2018年03月28日

◆それでも安倍3選しか選択肢はないー自民

                        杉浦 正章



野党は“魔女狩り”で展望は開けぬ 焦点極東外交に移行
 
まさに国会で魔女狩りが始まったかのようである。野党が、希代の詐欺師
籠池泰典に勝手に名前を使われた被害者で首相夫人の安倍昭恵や首相秘書
官今井尚哉を国会の証人喚問に引き出そうとしているのだ。

26日も民進党の増子輝彦は昭恵の証人喚問を要求した。しかし、首相夫人
といえども民間人だ。民間人の証人喚問は過去にもあったが、事は人権問
題が絡む。極めて慎重でなければなるまい。

今の野党のやり口は、ことごとく安倍を敵視する朝日新聞やTBS、テレビ
朝日などと“呼応”するかのように、ことを「政治ショー」化して、政権を
揺さぶることを狙っている。

しかし、25日の自民党大会は政局のにおいすらせず、安倍はかすり傷もな
く乗りきった。自民党の良識が作用したのだ。前国税庁長官佐川宣寿の証
人喚問が今日27日に終わり、予算は28日に成立して、政治の舞台は外交へ
と移行する。

安倍は佐川喚問に関して26日「地検の捜査にも協力しながら、政府として
徹底した調査を急がせたい。政府と国会、それぞれの立場で、しっかりと
全容を解明し、うみを出し切ることが重要だ」と述べ、全容の解明に全力
を尽くす考えを示した。

言うまでもなく自らの関与は否定しているし、財務相麻生太郎自身も否定
している。一方、野党がずる賢いのは森友学園への国有地の払い下げの問
題が、壁に突き当たって追及しきれなくなったことから、新たな追及材料
として証人喚問の連発という“魔女狩り”を行い、火あぶりの場をつくって
マスコミうけしたいという魂胆があることだ。

籠池に勝手に名前を使われただけの民間人昭恵を証人喚問の場に引き出
し、魔女裁判のごとくに質問漬けにする。国会における証人喚問の場は司
法不在であり、弁護士を雇うことも裁判官の判決を求めることも出来ない。

追及する野党議員は免責特権が与えられており、何を発言しようが自由
だ。引き出される一般民間人にとってはまさに地獄の責め苦を負わなけれ
ばならない。このような“禁じ手”の場に昭恵を招致しなければならない理
由などゼロだ。

そもそも野党議員は、圧倒的多数を持つ自民党が、野党議員の家族を証人
喚問の場に引き出すケースを想像したことがあるか。強権国家ならあり得
ることだが、幸いにも日本の民主主義は完全に定着しており、そのような
事は起こり得ない。

要するに野党の要求は無理筋であり、一部マスコミにこびを売るものでし
かない。野党は無理強いすれば、やがては自らに跳ね返る危険を考えてい
るのか。

こうした問題の根幹となっている改憲問題の展開を予想すれば、まず大き
な流れとしては9月の総裁選で安倍が3選されるかどうかにある。この見
通しが立たなければ、改憲の見通しも立たない。

朝日は「総裁3選への道筋を付けない限り、改憲の年内発議を目指せる状
況ではなくなった」と早くも、年内の発議困難という方向を打ち出してい
る。しかし、この記事は政局判断に必要な要素を全て計算に入れないご都
合主義であり、まるで「始めに見出しありき」の独断と偏見に満ちている。

改憲の手続きはまず、国会議員衆議院100人以上、参議院50人以上の賛成
により憲法改正案の原案が発議される。衆参各議院においてそれぞれ憲法
審査会で審査されたのちに、本会議に付される。両院はそれぞれの本会議
で3分の2以上の賛成で可決して憲法改正の発議を行うことができる。

これに伴う国民投票は、憲法改正の発議をした日から起算して60日以後
180日以内に行われ、過半数で改憲が決まる。

自民党のスケジュールとしては来年度予算が成立する月末以降に改憲の条
文案を国会に提示して各党協議に入る。首相3選を前提にして遅くとも来
年19年の早い段階での発議こぎ着けるのだ。

というのは、来年前半は春の統一地方選挙に続いて、天皇退位、G20サ
ミットと重要日程がひしめいており、後半は2020年オリンピック対応で忙
殺される。今年暮れから来年早々までの発議しかないのだ。

問題は前提となる首相3選があるかだが、まず3選の流れは動かないだろ
う。野党やばか丸出しのテレビのトークショーのレベルならば、まるで安
倍退陣前夜の様相だが、いずれも問題の根底を見ていない。

根底とは自民党内の安倍支持勢力だ。これまでのところ国会議員票405の
うち安倍支持御三家の細田派94人、麻生派59人、二階派44人に官房長官菅
義偉の影響が強い無派閥を加えれば過半数を超える。

これが現在のところ安定している。党大会でも微動だにしなかった。この
流れを見れば、自民党内は反旗を翻して4年近く冷や飯を食うことをため
らう議員や地方党員が増えるだろう。

元幹事長石破茂はまず必ず立候補するが、自派議員は20人で、地方票を頼
みにするしかなく、神風が吹かない限り安倍には勝てまい。「出る事に意
義がある」と言うしかない。側近らが物欲しげな岸田も47人では、勝負に
ならない。安倍が倒れない限りは無理だ。

キーポイントは佐川喚問で新証言が出るかどうかだが、佐川は大阪地検が
捜査中であることを理由に証言を差し控えるものとみられる。改竄に自ら
が関与した証言を朝日や野党は期待しているが、佐川が理財局長に就任し
たのは、国有地売却決済の後だ。

それでも佐川改竄説はくすぶっており、一部メディアは佐川が何を言って
もあげつらう事は目に見えており、今後に尾を引く問題としては残る。今
後大阪地検の捜査で逮捕者が出れば再び大騒ぎになるが、近畿財務局職員
らに絞られる公算が大きく、政権直撃的事態にはなるまい。

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