2018年05月07日

◆トランプ政治の成果は着々と挙がっていると見る

前田 正晶


私は昔の同僚たちと米国の事情に精通した友人たちと、トランプ大統領の
統治能力に疑問を呈してきた部類に入ると思っている。その一方では藤井
厳喜氏や産経の古森義久記者のように反トランプのfake newsを集中的に
流してトランプ大統領の評価を低くしているアメリカ東部の有力地方紙の
報道に依存している我が国のマスメディアを厳しく批判し、トランプ大統
領を正当に評価すべきだという確固たる論陣を張っている所謂専門家 も
おられるのだ。だが、私は我が国の多くの国民はその種のfakenewsに惑
わされていると思っている。

今日までのトランプ政権と言うべきかトランプ大統領独特の言わば独断専
行とも見える選挙公約を中心に掲げてきた政策を、単純素朴にして強引と
も言える手法で「アメリカファースト」と「アメリカを再び偉大に」を旗
印にして実行されてきたやり方は、毀誉褒貶相半ばするとは申せ、確実に
その歩みを進めていると見る方が適切だろうと思っている。

但し、その推し進め方がやや強引であり、我がW社パンOBで私如きが遠く
及ばないアメリカ通の長老がいみじくも「トランプ大統領は本当は何かも
かも承知でありながら、何も知らないかの如くに装っているのか、あるい
は知らぬが故の強みで未だ嘗てどの大統領にも出来なかった難題を次々に
実行しているのかが、遺憾ながらこの俺にも読み切れない」と指摘された
ように、あの単純明快な実行力と強引とも見える政治手法は買えってメリ
カという国の事情に精通されている人ほど読み切れないような事態を招い
ているのである。

私自身もその説に与していたが、「ビジネスという面では不動産業界だけ
で長年過ごして来られたトランプ大統領には、如何に努力されようと就任
以来の短期間に政治・経済・軍事・外交・貿易の世界の現状と歴史を把握
されて、適切な政策を打って行かれることは難しいのではないか」との懸
念は抱いていた。だが、実際に就任以来強引とも見えるやり方で打ってこ
られた政策は特に経済面では着実に実を結びつつあるのだ。

特に選挙キャンペーン中から唱えてこられた「金正恩との会談も辞さな
い」という一見無謀のような外交政策は着実に実現の方向にあるのだ。こ
れを「功績」か「実績」と言わずして何が成果かとまで思わせられるの
だ。だが、敢えて留保条件を付ければ「その会談でCVIDを完全に金正恩委
員長に納得させ、過去にあったような騙される結果にならないという保証
は未だ無い」辺りになるだろうか。私はトランプ大統領は十分な理由を以
て成功させる自信がおありだと推察しているが。

ここで一寸、トランプ政権と文在寅政権が誕生後の外交面における世界の
情勢の変化が、極めて大きく且つ早くなったことに注目してみたい。私は
多くのと言うか一部の専門家たちは「文在寅大統領はただ単に左傾してい
るだけで、南北統一がその悲願で何れはアメリカの庇護の下を離れて核な
き朝鮮半島のリーダーの一人として習近平の傘下に入っていくのではない
か」との声が聞こえていた。

だが、実際に文在寅大統領が働きかけ且つ実現に限りなく近いところまで
持って行った実績はと言えば「兎に角金正恩委員長との南北首脳会談を実
現させ、世界でなければ北アジアの情勢に大いなる変化をもたらしそうな
南北融和を実現させ、更にトランプ大統領と金正恩委員長とのそれこそ歴
史的な会談の下準備を整えたと言って誤りでは無い」と思う。私は敢えて
反省すれば「文在寅大統領を過小評価は出来ない」ことがあると思っている。

現実にはトランプ大統領と金正恩委員長の会談は未だ日取りと場所がどう
やら内定した段階にあるようだし、トランプ大統領が当面する課題である
中間選挙や ロシア疑惑と女性とのスキャンダルの解決は今後の展開に待
たねばなるまい。

だが、 私は思うところでは、果たしてトランプ大統領が就任前から思い
描いておられたのか どうかは上述の長老の嘆きが示すように読み切れな
いが、トランプ大統領の強引と見 える解りやすい諸政策が結実していけ
ば、世界は変わって行かざるを得ないだろう。

問題だと長老も私が疑問に思わざるを得ないことは「果たしてトランプ大
統領は何もかも読み切って、あれほど積極果敢な政治・経済・軍事・外
交・貿易面で の政策を打ってこられたのか」なのである。その大きく投
網を打ったような政策の 先にある大命題は「中国との関係」であろう。
決定的に対立して抑えにかかるのか、 互恵的な関係を確立することを視
野に置いておられるのかが、我が国に対する影響が 極めて多き
なるだろう辺りが、私の関心事であり寒心事でもある。

安倍総理との間の関係は他国の首脳と比較しても極めて親密かそれ以上に
も見えるが、自国と自らの利益と安全を第一義に考えているアメリカ人で
あるトラ ンプ大統領が何処まで同盟国であり親友でもある安倍総理との
関係を尊重して行かれ るかにも、私は重大な関心があるのだ。少なくと
もFTAを推進しようとされる動きに は疑問を感じざるを得ないのだが。


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