2021年08月10日

太陽光発電を原発並みに規制せよ

太陽光発電を原発並みに規制せよ
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           櫻井よしこ

日本ルネッサンス 第960回

7月3日午前10時半頃、静岡県熱海市の伊豆山で発生した土石流では18人の
方が亡くなり、2週間がすぎた今も12人の方が行方不明だ。大きな被害を
もたらした土石流はなぜ発生したのか。そのすぐそばのメガソーラー開発
との因果関係に注目するのは当然だが、静岡県はメガソーラー設置が土石
流発生に直接の影響を及ぼしたのではないと発表した。

土石流はメガソーラー設置場所から200メートルほど離れた谷沿いに埋め
たてられた残土を主とする、約5万5000立方メートルとされている。この
中に産業廃棄物が含まれていたことから、静岡県はメガソーラー開発より
も残土を問題とする視点で今回の災害を説明した。

16日の「言論テレビ」では静岡県選出の衆議院議員、細野豪志氏と札幌医
大名誉教授の高田純氏を招き、熱海土石流とメガソーラー開発の関係を論
じた。静岡県の説明に異議を唱えたのが高田氏である。

「7月3日午前に発生した土石流について、静岡県副知事の難波喬司氏が会
見しました。最初から盛り土原因説を語っていました。そのこと自体が疑
問です。上空から撮影した写真には、崩落場所とその近くに設置されてい
るメガソーラー施設をつなぐ道路がはっきり写っています」

写真からは土砂崩落のすぐ近くの尾根沿いでメガソーラー発電が行われて
いるのが見てとれる。そこから崩落の起きたところまで道路が通じてい
る。パネル設置のための整地工事で生じた残土を、今回崩落した地点に運
び込んだ可能性はないだろうか。一連の工事は埋めたて量も50メートルに
及ぶ高さも業者の申告は嘘だった。埋めたて部分は崩れ落ちたが、ソー
ラーパネルはきちんと立っている。だから、パネル設置と土砂崩落には直
接的因果関係がないと難波副知事は言ったのであろう。

かつて熱海が自身の選挙区の一部だった細野氏が語った。

「メガソーラー設置の尾根が崩れていないからといって、メガソーラーを
土石流の原因からなぜ、排除するのか。調査の必要があります」

細野氏は民主党に所属していた時、福島の原発事故に関連して除染の長期
目標を放射線量年間1ミリシーベルト以下にすべしとして、土壌掘り返し
のパフォーマンスを行った。福島には、細野氏の当時の言動は大いなる間
違いだった、あの厳しい基準が多くの人々の故郷への帰還を妨げたと批判
する人は今も少なくない。現在の氏はその点も含めて、「歴史法廷で罪を
自白する覚悟」だという。

元産経新聞記者の三枝玄太郎氏は全国各地のソーラー発電を取材した体験
から次のように語った。

「私が取材したソーラー発電の事例では、少なくとも六つの事例でソー
ラーパネルの設置地域に土砂崩落が発生していました。下田では家が流さ
れていました。いずれもソーラーパネル自体は損傷していないのですが、
設置場所近くの山地が大規模土石流をおこしていたのです」

メガソーラー批判はタブー

埼玉県嵐山町での大崩落もその一例だという。同町では森林を伐採して4
万6000平方メートルの斜面が切り開かれ、約1万枚のパネルが敷き詰めら
れた。2020年10月、数日間にわたって降り続いた雨で斜面を支えるかつて
の森の部分が大きく削り取られて崩れた。森を切り尽くしたあとの山は、
森林が果たしていた保水機能が著しく失われ、大雨に持ちこたえられな
かったのだ。

再度強調したいのは、ソーラーパネル自体が崩壊していないから、山の崩
落がソーラー開発と無縁だとは断じて言えないということだ。

取材に応じた静岡県知事の川勝平太氏が意外なことを語った。「静岡県が
多くの犠牲者を出した土石流とメガソーラー開発には因果関係がないと判
断し、原因究明からメガソーラーを切り離している」などと報じられてい
ることに困っているというのだ。

川勝氏は難波副知事の専門的知識を評価しながらも、その発言が完全にメ
ガソーラーを土石流の原因から除外しているととらえられているのは本意
ではないと言うわけだ。両者間の因果関係を認めているともとれる。氏が
語る。

