2021年12月29日

◆中国が慄いた「台湾有事」の安倍発言

櫻井よしこ


日本ルネッサンス 第979回

「昨日(12月2日)、たまたま一緒に食事をしました。菅さん、萩生田さ
ん、加藤勝信さんと。大変元気な姿を見て嬉しくなりました」

3日の「言論テレビ」で安倍晋三元首相は菅義偉前首相についてこう語っ
た。安倍・菅両氏の間に隙間風が吹いているとの言説については、

「私と菅さんとの人間同士、政治家としての絆は他の人にはわからないで
しょう。相当強い絆で結ばれていると私は思っていますから、隙間風の吹
く隙間もないと思います」

安倍氏は、自身が病気で急に退任したとき菅氏が後を引き受けてくれたこ
とへの感謝を、言葉を尽くして語った。

「菅さんは本当に立派な仕事をされた。不可能と思われたワクチン接種一
日100万回も、多いときは170万回くらいまで行き、アメリカを追い越し
た。私に対しては寝食を忘れて官房長官職に打ち込んでくれた」

菅氏に届けたい言葉である。安倍氏は約10年振りに派閥に戻った。党内最
大派閥の長としての氏の発言には確実に世界の政治を動かす力がある。

たとえば台湾問題だ。習近平国家主席の下での台湾侵攻の可能性につい
て、世界中であらゆる分析がなされている。そうした中、安倍氏は12月1
日、台湾の国策研究院主催のシンポジウムで「台湾有事は日本有事であ
り、日米同盟の有事である。この点の認識を習近平国家主席は、断じて見
誤るべきではない」と語った。

同発言への中国側の反応の激しさは驚く程だった。外務次官補、華春瑩氏
は1日の夜中に垂秀夫駐中国大使を呼び出し、「極めて誤った言論で中国
の内政に乱暴に介入した」と、「厳正な申し入れ」をした。

「批判への免疫力」

中国外務省の汪文斌報道官は「中国人民の譲れない一線に挑む者は誰であ
れ、必ず頭をぶつけ血を流す」と非常識なコメントを発表し、国務院の馬
暁光報道官は「安倍晋三は黒を白と言いくるめる」と非難した。台湾問題
への国際社会の支援を、中国がどれ程恐れているかが見えてくる。安倍氏
が笑った。

「私は総理を退任し、一国会議員です。その私の発言にこのように注目し
ていただいたことは大変光栄です。私はこれまでに様々な批判を受けてき
ましたから、批判への免疫力は強い。これからも言うべきことは言わなけ
ればと思っています」

注目すべきは中国共産党の機関メディア、環球時報の報道だ。彼らは「安
倍発言について、岸田首相は事前に知らされ、黙認していたはずだ。岸田
は安倍の影響を振り払うことができない上、台湾カードで米国の機嫌をと
り続けなければならない」と報じた。

たしかに岸田首相は発言内容を事前に知っており承諾したと見てよいだろ
う。安倍氏はセミナーの前月、官邸で岸田氏と会っており、今回の発言は
首相と元首相の高度な政治的連携プレーだったと思う。

安倍氏が台湾問題で踏み込んだ背景について説明した。

「台湾海峡の平和と安定の重要性は国際社会が共有する認識です。しか
し、10月には4日間で中国の戦闘機が149機、台湾の防空識別圏に侵入しま
した。中国はこの30年間で軍事費を42倍に増やし、台湾に圧力をかけてい
る。万が一、武力で現状変更を試みて台湾有事になれば、日本有事です。
(与那国島などの)先島諸島は距離にして100キロメートル余り、平和安
全法制上の重要影響事態になり、日米同盟に関わってきます。即ち台湾有
事は日米同盟有事に発展する。こうしたことをはっきり相手に示すこと
で、偶発的な衝突を防ぐことにつながります」

安倍氏の発言は国際社会の思いを代弁するものだ。本来なら林芳正外相が
発信してもよいメッセージであろう。だが安倍氏が発言したことで岸田政
権に直接の負担を与えることなく、日本国の立場を示す役割を担った。そ
の言葉に台湾の人々だけでなく日本国民も安堵したはずだ。中国の軍事的
脅威は、それほど身近に迫っている。

