2022年08月22日

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

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               頂門の一針 6237号
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   2022(令和4年)年 8月22日(月)



        麻生元総理の弔辞:友人代表 麻生太郎

  習近平は「赤い星」を目指す:“シーチン”修一 2.0

        ウクライナ戦争の現状と大局:北野幸伯 

          「半導体超強大国」戦略:勝又壽良

            
      
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☆麻生元総理の弔辞
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安倍先生、今日はどういう言葉を申し上げればよいのか、何も見つけられ
ないまま、この日を迎えてしまいました。参院選の街頭遊説のさなかに凶
弾に倒れた。いくら何でもそれはなかろう。この事態は私にとって、到底
受け入れられるものではありませんでした。そしてまた、多くの国民もや
り場のない怒りや悲しみに暮れております。誰もがどうお悔やみを申し上
げればよいのか、その言葉すら知りません。

 ただただ、ご冥福(めいふく)をお祈りするばかりであります。振り返
りますと、先生と私は随分長い時間、お付き合いをさせて頂いたことにな
ります。時に官房副長官と政調会長、時に総理と幹事長、時に総理と副総
理として、先生とは政策、また政局において様々な課題に取り組んで参り
ました。そこにありましたのは、先生との信頼関係。いかなる局面におい
ても、日本という国、及び国益を最優先する信念、先生と私をつなぐ一番
の絆であることを確信しております。

 少々、かっこよく言い過ぎたのかも知れません。普段はお酒を酌み交わ
し、ゴルフ場で冗談を言いながら回る。むしろ、そんないつもの光景の、
そこにあった安倍先生の笑顔が目を閉じれば浮かんでまいります。

 総理としてのご功績は今更私が申し上げるまでもなく、多くの方々の知
るところであります。内政はもちろんのこと、外交において、間違いな
く、戦後の日本が生んだ最も優れた政治家ではなかったか、そう確信する
ものであります。

 戦後最長となられた在任期間を通じ、積極的な安倍外交は、あなたの持
ち前のセンスと、守るべき一線は譲らない類まれなる胆力によって、各国
の首脳からも一目置かれ、日本のプレゼンス、存在を飛躍的に高めたと確
信しております。

 あなたが総理を退任された後も、ことあるごとに「安倍は何と言ってい
る」と、各国首脳が漏らしたことに私は日本人として誇らしい気持ちを
持ったものであります。

世界が今、大きな変革の下に、各国が歩むべき王道を迷い、見失い、進む
べき羅針盤を必要とする今この時に、あなたを失ってしまったことは日本
という国家の大きな損失にほかならず、痛恨の極みであります。

 先生はこれから、(父親の)晋太郎先生の下に旅立たれますが、今まで
成し遂げられたことを胸を張ってご報告をして頂ければと思います。そし
て、(祖父の)岸信介先生も加われるでしょうが、政治談議に花を咲かせ
られるのではないかとも思っております。

 ただ先生と苦楽を共にされて、最後まで一番近くで支えて来られた昭恵
夫人、またご親族の皆様もどうかいつまでも温かく見守って頂ければと思
います。そのことをまた、家族ぐるみのお付き合いをさせて頂きました友
人の一人として心からお願いを申し上げる次第であります。

 まだまだ安倍先生に申し上げたいことがたくさんあるのですが、私もそ
のうちそちらに参りますので、その時はこれまで以上に冗談を言いなが
ら、楽しく語り合えるのを楽しみにしております。正直申し上げて、私の
弔辞を安倍先生に話して頂くつもりでした。無念です。

 令和4年7月12日 元内閣総理大臣 友人代表 麻生太郎

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
  松本市 久保田 康文 

「日本国を守る会」FBより採録

            
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習近平は「赤い星」を目指す
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    “シーチン”修一 2.0



【雀庵の「大戦序章」82/通算514 2022/8/19/金】8/16の送り火を子供3
人、孫5人、小生夫婦の10人で賑やかに済ませてお盆明け。亡き父母も安
心してあの世へ戻ったろう。


今年のお盆は「我が家でキャンプ!」ということで、ベランダでBBQ、室
内にテントまで張って焼き肉の臭いが充満、まさしくキャンプ場のバンガ
ローみたいになった。上は42歳の長女から下は4歳の孫娘までがハシャギ
まくって、凄い迫力。若さに圧倒される。いやはやヂイヂにとっては刺激
的で、何もしないのに疲れてしまった。

一夜明けて、いつもの日常、つまり戦場に戻った気分だ。敵を罵倒しま
くるという殺伐としたリアルの世界・・・他者から見ればバーチャルの妄
想世界?で中露朝を殲滅する戦いを再開するのである。イザ戦わん、イ
ザ! 立つんだ、ジョー!

