2021年02月01日

◆懐かしい博多弁

毛馬 一三


恒例の会合を終え、盟友5人が帰り道、いつもの喫茶店で集い、コーヒーを飲みながらいろいろ雑談を交わした。

そんな時、盟友の渡邉征一郎君が、福岡から持ち帰ってきた「博多かるた」を披露した。高さ17p、幅12p、厚さ3pの箱入りの新「かるた」<博多を語る会編・西日本新聞社刊>で、ユウモラスな絵と面白い筆書きが惹きつけた。

「かるた」には、「博多の行事・祭事・博多弁」が、「いろは順」で構成されている。熟視するほど、懐かしい「博多情景」が飛び出してくる。盟友全員が九州の福岡高校出身だけに、この異色「かるた」を凝視した。

私を除けば、全員が博多っ子。たまに帰省することはあっても、郷里を離れて4〜50余年経つため、「博多弁」はすっかり忘れているそうだ。そのため、少しでも記憶を呼び戻そうと気持ちを昂ぶらせていた。

良かったことは、同「かるた」に、解説書が付いていたことだ。解説を読めば、「札」の文意がわかるようになっている。そこで「かるたの博多弁」思い出して、「この通りやな」と頭を掻きながら大阪弁で呟く仲間もいた。

ところが、解説書を読んでも、何のことか分からない「博多弁」が幾つもあった。一例上げると、「そ」の札。「そおついて わかる博多のよかところ」と書いてある。「そおついて」って何?皆、「そおついて」に首を傾げる。

<古代から大陸との文化交流の地だった博多には、いたるところに名所旧跡、歴史の地がある。ゆっくり町を「そおついて」(歩いて)回ると、路地裏のようなところにも、隠れた歴史を発見できる>と解説書には書いてある。

なるほど、そんな意味の「博多弁」もあったのか。

渡邉君が「かるた」を持ち込んだことで、久しぶりに「博多弁や博多行事等」が話題となって楽しいひと時を過ごせた。しかし肝腎の郷里「博多弁」をすっかり忘れて仕舞っていたことに、苦笑いする仲間もいた。


実は、私の故郷は筑後久留米で、博多弁と久留米弁とはまるきり違う。越境入学で福岡高校に入ったが、博多弁が分からず、授業や仲間つくりにも苦労した。でも3年間経つ内に、何とか博多弁に馴染み、情緒も分かるようになった。

私にとって博多弁は第2の故郷弁だ。なのに、生まれ育った純粋の博多っ子の仲間が、懐かしい「博多弁」を咄嗟に思い出せないとは、時節の経過が災いする忘却の仕業なのだろうか。

そこで、懐かしい「博多弁」をウイキペディアを参考に、改めて頭の中に蘇らせみた。

<名詞
• 「かったりこうたい」…交互に。交代交替。
• 「きさん」…貴様。
• 「ど (ん) べ」…最下位。
• 「こす」…こすいこと。
• 「せこ」…せこいこと。
• 「ちかちか」…チクチク
• 「ごりょんさん」…主婦。
動詞
• 「おっせこっせする」{サ行変格活用} …時間に追われてバタバタする。
• 「くらす」 {サ行五段} …殴る。(「喰らわす」から)
• 「くちのまめらん」{ラ行五段}…呂律が廻らない。
• 「おらぶ」{バ行五段} …叫ぶ。
• 「からう」{ワ行五段} …背負う。
• 「きびる」{ラ行五段} … (紐などで) 縛る、束ねる。
• 「こずむ」{マ行五段} …積み上げる。
• 「ずんだれる」{ラ行下一段} …だらしない。
• 「ぞろびく」{カ行五段} …引きずる。
• 「たまがる」{ラ行五段} …びっくりする。
• 「ねぶる」{ラ行五段} …舐める。
• 「ねまる」{ラ行五段} …腐る。
• 「のうならかす」{サ行五段} …なくす。
• 「ねぶりかぶる」{ラ行五段} …うとうとする
• 「腹かく」{カ行五段} …腹が立つ、苛立つ。
• 「はわく」{カ行五段} …ほうき等で掃く。
• 「ほがす」{サ行五段} …穴を開ける、穿孔する。
• 「ほとびらかす」{サ行下二段} …ふやかす。
• 「まどう」{ワ行五段} …弁償する。
形容詞・形容動詞・副詞・連体詞
• 「しゃあしい (か) 」(語源は「せわし」)「じゃかしい (か) 」「せからしい (か) 」{形・シク} …うるさい、騒がしい。「そわそわすんな。しゃあしかぞ」[共通語訳]「そわそわすんな。気が散る。」
• 「しょんない」{形・ク} …仕方ない。
• 「しかたもない」{形・ク} …1. くだらない。どうでもいい。2. 期待して損する。
• 「いっちょん」{副} … (否定語を伴って) 少しも。全然。
• 「えずい」{形・ク} 怖い。
• 「すいい」{形・ク} …酸っぱい。
• 「そげな」{連体} … そんな。「そ」+「が」+「やうなる」
• 「そげん」{副} … そんなに。そんなこと。そんなふうに。「そ」+「が」+「やうに」
• 「どげな」{連体} … どんな。
• 「どげん」{副} … どんなに。どう。どんなふうに。
• 「なし」「なして」{副} …なぜ、どうして。
• 「いたらん」{連体} …余計な。多くは「いたらんこと (するな / 言うな) 」の形で使用される。
• 「なんかなし」{副} …とにかく。「なんかなし、電子辞書ば使わんで紙の辞書ば使うて見れ」>。
まだまだ懐かしい「博多弁」は沢山ある。どうか博多から離れてお暮しの方が、博多で過ごされた時のことをこの「博多弁」から思い出して頂ければ幸いだ。(了)   

再掲


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