2021年07月01日

◆米上院共和党、不正選挙の温床

宮崎 正弘

 
令和三年(2021)6月24日(木曜日)
通巻第6962号  <前日発行>

米上院共和党、不正選挙の温床「連邦選挙法改悪」を阻止
 不在者投票、郵便投票が不正選挙結果をもたらしたのだ

 6月22日、米国連邦議会上院は、民主党が提案してきた「人民のため
の選挙法案」(通称「連邦選挙法」)を共和党によるフィルバスターで阻
止した。
 昨年11月の大統領選挙では各地で不正投票が行われ、トランプの敗北
となったが、この結果を受け入れられないとするのが共和党の多数派。

とくに郵便投票による不正は、各地で指摘され、制度そのものは存続する
にせよ、審査の厳格な規制が唱えられてきた。
すでに3月25日にはジョージア州議会が、不在者投票の際の身分証明書
提示を義務づけ、郵便投票はやめるとした選挙法の改正を議決し、「選挙
結果の信頼性を高める」としている。

この動きはフロリダ州、テキサス州、アリゾナ州、バージニア州に拡がっ
ている。
他方、選挙における身分証明書の提示の簡素化などに動いているのはリベ
ラルの牙城ニューヨーク州と隣接のニュージャージー州である。

フィルバスターは日本語で「議事妨害」と翻訳されているが、語源を辿る
とオランダ語の「海賊行為」に行き着く。ともかく法案を葬るために、会
期が切れるタイミングを見計らって延々と議会で演説を続ける行為で、歴
史的に最長記録ストロム・サーモンド議員による24時間18分。

最近の例では2013年9月にテッド・クルーズがオバマケアに反対し、21時
間以上にわたって演説を続け議事を葬った。
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 (休刊予告)小誌は6月26日から30日まで休刊となります! 
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム  
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【知道中国 2244回】         
 英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港126)

    ▽
 1970年代前半までの香港社会を牛耳っていたイギリス系資本を大別すると、
1)Jardine & Matheson(怡和洋行)、Swire & Son(太古洋行)、
Hutchison(和記洋行)、Wheelock(会徳豊)など殖民地化に伴って成長し
たイギリス資本系商社の「四大洋行」
 2)HSBC(香港上海匯豊銀行)とStandard Chartered Bank(香港渣打
銀行)を軸とする金融資本
3)19世紀にロンドンで創業され、1960年代に香港に参入し、60年代末に
Gilman(太平洋集団)、Dodwell Motors(天祥汽車)、Tung Tai
Trading(東泰貿易)などを買収したThe Inchcape Pacific(英之傑太平
洋集団)
4)イギリスのImperial & International Communications(帝国国際通
訊)を母体とするCable & Wireless Public(香港電訊)
5)19世紀末に香港に移住したイラク系ユダヤ人で英国籍のElly
Kadoorieが創業したSir Elly Kadoorie & Sons(嘉道理家族財団)

 これらイギリス系資本に揉み手で近づき、絡まり、凭れ、競合し、時に
出し抜きながら香港経済を動かしていた漢族系の家族経営集団(香港、中
国本土、台湾、東南アジア華人系。以下、「華資」とする)は、次の4種
に分けられる。
1)殖民地化に伴って成長した伝統華資
2)中国近代化の過程で生まれた民族資本で、国共内戦から共産党政権成
立前後に掛けて上海などから香港に拠点を移した大陸由来華資。同系統は
中国本土、台湾、東南アジア、南北アメリカなどに血縁ネットワークを持つ
3)1960年代以降の香港経済拡大のなかで成長した新興華資
4)東南アジアで成長した後に、その機能の一部、あるいは海外事業本部
機能を香港に移した東南亜華資

 これらの華資は規模や業種にかかわらず経営の根幹部分を一族が押さ
えている点で共通しているが、やはり最大の特徴は中核を不動産ビジネス
が担い、そこから生み出される富が他の様々な分野に投資され、さらに大
きな富を産みだし、その富が香港全体を動かすことになる。

いわば不動産(地産)が政治権力(覇権)を握ることから「地産覇権」
とも呼ばれる社会システムが香港なのだ。不動産本位制野蛮強欲弱肉強食
経済こそ、返還前後から叫ばれてきた「香港の繁栄」の本質なのである。

 1970年代前半は香港経済が謳歌してきた自由放任(レッセフェール)が
地産覇権に取って代わられ、香港経済の主役の座がイギリス系資本から華
資へと移る端緒の時代だった。これを言い換えるなら第25代総督(1971
年〜82年)のクロフォード・マレー・マクレホースが築き上げた「香港の
黄金時代」は、皮肉にもイギリス系資本に黄昏が射しはじめた頃でもあっ
たわけだ。

