頂門の一針 6247号
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2022(令和4年)年 9月1日(木)
「闘う政治家」安倍元首相との違い:八幡和郎
ひろゆき絶賛の河野太郎:たいらひとし
モノマネ中国の時代を終焉させた:牧野武文
中国がロシアから金購入を48倍:宮崎正弘
重 要 情 報
身 辺 雑 記
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頂門の一針(まぐまぐ)
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「闘う政治家」安倍元首相との違い
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八幡和郎
【逃げるな!岸田政権】 敵をつくらない♀ン田首相、先回りして批判
の芽を封じるが「旧統一教会問題の対応はいただけない」
「命を狙われて初めて政治家」
大阪府知事になって間もない橋下徹氏に、安倍晋三元首相がこう言ったそ
うだが、安倍氏は本当に「闘う政治家」だった。
果敢に衆院を解散して民意を聞いたから、反アベ勢力は「選挙に勝っても
少数派を軽視するな」「過半数取っても議席が減ったら退陣しろ」「野党
票と棄権を合計したら与党の得票より多い」などと、民主主義を否定する
ような批判しかできなかった。
また、外交でも内政でも、安倍氏は自ら先頭に立って、共通の価値観を持
つ国々や、自分と志を同じくする政治家、支持者を守った。だからこそ、
世界から信頼され、「安倍首相の時代は日本が世界を主導した」と、大宰
相として尊敬された。
国内では、これまでの首相が、かつては進歩派、最近では「リベラル」と
称する人たちの顔を優しく立てて、なれ合っていたのに対し、安倍氏は遠
慮せずに彼らと戦った。
私はきょう(29日)、『安倍さんはなぜリベラルに憎まれたのか 地球
儀を俯瞰した世界最高の政治家』(ワニブックス)という追悼本を刊行し
た。書名はそういう思いがあるからだ
一方、岸田文雄首相は敵をつくらないし、自称リベラル派の顔も立てる。
むしろ、先回りして批判の芽を封じる安全運転で、衆院選と参院選を乗り
切った。
ところが、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)問題の対応はいただけな
い。最大派閥・安倍派を牽制(けんせい)するメリットを感じたのかもし
れないが、自民党の政治家だけでなくさまざまな人たちを広汎に「魔女狩
り」の猛火にさらしてしまった。
特に、地方議員や党外の人々にまで及んでいるのは、来年春に統一地方選
挙を控えて、党の総裁としての「鼎(かなえ)の軽重」を問われる。
今回のケースでは、岸田首相が「殺人犯の狙いに応えるような印象はあっ
てはならない。一方、社会的に問題を起こしている団体一般に対し、どう
するかという観点から厳しく反省・対処する」「ただ、これまではマスコ
ミでも、関係する団体も含めて『一切接触すべきでない』とまでは認識さ
れていなかったのでないか」と早く言うべきだった。
いまの段階でなら、「とりあえずの措置として、閣僚などは、一切関係者
と接触させない。国や地方の議員にも自粛を求める」「一般的なガイドラ
インを超党派で議論すべきだ」「外国と不明朗な関係にある団体は特に問
題にすべし」とでもいえばいい。
拉致やスパイなど、北朝鮮や中国、その他の国々の工作に使われそうな団
体は多い。旧統一教会も、日本で集めた多額の資金を、日本の利益になる
とは思えない目的のために、海外で使っていると伝えられることこそ、問
題なのではないのか。
