2018年07月10日

◆知られざる朝鮮半島における日本人の運命

(元空将)


先日、西村に伝えておきたいことがあると、青森に先祖代々住んでおられ
る方が来られた。

その伝えておきたいこととは、

昭和20年8月15日前後に朝鮮半島にいた日本人の運命である。

この青森の方の奥さんのお母さん(故人)は、

我が国の敗戦後に朝鮮半島から引き上げてきた方で、その状況を次のよう
に語っていた。

敗戦後、満州から歩いて朝鮮に入ると、

朝鮮人の兵隊(武器を持った人)に、婦女子だけ集められて収容所に入れ
られた。
 
その収容所には240人がいた。

その240人のうち、日本に帰れたのは80人だけで、残りの160人は帰ってい
ない。

朝鮮人に千円を渡せば日本に行く船に乗れると言われて、千円を渡して収
容所を出ていった人は、一人も帰っていない。

彼女らは、もんぺの中に現金を縫い込んで満州から逃れてきていた。

アメリカ在住のヨーコ・カワシマ・ワトキンズさんは、11歳の時、朝鮮半
島の最北部にある羅南から日本に引き揚げた。

その体験を赤裸々に「日本人少女ヨーコの戦争体験記 竹林はるか遠く」
(ハート出版)という本に著してアメリカで出版した。
 
それは、「大戦末期のある夜、小学生擁子(11歳)は、『ソ連兵がやって
くる』とたたき起こされ、母と姉・好(16歳)との決死の朝鮮半島逃避行
が始まる。

欠乏する食料、同胞が倒れゆく中、抗日パルチザンの執拗な追跡や容赦の
ない襲撃、民間人の心ない暴行をかいくぐり、祖国日本をめざす。」
 日本人引き揚げ者が味わった壮絶な体験記である。

この青森の方の話とヨーコ・カワシマさんの著書に接して、私(西村)は、
1年前の平成26年5月、ストックフォルムに於ける日朝局長級会談での合
意文書の中に、朝鮮半島からの日本人引き上げ者が体験した知られざる運
命に符合する文言が入っているのに気付いた。
 
それは、「1945年前後に、北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨及び墓地、
残留日本人、いわゆる日本人配偶者、拉致被害者及び行方不明者を含む総
ての日本人に関する調査」 という文言中の「1945年前後に、北朝鮮域内
で死亡した日本人の遺骨及び墓地、残留日本人」である。

日本側が、日本人引き揚げ者の実体解明に関する明確な意欲を以て、この
文言を使ったのかは不明ながら、北朝鮮側が、この文言を受け入れた動機
は明確である。
 
それは「遺骨ビジネス」だ。
 
即ち、北朝鮮は、

日本人の遺骨1体に対して金○○円を受け取るならば、膨大な額の外貨を日
本から獲得できると判断したのである。

即ち、膨大な人数の日本人が、終戦後の引き上げ途上で殺されて北朝鮮内
に埋められているということだ。

北朝鮮は、この事実を日本から金を引くために、ストックフォルムで先行
自白(語るに落ちる)したのだ。

また韓国域内のことであるが、私の友人のお父さんは、戦前、韓国域内で
教員をしており、戦後引き上げてきた。

後年、韓国の教え子達が同窓会を開いてくれた。このような良好な環境の
なかにあっても韓国域内から引き上げるときは、愛読書の森信三著「修身
教授録」しか持参できなかった。

他の総ての財産を放棄して引揚げてきたのである。また、私は、北朝鮮域
内のように抗日パルチザンからの攻撃はなかったとはいえ、韓国域内から
日本に引き揚げる前に、目の前で父親が金槌で殴り殺される経験をした人
を知っている。

以上のように、朝鮮半島からの日本人引き揚げ者には、苛酷な運命が待ち
受けていた。

しかし、その全容が明らかにされているシベリア抑留者と比べて、
 何故、朝鮮半島からの引き揚げ者の運命は蓋をされたように知られてい
ないのだろうか。

この疑問を解明する鍵は、

我が国を軍事占領した連合軍総司令部(GHQ)が、戦後直ちに実施した
言論の検閲である。

GHQの検閲事項の第8項は、「朝鮮人への批判」を禁じているのだ。
 これが、現在に至るも、朝鮮半島の日本人が如何なる境遇におかれ、
 
一体何万人が殺されたのか一切蓋をされて伝わらない理由である。

現在の韓国の大統領は、就任以来、朝から晩まで日本を非難してきた。そ
して、「加害者と被害者の関係は、千年経っても変わらない」
 と化け猫の怨みのようなことを言っている。

従って、日本は、こういう日本非難を聞き流さず、
朝鮮半島に於ける知られざる日本人同胞の悲惨な運命についての関心を喚
起し、今こそ、その歴史の実相を解明しなければならない。

◎佐藤守   「大東亜戦争の真実を求めて 510」

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タウンゼントの指摘から、現在の“親中派”と言われる人々からの情報が如
何に偏っているかが判ろうというものである。とりわけ支那大陸に駐在し
ているわが国のメディア情報は、相当偏向していると見て間違いあるまい。

以前、日経新聞記者が中国当局に拘束され、その後反中的?な産経新聞社
が追放されたことがあったが、同様なことが韓国でも先日起きた。セウォ
ル号沈没事故の際に朴大統領の対応を非難した韓国紙情報を引用した加藤
産経支局長拘留事件である。

