2021年09月30日

◆世界諸国を骨抜きにした中国

Andy Chang

AC 論説No.862
ミリー参謀長が敵である中国の李作成参謀長と繋がっていた事件で、アメ
リカの軍隊は世界最強の軍備
を持っていながら軍隊は戦えないことがわかった。しかも無能なバイデン
大統領はミリーを裁くことも
辞職させることもできない。今の状態ではアメリカの軍隊は戦えないし信
用できない。アメリカのバイデ
ン大統領はこれまで度重なる失策と危機を作ったのに一度も責任を負わな
い恥知らずである。

バイデン政権はミリーの責任を調査する気がないが共和党側は黙っていな
い。Ron Paul上院議員はミ
リーと李作成の通話記録を調べて「ミリーが戦争の始まる前に敵に連絡す
る」のが真実だったら国家反
逆罪で裁判にかけると述べた。でもバイデン政権の妨害で調査は尻つぼみ
になるかもしれない。

バイデン大統はのアフガン総退却は世界に恥を晒した国辱ものだが、それ
に続くミリー参謀長の通敵事
件は米国が「政治と軍事において世界で最もダメな国」であることを証明
したのである。トランプ大統
領が「Make America Great Again」を掲げて頑張ってきたのに、バイデン
は「Made America Last」
に成功したと言える。

この半年間で起きたアメリカの崩壊を一番喜んでいるのは中国である。世
界諸国が中国の覇権拡張に警
戒心を高め、中国の台湾併呑と東南アジアの平和のために米英印豪の
QUAD、米英豪のAUKASを形成し
たのに、肝心の米国の参謀長が敵に通じていることがわかった。諸国連合
の最重要な国が敵に通じてい
るから軍事連合は機能しない。つまり中国が米国を骨抜きにしたから諸国
連合が瓦解したのである。

アメリカは中国の覇権進出を防ぐ最後の砦だった。中国はアメリカを骨抜
きにすることに成功した。中
国はこの四十年の間で常に世界諸国を骨抜きにすることに成功していた
が、アメリカの軍隊を骨抜きに
したことで世界覇権の成功にあと一歩と言うところまで来ている。?小平
の「韜光養晦」でひたすら敵
意を隠しながら世界に進出し、習近平が「戦狼外交」で世界の覇権拡張を
明らかにするまで世界諸国は
一貫して中国の勝手な主張に屈服していたのである。

中国の「骨抜き政策」のもっとも良い例が台湾のラファイエット疑獄であ
る。フランスの巡洋艦を買う
ことで2倍以上の金を計上した。ところが中国がこれに反対したら、フラ
ンスのデュマ外交部長はすぐに
中国を訪問して巡洋艦の設計図を中国に「献上」し、台湾は買ったばかり
の巡洋艦の武器一切と最新の
TAVITAC(アメリカのイージスに匹敵する電子作戦系統)を中国に献上し
た。その上でフランスと台湾、
中国の三国の高官が台湾から分捕った15億ドルの賄賂を山分けした事件
である。中国は台湾とフラン
スの武器購買に反対を表明しただけで軍艦の設計図と武器一切と膨大な賄
賂を横取りしたのだ。台湾も
フランスも中国に骨抜きにされたのである。これが30年以上も前のことだ。

71年に中国が尖閣諸島の領有権を主張し出したが日本は強く反対し今でも
反対している。しかし中国の
漁船や監視船が尖閣付近に進出しているのを止めることができない。中国
が台湾の領有権を主張して最
近は戦闘機が毎日のように台湾の領空を侵している。台湾を防衛するなら
QUADとAUKUSが重要な諸国
の軍事連合となるが、ミリー参謀長が敵に内通していたら連合に裏切り者
がいる事になる。