安倍氏への糾弾が不当であることは、明日、論じたい。
■八幡和郎(やわた・かずお) 1951年、滋賀県生まれ。東大法学部
卒業後、通産省入省。フランス国立行政学院(ENA)留学。大臣官房情
報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任し、退官。作家、評論家と
して新聞やテレビで活躍。徳島文理大学教授。著書・共著に『家系図でわ
かる 日本の上流階級』(清談社)、『令和太閤記 寧々の戦国日記』
(ワニブックス)、『安倍さんはなぜリベラルに憎まれたのか 地球儀を
俯瞰した世界最高の政治家』(同)など多数。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文
夕刊フジ令和4年8月30日採録
C53C01CD864443968A77090E78B830B2.jpg
添付ファイル:
C53C01CD864443968A77090E78B830B2.jpg 5.2 KB
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ひろゆき絶賛の河野太郎
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たいらひとし
「霊感商法検討会」は統一カルトを一掃するか?“魔女狩り”が口癖、紀藤
弁護士を叩く謎ツイ垢の正体は…
統一教会問題にくさびを打つことになるのか? 29日17時半から、河野太
郎デジタル大臣(59)が立ち上げた「霊感商法検討会」の初会合が開かれ
る。国会の「統一教会汚染」が取り沙汰されている中、岸田内閣として
は、この騒動は「なかったことにして」一刻も早く収束させたいはず。し
かし、良い意味で“空気を読まない”河野大臣の行動力に、ネット掲示板2
ちゃんねるの開設者で実業家の「ひろゆき」こと西村博之氏(45)は
「あっぱれ」とエールをおくっている。しかし、河野大臣の「国民の総意
に基づいた発案」とも言うべき検討会の設置に寄せられる期待も大きい
が、参加する委員に対しての風当たりも強いようだ。彼らを「妨害するも
の」の正体を探ってみた。
真の“暴太郎戦隊”? 河野太郎氏らは「霊感商法」を退治できるか
河野大臣は統一教会と閣僚との関係が取り沙汰されたことがきっかけに、
第二次岸田改造内閣でデジタル大臣に就任。 8月26日統一教会問題を解決
するため、消費者庁は「霊感商法党の悪質商法対策検討会」(以下、霊感
商法検討会)の開催を発表した。
同委員には全国霊感商法対策弁護士連絡会で世界平和統一家庭連合(旧統
一教会)の被害者救済に取り組んできた紀藤正樹弁護士(61)や、カルト
問題に詳しい西田公昭立正大学教授(62)、河上正二東大名誉教授
(69)、菅野(山尾)史桜里弁護士(48)、宮下修一中央大学教授、山田
昭典国民生活センター理事長(64)、吉野直子日本弁護士連合会副会長、
田浦道子消費者生活相談員ら8人が選ばれた。
河野大臣は「スピード感を重視して原則オンライン会議で毎週開催し、一
般公開する」と発表。この河野大臣の迅速な行動に、2ちゃんねる開設者
で実業家のひろゆき氏もTwitterで「河野さんらしくて良き」とエールを
送った。
ひろゆき氏の指摘通り、自民党と統一教会が「ズブズブ」の関係であるの
は明らかであり、岸田内閣としては静かにフェードアウトしたいに違いな
い。そこで、河野大臣を「自民党内の悪役」にして、ここで一気に膿を出
していくのか? それとも何らかの「黒幕」からストップがかかってしま
うのか。29日夕方にYouTubeで公開される「霊感商法検討会」に注目が集
まっている。
「魔女狩り」が口癖。紀藤弁護士を猛烈にバッシングする輩の正体は?
