2022年01月06日

◆危機の時こそ「説く力」

【櫻井よし子 美しき勁き国へ】 

 岸田文雄首相は「聞く力」を強調するが、その発する言葉の意味がよく
分からない。首相がもっと本音を語らなければ、意思の疎通もはかれな
い。後述するように日本は危機的状況にある。国民に危機を素直に語り、
国の安全は国民民主党一人一人が共に負う責任だと説くときだ。憲法改正
や自衛隊法改正の具体的課題を理解してもらい国民の意思と力を結集して
初めて、わが国はこの危機を乗り越えられる。

 中国の挑戦は厳しい。戦後の世界秩序の基本である国連などの国際機関
を中国化して中華世界に変質させるための総力戦を彼らは仕掛けている。
その一例が世界貿易機関(WTO)だ。WT0加盟の恩恵を貪(むさぼ)
り、経済大国への道を駆け上がった中国だが、基本的にWTOのルールを
守らずに今日に至る。日米欧がだまされていたと気づいたとき、彼らは世
界第2の経済力と軍事力を手にしていた。

 米国防総省が第2次岸田政権発足前に発表した「中国の軍事力」に関す
る年次報告書が中国の軍事力構築の凄(すさ)まじさを暴(あば)いている。
白眉はミサイルおよび核戦力急成長の実態だ。日本のミサイル防衛論では
北朝鮮が問題視されるが、2020年の北朝鮮のミサイル発射は8発。中
国は250発以上で、その前の2年間は南シナ海で対艦弾道ミサイルの発
射実験を継続した。北朝鮮の比ではない。
 日本を射程に収めた中国の準中距離弾道ミサイル(MRBM)の発射装
置は150から20年末までに250に、ミサイル本体は150から600
へ4倍に増した。増加分の大半が極超音速兵器を搭載できる新型弾道ミサ
イル「東風(DF)17」とみられ、わが国はその脅威の前で裸同然である。

 中国は台湾、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む沖縄の戦域で日米台の軍
事力を上回るが、地球規模の戦略域では米国の核戦力が中国を圧倒してお
り、中国が台湾に武力侵攻できない理由の一つとなっている。しかしここ
でも中国が米国に追いつきつつあり、米国はいずれ中露、2つの核大国に
向き合うことになる。

 そうした中で、安倍晋三元首相が指摘したように台湾有事は日本有事、
日米同盟有事という厳しい現実にわが国は直面する。台湾海峡の平和と安
定を重視し、台湾を守る立場を、菅義偉前首相がバイデン米大統領との会
談で公約し、岸田首相も明言した。

 状況は非常に厳しいと予想されるが、それでもわが国は活路を切り開
く、前に進む、これが日本だと呼びかけるのが国のリーダーの責務であ
る。台湾の蔡英文総統は有事に備え予備役強化を図る「全民防衛動員署」
を新設し、国民全員で国を守る姿勢を世界に示そうと訴えた。安全保障を
米国に頼ってきた日本も、今、目覚めて全員で日本を守る決意を世界に示
すときだ。

 岸田首相はもう一つの重大な役割がある。断じて中国に誤解させないこ
とだ。日本は中国の侵攻を許さず、必ず反撃すると、明確に伝え続けなけ
ればならない。その決意を予算と国防政策の両方で特筆する形で見せてい
き、日米同盟を筆頭にあらゆる国々との連携強化を「スピード感」を持っ
て進めるがよい。

 岸田首相は「本格的な首脳外交」と「徹底した現実主義」で「新時代リ
アリズム外交」を推し進める、と表明した。新時代リアリズム外交とは@
自由、民主主義、人権などの普遍的価値観の重視A気候変動、新型コロナ
ウイルスなど地球規模課題の解決B我が国を守り抜くための備えの強化だ
という。

 これら全て、焦点は中国への向き合い方だが、対中国では首相は揺らい
でいないか。首相が誇る自民党宏池会(岸田派)は「自由を渇望」して誕
生した、と「核兵器のない世界へ」(日経BP)で首相は書いた。自由の
希求が宏池会の原点ならば、ウイグル人、香港人、チベット人やモンゴル
人から根こそぎ自由を奪っている中国になぜ抗議しないのか。中国の人権
侵害に対する国会の非難決議の要求を、公明党が主張したにしても、なぜ
潰したのか。

