2019年07月22日

◆雀庵の「Anne G. of Red Gables」開店

“シーチン”修一 2.0


回からタイトルを「拉致:朝鮮半島の闇、日本の闇」から「雀庵の〇〇」
にします。

知性と感性の光輝くコラボ、モード・モンゴメリの名作「赤毛のアン」
(原題 Anne of Green Gables/緑の切妻屋根のアン)シリーズ、さらに自
叙伝的な「可愛いエミリー」シリーズも読了した。

小生の次女は小5の娘に「アン」を読ませたいようだが、高2レベル以上の
言語能力がないと難しいと思う。登場人物が多いし、名前が山田花子鈴木
中村とかで、山田が嫁ぎ先、鈴木が父方、中村が母方とすると、同じ花子
さんでも、呼び名が花子、通称は花ちゃん、花、ハナ、ミセス山田、ミセ
ス花子、山田花子鈴木とかあり、「山田花子鈴木さん、あんたは武門の中
村家の血筋を引いている山田花子鈴木中村なんやさかい、しゃきっとせな
あかんやろ!」なんて言われたりする。

この他に通称・略称でフレデリックが「テディ」、ウィリアムが「ビ
リー」とかで書かれ、日本でも歌舞伎や噺家は「三代目尾上松緑」とか
「四代目古今亭志ん朝」とかがあり、屋号も田舎ではまだ残っている。我
が家は生まれ故郷では「精米」と呼ばれていたし「バロン」(男爵)と呼
ばれている人もいた。分かっている人は分かるが、分からない人は理解す
るまで戸惑う。

モンゴメリの作品中でも同じ人がいろいろな名で呼ばれたりするから、
ボーっとしていると訳が分からなくなる。数ページ戻って読み直すことも
しばしばだ。小生は言語力はIQ130だから読解力はある方だろうが、それ
でもモンゴメリと訳者の村岡花子氏の表現に馴染むには時間がかかった。
慣れればほとんど気にならないが、それなりの高度な読書力は必要だと思う。

話は外れるが、専門分野では専門の言語や隠語、略語を使うから、分かる
人は分かるが、門外漢にはチンプンカンプンだろう。「五校とってようや
く責了、下版で2階のプレスのとこで写真と見出し載せて紙型とって、地
下の輪転機の刷り出しをチェックして、ようやく工場を出たら11時。毎日
午前様だよ。編集長に泣きついたら血尿が出たら一人前だってさあ」

古典落語の「金明竹(きんめいちく)」は上方の骨董屋業界の話。

「わては中橋の加賀屋佐吉方から使いに参じまして、先度、仲買の弥市が
取り次ぎました、道具七品(ななしな)のうち、祐乗(ゆうじょ)・光乗
(こうじょ)・宗乗(そうじょ)三作の三所物(みところもん)。なら
び、備前長船の則光(のりみつ)。四分一ごしらえ、横谷宗aの小柄(こ
づか)付きの脇差……柄前(つかまえ)な、旦那さんはタガヤサンや、と言
うとりましたが、埋もれ木やそうで、木ィが違うとりましたさかい、ちゃ
んとお断り申し上げます。

次はのんこの茶碗。黄檗山金明竹、遠州宗甫の銘がございます寸胴の花活
け。織部の香合。『古池や蛙飛びこむ水の音』言います風羅坊正筆の掛
物。沢庵・木庵・隠元禅師貼り混ぜの小屏風……この屏風なァ、わての旦那
の檀那寺が兵庫におまして、兵庫の坊(ぼん)さんのえろう好みます屏風
じゃによって、『表具にやって兵庫の坊主の屏風にいたします』と、こな
いお言づけを願いとう申します」(矢野誠一「落語歳時記」などから引用)

素人にはチンプンカンプン。分かる人には分かるが、漢字があるから何と
なく意味は分かるだけで、話(口語、会話)だけならお手上げだろう。読
書も日々訓練しないと読書力は伸びないどころか後退する。文字も書かな
いと漢字がどんどん書けなくなるのと同じだ(激しい劣化を痛感した小生
は最近では手紙を書くようにしている)。

才媛モード・モンゴメリは熱烈な作家で、手で下書きを書き、清書はタイ
プだった。同時に物凄い読書の人でもあった。モリー・ギレン著「運命の
紡ぎ車」から。

<当然のことながら、非常に多くの役割――母親であり、牧師の妻であり、
作家である――を果たさねばならない生活は・・・有能な家事手伝いがいな
かったならば、役割の一つや二つはおざなりになっていたであろう。