夏彦翁曰く「人みな飾ってモノを言う」。小生なら嫌な奴を「飾らない
モード」で罵倒するときはこんな具合だな。

「あいつ、トンデモ野郎、箸にも棒にも掛からないクズどころか、足を
引っ張る下司、ロクでもない奴だ。それでいてプライドは高くて、自分で
は頭がいいと思っているんだからどうしようもないね。最低。いない方が
いい。ああいうのは人類の敵だな。殺処分した方がいいんでね、保健所に
電話して引き取ってもらったらいい。

大卒だって言うけれど知性のカケラもありゃしない。大学で何やってた
んだって聞いたら、ゴルフと麻雀、映画だと。暴れまくっていた俺より健
康かも知れないけど、学問とか知性とか、カケラもありゃしない。軽佻浮
薄のおべんちゃら、まるで幇間。こんなバカと仕事をするなんて俺は嫌だね」

本音はそうであっても、満座の中でこんな“正論”は言えやしないから、
気の置けない同僚や先輩と飲んでいる時にはオブラートにくるんでチョロ
チョロと言うくらいだったけれど・・・大体、そんな話では酒がまずくな
るぜ、「おねえさん、ダラ燗で2、3本!」。

「人みな飾ってモノを言う」、記者とか識者の書く記事、論稿も露骨な
表現は避ける。“オブラート糖衣錠式表現法”が普通だ。「バカ」「キ〇ガ
イ」「クズ」なんていう言葉を使うと訴訟沙汰になりかねない。日弁連は
アカの巣窟、法匪みたい。国際勝共連合を運営する統一教会もまるで銭ゲ
バナンミョーそっくり、小生はがっかりした・・・

そう言えば韓国在住の産経・黒田勝弘氏によると「旧統一教会は韓国系
だが信徒数は韓国(約30万)より日本(約60万)の方が多い。宗教事情で
いえば逆に韓国にも日本系が進出していて、古くは天理教、新しいところ
では創価学会がそうだ。特に創価学会は信徒数160万(2018年、韓国政府
統計)に上る」(産経8/6)

カネ、カネ、カネ・・・人間はカネが好きだが、私欲が高じると人生を
誤るのではないか。ほどほどにしないと晩年になってお縄を頂戴したりする。

独裁統治は建国初期には概ね必要だが、熱気が冷めてくると私利私欲の
利権の温床になりやすい。人間の性(さが)のようで、それを抑制するの
が民主主義というシステムなのだろう。

チャーチル曰く「民主主義は最悪の政治といえる。これまで試みられて
きた、民主主義以外の全ての政治体制を除けばだが」。民主主義はろくで
もないが、それ以上のマシな統治法が今のところないのだからしようがな
い、ということだろう。まあ、そのようだ。「普通選挙の功罪」、そのう
ち書いてみよう。

「人みな飾ってモノを言う」、独裁国家を近年では「権威主義国家」な
んて言う。変な言葉だが、WIKIによると、

<権威主義(Authoritarianism)とは、権威をたてにとって思考・行動
したり、権威に対して盲目的に服従したりする個人や社会組織の態度を指
す。政治学においては、権力を元首または政治組織が独占して統治を行う
政治思想や政治体制のことである。

全体主義よりも穏健な体制、あるいは非民主主義の総称として独裁政
治・専制政治・神権政治を含めた用語として使用されている。

権威主義的な統治の下では、国や地域における政治権力が一人または複
数の指導者に集中しており、その指導者は典型的には選挙されず、排他的
で責任を負わない恣意的な権力を持つ。

政治学上の用法では、権威主義体制を民主主義体制と全体主義体制の中
間とする立場や、権威主義体制は非民主的な体制の総称として独裁・専
制・全体主義などを含むとする立場などがある>

つまり全然根付いていない、定義がアイマイな言葉だ。新しい物好きな
記者や論者は「権威主義」とか「専制主義」という言葉をやたらと使いた
がるが、小生には軽佻浮薄な言葉に見える。