「メガソーラー問題は非常に深刻です。今回の土石流にメガソーラーがど
う関係しているか、県の調査委員会を設けました。7月12日には菅(義
偉)総理がおいでになり、総理も国として調査することを了承しました」

それにしても奇妙ではないか。副知事は、なぜ、土石流とメガソーラーの
因果関係を否定したととられるような説明をしたのか、また、テレビ局の
ニュースも殆どの新聞も通信社も、土石流とメガソーラーの関係を報じな
くなったのはなぜか。メディアによっては崩落現場近くのメガソーラーが
写らないような映像構成で報じている。恰(あたか)もメガソーラーに触れ
ることを恐れているかのようだ。いつからメガソーラー批判はタブーに
なったのか。何が原因なのか。

自然大破壊計画

言論テレビでも指摘したことだが、土石流を起こした現場周辺の広大な山
地の現所有者は、ZENホールディングスである。所有者の代理人は反原
発運動で社民党の福島瑞穂氏らと共闘してきた河合弘之弁護士だ。ZEN
ホールディングス、或いは河合弁護士らと真正面からぶつかることを恐れ
なければならない理由が、メディアや静岡県側にあるのか。メガソーラー
を批判しないことが何らかの利益につながるのか。

菅政権のエネルギー政策はここでどんな役割を果たしているのか。小泉進
次郎環境大臣は菅総理の秘蔵っ子として将来を嘱望される存在だ。氏が父
親の強い影響下にあるのは明らかで、原発ゼロとCO2削減を目指す余
り、どう考えても実現には非常に大きな犠牲を払わなければならない太陽
光発電の大幅増を推進する。それを後押しするのが菅総理である。

小泉氏は50年までのCO2排出の実質ゼロを目指して原発20基分、2000万
キロワットのソーラー発電新設を主張する。そのためには100平方キロ
メートルの山林伐採が必要だと高田氏は語る。

「仮に100メートル幅の太陽光発電所を造ったとして、1000キロメートル
のソーラー発電ベルトがなければ小泉氏の目標は達成できません。青森県
から東京を過ぎて西日本の方まで、緑豊かな山々を裸の山にしてソーラー
発電ベルトを作るのでしょうか。こんな自然大破壊を日本国民は望んでい
ません」

菅政権の下で、なぜ、こんな自然大破壊計画が推進されるのか。経済成長
を支える戦略だというが、瑞々しい国土を破壊し、土石流を起こし、多く
の犠牲者を出しかねないメガソーラー開発を菅政権はなぜ許すのか。メガ
ソーラーの開発を続けるとして、少くとも原発同様の厳しい規制を設ける
べきであろう。


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雀庵の「常在戦場/64 中共大崩壊は天命だ」
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       “シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/349(2021/8/8/日】近年では独裁国家を「権威
主義国家」と言い換えるのがマスコミのルールになっているようだ。権威
主義国家とは独裁主義、専制主義、全体主義などを含めた総称のようであ
る。選挙で選ばれた人は「権威」があるが、その統治を「権威主義」とは
言わない。変な言葉。

一説によると「権威主義国家」は独裁主義国家と民主主義国家の中間なの
だという。それを誰が、どのようにして評価して決めるのか・・・随分い
い加減だ。「覇権主義」というのもよく使われるが、「独裁主義と覇権主
義の違いを述べよ」と言われて答えられる記者っているのか? 記者は新
しい言葉を使ってみたいというだけではないか。少数派をマイノリティと
言ったり。まるで国語の破壊主義者。オシャレと思っているのだろうが、
軽薄なだけである。

外来語を含めて意味が定着していない言葉はあまり使わない方がいい。2
年ほど前に役所で「マイナンバーカードをお持ちですか」と聞かれて戸
惑った。カードには「個人番号」と表記されているのだから、そう言えば
いいものを・・・

まあ、そんなことを言っていたらキリがないが、せめて一般紙は固有名詞
以外は伝統的な日本語優先で書いてもらいたいね、熱心な読者はヂヂババ
なのだから。DX(デジタルトランスフォーメーション)、アルゴリズム、
ディープラーニング、ニューラルネットワーク、シンギュラリティ、イン
キュベーション、アカウンタビリティー、レジリエント・・・うんざり!

