2019年12月11日

◆トランプ政権から将軍たちは誰も

宮崎 正弘


令和元年(2019)12月10日(火曜日)通巻6300号記念増大号    

そしてトランプ政権から将軍たちは誰もいなくなった
閣議は「不動産企業の取締役会」に酷似し、戦略を判断できる人材はいない

ポンペオ国務長官を、筆者は「トランプの鸚鵡」と比喩したことがある。
習近平を囲むイエスマンとか茶坊主に似るとは書かなかったが、ほかの閣
僚達は投資、投機筋の筋金入りが揃うが世界戦略を語れない。

長期の戦略を練ったスティーブ・バノンは早々に、イヴァンカ女婿のク
シュナーと衝突して政権から去り、戦略を補完する大統領補佐官だったボ
ルトンは、トランプのあまりの無知に呆れて苦言を呈し、馘首される。

かくて発足当時のトランプ政権を固めた軍人たちは、きれいさっぱりホワ
イトハウスから去った。以後、「閣議は不動産企業の取締役のようなレベ
ルとなった」(TIME)。

イラク問題、アフガニスタン撤退、シリア撤退の拙速政策が中東から南ア
ジアを混乱に陥れた。つまりトランプ政権は混乱の坩堝にあり、この空白
状況に乗じて、大統領キャンペーンの宣伝用具として、民主党は弾劾カー
ドを切った。

欧州を見よう。ボリス・ジョンソン英国首相は暴走し、マクロン仏大統領
は「NATOは脳死した」と暴言を吐き、イタリアは誰が首相かも分から
ないが、大多数はブラッセル(EU本部)を冷笑し、EU委員長(前のド
イツ国防相、女性)は嘲笑の対象。そしてメルケル独首相は長期政権の毒
でも廻ったのか、ドイツを破壊した。

この混乱、混沌をチャンスと見て重厚な介入に乗り出したのがプーチンで
ある。エルドアンしかり。米国政治の混乱、欧州の混沌と分裂をはっきり
把握したイスラエルは、ゴラン高原を併呑し、エルドアンはロシアの兵器
体系を導入し、サウジはモスクワへ通う。

トランプ弾劾の理由はウクライナが舞台である。

まさかとさか、ウクライナ大統領に喜劇俳優が当選したからには混乱が多
重化した。西側はウクライナ大統領を鼻から莫迦扱いしたが、この喜劇俳
優は過去8か月の経験によって政治家に脱皮した。

ウクライナ政界は汚職にまみれ、買弁政治家が蠢動し、反ロシア感情を政
治組織化出来ず、あまつさえウクライナ経由のガスパイプラインは、ドイ
ツへの海底パイプラインが完成したことによって、年間3億ドルの通過料
も入らなくなる。ウクライナは岐路に立たされた。

バイデン前副大統領の息子ハンターがウクライナのエネルギー企業の取締
役だったことは事実だが、其れを「何かの取引に証拠を出せなどとせっつ
かれても」とゼレンスキー大統領は不満を露わにした。トランプ路線には
距離を置いたのだ。

「ウクライナを舞台に大国がチェスゲームを展開している。われわれは
チェスボードではない。世界地図に描かれた通過ポイントだけの役目は終
える。米国の弾劾ゲームにウクライナは介入しない」。(TIME、19
年12月16日付けのインタビュー)。

ゼレンスキーは喜劇俳優から脱皮しつつある。
       
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評BOOKREVIEW〜
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イスラム研究の泰斗、トランプの中東外交をめった斬り
  クシュナーの暗躍、サウジの陰険な謀略、そしてユダヤ人たち

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宮田律『黒い同盟 ──米国、サウジアラビア、イスラエル』(平凡社新書)
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イララム研究の泰斗、宮田教授の最新中東レポートである。とくに中東事
情を裏側から見た地政学的分析である。
 
