2020年02月28日

◆雀庵の「昔ペキン屋、今ペンキ屋」

“シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red
Gables/78(2020/2/26)】はい、私がお尋ねの「ペンキ屋シーチン」でございます。雨の中、よくぞお出でくだすった。氷雨ですね、ずいぶん寒かったでしょう、まあ、コーヒーで体を温めて、一息ついてください。

ええ、若い頃は寒くたって苦にしませんでしたけどね、今は冬場の外の仕事は辛くなりました。手はかじかむ、鼻水は垂れる、クシャミは出る・・・塗料の伸びも悪いんで手間もかかるんですよ。高いところですと北風も強いですから涙もポタポタ・・・泣きが入ることもあります。


いえ、別にペンキ屋を志していたわけではないんですよ、最初は「ペキン屋」を目指していたんです。北京ダックは関係ないんですが・・・あれはなかなか乙ですな、銀座アスターあたりですと見た目もきれいですし、客筋もいい、なかなかの高級料理です。

私ら庶民は溜池の頤和園なんぞでよく集ったもんで、霞が関に近いから結構人気でした。新宿の隋園別館は昔はバラックのような店で、汚いけれど安くて旨かった、店には北京語が飛び交っていたもんです。

客は店ではなく料理に付くんですね。腕のいい料理人は引っ張りだこで、条件がいいと子分を連れてごっそり移っちゃう。逃げられた店は大変です、ウエイターが厨房に入ったりするんですが、どうしても味は落ちる、客は細る、腕のいい料理人を引っ張るにはとてつもない金が要りますから・・・

大陸のいい人材はまず香港に民族移動した、涙が出るほどの旨い中華料理を食べたければ香港へ行け、という時代が文革中の1970年代から盛んになりました。料理人にとどまらず、優秀な人材は大陸に見切りをつけ、世界に流出したんです。

文革が終わっても1989年には6.4天安門大虐殺があった。こんな国に夢はないと、多くの若者が逃散しました。香港返還の1997年前後からは英国の支援もあって優秀な若者はカナダ、豪州、さらに米国、欧州、日本、アジアに移住しました。自由を求め、夢を求め、竹のカーテンを乗り越えて異郷を目指したのです。

まるで亡国の民です。

ご存知のように1970年代から日米など西側世界は中共と国交回復するようになります。80年前後からトウ小平は外貨獲得のために外国人の支那旅行を一部解禁しましたが、日本も含めて「中国旅行事情」がよく分からない。激しい情報ニーズがあり、それを提供すれば値段が高くても買ってくれる、ここにビジネスチャンスがあり、「ペキン屋」が誕生する素地ができたというわけです。

はい、まるで矢野経みたいです(笑)。

大陸に西側世界が大使館を置き始めた時代ですから、旅行関係の情報なんて有名観光地以外のはまずない。そういう情報や経験者の体験、人物往来、政府や民間の動きを調べる。警察庁だか警視庁の公安担当者までが「ペキン屋」を訪ねてくる。公安は「情報を見て、前科は問わない」のです(笑)。

まあ、そんな風にして「ペキン屋」は味をしめ、やがて米国のド田舎を紹介したり、「クルーズ時代幕開け」なんていう情報を集め、煽り、拡散して、多少なりともお役に立ったかもしれません。家族を養うこともできましたから、まあ及第点でしょう。

余計な話ですが、外国から観光客を呼び寄せるインバウンド、日本なら訪日旅行ですね、これは売り物がない「貧しい国の産業」というのが業界の認識です。戦後の日本は「ゲイシャ、フジヤマ」で外貨を稼ぎました。芸娼妓も第一線で頑張ったんです。

でもね、外国人旅行者が増え過ぎるといろいろ問題も出てきますから、今の時代ではほどほどがいいんですよ。

IR(統合型リゾート)は本来は大規模な国際会議・見本市・ホール・イベント施設を備えた集積地というものです。ビジネスのための施設ですが、それだけでは楽しさに欠けるでしょうから音楽会、演劇、芸能、スポーツなどの娯楽要素も用意しました、お好きな方はカジノもどうぞ――そういうものなんです。カジノは刺身のツマ、色添えなんです。

MICE(ミーティング、インセンティブ、コンベンション、エグジビション)、それを受け入れるIR施設も大産業です。一つのイベントには世界中から優秀な人材が集まり、最高の情報を発信します。開催地は潤います。

枝葉末節ばかりを見て、肝腎要の幹を見ずにアーダコーダ言う、知的レベルはロウソク屋が電灯を、人力車夫が電車や自動車を非難したのとまったく変わらない。暗愚は100年たっても暗愚かと、いささか情けなく思います。

ああ、余計なおしゃべりをしてしまいました、老いの繰り言ですね。そう「ペンキ屋シーチン」の話でしたね。そもそも私がペンキ屋に興味を覚えたのは・・・・

永遠のエンドレステープだな。チャイナコロリは「もうどうにも止まらない」ような・・・この際だから習近平は毛沢東を真似て「大体わが国は人口が多すぎる、半分になったって7億もいる!」と豪語したらいい。皆ビックリして黙るぜ。「人権で14億を食わせられるのかよ、半分やるから持ってけ!」とか。

思い残すことなく罵詈罵倒罵詈雑言、面白い奴、と人気が急上昇したり。♪ここらでやめてもいいコロナ、と天も情けをかけてくれるかもね。(つづく)2020/2/26


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