2019年01月29日

◆韓国に分かる形で怒り示そう

阿比留 瑠比


2014年6月、ソウルで元韓国外務省東北アジア局長、趙世暎(チョ・セヨ
ン)氏に慰安婦問題や元徴用工をめぐる訴訟問題についてインタビューし
た。趙氏は1965年の日韓請求権協定に関し、こう明言していた。

「2005年に韓国政府は、反人道的問題である慰安婦問題、サハリン残留韓
国人問題、韓国人原爆被害者問題の3つは請求権協定の対象に入っていな
いという解釈を発表した。裏を返すと、徴用工問題は入っているというこ
とだ」

請求権協定をめぐる日韓交渉では、韓国側が「個人への支払いは韓国政府
の手でする」と主張した。実際、韓国は1975年に元徴用工への補償を実施
し、2008年から追加補償も行っている。

慰安婦問題などに関しては日本政府の見解と相いれないが、徴用工問題は
すでに決着済みだと韓国も自覚していたのである。

それが簡単に韓国最高裁に覆されたのだから、たまったものではない。31
日の自民党の外交部会などの合同会議では、出席議員の言葉もとがっていた。

「韓国は国家としての体をなしていないんじゃないか」(中曽根弘文元外相)

「もう怒りを通り越してあきれるというか、韓国のセンスのなさを言うし
かない」(新藤義孝元総務相)

ソウルの在韓日本大使館前に設置されたウィーン条約違反の慰安婦像を放
置していることも含め、韓国が国際条約もルールも守れない非法治国家で
あると自己宣伝するのは勝手である。

だが、韓国は中国に対してはこんな暴挙は仕掛けはしない。何をやっても
反撃してこないと、日本を甘く見ているのだろう。
 「非常に残念だ」

岩屋毅防衛相は10月20日、韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相と
会談した際に、韓国での国際観艦式で、海上自衛隊の自衛艦旗(旭日旗)
の掲揚自粛を求められ、参加を見送った問題でこう伝えた。

日本人らしく抑えた物言いだが、これでは意味がない。麗澤大の西岡力客
員教授は、月刊『正論』3月号でこう訴えている。

「日本人は100のことを言いたい場合は50のことを言う。相手が50のこと
を話したら『本当は100、言いたいのだな』と忖度(そんたく)するわけ
です。でも、韓国人は逆なのです。韓国人は、100のことを伝えたいとき
に200を言います。相手が200を言ったらそれを100と受け止める」

難儀な話だが、韓国に対してはそれ相応の対応を取るしかない。徳島文理
大の八幡和郎教授は10月30日、自身のフェイスブックに「日本は何もしな
いと思われるから韓国は無茶をする」と書き、次の5つの報復措置を提案
していた。

 (1)日本人が(朝鮮)半島に残した個人財産への補償を要求(2)対
北朝鮮経済協力の拒否(統一時も含む)(3)3代目以降に特別永住者の
地位を認めない事(4)歴史教科書における(近隣国への配慮を定めた)
近隣国条項を韓国に限って撤回(5)韓国大衆文化の流入制限−。

八幡氏は筆者に「これらは日本が単独でできる」と指摘し、こう付け加えた。

「日本はここまでやれると見せないと、韓国とは話し合いにならない。紳
士的に対応していたら、韓国政府も(感情に流されがちな)国民を説得で
きない」

韓国側にも理解できる形で、日本の怒りを示すべきだろう。(論説委員兼
政治部編集委員)
産経ニュース【阿比留瑠比の極言御免】2018.11.1

この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。