そんな動きの中で気になるのが、30年に渡り統一教会の霊感商法で戦った
紀藤弁護士に対するネットバッシングだ。
紀藤氏のツイートには必ず、紀藤氏の発言を全否定し「宗教弾圧だ」「魔
女狩りだ」と否定するリプを送り続けている粘着質の輩が存在している。
たとえば、統一教会の信者が日テレ「24時間テレビ」のボランティアス
タッフとして入っていた件について、日テレ系列局の読売テレビ「ミヤネ
屋」に出演している紀藤氏に対して「説明責任を果たせ」と迫ったり、
「統一教会をバッシングするのは安倍元首相の功績を否定する勢力のせい
だ」などと陰謀論めいた理論をふりかざしたり、論拠不明な発言が多い。
こうした批判を繰り返しているアカウントを独自に調べてみると、どんな
人物なのか特定することもできない、怪しい「捨て垢」ばかりであった。
2021年にも、Twitterのアカウント「Dappi」(現在は削除)が、虚偽の情
報をツイートし、立憲民主党の議員から訴訟を起こされ、ある企業が関与
していた疑いが表沙汰になった事件があった。
「Dappi」は森友学園問題の公文書改ざんによる職員自殺を「立憲民主党
の議員2人の恫喝が原因」と虚偽の情報を流すなどしていたことが大きな
問題となっていたのである。このように、デマを大量に拡散するなど、ど
んな卑劣な手段を使っても「敵」を陥れようとする人間がいるらしいのだ。
期待がかかる霊感商法検討会
いったいどんな人物が紀藤氏をバッシングしているのだろうか。一部はネ
トウヨや保守派などの「自称・普通の日本人」らによるものだろうが、
「組織的に動いている集団」であることは優に想像がつく。
さる筋の人々の間では、紀藤氏は「神の教えに背く悪魔=サタン」と呼ば
れているという。こんな妨害に何度も遭っているであろう紀藤氏にとって
は、こんなツイートなど痛くも痒くもないはずだ。 河野大臣の英断が実
を結ぶのか、それとも巨大組織の軍門に降ってしまうのか……その行く末を
見守りたい。
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モノマネ中国の時代を終焉させた
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アリババ、テンセント、Zoomの台頭。中華圏スタートアップがシリコンバ
レーを越える日=牧野武文
日本人の中には、中国はパクリ商品だらけの国というイメージを持つ人は
多いだろう。しかし、中国はモノマネから完コピの時代を経て、オリジナ
ルビジネスの開発するようになり、驚くスピードで進化を遂げている。こ
れからは中国から新しいサービスが生まれる時代となっていきそうだ。
(『知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード』牧野武文)
プロフィール:牧野武文(まきの たけふみ)
ITジャーナリスト、フリーライター。著書に『Googleの正体』『論語な
う』『任天堂ノスタルジー横井軍平とその時代』など。中国のIT事情を解
説するブログ「中華IT最新事情」の発行人を務める。
この記事の著者・牧野武文さんのメルマガ
Copy to Chinaとは「コピーして中国に」という意味です。80年代から始
まった中国の改革開放は、さまざまな技術、ビジネスモデルを海外からコ
ピーすることで始まりました。これはかつての日本でもそうであったよう
に、どの国の発展過程でも最初はコピーすることから始まります。ちょう
ど、ギターを始めた中学生が著名な曲の完コピを目指すのと同じです。
しかし、もはや中国はCopy to Chinaではなくなり、独自に新たな技術開
発、ビジネスモデルの構築ができる国になっています。と言っても、まっ
たくコピーがなくなっているというわけではありません。なぜなら、いか
に斬新なビジネスであっても、そのビジネスが今までまったく存在しな
かった100%オリジナルということはあり得ず、既存のビジネスモデルに
ヒントを得て、課題点を解決するなどして、新しいビジネスモデルが生ま
れてくるからです。
アマゾンも模倣ビジネス
例えば、世界で最初のECサイトがどこであるかはもはやわからなくなって
