2018年08月10日

◆全員がスパイだ」とトランプ

宮崎 正弘


平成30年(2018年)8月9日(木曜日)弐 通巻第57844号  

 「あの国からアメリカに来る学生は全員がスパイだ」とトランプ
   私的な夕食会で、おもわずホンネ? 中国は日本に異様な擂りより

慰安婦に関してのシンポジウム(8日、上海で予定されていた)を突如、
中国は中止した。日本を刺戟したくないから?

その一方で、むかしむかし日中友好に尽くした松村謙三を偲ぶ会などと、
誰もが名前さえ忘れた人を思い出した。不利になると、昨日まで敵視して
罵詈雑言を浴びせてきた日本が、急に懐かしくなったらしい。

北京で開催された「松村謙三を偲ぶ会」には富山県出身の政治家もかけつ
け、日中国交正常化に尽くした政治家の想い出を語ったそうな。

さて中国を顔面蒼白にしたトランプ大統領は、夏期休暇中だ。

ニュージャージー州にあるトランプのゴルフクラブで、8月8日、私的な
夕食会が開かれ、メラニー夫人、イバンカ夫妻、クドロー国家経済会議委
員長らが出席した。

この私的な夕食会に13人が招待されたが、主にトランプと長い友人関係
にある財界人。ペプシ会長、ボーイング、ジョンソン&ジョンソン、クラ
イスラー、アーンスト・ヤングなど錚々たる大企業幹部である。
 席上、トランプは思わずホンネを漏らしたという(サウスチャイナモー
ニングポスト、8月9日)。

「あの国からアメリカにやって来る留学生らは全員がスパイだ」

「あの国」の名指しはなかったが、誰が聞いても、どの国かは明らかだろう。

        
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  

 ハッカーに襲撃され情報やデータが盗まれている
   中国と北朝鮮の「情報泥棒」の手口と、その防御策

  ♪
浜口和久、江崎道朗、坂東忠信著 イラスト=富田安紀子
 『日本版 民間防衛』(青林堂)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

ときおり地政学的・軍事的な危機が迫ると、日本でも「民間防衛」につい
て熱心に語られた時代があった。昭和30年代からしばらくは、モデルがス
イスと言われた。

しかし国内擾乱、共産革命の危機が去ると皆は関心を失い、日常の安逸さ
に埋没してしまう。自衛隊退役の予備自衛官が、いかに少ないか、信じら
れないほどの体たらくを示すのが、平成の日本だ。

しかも拉致被害に遭おうと尖閣に中国の軍艦が押し寄せようと、日本の空
が敵機で蔽われようと、目の前に危機に鈍感となり、何をどうしたら良い
のか分からない。

まともな防衛策を主張すると、左翼メディアは「極右」などと言いがかり
をつける。中国の敵対行為をなかったかのように意図的な印象操作を展開
するのだから、利敵行為である。

軍事的侵攻を受けたときだけではなく、日本は24時間、中国からの「間接
侵略」を受けている。だが、国民は不感症なのだ。よほど鈍感か、無神経
か、それとも善意の塊なのだろうか?

この本は戦国武将時代からの地政学に詳しく城の研究家でもある浜口氏
と、戦中のスパイ活動や現在の諜報工作の専門家である江崎氏と、そして
移民問題に鋭角的な問題提議をつづける警視庁刑事出身の坂東氏との合
作、まさに名物トリオの執筆陣となった。

民間防衛の役割が平易に、イラスト入りで説かれ、テロ、戦争、移民問
題、そして地震、異常気象、災害など予期せぬ事態に遭遇したときに、い
かに対応するかのマニュアルでもある。

第一章の「テロとスパイ工作」、第二章『戦争』、第三章が「自然災害」
と、これらは浜口氏の執筆範囲である。第四章の『移民問題』はこの人を
おいて専門家はいないと言われる坂東氏。そして第五章「インテリジェン
ス」が江口氏と、まさしく適材適所の陣容で、内容は多彩にみえて、一貫
した整合性がある。
 
さて中国がハッカー攻撃で標的とするのは何々か?

指揮系統をずたずたにし、日常生活を成立させなくするには、まず首相官
邸、放送局、ガスタンク、水道施設、発電所、化学工場、鉄道、空港、石
油コンビナート、駅、通信網、金融ネットワークなどである。

すでに日本の官公庁や大手企業の被害は続出しているうえ、年金機構が狙
われ、125万人分の個人データが盗まれてしまった。

中国ばかりか北朝鮮のハッカー部隊も格段の進歩を遂げているとの指摘が
ある。

北はサイバー戦力の一元化を図り「人民武力部偵察局隷下にあったサイ
バー部隊121所を偵察総局の直属とした。(中略)兵力をそれまでの5500人
から3000人の規模に増強している。

その目的は韓国軍の機密資料をハッキングし、指揮系統を痲痺させること
にある。

「現役軍人や入隊対象の青年に厭戦思想を広めて、戦闘力の質的な瓦解を
実現し、国内対立を煽り、社会的混乱を増大させるなど、韓国社会を根底
から揺るがすことまで想定している」という(59p)。

 また北朝鮮は「朝鮮コンピュータセンター(総勢4500人)が中心となっ
て、日本の重要インフラのコンピュータシステムへのサイバー攻撃のシ
ミュレーションを行っている」(60p)。
 油断大敵である。
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。