忙しさに煩わされ続けた年月を通じて、モードは何とか毎日二、三時間の
時間を工面して執筆時間を確保したのである。

「母は早朝に書き物をしていました」と息子のスチュアートは言っている。

「そして夜遅くに読書をしていました。わたしが覚えている限りでは、母
の睡眠時間は5時間、時には6時間でした。母は乱読家で・・・イギリス文
学の古典はすべて、何度も読み返していましたし、それに、信じられない
ほどの記憶力で、シェイクスピア、ワーズワース、バイロンばかりか、有
名なイギリス詩人の作品はすべて、大部分の個所を引き合いに出すことが
できました。

そればかりか、同時代の本、雑誌、新聞のすべてを読み、また、毎日一、
二冊の推理小説を読みこなしていたのです」>

大大好きな可愛い才媛、日本のモンゴメリ、曽野綾子先生みたい。小生も
脳ミソがストップするまで読み続け、書き続けたい、できるものなら「五
箇条の御誓文」をベースにした新憲法の成立を見たいものである。(これ
にてモード・モンゴメリの項は終わりにします。ああ面白かった!)

そうだ、わがペントハウスを「Anne G. of Red Gables」にしよう。発狂
亭“気分爽快”雀庵爺(G.)の病棟日記から。

【「措置入院」精神病棟の日々(120)】【2016/12/28】【産経】曽野綾
子(!偶然! 1969年横浜市大入学の小生は商学部で男ばっかり、で、文
学部のミスキャンパス廣瀬綾子ちゃんに懸想。「テニスコートの君は19、
ヘルメットの僕は18、ニッコリ笑って淋しく別れた、本当にはかない恋
だったねえ」。閑話休題)「南スーダンの新橋工事中断 安全優先と国際
貢献との葛藤」、途上国で仕事をすることの、日本人からすれば途方もな
い難しさ。

「JICAが日本人職員の安全を優先したのは当然だが、生き延びるだけで、
その人が生きたことにはならない時もある。安全第一の思想では人生は理
解できないのである」

カネない、モノない、ヤルキない、技能もないしモラルもない、治安もな
い、あるのは賄賂と汚職、私利私欲、おまけに邪教や部族対立・・・そう
いう国での国際貢献・・・「自己犠牲」とは言うものの「三十六計」逃げ
出したくなるわな。

竹内久美子「正論:勝利のキーワードは『赤』だった」。実力伯仲選手の
試合では赤福の勝率が目立って高い。「アカは強さや支配性を強めてい
る。トランプ氏が接戦を制したのは赤いネクタイが威力を発揮したからか
もしれない」

牛は赤に興奮し、女は赤い唇で誘惑し、共産主義者は赤旗を振る。勝負服
は赤に限る?! アカになったらアカンデ、塀の内側に落ちるさかいな。

小雲則夫「米を蝕む新手の合成薬物フェンタニル型 中国で製造→韓国
ネット 通販流入確認 車事故より多い死者数 次期政権課題」。「2015
年の合成薬物による死者数は前年より7割も多い9600人で、その大半が
フェンタニル型」。

支那による阿片戦争のリベンジのような・・・北京が製造販売を黙認して
いるのではないか。

藤本欣也「中朝国境で連行されて」。3時間拘束され、一部の写真を削除
されたという。「国境の警備強化を身をもって知った」、スパイだとして
刑務所送りになりかねないから取材は命懸けだ。北の飢えた兵士が越境し
て強盗するそうだから中共も必死なのだろう。

「検証 文革半世紀 中国の未来は――専門家座談会 残る傷 居座る指導
部 共産党に国民不信も民主化遠く」。

産経の矢板明夫氏は1972年天津生まれ、15歳で日本人残留孤児2世として
千葉県に引き揚げた。その発言「文革により中国人は何も信じなくなっ
た。すべての宗教が否定され、毛沢東だけが神様になったが、文革後、毛
もトウ小平によって実質的に否定された。信じられるものがないから、
人々はとても現実的になった。お金や権力をとても重視している」。

「習氏が文革的運動をもう1回やろうとしても、50年前に毛沢東に騙され
た国民が信用することはないと思う。いま中国で起きていることは文革的
だと言われているが、毛沢東の真似ごとでしかない。そう長くは続かない
と思う」

