宮崎 正弘
令和三年(2021)7月4日(日曜日)
通巻第6973号
中国の信頼度、西側で最低。中国共産党百周年で世論調査
ご自慢の飛行バレード、空母甲板が穴だらけ事故は隠蔽
7月3日、ピューリサーチセンターが発表した世界16ヶ国における世
論調査は、「中国に信頼を置けるか」という設問だった。中国共産党百周
年にタイミングを絞って、最も最新の世論動向の調査だ。
世界一の中国に対しての不信感は日本で88%、嗣いでオランドとス
ウェーデンが80%、豪が78%だった。
同日付け「多維新聞網」によれば、中国海軍が自慢する国産空母「山東」
の甲板に穴が数十個所あると航空写真を掲載して「事故隠蔽」の疑惑を報じた。
搭載機離発着鑑のときに数千度前後の高熱が生じるため、鋼材の質が悪
いと、甲板が焼かれ、陥没する危険性がある。
げんに海上自衛隊のDDH(ヘリ搭載護衛艦)は水陸離発着が可能なス
テルス「F35B」の配備に伴い、搭載可能な甲板へ改修が急がれてい
る。垂直離発着機は、数千度の熱が甲板に負荷されるためである。
また西側が孔子学院を中国の宣伝機関ならびにスパイ組織と認定して陸
続と閉鎖を行っているが、日本は放置状態だった。
7月4日付けの『サウスチャイナ・モーニングポスト』は、「日本政府
は近く重い腰を上げ、大学への聞き取り調査を開始する」と報じた。
https://www.scmp.com/week-asia/politics/article/3136643/japan-south-korea-join-growing-backlash-against-chinas-confucius
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●読者の声 どくしゃのこえ 読者之声 READERS‘
OPINIONS●
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(読者の声1)未来ネット(旧「林原チャンネル」)のトーク番組「いわ
んかな」第四十九回は、ゲストに在独作家の川口マーン惠美さんが帰国中
なので、検疫体制などをうかがうことから始まり、中国の陰謀、朝日新聞
の犯罪などを討論しました。
司会は高山正之氏、コメンティターが馬渕睦夫・宮崎正弘・福島香織・塩
見和子の各氏でした。
https://www.youtube.com/watch?v=aB01G2RaQ08
(未来ネット
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(読者の声2)「核兵器なき世界」を訴えて、二〇〇九年にノーベル平和
賞を受賞したバラック・オバマ元米国大統領が注力したのが、核兵器開発
が疑われる中東の軍事大国イランが国連安保理常任理事国及びドイツの
六ヵ国と結んだのがいわゆるイラン核合意である。
これをドナルド・トランプ前米国大統領がひっくり返して米政府の一方
的な離脱を宣言してぶっ壊してしまった。意味不明な行為だったが、
ジョー・バイデン現大統領が修復しつつある。
トランプは背後に控えるユダヤロビーやイスラエルに操られてたか、好
意的に見ても両者に媚びを売り米国の中東政策を著しく棄損したのか。
と、単純にこう考える人は、イスラム革命を周辺諸国に輸出するイランを
肯定的に考える無知か、お人好しくらいだろう。
リベラル・ホークのヒラリー元国務長官もアラブ諸国の強権的政治家達に
は厳しかったが、神学者の支配するイランやエジプトのムスリム同胞団に
は何故か甘く、イスラエルやエジプト軍部に恨まれた。
このイラン問題だが、実は「変数」がある。それがレバノンから米国へ
の違法薬物密輸問題である。その起源は一九三〇年代にマイヤー・ランス
キーらと全米犯罪シンジケートやその直属部隊「マーダーインク=殺人株
式会社」を創設したニューヨーク五大マフィアファミリーのボスの一人
チャーリー・ルチアーノが第二次世界大戦で服役中に海軍情報部に協力し
た功績で、イタリアに国外追放という形で刑務所から釈放され自由の身と
なる時から始まる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%AF
ルチアーノは米国追放後にレバノンの密輸業者と連絡。トルコで生産さ
れるアヘンをレバノンでモルヒネに加工させ、トロール船でイタリア沿岸
部やフランスのマルセイユに運びジアモルヒネに精製。この意味で「一九
七〇年代のパレスチナゲリラの分派たちに資金作りの方法を教えた」とい
う評価を受ける。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%83%81%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%8E
マルセイユ経由のルートはいわゆる「フレンチコネクション」で後に映
画にもなった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%81%E3%82%B3%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
一九六〇年代後半、結成間もないパレスチナ解放機構は本部をヨルダン
に置き、ヨルダン政府の意向などは全く無視して外国航空機をハイジャッ
クするなど
傍若無人に活動。結果それまでパレスチナ難民を保護してきたフセイン一
世国王の怒りを買う事になり、PLOはヨルダン正規軍により追放となりレ
バノンへ本部を移す。それが一九七〇年の「黒い九月事件」である。(因
みに親パレスチナが多い日本左翼は長年フセイン国王を憎み、悪し様に罵