表現の自由? 勘違いしとりゃせんか? 「文明(モノ)文化(ココロ)
の母は言葉である」、ご先祖様や子々孫々が戸惑うような言葉は控えるべ
し。まあ、10年20年もすれば消えるだろうが。

自由主義国にあって独裁国家にないものの代表は「思想信条の自由」だろ
う。

<思想・良心の自由とは、人の精神の自由について保障する自由権。思
想・信条の自由ともいわれる。人間の尊厳を支える基本的条件であり、ま
た民主主義の前提である。信教の自由、学問の自由、表現の自由、言論の
自由とつながるものである。

国際法は市民的及び政治的権利に関する国際規約として、また、日本では
日本国憲法第19条で思想及び良心の自由として保障されている>(WIKI)

「思想信条の自由」が全くない中共独裁国家では、政策など国家の舵取り
はすべて上意下達である。内政ではそれがまかり通るが、自由主義国との
外交では反発を喰らう。共産主義者は己を絶対的な正義と“濁りなく”思っ
ているから、なぜ反発されるのかが全く分からない。「奴らは蛮族、愚か
だから、痛い目に遭わせるか、カネをくれて手なずけないとダメだ」と
思っている。

毛沢東曰く「カネ、女、名誉・・・欲しがるものは何でもくれてや
れ!」、けだし名言、されど今では多くの自由主義国では中共のメッキは
剝がれた。マルクスとヒトラーを育んだ頭デッカチのドイツ、中共とラブ
ラブだったメルケル・ドイツもインド太平洋に軍艦を差し向けた! 何と
なく“お試し”臭いけれど・・・

<ドイツ国防省は海軍のフリゲート艦「バイエルン」を8月2日にインド太
平洋へ派遣すると発表した。南シナ海を航行し、北朝鮮船の違法な「瀬取
り」に対する監視活動も行う。日米やオーストラリア、シンガポールとの
合同訓練も予定している。

イツ国防省は「価値観を共にするパートナーとともに、ルールに基づく国
際秩序を守る」と表明した。

欧米では中国に近かったドイツの変化を受け、中国外務省の趙立堅報道官
は「地域の平和と安定を損なうことはすべきでない」と批判し、「沿岸国
の主権と権益」を尊重するよう要求した>(夕刊フジ8/5)

習近平・中共は脅したりカネをやったりの「飴とムチ」で人間を操縦でき
ると思っているから、イソップ童話の「北風と太陽」を知らないだろう。
無知蒙昧、やることなすこと裏目に出る。(習近平は中坊どころか小5で
下放されたという説がある)


ブルームバーグ2021/8/6「中国には裏目、台湾産パイナップルの対日輸出
急増−地政学巡る象徴に」から。

<中国が5カ月前に台湾産パイナップルの輸入を突然禁止したのは、台湾
の蔡英文総統の政治的地盤を弱体化させる試みだと広く見なされてきた。
だが、貿易データは中国側が意図していたのとは逆の結果を示している。

台湾行政院農業委員会が集計した1−6月の統計によれば、中国による3月1
日の輸入停止後、台湾に親近感を抱く日本人消費者による購入もありパイ
ナップル輸出はかなり好調だ。3−6月の対日出荷は前年同期比で8倍余り
の1万6556トンに急増。台湾内での消費を促す呼び掛けも寄与した。

パイナップルは台湾の中部と南部の農家にとって重要な収入源で、蔡総統
の与党・民進党は南部が有力な地盤だ。台湾で収穫されるパイナップルの
約11%が輸出され、中国の禁輸措置まではほぼ全てが同国向けだった。

中国は害虫被害を防ぐとの名目で輸入を禁止。大幅な値崩れ懸念を抱かざ
るを得なかった台湾のパイナップル農家にとって、日本の輸入業者が救い
の手を差し伸べたことはうれしい驚きだった。中国は外交問題で対立する
オーストラリアからのワインや石炭、ロブスターといった産品輸入に対し
ても高関税や差し止め措置を講じている。