基調にあるのはトランプ批判、サウジの皇太子非難、イスラエルへの反発
であり、いかに中立的であろうとしても、筆先はイスラム支持に傾きやすい。
 
氏の見立てはイランを包囲するかたちで「非神聖同盟」ともいうべき「反
イラン枢軸」が成り立っているとする。

ペルシアは歴史の古い邦だが、いまのイスラム絶対主義的政権は一種狂信
的であり、反米で凝り固まっている姿勢をみていると不安を感じる人が多
いだろう。
 
「黒い同盟」。言うまでもなく、メンバーはトランプのアメリカ、ムハン
マド皇太子のサウジ、ネタニヤフ首相が率いるユダヤ人国家である。

この3国の枢軸が「黒い同盟」だが、かといって必ずしも一枚岩の頑固な
団結状態にはなく、お互いが疑心暗鬼、鵺的政治、電光石火の秘密行動、
そして駆け引きと謀略の確執、つまり腹黒い、陰謀家たちの衝突があり、
離合集散のアメーバ状態が常態というわけだ。

なにしろサウジ王家を批判したジャーナリストのカショギ暗殺が皇太子関
与と分かっても、米国はサウジに抗議せず、容認したかのような態度でサ
ウジ擁護に動いた。リベラルなメディアは、この点でトランプに批判的
だった。

イランを悪役と決めつけているのはトランプ政権だが、あれ、イランを敵
視している米国が安部首相のイラン訪問を容認(影で推奨?)。そして今
月末にはイランのロウハニ大統領が来日するが、米国はむしろ容認姿勢で
あることは不思議である。

考えてみればイスラム過激派アルカィーダを誕生させたのはCIA特殊工
作の結果であり、シリアにおける無政府状態とISの跳梁跋扈も、その連
続的結果の連鎖にサウジが胴元となって巨額を迂回ルートで支援したからだ。

中東に混乱が続けば米国製武器が売れる。

そうした米国の軍需産業が潤うという図式は陳腐だが、イラクのサダムフ
セイン撲滅、リビアのカダフィ暗殺、エジプトのイスラム同胞団の興隆と
没落の経過などをみていると、中東政治は魑魅魍魎、陰謀たくましき謀略
家しか生き残れないことが判然とする。

パキスタンのしたたかさも、中国は620億ドルも投じて「CPEC」
(中国パキスタン経済回廊)を建設中だ。それゆえパキスタンが打算的に
たよるのは北京が固い同盟かも知れないが、本当の保護者名サウジなのだ。

こうした中東イスラム国家群の政治対立、確執、取引の背景のどろどろし
た政治的陰謀渦巻く世界を、宮田教授はひとつの図式を駆使して読み解い
た。その解析角度のややもすれば独善的なことを別にして、読み物とし
て、大いに参考になる。
            
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW
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 なぜチンパンジーは人間のように賢くなれなかったのか
  いや何がホモサビエンスとチンパンジーを分けたのか?

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ジャレド・ダイアモンド著。秋山克訳『第三のチンパンジー』(草思社文庫)
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人間とチンパンジーの差違は1・6%だった。
 
したがって人間は「第三のチンパンジー」かも知れないと著者は言う。

ならば人間とチンパンジーを決定的に分けたのは、脳細胞の発達だけが原
因だったのだろうか?

古代文明の痕跡から戦争や狩りの現場などを描く彫刻や絵画が多く発見さ
れている。古代エジプトや中国の歴史遺蹟に行くと、殺戮の様子を具体的
に描いた作品の夥しさに驚かされるだろう。

地獄の描き方のまがまがしさ、人間性を疑うような描写には身の毛もよだ
つ。ところが日本の縄文時代に創られた土器、土偶にかような殺戮を描写
するものは皆無であり、むしろ芸術の領域に達している。