中国の軍事力の急拡大、とりわけ核弾頭の急増によって生じる新たな危機
について安倍氏が説得力ある説明をした。

現在米軍の力は中国軍を圧倒しているが、アメリカは全世界に展開してい
るため日本や台湾が位置するこの「戦域」では中国の軍事力の方が「相当
優勢」だ。日中の軍事力の比較では、水上艦艇、潜水艦、戦闘機などで中
国はわが方の倍近くだと安倍氏は指摘する。

だが、日台周辺の戦域で中国が優勢であるとしても、地球規模の「戦略
域」で米国が圧倒的優勢を保っていれば中国は手を出せない。その戦略域
での力の優劣を決めるのが核兵器だ。

日本を狙うミサイル

中国が猛烈に核弾頭を増やしていることは米国議会や国防総省がすでに明
らかにしている。2030年には中国の核弾頭は現在の350発から1000発にな
る。そのことがもたらす危機を安倍氏が説明した。

「米国は5500発の核弾頭を有していますが、新START条約で配備でき
るのは1550発に制限されています。中国が1000発の核を持って配備すれ
ば、米中の力が均衡に近づきます。戦略域で均衡に近づき、戦域で力が上
回っていたら、冒険的なことに挑む懸念があるというのが専門家の指摘です」

中国が冒険主義に走る危険性が生まれつつあるのだ。しかも脅威は核だけ
ではなく、サイバーや電磁波、宇宙の領域にも広がる。

こうした状況下で日本は何をすべきか。何よりもまず日本国の守りを固め
ることだろう。そのためには中国が展開する第一列島線戦略を阻止しなけ
ればならない。中国に第一列島線を押さえられれば、米軍は日本周辺にも
台湾周辺にも近づけない。だからこそ、日米が協力して第一列島線を押さ
えることだ。

「第一列島線を守るには、基本として中距離ミサイルの配備が必要です。
そのミサイルを米国に頼るのでなく、わが国のミサイルを配備すべきで
す。三菱重工にはその技術があります」と安倍氏。

中国は日本を狙うミサイル2000基を配備済みだ。北朝鮮もわが国を狙うの
に十分な1000キロ超の弾道ミサイルを保有する。韓国は米国との協議でこ
れまでミサイルの射程を800キロ以下に制限していたが、今年5月、その制
限を撤廃した。韓国のミサイルも日本を射程にとらえることになったので
ある。

日本周辺はいま、地球上のどの地域よりもミサイルの密度が高い地域なの
だ。自力で国を守るために、日本製のミサイルを配備するのは理に適って
いる。十分な力を持って初めて国民の命も国土も守れる。安倍氏の主張
を、朝日新聞などは恐らく激しく批判するだろう。しかし、現実を見据え
た安倍氏の主張は正しく、岸田首相も支持するだろう。

       

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◆雀庵の「常在戦場/130紫禁城の黄昏21世紀版」
“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/409(2021/12/27/月】ピンピンコロリは老爺の
永遠の夢である。日々、気力体力知力の劣化を覚える小生は、ピンコロが
いつ来るか分からない、倒れて寝たきりになるかもしれない、今のうちに
やるべきことはやっておかないと・・・という焦燥感を催す。そう、「老
人に明日はない」のだ。

達観、諦観した老人は穏やかな好々爺、優しいオヂイちゃんになるかもし
れないが、一方で焦りまくるヂヂイや怒りっぽいクソヂヂイもそこそこい
る。小生は「不思議の国のアリス」のいつも忙しそうにしているウサギみ
たいだ。ウサギ歳だし・・・

ラビット rabbit は長距離競技で「先導役をつとめるペースメーカー」
「チームメイトのために意図的に速いペースで飛び出す走者」の意味もあ
るとか。戦争でいうところの先鋒、先駆け、突破モン・・・小生は単純で
頭に血が昇りやすかったから先頭が好きだったが、雀百まで踊り忘れず、
独断専行の怪老願望、まるで祟り。そう言えば菅直人は「4列目の男」
だった。

初代内閣安全保障室長の佐々淳行氏の著書にはこんな菅直人評あった。
「菅さんは東工大の学生時代、ノンセクト・ラジカルのグループに所属
し、学園紛争を煽っていた。私は当時、警視庁警備課長として機動隊を連
れ、3回ほど東工大に行ったので、菅さんを知っていました。彼は我々の
間で“4列目の男”と呼ばれていた。アジ演説が巧く、聴衆を集めるが、検
挙を覚悟の上でゲバ棒で逆らってくるようなデモ隊の3列目には決して加
わらなかった。巧妙なリーダーでした」