農業委員会農糧署作物生産組の陳立儀組長は「出血が始まる前に止血措置
が取られた」と述べた。

地政学的な観点から捉えれば、中国に代わり日本が主要な輸出先となった
台湾産パイナップルはこの地域における思いもよらない抵抗の象徴となっ
たわけだ。中国が禁輸をいつまで続けるかは不明で、この措置が解除され
れば、再び対中輸出が増える可能性は十分ある。ただ、日本の指導者は自
国と台湾の安全保障を直接結び付けて考えており、中国が威嚇を強める中
で、日台は関係を強化する方針を示している>

習近平・中共はやることなすことがトンチンカンで裏目、裏目の連
続・・・その先は中共崩壊としか思えない。

中国には伝統的に孔子・儒教由来の陽明学に「天命思想」がある。天がこ
の世の統治者「天子」(皇帝)を差し向けるが、やがて立身出世、私利私
欲、貪官汚吏の悪政になると、天は新たな「天子」に交代させる革命(天
の命令を改/革める)を起こすというものだ。天子が別の姓名に代わるか
ら「易姓革命」という。(易=取りかえる)


「天命思想の下では『皇帝による人民の絶対的な支配』が中国歴代王朝の
絶対的政治原理となる一方で、皇帝の絶対的支配を打ち倒して新しい皇帝
の支配権を確立する『易姓革命』もまた、伝統的な政治原理となった。天
命思想は、皇帝の政治権力を正当化する思想であると同時に、皇帝の政治
権力の剝奪と権力の交代を正当化する思想でもある」(石平氏)

天命に背いて腐敗堕落し、民を苦しめる天子は必ず排除されるから、私利
私欲ではなく、万民のための政治に努めなさい、というのが本来の陽明学
の教えだろうが、政治を動かすには出世しなければならない、出世すると
越後屋も寄ってくる、やがて蓄財蓄妾美酒美食になり、政治は乱れ、民の
不満が募り、そして易姓革命になる・・・


栄枯盛衰は世の倣いで、振り返ればこのサイクルは世界中で数千年以上続
いており、清朝末期は(美味しい思いにありつけなかったインテリ青年か
ら見れば)まさに内憂外患、亡国寸前の様相だったろう。


清朝崩壊後の混乱を経て毛沢東皇帝の第一革命で中共独裁帝国創立、しか
し経済は低迷して貧しいまま。毛皇帝が崩御すると、トウ小平宰相の改革
開放第二革命で資本主義経済導入、これが成功して一気に世界有数の経済
帝国に成長した。そして今、習近平皇帝は共産主義経済への復帰と世界制
覇を目指して軍事力を強化、民を締め付け、諸国を不安に陥れている・・・


中共の第三革命は「易姓革命」となるだろう。世界第2の経済・軍事大国
になったというのに、国民の半数近い6億は食うのがやっとと言う貧困層
である。一方で1億近い共産党員はろくな働きもせずに蓄財に励んでい
る。これってモラルか? 天も人民も許さないだろう。

世界の世論は「中共許すまじ」になりつつあり、中共とWinWinの進出企業
は「儲かれば悪魔とも取引する人権無視、道徳無視の許し難い銭ゲバ」と
罵声を浴び、不買運動で叩かれるようになるだろう。夏彦翁曰く「みんな
正義が大好きだ」。もうどうにも止まらない。進出企業は撤収作戦を密か
に研究しているはずだ。


「中国製品は買わない!」、庶民の小さな抗議はやがて中共大崩壊をもた
らすだろう。




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河南省豪雨被害、死者302
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月3日(火曜日)弐
通巻第7005号  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  河南省
豪雨被害、死者302,行方不明50名以上と発表
   無策の救援活動に省長、市長らの責任を問う声が
   満ちている
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 映像は凄まじいものだった。地下鉄車内の浸水、幹線道路の河川化。そ
して道路のトンネル内に閉じこめられた数十台のクルマ。しかもほとんど
がSNSで投稿された映像や画像で、世界中に実像が流れた。
 7月17日から20日にかけて河南省を襲った豪雨は家屋倒壊三万戸、
避難民1300万、経済的損失が82億ドルという。

 8月2日になって当局は「正式」の数字を発表した。
死者302,行方不明50(このうち、鄭州市内だけの死者292名、行
方不明47名)。

中国は伝統的に災害や事故を隠蔽する。唐山地震のときは、いかなる対外
発表もなかった。唐山地震は1976年7月28日、中国は毛沢東の文革
終息期だった。犠牲者は中国のその後の発表で24万人、米国は衛星写真
などから死者は65・5万人とした。鎖国中だったが、発電所建設のため
日本から派遣されていた日立製作所の社員3名が含まれていた。