中国が南シナ海の島々を勝手に占領して埋め立てを始めた時、フィリッピ
ン、マレーシア、アメリカは反
対したが中国は埋め立てを続け、今では滑走路を持つ軍事基地になってし
まった。2010年10月にヒラ
リーが「アジア回帰」を宣言したが中国の島嶼埋め立て軍事化は続けられ
た。トランプは中国を敵と見
做して中東から撤退してアジアに戦力を移そうとしたが、バイデンとミ
リーのおかげで中国封じ込め戦
略がほとんど無効になった。中国がアメリカを骨抜きにしたからである。

日本も骨抜きされたままだ。1945年に日本が降伏した後で日本はOccupied
Japa(被占領国)になっ
た。7年後の1952年にサンフランシスコ平和条約が発効し、日本は独立国
となったけれどアメリカの
作った憲法を維持して新憲法を作ることをしない。中国が同意しないと言
えば反対する議員が多くて新
憲法の提案さえできない。日本国の政治家が新憲法制定に反対なのだ。靖
国参拝はいけないと?小平が
言ったら日本の首相は靖国参拝をしなくなった。骨抜きにされたまま70年
が経過したのである。

このような現状は早急に改善しなければならない。アメリカは直ちにミ
リー参謀長を罷免して裁判にか
け、連合諸国との合作関係改善に努力すべきである。同時に諸国も中国の
覇権拡張に対抗すべく自国の
防衛力を増強すべきである。チャーチルが嘗て言ったように、Situation
is desperate but not
hopeless、事態は厳重だが絶望的ではない。但しアメリカも諸国も早急に
中国の派遣拡張の抑止に取り
組むべきである。

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◆雀庵の「常在戦場/89中共バブル経済崩壊、文革2.0へ」
“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/369(2021/9/28/火】26日は今季初めて水道水を
「冷たい」と感じた。夕べは3か月ぶりに風呂に浸かって「湯船もいいも
のだなあ」と感じ入ったが、何やら冬子が秋子を追い出しそうである。

寒くなると「温暖化だ、大変だ!」と騒いで自然破壊の太陽光パネルなど
で儲けようというオオカミ少年は静かになるが、気象庁によると関東甲信
地方は12月あたりから平年より寒くなるようである。どうなるかは分から
ないが・・・中共経済はどうも冬というか厳冬になりそうだ。

中共名物の鬼城=ゴーストタウン。俯瞰映像を見ると「凄いなあ、立派な
高層ビルが林立している! まるで新宿、赤坂、虎ノ門、新橋、銀座、東
京みたい」なのだが、人気が全くない。

あちこち鬼城だらけなのに増え続けたのは「箱モノ行政でもとりあえず景
気刺激になるからなのだろう」と小生は思っていたのだが、先日「もしか
したらバブル景気の時の金持ちが値上がりを期待してマンション転がしを
していたのと同じで、買い手がつくから投資物件として鬼城がどんどん造
られたのではないか」と思い至った。実需と乖離したバブル景気であり、
金融引き締めになれば速攻でバブル崩壊になるリスクがある。

日経2021/9/27「中国、不動産バブル懸念 民間債務かつての日本超す 
マンション価格、年収の57倍」から。

<中国恒大集団の過剰債務問題をきっかけに、中国の不動産バブルへの懸
念が高まっている。格差是正を掲げる習近平指導部にとって不動産価格の
高騰を容認しにくくなっているためだ。経済規模に対する民間債務比率な
どの指標はバブル期の日本を超えており、軟着陸は容易ではない。対応次
第では、中国経済が低迷期に入る可能性がある。

中国で不動産は拡大する格差の象徴だ。如是金融研究院によると広東省深
圳市ではマンション価格が平均年収の57倍、北京市も55倍に達する。バブ
ルだった1990年の東京都でも18倍で、中国の大都市圏は庶民に手が届く水
準ではない。

中国人民銀行(中央銀行)は2020年夏に、大手不動産会社が財務面で守る
べき「3つのレッドライン」を設けた。自己資本に対する負債比率を一定
水準以下に保つことなどを求め、借金を増やしにくくした。不動産へのマ
ネー流入が細ることになる。