小生は菅直人を“カンカラ菅”と侮蔑しているが、彼のシマは東京の武蔵野
市(売国奴市長で有名になった)、府中市、小金井市だった。小生の長女
は小金井市の公務員(半強制的に自治労に加盟させられる)だったが選挙
運動で職場に来た菅直人を「あの人、誰?」と同僚に聞いて周囲を驚かせ
たという。「呆ける疲れる悪くなる、TVは二十歳を過ぎてから」と幼い頃
から訓導して本当に良かったと小生は思ったものだ。

TVは概ねアカの洗脳ツールで、スマホもプラスされたから病膏肓、東北大
学などの調査などによると「スマホが学力を破壊する」(川島隆太著)。
理系向けの内容で小生には難しく、まだ途中までしか読んでいないが「ス
マホを持つようになった生徒は成績が下がり、使わなくなると成績が急回
復する」そうだ。

今は孫に「TVは番組(ソフト)や機械(ハード)を創って儲けるもの、有
能なら20代でも月給100万円なんて珍しくないよ、TVを見ると脳みそが劣
化してロクなことにならないし、物欲が昂じてあれも買いたい、これも欲
しいと無駄遣いするだけ」と洗脳(刷り込み)しているが、孫は演劇部に
入って将来は役者として「儲ける側」になるつもりのようだ。結構なこと
だが、食事中まで台本見ながら練習するのはちょっと・・・


女「アンタ、私の血圧の薬、また盗ったわね、ちゃんとお医者さんに行き
なさいって言ってるでしょ」

男「でも・・・医者にかかると月1回は行かなくちゃならないし・・・」

女「月1回なんだから何てことないでしょ、どーせ暇なんだから・・・
まったくもー」

これは「虐げられし老人」の台本ではない、リアルである。それにしても
ケチなババアだなあ、降圧剤いっぱい持ってるんだからくれてもいいだろ
うに、物欲の塊、クソッ・・・とにかく脳みそが壊れないように血圧を下
げないといかんなあ・・・なんて思いながら普段と違うルートをチャリ散
歩していたら紳士服の大型店舗が「マツキヨ」に変身していた。


マツモトキヨシ・・・昔クライアント開拓で本社を訪ねたことがあるが、
随分ドライで、義理と人情、酒は涙か溜息かのウェットが好きな昭和
20〜30年代生まれ演歌世代とは肌が合わない感じだった。今や平成元年
/1989年生まれが32歳、昭和は遠くなるばかり。老兵はただでは死なず、
中共を道連れにするためには今倒れるわけにはいかない・・・

で、血圧を下げる薬とかサプリがあるかとマツキヨを覗いたら、マスクで
目しか分からないが恐ろしいほどの別嬪さんが親切に案内してくれたので
サプリと、この際だからと6000円の血圧計も購入した。別嬪さんは言い寄
る男にウンザリしているのか警戒心見え見えの感じだったが、また会いに
行こうっと。

(マスク時代の今は目しか見えないから女は目元を集中的に最新化粧法で
装っているのか? 帰路に改めて女を観察すると、みんな似たような目を
している。個性がなくて量販製品みたい・・・なんか怖い感じ)

サプリと血圧計を手に入れて、何となく「これで1年は長生きしそう」と
いい気分になったが、己の病識のない習近平は自分の思うように世の中が
動かないことを「敵のせいだ、日米を叩け」と他罰的になっているのでは
ないか。自己中心的で暴言や暴力行為など他罰的症状を伴う「強迫性神経
症」のよう。実に危険で胡散臭い奴だ。

中共系サイエンスポータルチャイナ「柯隆が読み解く 中国の不動産バブ
ルと固定資産税の導入の可能性」2021/12/23から。長いから真ん中あたり
は飛ばした。


<中国の不動産バブルがいつ崩壊しておかしくない危険な状態にあるとい
われて久しいが、実際はそのバブルはなかなか崩壊していない。むろん、
崩壊しないバブルは世の中に存在しない。では、なぜ中国の不動産バブル
は崩壊しないのか。

