2018年01月02日

◆台湾民進黨の沈没?

Andy Chang

民主主義は独裁よりましと言うが、民主主義で自由があれば言論や主張が
多くなるので、俗に言う「百花斉放」となって政治が纏まりを失う。言論
主張には善いのも悪いのもある。メディアはどんな勝手な放言でも報道す
るので、結果として民衆を惑わせ政治はサヨクに偏る。

台湾の民主主義はまだ初歩の段階で、言論が自由になったとは言え、国民
党の洗脳教育を受けた民衆は中国に対する認識が曖昧だ。在台中国人と
中国スパイの思想侵略が影響して打倒国民党の主張が空転している。

中央社が発表した調査によると、民意調査で民進黨の好感度は11月の
32.1%から12月の30.7%に下落し、反感度は45.3%から47.8%に上昇した。そ
して国民党の好感度は11月の26.5%から12月の3.6%に上昇し、反感度は
47.8%から12月の45.1%まで下がった。

両党の好感度はほぼ同じなのに、民進黨に対する反感度が国民党に対す
る反感度より高いとは驚くほかない。

この状態が続けば2018年の中間選挙で民進黨が敗北し、更に2020年の統
一選挙で国民党が政権を取り戻すかもしれない。

蔡英文総統が現状維持を厳守しているため外交、内政、ともに進展がない
のが人民の失望の主因だ。中国の爆撃機が毎日のように台湾の周囲を飛
行し、中南米でコスタリカとパナマが断交しても抗議できない。金融汚
職、海軍の軍艦汚職が起きても調査が有耶無耶でいずれ闇に葬られるかも
しれない。

現政権の無能は国民党時代とあまり違わないと人民が思うようになった。
こんな時に民進黨は中間選挙の候補者が選挙運動に明け暮れている。民
進黨は政治よりも選挙を重視している。しかし民衆が離反すれば選挙は負
ける。中間選挙で国民党が勝てば2020年の総選挙に大きく影響する。

●失策が多すぎる民進黨政権

台湾人民は民進党政権が台湾に大きな変化を齎すことを期待していた。と
ころが新政権は外交面でも内政面でも失策や無策が多すぎ、民進黨を見
放すようになった。この2年間に起きた大きな事件が3つある。

2016年8月にパナマ文書が公開され、兆豊国際商業銀行のニューヨーク支
店が米当局から銀行秘密違反で1億8000ドルの罰金を課された事件が起
きた。台湾では台北地方法院検察署が調査に乗り出した。台湾の政界人物
や企業などが兆豊銀行を使ってマネーローンダリングでニューヨーク支店に
送金したあと世界各地のタックスヘイブンに秘密口座を作った事件である。
事件から一年半も過ぎたのに誰も処罰されていないし新聞も報道しなくなっ
た。汚職した金をタックスヘイブンに入れた人物の名前、金額などは発表さ
れていない。蔡政権は国民党の大物を処分する能力がないのだ。

今年秋の慶邦造船会社の掃雷艦汚職疑惑も2か月ほど騒いだ結果、海軍
は慶邦の契約を破棄しただけで、汚職に関わった人物の調査結果がわから
なくなった。立法院調査委員会の最新報道によると、委員会が海軍に掃雷
艦の資料を要求しても海軍側は「機密資料はみんな検察署が持って行っ
た」と答えたのみで、資料がないので委員会は調査報告も書けないと言う。
検察署は関係者を起訴せず闇に葬ってしまうかもしれない。この事件は海
軍(チンパン)の人物が絡んでいる事件で本気に調査すれば台湾海軍と中
国の秘密関係がハッキリするはずだが台湾の検察はやる気がない。

もう一つの事件は外交部が二日前に発表した新パスポート発行の失敗であ
る。新しいパスポートを作成したけれど、パスポート内のビザページに印
刷された桃園空港(第一ターミナル)の写真を間違えてワシントンのダレ
ス空港の写真を使ったのだ。元を糺せばダレス空港をソックリ真似たター
ミナルを作ったから間違いが起きたのだ。

パスポートのデザインは外交部の職員から主任、外交部長、印刷会社の責
任者などたくさんの人が審査したのに、誰も間違いに気付かなかったと言う。

政府は新パスポートを50万冊作り、すでに20万冊を発行したと言う。間違
いに気が付いた外交部長は既に発行した20万冊を全て取り返して再発行す
ると発表した。政府はこの事件で50億元(約150億円)の損失を計上した
と言う。このようなことが起きるとはまったく呆れた政府だ。

●民衆の失望と彷徨

國民黨政権は無能で汚職が酷かったから民進黨政権になって民衆は大い
に期待した。ところが新政権が発足して2年経っても事件が続出し、転型
正義は口先だけである。こんな具合では国民党政府とあまり違わないと人
民が失望すれば再び政権交代が起きるかもしれない。

大部分の台湾人は国民党政権の再来を拒否するから失望しても国民党に
投票しないはずだが、民進黨に失望した人が多ければ政権を失うかもしれ
ない。そうなったら民進黨の沈没となる。

●民進黨の沈没?

民進黨の沈没は蔡英文の現状維持と民進黨員の責任である。中央社の民
意調査によると民衆は蔡英文と民進黨に失望して国民党に好意を持ち始
めている。更に今回の調査では若年層と高学歴の民進黨離れが起きている
ことがわかったと言う。国民党政権は台湾独立に絶対不利である。民進黨
に失望しても国民党を再起させてはならない。

これは中華民国を打倒するチャンスである。民進黨の沈没が独立運動を加
速する。民進黨の敗退で台湾独立に期待したい。

民進黨は中華民国制度を維持し2大政党政治を理想として国民党を温存
する政党だ。民進黨は台湾独立を阻む政党、政治より選挙を重視するだけ
の政党である。民進黨が敗退しても恐れることはない。

昔のことだが、2000年の総選挙で陳水扁が政権を取ったあと、アメリカ政
府が陳水扁に「四不一没有」で現状維持を強要したため陳水扁政権は困難
を極めた。私が「台湾丸の沈没?」を発表したのはその年の秋だった。今
の台湾は当時の状況と似ている。2020年の総統選挙で国民党が勝てば民進
黨は沈没する。その前に中華民国を倒して独立を達成すべきである。
(在米台湾人地球物理学者)
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