2020年09月29日

◆ウィグルの収容所で作られた品物ボイコット

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)9月26日(土曜日)通巻第6652号  

ウィグルの収容所で作られた品物ボイコット、関連企業裁
米国、9月30日期限を11月30日へ延長

 ウィグル制裁法を適用すると、かなりの米国企業が痛手を受けることが分かった。

強制収容所でウィグル人を労働させて作られる品物のボイコット、製造や販売に関連する西側の企業を制裁するなどの強硬措置を盛り込んだ法律は、9月30日までが期限だった。

トランプ政権下、財務省は11月30日まで期限延長を決めた。

理由は11月3日に迫った大統領選挙である。再選ムードが拡がってはいるが、まだまだ油断できない情勢にあり、とくにブルームバーグ元NY市長が、大金を投じてフロリダ州での民主党勝利を狙っての強化策に、大票田を失うわけにはいかないトランプ陣営としては防戦になる。

ウィグル自治区では「収容所」と称する強制労働所、あるいは洗脳教育として機能させる場が「職業訓練センター」と呼ばれている実態はすでに衛星写真などによって暴露されており、西側の人権活動家グループは、具体的な企業名をあげて、制裁を呼びかけてきた。

実はウィグルは綿花の栽培地であり、綿製品の繊維製品を生産する工場が幾つかあるが、ウィグル綿花を米国も大量に輸入している。また繊維機械などへの投資をなしている米国企業もあり、制裁期限のままに実行すると、失業者が米国にも大量に出ることになる。

雇用創出を前面に掲げて選挙に挑むトランプ大統領としては、失業率の低減との戦いでもある。雇用を拡大する必要が政治的になり、いったん決めた期限を延長することは、選挙対策である。
     
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●樋泉克夫のコラム ●樋泉克夫のコラム ●樋泉克夫 
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【知道中国 2138回】
         
 ──英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港20)

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 こで「鬼?小販」の根城でもある重慶大廈(CHUNKING
MANSIONS)について記しておきたい。それというのも、重慶大廈を知らずして香港を語ること勿れ、と思うからだ。

重慶大廈が完成した1961年、毛沢東が掲げた急進的社会主義化政策である大躍進が大失敗し、中国は大飢饉に襲われていた。大量の難民が飢餓地獄の中国から逃れ香港に押し寄せる「大逃港」と呼ばれる騒然とした時代であり、もちろん香港も貧しかった。

そんな時代に、九龍の先端部に位置する尖沙咀を縦に貫く弥敦道に面した場所に、当時としては最も高かっただろう17階建ての建物が出現したわけだから、誰もが見上げて驚いたはずだ。


壁面になんの意匠も施されず、四角い巨大な棺桶のような無骨極まりないビルではあるが、60年代初頭の香港では珍しかったエスカレーターが設けられ、高級宝石商が店を構え、豪華な夜総会(ナイト・クラブ)もあったというから、さぞや煌びやかであったろう。

60年代前半には映画スターや英国駐留軍幹部が邸宅を構えていたと説く人もいれば、完成から程なくしてゴミ屋敷同然の惨状だったとの証言もある。
想像するに安普請で、高層ビルのマガイモノだったのではなかろうか。香港製がニセモノの代名詞の時代だった。

60年代後半から70年代初頭にかけて、一帯にはヴェトナム戦争のニオイが漂っていた。休暇で香港を訪れる米兵が屯し、彼らの求めに応ずる若い女性たちの嬌声が飛び交っていた。

土産物を漁るのは、帰還する韓国軍兵士だった。兵士らと入れ替わるようにやって来たのが海外からの観光客であり、バックパッカーやヒッピーだった。

1階の目立つ場所は観光客相手のポルノショップや両替店に、2階以上は安宿に、いつしか模様替えしていた。


安宿が増えれば世界各国──ことに南アジアやアフリカからの漂泊者が定住する。そこで一般の住人は出て行ってしまう。かくて出現した人種の坩堝のような空間では、南アジアを中心に世界各地の言語が飛び交い、彼らの旺盛な生活力が発揮されることになる。国際化などという言葉が日本で話題になる遥か以前に、尖沙咀に一角の老朽ビルには国際社会が出現していたのである。


尖沙咀の裏町で飲み明かした時などは、安宿にお世話になったことも屡々だった。迷路のように入り組んだ廊下を倉庫代わりに、南アジア、中東、アフリカの人々が立ち働き、天井には電線がのたうち回るヘビのように張り巡らされていた。おそらく住人が盗電気味に外から勝手に電線を引いていたに違いない。

当時、重慶大廈の名物は火事だった。大袈裟な表現だが、重慶大廈の前の弥敦道には消防車が常駐しているかと思えるほど頻繁に火災を起こしていた。タコ足配線が原因だったと思われるが、火災保険目当ての詐欺まがいの失火も珍しくはなかっただろう。

2020年現在の状況は不明だが、2008年の記録を見ると、重慶大廈の権利所有者は920人。そのうち549人が個人住宅で、371人が店舗。30%ほどが南アジア系で、残りの70%の大部分は中国大陸系。香港生まれは極く少数ということからも、香港の中国化の姿が窺えるはずだ。その典型例が、1997年の返還前後から長く所有者組合理事長を務める林惠龍だろう。

福建出身の彼女は、トウ小平が開放政策をブチ上げた79年に香港にやって来ている。電気製品工場などで働いた資金を元手に、重慶大廈で安宿経営の権利を買い取り、やがて所有者となり、1994年には所有者組合理事長へ。

