2018年08月09日

◆竹下派、「自主投票」と言う名の「分裂投票」

杉浦 正章


竹下(亘)の力量不足が主因ー自民総裁選

名門竹下派の総裁選への対応が空中分解して、自民党総裁・安倍晋三の事
実上独走態勢が固まった。安倍は9月の総裁選挙で所属国会議員8割以上
の支持を受けて3選される流れとなっている。安倍3選は筆者がもともと
「決まり」と報じてきたが、ますます「決まり」となった。

国会議員の安倍支持勢力は細田派94人、麻生派59人、岸田派48人、二階派
44人、石原派12人の大勢となる見通しだ。405票ある国会議員票の8割近
くを安倍がまとめつつある。

一方竹下派の参院議員は大勢が元幹事長・石破茂を支持する方向だ。立候
補の意欲を見せる石破は、自派と参院の竹下派21人程度の支持で、せいぜ
い50票弱を獲得するする方向にとどまる。

石破の狙いは3年後の総裁選にあるが、安倍の圧勝は、立候補を見送り安
倍支持に回った前外相・岸田文男に勝てない流れを生じさせそうだ。岸田
が立候補する際には安倍派が岸田に雪崩を打つからだ。

竹下派の内部事情は衆参で月とすっぽんほど異なる。その原因は総務会
長・竹下亘の指導力欠如に如実に表れている。同派の衆院側は、経済再生
担当相・茂木敏充、厚生労働相・加藤勝信ら8割超が安倍支持へ動いている。

一方参院は元参院議員会長・青木幹雄が反安倍路線であり、政界引退後も
影響力を保持している。その理由は極めて個人的で、青木の長男一彦がは
2016年参院選から合区された「鳥取・島根」選挙区で、石破の手厚い
支援を受けていることだ。青木としては、石破の協力を得て、一彦の選挙
基盤を盤石にしたい思惑があるのだ。

竹下はこのほど同派衆参両院議員らから総裁選への対応を聴取したが、衆
院23人が安倍支持を表明、石破支持は竹下自身を含めて6人程度にとど
まっている。

参院側は21人の大半が石破支持であり、青木の影響を感じさせる。「鉄の
結束」を誇り、遠く佐藤栄作派に源流を置く竹下派も、近年では総裁選で
自派候補を出せないままとなっている。

異母兄に当たる故竹下登と亘の政治力の差が如実に出ているのだろう。竹
下は自分自身が石破支持のようであり、この方向で派内をまとめようとし
たが、安倍支持勢力の反発を食らい、力量の不足を見せつけた。8日の幹
部会でも竹下は一本化を試みたが、実現に至らなかった。結局竹下派は
「自主投票」という名の分裂投票に突入するしかない方向となって来た。

福田康夫の任期途中での総裁辞任に伴う2008年総裁選挙でも、派内の 支
持は3候補に分断されている。自民党内7派閥のうち態度を表明してい
なかった石原派12人は9日の幹部会合で安倍支持を打ち出す方向だ。


この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。