2019年10月27日

◆英国の取り締まりが不備

宮崎 正弘


令和元年(2019)10月26日(土曜日)弐 通巻第6251号  

「英国の取り締まりが不備、英国が責任を取れ」と中国は逆転の駁論を展開
その典型の嘘放送に見られる逃げ口上の特質が晒されている

2019年10月23日、英国のロンドン近郊エセッックスで、コンテナ
輸送中の冷凍トラックから、なんと39人の遺体が見つかるという痛まし
い事件がおきた。

警察発表では遺体の38人が成人、1人が10代。25日に「遺体はすべ
て中国人」とされた。

中国はただちに遺憾の意を表明するでもなく、国内の貧困層の絶望的な行
動を反省するわけでもなく、むしろ「英国の取り締まりに不手際があり、
責任は英国にある」と反論した。

おっと、驚きを超えて、中国人の「論理」なるものが、こうも嘘の便法を
駆使し、突拍子もない方向へ行くのかと感心したのである。

ジョンソン首相は「想像を絶する事件」(UNIMAGINABLE)と
驚き呆れながらも警察に全容の解明を急がせる。

当該貨物トラックはコンテナ型の冷凍車で、ベルギーのブルージュ港から
英東部パーフリート港に輸送される途中だった。陸揚げ時点から異臭が
漂っていたためパトカーの追跡が始まった。当該トラックは2017年に
アイルランド企業がブルガリアで登録していた。だがブルガリアに入国歴
がなかった。

つまりEU域内の「移動の自由」を逆手にとってマフィアが密入国で荒稼
ぎする闇のシンジケートをつくり、大々的な人の密輸が行われていること
は、すでにギリシアのピレウス港の管理運営権を中国が30億ドルで買収
して以来、頻発している。

英国がEUから出れば、このような杜撰な通巻は防げることになる。

2000年6月に、英国の南東部ドーバーで、中国人移民58人がトラッ
ク内で遺体となっていた痛ましい事件があった。犠牲者全員は中国福建省
の或る村からやってきた不法移民だった。筆者は当時、このニュースを聞
いて福建省の福州へ飛んだ。運転手とボディガード兼通訳を雇って、当該
の長楽をいう村を訪ねた。村には老人と子どもしかいなかった。海に近い
廃屋に「密航をやめよう」という大きな看板があった。

しかし、中国経済は飛躍しており、豊かになった筈の中国が、英国に不法
な方法で這入り込もうとするのかとう大きな謎が残る。
 
その後、共犯者の男が北アイルランドのステッド空港で逮捕されたほか、
アイルランドであと二名を容疑者として拘束し、ドライバーを含めて合計
四名が逮捕された。その迅速さは、おそらく北アイルランド警察が日頃か
らマフィアの動きを監視してきた故だろう。

また行方不明となっていたベトナム女性の家族から、冷凍車の犠牲のなか
に娘がいるのではないかと訴えでたためロンドンのベトナム大使館が正式
に調査を依頼している。


 ▲事実は奇々怪々なことばかり

さて英国警察などの捜査で判明した事実は奇々怪々なことばかりだ。

第一にコンテナはベルギーのゼブルージュ港で積み替えられており、その
ときの検査でコンテナは完全に密封されていたことが確認されている。ベ
ルギーは武器密輸の本場、ギャング団とテロリストの怪しいコネクション
がある。現時点はベルギーまでのルートは不明である。
 
第二にトラックが冷凍車だったことから、おそらく12時間以上、39名の
中国人は零下26度の箱の中で閉じこめられていたことになる。被害者らは
中国のヤクザがらみで、おそらく借金のカタに英国への出稼ぎを持ちかけ
られたのではないか。

専門家は「豊かになった中国人がなぜ」と疑問を発するが、豊かになった
のは一部の特権階級だけで、数億の民は極貧のまま、所得のあまりの格差
が外国へ出て一稼ぎしようという動機になるという。

第三にトラックの登録がブルガリア、オーナーが北アイルランド。こうし
た国際的な多国籍の繋がりがある。つまり「汎EU」の闇のネットワーク
があり、人間の密輸もやっているという事実だ。ということは逆に国際的
は犯罪調査の円滑化がもっと急がれるべきだろう。

第四に英国の受け入れ側も、チャイナマフィアが存在しているはずで、ロ
ンドンばかりか、いまや英国のあらゆる場所にチャイナタウンが形成され
ている。

いや、英国ばかりではない。パリには3ヶ所に大きなチャイナタウン、ア
ムステルダムは「飾り窓の女」、つまり赤線地帯を囲んでチャイナタウン
が形成された。イタリアは古都プラドが五万人の中国人にのっとられてい
る。そこへ行くと池袋北口のチャイナタウンなんぞ、小さい、小さい。