 北京冬季五輪・パラリンピックに政府使節団などを派遣しない{
外交的ボイコット}は米国、英国、豪州、カナダなどに遅れること半月以
上、中国へのいじましいばかりの遠慮は人権侵害も他民族の虐殺も、更に
は他国領土の切り取りさえも許されると中国共産党に誤解させかねない。

 岸田首相はまた、わが国の平和と安全を守り抜くために敵基地攻撃能力
も排除せず、現実的に対処すると繰り返すと同時に「核なき世界を目指
す」とも語り続けている。「現実的に」分析すればわが国周辺こそ地球上
でミサイル、核の密度が最も高い地域だ。その中で核なき世界をどう達成
するのか。岸田首相が尊敬するオバマ元米大統領は核なき世界を目指すと
演説し、ノーベル平和賞を受けた。しかし彼は「戦後、最も核弾頭を削減
しなかった大統領」だった。米紙ニューヨーク・タイムズが「概念と実績
の大きな乖離(かいり)」と批判した点だ(2016年5月28日)。

 他方オバマ氏は核なき世界を掲げる一方で、米国保有の核兵器の品質保
全と機能改善のために30年間で1兆ドルの予算を計上した。強大な核の力
を持って初めて核なき世界への交渉を主導できる。全てが力の世界である
ことを、あのオバマ氏でさえ知っていた。1発の核さえないわが国の首相
が核なき世界を目指すなら、発言力を持つために核の保有が必要だという
ことだ。交渉のための材料も力もない理想論は空論に近い。岸田首相も現
実を見ることが大事ではないか。

 わが国は対中外交で多くの失敗をした。国の根本的な政策を間違えた。
その多くが宏池会が政治を主導していたときに起きている。

 宏池会の源流となる吉田茂元首相は当時の日本の経済的貧しさと国民の
軍に対する忌避感の強さの前で再軍備の助言を退け続けた。池田勇人元首
相は前任の岸信介元首相による日米安全保障条約改定に対するすさまじい
反対におじけづいて経済成長推進に特化した。宮沢喜一元首相は慰安婦問
題で韓国や中国の反日世論に圧倒されて、証拠もないのに慰安婦強制連行
説を韓国政府に8回も謝罪した。

 加藤紘一元幹事長も河野洋平元衆院議長も、中韓両国の反日世論および
国内の左翼勢力の圧力の前で証拠もなしに慰安婦の強制連行を認めた。宏
池会は圧力の前に耐えきれずに国家の根幹に関して妥協し、くずおれた。

岸田首相には発想を変えてほしい。宏池会の原点である自由や民主主義を
大事にして、主張してほしい。「中国は巨大かもしれない。それでも私た
ちは価値観において正しい。だから勇気を持って声を上げ続けよう。広く
世界に訴えよう」と。

産経新聞 令和4年1月3日

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
          
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◆雀庵の「開戦前夜/2 狡猾な中露の侵略に騙されるな」
“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/413(2022/1/4/火】元旦の午後から鼻水とク
シャミ、寒気、脱力感・・・ついに風邪をひいて寝込んだ。大正製薬のサ
イト「かぜ症状チェック」で22項目の自己診断をすると「風邪症状30%、
かぜ症候群にかかり始めているかも。家庭内で静かに過ごし、無理をしな
いで安静に休むこと」との診断。

看護婦のカミサンにもらった「ぺレックス配合顆粒」や、机の引き出しに
あった「フェキソヘナジン」「ツムラ芍薬甘草湯」「ツムラ消風散」「ビ
オフェルミン配合散」を服用し、たっぷり眠ったらずいぶん良くなった
が、しばらくはチャリ散歩は控えよう。それにしても現役時代も年に1回
は風邪をひくが、どういう訳だろう。「たまには体を休めなさい」という
警告なのだろうが、多動老人の小生にはなかなか難しい。

夕べの夢(初夢?)はすこぶる面白かった。「どうにか講演会場に着いた
が、講演までまだ時間があるので街を散策していたら迷子になってウロウ
ロ、小生を探していた2人の女が“修一さーん、こっちよ、こっち!”と手
を振っている。よく見ると懇意にしていたNとIだった」