いますが、最も成功をしたのは、オンライン書店からスタートしたアマゾ
ンであることは疑いはありません。アマゾンは玩具や家電などにも取り扱
いを広げ、総合ECとして世界中で利用されています。
では、アマゾンはそれまで誰も考えつくことのないビジネスだったので
しょうか。そうではありません。米国人であれば、シアーズ・ローバック
のメールオーダーという先行事例を誰もが知っています。カタログを見
て、郵便で注文をすると商品が宅配されてくるというカタログ通販です。
サービスの開始は1893年で、130年前のことです。NHKでも放映され人気と
なったテレビドラマ「大草原の小さな家」は、まさしくシアーズのメール
オーダーが始まった西部開拓時代にあたり(原作では少し時期がずれてい
ます)、劇中にメールオーダーの話が出てきます。子どもたちが近所のお
手伝いをしてお小遣いを稼ぎ、駅前の雑貨屋でカタログを見ながら、クリ
スマスプレゼントを探すというシーンです。その様子は、今の子どもたち
が、アマゾンで玩具を探している様子とそっくりです。
さらにシアーズは、家の通販まで始めました。家の組み立てキットを鉄道
を使って駅まで配送し、地元の大工に建ててもらうというものです。大陸
横断鉄道の物流を利用した通信販売だったのです。シアーズは当時から
「買えないものはない」「満足いかなかったら全額返金」を強調していま
した。
アマゾンを創業したジェフ・ベゾスがシアーズのメールオーダーを知らな
いはずはなく、アマゾンの創業時には大きなヒントになったはずです。し
かし、だからと言って、「アマゾンはシアーズのパクリ」と言ったら、多
くの人が一笑に付すでしょう。確かに、最初のアマゾンはシアーズのメー
ルオーダーをオンラインオーダーに逐語翻訳しただけだったのかもしれま
せんが、その後、オンラインの特性を活かしたり、消費者の特性により改
善を加えたりして、もはやシアーズとはまったくの別物になっています。
アリババとebayの戦い
ビジネスというのは、市場の要求に応じて常に変化をしていくもので、こ
の変化をしないビジネスは脱落をして淘汰をされていきます。逆に言う
と、ビジネスの最初の発想は真似でかまわないのです。ある優れたビジネ
スを見て、その課題を発見し、改善した形でスタートをする。スタート後
は常に変化を積み重ねていくので、先行事例とはまったく違ったビジネス
に成長する。それが業界全体を進化させることにつながります。
中国のテックジャイアントを表す言葉BATは、百度(Baidu)、アリババ
(Alibaba)、騰訊(Tencent)を指していますが、その始まりは、3社と
も先行事例のコピーです。
アリババの中核事業であるEC「淘宝網」(タオバオ)は、米国のeBayを模
倣することから始まっています。アリババの創業者、馬雲(マー・ユイ
ン、ジャック・マー)は、eBayが中国進出をする前に市場を確保したいと
考え、かなり焦ってタオバオのビジネスを構築しています。2003年に
SARS(重症急性呼吸器症候群)の感染拡大があり、ECにとっては絶好の
チャンスが到来したこともありました。
これはいわゆるタイムマシンモデルです。海外で流行をしているビジネス
モデルを模倣して、オリジナルが進出をしてくる前に市場を確保してしま
うという戦略です。
しかし、eBayの中国進出は思ったよりも早く、タオバオはまだ成長し切ら
ない段階で、eBayと競争をしなければならなくなりました。これがタオバ
オを大きく変えることにつながっていきます。
タオバオは、出店料や販売手数料をすべて無料にしました。eBayは有料で
す。これで出品者を確保しようとしました。出店料も販売手数料も無料で
どうやって利益を出すのか。これは後にタオバオの大きな課題になりまし
た。すでにこのメルマガでも何度も触れていますが、タオバオ参加業者の
間で競争が起きる状態を保ち、広告や有料キャンペーン参加を促すことで
タオバオは収入を得ています。
また、eBayは原則CtoCの個人間取引が基本のフリーマーケットサービス
で、タオバオも当初はCtoCでしたが、中国の市場の特性から小規模小売店
が販売業者として出店する例が多く、実質的にBtoCに近いECとなりました。