災害につきものの強盗、追いはぎ、死者がしている貴金属や時計が盗まれ
た。日本は神戸、東日本津波などの未曽有の災害時、助け合うという習慣
があるが、中国では救援より先に追いはぎ行為がある。四川省地震でも、
犠牲者の数字や「消えた都市」については一切の報道がない。

今回の鄭州大水害報道でも、隠蔽体質が強化され、現場で取材していた
AFP記者は撮影したフイルムを没収された。BBCの報じた内容を、当
局は「フェイク」と言い切った。
  
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2260回】      
 ─英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港142)

   △

 1984年12月から97年6月30日までの「過渡期」の間に、共産党政権は特
別行政区としての「香港のかたち」を定めるため、香港特別行政区基本法
起草委員会(1985年6月18日、全国人代常務委員会決定)を皮切りに、基
本法諮詢委員会、同委員会執行委員会、港事顧問、特別行政記籌備委員会
予備工作委員会組成人員など、数々の機関を新設した。

これら新設機関に名を連ねた香港の名立たる企業家を挙げてみると、安
子介、包玉剛、李国宝、李嘉誠、劉皇発、霍英東、田北俊、李福兆、呉光
正、スタンレー・ホー、唐翔千、霍英東、曽憲梓、董建華、鄭裕?、霍震
霆、羅康瑞、羅徳丞、邵逸夫、胡應湘、徐展堂、黄志祥、梁振英、鐘士
元、李兆基、林百欣、郭炳湘、郭鶴年、陳永棋、包陪慶、李澤鉅、唐英
年、霍震寰など──越後屋は数知れず。
そら恐ろしい限り。これが現実である。

ことに注目すべきは長老格の安子介、霍英東、鐘士元、それに若手では
梁振英である。それというのも、これら企業家は複数の委員会で中心メン
バーとして動き、オ殿サマの取り巻きと一緒なってオ殿サマの意向を香港
基本法の行間に埋め込み、最終的に一国両制を形作ることに貢献したと考
えられるからだ。

さらに付け加えるなら、ここのメンバーにタイのCP(正大)集団総帥で
ある謝国民の実兄で同集団の対中部門を統括する謝中民、マレーシアの郭
鶴年一族などが加わって「香港明天更好基金会」なる組織を、返還直前に
立ちあげている。

当時のオ殿サマである江沢民の呼び掛けに応じ、いやオ殿サマの心情を大
いに忖度し、民間の立場から返還を大々的に祝おうというのが設立の趣
旨。返還を前に香港の主要街区を華やかに飾り、返還式典を挟んでヴィク
トリア湾の上空に華々しく花火を打ち上げ、香港を挙げて祝賀ムードを演
出した。

かくて香港全体をお祝いムードで覆い尽くし、大多数の住民の反中感情を
一時であれ抑え込んでしまう。いや麻痺させたようにも思う。

そういえば一連の返還行事参加のために北京から馳せ参じた江沢民以下
の一行が宿舎としたホテルは、九龍の先端に返還に合わせたかのように新
設された超豪華ホテル。眺望はバツグンで警備は万全。ホテルからヴィク
トリア湾を挟んで指呼の間に返還式典会場の国際会議場が位置する。

オーナーが李嘉誠と知れば、どんなボンクラでもオ殿サマのために特別に
用意されたホテルと想像できるはずだ。

なぜここまで超破格の接遇を・・・もちろんオ殿サマと越後屋の関係で
ある。後々の「稼ぎ」を考えれば、超豪華ホテルの一棟や二棟など安いも
のだろう。

それもこれも「越後屋、ソチも相当にワルよのう」「滅相もゴザイマセ
ン。とてもとても、オ殿サマには敵いません」「ブハッ、ブハッ、ブハッ
ハハハハ!」のアレなのだ

であればこそ、何度でも言っておきたい。極論するなら、越後屋を抜き
にした香港論議は畳の上の水練以下だ。役に立たない。いくら声高に民主
を叫ぼうと、それは単なる「口先介入」に過ぎず、オ殿サマにとっても越
後屋にとっても実質的には痛くも痒くもない。