金野純氏によるとキリスト教徒が急増し、共産党員(8500万)よりも多く
なっているという話もあるそうだ。

矢板氏の「連載を終えて」から。

「文革で得した人は誰もおらず、皆が被害者だった。個人崇拝など、様々
な文革的現象が中国に戻ってきたのは、共産党政権が自らの負の歴史を封
印し、文革を推進した毛沢東を否定しなかったことにあるのではないか。
それが私が辿り着いた結論だ。紅衛兵世代の習近平自身が毛沢東に憧れ、
毛のような指導者になりたいと考えていることも、大きな原因かもしれない」

今朝も産経は面白かった。

・・・

原野商法などを見ていると、詐欺に遭う人は何回も騙される。支那14億の
うち農民や出稼ぎ労働者など低所得層は7億人(50%)ほどらしい(デー
タがないが何清漣女史は68%=10億だという)が、彼らは低学歴で情報も
限られているために中共の岩盤的な支持層になっているようだ。

支那経済の実態は不明だが、「数字で出世する」国柄で、いい数字を出さ
なければ首が飛ぶから、官僚はいい数字を出して高度成長を囃し立ててい
たが、近年は北京の意向で少しずつ減らしている。それでもGDPは+6%台
で、14億の国が6%台なら世界経済をグングン牽引しているはずなのに、
そんな感じはしない。

プラス成長でもまず上流が美味しい思いをし、下流に届く頃には景気が減
速するというのが日本では当たり前になっているが、支那の低所得層は依
然として「飢えからは解放された」レベルでしかないようだ。エリート階
級も大卒の就職はずいぶんな狭き門らしい。

シンクタンクの東京財団によると「失業者が増え、物価は大きく上昇して
います。経済がスタグフレーションに陥る可能性が高まるなか、中国国内
ではナショナリズムが高まっています」という。

実際、支那の農村は発展どころか逆に疲弊が進んでいるらしい。もともと
生産性が低い「水呑み百姓」で、どうにか息子夫婦が出稼ぎに出てヂヂバ
バと孫で細々と営農していたが、出稼ぎ需要が減っているから帰村してき
た。ところが農地がない、代わりに「閑居して不善をなす」失業者やゴロ
ツキがゴロゴロしており、国破れて山河あり、されど耕す田畑なく、「中
国農村のヤクザ社会化、郷村文化のならず者化現象」(何清漣)は目を覆
うばかりのようだ。

「白樺 青空 南風 こぶし咲くあの丘 北国のああ北国の春」

出稼ぎ者は日本でも支那でもこの歌を歌って涙したものだったが、その故
郷自体がなくなりつつあるのだ。

<中国は、世界第2の経済大国と言いますが、中国の現代経済部門は、か
くも就業チャンスを欠いています。その原因を遡れば、2005年にはじまっ
た「農村消滅」運動(訳注;都市建設のために農地や農民の住居を取り壊
した)と「嘘っぱちの都市化」なのです。

中国共産主義青年団(共青団)が習近平主席の呼びかけに呼応し「農村振
興プロジェクト」として、2022年前に1000万人以上の青年を「上山下郷」
(下放)すると伝えました。海外の世論は騒然となり、これが毛沢東時代
の文革の「下放」と同様、一千万人の青年が「荒れ地を開墾するために」
農村地域に「下放」されたことになぞらえて伝えられました。o

しかし、調べてみると、この大騒ぎの元となったのは、共青団中央の「3
年で千万人の青年ボランティアを農村へ」という文章で、内容を見ると、
毛沢東時代の「下放」とは違っており、「延べ千万人の青年ボランティ
ア」は、文化、科学技術、衛生の三つの分野で農村へ一カ月前後の期間活
動するというもので、文革時代の「千万青年が農村に根を下ろす」話とは
大違いです>(何清漣)

今さら共産党から農地を借りて「食うだけで精一杯」の農村振興・・・カ
ラオケねえ、スナックねえ、電車もバスも見たことねえ、たまに来るのは
共産党員、オラそんなのはやだ・・・ってなるわな。

北京は時代錯誤的な「漢服ブーム」でナショナリズムを焚きつけている
が、小生の愛した深いスリットはご法度。やることがセコイね。「俺は大
国だ」とえばっていた北京は今や「発展途上国に対して特別な待遇を与え
ること。発展は国によって差があることを直視し、発展途上国の発展の権
利を守る必要がある」とWTOに訴えている。昨日はジャイアン、今日は泣
き虫パンダかよ。まったく天に代わってオシオキしないとね。

(つづく)2019/7/21
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