今年8月には習指導部が「共同富裕(共に豊かになる)」のため、格差是
正を打ち出した。マンション価格の高騰の裏には富裕層の投機もあり、締
め付けは避けられないとの見方が広がった。影響は不動産価格にも出始
め、販売総額を総面積で割った単価は8月に前年同月比2.7%下落した。

価格上昇が鈍ったことで、負債総額が30兆円を超える恒大の経営が苦しく
なるとの懸念が強まり、9月には日米などの株式相場が急落した。

恒大は保有資産や事業の売却を急ぐ。突発的な倒産のような事態を避けた
としても、中国の不動産を巡る先行きの不透明感を払拭するハードルは高
い。不動産に偏った成長が逆回転し、バブル経済が崩壊した1990年前後の
日本を上回るサインがともっているためだ。

2008年のリーマンショックをはじめ、景気減速のたびに財政出動や、企業
に積極的な投資を促して政府が掲げた高い成長目標を達成してきた。

国際決済銀行(BIS)によると、金融機関以外の民間債務は最近5年間、年
1割超のペースで増え、直近で35兆ドル(約3850兆円)を超える。特に不
動産は銀行の関連融資残高が5年で2.1倍に膨らんだ。


この結果、中国の民間債務残高の国内総生産(GDP)比は220%に達し、日
本がバブル崩壊直後につけたピーク(218%)を上回る。融資残高全体に占
める不動産向けの割合も今の中国が3割弱と、21〜22%台だった日本のバブ
ル期より高い。

日本のバブル期は不動産だけではなく株式にもお金が向かった。1989年末
に日経平均株価が最高値を付けるまでの10年間で、上昇率は5.9倍に達し
た。一方、足元の中国の上海総合指数の水準は10年前比で1.5倍程度にと
どまり、不動産への集中ぶりが透ける。

上昇が続くことが前提だった住宅価格が下がり始めれば、借金で購入した
富裕層や在庫を抱える不動産会社による売却が急増しかねない。価格の下
落は債務を抱える不動産会社の資金繰りをさらに悪化させ、住宅着工など
が細ることになる。


中国の住宅の新規着工面積は1〜8月に前年同期比で1.7%減少した。米ゴー
ルドマン・サックスの試算では、2022年の住宅着工が前年比3割減少する
などの深刻シナリオになると、22年の実質国内総生産を4.1%押し下げる。

日本の場合、土地と住宅の時価合計は1990年の2685兆円から、2005年まで
にGDPの約2倍にあたる1000兆円以上が失われた。

日本政府は積み上がった金融機関の不良債権を時間をかけて処理する道を
探ったが、不良債権の増加が収まらず貸し渋りや資金回収が広がった。経
済の収縮を招いて「負の遺産」の処理に10年以上を要した。

中国共産党は7月末の中央政治局会議で21年後半の経済運営方針に「不動
産価格の安定」を盛った。過度な値下がりに対し直接介入を辞さない姿勢
だが、不動産市況の調整は金融機関の不良債権増を通じて中国経済が長く
低迷する要因になりかねない>

イケイケドンドンと金銭亡者みたいに中共経済の拡大を煽りに煽ってきた
日経が、「投資家の皆さん、上り詰めたら下り坂、中共バブルははじけて
長期低迷になりそうです、気を付けて!」と警戒警報を鳴らしたわけだ。
イエローカード、やがてレッドカード、中共進出企業はアジア各地か日本
に工場を移転していくだろう。

