2021年10月28日

◆雀庵の「常在戦場/101「孫文、魯迅、中共の大失敗」

(下)

“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/381(2021/10/26/火】小生はこのところ竹中労
著「水滸伝 窮民革命のための序説」を枕頭において時々読んでいるが、
大本の「水滸伝」は未読である。毛沢東は「水滸伝」を座右の書にしてい
たが、彼は「インテリではなく窮民こそが中国革命の原動力になる」と信
じていた。

竹中労によると1926年1月、毛は「中国農民の各階層の分析およびその革
命に対する態度」の論稿でこう書いている。

<ルンペンプロレタリアート(ルンプロ)とは、帝国主義と軍閥地主階級
の搾取と抑圧を受けたり、ないしは水害・干ばつなどの天災にみまわれて
土地を手放した農民と、働く機会を失った手工業労働者を指して言う。

彼らは兵士、匪賊、盗人、乞食、娼妓であり、社会の評価も様々だが、彼
らが人間であり、五感四肢を持っている点では同じだ。

彼らが生計を立てる道は、兵士なら「戦争」、匪賊なら「略奪」、盗人な
ら「窃盗」、乞食なら「物乞い」、娼妓なら「媚び」で、それぞれ異なる
が、メシのタネを得ようとしている点では同じである。彼らは人類の中で
最も生活の不安定な人々である。

彼らは各地で秘密の組織を作る。例えば福建・広東の「三合会」、湖南・
湖北・貴州・四川諸省の「可老会」、安徽・河南・山東などの「大刀
会」、直隷及び東三省の「在理会」、上海の「青幣」のごとくである。こ
れらの会(ホエ)は、彼らの政治・経済闘争のための互助機関となってい
る。

中国のルンプロの人数は驚くなかれ2000万人以上である(修一:当時の人
口4億人の5%)。それらの人々は勇敢に戦うことができるから、指導よろ
しきを得れば“革命勢力”に変えることが可能である。

ルンプロに対しては、彼らが農民協会(=革命派)の側に立ってそれを助
けるよう、革命の大運動に加わるように促すべきで、断じて彼らを敵側へ
走らせ、反革命派に加担させてはならない>

この“水滸伝式窮民革命論”は1851〜1864年の「太平天国の乱」の研究から
「あり得る戦略だ」と既に1921年には張太雷(中共コミンテルン代表)が
指摘していたが、実戦で活用したのは毛沢東が最初だろう。教条主義的な
インテリ共産主義者は「ルンプロはカネ次第で右にも左にも動くから革命
から排除せよ」というのが原則だったから、毛沢東は一時的だが中共中枢
からパージされたのである。

毛の愛読書「水滸伝」は窮民・豪傑が梁山泊に結集するまでの「20回本」
らしく、ついこの間まで中共では読まれていたが、石平氏の「中国はなぜ
何があっても謝れないのか」によると「水滸伝」は今や何と中共の「悪書
追放」のターゲットになっているようである。

<2014年3月12日に閉幕した中国の全国政治協商会議の席上、委員の李海
浜は「維穏」つまり「社会穏定(安定)の維持」という政治的視点から、
古典小説の『水滸伝』を題材にした映画やドラマの放映禁止を提案して波
紋を呼んだ

近年、民衆による暴動や騒動が多発する中、中央政府は口癖のようにこの
「維穏」のスローガンを唱えるようになっている。要は「維穏」とは、政
権に対する民衆の反発や反抗を抑えて社会の安定を保とう、という意味に
他ならない。

李海浜委員の理解も同じである。彼は政権側の立場に立って、下からの反
乱を描いた『水滸伝』を目の敵にしたのだろう。しかし『水滸伝』は明代
の中国で書かれた長編小説で、舞台は千年も以前の北宋時代であり、そん
なたかが小説がこうも恐れられているということは、現在の共産党政権が
「維穏」にどれほど神経質になっているかの証拠である。

現に、10年ほど前から(習近平)政権は「維穏」を最重要な政治任務と位
置づけ、全力を挙げてそれにあたる構えを示してきた。国内の治安権限を
牛耳る政法委員会は、全国津々浦々の町や村のすべてを「維穏」の第一防
衛線と位置づけた。各地に「維穏弁」(安定維持統括事務所)を設置し、
民衆の中の不穏分子を徹底的に監視しているのである>