習近平・中共は昨年あたりから「我が国には我が国の民主主義がある」
なんぞと言い出しているが、白を黒、黒を白というのは昔から共産主義者
の常套手段だ。こういうマヤカシがいつまで通るのか・・・マスコミは中
共を「個人独裁」「一党独裁」となぜ言わぬのか!と小生は思うのだが、
NHKは報復(取材拒否)を恐れて中共が反発する表現は自主規制している
そうだ。民放も新聞も似たようなものだろう。忖度野郎、下司みたいなメ
ディアが多過ぎる。

在日中国人ライター・馬克我(マー・クウォー、少数民族)氏の「中国
の若者たちはアメリカの『ゴミ』の向こうに何を見たのか 反米プロパガ
ンダに反感を抱く『打口』世代」JBプレス2022/8/16から。

<1980年代、改革開放政策により中国は再び門戸を開き、大量の海外文
化がどっと流れ込んだ。中国共産党政府はこの状態を受け入れる一方で、
注意深く統制を行ってきた。

例えば、海外のテレビ番組もかつては中国に入ってきたが、中国共産党
が認めない内容を放送するとすぐさま中止された(詳細は本コラム「日本
のアニメを見て育った中国『改革開放』世代の嘆きと絶望」を参照)。ハ
リウッド映画も中国で上映するには厳しい検閲を受けなければならず、輸
出映画本数も制限されている。

しかし、中国共産党政府も全てを統制できるわけではない。かつて、彼
らが思いもよらないところで、アメリカのある文化製品が絶えず中国に
入ってきていたのだ。

【アメリカの廃プラスチックに埋もれていた「宝物」】2018年初頭、中
国は新しい輸入規制を施行し、廃プラスチックを含む24種類の固形廃棄物
の輸入を中止した。

長い間、主に先進国から輸入したゴミは、中国製造業の低コスト原材料
の源であった。十数年前、私は温州にある企業を見学し、海外から輸入さ
れた廃プラが洗浄、加熱、成型を経て、最終的にスニーカーの部品になる
という全工程を見たことがある。

廃プラの輸入禁止は、当時ただの経済ニュースにすぎなかった。しか
し、一部の中国人からすると、そこには海外の特別な文化の波及に関する
歴史が隠されていた。

中国は80年代から海外の廃プラの輸入を開始した。90年代初めには、廃
プラの中にアメリカで売れ残った音楽製品が含まれるようになった。初め
は全てカセットテープだったが、その後、CDが多くなっていった。アメリ
カから輸入したカセットテープはケースの1箇所に切り込みを入れられ、
中のテープは切断されていた。CDには5ミリほどの小さな丸い穴が開けら
れていた。

これらの廃プラは、通常、広州と廈門(アモイ)、汕頭(スワトウ)の
税関を通過して上陸した。一時は工業原材料として使用されていたが、そ
の音楽価値に気付いた人がいたのだろう。カセットテープはケースを分解
し、切れたテープをセロハンテープでつなげれば、命を吹き返す。CDは、
穴が空いた部分の1〜2曲が聞けないだけである。徐々に多くの人がこのよ
うなカセットテープやCDの音楽を聴くようになり、これらは「打口(ダー
コウ、「穴あき」という意)」と呼ばれた。

【「打口」によって開かれた音楽の世界】90年代中期、私は中国西部の
都市で中学時代を過ごした。海岸から2000キロ以上離れた場所にも「打
口」は入ってきており、路上では若者が「打口」のカセットテープを並べ
て売っていた。

アメリカで売れ残ったカセットなので、タイムラグがかなりあった。最
初は、ビートルズ、ドアーズ、ボブ・ディラン、ピンク・フロイド、ロー
リング・ストーンズ、イーグルス等といった60〜70年代の音楽が入ってき
て、その後、ガンズ・アンド・ローゼズ、ニルヴァーナ、レディオヘッド
など80〜90年代のロックも徐々に露店に並んだ。

こうした人気ロックアーティストのほか、クラシックや日本のポップスな
ども出回り、「打口」は60年代から2010年くらいまでの間にアメリカで発
売された全ての音楽ジャンルをカバーしていた。

私がよく通った「打口」の店は、当時1つのカセットテープを5元(現在
のレートだと約100円)で販売していた。毎月広州まで買い付けに行って
いた店主によると、広州の卸売商は、大量の廃プラが堆積する港の倉庫の
中から「打口」を選び、その代金は重さで決まっていたという。