たとえば李嘉誠である。北京のオ殿サマと『密談』を交わす一方で、じ
つは去り行くロンドンのオ殿サマに対してもセッセと、しかもシッカリと
政治献金を重ねていたというのだから、これはもう恐れ入谷の鬼子母神で
ある。


素人目には盗人に追い銭の類の『捨て金』と思えるが、そこは百戦錬磨の
越後屋である。万々一の場合の風険投資(リスク・マネージメント)を忘
れるわけがない。やはり保険の掛け方が違う。その証拠に、香港返還後も
李嘉誠はイギリスで大きなビジネスをセッセセッセと展開したではないか。

 李嘉誠がそうするわけだから、他の越後屋だって我先に真似するのが商
法のイロハ。だが、おそらく北京のオ殿サマも、そんなことは先刻ご承知
であったに違いない。
   
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS  読者之声
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(読者の声1)貴書新刊の『日本人が知らない 本当の路地裏中国──乗っ
て歩いた! 全33省旅遊記』(啓文社書房)を拝読しました。内容は小生に
とって驚くことばかりで、たいへん面白く拝読、しかし宮崎さんはどうし
て、こんなに中国が好きな(?)のかと考えて、なんとなく分かった気が
しました。
 国家も民度も規範から大きく外れる中国は、厄介で、それゆえに滅茶苦
茶なところが、きっとお好きなのでは?
   (HS生、奈良)

  ♪
(読者の声2)当地は一ヶ月遅い御盆です(東京は新盆でしょう?)。首
都圏はコロナ騒ぎがたいへん、「毎日味噌汁を口にしていれば大丈夫」と
その筋の権威筋のお医者が発言しています。
 さて、現在、時間的余裕はそれほどあるわけでもないのですが、貴書
(石平さんとの激辛対談シリーズ第12弾)『中国が台湾を侵略する日 
 ──習近平は21世紀のヒトラーだ!』(ワック)を再読しております。
再読するのは渡部昇一先生のほかは初めてで、これからも一種愉しくもな
るような諸作を期待していております。
  (KN生、佐賀県鹿島市)

  ♪
(読者の声3)8月2日の日経新聞の一面トップ記事は「マネーと経済 
切れた連動」とあり、「ニクソンショックから50年を迎える。通貨は膨
張し、変動相場制での為替の急変は通貨危機をもたらすようになった。
漂流する通貨をどう制御して豊かさにつなげるか、新たな模索が始まって
いる」と総括し、「マネーの量は世銀によると、GDPの6割から1.3倍
になり、一日あたりの為替の取引額は国際決済銀行によると6.6兆ドル
と30年前の12倍となった」と記述されている。
さらに「90年代まではドルの供給量が増えると米国のGDP成長率は連動
して高まる傾向があったが、2010年以降は供給量が2.4倍になって
もGDP は1.6倍止まり。株の時価総額は3倍程度となったが、実態経済
を潤す力が衰えている」と単なる表面的な「状況説明」に相変わらず終始
しています。この記事で問題なのは、なぜこのような「経済」になってし
まっているかの根本的理由や、その原因がどこにあるのかといったことが
「スルー」されていることです。
もちろん経済学者による研究論文集などの中には答えがあるのかも知れ
ず、我々はそれらを見落としているかもしれない。然るに日経のような経
済専門紙こそ、そのような研究発表を探し出して報じてもらいたいもので
す。特に、コロナ禍の「追い風」で、MMTが経済先進国のもっぱらの経済
政策となってしまった昨今の世界経済下では、「マネーと経済が切れた連
動」状態はさらに拡大してゆくはずです。
まさに我々の直面している最重要課題は現行の資本主義経済体制の根本的
メカニズムを明らかにすることであるはずです。
 ところで経済学を学ぶと本の中に「資本主義のメカニズムに存在する重
要な理論は内生的貨幣供給理論」と必ず書かれています。
「この理論が資本主義を発展させた」のだと、どんな経済学の本にも紹介
されているのですが、なぜかその重要さに反して、著者たちはなんとなく
「ヨソヨソシイ」説明ですまし、「スルー」気味なのですが、この理論に
対する、素人である私の解釈・見解は「融資の際、民間銀行が全く何の裏
付けもなしに、融資額を簿記に資産計上しているのはおかしいし、それは
トリックではないか」ということです。
換言すれば「王様はやっぱり服を着ていないし、裸だ!」ということなの
です。
この不可解性を抱きながらMMTを考えますと明らかになるのですが、要す
るに、「民間銀行を国家(中央銀行)に置き換えた姿での内生的貨幣供給
理論がMMTとなるのだ」ということなのです。
これは民間銀行が融資行為において「価値イコール通貨である」という前
提(=トリック)で行うやり方を、同じく「価値イコール通貨である」と
して国家が踏襲(継承)している現象なのです。
 おそらく「マネーと経済 切れた連動」は今後の世界ではますます顕著
になりましょう。しかし、「この内生的貨幣供給理論そのものに疑いを持
ち、やはり「価値イコール通貨ではない」という「真実」を認めない限
り、問題は解決には向かわないと思います(SSA生)