2、3年ほど前まで中共では官製メディアでもアンチ太子党=反習近平派の
記事が時々見られたが、今は完全に駆逐されたか、面従腹背でバカバカし
いほど習近平を讃えているようだ。いわゆる“ヨイショ”。持ち上げて、持
ち上げ尽くして、やがてドスンと落とすつもりだろう。石平氏によると
2013年7月8日の人民日報ネット版には「維穏」を批判する以下の記事が
あったという。

「各級政府は最大限の時間と労力を『維穏』に投入しているが、その効果
は一過性のものに過ぎない。抑え付けられた人々の不満は結局蓄積してい
くことになるから、維穏に励めば励むほど社会の安定が崩れる危険性はむ
しろ高まってくるだろう」

実際、「社会の安定」はいつ崩れてもおかしくない。李克強首相によると
14億の人口のうち1日2ドル(230円)、1年730ドル(8万4000円)で暮らす
貧しい民は6億もいる。渋谷司アジア太平洋交流学会会長の試算では――

「下層」:無収入とか1日2ドルにも達しない人を加えると9億6393万人、
全人口の68.85%となる。つまり、中国人の3人に2人以上は「下層」に属
する。

「中間層」:月収2000〜3000元(約3万1300円〜4万6950円)で2億0735万
人、全人口の14.81%。

「上層」:月収3000〜2万元で2億2807万人、全人口の16.29%。

「最上層/富裕層」:月収2万元以上は、全体の0.05%で70万人。「紅2代
/紅3代」(日中戦争や国民党との内戦に参加し、建国に貢献した共産党の
元高級幹部の子弟)、あるいは「官2代/官3代」(新中国成立後、貢献し
た元高級官僚の子弟)らが中心とみられる。(以上)

中共の民の6〜7割は「農村戸籍」で、長男夫婦はキャッシュを求めて都会
へ出稼ぎ、ドヤ街に住み、低学歴、どうにか暮らしているが夢も希望もな
いまさしく「ルンプロ、窮民」そっくりのよう。絶望がいつ怒りに転じる
か・・・

習近平・中共はルンプロの爆発を抑えるためには、1)経済を盛んにして
ルンプロの生活向上を最優先で促進する、2)少なくとも上層階級以上の
富を減らしてルンプロに還元する、3)あるいはみんな貧乏で人民服を着
て痩せていた毛沢東時代の“清貧”に戻る――の3択しかないだろう。

しかし、高度成長の時代は終わったから1)は難しい、2)も中共の支持基
盤を敵に回すようだから激しい抵抗に遭う、となれば一番手っ取り早いの
は3)だろう。人は易きに流れる。

福島香織氏の論稿「来たる6中全会で『歴史決議』、懸念される習近平の
歴史観 トウ小平を否定し文化大革命を再評価か?」(JBプレス
2021.10.21)から。

<習近平は「歴史決議」でトウ小平の改革開放路線が過ちであった、と再
評価することはあり得るだろうか。たとえば、トウ小平は中国を豊かにし
たが、腐敗や格差を生んだとして、トウ小平の改革開放路線に修正の必要
あり、と主張するとか。

それもないことはないが、それに党中央の多数が賛同するだろうか? 党
中央幹部のほとんどが改革開放の恩恵を受けてきた。改革開放のおかげ
で、彼らは富裕層、資本家の仲間入りができたのだ。

習近平の経済路線を振り返ると、実際のところ失敗であった部分が多々あ
る。2015年の上海株大暴落事件しかり、「一帯一路」戦略が各国各地で受
けているネガティブな評価や資金ショート問題しかり。「中国製造2025」
は事実上見直しに迫られている。半導体国産率を2025年までに70%にする
など逆立ちしても達成できない。

さらに、今進行中の不動産バブル圧縮政策やインターネットプラット
フォーム企業の独禁法違反取締強化などに代表される民営金業いじめや、
「3060目標」(2030年までにCO2排出ピークアウト、2060年までにカーボ
ンニュートラルを実現)達成に向けた厳しいCO2排出規制を産業界に課す
環境政策などによって、経済成長が鈍化している状況が誰の目にも明らかだ。

これを「共同富裕」の美名のもとにごまかそうとしているが、実際はトウ
小平の改革開放40年の果実をわずか10年で食いつぶそうとしている

トウ小平の改革開放など過去の経済路線について再評価すれば、習近平の
姉夫婦なども含め習近平ファミリーは改革開放の恩恵を受けているのに、
改革開放の成果を台無しにしかねない経済政策の失敗には反省しないの
か、という話になりかねない>