これらの音楽製品は中国のあらゆる都市に浸透し、徐々に「音楽好き」
の巨大な集団が出現するようになった。最初にこの層に目を付けたのは、
中国の海賊版業者だ。彼らは洋楽に詳しい人物にコンタクトを取り、当時
流行っていたアルバム(全てCD)を大量にコピーして販売した。海賊版の
価格は、3枚で10元(約200円)。これにより海外の音楽を聴くコストはさ
らに安くなり、ロックファンがますます拡大していった。

【廃プラスチックがもたらした反骨精神】「打口」世代の成長に伴い、
中国でも、『非音楽』『自由音楽』『我愛揺〇楽(I Love Rock、〇は日
本にない文字)』といったロック好きのための雑誌が登場した。これらの
雑誌は、単に音楽を紹介するだけでなく、音楽批評の中で社会問題に対す
る批判を織り交ぜたり、民主や自由等の価値観に関しても言及した。

『我愛揺〇楽』の発行部数は一時期、毎号10万部を超えていた。個人的
な感覚だが、中学から大学に至るまで「打口」音楽を熱心に聞いていた人
は、同級生全体の10分の1を占めていたと思う。

「打口」世代は、西側の音楽と価値観の影響を深く受け、のちにミュー
ジシャンとなった一部の人々もこの精神を引き継いだ。例えば、ピンク・
フロイド好きな李志(リー・ジー)は、『広場』という楽曲で、天安門事
件で亡くなった人を偲んだ。

ボブ・ディランを愛する周雲蓬(ジョウ・ユンポン)は、『中国孩子
(中国の子)』という楽曲で、1994年に新疆ウイグル自治区で発生した火
災を歌った。当時、現地の教育機関の高官が、礼堂で小・中学生の出し物
を観ていた際に火災が発生。誰かが「まずリーダーを先に!」と叫び、高
官たちは真っ先に現場を離れたが、288人の生徒が逃げ遅れ、命を落とし
てしまったという事件だ。

両者は共に中国で著名なシンガーソングライターだが、このような楽曲
を制作したことで音楽活動が長期的に制限されるという大きな代償を払った。


【政府の反米プロパガンダに反感を抱く「打口」世代】2006年頃、中国で
はMP3プレイヤー等のデジタル音楽の視聴スタイルが徐々に広がりはじ
め、多くの音楽サイトが出現した。CDなどを買わずに、デバイス画面上の
ボタンをいくつかクリックするだけで音楽が聴ける時代になった。

音楽好きからすると非常に便利になったように見えるが、一方で中国共
産党政府も管理しやすくなった。90年代より続いた、アメリカのゴミがも
たらした「自由に音楽を聴く」という環境は、終わりを迎えたのだ。2014
年前後、習近平政権発足から間もなく、ロックを紹介する中国の雑誌も全
て休刊となり、今は電子版ですら存在していない。

ここ最近、中国人は多くの問題において意見が分裂する。例えばアメリ
カに関しては、中国共産党政府のプロパガンダにより、大部分の人がアメ
リカは世界平和における最大の脅威であり、中国最大の敵であると認識し
ている。

今回、ナンシー・ペロシ米下院議長が台湾を訪問したことにより、中国
共産党政府はアメリカ脅威論のプロバガンダをさらに強化し、中国人がア
メリカを憎むよう扇動している。

しかし、中国にいる私の友人に意見を聞いてみると、多くの友人が反米
プロバガンダに対し反感を抱いている。面白いことに、これら友人のうち
大部分がかつての「打口」世代であり、同時に日本のマンガ・アニメを好
んで見ていた世代だ(本コラム「日本のアニメを見て育った中国『改革開
放』世代の嘆きと絶望」を参照)。

彼らは幼少期の頃からアメリカ文化や日本文化に慣れ親しみ、好感を抱
いている。70年代中期〜90年代初めに生まれた彼らは、現在30〜50歳であ
り、まさに中国社会を支える中核世代と言える。彼らは自分の考えを持っ
ており、中国共産党のプロパガンダに服従しない揺るぎない強い心を持っ
ている。

遺憾なことに、習近平政権発足以来、海外の文化コンテンツは厳しく統
制され、中国の門戸は再び閉められている。もしこのまま十数年の間に変
革が起こらなければ、反骨の「打口」世代は年老いていき、中国社会に大
きな反対勢力が現れることはおそらくないだろう>(以上)

中国では、男はマンションを用意しないと結婚する資格を得られないの
だという。武漢肺炎もあって経済がピークを終え“中進国の罠”で低迷ある
いは下降する中国で所帯を持つにはハードルが高くなるばかりだろう。若
者は明るい未来を描けない。