体調が悪いとカフカの「城」的な悪夢を見てぐったりすることがよくある
が、今回のは「救われた」からいい夢だった。それにしても、なぜ女が登
場したのか? 夕べは仁井田陞(のぼる)著「東洋とはなにか」の「婚姻
の自由と土地改革とのつながり」の章を読んで、中共革命前の4000年の中
国史の中で女は虐げられてきた、という記述に「?」と思ったまま寝付い
たからだろうか。

小生の幼い頃の記憶では、男は朝から晩まで農地で働き、女は炊事洗濯が
済んだら(赤ん坊をおんぶして)昼食を持って男の畑に行って夕方まで農
作業、早めに上がって夕食の準備をしていた。男も女も身を粉にして一所
懸命に働き、もしそれが「虐げられていた」のなら夫婦ともどもであった。

人は好き好き、ケナスは野暮だから中共に寄り添うのも結構だが、「共産
主義は党員にとっては天国、党員未満、特に庶民には地獄」くらいの基本
的認識は持っていた方がいい。仁井田先生のような中共系や日共系の学者
は今でも多いようだが、共産主義は「不都合な真実」は全て覆い隠す(隠
蔽、ヤラセ、演出をする)から見た目では真実が分からない。匍匐前進し
て裏側から「不都合な真実」を掘り起こさないと真実に近づけない、とい
うことを肝に銘じておくべし。未だに中共ヨイショの記者や学者、政財界
人がいるが、5年後10年後には間違いなく「暗愚」として侮蔑されるだろ
う。岸田首相は大丈夫か?

日本では戦後に農地改革があった。「1947/昭和22年、GHQの指揮の下、日
本政府によって行われた農地の所有制度の改革。地主が所有し小作人から
地代を取得していた小作制度は廃止された。最終的に193万町歩の農地
が、237万人の地主から買収され、475万人の小作人に売り渡された」
(WIKI)。GHQが行った占領政策で一番良かったのは農地改革ではなかっ
たか。


しかし、1964年の東京五輪頃まで日本の農業も結構シンドイ仕事だった。
小生は1963年、小6の時に下肥(しもごえ、人糞・人尿の肥料)散布を見
たのが最後(郊外では1984年まであった)、それ以降に人工堆肥(下肥と
ワラを混ぜたものなど)や化学肥料、農耕機械、自動車の普及、さらに政
府の(過剰な?)保護政策でずいぶん農家は楽になったようだ。

ところが毛沢東・中共は農業改革どころか土地のすべてを国有=党の所有
にし、農民を人民公社の構成員、現実は中共の小作人、農奴にしてしまった。

関志雄 (C. H. Kwan)経済産業研究所フェロー「中国の経済改革:農地は
誰のものか 農民の権利を尊重せよ」2006/9/22から。

<中国における社会主義革命の主役は、マルクスが想定した産業労働者で
はなく、「耕者有其田」(耕作者がその土地を所有する)を求める農民で
あった。しかし、皮肉にも、革命が成功した後、農民は自分の土地を持つ
どころか戸籍によって移動の自由が厳しく制限されるなど、二等公民の地
位を強いられている。

このような状況は、計画経済の時代はもとより、改革開放が始まって30年
間近く経った今日でもほとんど変わっていない。戸籍による差別をなくす
とともに、土地に対する権利を認めることを通じて、農民にも都市住民と
同じ権利を与えることは、三農(農業、農村、農民)問題を解決するため
のカギとなる。

これらの問題を解決するためには、最終的には、土地の私有化――所有権を
含めて、土地に対する諸権利を農民に帰属させること――を認めるしかな
い。しかし、政府は、農地の私有化には依然として消極的である。

一部の学者は、土地が農民の私有財産になれば、いずれ売却され、土地を
失った農民が「流民」になり、社会が不安定になるという理由で農地の私
有化に反対している。しかし、土地が農民の私有財産になれば、これを売
るかどうかが自ら決められるようになるだけでなく、市場価格での販売も
可能になることから、自分の意思に反して、わずかの補償で土地を失わな
ければならないリスクに常に直面している現状と比べて、農民の権利が明
らかに強化されることになる。

農民にとって土地が最後の頼りだからこそ、よほどの良い条件でなければ
手放されることはないだろう。農地の私有化に反対することは、農民の権
利を守るどころか、むしろそれを剥奪することを容認し続けることになる>