バブル崩壊・・・小生の親戚は3軒が破産した。末永のオバサン一家(農
業)は広大な土地を担保に賃貸住宅やマンションを建てたが借金返済が
滞って夜逃げ。等々力のオバサン一家(材木商)は環八沿いの自宅・工場
を潰して大きなビルを建て1Fでステーキハウスを営業していたが、これま
た借金返済が滞って夜逃げ。多摩川べりの菅のオバサン一家(農業、水道
工事業)は大きなマンション2棟を建て、長男坊は白いベンツで愛人宅(2
人説あり)へ通っていたが、これまた借金返済が滞って、辛うじて新築の
自宅は残ったものの、それ以外はすべて失った

小生はバブルの始まる1984年のパッとしない時代に起業し、低金利の融資
を受けてビルも建てたからバブル崩壊の影響は深刻ではなかったが、それ
でも高速道路を走りながら「このまま事故死したら一家心中と思われるだ
ろうなあ」とつぶやいたらカミサンが寂しげに笑っていた。


ただ、バブル崩壊後でも米国が自国の輸出産業を促進するためにドル安=
円高政策を継続していたので小生の巣食う海外旅行業界(円を海外にばら
まく=日本にとっては輸入業)は元気だったので救われた。死んだり行方
不明にならずに済んだのは能力や努力以前に「運が良かった」だけなのだ。

中国バブルが崩壊すれば世界経済にダメージを与えるが、投資しているの
は皆“海千山千”の投資家や経営者である。最大の被害者は中共にいいよう
に踊らされた中産階級になりそうだ。遠藤誉氏の「中国恒大・債務危機の
着地点――背景には優良小学入学にさえ不動産証明要求などの社会問題」
2021/9/22から。

<江沢民時代からリーマンショック直後あたりまでは、党幹部などを含む
富裕層が投機的に不動産を購入する傾向が強く、不動産価格の高騰を煽っ
てきた。中間層が増えるにしたがってディベロッパーは「今買わないと来
年にはもうこの値段では買えませんよ」と消費者心理を煽り、不動産購入
層は中間層へとシフトしていった。

その最大の原因が、優良な公立小学校に入学するときさえ「不動産所持証
明書」が要求される、という事実を知っている人は少ないだろう。

(適齢期の女性が希少価値のため)結婚してみようかという女性の側は、
「結婚したければ『家あり、車あり、高学歴』という条件を揃えなさい
よ!」と強気だ。「剰男」(供給過剰=余剰になった男)の両親あるいは
「剰男」自身が、結婚のために、なけなしのお金を搔き集めてマンション
を購入するという状況は、中国の庶民の間でよく見られる日常風景なので
ある>

とにかく投資であれ実需であれマンションやオフィス物件を買わざるを得
ない仕組みになっている、それが中共経済のガソリンになっていたわけ
だ。そして今、手堅い投資物件という不動産神話が一挙に崩れかねない事
態を迎えた。土砂崩れ一歩手前。

渋谷司・アジア太平洋交流学会会長の「中国不動産バブル崩壊の本質」
Japan-Indepth 2021/9/25から。

<中国の大手不動産会社「中国恒大集団」のデフォルトの危機が叫ばれて
いる。同社は約33兆円の負債を抱えているという。不動産バブルの本質は
以下が主因ではないだろうか。

中央から地方へ派遣されるエリートは、地方での実績こそが出世の重要な
メルクマールとなる。そこで、マンション建設、特に商業施設を伴ったマ
ンション群を建設すれば、GDPは急増するだろう。

不動産バブルは、おそらく中国人の気質も関係しているのではないか。事
実、中国人は“投資”を好む。もっと正確にいえば“投資”よりも“投機”を好
む。一攫千金の夢を見る人が多い。

まず、自分が住むためのマンションを購入する。次に、余裕ができると、
利殖用マンションを買う。中国の金持ちは普通、マンションを2部屋、3部
屋持っている。マンションを人に貸す場合もあるが、一般的に売買目的が
多い。これも不動産バブルを作り出す一因となっているのではないか

無論、中央政府は、個人の不動産売買を規制している。だが「上に政策あ
れば、下に対策あり」である。北京がいくら規制しても、中国人は巧妙に
その規制を逃れるようにして不動産売買を行う。これが中国不動産バブル
の実態ではないだろうか>