そのためだろう、近年「寝そべり族」という「無理して結婚することは
ない」とか、「自分の代で家系は終わりになる“最後の世代”でいい」とい
う若者が増えているようだ。上述の「打口」もそういう世代だろう。

♪「三畳一間の小さな下宿」「狭いながらも楽しい我が家」・・・日本
なら貧しくても温かい愛の巣があった、その夢を多くの人が持てた時代が
あった。今は生涯未婚率が男23.4%、女14.1%と高くなっている(国立社
会保障・人口問題研究所/2021年度版「50歳時の未婚割合」)。

それが20年後の2040年には男29.5%、女18.7%になり、男の3人に1人、
女の5人に1人が未婚になるという(内閣府「少子化社会対策白書」)。

総務省「令和3年労働力調査年報」によると、 2021年の労働人口(15歳
以上人口のうち、就業者と完全失業者=職安に通う就業希望者を合わせた
人口)は、年平均6860万人で前年比8万人減少し、2年連続の減少になった。

結婚しない人が増え、結婚しても子供を儲けないとか少子化も進み、結
果的に労働人口も減る、その一方で福祉のバラマキが進む、現役を引退し
た老人は手厚い医療で長生きする・・・これでは国力の強靭化どころか、
衰退するばかりではないか。中露北同様に日本などG7諸国なども明るい未
来を描けないようだ。

トウ小平の「改革開放」による資本主義的経済発展政策は、毛沢東流共
産主義への復帰を目指す習近平によってほぼ潰された。しかし、それに反
発する勢力は「打口」世代や李克強派(共青団派)、江沢民派(上海閥)
など少なくないだろう。

習近平は権力を固めるために台日侵略戦争を必要としている。秋の党大
会前に台日を屈服させ、毛沢東と並ぶ偉大なる「中国の赤い星」になるの
が“習近平の夢”なのだ。さらにアジア、インド、太平洋へ「偉大なる道」
を進み、制覇し歴史に名を刻む壮大な世界帝国を目指しているだろう

“習近平の夢”は世界の悪夢だ。ただ、習近平が夢を実現するためには弱
点が多過ぎる。最大の弱みは、紅軍には内戦や小規模の戦争経験はあって
も、近現代の本格的な戦争経験が全くないことだ。長くなるから、それは
またの機会に紹介する。同志諸君「戦」の一字を忘れることなかれ



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★ウクライナ戦争の現状と大局
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            北野幸伯

ロシアがウクライナに侵攻して、もうすぐ半年になります。現状はどう
なっているのでしょうか。

▼戦局
まず戦局を見てみましょう。

約半年が経過し、現状ロシア軍は、
ルガンスク州、ドネツク州、ザポリージャ州、ヘルソン州
を支配しています。ただ、ドネツク州、ザポリージャ州は、州全域を支配
できているわけではありません。


ウクライナ軍は現在、クリミアのすぐ北にあるヘルソン州
を奪還しようとしています。そして、最近クリミアで、爆発が相次いでい
ます。これは、クリミア→ヘルソンの補給をたつためのウクライナ軍の攻
撃を見られています。


プーチンは当初、FSB第5局からの情報を基に、「3日で首
都キーウを落とせる」と考えていたそうです。しかし、現実は、かなり厳
しいことがわかってきました。


▼停戦へのウクライナとロシアの立場


停戦について、ウクライナとロシアは、現状どのような立
場なのでしょうか?ロシア側は、積極的に停戦交渉したいと考えていま
す。ただ条件は、「ロシア軍が占領した土地は、ロシアのもの」。つま
り、ルガンスク、ドネツク、ザポリージャ、ヘルソンは、ルガンスク、ド
ネツクのように独立するか、あるいは、ロシア領になる。

なぜ、こういう話になるのでしょうか?