しかし本書は扱う領域がことなるので、日本の独自的文明文化については
言及がない。

チンパンジーは集団殺戮を行使することで知られる。

殺意は男女関係のもつれではなく、縄張り争いである。集団の掟は、その
集団を率いるボスである雄が雌チンパンジーをほぼ独占する。

他の雄からうまれた子供は容赦なく殺す。

「ジェノサイドは私たちが動物の先祖から濃密に受け継いだもののひとつ
かもしれない。コモンチンパンジーは計画を立てて相手の命を奪い、とな
りの集団を皆殺しにする。相手の縄張りを征服するために戦争を行い、雌
のチンパンジーを略奪している」(285p)。

ホモサピエンスは、食糧や縄張りの奪い合いから、人種的迫害、宗教的対
立によって民族浄化、ジェノサイドがしばしば行われた。

しかし大陸部から切り離され、最初は狩猟民族であった原日本人である縄
文時代には、狩猟採集による生活が営まれたにもかかわらず段丘に集落を
つくり共同作業が行われ、しかも他の集落とは戦いではなく物々交換で相
互に共存繁栄を追求した。

交易による経済的分業と共存の長期化、つまり「一万年の平和」を達成し
た縄文日本は世界史的にいえば特異な存在である。地理的に孤立した日本
では弥生時代に戦争が屡々起こったとはいえ、人種対立による内戦は殆ど
なく、宗教対立による内戦の最大規模のものは、はるか後期、江戸時代の
天草四郎の乱だけである。

信長がイエズス会の布教を許可し、キリスト教を信じた高山右近は一神教
原理に基づき、領内(高槻)の神社仏閣を破壊し、僧侶を殺害し、信徒を
奴隷に貶めて耶蘇教の船とともに寄港した南蛮の人身売買団に売った。聖
徳太子が仏教を国教とする前にも、百年間ほどにわたり近畿地方では廃仏
毀釈が行われ、宗教対立があったが、ヨーロッパで行われた大虐殺の宗教
戦争も、魔女狩りもなかった。 

明治の廃仏毀釈は、宗教対立というより国家イデオロギーとして神道の政
治利用が優先され、むしろキリスト教の再上陸への対応だった側面がある。

れゆえ大東亜戦争の敗北で、ほかの敗戦国にみられたようなキリスト教へ
の雪崩を打ったような改宗現象も日本ではおきなかった。

GHQの占領時代にマッカーサーは数千の宣教師を日本にまねいて切支丹
伴天連への宗旨替えを強要しようとしても、日本の自然信仰はそれをはね
のけた。切支丹伴天連が絶対神であり、ほかの価値観を認めない狭窄性を
帯びていることを日本人は本能的にしっていた。

弥生時代に渡来人が戦争の遣り方や兵器を日本にもたらしたが、内戦の原
因は農業の発展と、その分配にあった。

ダイアモンドはこう言う。

「(農耕の発達は)人間性に対する元凶をもたらしていた。階級の文化で
ある。狩猟採集民は食糧を貯蔵せず、もっていてもほんの僅かで果樹園や
牛の群れなどのように食糧を集中させることもなかった」(195p)

というわけで、本書の歴史記述は世界共通の普遍性の基づいての分子生理
学、進化生物学、生物地理学の教養を踏まえての著作だが、全体を通読し
ての感想はと言えば、およそ日本には適用されないケースが多いと思った。
    
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 読者の声  どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
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(読者の声1)貴誌前号の本欄で、「真珠湾は軍事史の金字塔, 日米戦は
自存自衛, 真珠湾は卑怯な奇襲ではなかった」という落合道夫氏の声があ
りましたが、突然米国は日本への石油の輸出を禁止したのだから、それは
日本に死ねという意味であり、戦争を仕掛けたのは米国である。

日本は自衛の止む無き戦いを強いられた、という論理が最近流行っている
が、そもそも米国は黄色い現地人、黒人などに対する恐ろしいまでの人種
差別が当たり前であり、当然日本人はそんな歴史を知っていた。
それにも拘わらず、米国は親切で公平な母親のような存在で、石油は安く
好きなだけ未来永劫、売ってくださるはずだ、と勝手に決めていた。そん
な契約は無論無く、有っても民間会社の都合によって無視するのは普通で
ある。