このように中国市場の要求によって、そしてeBayとの競争によって、ビジ
ネスモデルがどんどん変化をし、今のタオバオとeBayは取引される商品の
傾向や利用者層がまったく異なるようになりました。中国で最も成功した
タイムマシンモデルの例になっています。
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中国がロシアから金購入を48倍
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和四年(2022)8月28日(日曜日)
通巻第7442号 <前日発行>
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中国がロシアから金購入を48倍にしていた
G7はロシアからの金輸入を禁止した直後からだ
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ウクライナ戦争で、西側はロシアをSWIFTから排除した。オルガル
ヒの経営するアルファ銀行などは直撃を喰らった。ロシアは悲鳴を上げる
筈だった。ところが中国の為替システムCIPSに便乗した上、プーチン
は石油ガ スの代金決済をルーブル建てとしたため、本当のところ、
SWIFTから の排除は十分な効果を挙げていない。
西側の対ロ経済制裁はBRICS諸国などが非協力的であり、アジアで
も日本、韓国、シンガポール以外は制裁に同調せず、ザル法に近くなっ
た。ロシア人で制裁された結果、財政的に致命傷を負ったのは米英、スイ
スな どに資産を隠匿していた新興財閥くらいだった。4月13日の英文プラ
ウダにおやっ? と思われる記事がでていたことを思 い出した。それは
石油ガス代金の支払いをルーブル建てとした背景説明とロシア中央 銀行
の思惑を分析した記事で、ウクライナ侵攻直後に暴落したルーブル が、
すぐに恢復した謎を解く鍵が秘められていた。
本来なら膨大な戦費、西側の制裁によりロシア経済は悪化が避けられな
いだろうから通貨ルーブルは暴落するはずである。
ところが暴落せず、元のレートの恢復が早かったのは、ルーブルが金に裏
打ちされた通貨に早変わりしていたからではないかというのである。ロシ
ア中銀はロシアルーブルをいずれ金本位体制へと移行させ、その前哨戦と
して金1グラムを59ドルに固定し6月30日までを試行期間とした。
そして驚くべき事態が中露間に進行していた。中国が前年比で50倍近い
金をロシアから輸入していたのである。年初来、中国は1088万ドルを支
払って、ロシアから金を購入していた。前年比48倍!これこそカラクリの
謎を解くヒントが含まれている。中国にとってルーブル建ては金の裏打ち
があり、二重のうまみがあるということになる。
ロシアは南アの産金量をこえて、世界最大の産金国(年間300トン)
だ。とはいえ含有率の悪さから再精製の必要があり、需要はそれほどでも
なかった。あまつさえ6月26日、ドイツで開催されたG7はロシアから
の金輸入 禁止で合意し、バイデン政権が追加制裁でロシアからの金の輸
入を正式に 禁止した。制裁に加わらない中国は、このどさくさに大量の
金を購入して 金備蓄を急増させていたことになる。
これは何を意味するのか?
中国が堂々とロシアを支援して石油ガスを輸入し続けており、
SWIFTの隙間を狙ったCIPS(中国主導の通貨交換送金システム)
の拡充が図られている。大げさではなく中国は欧州がユーロで結束したよ
うに、人民元決済ブロックを構築し、その一方で、うまく実現するかどう
かは別としても、金本位制度の復活にも備えていることになる。
□☆□☆み□☆☆□や☆□☆□ざ☆□☆□き☆□☆□
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
【知道中国 2413回】
─習近平少年の読書遍歴・・・「あの世代」を育てた書籍(習79)
▽
『常見眼病的防治』には具体的治療法だけではなく、上海第二医学院付
属新華医院における文革が、次のように記されている。
文革が始まるや、医院にも毛沢東思想を掲げる労働者の宣伝工作隊が乗
