2019年12月02日

◆改憲 待ちぼうけでいいのか

阿比留瑠比

【阿比留瑠比の極言御免】改憲 待ちぼうけでいいのか 令和元年
(2019)11月29日

憲法改正を待ち望み自民党に期待した人々の率直な心境を、代弁してい
るかのようだった。憲法改正論議の促進を求める有識者による「憲法を国
民の手に! 言論人フォーラム」が27日に開いた記者会見で、百地章・国
士舘大特任教授が述べた次の言葉である。

「与党の態度に対しては非常に不満がある。与野党の合意が一つの慣行
だったかもしれないが、憲法審査会にも参加せず、審査会開催そのものに
反対する人たちがいる。そういう人たちとどうやって合意を作るのか。作
れるはずがない」

また、ジャーナリストの櫻井よし子氏も訴えた。

「(立憲民主党などは)国民投票法改正になぜ反対するのか。国会議員と
して(国民投票の権利を有する)国民主権を阻害するものだろう」

同感である。今国会も、憲法改正手続きを公職選挙法に合わせる国民投票
法改正案の成立は極めて困難となった。安部晋三首相が周囲に語るように
「来年の通常国会では必ずやる」つもりかもしれない。国会運営上、今回
は無理する必要はないとの判断もあったのだろう。

時間切れを狙う野党

だが、現在、これまで憲法改正に向けた取り組みを行ってきた諸団体や
保守系の各層から、「自民党は本気でやる気があるのか」との疑問が出て
いるのも事実である。筆者自身は、安倍首相の改憲に対する覚悟を感じて
いるが、少なくない改憲派から「待ち疲れた」との声も聞かされている。

百地氏が指摘する通り、野党の多くは憲法を改正すること自体したくない
ので遅滞戦術による時間切れを狙っている。この点については、いわゆる
改憲派とは言い難い毎日新聞も28日付朝刊で「時間稼ぎ」と明確に書いて
いた。誰の目にも明らかなことではないか。

「国民からみても、何をしているんだこの国会はと(映る)。今国会で国
民投票法改正案が仕上がらなければ、衆院解散を打ってでも国民に信を問
う必要があるのではないか」

日本維新の会の遠藤敬国対委員長は22日、記者団にこう述べた。

一方、日本の将来像に直結する憲法論議より、「桜を見る会」の招待者名
簿の破棄に使われた大型シュレッダーを視察する「シュレッダーを見る
会」の方が国会やメディアをにぎわすような現状では、日本のお先は真っ
暗だとすら思える。

いなすばかりの与党

憲法だけではない。貿易問題のみならず人権問題も重要な課題として浮
上した米中問題、核・ミサイル開発を継続する北朝鮮情勢、日米貿易交渉
の今後の行方・・・と、国会で議論を深めるべき課題は数多い。にもかか
わらず、野党は醜聞探しだけに躍起で、与党もそれを適当にいなすことに
安住しているように見える。

産経新聞は38年前の昭和56年元日の「主張」(社説)で、すでにこう訴え
ていた。

「まず日本国民の国防意識を高めることである。そのためにいまわれわれ
がなすべきことは何か。(中略)9条を改正し、自衛隊を憲法の条文上、
明確に認知することである。このことこそ、現下の緊急にして最重要の政
治案件である」

「憲法改正なくして日本の戦後は終わらない。(中略)国際情勢の変転の
中で、私はいまこの言葉を改めてかみしめている」

三歩進んで二歩さがることは政治手法としてあり得るが、同じところでい
くら足踏みを続けても、前進することはあり得ない。

(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)

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松本市 久保田 康文 
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