米国から見れば、石油を気の知れない浮気な外国に100%依存することに
問題があるのであって、変な言いがかりをつけるな、という感覚であろう。

最近ではレア・アースを支那が禁止したことでびっくりする。日本人は
皆、信義に厚いのだから、外人もそうであろう、そうあるべきだ、そうで
なければやっつけてやる、という一方的な短絡的な独断がある。直ぐにと
にかく謝罪する、いやお前が悪い、という極端に感情が動く。(KM生)


(宮崎正弘のコメント)その信義とやらに依存した日本外交の「国連中心
主義」と、押しつけられたケンポウの第九条を後生大事に墨守する日本
は、国際政治から見ればまるで稚児なのでしょうね。

  ♪
(読者の声2)「日米戦は自存自衛」だったから、日米戦争も真珠湾攻撃
も「正当化」される(?)というような主張が見られるようですが、私は
賛成できません。

日米戦争が自存自衛であろうと、場合によっては正当防衛さえ成り立つと
しても、根本的に、国力において「圧倒時に強力な相手」に対して、「負
ける戦争」を挑むこと自体が間違っています。

「正当防衛」は、厳密な司法裁定、刑事裁判が行われる場合には成立し、
違法性も阻却され得るでしょうが、国際間にはそのような機構、手続きは
整備されていない。しょせんは強者・勝者の論理が「正当化」される世界
です。

戦争は、「結果」のみが評価される「勝てば官軍」の世界のはず。
 
そうした世界における「惨敗」という「結果」について、自らが先制攻撃
を「敢行」しておきながら、「自己または他人の権利を防衛するため、や
むを得ずにした行為」であったというような主張は、たとえそれが認めら
れる余地があったとしても、しょせんは「負け犬の遠吠え」です。そし
て、そのような「愚策」を強行した主導者は、厳しい結果責任を問われる
べきでしょう。

刑法上の正当防衛(刑法36条)についてでさえ、「侵害の急迫性は、侵害
が当然またはほとんど確実に予期されただけで失われるものではないが、
その機会を利用し、積極的に相手方に加害行為をする意思で侵害に臨んだ
ときは失われるものと解すべきである。」(最判昭52.7.21)、

「相手方の侵害を予期し、これに応じて敏速に反撃する意図で様子をうか
がっていたところ、相手方が侵害を加えてきた場合には、急迫な侵害が
あったとはいえない。」(最判昭30.10.25)と解されています。

先に引用したZimm氏も述べるように、「日本海軍の伝統的な戦略は、開戦
となればマーシャル、マリアナ諸島など委任統治領を根拠地とし、潜水艦
と航空機により米艦隊と対に持ち込み日本近海で決戦するという漸減作戦
であった」はずで、日本が島国であることからしても、日露戦争以来の
「漸減作戦」が妥当であったのではないか。

これなら、たとえ敗戦に終わるとしても、「ドカ貧」と言うほかないよう
な「惨敗」はなかったのではないか。「殴り込み」をかけておいて、それ
が「自衛」だったと主張することには無理があるのではないか。もちろ
ん、「勝利」とまではいかなくとも、(ミッドウェー海戦にも勝利して)
「講和」に持ち込めておれば、そのような主張も認められる余地は残った
でしょうが、「惨敗」した後では、しょせんは「負け犬の遠吠え」でしか
ない。

なお、山本の愛人関係についての綱紀弛緩というほかない行動は、部下を
代理として見舞わせた、というような公私混同もあったようで、たとえ現
在とは倫理観が異なることを認めるとしても、弁護される余地はあり得な
いと思います。愛人関係のことを初めて一般に報じた昭和29年4月18日付
「週刊朝日」は「軍神も人間だった」と題したようですが、それでは、厳
しい軍律の中にあった多くの将兵は「人間」ではなかったというのだろうか。