一番の原因は、中国政府が不動産バブルの崩壊を最も心配していることに
ある。なぜならば、不動産開発を中心とする都市再開発の経済成長への寄
与度は約30%に達しており、不動産バブルが崩壊した場合、中国経済は大
きく落ち込む恐れがあるからである。中国政府は不動産バブルが崩壊しな
いように何とかそれをコントロールしている。

二番目の原因は中国社会が急速に高齢化しており、年金などの社会保障制
度が十分に整備されていないため、多くの地方では社会保障ファンドが資
金不足に陥り、それを土地使用権(定期借地権)の払い下げの売上によっ
て補っている


不動産バブルが崩壊した場合、地代が落ち込み、深刻な社会不安につなが
る恐れがある。たとえば、市場経済の国では考えられないことだが、不動
産価格が大暴落しそうなときに、中国の地方政府は「不動産価格引下制限
令」という通達を出すことがしばしばあった。たとえ取引が成立しなくて
も、見た目では価格が下がらないため、不動産バブルは崩壊していないよ
うにみえる。

中国政府はかつての日本のバブル崩壊とその後の失われた20年の教訓を学
び、不動産バブルの崩壊を警戒している。しかし、それは中国政府にとっ
てまさに前途多難の綱渡りである。なぜならば、不動産バブルを崩壊させ
てはならないが、このまま大きく膨らんでいった場合、早晩崩壊してしま
うため、唯一の道は不動産バブルをこのままキープしていくことである。
それは政策立案者にとってまさに神業といえる。


最近注目を集めている「恒大集団」をはじめとする大手不動産デベロッ
パーのほとんどは過剰に債務を借り入れ、不動産開発を展開してきた。彼
らにとって、不動産価格が上昇を続ける局面では深刻な問題が起きない
が、不動産価格が横ばいで推移しても、その経営は持続不可能になる。

中国政府は不動産バブルがこれ以上膨らまないように「不動産税」(固定
資産税)の導入を検討しているといわれている。

そもそも固定資産税を導入する意味として、1)政府にとっての税収(財
源)の確保、2)資産と所得の平準化、3)不動産価格の高騰の抑止などの
狙いがあると思われる


1)については、課税のベースと税率を算定する方法の説得力が問われ
る。2)については、高級幹部は広い家に無償で住むことを考えれば、果
たして、固定資産税の課税の資産と所得の平準化を達成できるのだろう
か。3)については、厳格な固定資産税の課税を実施すれば、不動産価格
の高騰を抑止できるかもしれないが、その価格が暴落した場合、それこそ
日本のバブル崩壊の轍を踏むことになると思われる。


したがって、一つの経済政策を実施するにしても、全般的な制度改革も行
う必要がある。さもなければ、当初の目的に反して、深刻な「副作用」が
現れる恐れがある>

トウ小平の改革開放から40年間、中共経済は外需と内需の急成長により国
民の生活も向上してきた。経済が元気なうちに人口の半分ほどを占める農
民など貧困層の生活向上を本気で図ることなく、「稼げる奴から稼げ」と
党員を含むエリートばかりが儲かる“利権主導強欲経済”を是正することな
く進めてきた。これは「まずかった」では済まない痛恨のミスだ。


結局、少数の上流階級と圧倒的多数の下層階級の貧富の格差は天文学的に
なってしまった。宴会で1本100万円の高級酒をバンバン開けて飲む層がい
る一方で、1日250円で暮らす層がなんと6億人・・・まるで絵に描いたよ
うな悪政だ。天津の友を訪ねた長女曰く「富者は驕り昂り、貧者は乞食か
汚物のように見下されている」。


全般的な制度改革をしなければ中共独裁政権に対する「窮民革命」が起き
るぞ、と柯隆氏は警鐘を鳴らしているわけだ。

たとえそれを中共の識者が理解しても、毛沢東流「清貧国家」に憧れると
共に「世界制覇革命」を目指すという、どう見ても二律背反の2つの目標
を実現できると信じている習近平には馬耳東風、すでに彼は「狂気の世界
の住人」のよう。不治の病・・・夜郎自大、つける薬なし。清朝末期=中
華民国初期のように中央政府に代わって“軍閥”が地域を支配する時代が来
てもおかしくない。それとも対外戦争で人民の不満をそらして延命を図るか。