経済のプロはどう見ているのか。フォーブスジャパン9/27から。

<今後の最大の焦点は習近平政権が恒大集団を存続させるかどうかであ
る。「当局は直接、救済に踏み切るのか口を閉ざしたままだが、一方で、
大きすぎて潰せない( =Too big to fail)企業は中国に存在しない、と
強調している」(ニューヨークタイムズ紙)。

「Too big to fail」に否定的なのは、救済が「上級国民優遇」との批判
を招きかねないためだろう。「共同富裕」というスローガンの下での習政
権による貧富の格差是正に向けた最近の取り組みとは矛盾する。

だが、破綻に追い込まれれば、中国の金融、不動産業界や経済全般に少な
からず打撃を及ぼすのは避けられそうにない。開発プロジェクトなどに遅
れが出るのは必至だ。信用収縮を生じさせる可能性も決して否定し切れな
い>

ブルーグバーム9/27も「ゴールドマン・サックス・グループの試算では、
恒大の資産は約2兆元(約34兆2400億円)と、中国のGDPの2%に相当し、
いかなる資産処分も市場の混乱につながる可能性がある。恒大に何が起き
るかにかかわらず、中国の住宅価格は現在、大きな下振れリスクにさらさ
れているとシティグループは指摘した」と報じた。

習近平が恒大集団を救えば「上級国民優遇だ」と中流未満の10億の民から
批判される、恒大集団を見放せば中流以上の4億の民から「必死で手に入
れた資産を暴落させるのか」と批判される。

中流未満の10億の民のほとんどは高卒以下で、改革開放の恩恵を未だに受
けているとは言えない層、うち6億は国連基準にてらせば李克強の指摘す
るように「食うのがやっと」という貧困層だが、毛沢東と同様に習近平に
とっても支持基盤である。

中共の戸籍は、農村戸籍(農業戸籍)と都市戸籍(非農業戸籍)に分けら
れており、農村戸籍が6割(8億4000万人)、都市戸籍が4割(5億6000万
人)。毛沢東は貧農と都市部のルンペンプロレタリアート、いわゆる「欲
求不満の窮民」を率いて「農村から都市を包囲せよ」を合言葉に大革命を
成し遂げた。20世紀版の窮民革命「水滸伝」だ。

毛沢東原理主義の習近平はしばしば地方行脚するが、「敵は走資派の金持
ちだ、党内外の腐敗分子を一掃せよ!」と号令すれば、積もり積もった鬱
憤を晴らすように10億の窮民や不満分子は、自分たちを「汚くて臭い下層
民」と蔑んできた4億の上級国民を喜々として叩くはずだ。

中共バブルをハードランディングさせれば都市部は弱体化し、ソフトラン
ディングさせれば10年20年は低迷を免れない。いずれにしても国力は衰退
する。習近平の唱える「中国の夢」はナチスやソ連流の世界制覇なのだろ
うが、国力が衰退するなかで世界中の先進国を敵に回していれば、金の切
れ目が縁の切れ目、中共のタガがいずれはずれて国内は群雄割拠の戦国時
代になるだろう。


清朝末期には白蓮教反乱(紅巾の乱)、太平天国の乱、義和団事件などが
あったが、習近平が原始共産主義的な清貧の桃源郷を目指す21世紀版「窮
民革命」を実行するなら、国家の体力があるうちでないと難しい。小生な
ら年明けの冬季五輪なんぞほっぽり出して今秋から「文革2.0」を発動し
て国境閉鎖、外資企業追放、大企業の国有化を本格化させ、ビシバシと政
敵を排除していくが・・・


紅衛兵になり損ねた遅れてきた青年は、中途半端ではなく徹底的にやらな
いと歴史に名を刻めない。「習近平語録」を手に天安門から無慮数万の紅
衛兵2.0に手を振り、「みんな、よく来てくれた」と挨拶する、それでな
いと毛沢東と並ぶことはできない。習近平同志、「文革2.0」へイザッ!
 世界は自滅を待っている。