山本が異常なほどの手紙魔で、(一般不特定多数の)子供たちなどから寄
せられた手紙に、しばしば丁寧な自筆返書を返していたことについても、
例えば、現在のプロ野球の監督でさえも、子供たちからの大量のファンレ
ターに頻繁に自筆返信していたのでは、やはりその「感覚」を疑われざる
を得ないのではないでしょうか。(椿本祐弘)


(宮崎正弘のコメント)先週おくればせながらテニアンの戦跡をめぐり慰
霊塔で合掌して参りましたが、テニアンの北端にエノラゲイとファットマ
ンに搭載した原爆の積載地点がガラスで囲まれた記念展示場となっていま
した。広島、長崎への投下は戦争を早めるためにやむを得ずというのがア
メリカ人の歴史観です。

テニアンの攻防は、米軍にとってはB29が直接日本へ飛行できる戦略拠
点の確保であり、守る日本軍は、サイパンを含めて数万が犠牲となり、現
地人の犠牲も数千。その万歳クリフへも三箇所、合掌して来ました。

先帝陛下の御製が大きな石碑として建立されていました。

またサイパンの慰霊碑が建つ公園では韓国兵の慰霊塔もあり、かなりの数
の韓国人が祷りを捧げており、なぜか中国人の観光バスがくるため法輪功
が情宣活動をしていた。日本人の慰問客はまばらでした。

そのとなりではダイビングや海水浴、水上スキーなどを愉しむ若い日本人
の群れ。なんという戦争の風化でしょうか。

   ♪
(読者の声3)宮崎さんの新刊『チャイナチ』(徳間書店)ならびに読者
特別レポートを読ませていただきました。

書籍の方は電子書籍(キンドル)で先週購入し、まだ最初の方しか読んで
いません。が、10%位(キンドルの右上に表示されます)読んでみて、
宮崎先生のいつもの読みやすい語調でこれからすぐに読み終えられるなと
いう印象でした。

もちろん内容は情報満載ですし、写真が良い(写真はキンドルより書籍の
方が良いと思うが)。

丁度、アマゾンは9日までサイバーマンデーで電子書籍のunlimited(読み
放題)が3ヶ月、99円とお安いです。自分は「読み放題」を登録し、昨
日は故渡辺昇一先生の著作を読みました。慣れると電子書籍は非常に便利
なのでお薦めします。

今回の特別レポートは、宮崎先生との距離感が近く感じられると同時に香
港大乱を肌で感じることができます。

考えてみれば、ここハノイから友諠関を越え、ピンシャンから香港までバ
スですぐ(一晩)にいけるはずなんですが、情報は日本の電子書籍経由な
のは不思議な感覚がします。それにしても、世界を飛び回って取材される
宮崎先生が羨ましいです。(R生、ハノイ)

  ♪
(読者の声4)落合さんの山本擁護論に対してちょっと言いたくなりまし
たので、書きました。

1.真珠湾は軍事史の金字塔

英国の軍事専門家は真珠湾作戦は世界の軍事史の金字塔の一つであり、戦
後の反日プロパガンダが終れば正当な評価がされるだろうと述べていま
す。1991年にソ連が崩壊し左翼が悪と分かり、日本悪者論は終わりました。

「これを金字塔の一つと評価する英国の軍事専門家がだれか知りません
が、あれだけの作戦を行ったということに対する評価、ということならわ
かります。つまり戦術的な成功です。

しかし、戦略的にははめられて、相手の思うつぼにはまってしまいまし
た。山本はアメリカ駐在が長かったにもかかわらず、アメリカ人の気質が
全く分かっていず、ガツンとくらわせば、「米国海軍および米国民をして
救うべからざる程度にその士気を阻喪せしむる」と思っていたわけです。

しかし、実際は全く逆でした。やられれば猛然と反撃するのがアメリカ人
気質です。その後も、何か打撃を与えれば、相手は意気阻喪すると主張し
て、ミッドウエー・ガダルカナル、い号作戦など日本の消耗戦に突進して
いったのが山本で、とても「将官」としては優秀どころか、愚将です。大
佐クラスの戦闘指揮官としてはかなり優秀だったでしょうか?