華資にとって飛躍の舞台となった1970年代前半を眺める前に、彼らが謳
歌することになる地産覇権の姿を簡単に見ておきたい。
それというのも、地産覇権こそが返還を経て香港版国家安全法の現在まで
の香港の姿を理解するうえでカギとなると思うからである。

 華資は不動産ビジネスで手にした莫大な資金を他に投じ、第三者の介入
を排除し、競争のない各種ビジネスの命脈を握る。
香港全体の市民が必要とする商品とサービスの価格と市場を有効裡に操作
してしまう。不動産、電力、ガス、バス、フェリーのサービス、スーパー
マーケットに並ぶ品々とその価格を定めるのは、とどのつまりは華資なのだ。
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
読者之声
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(読者の声1)貴誌前々号「アフガニスタンから中国人はすぐに帰国せ
よ」と註カブール中国大使館が警告を発したとあります。米軍がいなくな
れば、ガニ政権は内戦で崩壊し、タリバン政権が復活します。かれらの敵
は中国になるというわけですね。
 ところで、爆弾テロの絶えないアフガニスタンですが、いったい誰がか
れらに武器を提供しているのですか?
   (DH生、水戸)

(宮崎正弘のコメント)欧米情報筋が推定しているのは、パキスタンルー
トでしょう。なにしろパロチスタン地方では中国人へのテロ、誘拐が絶え
ませんし、爆薬はパキスタン軍の横流しではないかと言われています。
 パキスタンのペシャワールは世界に悪名高き武器密造の町(ゴルゴ13
にも出てきます)。
カイバル峠を越えるとカブールはすぐで、実際に筆者もこのルートでアフ
ガニスタン国境へ行ったことがありますが、カイバル峠にはパキスタン政
府の統治が及んでおらず、プールつき数台の高級車をもち、ガードマンが
警備する豪邸が建ち並んでいました。武器密輸で荒稼ぎしたからでしょう。
 パキスタンのクエッタからアフガニスタンのカンダハルへもルートがあ
り、このカンダハル一帯は米軍がもっとも苦労したタリバン支配地域。
またタジキスタンから河川を利用してアフガニスタンのマザーシャリフへ
繋がるルートもあります。タジキスタンにはロシア軍と中国軍が駐屯して
いるので、警戒が厳しいから無理だろうと考えるヒョウロンカが多いので
すが、発想をかえれば、軍の武器横流し、密輸マフィアの暗躍がある。マ
ザーシャリフへはウズベキスタンからもルートがあります。マザーシャリ
フもアフガニスタン政府の統治が及んでいません。
 いずれにしても公式的にタリバンへ武器援助をしている国はありません。
 すべてはブラックマーケットで調達され、マフィアが搬入していると考
えられます。
 中国のアフガニスタン引き上げは、こうした情報をパキスタンなどから
入手しているからでしょうね。

  ♪
(読者の声2)貴誌前号の「ビットコイン暴落」について、です。
今回の急落は中国のビットコイン禁止徹底が材料です。
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/210621/mca2106212312022-n1.htm
一方、中米のエルサルバドルがビットコインを法定通貨とするようです。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK159FS0V10C21A6000000/
エルサルバドルの法定通貨は米ドルですから、元々、通貨調整はできない
国ゆえでしょう。日本の国会は空回りで有名ですが、このため、資金決済
法の文言を書き換える必要があるとか。
とはいえ、イングランド銀行とFRBを(の株主)握る国際金融資本には許
せない事態です。
ロシアも政府が管理できないビットコインの公務員保有を禁止しています。
https://coinpost.jp/?p=215615
 ロバート・キヨサキはビットコインをpeople's moneyといいましたが、
たしかにその通りという印象です。サイバー攻撃を受けたアメリカのパイ
プラインがランサム(身代金)をビットコインで支払ったようです。
つまり、ビットコインはマネロンができるわけで、犯罪の温床になりやす
い。またビットコインの価格チャートをみていると、チャート分析の勉強
ができます。
いわゆるサポートラインやレジスタンスラインで下げ止まったりしていま
す。今回の28600ドルも今年1月21日の安値とほぼ同値でこの辺りに、買い
発注している人が多いようで出来高も増えています。
 話は代わって、コロナワクチンですが、私が勤務する企業でも企業接種
で動いているそうです。日本はすごい同調圧力で困っています。諦めて接
種するしかないか、ここで疑問です。
果たして、「ありがとうございます」といって、ワクチン接種するご老人
は、このワクチンがたって6ヵ月間しか効果ないことをご存じなのでしょ
うか?
今接種すると12月に効果が切れるので効率悪くないでしょうか(笑)(R
生、逗子)
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