<中国サウスチャイナモーニングポスト2021/12/25: 中国海軍は南シナ
海での訓練により、島嶼獲得能力を強化している。海軍増強のための資金
は造船界の熱狂を駆り立て、中国の海軍艦隊は拡大してきた。

国防総省の「2020年中国軍事発電報告書」によると、中国は約350隻の水
上艦と潜水艦を持つ世界最大の海軍国になった。アメリカ海軍の戦闘艦隊
293隻を上回っている。中国は今年少なくとも8隻の駆逐艦と6隻のコル
ベット艦を発注した。しかし艦隊の大規模化は必ずしも「強さ」を意味す
るものではない。例えば、アメリカ海軍には11隻の原子力空母があるが、
人民解放軍海軍は2隻の原子力空母を建造中でしかない。

香港に拠点を置く軍事コメンテーターのソン・ジョンピン氏は、中国は国
内外で拡大する同国の利益を守るために、より多くの専門知識と高度に熟
練した人材が必要だと語った。

「これらの責任を果たす中国海軍にとって大きな問題は、海軍将兵の能力
の欠如である。中国海軍は長距離深海任務が可能な人員を増やしている
が、軍艦や高度な兵器を最大限に活用するには、高度に熟練した要員が必
要だ」>

戦意、忠誠心、高度に熟練した要員・・・日清戦争で清は世界最先端の戦
艦を持っていたが、日本に大敗した。漢人には4000年の歴史の中で勇武、
将兵を称賛、尊重する風土がないばかりか、逆に「良い鉄は釘にならな
い」と軽侮してきた。中共革命で軍事指揮を担ったのは主に朱徳将軍だ
が、革命後は毛沢東に「要なし」と軽視され、随分荒れていた時期もあっ
たようだ。『文革こぼれ話』の中の「朱徳総司令の見学」にはその一端が
紹介されている。

<朱徳総司令は、ある革命博物館を見学した。彼は『井岡山での合流』
(原文:井岡山会師)という油絵の前で立ち止まった。彼は何回見ても何
かおかしいなと思って、説明係に尋ねた。「どうして、わしに全然似てな
いんだ? あの頃わしはそんなに痩せてないよ」。

説明係は、どう答えたらいいかわからず返事に窮した。実は「四人組」が
歴史を改竄したため、油絵中の朱徳はすでに林彪に描き換えられていたの
である>

習近平は2011年の総書記就任以来、盛んに「勇武」を讃えているが、毛沢
東流を真似ているから本質的には「軍人軽視」、彼の野望が達成できれば
多くの将兵はお払い箱になるだろう。


トウ小平は中越戦争後に将兵をお払い箱にして退役軍人から大抗議を受け
たが、今でも退役軍人はしばしば抗議デモを行っているようだからあまり
改善されてはいないのだろう。このために現在の軍人も退役後の不安から
蓄財に励んでいる。「命あっての物種:何事も命があればこそで、死んで
しまっては元も子もなくなる。生命にかかわる危険はなんとしても回避
し、ともかく生き延びれば希望も生まれる」(コトバンク)。そういう軍
隊が勝てるか?


日清戦争では清朝の将兵は軍資金や軍需物資をネコババしていた。戦闘で
日本軍に負けると清軍の兵士はさっさと日本軍に鞍替えして炊事洗濯係に
応募してきた(日本初の従軍記者の一人、岡本綺堂著「江戸っ子の身の
上」)。毛沢東は蒋介石が台湾逃亡の際に遺棄した国民党軍兵士を朝鮮戦
争最前線に武器なしで送り込んで特攻させ、逃げる兵士は督戦隊が殺して
“始末”した(林建良著「日本よ、こんな中国とつきあえるか?」。


軍人を4000年間、軽視、侮蔑してきたのが支那民族である。為政者・習近
平のために“一人っ子軍隊”は戦うか・・・以前は大卒の多くの将兵は「軍
人になれば安定しているし危険もないから」というのが就職動機だった
が、今は待遇面で民間企業より劣り“敬遠”されているようだ


