2019年04月30日

◆さあ、待ってろ、巨人!

                          馬場 伯明


私は60年を超える古参のカープファンである。2019年開幕スタートでカー
プは躓いた。4.16に巨人に2:8で完敗し、開幕16試合で悪夢の4勝12敗、借
金8で最下位であった。

2019.4.13本誌第5013号にカープ応援文の本誌掲載許可を主宰者にいただ
いたことに感謝する。「2019(令和元)年カープの道程」の最後に「今日
の結論(推論)」としてこう書いた。

《・・・着実に盛り返していくのだ。勝利への奇策はない。しかし、勝利
の歌は決まっている。みんなで歌う「それ行けカープ」だ》と。

また、《・・私たちカープファンは落ち込んではいない。カープファンが
カープファンである所以というか、その真骨頂はむしろ逆境でこそ発揮さ
れる。成績がよくても悪くても応援の姿勢は変わらない》と。

そして・・・、2019.4.25(木)の夜9:00過ぎ「それ行けカープ」の3万人
の大合唱がマツダスタジアムに響き渡った。エース大瀬良大地(長崎県出
身)が対中日第6戦で7安打完封し2:0で2勝目をあげ、チームは4.17から7
連勝を飾った。強いカープが戻ってきた。 

7連勝の軌跡をたどる。2019.4.17 巨人5:4フランスア〈勝利投手〉)。
4.19 Dena2x:1フランスア。4.20 Dena 9:2床田。4.21 Dena 7:4ジョン
ソン。4.23 中日3x:2 中崎。4.24中日 5:0野村。4.25 中日2:0 大瀬良。2
試合はサヨナラ勝ちであり、4.23には(故)衣笠幸雄選手の一周忌に小窪
がサヨナラヒットで勝利の花を添えた。

開幕直後いくつかの《誤算や課題》があったが次第に解決されてきた。
1.危機の中で悲観を楽観に変え開き直った。原点に戻った。2.投手陣の
奮起。大瀬良、床田、アドゥワ、フランスア、野村、一岡。3.ベテラン
が意地を見せた。とくに、石原、小窪の決勝打。

4.若手の頑張り。西川、磯村、曽根。5.長野が(徐々に)力を発揮。
6.他チームの驕りと油断(私の推測)。7.(何よりも)緒方監督の辛抱
強く賢明な指揮(➠最大の要因)。8.最後にファンの声援である。カープ
ファンは負け試合でも終了まで球場に残る。「(大負けしていても)最後
まで(ヤジではなく)声援だった(緒方監督談)」。

2019.4.25現在、通算11勝12敗、借金1。順位は最下位(6位)から4位へ上
昇、首位巨人に3.5ゲーム差と迫った。最悪の状態だった打率、打点、本
塁打数、投手防御率などの数字も着実に向上してきた。5月の鯉(カー
プ)の滝登りは目前である。

カープの最大のターゲットは巨人である。今年の巨人は変貌した。1.丸
がカープからFA移籍。坂本らと打線のつながり。2.その他多くの有力選
手の補強。3.山口投手の心と身体の完全復活の4勝。4.最大の出来事は
原辰徳監督の就任だ。これは手強い。もう1年間、高橋由伸監督にあのよ
うな采配を続けてほしかった(笑)。

それでも、強い巨人を圧倒してのリーグ4連覇にこそ真の価値がある。球
団や私たちファンの目標は明確である。「リーグ優勝と日本一」。流川
(ながれかわ)の酒場で「広島天国(南一誠)」の歌に酔い、「それ行け
カープ−若き鯉たち−」を全員で歌うのだ。

じつは、悲しいことがあった。この応援歌の作詞者有馬三恵子さんが千葉
県の自宅で、2019(平成3)4.18、心筋梗塞で亡くなっていた。83歳。こ
の勇壮な歌は1975(昭和50)年夏に発表された。球場の「それ行けカー
プ」に背中を押され、この年カープは悲願のリーグ初優勝を達成した。

有馬さんは繊細な女性心理を描かせたら当代一といわれ、伊東ゆかり「小
指の思い出」、南沙織「17歳」、金井克子「他人の関係」、布施明「積み
木の部屋」など青春や恋の機微に触れる瑞々しい詩(うた)を書いた。

筋金入りの熱烈なカープファンであったが、応援歌は勝手が違った。宮
崎・日南キャンプの練習を見たことがあり、そこで奮闘する若い選手たち
の姿を思い浮かべながら作ったという。「あの歌詞は私のカープへの『ラ
ブソング』でもあるんです」と。(なお、有馬さんの項は「カープルー
ル」〈鯉党制作委員会・2013.4.21・中経出版〉の悼掉を飾る「ルール
50(番目)」を参考にし、一部引用した)

「それ行けカープ−若き鯉たち−」作詞 有馬三恵子 作曲 宮崎尚志

カープ カープ カープ
広島 広島カープ

空を泳げと 天もまた胸を開く
今日のこの時を 確かに戦い
はるかに高く  はるかに高く
栄光の旗を立てよ (2.3番を省略)

晴れのあかつき 旨酒をくみかわそう
栄冠手にする その日は近いぞ
優勝かけて  優勝かけて
たくましく強く踊れ

カープ カープ カープ
広島 広島カープ

1975(昭和50)年「栄冠手にする その日は近いぞ」と球団とファン、そ
して自らを鼓舞し、リーグ初優勝をひたすら願い作詞した有馬さんの思い
が、今、沸々と蘇ってくる。合掌。

カープは、2019.4.27~29ヤクルト戦(神宮)をたたかい、4.30〜5.2阪神
戦(甲子園)を経て、ホームの広島へ戻り、2019.5.3〜5にマツダスタジ
アムで巨人を迎え撃つ。私たちは宣言する。「さあ、待ってろ、巨人!」
と。(2019.4.26千葉市在住)

(追記)
2019.4.27(土)の夜、私は寒風の神宮球場三塁側のスタンドにいた。強
打の2位ヤクルトを床田投手が7回0点に抑え、フランソワと中崎がつなぎ
2:0で完封した。長野が勝利打点の2塁打を打ち8連勝、12勝12敗となっ
た。スタンドの右半分(満員)が「それ行けカープ」を歌った。

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