この猟奇的な事件の報道、日本では第一報だけ小さく扱われたが、その
後、まったく報じられていない。米国のメディアも同様である。 
  
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1976回】                     
 ――「臺灣の事、思ひ來れば、感慨無量・・・」――田川(13)
田川大吉郎『臺灣訪問の記』(白揚社 大正14年)

         △
(3)の「異日黨衆相結びて不軌を圖り、却て日本に累」を及ぼすとの危
惧について、それは偏に「日本の統治權の盛衰、張弛に關係する問題」で
あり、「支那人なる人種に特別の痼疾」に起因するわけではない。「支那
人なるが故に必ず貪り必ず欺くとのみ考ふべからず」。インドであれ香港
であれ、「英國は、始めより、其土人を信じて、凡そ細小の政は、皆之を
土人に任せ、英人は單に治者として其大綱を握」っているだけだ。

田川の理解に依れば、「日本人の支那人に於ける、相反目憎惡すと雖も、
抑同洲同文の人種」だから、「英人の印度を制し、香港を制する」に比べ
れば数段も容易いに違いない。そこで(3)は杞憂に過ぎないから気にす
ることはないという結論になる。

以上、飽くまでも田川は現地人を任官させることは「日本の威信には毫も
妨げなかるべしと信ず」とする。

だが、田川には「英人の印度を制し、香港を制する」理由について大いな
る誤解がある。 たとえばイギリスにおける香港である。

アヘン戦争のよって香港がイギリス殖民地に組み込まれてから20年ほどが
過ぎた万延元(1860)年、幕府は初の遣米使節として新見豊前守を正使と
する一行を送り出した。

ワシントンからは西回りの帰路を選んだが、最後の寄港地である香港で目
にした情景を、「英人亦た鞭を挙げて群衆を制し往来を開いて我徒を通行
せしむ、支那人英人を恐るる事鱗〈いろくず〉の鰐に逢うが如し」(『亜
墨利加渡海日記』)と綴っている。

香港でイギリス人は現地人を「鞭」で従わせていたがゆえに、「支那人英
人を恐るる事鱗の鰐に逢うが如し」であったはずだ。

インドでも事情は同じであったに違いない。「英國は、始めより、其土人
を信じて」からではなく、「始めより、其土人を信じて」いない。だから
徹底して力で押さえつけた。かくして「英人の印度を制し、香港を制す
る」ことが可能であったと見做すべきだ。しょせん殖民地支配とはそうい
うものであり、殖民地の住民はそのような運命を生きるしかないというこ
とではないか。

田川は「英國は、始めより、其土人を信じて、凡そ細小の政は、皆之を土
人に任せ、英人は單に治者として其大綱を握」っているにすぎないと考え
るが、これも大いなる誤解と言わざるをえない。実態に即して言うなら
「其土人を信じて」いないから徹底して訓致した「其土人」に「凡そ細小
の政」を「任せ」る。そこで「英人は單に治者として其大綱を握」ってい
ることができたのだ。

大正14(1925)年春、上海の日系紡績工場に端を発した大規模な労働運動
が中国各地に伝播し、香港でも激しい反英闘争が起こった。共産党政権は
勝利したと総括するこの闘争からほどない1927年に香港を訪れた魯迅は、
「香港はチッポケな一つの島でしかないのに、中国のいろいろな土地の、
現在と将来の縮図をそのままに描き出す。中央には幾人かの西洋のご主人
サマがいて、若干のおべんちゃら使いの『高等華人』とお先棒担ぎの奴隷
のような同胞の一群がいる。

それ以外の凡てはひたすら苦しみに耐えている『土地の人』だ。苦労に耐
えられる者は西洋殖民地で死に、耐えられない者は深い山へと逃げ込む。
苗や瑶は我われの先輩なのだ。(一九二七年)九月二十九の夜、海上」と
綴っている。なお「土地の人」の原文は「土人」である。

「中央には幾人かの西洋のご主人サマ」、その下に彼らの意を受けた「若
干のおべんちゃら使いの『高等華人』とお先棒担ぎの奴隷のような同胞の
一群」が控えている。「それ以外の凡てはひたすら苦しみに耐えている
『土地の人』」であり、彼らのなかで「苦労に耐えられる者は西洋殖民地
で死」ぬしかないのである。
これが殖民地の現実だろうに。 
   
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読者の声  どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
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(読者の声1)凄いですよね、トランプ大統領が、アメリカの政府機関に
対して、左翼のメディア「NY TIMES」と「WASHINGTON
 POST」の購読を経費節減のために止めさせるとか。

日本も是非、これに習い、全ての行政機関は朝日、毎日、地域によって地
元のサヨク紙購読をやめろ、と行政命令を出せないものでしょうかね。
  (HF生、千葉)

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