改革開放が大成功したのは「努力すれば豊かになれる」と支那の民の本能
を刺激したからである。習近平は上層階級の富を奪って、それを下層階級
の慰撫に回そう、そうしないと中共独裁体制はもたない、と考えているの
だろう。が、低成長時代に入りつつある今、それを強行すれば、高度成長
をもたらした野心的で有能な人々のヤル気は衰え、大後退を招きかねな
い。1億の中共党員を守るために「改革開放=中共流資本主義」を止めて
昔の国営企業による非効率の経済を目指す・・・最悪手。

その先にあるのは「白河の清きに魚も棲みかねて もとの濁りの田沼恋し
き」だろう。白河は習近平、田沼はトウ小平、胡錦涛、江沢民、今と比べ
れば遥かにマシである

14億の人民を結束させるには、毛沢東が建国後の国際的孤立状態から脱す
るためにアピールした「世界の農村(後進国)から都市(先進国)を包囲
せよ」という戦争だと習近平は心得ているはずだ。

しかし、今の中共は「三農問題」に苦しんでいる。生産性の低下=「農業
問題」、農村の疲弊=「農村問題」、農家所得の低迷=「農民問題」だ。
農村人口は3億4000万で、うち農業に従事しているのは2億。農業経営体1
戸当たりの耕地面積は日本の3分の1、純農業の平均月収は952元(1万4300
円)、上海のホワイトカラーの平均月収と比べると10%以下だ。

農村人口のうち1億4000万は都市部への出稼ぎである。経済低迷で出稼ぎ
需要は細っているようで、国に帰っても農地が売却や立ち退きなどでない
ケースもあり、無頼漢、ルンプロ化が進んでいると聞く。中共により習近
平が今さら「農村から都市を包囲せよ」と号令を掛けたところで、「お前
ら共産党が農村を荒らしたのだ!」と反発されるだけだ。

習近平は戦争で台湾制覇をし、勢いがあればさらにアジア制覇へ向かう腹
づもりだろう。自己崩壊寸前の己と中共が生き残るためには戦争で存在感
を示すという、イチかバチかに欠けるしかない。

パールハーバー・・・これは窮鼠猫を噛むバクチ的自衛戦争、習の戦争は
己と党の生き残り、自己都合、自己保身、私利私欲のための身勝手な侵略
戦争。世界の先進国とNATO、QUAD、AUKUSなどの同盟国が猛然と中共に対
峙し、包囲すれば、恐らく中国国内では「敵は中南海にあり! 戦争を内
乱へ転化せよ」と窮民革命が勃発するのではないか。

窮民革命になるように世界は中共経済包囲網で習近平一派を弱体化させ
る、人民の独裁政権駆逐の戦いを支援する、といった運動を強化する必要
がある。

中共はこうした世界的な中共バッシングに相変わらず無意味な反論を繰り
返すだけである。新華社10/19はこう報じた。「汪文斌(ワン・ウェンビ
ン)外務省報道官は『米国は中国が軍拡競争を激化させたと言う。米国は
中国脅威論の誇大宣伝を止め、責任ある態度をとり、大国の正当な役割を
体現し、国際社会とともに、戦力のバランスと安定を維持し、すべての国
の共通の安全保障を実現するべきである』と主張した」。

10/14〜23の日米台豪を威嚇する中露合同軍事演習「海上連合ー2021」の
最中にあって、イケシャアシャアと居直っている。



1911年の辛亥革命で清朝(満洲族の帝国)から中華民国に移行したが、そ
の際に孫文ら革命勢力が理想としたのは支那人国家の明朝(1368〜1644
年)だった。ドイツの支那研究家、R.ウィルヘルムは明朝の揺籃期につい
てこう書いている。

<明朝は当初から絶対王朝の成立には付き物の残虐さと流血で悪名を馳せ
ていた。少しでも疑わしいところがあれば一族郎党が虐殺された。処刑も
しばしば行われ、その数は数万回にも上っている。人々が明朝の旗下に集
まったのは、彼らが憎むべき外国人(元朝の蒙古人支配)を一掃しつつ
あったからである。しかし、絶対王政の圧政が計り知れないほど悪化の一
途を辿っていることは、すぐに分かった>