このことは、拙著『大東亜戦争 日本は「勝利の方程式」を持っていた』
(ハート出版)の144ページから175ページにかなり詳しく説明して
いますので、是非お読みください。

何よりも、山本は昭和16年11月15日に「大本営政府連絡会議」で正
式に採択された「対米英蘭蒋戦争終末促進に関する腹案」に完全に背い
た、ミッドウエー戦、ガダルカナル戦という愚行を強行して、日本の敗北
を決定的にしてしまったことをよくよく認識すべきです。

なんと山本は、ガダルカナル戦の時に、「陸軍兵力5個師団を一挙投入す
べし」という意見具申を軍令部に行っています。ラバウルから1000キ
ロの戦闘終末点を超えた、ガダルカナルの戦闘を行ったがゆえに、ようや
く陸軍2個師団を送ったものの、一度としてまともな輸送ができず、重火
器、食料のほとんどが陸揚げできず、結局、3万の兵力のうち5千が戦
死、1万5千が「餓死」、1万が辛うじて、「幽鬼」のような状態で帰
還、という悲惨な結果となりました。距離の事情の原則、兵站輸送の重要
性、ということを理解していない海軍によって、あの世界一勇猛な陸軍兵
士はこのような目にあったのでした。ところがそういうことを全く理解し
ていない山本は、「5個師団」を一挙に投入すべし、という素人以下の意
見具申を行っているのです。こういう将軍を愚将と呼ばずして何と呼んだ
らいいのか教えてください。」

2.日米戦は自存自衛

真珠湾作戦を論じるには日米戦争の因果関係を知る必要があります。それ
はヘレン・ミアーズ女史が著作「米国の鏡、日本」で「日米戦争は外交記
録を見れば米国の圧迫が原因である事は一目瞭然」記しているように、日
本の自存自衛です。

だから米国歴史学会では真珠湾事件が何故起きたのか調べることは喜ばれ
ないと言われています。

「このようなことは、もはや言ってみれば自明のことになっています。そ
してそのとどめが、フーバー元大統領が20年を費やして書いた
『Freedom Betrayed: Herbert Hoover's Secret Hiastory of  World
War』で書いている次のことばです。
 I said that the whole Japanese war was a madman’s desire to get
into war. He (MacArthur) agreed. (p.833)

「日本との戦争の全ては、戦争に入りたいという狂人(ルーズベルト)の
欲望であったであった」と私がいうとマッカーサーは同意した。」


3.現代アメリカの評価

次に重要なのは、現代の米国政府が真珠湾は卑怯な奇襲ではなかった事を
公開していることです。

グルー大使の1941.1.27付けのハル長官宛の公電が公開されています。そ
こには真珠湾攻撃計画が通報されています。また日本の暗号が解読されて
いました。この公開の目的は戦後の日本悪者論を解毒するためです。

 真珠湾攻撃が卑怯な奇襲などというのは愚にもつかない虚論です。そも
そも、宣戦布告義務は、一応戦時国際法に書かれていますが、いわば形式
的なものであり、宣戦布告の無い戦争はごまんとあります。アメリカのボ
ブ・ウッドワードが1991年に書いた『司令官たち:湾岸戦争突入に至
る”決断”のプロセス』(文芸春秋社)という本の中で、「アメリカは建国
以来、200回も外国と戦争しているが、そのうち宣戦布告して開戦した
のは、4回だけだ」と書いています。宣戦布告の遅れなど、単なるケチ付
けに過ぎないことで、その前にアメリカが日本に対して行っていた、かず
かずの準戦争行為からしたらとるに足ら無いものです。