          

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◆消えて行く少数民族の言語

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)9月23日(木曜日)
通巻第7064号  

 中国の普通語を少数民族に普及教育を強化
  消えて行く少数民族の言語。幼稚園から洗脳せよ

中国は少数民族の言語を徐々に消してしまう方針で、実際にチベットで
は、地元の住民でさえチベット語を喋らない若者が増えている。

両親は当然、自分たちの言葉を喋るが、子供はチベットが出来ないという
チベット人が大量に出てきた。

南モンゴル(内蒙古自治区)では90年代までは「バイリンガル」の言語
教育を実施していた。21世紀に入ると、モンゴル語のキリル文字表記をや
めさせ、また高等教育では「第二外国語」として日本語と観光ツアー向け
の基礎外国語の課程があったが、これも中止した。

モンゴルでは「小学校からのモンゴル語禁止、すべての教育を普通語で
行う」という方針に反対し、各地で抗議集会やデモが開催されたものの、
弾圧され、いまや反対の声も?き消された。

フフホトやパオトウの町からキリル文字の表記が消えた。1940年代から
50年代初頭、モンゴルは自国語をキリル文字で表記していた時代があっ
た。現代でもウランバートルは、かなりの看板などはモンゴル語をキリル
文字で表現している。この数年ほどで、殆どはアルファベットと漢字表記
に切り替わっているが。。。。。

新彊ウイグル自治区のおける大々的な方針転換は2014年からで、習近平
は「テロリストとの戦い」を正面のスローガンに掲げ、テロリストの侵
入、イスラム思想の影響拡大を防ぐために、イスラム系少数民族のことば
を禁止し、テロリストへの弾圧には「一切の慈悲は不要」と宣言した。

2017年からは再教育キャンプ(つまり強制収容所)を各地に造成し、地
獄の弾圧と普通語の強要をはじめ、これらを総合して「中国教育現代化
2035」(2019年2月23日、国務院通達)という。

くわえて「愛国教育の徹底」を少数民族地区、地方で徹底し、親にも子
供に少数民族の言葉を使うなと強要した。達成した民族は「模範的少数民
族」と呼称した。

いまは小学校に入る前の幼稚園でも普通語による「愛国教育」が実施さ
れている。つまり就学前の児童の段階から「洗脳」が始まっているのである。

   
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評  BOOKREVIEW 
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 孫文はいかさま師だったが、毛沢東は逆張りで成功した強運の持ち主
  馬英九は「中国語を喋る陽気なアメリカ人」の印象が変わらない

  ♪
近藤大介『台湾vs中国(謀略の100年史)』(ビジネス社)
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一気呵成に読めるほど迫力がある。引き込まれるほど「面白く」読めた
のも、「です。ます」調で書かれているからだ。

歴史が旋回した現場にいるような臨場感があるのは、近藤さんが、必ず現
地に飛んで、本人や側近、当時を知る人たちに執拗にインタビューしてい
るからだ。

なかでも李登輝、馬英九、陳水篇、蔡英文への直撃インタビューは、
へぇ、こういうことも、聞き出したんだという「聞く力」である。

インタ ビューは最初から相手を挑発してホンネを探ってみたり、相手の
関心分野 を最初に調べ上げて、そのことに突っ込みを入れてやがて本心
を探り出す 等さまざまな方法があるが、近藤氏は週刊誌記者三十数年の
ベテラン、ま とめ方も抜群である。

そのうえ、李登輝元台湾総統がなぜ日本のメディアを優先し、むしろ日
本を発言の絶好の場として活用していたことを、さらりと述べている。評
者(宮崎)も李登輝総統とは十回近くインタビューしているので、よく分
かる。