ロシア国民は、ウクライナ侵攻前から、ルガンスク人民共
和国、ドネツク人民共和国は、「ロシアの属国」であるこ
とを理解していました。ですから、「ルガンスク、ドネツクの独立を勝ち
取った」だけでは、数万人のロシア兵が死んだ意味がわかりません。だか
ら、ザポリージャ、ヘルソンも必要なのです。


ただ、ロシアがザポリージャ、ヘルソンを編入すると、世
界中のロシア擁護派が困ることになります。

なぜでしょうか?ロシア擁護派は、「プーチンがウクライナに侵攻した理
由は、ルガンスク、ドネツクのロシア系住民をジェノサイドから守りたい
だけだ。プーチンに領土的野心はない!」などと主張していたからです。

彼らは、ロシアがザポリージャ、ヘルソンを併合したら、
今度はどうやってプーチンを擁護するのでしょうか?
一方、ウクライナは、停戦交渉を拒否しています。

なぜでしょうか?ゼレンスキーは、大統領として、

・クリミアはロシア領
・ルガンスク、ドネツクは、独立国
・ザポリージャ、ヘルソンはロシア領

といったロシア側の条件を受け入れることは、決してでき
ません。いえ、もしロシア軍が各地で圧勝していて、ウクライナ軍は手も
足もでずボロボロであれば、受け入れるかもしれません。

しかし、ウクライナ軍は、欧米からの軍事支援で、ロシア
軍と互角に戦っている。「勝ち目がある。クリミアも取り戻すことができ
る!」と多くのウクライナ人が考えているので、停戦交渉の必要性を感じ
ないのです。ウクライナもロシアも、「勝ち目がある」と考えている。そ
れで、ウクライナ戦争は長期化しています。


▼欧米の立場


ウクライナを支援する欧米ですが、大きく二つの陣営にわ
かれています。すなわち、「プーチンロシアを打倒せよ派!」と「停戦交
渉派」です。「プーチンロシアを打倒せよ派!」は、アメリカ、イギリ
ス、ポーランド、バルト三国などです。アメリカ、イギリスは現在、ウク
ライナ戦争が原因のインフレで苦しんでいます。

しかし、「ウクライナが勝つまで支援する」という立場は
揺らがないでしょう。イギリスのボリス・ジョンソン首相はまもなく引退
しますが、新首相が誰になっても変わらないはずです。ポーランドとバル
ト三国は、なぜ強硬なのでしょうか?

「ロシアがウクライナに勝てば、次はポーランド、バルト
三国に攻めてくる」と恐れているからです。そして、その恐れは正当なも
のでしょう。「停戦交渉派」は、ドイツ、フランス、イタリアです。彼ら
は、「ウクライナが領土の一部をロシアに譲ってもいいから、早く停戦し
てほしい」と願っています。

理由は、エネルギー(特に天然ガス)のロシア依存度が高
いからです。2020年時点で、ドイツは58%、イタリアは40%、フランスは
20%でした。ユーロ圏のインフレ率は7月、前年同月比で8.9%でした。そ
れでも、バルト三国やポーランドのように、「ウクライナが負ければ次は
俺たちだ」という危機感があれば、ロシアに対して強気を維持できるで
しょう。

しかし、ドイツ、フランス、イタリアは、「ウクライナが負けても、ポー
ランドがある。ポーランドはNATO加盟国。
ロシアでも、NATOを敵に回すようなことはしないだろう」
と考えている。それで、ドイツ、フランス、イタリアは、ロシアに融和的
なのです。

▼中国、インドは?

中国とインドは、しばしば「ロシアの味方」と報じられま
すが、「中立」といえるでしょう。中国のロシア産原油輸入は5月、前年
比で55%も増加しています。

インドは、もっとすごいです。
インド商工省によるとロシアからの原油輸入は2021年の
日量9万バレル(輸入の2%)から、2022年4月には日量
39万バレル(同8%)に増加しました。こちらは、4.3倍増です。なぜ、中
印はロシア産原油を買うかというと、安いからです。

〈 平時であれば、中国の原油の輸入価格はロシア産もサ
ウジ産も大きな差はない。
だがロシアのウクライナ侵攻が始まって以降、両者の価
格差は月を追うごとに拡大している。
具体的には、中国が6月に輸入したロシア産原油の平均価
格は1バレルあたり94.6ドル(約1万2946円)と、サウジ
産の同116.6ドル(約1万5957円)より18.8%も安かった。〉

(東洋経済オンライン2022年8月9日)
一方、中国は、対ロシア輸出を減らしています。
ロイター7月13日を見てみましょう。<中国の6月の対ロシア輸出は4カ
月連続で減少した。ロシアからの輸入は高い伸びを維持した。中国税関総
署が13日発表した統計を基にロイターが算出した。>

<6月の中国の対ロ輸出(ドル建て)は前年同月比17%
減。5月は8・6%減だった。6月のロシアからの輸入は56%増。5月も80%
増加していた。>輸入が高い伸びなのは、原油、天然ガスの輸入が増えて
いるから。