状況は今でも変わっていないようだ。minorasu 2020/12/15「中国農業の
特徴と課題 三農問題解決に向けた取り組みとは?」から。

<現在、中国政府は三農問題を解消するため、毎年15兆円にも及ぶ予算を
投入しています。具体的にはインフラ整備や補助金制度の導入、さらに農
地集積による生産性の拡大などが国策として行われています。

農家に対しては、土地使用権の強化や農業税の廃止と、食料最低買入価格
の設定などを通して、所得を含めた生活の質向上が図られています。とは
いえ、依然として所得が少なく、農産物の価格変動の影響で打撃を受けや
すい小規模農家が多く、三農問題の1つ、農民問題を根本的に解決するに
は至っていません。

日本と中国に共通する取り組みとしては、高付加価値の農産物生産への転
換や、さらなる機械化とロボット技術やICTを活用して超省力・高品質生
産を実現する「スマート農業」の導入などが挙げられます。いずれにせ
よ、農業の構造的な改革が求められていることは間違いないでしょう

世界最大の農業生産国として、中国には世界中に農産物を供給しているイ
メージがあったのではないでしょうか。しかし、現実には国内での消費が
多く輸出産業としては未成熟です。また、広大な農地を持っていますが、
小規模農家が多く農地の集約化が進んでいません>

中共の農村では農地使用権を売って出稼ぎで都会へ出て行ったものの、コ
ロナ禍もあって故郷へ戻る人が多いとか。帰郷しても住む所もなく、厄介
者になる人もいるようだ。一方で、これが製造業などにとっては、都市部
と比べて土地代や人権費の安さ、さらに市場の拡大が相まって、地方への
移転や進出が進みそうだという。人生、あざなえる縄の如しか。

コンサルタント/アドバイザー田中信彦氏「コロナ禍で加速する『帰雁経
済』 大都市離れ、ローカル指向強まる中国の社会」NEC「wisdom」2020/7
/22から。

<いま注目されているのが「農産物の産地近くに工場を移す」という動き
だ。簡単に言えば、これまでは「人」のほうが工場のある場所に動いて
いったのだが、昨今は工場のほうが「原材料」と「人」のいる農村のほう
に動いていく。「技術下郷(技術が農村に下りていく)」といった言い方
も使われ始めている。

例えば、中国の中央部、「農業大省」と呼ばれる河南省南部にある駐馬店
市は、近年「自宅前就業(家門口就業)」と呼ぶ政策を進めている。同市
は域内に広大な農村部を擁し、中国有数の小麦の産地として知られる。ま
た人口が多く、大都市に大量の農民工を送り出す「出稼ぎの故郷」でもあ
る。同市はこの条件を逆手にとり、広大な小麦畑の近くにまず製粉工場を
誘致、最大のものは年間60万トンの生産高、6億元の販売額を有するという。

そして、さらにその周辺に「徐福記」「今麦郎方便面」「克明麵業」と
いった中国の有力食品ブランドの工場を呼び寄せ、地元の小麦を核にした
食品加工と物流の工場群をつくりだした。農民たちは自宅から工場に通
う。農作業の繁忙期には工場も協力して農民たちが営農を継続できるよう
後押しする。このような「原材料の近くで生産する」やり方は効率が高い
し、企業側としては安定的、長期的に従業員を確保できるメリットが大きい。

今後、いつまた爆発するかわからない感染症に対する警戒感と超大都市で
の生活の不安感が追い風になることは間違いない。

もうひとつの無視できない要素として、米国との対立の深刻化がある。事
態は米国一国に留まらず、いわゆる西側諸国との政治的、イデオロギー的
対立の色彩すら帯び始めている。これまでのようなオープンな世界経済と
のリンクは次第に難しくなり、中国は内需を軸とした内向きの経済になら
ざるを得ないとの見方が中国国内でも強まっている。

先日、中国のある経営者とチャットで話したら、「これから中国は鎖国だ
から」と自嘲ぎみに語っていた。もちろん冗談ではあるのだが、大胆な
「改革開放」で、グローバル経済の恩恵を一身に受けて成長してきたはず
の中国が、今後は中国国内で完結する方向で動く流れに向かいつつあるこ
とを経営者たちは察知している。

