2020年09月07日

◆朝日の安倍批判は自己紹介

阿比留瑠比
 


朝日新聞では、こんなヘイトまみれの文章を載せることが許されるのか。朝日の言論サイトが8月30日に掲載した白井聡・京都精華大専任講師の論説「安倍政権の7年余りとは、日本史上の汚点である」を読んでの感想である。それほど常軌を逸した内容だった。

白井氏は、辞任を表明した安部晋三首相の政権が憲政史上最長となったことを「恥辱と悲しみ」と書く。安倍政権を多くの日本人が支持してきたことについて「耐え難い苦痛」と記し、安倍政権の支持者に「嫌悪感を持つ」と表明する。

さらに、隣人たちが安倍政権を支持しているという事実は「己の知性と倫理の基準からして絶対に許容できない」と主張し、その事実に「不快感」を示す。

暴言学者を重用

安倍政権憎しのあまり、攻撃対象は市井の日本人にまで及んでいる。

紙面を汚したくないので詳述は避けるが、9月1日に朝日が掲載した論説の続きも合わせ、安倍政権に対する罵倒、呪詛(じゅそ)、偏見の吐露と論証なき決めつけ、陰謀論のオンパレードである。今では誰もそう信じてはいないものの、かっては公器といわれた新聞が掲載していいのか。朝日は、これを世に問うにふさわしい内容だと思っているのだろうか。

白井氏は8月29日には、安倍首相の辞任記者会見を見て切なくなったとニッポン放送のラジオ番組で発言した歌手、松任谷由実氏に対しても暴言を吐いている。白井氏は、自身のフェイスブックで松任谷氏の旧姓を挙げて揶揄(やゆ)した。

「荒井由実のまま夭折(ようせつ)すべきだったね。本当に、醜態をさらすより、早く死んだほうがいいと思います」

安倍首相に共感を表すことは醜態であり、死に値するというのである。朝日は白井氏がこんな中傷発言をした後も、白井氏の論説を掲載し続けているが、社会に通用する話だろうか。

社会通念で言えば、日本維新の会前代表で元大阪府知事の橋下徹氏が、9月1日のツイッターで記したこの言葉の通りだろう。

 「こんな発言を俺たちがやれば社会的に抹殺だよ」

執拗な攻撃の理由

安倍政権の通算8年8カ月は、なぜか激高したアンチ安部派の人たちの悪口雑言を聞かされ続ける日々だった。彼らはどうしてそこまで安倍政権が憎くて仕方がないのかと考え、ある仮説にたどり着いた。

彼らは自らの内にある醜さ、汚さ、いじましさ、愚かさ、卑劣さ、弱さ・・・などを勝手に安倍首相に投影し、それに憤っているのだろう。安倍首相という鏡に映る己自身の姿が、許せないのではないかー。

そういえば、朝日は安倍首相の辞任表明翌日の8月29日の社説「『安倍政治』の弊害 清算の時」で安倍政権について書いていた。

「野党やその支持者など、考え方の異なるものを攻撃し、自らに近いものは優遇する『敵』『味方』の分断」

また、9月1日の社説「安倍改憲 首相自ら招いた頓挫」でも記していた。

「野党や批判勢力に必要以上の敵対姿勢をとる安倍氏の政治スタイル」

むしろ、考え方の異なる相手を必要以上に攻撃してきたのは朝日自身であり、朝日が重用する白井氏であろう。辞めていく安倍首相をあくまで「敵」と位置づけ、執拗(しつよう)にたたき続ける朝日のスタイルは、朝日が安倍首相の弊害だと批判したやり方そのものである。

つまるところ、積年にわたる朝日の安倍首相批判はただの自己紹介だった。

(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)
松本市 久保田 康文さん採録

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