では、対ロ輸出は、なぜ減っているのでしょうか?
<国際的な対ロシア制裁が響き、低い伸びにとどまった。>

(同前)そうなのです。

中国は、欧米からの「二次的制裁」を恐れ、ロシアへの輸
出を減らしているのです。要するに中国は、ロシア産原油は安いから買
う。でも、二次的制裁のリスクがある製品は、ロシアに輸出しないという
のが基本的な立場です。

中国は、ロシアを助けているのではなく、中国自身をたす
けているのでしょう。元モスクワ国際関係大学教授ソロヴェイ氏による
と、「プーチンは、習近平が助けてくれないので激怒している」そうです。

▼まとめ

ここまでをまとめてみましょう。

・ロシア軍はルガンスク、ドネツク、ザポリージャ、ヘル
ソンを支配している(ただし、ドネツク、ザポリージャは州全土を支配し
ているわけではない。)

・ロシアは、「今支配しているところは、ロシアのもの」
という原則で停戦交渉を行いたい。

・一方、ゼレンスキー政権は領土を譲る気が全然なく、
「クリミアも奪還してやる!」と決意している。

・当然、ウクライナは、停戦交渉に消極的。

・ウクライナ政府と同じ強硬な立場なのが、アメリカ、イ
ギリス、ポーランド、バルト三国など。

・一方、停戦交渉をすべきと考えているのが、ドイツ、フ
ランス、イタリア。

・中国、インドは、ロシアの味方ではなく中立。

・中国、インドは、ロシア産原油の輸入を増やしているが、それは単に
「ロシア産が今安いから」。

・一方、中国は、二次的制裁を恐れ、対ロシア輸出を減ら
しているとなります。


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「半導体超強大国」戦略
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            勝又壽良

夢に終わる韓国「半導体超強大国」戦略。日本から盗めなかったシステム
半導体に“世界シェア3%”の壁

韓国半導体は、メモリーと非メモリー(システム半導体)を合計すると世
界2位だが、先端分野の非メモリーではたったの2.9%のシェア(2020年)
に過ぎない。恥ずかしくて、とても「半導体強国」とは言えないのだ。な
ぜ、このようなアンバランスな発展をしたのか?(『勝又壽良の経済時
評』勝又壽良)

プロフィール:勝又壽良(かつまた ひさよし)
元『週刊東洋経済』編集長。静岡県出身。横浜市立大学商学部卒。経済学
博士。1961年4月、東洋経済新報社編集局入社。週刊東洋経済編集長、取
締役編集局長、主幹を経て退社。東海大学教養学部教授、教養学部長を歴
任して独立。
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日本の半導体技術を盗んで成長した韓国
韓国半導体は、メモリーと非メモリー(システム半導体)を合計すると世
界2位だが、メモリー分野では56.9%のシェア(2020年)を占めている。む
ろん、世界一の「強国」である。だが、先端分野の非メモリーでは、たっ
たの2.9%のシェア(同)に過ぎない。恥ずかしくて、とても「半導体強
国」とは言えないのだ。

なぜ、このようなアンバランスな発展をしたのか。

それは、韓国半導体の歴史にある。日本の半導体技術者が毎週、土日の休
日を使ってソウルへ行き「アルバイト指導」した結果だ。サムスンは、こ
ういう違法な形で日本の半導体技術を窃取した。これは、私がサムスン創
業者の李秉普iイ・ビョンチョル、1910~87年)から、日本の私的会合で
直接聞いた話である。間違いはない。

1回の出張料は、1ヶ月の月給に匹敵したという。月に4回サムスンへ出向
けば、1ヶ月で実に4ヶ月分の月給に匹敵するアルバイト収入が、「無税」
で日本の技術者の懐に入った勘定である。日本の給料を含めれば、1ヶ月
で5ヶ月分の収入になった。札束で頬をひっぱたかれた形だった。

韓国が「非メモリー」分野で大きく劣るワケ
日本の技術者の懐は大いに潤ったが、日本の半導体産業は後にメモリー分
野で韓国に圧倒されることになった。

ただ、日本の技術者は非メモリーの技術を教えることはなかった。こうし
て、韓国は、先端半導体であるシステム半導体を自力で開発せざるを得
ず、その結果が世界シェア3%に止まっている背景だ。

韓国半導体は、歪な形で発展してきただけに、「半導体神話」などと仰々
しく言えるはずはない。

現実に、非メモリーでは台湾企業に大きく出遅れている。97.1%は台湾企
業の世界シェア(2020年)だ。メモリー分野でも、中国が「ロウエンド」
(低級品)分野のシェア向上を狙って、巨額投資を行なっている。世界中
から中古の「ロウエンド」半導体製造装置を買い集めているのだ。

