
幾ら支払ったかを調査し、加害者本人の月給または退職金から払い戻すべ
きだと提案している。多忙を極める国会でこんな法案がいつ提出されるか
と考えれば、早期の解決は期待できない。

●セクハラを断絶する方法

これまではセクハラが問題化したら金で示談にして解決してきた。だが、
この方法では常に被害者が金を受けとっても結局は辞職せざるを得ないこ
とになっていた。これでは加害者が改心することもないし、被害者に不利
で不公平である。不公平な解決ではセクハラを断絶することは出来ない。

クリントン大統領はヘラヘラ笑いながら謝罪して職位を保留できたけど、
今の社会は決して承知しないし、金と謝罪だけの姑息な方法ではセクハラ
はなくならない。

被害者にとってセクハラとは異常な方法で個人の名誉を傷つけられた事件
である。こんなことが2度と起きないようにするには、第一に恥をかかせ
た加害者に恥をかかせること、第2に破廉恥な行いをした加害者の辞職を
要求すること、第3に加害者が多額の損害賠償を支払うことである。

国会議員だろうと、会社の社長、芸能人でもスポーツ選手でも、加害者の
名前を公開すると同時に辞職を要求すればよい。この3条件が明文化すれ
ばセクハラはなくなる。

どうすればこのような処罰3条件を明文化できるのだろうか。前に書いた
ようにセクハラは法律で縛ることが出来ない。これは道徳問題だから解決
は道徳を明文化しなければならない。法律で規制するならハッキリした条
件と処罰を明文化することが可能だが、道徳では文書にして規制すのが難
しいし、道徳を守らない悪い奴が出て来る可能性もある。

セクハラは主に女性が被害者だが女性に限らず子供も男性も被害者かもし
れず、アメリカに限った問題ではなく各国、各社会、人類全体の道徳問題
だから読者諸氏の賢明な提案に期待したい。

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