その文脈からすれば、「都市圏」の構想に基づいた農村部の新たな都市化
と成長は最大のフロンティアになる。内陸部や農村部の市場は大きく成長
する余地があり、中国のあらゆる業種、業態の企業がより内向きに「ロー
カルな中国」のビジネスに力を入れるようになるはずだ。その動きに沿っ
て人も動く。これはまさに「帰雁経済」(故郷に帰る)そのものである>

「これから中国は鎖国」・・・それを田中氏は「冗談」と一笑に付すが、
小生は毛沢東原理主義の習近平は国内を固める=外国依存を減らすために
鎖国し、一方で周辺諸国を制圧しながら14億人+α≒20億人ほどの「大中華
帝国」にしようと野心を抱いていると思っている。それが「習近平の夢」
だろう。

想定外のコロナ禍もあって習近平とプーチンは「今はまずい」と開戦時期
を先送りしたのか、あるいは国際社会を油断させる心算か、「核戦争回避
に努力『勝者なし』と米英仏中ロ保有5大国、異例の共同声明」2022/1/4
から。

<【ワシントン時事】米国、英国、フランス、中国、ロシアの核保有5大
国は3日、核保有国間の戦争回避に取り組むことを確認する共同声明を発
表した。5カ国は声明で「核戦争に勝者はなく、決して戦ってはならな
い」と強調。核拡散防止条約(NPT)を順守し、軍事衝突や軍拡競争を防
ぐ多国間の外交的アプローチを追求すると表明した。

核保有5大国が、戦争回避などを目的に共同声明を発表するのは異例。中
国による軍事的圧力強化で台湾有事の懸念が高まり、ロシア軍の国境付近
への集結でウクライナ情勢が緊迫する中、緊張緩和の糸口となるかが注目
される。

声明では、核の使用が広範囲にわたる影響をもたらすと指摘。核兵器が存
在する間は、その用途は「自衛目的、侵略防止、戦争回避」に限られるべ
きだと確認した>

ヒトラーを信じたスターリンやチェンバレン、毛沢東を信じたニクソンな
ど西側世界・・・古人曰く「良い予感は概ね外れる、悪い予感はよく当た
る」。中露は西側世界を油断させているだけである。五輪に世界の耳目を
集め、裏でしっかり準備して開戦する・・・プーチン流を習近平は学んで
いるわけだ。

危機感のない国、備えのない国、戦う勇気のない国は翻弄され、侮られ、
侵され、やがては属国になるか消滅する。日本、台湾、アジア、太平洋諸
国は今、その危機にある。



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◆北は牡丹江から南西はチベットの奥地まで

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)1月4日(火曜日)
     通巻7178号 

中国新幹線、年末に営業キロが4万キロを突破
 北は牡丹江から南西はチベットの奥地まで「八縦八横」構想が実現

 12月30日に中国新幹線は安慶から九江までが繋がり、営業キロが4
万キロを突破した。
従来線を合算すると、中国の鉄道は15万キロとなって世界有数の鉄道王
国になる。

 北は哈爾浜とジェムス、牡丹江、長春の迂回路も繋がり、南は雲南省の
シーサンパンナ。ここからラオスのビエンチャンにも繋がった。

 チベットは青海省西寧からラサに繋げた高山軌道(青蔵鉄道)が奥のシ
ガツェから林芝まで伸びた。
 南北に四つの幹線、東西は連雲港からウイグルのウルムチへ。ここから
欧州へ繋がっている。2008年に立案された四縦四横は完成し、
2016年の改定案では「八縦八横」となり、さらに中国新幹線は拡大路
線をひた走るのである。

 「輝かしい」発展だが、影の部分がある。累積債務は公式に84兆円。
隠れた債務を含めると160兆円と推定されているが、親方五星紅旗、イ
ケイケどんどん、後は野となれ山となれだ。
 恒大集団などデベロッパーは民間企業だから赤字経営となると倒産す
る。しかし中国新幹線は国有であり、事業体は中国鉄建などいずれも国有
企業。

 世界一の技術と称賛された日本の新幹線、ちなみに営業キロは3000
キロちょっと。中国の13分の1となった。ま、人口は十倍、国土面積は
26倍だから、そういう比較は意味がないかも知れない。重要なポイン
ト:日本の新幹線は黒字である。
        
