2021年02月26日

◆トランプ弾劾不発に

宮崎 正弘

 
令和三年(2021)2月22日(月曜日)
通巻第6807号 

 トランプ弾劾不発におわった民主党は内ゲバを始めた
  共和党も弾劾賛成議員へ挑戦者が出現。米国の政局も大混乱

 イヴァンカ・トランプが、フロリダ州選出の連邦議会上院議員に立候補
準備か、と忽ち噂が広がって、相手は共和党の希望の星マルコ・ルビオと
の競合になる?
 この噂が広がったのはイヴァンカ夫妻が三人の子供とともにフロリダ州
に移動したからだ。火のないところに烟は立たないが、2022年の改選
を控えているのは現職マルコ・ルビオ。もしイヴァンカが立つとなると、
まずはフロリダ州内での共和党予備選に勝つ必要がある。情報筋はルビオ
が選挙に強くないので、ひょっとしてイヴァンカに流れる可能性もあると
する。

 イヴァンカ自身は「そんな噂にコメントしない。わたしはルビオ議員と
は友人で親しいし」と答えたという。
また別の情報ではチェルシー・クリントンが親しいイヴァンカの応援を約
束したとか。
 これら真偽の確かめようのない怪しいニュースが飛び交っている。

 ニッキー・ヘイリーは一か八かの「綱渡り」を始めた。トランプは面会
を断った。
 前国連大使のニッキーは明らかに2024年の大統領選挙への野心を隠
さない。キャピタルヒルの襲撃事件で、ニッキーはトランプ批判に転向
し、共和党保守を敵に廻しかねない行動に出たのも、「わたしはトランプ
大統領は2024年に出馬しないとおもっていますから」と答えたそうな。

 そしてまたアラスカ州で波乱勃発だ。共和党の内紛である。
 サラ・ペイリン元アラスカ州知事がマコウスキー上院議員に挑戦する構
えを見せている。
ふたりは宿命の対決で、リサ・マコウスキーの父親が州知事時代に共和党
予備選に挑戦し、かれを破ったのだ(ふたりとも女性)。
マコウスキーは共和党議員だが、トランプ弾劾に賛成票を投じたため、保
守の強い反発を招いた。保守強硬派で茶会系とも言われるサラ・ペイリン
は、2008年にジョン・マケイン(当時アリゾナ州選出の上院議員。故
人)が共和党大統領候補に選ばれた時、ペイリンは副大統領候補に選ばれた。

アラスカ州での知名度は抜群。そのうえ、アラスカの先住民である漁師の
インディアンと結婚し、三人の子供を育てた異色さも売りだ。


 ▲民主党も未曽有の内紛を抱え始めた

 さて民主党はバイデン新政権となって、さぞや満足感に浸ったかと思い
きや、つぎつぎと難題が出来した。

そもそも下院議長を四期も務めるナンシー・ペロシはいまや「シーラカン
ス」と秘かに渾名される老害。三月に御年81歳におなりあそばす。しか
し若手に議長をわたす意思はなさそう。

ペロシはサンフランシスコの極左の巣窟が選挙区で連続十一回の当選。反
中国、とくに人権に五月蝿いが、石油産業優遇などには反対していて、鉄
則という政治哲学はない。肝っ玉母さんの側面があって、イタリア系女性
で初めてという珍しい下院議長もさることながら、五人の子供を育てた。
老婆にしては元気そのものである。オバマ来日前に広島へ行って、広島平
和資料館、原爆記念塔に花輪を捧げ、日本政府は、このペロシに旭日大授
章を授与した。

 NY知事のクオモにも深刻な問題が持ち上がった。
コロナ騒ぎで、一時はトランプに挑戦する大物候補などと言われたが、看
護婦との醜聞が発覚して罷免運動まで起きている。NY州議会は弾劾の準
備を始めたという。

 戦い済んで日が暮れたら、また次の戦争が始まっていた。
   ◎☆◎◎み☆◎□☆や□◎◎☆ざ◎◎□☆き   
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 READERS‘OPINIONS 読 者之声
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   ♪
(読者の声1)貴誌前号の樋泉克夫先生の御返信について。
佐藤先生は中国本土の調査でよく香港に行っておられることは存じていま
した。その
報告が当時の歴代の総理大臣にあがっていたそうです。先生は無論ボラン
ティア、愛国心からの行動です。
 『大観園の解剖』は昭和時代に、原書房から復刻版が出ていました。こ
れは佐藤先生
とは無関係に出されたものです。私は佐藤先生を知る前にこの本を読んで
いたので(笑)、その著者に会えると聞いたときには舞い上がりましたね。
 佐藤先生の大観園での体験は、ここでは書けないような話ばかりで…。
 西暦2002年に出た、正式の佐藤慎一郎著『大観園の解剖』(原書房)は
現代仮名遣い
になっていますが、これを担当したのは私です。佐藤先生の教え子さんに
頼まれたのです。
(田中秀雄)


(宮崎正弘のコメント)あの頃の拓殖大学海外事情研究所は名物教授が
揃っていましたね。名前は挙げませんが、各自ユニークな人ばっかりでし
た。いま、どうなっているのやら。


  ♪
(読者の声2)新刊の「経済学の堕落を撃つ─自由VS正義の経済思想史」
(中山智香子著 講談社現代新書)によると、かって「ベーシック・イン
カム制度」と似ている法律があり、こう書かれています。
「1795年に定められ、1834年に撤廃されたスピーナムランド法で
ある。約40年を経て、大失敗の制度として撤廃された。撤廃時には、ど
んなものであれスピーナムランド制度の継続よりはましだと言われたとい
う」。
そして「社会は、むしろ更に荒廃した。雇用主は補助金をあてにして賃金
を下げ、また労働者のほうでも補助金をあてにして勤労意欲が減退した。
救済制度と競争的労働市場は共存できず、社会システム全体が機能不全に
陥った」そうです。
 武漢ウイルスの為にMMTが経済政策の主役に躍り出て、それに基づき、
「ベーシック・インカム的」な通貨のばらまき(?)が日本はもとより世
界の主要国では「普通の事」になりました。
果たして同じ現象がおきないものか・・・
(SSA生)


  ♪
(読者の声3)貴誌前号で話題の加藤勝信官房長官ですが、1月25日の
記者会見で米国国務省の声明をめくる質問に対し「台湾を巡る問題は当事
者間の直接の対話による平和的な解決を期待する」と返答し、ガッカリ。
私も情けなくなりました。
 救いは、佐藤正久・参議院議員が、台湾政策検討プロジェクトチームを
新設されたこと。
1972年、田中角栄内閣が台湾を切り捨てた我が日本。
でも台湾との断交に反発した小谷豪治郎、藤島泰輔氏らが「日華民族文化
協会」を設立しました。
いつの時代にも、真の日本人は、いる事に安堵です。
    (深澤文子)


(宮崎正弘のコメント)官房長官は、役人たちが政局安定を目的にその場
凌ぎで、練った政府答弁を読むのが職務ですから、個人的な見解はまた別
でしょう。
「日華民族文化協会」とは懐かしい名前を聞きました。
同会には小谷、藤島の両氏にくわえて北条誠、村松剛、木内信胤、黛敏郎
氏らが熱心に支援していました。台北で川端康成展を、東京では書家の大
物、張大千師の展示会を開催したこともありました。

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