2019年02月02日

◆今月の法律コラム

「あおり運転」
       川原 俊明 弁護士

東名高速で執拗にあおり運転を続けた末に相手の夫婦を死亡させ、
危険運転致死傷罪に問われた事件で、昨年12月、被告に懲役18年の
実刑判決が出されました。この事件はとてもショッキングなニュース
で、世間に大きな衝撃を与えました。

 また最近でも、大阪堺市であおり運転を続け、車をバイクに衝突させて
大学生を死亡させた事件の公判が始まりニュースになっています。

 あおり運転に対する世間の関心は非常に強くなり、大きな社会問題
となっています。
 あおり運転は誰が見ても危険で悪質な行為ですが、法律上ではどう
評価されるのでしょうか。

 あおり運転という行為を定義してそれ自体を違法とする法律は、
現時点ではありません。
 しかし、あおり運転と呼ばれる行為の中には、様々な法律で処罰の
対象になります。

 車間距離を詰めるようなあおり運転であれば、車間距離保持義務違
反、禁止された場所で進路変更を行うようなあおり運転であれば、進
路変更禁止違反というように、一定のあおり運転が道路交通法違反に
あたる可能性があります。

 また、相手に怪我を負わせる危険を与えるようなあおり運転をした
場合、暴行罪に該当することがあります。

 あおり運転の結果、誰かを死亡させたり怪我をさせた場合には、
危険運転致死傷罪にあたり、殺意が認められた場合には殺人罪が適用
される可能性があります。

 無用なトラブルを避け、自身や同乗者の安全を守るために、あおり
運転をしないことも関わらないことも大切です。無茶な運転は避けて
他のドライバーを刺激せず、あおり運転を引き起こさないように努
めましょう。

 仮にあおり運転をされても、無闇に反抗せず広い心を持って、相手
に道を譲るなどしてやり過ごすようにすべきです。

 それでも相手があおり運転を止めないようであれば、すぐに同乗者
に警察へ通報してもらうか、安全な場所に停車しドアを施錠して車外
に出ないで警察に通報するようにしましょう。
 このようなあおり運転の相手への通報や裁判における証拠の獲得と
して、事前にドライブレコーダーを搭載することも強くおすすめした
いところです。

 普段から安全運転に心がけ、何があっても熱くならず心に余裕を持
つことが、快適で楽しいドライブの王道です。


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