韓国は将来、メモリー分野で競合しかねないだけに、安閑としていられな
いだろう。


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重 要 情 報
━━━━━━━
◎実は、今朝ほどこの肝心な点を書き漏らしておりましたので、お詫びし
て改めて投稿します。失礼いたしました。

「国際人とは」を私なりに定義すれば:前田正晶

私が考える国際人とは「自ら現地において他国の文化と思考体系がどのよ
うになっているかを身を以て時間をかけてでも体験し、更に自国の文化と
比較対照して、その違いを十分に認識出来ていて、尚且つその違いを誰に
も解って貰えるように語れる者のこと」である。それに加えて、外国語の
中でも、少なくとも英語だけででも、自分の考えと物の見方を思うままに
表現できるだけの能力を備えているのも必須条件であろう。外国の文化を
知るためには、その国の言語で意思の疎通を図れることが必要な条件にな
ると思っている。

私は更に諸外国の主たる宗教とその歴史を心得ておくことも、国際人たる
者にとっては必要だと思っている。それは、ヨーロッパの諸国を歩いて見
れば、そこで出会うのは圧倒的な存在感を示すカトリックとその歴史であ
るからだ。余談だが、キリスト教信者ではない私は、バチカンのサンピエ
トロ寺院の中に一歩踏み込んだだけで、その荘厳な雰囲気に圧倒されて、
何故か自然に涙が出てきたのには、我ながら驚いていた。同じ集団にいた
カトリック信者の若き母親と娘さんは、それこそ「涙があふれ出て止まら
ない状況」だった。


◎◇◆◇唸声の気になるニュースとストリートビュー 2022年8月21日◇◆◇

▼唸声一行日誌/今週の気になったことを一日一行に

08/15(月) 靖国参拝、韓国高官が一定の理解?騙されてはいけない!

08/16(火) コロナ感染の全数把握見直しへ動くには一日感染数世界一では?

08/17(水) オリンピックは金まみれ、小モノではなく本体をやらねば!

08/18(木) ロッテ百貨店最後の一店舗も中国から撤退へ、愛国消費?

08/19(金). 北朝鮮、韓国の支援案を一蹴「愚の骨頂」と与正、悪口は超一流

08/20(土) クリミヤ半島の黒海艦隊司令部へドローン攻撃。ロシアは認め
ず?

08/21(日) ダイソー真似た中国のメイソウが日本風を止める?名前変えた
ら!


今週号は以下をご覧下さい
https://ameblo.jp/unarigoe/entry-12759901602.html

今週の一言
ハウステンボスが900億円で香港の投資会社に売却だとか。HISがV字回復
させた当時、澤田氏の講演でハウステンボスへの思いを聞きました。手放
してしまうには惜しいとも思いますが、コロナ下でHIS本体も厳しいので
しょう。数十億円の投資が900億円に化けるのですから、ビジネスとして
は申し分ないのでしょうが、かつての香港ではなく、中共香港ですから、
日本の名所を中共に売り渡すようなものです。日本企業にそんな元気はな
いのでしょうか?それともそれほどの価値はないと考えているのでしょう
か?スリランカの心配をしている場合ではありませんよ!

唸声千流<基地近しシナノテンボス規制なし?>


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身 辺 雑 記
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22日の東京湾岸は晴。

渡部亮次郎わたなべりょうじろう86歳。

元NHK政治部記者。当時「文芸春秋」に「赤坂太郎」で
政治評論を書いた。1字10円だった。

仙台、盛岡局勤務の後、東京の政治部へ。河野一郎を
担当。河野先生は酒 を一滴も飲めなかった。毎夜、赤坂の料亭に立ち
寄っていたが、お膳を前にお茶を飲んでいたとは。呑み助の私には想像も
できない。
外務大臣秘書官。その後、社団法人の理事長を18年間。
現在は年金生活者。メルマガ「頂門の一針」主宰者。
 
秋田県生まれ1936年1月13日。どこといって故障個所は無いから100位まで
は生きるだろう。このメルマガの届かなくなった日が私の死亡日です。

兄は81で、姉は91で死んだ。遺伝の話をすれば、 父親は60代に死んだが
母親は98まで生きた。

渡部 亮次郎

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渡部 亮次郎
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