日本悪者論と山本無能論は全く別のことです。せっかく勝てる戦略を日本
は持っていたのに、山本という実は戦略眼を全く欠いた愚将が真珠湾で成
功して神になってしまい、「勝利病」を海軍だけでなく陸軍にも伝染さ
せ、「大本営政府連絡委会議」で決定した基本戦略をないがしろにして、
前方決戦に突っ走ってしまったのです。

逆に今になって、山本はスパイであったなどというこれまた愚論という
か、「思考停止」に他ならないことを言う人がいますが、問題の本質はそ
んなところにはありません。」

4.現代の目

イタリアのクローチェは「あらゆる歴史は現代史である」と述べていま
す。ということは反共という点から見て、戦前の日本が正しく、容共の米
国が誤っていたということです。

山本五十六の事績の評価はこうした現代の目から見ることが必要です。
(落合道夫)

「戦争当時、山本は神のように多くの国民の目には映っていたでしょう。
しかし、現代の目で見れば、とんでもない愚将であることが、理解できる
はずです。

そのことを私はずっと言ってきましたが、今回『大東亜戦争 日本は「勝
利の方程式」を持っていた』にまとめてみたところ、伊藤隆先生、小堀佳
一郎先生という斯界の権威が集う「アパ日本再興大賞」審査委員会で認め
ていただいたことは、うれしい限りです。ようやく現代の目で見ると、あ
の戦争の本質がわかってきたことの一つの証拠ではないかと思っていま
す。」(茂木弘道)

  ♪
(読者の声5):12月9日付(読者の声1)椿本祐弘氏への投稿」です。
「山本五十六は愚将」だと言われたましたが、日本を愛する一国民として
一言。

日本国の為に命を捧げられた立派な方を何故「愚将」だの「罪責者」だの
と言われるのか? 事後では何とでも言えるでしょうが、敗戦したから
いって左翼が言うなら兎も角どうしてこの様に貶める様な事を言われるの
か理解出来ません。何処かの国の独裁者が「自己陶酔的」「独善的」「強
引に」「愚劣に」指揮した戦争とは凡そ違います。有能で人望もあり選ば
れて大将になられた立派な軍人です。


先の大戦は言うまでもありませんが

1.開戦の理由
・欧米(とりわけアングロサクソンであり、ルーズベルトであり、暗躍し
た※ユダヤ系社会主義者達)が 悪意を持って仕組んだ戦争であり、反日
を煽り米国民を欺いてまで日本を戦争に引き摺り込んだ。

・日本は立ち上がるしか選択肢の無い状況に追い詰められ、「御聖断」も
仰ぎ止むに止まれず 開戦に至った。当時の多くの国民は軍人・軍属の
方々の熱き思いに国運を委ねた。(※最近では「ディープステート」)

2.大戦の意義

・欧米の「植民地」を全て解放。

・白人至上主義を排斥。人種差別からの解放。日本は「正しく戦い、正し
く負けた」のであって、この偉業は世界史的にもアジア・アフリカ諸国あ
るいは多くの良識ある西欧人や世界中の人々から称賛されています。大戦
を戦われた我が国の元帥・将校から一兵卒に至るまで、日本軍人はサムラ
イ魂を受け継ぎ男々しく闘い武士らしく潔く散って逝かれた。
人類史に残る高潔で立派な戦いをした全ての皇軍軍人・御英霊の方々を尊
敬し、感謝と報恩の気持ちを捧げるのは当然の事で、命を賭して戦われた
軍人を貶める言い方は厳に謹んで頂きたい。
また「愛人」がどうのと些末な事を取り上げておられますが、この日本国
の果たした役割と偉業を考えればどうでもいい些事です。他国では比較す
るのも悍しい程愚劣な将軍や将校・兵士は数え切れないほど歴史に残って
います。
投稿された方は、歴史に高い御見識をお持ちの方と拝察しますが、左巻き
が喜ぶ様な言辞は控えられた方が宜しいかと・・・
嘗て日露戦争の神将乃木希典大将を「愚将」と言い放った「愚作家」がい
ました。(麻生Hojo)


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