中共は見事に「第2明朝」になった。スターリンは毛沢東・中共に食指を
向けず距離を置いていたが、関わるとろくなことにならない、と知ってい
たからだろう。スターリンは3000万人を殺したが、自分も殺されるのでは
ないかと脅えていた。恐怖で腰を抜かすこともあった。彼は青少年時代は
ギリシャ正教の神父を目指していたから神や天を畏怖する心が多少はあっ
たのかもしれない。

一方で毛沢東は8000万〜1億人を殺してまったく平然としていたし、気に
も留めなかった。なぜなら彼自身が神だった、神を演じていたからだ。習
近平はそれを一所懸命に真似ている。所詮はただのエピゴーネン、真似っ
乞食。

そう言えば明国は秀吉による朝鮮出兵(文禄・慶長の役、1592〜98年)に
反発して属国・朝鮮を支援した。小生は西欧によるキリスト教拡散=植民
地化への秀吉の反発、警鐘だと朝鮮出兵を肯定的に理解しているが、それ
はさておき、明の国力は軍事費の負担のために衰え、明朝衰退の一因と
なったという。カネが無くなる=人心が離れる=敗戦が重なる、やがて国
家は消滅する。

中共が一日永らえば世界の一日の不幸である。ソ連は冷戦で金庫が空っ
ぽ、瓦解した。中共も西側が固く結束して包囲戦を続ければ自壊するので
はないか。今は燃料不足、電気不足、そのうち食糧不足にドル不足・・・
今冬は震えながら冬季五輪か。習近平が世界制覇の妄想的野望を捨てれ
ば、そこそこ安定した国になるのに・・・雉も鳴かずば撃たれまい、自業
自得、残念な生き物である。




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◆ベーシックインカムは日本を壊したい誰かの妄言

鈴木傾城

「働き損」で貧困層だけの国になると気づけ

かなり精密かつ徹底的な税制改革でベーシックインカムを実現したとして
も、そもそもそれで国は成長し、豊かになり、未来は明るいのだろうか。
ベーシックインカムを実現したら、国富が増えるのだろうか。国民は勤勉
で、意欲溢れるようになっていくのだろうか。私は、そう思わない。
(『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』)


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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を
取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブ
ラックアジア」、主にアメリカ株式を中心に投資全般を扱ったブログ「フ
ルインベスト」を運営している。

ベーシックインカムは日本人のためになるのか
最近、多くの人が「ベーシックインカム」を口にするようになっている。

ベーシックインカムとは、政府がすべての国民に対して「毎月一定額を無
条件に配る」という政策を指す。たとえば、毎月8万円なり10万円なりが
誰の口座にも振り込まれるということだ。

最低限の生活資金が振り込まれたら、国民は知的で有意義な生活ができる
はずだという思想がこのベーシックインカムの中に込められている。

多くの仕事を掛け持ちするワーキングプア層や、低賃金を余儀なくされて
いる非正規雇用者や、ブラック企業で死ぬまで働かされている労働者に
とって、ベーシックインカムはとても魅力的な政策に見える。

日本でもベーシックインカムを説く識者もたくさんいるし、それを望んで
いる人も大勢いる。

しかし、本当にベーシックインカムが日本と日本人のためになるのかと言
われれば、私は疑問を感じている。

フィンランドとカナダは「財源の問題」で断念
財源はどうするのかという問題もある。

フィンランドとカナダは実験的にベーシックインカムを取り入れたのだ
が、早期で継続を断念している。もちろん財源の問題だった。

「いや、日本は大丈夫だ。今は問題ない」と主張する人もいるのだが、こ
れから日本は超高齢化が極度に深刻化し、税収が減り、GDP成長も期待で
きず、人口増大も期待できず、萎縮していくのである。

そんな中で政府が莫大な国債を発行しながら国民に金を配りまくる。普通
に考えて、将来に禍根を残すのは目に見えている。
         


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◆中国株、証券投資をやめない

「宮崎正弘の国際情勢解題」
 
令和三年(2021)10月25日(月曜日)
通巻第7092号  

それでもウォー ル街は、中国株、証券投資をやめない
  GS(ゴールドマンサックス)は中国「高盛高華証券」を100%子
会社化

 米国は貿易、技術、軍事方面で中国と衝突を繰り返しながらも、ビジネ
スはまるで別の顔。ウォール街は中国べったりである。
 証券界の王者、GS(ゴールドマンサックス)は、10月21日に、合 弁
企業だった「高盛高華証券」を100%子会社化とした。中国当局がモ ルガ
ン・スタンレーにつづき、弐番目の100%現地法人を認めたことに なる。