<北京の軍事シンクタンクの周晨鳴研究員によると、2000年ごろまでは
「待遇が安定し、各種資格も取れる軍は若者に人気だった」。しかし、大
学進学率は同年の12.5%から2020年の54.4%と上がり、「有利な就職先が
多い大都市の大卒者は軍に来ない」と指摘する。新兵の不足は今後、周辺
との摩擦が絶えない中国の安全保障の足かせとなる可能性もあり、軍の危
機感は強いという>(東京新聞2021/7/13)


何やら「紫禁城の黄昏21世紀版」。そう言えば戦後初めての「日本国家存
亡の危機」なのに、危機意識のない政治家が実に多い。次回は政府・与党
に巣食う「我らの内なる北京原人」を罵倒しよう。


         
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◆米軍、8機の偵察機をウクライナ上空へ

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)12月23日(木曜日)弐
  通巻7166号  

 ロシアのウクライナ侵攻は近付いたのか、遠のいたのか
  米軍、8機の偵察機をウクライナ上空へ。24時間警戒態勢へ

 ロシアの英字紙『プラウダ』が報じた。
米軍はR135偵察機を8機、ウクライナ上空偵察のために派遣する。
24時間の偵察により、国境付近の随処に待機しているロシア軍の動きを
監視する。小さな電子信号でも、R135は上空で関知し、ロシア旅団の
規模、動き、武器の配置などを確認できる。

 またロシアはベラルーシ(ウクライナと国境を接する)に核ミサイル移
動型を配置したともプラウドは報道した。大型トラックに搭載されたミサ
イルは、適宜移動して、固定的な場所にはいないようである。

 同時にロシア軍はクリミア半島において大型ドローンの飛行に成功し
ヴィデオを公開した。
この戦闘無人機は複数のミサイルを搭載し、遠隔操作で空中戦を展開でき
るシロモノ。オリオン戦闘AI機とも呼ばれ、中国同様にロシアは無人機
の軍事転用に余念がない。西側ではドローンは配達、医療機器の緊急輸
送、地図の撮影などに使われているが、ロシアと中国のドローン開発はす
べてが軍事優先となる。

 げんにシリアで展開してきたチェチェン過激派部隊のボスが、ロシア軍
のドロン攻撃により殺害されている。
       
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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  ♪
(読者の声1)精力的に一次資料に当たって陰謀論の中の真実を暴き出す
林千勝先生の「反日の源流」という動画を見て衝撃を受けました。
私はグローバリストの策謀により日本が大東亜戦争に引きずり込まれたも
のの、それによって彼らの植民地体制が崩壊したので、ザマヲミロと思っ
ておりました。ところがこの動画によって、グローバリストはその上を
行っていたことを思い知らされたからです。
 具体的に云いますと、彼らはすでに植民地経営の限界・欠点を理解して
いて、それが壊されたことは、彼らにとっては、より効率的な新たな支配
システムを構築するためには、むしろ好都合だったと云えるからです。
そして実際その通りに、今の日本は見事にしてやられてしまった現実があ
るからです。
 黒船来航以前から、グローバリストは見事な国家を作り上げた日本がグ
ローバリズムの脅威になると予測し、日本の研究を積み重ねていたそうです。
その中心となったのがロックフェラー財団で、なぜこういう国ができたの
か?をその根本から徹底的に調べていたそうです。それが如何に精緻を極
めていたかを示す事実が、日本の力の源泉がヘーゲル哲学によく似たカタ
カムナにあり、そのカタカムナから生まれたカタカナを警戒して、カタカ
ナを禁止したことです。
それまで公文書に使用されていたカタカナが消え、教科書の童謡サクラサ
クラのカタカナ表記までも黒く塗りつぶされてしまいました。そして今で
は、カタカナは外来語ぐらいにしか使用されなくなりました。
 この恐ろしく悪知恵の働くグローバリストは、マルクスを使って人類の
学問を破壊する一方で、自らはその学問の一部である科学を邪な計画のた
めに悪用し、一般の大衆に対しては、真実を明らかにする学問精神の涵養
を阻み、その統制力で思考の自由を奪い、嘘のまかり通る前近代的な認識
へと、人類の歴史を逆行させようとしています。