り込んだ。そして、「百戦百勝、戦って負けなしの毛沢東思想によって医
療関係者の思想改造を手助けし、彼らの立つべき位置を労働者・農民・兵
士の側に近づけた」と記されている。
だが、毛沢東が説くように「革命とはおしとやかなものではない」の
だ。文革派の武装組織が病院に乗り込み、西欧式科学的医療を進める医者
たちを「ブルジョワ医療路線」「劉少奇路線」と脅し、吊るし上げた挙げ
句の果てに病院から追放する。その過程で上海第二医学院附属新華医院革
命委員会を組織し、病院経営の実権を握った、と考えるべきだろう。いわ
ば文革派が病院経営の全権を暴力で乗っ取ったはずだ。
かくして、「我が病院の眼科関係者は、労働者と軍の宣伝隊の指導と
積極的な支持を受け」、医者、労働者医師、革命的医療関係者が日常的に
みられる眼病の診断・治療・予防の便に供するために、「一九七○年六
月」に「上海第二医学院附属新華医院革命委員会」が『常見眼病的防治』
を編集したというわけだ。
それにしても、なぜ彼らは、こうまでして政治に拘るのか。眼病治療を
分かり易く解説する『常見眼病的防治』のような本にまで政治的主張を持
ち込むのか。ここら辺りに中国人の行動様式の秘密の一端が潜んでいるよ
うな気がする。そこで、彼らの思考回路のカラクリを解き明かそうと拙稿
の回を重ねるこ とになるわけだが、切っても切っても金太郎アメに似
て、読んでも読んで も毛沢東思想だから率直なところウンザリではあ
る。とはいえ、この程度で音を上げたら「敵の術中」に嵌まるだけ。「ど
こま で続く泥濘ぞ」(「討匪行」)ではあるが、その「泥濘」の中に問
題解決 の糸口があると確信する・・・のだが。
『充分発揮筆杆子的戦闘作用』は政治闘争における筆杆子(ペン)の役
割を説く。もちろん上海人民出版社の出版である。
「槍杆子(銃)から政権が生まれる」とは毛沢東革命における鉄則中の
大原則だが、『充分発揮筆杆子的戦闘作用』に目を通せば、毛沢東は筆杆
子以上に槍杆子を重視していたことが判るはず。たしかに槍杆子から撃ち
出される鉛の弾丸は人を容易く殺すことができるが、筆杆子から飛び出す
言論という銃弾もまた、確実であるばかりか効率的に大量に人を殺す。い
や、ジリジリと時間をかけるだけに、こちらの方が残忍・卑劣と言える。
文革時、「資本主義の道を歩む悔い改めない実権派」「中国のフルシ
チョフ」と非難された劉少奇の命を奪ったのは鉛の銃弾ではなく、次から
次へと手を変え品を変え延々と繰り返された筆杆子による攻撃ではなかっ
たか。
筆杆子は精神を撃ち抜く。
『充分発揮筆杆子的戦闘作用』の冒頭を飾るのは中国を代表する革命的
メディアとして文革時に猛威を振るった2紙1誌──共産党機関紙『人民日
報』、解放軍機関紙『解放軍報』、最高理論雑誌『紅旗』──の編集部連名
による「メディア戦線の大革命を徹底的に推し進めよ」と題した論文、い
や過激なアジテーションなのである。
先ず「新聞、印刷物、放送、通信社を含むメディア事業は、悉く階級闘
争の道具である」と切り出し、「その宣伝力は民衆の思想感情と政治の方
向に影響を与え続ける。
プロレタリア階級とブルジョワ階級の間のメディアという陣地の指導権
をめぐっての激越な闘争は、プロレタリア階級とブルジョワ階級の間の、
思想戦線における生死を賭けた闘いである」と続けた後、メディアに関す
る劉少奇の過去の発言を例示しながら、それらが毛沢東に反対し、資本主
義復活を企む陰謀の一環であることを激しく糾弾してみせる。
いまや劉少奇に向かって、筆杆子は一斉に「悪罵」という銃弾を浴びせ
掛けるのであった。
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読
者之声
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(読者の声1)貴誌前号のコメントですが、孫正義も三木谷も生き残りに
必死です。孫氏は先日、アリババ株の大方を売却しました。残りの15%弱
も近々に売却するでしょう。ソフトバンクの米国のエンティティリスト、
株式市場の不調でバンクのビジネスモデルは崩壊、生き残りに必死です。
8月10日のQ2決算発表では、売上高は22Q1の1,479,134百万から23Q1は