 中国は外国企業の進出に対して、これまでは49%の合弁しか認めて来
なかったが、米国との通商軋轢に深化にともない、証券など分野に限って
100%現地邦人を認める方針に切り替えていた。

 また世界最大のファンド「ブラック・ロック」も、従来方針通りに中国
投資を「制限の範囲内で筒一杯、中国株、証券投資を継続する」としている。
 ブラック・ロックは、世界で7・4兆ドルを運用し、支店は世界各地
24ヶ国。日本の現地邦人だけでも350人のスタッフを抱える。

 禿鷹ファンドといわれたブラックストーン系で、REIT商品などで業
績を伸ばしてきた。筆頭株主はメリルリンチ、バークレー銀行など。

 恒大集団のドル建て社債を組み込んだ金融商品を取引しているのも、こ
れら米系のファンド筋や証券である。
恒大集団が10月22日償還日のきたドル建て社債の金利を支払ったと報 じ
られたが、金利のドル送金先はウォール街のシティバンクだった。

 それにしても、政治、外交面でバイデン政権は中国に強硬姿勢を崩して
いないが、筆者には次なる言葉が空しく聞こえるのだ。

 バイデン政権で駐日大使に指名されたエマニュエル(前シカゴ市長)は
10月20日に、上院の指名承認公聴会に臨んだ。
席上、エマニュエルは「同盟国と共通の利益を推進し、同盟関係を深め、
共通の課題に立ち向かう」とし、日米同盟に言及した。

「日米間のパートナーシップは60年以上に及び、自由でひらかれたイン
ド太平洋の平和と繁栄の礎である。最も親密な同盟である日本との絆を深
めることは重要であり、一方、中国は分断を策しており、インド太平洋に
おける米国外交が岐路に立たされている。日本は大きな役割と担うととも
に大きな脅威に晒されている。重要なことは日米と韓国の同盟強化であ
る」として、日本と韓国のささくれだった関係への憂慮も述べた。

 同日、中国大使に指名されたニコラス・バーンズも証言して、「中国の
台湾に対する軍事的恐喝は不当であり、同時にウイグル、チベットにおけ
る人権侵害にも触れた。
「中国とは競争を管理して、偶発的な紛争のリスクを軽減し、中国政府と
は効果的な
意思疎通のチャンネルを求める。しかし米国は信頼できるパートナーがい
るが中国にはいない」と指摘した。

 バーンズは外交官キャリア組で国務次官の経験があり、国際情勢を広範
に把握している強みから香港問題にも言及し「中国に返還された香港を
50年自治を維持するとしたが、中国は約束をことごとく反古にしてき
た」と批判した。

 指名を得るために用意したペーパーを読み上げただけで、本心は別のと
ころにあるのだろう。うつろな響きが脳裏をかすめたのだった。
    
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読者の声 READERS‘OPINIONS どくしゃのこえ 読者之声
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   ♪
(読者の声1)トランプ氏が独自SNSを立ち上げました。
「新会社のトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ
(TMTG)は来月にソーシャルメディア「TRUTH Social」
のベータ版の試験運用を始め、2022年第1・四半期から一般の利用を 開始
する計画を明らかにした。」
https://jp.reuters.com/article/usa-trump-socialmedia-spac-idJPKBN2HC026
 トランプ氏をバンした、フェイスブック、ツイッターの株価は下落です。
Facebook チャート:https://www.tradingview.com/x/i9qb5kEA/
Twitter チャート:https://www.tradingview.com/x/UyAaFKEc/
 大手メディアが1984的に国民を支配するなか、トランプ派が息を吹き返
すきっかけ、さらには日本にも影響を与えればと思います。トランプ氏は
アメリカ人に寄付を募っていましたが、反撃返しですね。
 デジタルワールドトランジションのチャート。
https://www.tradingview.com/x/CNdEm8bW/
来年前半には新SNSスタートだそうです。
https://www.fool.com/investing/2021/10/21/why-digital-world-acquisition-stock-skyrocketed-35/
  (R生、逗子)

  ♪
(読者の声2)歴史学者のニアール・ファーガソンンが、2024年トラ
ンプが戻ってくると予測しています。ファーガソンは左翼的な論調で知ら
れますが、つまり左派も警戒しているということでしょうね。
   (DJ生、熊谷市)