る)。レバノンでも地元住民に快く思われなかったパレスチナ人は、綺麗
事でなくイスラエルと闘争する為の兵器購入及び活動資金が必要だった。
そこで彼らが目を付けたのが麻薬である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%B3%E5%86%85%E6%88%A6
レバノンに流入したパレスチナゲリラ各派はレバノン正規軍より強力な
軍事力を保持して、それに危機感を持った地元レバノンのキリスト教徒マ
ロン派が一九七五年にPLOを攻撃してレバノン内戦が始まるが、それによ
りレバノン産業は壊滅状態となる。
各派民兵組織は群雄割拠の無政府状態を利用して、ベッカー高原を中心に
麻薬産業を発達させていく。キリスト教徒とムスリムはあらゆる場面で対
立したが、麻薬産業のみ生産はムスリム、密売はキリスト教徒という奇妙
な役割分担が成されていた。
さらに各派民兵組織は支配地域で税金と称して様々な金銭を住民から徴収
していた。一九八二年にPLOはリビアに撤退し、九十年代にはイスラエル
との合意の下でパレスチナへ帰還してパレスチナ暫定自治政府となるが、
レバノンの麻薬生産と米国への輸出は続いた。その後レバノンで勢力拡大
してコカイン密輸権益を手に入れたのがイランの支援を受けるシーア派軍
事組織ヒズボラである。
ブッシュ・ジュニア元大統領の任期の最初の年の二〇〇一年に911事
件が起こり、以降米国のイスラム教徒への監視が厳しくなる。そして、同
大統領任期最終年の二〇〇八年に、米国麻薬取締局DEA主導でテロ組織ヒ
ズボラが各国犯罪組織とのつながりからの資金を得ているのを阻止するべ
く「プロジェクト・カサンドラ」が始まる。
https://en.wikipedia.org/wiki/Project_Cassandra
コカインなど違法薬物だけではなく、人身売買、武器密売、犯罪組織の
資金洗浄をヒズボラはアメリカへ向けて行っている。しかも、その人脈は
イランの
エリート軍事組織「クッズ部隊」など、イラン上層部に及んでいる。その
詳細情報は、イスラエルのモサッドやCIAから逐一送られてくるのだが、
オバマは「プロジェクト・カサンドラ」を停止してしまった。イランとの
「核合意」の為に米国への違法薬物流入に目を瞑った訳である。それもイ
ランに非常に有利な条件であった。こう見ると、何故イスラエルのネタニ
ヤフ前首相がオバマと犬猿だったのか良く分かる。そして、トランプの方
が偽善者オバマより遥かにまともだった事も。
https://www.politico.com/interactives/2017/obama-hezbollah-drug-trafficking-investigation/
(道楽Q
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(読者の声3)中共結党百年ということで、関心が集まっています。日本
人の第一の誤解と思われるのは、中共運動の正体で、左翼革命ではなく毛
沢東の易姓革命(個人独裁)であり、高島俊男氏が指摘するように実態は
14Cの紅巾の賊に似た大盗賊団だったということです。
実際出来た社会に平等など何処にもありません。強いて云えば収奪され乞
食同然になった国民の貧困の平等だけでした。
マルクス主義については毛沢東は破壊のことだ、と述べています。実際文
革では死者二千万を出し貴重な文化財は破壊されてしまいました。
今回、習近平は自分だけ人民服を着て指導者を演出しました。しかし周
囲の目をみるとしらけていることが分ります。
「歴史は繰り返す、ただし二度目は喜劇として」とマルクスが述べていま
す。情報統制の独裁と人と情報の自由を必要とする経済発展は両立出来ま
せん。
「ケーキを食べて残しておくことは出来ない」のです。
最近の参考書として石平氏の「中国共産党暗黒の百年史」があります。
周恩來が大悪党だったという評価見直しが興味深い。私も昨年「中共の正
体」をハート出版から出しアパの日本再興大賞優秀賞を受賞しました。
これは中共を日本人の視点からシナ事変の因果関係とからめて解説してい
ます。周恩來は嘗て内部の会議で、米国を内外の工作でガタガタにすると
述べています。それは今、成功しているように思えます。
日本は自衛隊に特例法により軍法を付加して、正規軍化にすることが急が
れます。現在の自衛隊は法的に戦闘力が無いので軍事抑止力がありませ
ん。(落合道夫)
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(読者の声4)明日(7月5日。月曜日)午後四時から、未来ネットで
「宮崎正弘の生インタビュー」が生中継されます。ゲストは芥川賞を在日
外国人で初めて受賞した楊逸女史(現在、日本大学芸術学部教授)をお招
きします。
テーマは「中国共産党創設百周年、お祭り騒ぎと歴史改竄」
https://www.youtube.com/watch?v=E_caRIzSJmQ
(↑ ここで予約できます)
勝者が歴史を勝手に造り替える国では毛沢東と習近平が並んだが、いか
に評価すべきか? 少数民族の弾圧、虐殺、民族浄化。そして「天安門事
件」はなかったことになった。
香港大乱と弾圧。香港も共産党王朝の植民地となって、言論の自由は殺
された。まさに「さようなら言論の自由、こんにちわ全体主義」などにつ
いです。
2021年07月08日
◆中国の信頼度、西側で最低
at 09:00
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| 宮崎 正弘
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