年1回開催の組合主催宴会で飛び交うのは英語にウルドー語。これに次ぐのが中国語、ヒンディー語、スワヒリ語、フランス語、ベンガル語、パンジャブ語など。

もちろん誰もが流暢な広東語を話すから、組合員に共通語は広東語になる。「現代の九龍城」で呼ばれるほどに魑魅魍魎の住む重慶大廈は、また香港で最も国際化された社会でもある。
重慶大廈は、香港版国家安全法下の香港社会をどのように生き抜くのか。
      
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ■読者の声 どくしゃのこえ READERS‘
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(読者の声1)貴誌前号「雅びの日本文化を破壊する懼れがあるが。『大阪都』構想再批判」について、これまでに多くの方々がメディアでご意見を述べられていますが、正直、大阪都構想に関しては、もうわけがわからなくなっています。

反対派の言論活動のやり方にも、これが本当に正論化、というようなものが見受けられますし、急先鋒?でおられる、藤井聡さんの言論活動には、彼ご自身「大阪都構想が日本を破壊する」も読みましたが、どうも「きめつけ」や「論理の飛躍」を感じてしまい、どうもひっかかるのです

また、他でもよく見かける、二重構造を解消してもコストは下がらない、などの意見も果たしてどうなのか、ますますわからなくなっていました。

というわけで、宮崎先生のコメント『「行政改革の一環としての二重構造の解消、行政の効率化が目的としているこ
とは賛成である」を読んで、霧がはれたかのように安堵した次第です。

ところで、先生のご指摘である「都」という名称の件ですが、宮崎先生に物申すのは本当に恐縮なのですが、書かせて頂きます。

これは大阪の「都構想」というのが、「大阪市の24区を、現行の「東京23区」と同じ制度にしようという構想だということを、即イメージできる?という意味合いで「都」構想と呼んでいるだけで、「都」という名称自体には意味はありません、その構想内容が広く伝わりやすいのであれば、どんな呼び方であっても構いません。」

というような説明を、かつて橋下氏から直接なにかの折、もしかしたら区民センターで行われたタウンミーティングだったかもしれませんが、そういった公の場で聞いたことがあるからです。

 万が一、大阪都構想が可決されたとしても、大阪府や大阪市に都の名称が付くことはないと思うのです。
   (匿名希望)

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(読者の声2)菅新首相が、首相就任前後の超多忙の中、竹中平蔵氏と会食したという報道には、小生は呆れ果てたのですが、下記によると、「竹中平蔵氏との会食は『怠け者は嫌い』という菅政権の方向性のあらわれ」だそうです。
 https://news.yahoo.co.jp/articles/335884990a7e8d40a7bb72a41988d893571191e1

物事というのは、当然のことながら、いろいろな見方があることは当然でしょうが、辛坊治郎なる人物によると、「(菅新首相は)かなり初期に会っているのが竹中平蔵であることから言うと「新自由主義」というか、『まず自助からやりましょう』と、自分で努力することが大切であるということを出発点にしている思想や経済運営であること」だそうです。

菅首相と竹中氏に「共通しているのは「努力が大切」という意識と「怠け者は嫌いだ」ということです」ということだそうです。

佐々木実著『権力と市場』が、新潮ドキュメント賞を受賞した際の藤原正彦氏による選評を、再度引用します。
 「(竹中氏は)学界と政界を遊泳した『一代の詐欺師』との感を深くする。この人物の巧みな弁論術にここ十数年、政治家、マスコミ、そして国民が欺されてきた。

彼は今も安倍政権に食い入っている。何故にかくも多くの人々が、かくも長期間、かくも簡単に欺されてきたのか。真贋を見抜く力を失った国民、これは民主主義の根幹に関わる問題」。

この「一代の詐欺師」(竹中)は、今や、菅政権にまで食い入ろうとしている。いや、菅新首相は、自ら取り込まれようとしている。呆れるほかない。もう一度繰り返します、「呆れるほかない」。

私の評価なり、感覚が誤っているのでなければ、わが国はとんでもない人物を内閣総理大臣に選んでしまったのではないかと思います。西尾幹二氏が小泉元首相について論じた著書に『「狂気の首相」で日本は大丈夫か』(2005年、PHP刊)がありますが、私は『「見識がゼロの番頭」で日本は大丈夫か』と思ってしまいます。

小泉・竹中によって破壊された日本国は、菅新首相によってさらなる奈落に突き落とされるのではないかと思うと、暗然となってきます。

西尾幹二氏は、上記著書で「(小泉政権は)われわれを何処へ連れて行くのか分からない根本的な無知を宿しているように見える」と述べておられますが、あれから15年、いったい日本国はどうなっていくのでしょうか?
   (椿本祐弘)

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(読者の声3)「満州国興亡史」講演会のお知らせです。



とき    10月24日(土曜)午後230−430
ところ   文京シビック26階{スカイホール}
講師    田中秀雄(日本近現代史研究家)
演題    「いま満州国はどうなっているか」
参加費   1000円
問い合わせ (090)6709−9380(佐藤)

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(読者の声4)「サイレント・インぺーションを許すな、緊急国民集会」のお知らせ。

レッドチャイナの「静かなる侵略」が日本でもとうに、しかも本格的に始まっています。実態を議論し、対策を考えるべき時です。



とき      10月2日(金曜) 午後1330−1600
ところ     衆議院第二議員会館 多目的会議室
登壇      山岡鉄秀、中村覚、ペマ・ギャルポ
参加費     無料
要領      1300より一階ロビィで係員が待機し通行証をお渡しします
主催      日本の主権を守る会


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