(宮崎正弘のコメント)ファーガソンのみならず多くの人が、トランプ再
選を待ち望んでいます。現時点では50%の可能性があるということでしょ
う。なにしろバイデンがあまりにも酷いですから。

  ♪
(読者の声3)近年急速に政治問題化されているいわゆるLGBTです
が、ロシアのプーチン大統領が今起きていることは1917年の革命中にロシ
アで起こったことと何ら変わりはないと発言している。英語サイトですが
WEB翻訳でも十分理解できる。
https://www.dailywire.com/news/putin-warns-wokeness-is-destroying-the-west-it-happened-in-russia-its-evil-it-destroys-values

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は11日の演説で、極左思想が西
欧諸国の社会問題を引き起こしているとし、「1917年の革命時にロシアで
起きたことと変わらない」と非難しました。
プーチン大統領は、ソチで開催されたヴァルダイ国際討論クラブの第18回
年次総会で、「21世紀のグローバルシェイクアップ」というテーマで発言
しました。プーチンの発言は通訳によって翻訳され、その映像はロシア政
府のウェブサイトにアップロードされた。
プーチンは、欧米諸国にはやりたいことをやる権利があるが、「ロシア社
会の圧倒的多数」はこうした新しい考え方を拒否していると述べた。
「いわゆる社会的進歩の準備は、人類に新しい良心、新しい意識、より正
しいものをもたらすと信じている」とプーチンは語った。
「しかし、一つだけ言っておきたいことがある。彼らが考え出すレシピは
何も新しいものではない。逆説的に思われるかもしれませんが、これはロ
シアで見られたことなのです。1917年の革命の後、ボリシェヴィキはマル
クスとエンゲルスの教義に従った。彼らはまた、伝統的なライフスタイ
ル、政治的、経済的なライフスタイル、さらには道徳の概念、健全な社会
のための基本的な原則を変えることを宣言しました。彼らは、時代や世紀
を超えた価値観を破壊しようとしていました。
「ちなみに、ボリシェヴィキは、自分たちの意見とは異なる他の意見には
絶対的に不寛容だった」とプーチンは続けた。
「このことは、何かが起こっていることを思い出させると思います。西洋
諸国で何が起こっているかを見ると、ロシアがかつて持っていて、遠い道
のりに置き去りにしてきた慣習を目の当たりにして困惑します。平等と差
別に対する戦いが、不条理の瀬戸際にある攻撃的な教条主義に変わり、
シェークスピアのような過去の偉大な作家が、性別や人種の重要性を理解
していない後進的な古典として発表されたために、学校や大学で教えられ
なくなっています」。
「ハリウッドでは、映画館で、映画の中で何をすべきか、何人の人格や俳
優がいて、どんな色をしていて、どんな性を持っているかを思い出させる
ビラがあり、時にはソ連共産党中央委員会のプロパガンダ局が行ったこと
よりもさらに厳しく、厳格なものになっています」と述べた。
そして「高い目標である人種差別との戦いは、新しい文化、キャンセル文
化、そして逆差別、裏の人種差別へと変わっていきます。真の市民の権利
のための闘士たちは、そのような違いをなくそうとしていたのに。私には
夢があります。私の4人の小さな子供たちが、いつの日か、肌の色で判断
されるのではなく、その人の人格の中身で判断される国に住むことです」。
それこそが真の価値である。
「ご存知の通り、ボルシェビキは財産だけでなく、女性も国有化しようと
話していました」
プーチンは続けます。
「新しいアプローチの提案者は、男と女の概念をすべて排除しようとする
ほどで、男と女が存在し、これは生物学的な事実であるとあえて言う人
は、すべて追放されてしまうのです。親1号、親2号、あるいは産んだ親、
あるいは母乳の代わりに人間の乳と言う。そして、そのすべてを言うのだ
から、自分の性的意図がはっきりしない人も不幸にはならない」
「そして、これは新しいことではなく、20年代、1920年代には、ソビエト
のクチュールタゴールがいわゆる「ニュースピーク」を考え出し、それに
よって新しい意識を築き、新しい価値観を打ち出していると考えていまし
たが、それが行き過ぎて、今に至るまでその結果を感じています」と、こ
の問題について結論付けました。
幼い頃から「男の子は簡単に女の子になれる」と教え、その選択を子供た
ちに強要することは、非常に恐ろしいことです。親を押しのけて、子供に
人生を狂わせるような決断をさせるのです。これは、人類に対する犯罪に
近いものであり、進歩の旗の下に行われているが、一部の人々はそれを望
んでいる。