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)日本ウイグル協会主催、櫻井よしこ女史講演会のお知ら
せ。北京五輪ボイコットのタイミングに合わせて多数の御参加をお待ちし
ます。
 記
とき    1月15日(土曜日)午後3時(二時開場)
ところ 笹川記念会館 國際ホール(港区三3−12−12)
      http://www.sasakawahall.jp/location.html
講師    桜井よしこ
演題   「ウイグルジェノサイドに日本がどう向き合うべきか」
第二部   在日ウイグル人による証言
定員    500名
参加費   3000円
申込方法: 以下の申込フォームからお申込みください。
https://forms.gle/92FZfAC9hUNvTLL69
(申込締め切り:令和4年1月10日 19:00)
主催    日本ウイグル協会 https://uyghur-j.org/japan/
お問い合わせ  info@uyghur-j.org

  ♪
(読者の声2)新著を拝読。『日本の保守』は真の名著です。(竹本忠雄)

  ♪
(読者の声3)『日本の保守』(ビジネス社)。感動しました。やはり宮
崎思想は一貫していますね。不動の精神を感じています。(執行草舟)

  ♪
(読者の声4)かつて宮崎さんの三島作品の現場を殆ど(外国も含めて)
歩いて書かれた『三島由紀夫の現場』以来、その現場主義の徹底にいつ
も驚かされてきましたが、こんどの『歩いてみて解けた「古事記」の謎』
(育鵬社)など、神話の世界が生き生きと伝わりました。同行したかった
ですね。(講談社編集子)

  ♪
(読者の声5)100年前の世界の人口は20億、現在は80億人。その多く
は後進国。かつては人手が必要だったが機械化によって、そして近年AIに
寄って、あらゆる人手が不必要になりつつある。
しかも貧しい人民も豊かな生活をスマホで見て、それを強く望む。で、い
くら食料、資源やエネルギーがあっても足りない。つまり解決策のない
「世界の北と南の格差」の不満、不公平で、北は自己防衛、南は富の分配
を求める。もし今、倫理観の無いAIが世界を運営しているとすれば、躊躇
なく、不必要で高価で利己的な人間、およそ50億人ほどを解雇・破棄する
だろう。
それは合理的で人類存亡のために必要な防衛策。

そんな問題が各国の先進国でも起こっており、表向きには言わない、が
困っている。具体的には誰もが大学へ行くが卒業してもロクな仕事がな
く、スタバ
でラテを作る。かつては会社に中間層がありホワイト・カラーの仕事が
あったが随分減った。黒人などはもっと悪く、3代、4代と世襲で生活保
護を受け、周りには仕事をしている大人がいない。グローバル化で、かな
り優秀な人でも、もっと安い海外の労働者に職を奪われる。かつてのミド
ル・クラスが消えて、上と下だけの社会になる。支那に奪われた「失われ
た二十年」の被害者が虎さんに最後に希望をかけた。
 米国、カナダで「冬の渡り鳥」とは寒い地域からメキシコなどに
2−3ヶ月移住する人間をさす。
ウチの上下水配管工事をした職人も家族揃って毎年いなくなってしまう。
秋の狩猟の季節になると、山奥へ入って鹿狩り、川に鮭が上がってくる
と、釣り、自宅に馬や羊、鶏、と言う具合に仕事よりも、自分の生活を優
先している。彼らの仕事は支那に外注するわけにもいかず、大学卒と競合
する危険もない。需要と供給が不釣り合いなので、高給を取れる。
ところが、物価の上昇が最も大きいのが大学費用で、その為に卒業までに
1000万円ほどの借金をするのが当たり前で、しかも期待していた仕事はな
い。そこで、初めて気が付いて手に職をつけるべく職業訓練校へ行き溶接
などを学ぶことになる。
 米国には文科省に当たる強い機関がないが、教育は極一部の大学を除い
て、劣化している。日本の教育は明治時代に作られ、大量の国産奴隸を生
産する方針のまま。いわば今リニア・モーターの時代に蒸気機関車の文化
を維持している。最近は客が減ったので、支那人学生を輸入する。天下り
集団、つまり児童、学生、国民の敵。

