2019年12月29日

◆靖国たきつけた元中国大使

阿比留瑠比



【阿比留瑠比の極言御免】靖国たきつけた元中国大使 令和元年
(2019)12月26日

折しも安部晋三首相が中国を訪問し、習近平国家主席に続いて李克強首相
と会談した25日、外務省が日中関係に関する興味深い外交文書を公開し
た。昭和63年の竹下登首相の訪中をめぐり、外務省が竹下氏に靖国神社不
参拝を求めていたことを示す同省中国課作成の極秘資料である。

一読、ああやっぱりこんなことが慣例化していたのだなと感じた。外務省
としては、中国が参拝に反対する靖国行けば、訪中自体も危うくなると考
え、そうした情報を首相官邸に伝えていたようである。

だが、そんな中国の意向を忖度(そんたく)し、過度に配慮してきた外務省
チャイナスクール(中国語研修組)の姿勢こそが、中国側を増長させてき
たのだろう。

行き過ぎた忖度

中国を専門とする外務官僚の立場では、中国当局の目を気にせざるを得な
い。ある程度、中国側の歓心を買わなければ情報も入手できないという事
情もあろう。

とはいえかつては往々にしてそれが行き過ぎ、日本の立場を弱くしてきた。

例えば平成12年4月の国会では、中江要介元中国大使が、昭和60年に中国
の胡耀邦総書記と靖国問題を協議した際のエピソードを証言している。同
年8月15日に中曽根康弘首相が靖国に公式参拝をしたのを受けてのやりと
りである。

胡氏「もう靖国神社の問題は両方とも言わないことにしよう。黙って85年
でも100年でも騒がずに静かにして、自然消滅を待つのが一番いいじゃな
いか」

中江氏「もし今黙っちゃたら、日本では『ああ、もうあれでよかったん
だ』と思ってしまう人が出るかもしれない」

中江氏はまるで手柄話をしているかのようだが、冷静になろうと努めた中
国を逆に騒げとたたきつけた構図である。もし中江氏が胡氏に、靖国問題
は静感すべきだと同調していたら事態はどう推移しただろうか・

小渕氏は謝罪拒否

そして少なくない自民党議員も、そんなチャイナスクールと考え方を共有
する時代が長かった。

平成10年の小渕恵三政権時代には、韓国の金大中大統領と中国の江沢民国
家主席が相次いで訪日した。

このとき、小渕氏は、日韓共同宣言には「痛烈な反省と心からのおわび」
を書き込んだが、中国側求めていた共同文書への歴史謝罪の盛り込みは拒
否した。その後、ある外務省幹部からこんな話を聞いた。

「小渕さんは相当、中国を疑っていた。江氏来日の前、外務省アジア局幹
部らが夜中に首相公邸を訪ねて謝罪を文書化できないか相談したが、小渕
さんは『謝罪はこれが最後か』と強く確認を求めた。幹部らは『これで最
後です』と言い切れず、謝罪の文書化はノーとなった」

ともあれ、今回公開された外交文書とも通底するように、外交の意思決定
のプロセスは単純ではないが、同時に関与した人次第で決まる。

そのときの国内外の情勢も慎重論もあろうが、安部首相にはぜひ任期中に
また靖国参拝してもらいたい。

(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)

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松本市 久保田 康文 
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