印象深く面白かったのは、陳水篇が台北市長時代のインタビューだ。こ
れまた評者も同じ経験があるので、雰囲気がリアルに伝わってくる。

思い出した。台湾の新聞局幹部から頼まれて、陳水篇が台北市長時代
だったが、来日時に日本の有力メディアで日本の有力政治家と対談したい
ので仲介して欲しいと言われた。某雑誌と話をつける前に、念のために聞
いたのだ。「陳氏が日本で対談相手の望むのは誰か?」と。答えは「管直
人」だった。がっかりして仲介するのをやめた記憶が突然甦った。

 
幾つかの重要な指摘がある。

まず中国共産党が党史を語る際に三つのポイントを省略していることだ。
百年前の第一回共産党大会はコミンテルンの主導で開催されたこと。モ
スクワから派遣されたマーリンが長い演説をし、毛沢東は幹部ですらな
かったこと。

この大事な会議に創設者の陳独秀が参加していないという 事実。

もう一つは「労働者と農民の党を謳いながらも、参加したのは学者、教
育者、ジャーナリストばかりであったこと。

コミンテルンの革命方式とは「以党治国」であり、少数の組織された暴
力集団が独裁権力を握ることに他ならない。儒教の教えは「修身齋家治国
平天下」だから、真逆の方向性に最初からあるのだ。
さて、一気に読んだとは言ったが、弐箇所ガツンと引っかかった。
ひとつは大東亜戦争を「太平洋戦争」と呼称している点である。もう一
つは所謂「南京大虐殺」なる国民党がでっち上げた架空の事件を疑問視し
つつも、日本軍は一万人の市民を虐殺したと無造作に書いている箇所だ。

そんな事実はない。戦闘員を殺害するのは戦争だが、市民は保護するのが
日本軍の鉄のような規律である、じっさいに南京入城後、中国人は安全圏
を目指して、日本軍が占領した南京に「避難」してきた。

現在の日本のアカディミズムとジャーナリズムの世界では、依然として
「大東亜戦争」は禁句である。

GHQの押しつけ史観は東京裁判、人道に反する罪、平和憲法。アメリカ
は民主主義の見本。だから日支事変は「日中戦争」と書かなければいけな
いことになっている。自らが科した自虐史観が出版界の語彙制限に繋がっ
ているのである。

本書の骨格は両雄並び立たずのライバル物語を基層に、国民党vs共産
党の謀略戦争という裏面を描いており、蒋介石vs毛沢東、蒋経国vsト
ウ小平、李登輝vs江沢民、馬英九vs胡錦涛、蔡英文vs習近平という
構造を図式化し、物語風に歴史を綴ったポイントに特徴がある。
           
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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【知道中国 2278回】           
 ──英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港160)

   △
 今から振り返れば(いや、振り返らなくても)、たしかに何物かに憑か
れたかのように第六劇場にのめり込んでいた。我ながらそう思うのだか
ら、傍目にはさぞや奇異に映ったことだろう。だが行き掛かり上、この道
はトコトン突き進むしかない。
 なぜ、そこまで惚れ込んだのか。それが分らないのだが、そんな立場か
ら至極納得する文章にぶつかった。1つが日本人のそれであり、1つが自ら
の戯迷振りを「見て見て見まくらずにどうして辛抱しておれよう」と肯定
した中国人のものだ。

最初に挙げる日本人とは、芥川龍之介である。
中国共産党第1回全国大会が開かれた7月1日を3か月ほど遡った1921(大
正10)年3月24日、芥川は上海の埠頭に降り立った。
今から百年前の上海と北京を中心に歩き回り、有名無名の中国人と話を交
わし、『支那游記』(改造社 大正14年)を記した。