この時は産経が韓国政府に抗議したのは当然だとしても、わが国のメディ
アが一致団結してこの不法行為に猛抗議したとは寡聞にして聞かない。

タウンゼントが指摘したように、商売優先の新聞社などは、それぞれの利
益を最優先しているのであって、「言論の自由」などと言う大義などはど
こかに吹き飛び、己の利益追求に目がくらんだのだろう。

尤もこれらの“誤情報”というより『捏造記事』で一儲けしたのは朝日新聞
だった。原稿をそろえて提供されて、如何にも自分が取材したかのように
装い、自国?の軍人らを誹謗中傷して恥じなかったが、その後も懲りずに
“妄言老人”の言を信じて?国民をだまし続けた。

このでたらめ記事は、今頃になって真相が暴かれたが、お蔭で我が国の国
際的信用は修復不可能な程大きく傷ついた。その上裏取りもせずに日本国
の文部省が自国の教科書に採用したのだから決定的だともいえた。

情報活動における恐ろしい落とし穴がそこに在る。しかしながらその真実
は、一般人が個別に確認することは不可能に近いから一様に騙される。

その昔「大本営発表」がその典型だとしてメディアによく取り上げられた
ことがあったが、今や“そのメディア”が恥じることなく「大本営発表」を
垂れ流しているのである。

混乱している沖縄問題等はその典型であろう。タウンゼントの指摘に戻ろう。

≪(承前)彼らの情報源は怪しいものがあり、関連情報が故意に削除され
ているから、短期間の滞在では情報の信憑性を確かめる手立てはない。例
えば、誰でもいいが外国のジャーナリストが来ると、すかさず中国政府の
高官と会見の場を設けられる。

こういう待遇を受けて舞い上がらない人はいない。そこですっかり手玉に
取られ、高官の言うとおりに、盗賊は根絶やしにしただの、共産主義は鎮
圧しただの、公立学校制度が新しく導入されただの、あと少しで中国の統
一が成し遂げられるなど、と手帳に書き込むのであるが、前から中国にい
る人なら、こんな話は「法螺話」としか見ていない。真顔でこういう法螺
を吹いて相手を納得させてしまうのが典型的な中国人役人である。大都会
に多いので注意されたい≫

この手の煽てに乗って「中国にはハエ一匹いない」などとほらを吹いた
“有識者”もいた。タウンゼントのこれらの指摘に従えば、ストレイトの対
日情報が果たして全面的に信用出来るものだったのかどうか?と言う疑問
がわく。タウンゼントは続ける。

≪また、ジャーナリストは中国に来ると、まずアメリカのミッションス
クールなどの慈善団体を巡回訪問し学長インタヴューを行う。こういう施
設は有名だし、喜んでいろいろ話してくれるからである。

ところが、こういうところで仕入れた情報は、真実ではないとまでは言わ
ないが、誤解を招く元になりがちである。いずれの団体にもその長たるも
のはそれなりの職務というものがある。慈善団体ならばその慈善事業が
遅々として進まないと取られるようなことは公表できない。

地域住民の協力なくしては慈善事業どころではないから、彼らとのいざこ
ざを暴露するわけにはいかない。長とはそうしたものだ。話が弾んだとし
ても、話すことより隠していることのほうが多いのである≫

この指摘は現在にも適用できる、と言うよりも当時から全く変わっていな
いというべきだろう。いや大戦後、国民党を排除して共産国家になり、専
制独裁主義が徹底している現在の方が、より悪質になっていると考えた方
がいい。更にこう続く。

≪正しい中国情報が伝わらない理由をいくつか述べたが、これだけではま
だまだ危ないと思っている連中が山ほどいる。作家、新聞社、出版社であ
る、こういう連中は寄ってたかって「与太記事」をでっち上げ、いい加減
な本を出し、さも「建設的」であるかのような顔をしている。

つまり、何か都合の悪い事件なり事故なりが起こると「一時的な出来事で
ある」と言い募ったり、「正義の味方が現れ事態を解決する」と抗弁した
りするのであるが、そのようなことは中国に関する限りまずもってありえ
ぬことである。

新聞や雑誌が経済、政治、道徳などさまざまな話題を提供するのは結構な
ことだが、その中で何が有害かといって「進歩的」と称するものほど不愉
快で有害なものはない。断言するが、本書は決して「進歩的」ではない。

本書は真実を知りたい人のために書いたのであって、面白おかしく生きよ
うとしている人向きに書いたのではない。ある特定の主義主張のためでも
なく、何かを論争するつもりもないが、結論めいたことをいえば、「不干
渉も悪いものではない」ということになる。もし、本書に書いてあるさま
ざまな真実を読まれて、それでも中国に甘い幻想を抱かれても、それはそ
れで結構である。

逆に、もしそうならなかったら、それもまた結構なことである。別に本書
は中国の窮状を救うための本ではないのである。

ありのままの中国を紹介するのが本書の主眼である。外国人の多く住む洋
式化した繁華街からはるか離れた僻地の話がほとんどである。こういう話
だからこそ、本当の中国人の様子が浮かび上がってくるのである。もちろ
ん、上海や天津などの西洋化した港町に中国人は住んではいるか、彼らは
中国人としては例外中の例外である。また外国人が警備する租界が沿岸に
あるが、そういう地区に住んだことのない人の苦労話やら受難の数々も収
めてある≫

タウンゼントに全く同感である。我が国はじめ、欧米諸国が伝える現在の
中国情報も、その殆どが共産党政府による「提供情報」で、登場人物も諸
悪の根源たる“大物”であり、13億人民は政府から情報を拒絶されているか
ら、せいぜいインターネットで知るだけである。その点から見てもタウン
ゼントの指摘は実に鋭いと思う。

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