  ♪
(読者の声4)通巻第7004号で、議論打ち切りの提案がありました。
私の投稿に対して先に反論されたのは反論者さまの方ですから、納得して
の打ち切りなら兎も角、納得されないままの打ち切りは議論のやり方とし
て如何なものかとも考えますが、この辺りで収束することに依存はありま
せん。
 前のメールでは長くなるため、公孫氏滅亡後の韓地への別軍の派遣は成
立しないことを述べるに留めました。まだ納得はされていないようです
が、新たな論点の提示も無いようですので、あと少し述べて最後といたし
ます。
反論者さまによれば、「倭国を懐柔するように司馬懿の命を受けた劉夏
は、倭国に遣使を促し、景初三年六月に帯方郡に来た難升米らを洛陽に護
衛を付けて送りました。司馬懿にとっては、自らの功績を最大限にアピー
ルする最も重要なチャンスですから、幼い皇帝の補佐役になった司馬懿
は、たとえ明帝の喪中であっても、卑弥呼の遣使を絶賛する詔勅を景初三
年十二月に作らせたのだと推理できます。」
 とのことですが、ここで述べられていることは、ご自身で「推理」と言
われるように全て推測であり、根拠(三国志のどこからそのように読める
のか。或いは考古学的物証など)が明示されないままの推測は単なる思い
込みであり、改めて論じるに値しないと考えます。
 仮に、その「推理」を俎上に乗せたとしても、次の三点は合理的には説
明できないと考えます。
(1)喪中の使者を半年も都にとどめた理由
(2)半年も留めて、喪が開けるのを待たず、喪明け直前の12月に急いで
詔勅を作らせた理由
(3)その挙句に、卑弥呼の使者が贈り物を持ち帰らず、魏の使者が遠路
わざわざ届けることになった理由
 終わるに当たり、自然体で読めばどのように読めるかということを申し
上げておきます。
卑弥呼の遣使は原文にある通り、景初2年6月に行われたのであり、戦中
の遣使であったからこそ、思い切って決断した明帝の心を打ち、不相応と
も見える質・量とも優れた見事な返礼品の贈呈となりました。
本来ならば新年早々華麗な授与の儀式が行われ、卑弥呼の使いは意気揚々
と持ち帰ったはずが、明帝の急死により全てが中止となり、卑弥呼の使い
は手ぶらで戻り、喪が明けた正始元年に魏使が卑弥呼に届けることになっ
たのです。
 倭人伝には明帝からの授与状に、次のように記載されています。
「皆裝封付難升米・牛利。還到?受、(略)」
つまり(卑弥呼に対して)皆装封して(使者の)難升米・牛利に渡すの
で、(使いが)還り到れば貰った物を記録した上で受け取りなさい、と
言っているのです。
 何事もなければ卑弥呼の使いが持ち帰る段取りであったことが明らかで
す。反論者さまに限らず、通説ではこの肝心なところを読み飛ばして(或
いは無視して)、何か普通状態での贈り物のやり取りのように解釈される
ので、勝手な想像が膨らむ原因になっていると考えています。倭人伝を丁
寧に読めば、再三強調されるような遣使の景初3年説は成立せず、また、
倭人伝は陳寿が誇張したものではなく事実を淡々と記したものであること
がご理解頂けると思います。(高柴昭)
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