2020年10月18日

◆慰安婦呪縛解いた安倍政権 

阿比留瑠比


 産経新聞が13日付の朝刊で安倍晋三前首相のインタビュー記事「『戦後』に終止符打てた」を掲載したところ、韓国の大手紙、中央日報が同日午後、日本語版記事で早速反応していた。比較的に事実を淡々と伝えた内容だが、韓国側が気にするポイントがうかがえるので紹介したい。

 
  河野談話の検証

 「安倍氏『河野談話の検証で、歴史真実により近づいた』主張」という見出しの記事がそれである。やはり、慰安婦募集の強制性を根拠なく認めた平成5年の河野洋平官房長官談話が大事なようで、冒頭からこう取り上げている。

 「安倍晋三前首相が任期中である2014年(平成26年)、河野談話を検証したことに関連し、『多くの人たちが歴史の真実により近づくことによって、この問題に終止符を打った』と述べた」

 検証とは、河野談話の作成過程を、有識者による検討チームを設けて報告書にまとめたことである。報告書は、@談話の根拠とされた元慰安婦の聞き取り調査は裏付け調査も行っていないA談話の原案は聞き取り調査の終了前に作成済みだったB日本が独自でまとめたと説明してきた談話は、実は韓国側と綿密にすり合わせして作られたーことなどを明らかにしている。

 これについて13日の中央日報記事はこう記した。

 「河野談話が『韓日間の政治的妥協の産物』であり『強制動員事実を確認できなかった』として河野談話のあら探しをした」

 「あら探し」という言葉遣いに悔しさがにじむが、ともあれ、この日本政府の公式検証によって、「歴史の真実により近づいた」のは間違いない。

 
  不都合な真実

 ただ、産経紙面では紙幅の限界もあって書いてないが、安倍氏はインタビューでこうも語っていた。

 「慰安婦の証言がどのように構成されたかということは、産経新聞のスクープによって国民の皆さんに明らかになった」

 安倍氏がいうスクープとは、産経新聞が韓国での元慰安婦16人の聞き取り調査報告書を入手して書いた平成25年10月16日の記事「報告書、ずさん調査、河野談話、根拠崩れる」である。

 証言の事実関係は曖昧で別の機会での発言との食い違いも目立ち、氏名や生年すら不正確な例もあり、慰安所のない場所で働いたと主張するなど、河野談話の根拠が極めてずさんであることを明らかにした。

 また、26年元日の記事「河野談話 日韓で『合作』 要求受け入れ修正」は、河野談話が原案の段階から韓国側に提示され、相手の指摘に沿って細部まで修正されるなど日韓合作にほかならない実態を暴いた。当時の政府は韓国へは談話発表直前に趣旨を通知したと説明していたが、真っ赤な嘘だったのである。

 そして安倍政権による河野談話検証により、産経の一連の報道が正しかったと再確認された。韓国や、韓国に追従する日本の政治家、マスコミにとっては不都合な真実が明るみに出たことで、慰安婦問題に対する国民の意識も不可逆的に変容したのではないか。

 慰安婦問題という長年の呪縛を解いたことは、安倍政権の大きな成果だった。


 8日の当欄で、北海道大の奈良林直名誉教授の文章を引用し、日本学術会議の「幹部が北大総長室に押しかけ」と書きましたが、その後、奈良林氏が「押しかけた事実はありませんでした」と訂正しました。当欄もその部分を訂正し、関係者におわびします。

(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)
産経ニュース【阿比留瑠比の極言御免】令和2年10月15日

松本市 久保田 康文さん採録 
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