 たとえ彼らが優秀であったとしても、彼らのやることが誤謬となり人類
のためにならない必然性は、真理論的に云いますと、相対的真理(部分的
真理)の絶対化(全体化)という必然的誤謬であるからであり、この誤謬
は、人類の哲学の歴史が明らかにした絶対的真理(全体的真理)と、科学
が明らかにしつつある相対的真理(部分的真理)との弁証法的統一によっ
て、体系化された学問が明らかにする本物の真理とは決してならないもの
だからです。
 具体的に云いますと、金融資本的グローバリズムは、国家社会全体の一
部に過ぎない経済から全体を規定しようとする誤りであり、グローバリズ
ムという地球規模の全体から捉えているように見えて、その内実は、国家
の発展という過程を欠落させた、人類の歴史全体から今だけを切り離し
て、自分たちの利益という部分的真理を全体に強要するものに過ぎないか
らです。
 また共産主義的グローバリズムの方は、労働者階級という部分的立場を
絶対的に正当化して、それを否定的媒介を通じて国家全体として統合しよ
うとするヘーゲルの主張を拒否して、対立を激化させて相手を殲滅するこ
とが根本的解決だ!と本家マルクスは主張しています。
それを忠実に実行したのが、ロシア革命であり、中国での文化大革命であ
り、カンボジアの文化人の虐殺です。この責任はマルクスのこの誤りにあ
るのです。
 さらに言えば、この相対的真理の絶対化は必然的に現実を無視・軽視し
た観念論への転落を引き起こします。
科学的を標榜し、唯物論を強調するマルクス主義者の多くが観念論に転落
して、現実を正しく見られなくなってしまうのは、このためです。
また事実的にマルクス主義の誤りが実証されても、彼らがマルクスを信奉
し続けられるのは、この観念論への転落のせいで現実が見えなくなってい
るためです。これは、本当に皮肉なことであり、人類にとって不幸なこと
です。
 インターネットによって、人類の脳・認識が容易に一体化される時代に
あっては、この本物の学問を巡る攻防が一層の重要性を増してくると思い
ます。
その意味で、今の日本の若い人たちの、学問的精神によって次々に真実が
明らかにされてきていることは、本当に頼もしい限りです。
そういう動きがあるだけに、さらに欲を言えばそれらを統合して学問とし
て体系化しようとの志をもって挑んでくれる若者が現れてくれることを切
に望むところです。
(稲村正治)


(宮崎正弘のコメント)いささか牽強付会の陰謀論ではないかと思います
が、なにしろ保守論壇の一部でも新バージョンの「陰謀論」が大流行です。
小生は『ユダヤに拘ると世界がみえなくなる』という本を35年ほど前に
書いて、陰謀論を否定しましたが、ユダヤ陰謀論は欧州の文書偽造業者ら
作成し、ロシア帝政時代の秘密警察が使い、ナチスが援用した、戦争中は
日本軍のなかにも信奉者がいました。『シオンの議定書』は偽書です
その後の陰謀論は、このパターンに酷似しています。

   ♪
(読者の声2)御新刊『日本の保守』(ビジネス社)を半分まで読みまし
た。日本の保守思想は、北畠親房、慈円、山鹿素行、本居宣長、水戸光圀
の流れと解釈してきたので、それはその通りなのですが、その以前の古代
史に言及されて、アマテラス、スサノオ、神武天皇あたりから脈々と続い
ている日本の思想であると説かれるあたり、ぎょっとなりますね。
これは二日や三日で読める本ではなく、悠然と時間をかけて熟読する所存
です(DH生、水戸)

  ♪
(読者の声3)ツイッターにあったロシア軍用車両の鉄道輸送の様子。
ベラルーシに近いクリンツィ/ブリャンスク(Klintsy /Bryansk)はウクラ
イナの国境からわずか120km(東京〜水戸程度)、キエフから350km。
https://twitter.com/L_Team10/status/1472685538801070088

こちらはモスクワ南東のリャザンを通過する軍用トラック KamAZ-63501AT
"Bear" と152ミリ榴弾砲 2A65 "Msta-B"を積んだ列車。
https://twitter.com/Kaala_Nag/status/1473526667066941443

KamAZの軍用トラックは炎暑の砂漠から極寒の極地まで走破する信頼性で
サウジアラビア国軍でも人気が高いという。グルジアの紛争でも使われて
いました。
https://jp.rbth.com/science/82936-naze-kamazu-no-torakku-ha-sekaiichi-na-no-ka
  (PB生、千葉)
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