文科省に日本の人材育成の能力も意思もない。どこの国でも大学に向く
のは人口の5%ぐらいで、あとは専門技能研修などでとにかく役にたつ、
つまり生活費を稼げるような大人になる。社会に必要な人材の数は減る一
方で、おそらく半分ぐらいは必要でなくなる。つまり人口が減ったほうが
合理的。政府から保護され遊んで意味のない人生を送る国民に金を配るよ
りは倫理的にも「少子化は解決策」になる。

かつて「英国病」で国が廃れていた時、故サッチャー首相は左傾化した
民間教科書を改めるために「国有化」し検閲して祖国愛を復活させた。日
本では、その逆で、文科省をブッこわすか、民間本屋が正しい非公認の教
科書を無断で売ればいい。
言論の自由だ。GHQに命令されていた家来の癖がいまだに続いている。GHQ
とシナの目的は同じ、弱日本化。NHKも同じく。文科省・NHKをぶっ壊さな
ければ日本の衰退は絶対に止まらない。(在米のKM生)

  ♪
(読者の声6)「唐突に深セン書記から新卿ウイグル自治区党委員会書記
に「栄転」した馬興瑞」という記事を拝見しました。

支那では「馬」はイスラム教徒の姓といいます。そうだとすると、ウィ
グルのイスラム教徒をイスラム教徒(?)に弾圧させるという意味なので
しょうか。実に残酷です。

習近平も内外の抵抗で泥沼状態になってきたようです。どうなるか。日
本はとにかく原潜核ミサイル艦隊の早期建設しかありません。米国は日本
が米本土の防衛線になると考えているので、日本政府がしっかりすれば核
自衛はOKする可能性があります。問題は日本人の覚醒です。正月のTVを見
ていると下らないお笑いばかりです。危機感がまるでない。知人の英国人
が大丈夫か、と心配しています。(落合道夫)

(宮崎正弘のコメント)秦王朝は北方系(始皇帝はユダヤ人だったと田中
英道氏)。隋・唐は鮮卑系、安禄山はソグトと突厥の混血でした。

元はモ ンゴル、清は満州族の王朝ですから、漢族以外が皇帝となっても
不思議で はない。「胡」は、狭義にはペルシアですが、広義では「外
人」です。胡 耀邦も胡錦涛も、「胡」ですが漢族です。

漢族の名流は林、孔、李、陳など。「馬」はイスラム教徒でもあった鄭
和の本名、やがて毛沢東。イスラムとは限らなくなりました。
  ♪
(読者の声7)令和四年(2022)1月3日通巻7177号の書評で、
宮崎氏は「なにしろ敗戦後、重要な人物は皆パージされるか、巣鴨に収監
されていた」と述べられていますが、正確には、「優秀、重要な人物のほ
とんどは、戦病死するか、パージされるか、巣鴨に収監されていた」と言
うべきでしょう。第一次大戦における英国ほどではなかったかもしれませ
んが、多くの優秀な人材が戦闘などにより亡くなっていたと思います。
ところで「戦後最大の政治家は岸信介」という認識、評価は十分には定着
していない反面、吉田茂についての「異様に高い評価」はまだまだ残存し
ているのではないでしょうか。
 このような一般的評価の誤りの事例としては、山本五十六への過大評価
と東條英機への過小評価が挙げられると思います。
 たまたま年末に手に取った『戦中派闇市日記』で、山田風太郎氏は、次
のように述べています。
「東京裁判愈々東條部門に入る。態度、口述書内容天晴といわんか堂々と
いわんか、最大の日本人の賛辞にそむかない。これで東條は永遠に日本人
の胸中深く神となった」(昭和22年12月27日)
「東條はこの(絞首刑)宣告を聞くや、ウェッブ裁判長を凝っと見つめて
ふかく三度うなずき、微笑んで静かに法廷を去ったという。──東條はかく
て日本人永劫の英雄となった。・・・・・・東條は、少なくとも現存する
日本人中、最大の人物には違いなかった」(昭和23年11月12日)
 しかし東條が「永遠に日本人の胸中深く神となった」「日本人永劫の英
雄となった」というような現象は、当時もその後もほとんど見られなかっ
たと思います。
ところで書評中、神谷不二氏の名前が挙げられていますが、郵政選挙後の
雑誌『諸君』で述べられた(小泉改革賛成の)所論は、私には妄論としか
考えられず、落胆しました。
調べると、神谷氏は2005年当時で78歳、その後82歳で亡くなられていますね。
   (椿本祐弘)
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