 ロシア革命では婚姻の自由化が行われ、女性の国有化まで検討された。
実際には離婚の増大と父親不明な子供の激増、社会を維持することも困
難、結局は旧来の婚姻が復活するのですが、ソ連を真似た中国共産党支配
下の婚姻制度についての新聞記事がある。

 神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫 思想問題(8-073) 台湾日日新
報(新聞) 1934.10.9 (昭和9) 【紅軍に重要役割の共産区の婦女子 妻
のため生きて帰れぬ戦場へ 中華共産区の婚姻制度】
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=10071567&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA

 男子二十歳、女子十八歳以上、婚姻は登記所において登記、婚姻書を領
収することを正式となす、聘金(結納金)・持参金を全廃し人身売買を厳
禁、など当時の中国としては画期的な内容。ところが女尊男卑の共産区で
は性の乱れどころではない。
「共産区は女尊男卑であるだけに風紀は異常に乱れて居る『由老公』『由
老婆』と言う言葉があるが之は『自由にされた夫』『自由にされた妻』と
言う意味で、他人の妻を自由にする事が容易である代りに自分の妻も容易
に他人に自由にされる『我的老婆和姉妹都給人家由去了』と言う者が沢山
いる、即ち自分の妻と姉妹は皆他人に自由にされ、連れて行かれたと言う
のである」
1976年の唐山地震を経験した女性の手記には博打で持ち金がなくなると妻
を担保にしたとあるので農村部では当たり前だったのかも。
 文革では横暴な地主を打倒する紅色娘子軍という劇がありましたが、共
産区では紅色ならぬ好色娘子軍が大活躍

「女子は紅軍にとっては重大な役割を演じて居る、紅軍は至る処に『紅軍
に入らざる男子に嫁せず』『紅軍に入らぬ夫を持つは恥である』等の宣伝
ビラを貼って居るので女子は泣く泣く愛しき夫を戦場に送り、男子は美し
き妻の為に生きて帰れぬ戦いに出るのである、某慰安隊隊長某女史は演説
して曰く
 某独立営の兵士を募集して居た当時、我が慰安隊は独立営に至って数夜
も続いて勇敢なる兵士に順番に添え寝したので数日を出でずして十万近く
の大兵が集まったのではないか、之実に我が慰安隊の光栄であり女性の光
栄でもある、と言って聴衆を感心さした由である」
 国民党軍でも女優・歌手・看護婦などによる慰安隊は将校の愛人兼用、
下級兵士は村人を襲ったりするのは当時の小説にでてきます。
 今に至るも結婚難の中国男子、土地バブルがはじけて結婚に必須のマン
ションは夢と消える。はてさてどうなることやら。(PB生、千葉)

  ♪
(読者の声4)衆議院選挙の投票日まであと一週間。ネットを見る限り自
民党の獲得議席数は厳し目も予想が多いようですが安倍晋三、高市早苗、
菅義偉といった大物の応援演説はかなりの賑わい。
とくに高市氏の応援演説は力が入っていた。自民党の衆院選特設サイトに
は直近の応援日程が載っており、25日には松戸・柏に高市氏が応援に来る
ので聴きに行くつもり。
https://special.jimin.jp/speech/
 安倍元総理は19日に YouTubeに「あべ晋三チャンネル」を開設。初日で
登録10万人、24日で23万人の人気ぶり。
https://www.youtube.com/channel/UCvTUlYhJ6p_O0SpvNSyEgKQ

 一方、立憲民主党はチャンネル登録から4年たっても登録は2万人と安倍
氏の十分の一以下。10年前の「悪夢の民主党」と同じ顔ぶれでは期待でき
るはずもない。麻生太郎に「立憲共産党」と指摘されるや演説会で共産党
の志位委員長とのツーショットから逃げ出し、テレビの討論番組では日米
同盟を基軸とする外交は自民党と変わらない、とブレブレの枝野党首。
トヨタ労組は立憲支持を取り止めトヨタ出身議員も出馬できなかった。
 連合新会長の芳野友子氏は「共産の閣外協力あり得ない」と立憲に不快
感を示し、岸田総理肝いりの「新しい資本主義実現会議」のメンバーにも
選ばれている。
連合千葉の新会長は電力総連出身でこれまた立憲に不利な情勢。自民党の
議席減は当初いわれていたほどではないかもしれません (PB生、千葉)
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