芥川は上海でも北京でも、当時の中国においても本場の戯遊を凌ぐほど
の戯遊と評判の高かった村田烏江や辻聴花などに連れられ、京劇小屋の木
戸を潜っている。

「支那の芝居の特色は、まず鳴物の騒々しさが想像以上な所にある。殊
に武劇──立ち回りの多い芝居になると、何しろ何人かの大の男が、真剣勝
負でも
しているように舞台の一角を睨んだなり、必死に銅鑼を叩き立てるのだか
ら、到底天声人語じゃない。実際私も慣れない内は、両手で耳を押さえな
い限り、とても坐ってはいられなかった。

が、わが村田烏江君などになる と、この鳴物が穏やかな時は物足りない
気持ちがするそうである。のみな らず芝居の外にいても、この鳴物の音
さえ聞けば、何の芝居をやっている か、大抵見当がつくそうである」
と、呆れたかのように綴った。

それから、「『あの騒々しい所がよかもんなあ。』──私は君がそう云う
度に、一体君は正気かどうか、それさえ怪しいような心もちがした」と続
ける。

第六劇場に通い詰めた頃を思い起こせば、やはり村田の「あの騒々しい
所がよかもんなあ。」の思いは痛烈に納得だ。
半世紀昔の学園闘争激しき頃の「慣用句」を使うなら、「イギな〜し」。
誰がなんと言おうと、やはり「あの騒々しい所がよかもん」なのである。

だが一歩引いて振り返れば、「一体君は正気かどうか、それさえも怪 し
い心もちがした」と綴る芥川の“憐憫の情”もイタイほど身に滲みて判
る。たしかに日本人的感覚に則るなら、「あの騒々しい所」は決して「よ
かもん」ではないはずだ。

次いで芥川は舞台から客席に視線を移し、「客席で話をしていよう
が、子供がわあわあ泣いていようが、格別苦にも何にもならない。これだ
けは至極便利でる。・・・現に私なぞは一幕中、筋だの役者の名まえだ
の歌の意味

だの、いろいろ村田君に教わっていたが、向う三軒両隣りの君 子は、一
度もうるさそうな顔をしなかった」と、雑然とした観劇風景を意 外に楽
しんだようだ。だが楽屋の汚さには閉口したらしい。

村田烏江の案内で楽屋を訪れる。「兎に角其処は舞台の後の、壁が剥
げた、蒜臭い、如何にも惨憺たる処」であり、そこを「なりの薄汚い役者
たちが、顔だけは例の隈取をした儘、何人もうろうろ歩いている。それが
電灯の光の中に、恐るべき埃を浴びながら、往ったり来たりしている様子
は、殆ど百鬼夜行の図だった」。その汚さには閉口頻りの態だった。

さすがに村田は楽屋でも顔である。

美形で有名な旦(おやま)を紹介され挨拶するのだが、「私は彼自身の為
にも又わが村田烏江の為にも、こんな事は書きたくない。が、これを書か
なければ、折角彼を紹介した所が、むざむざ真を逸してしまう。それでは
読者に対しても、甚済まない次第である。その為に敢然正筆を使うと、──
彼は横を向くが早いか、真紅に銀糸の繍をした、美しい袖を翻して、見事
に床の上へ手洟をかんだ」のである。

芥川の呆れ顔が眼に浮かぶが、美形の旦役者の「手練の早業」もステキ
なのだ。
    
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜読者の声 
■READERS‘OPINIONS ■どくしゃのこえ■
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)質問がございます。今回の自民党の総裁選の投票用紙がい
ろんなところにばら撒かれていると友人から聞いて驚きました。総裁選
は、党内の党則のみで公職選挙法は関係しないので、党が黙認すれば、ど
んなインチキでもOKですよね。
 つまり中国共産党が簡単に絡めますよね。先生のご意見を拝聴したいと
思います。
(江古田KO生)


(宮崎正弘のコメント)高市候補優勢との判断でもあるのか、某国ならや
りそうなことですが、小生は寡聞にして、そのような噂は聞いておりませ
ん。            
at 05:26 | Comment(0) | Andy Chang
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