1,572,030百万へ、YOYで6.3%増の一方で、純利益は22Q1が761,509百万に
対して、23Q1は△3,162,700百万と大幅赤字となりました。端的に言えば、
株安の影響で、グロース株下落で旗艦のビジョン・ファンドの運用成績の
急激悪化が原因です。次はアームチャイナです。楽天も売上は順調です
が、営業赤字です。
https://corp.rakuten.co.jp/investors/documents/results/
三木谷は無駄と思える通信事業へ巨大投資して大失敗です。EC事業は好調
ですが、楽天銀行と楽天証券をIPOして穴埋めして生き残りを進めるで
しょう。ということで、両社には余裕はない。「ジジ殺し」で有名だった
三木谷は国内に敵が多すぎの国際主義者ですから、日本のために何かやる
というタイプではありません。我々も「ボー」としてるとポイズンワクチ
ンを何度も接種されたり、インフレという名の一律増税で資産が陳腐化す
るリスクがあるし、株式市場もアメリカの金利上昇で親玉の米国市場が危
ないです。Whatif(仮に)、財務省(事務は「BOJ」)が指値オペ止めれ
ば、米株 は急落するでしょう。だから最初から指値オペなんてすべきで
はなかった んです。ソフトランディングを放棄したようなものです。(Z
生、逗子)
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重 要 情 報
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◎「彼らは単細胞なのだ」ー我が国とアメリカとの物の考え方の違い:前
田正晶
先ほどもニュースで民法の離婚後の「親権問題」を如何にするかで意見が
分かれていると報道されていた。また、つい先日は新型コロナウイルスを
2類にするか5類に下げるかで、未だに議論が分かれて決定できていないこ
とを報じていた。岸田総理批判になるかと思うが、現在のような時期に
あっても、総理は防衛費の2%を5年以内になどと言っておられるのも決定
力不足に思えるのが残念だ。
ここに挙げた例が示すように、我が国の慎重に物事を考える思考体系の下
にあっては「イエスかノーか」、「やるのかやらないのか」、「白か黒
か」のような決定を「エイヤッ」とばかりに二者択一で決めてしまうか、
決めようとすることは極めて希である。私にはこのような物の考え方が、
日頃揶揄されている岸田総理の「慎重に検討し」か「周囲の専門家に諮っ
て」という即断・即決しない姿勢に表れていると思って見ている。
私が奇妙に感じていることがある。それは「我が国は民主主義国家であ
る」と何かにつけて強調し、何か事が起きると「それは民主主義に反す
る」との議論が出てくることだ。特に違和感を覚えた例を挙げれば、山上
徹也の安倍元総理襲撃を「民主主義の冒涜だ」という議論が出たこと。民
主主義の長所であり欠点であるのは「多数決」だったのだ。
そう割り切って理解し認識してあれば、こんな論調が出てくることなどな
かったはずだ。「善か悪か」と取り違えているのだ。乃至は「平等か不公
平か」のような考え方は出てこないはずだ。
私は何もアメリカ他の西欧文化圏にある諸国の文化と思考体系を礼賛する
つもりなど毛頭ないが、彼らは二進法的にしか物事を考えられないし、多
数決の原則に従順に従うから、「進むか引くか」のような国家戦略上極め
て重大な事案でも、いともアッサリと割り切って決定してしまうのだ、
「長時間慎重に検討」という過程を経ないで。これは何も賞賛に値する決
定力でも何でもなく、ただ単に「二進法」で考えているだけのことだ。し
かも、そこに過半数の意見があれば尚更のことだ。
ここでは敢えて失礼を顧みずに岸田総理を例に取るが「検討使」と揶揄さ
れている慎重な姿勢こそが「我が国の二進法的に単純に割り切らない思考
体系が解りやすい形で現れている」と見ている。2%の件などは、我が国
を取りまく海外の情勢と、あり得ること指摘されている「台湾有事」を考
慮すれば「5年以内に」などと決定力不足なことを仰っている場合なのか
なと思わずにはいられない。恐らくアメリカ人たちには、岸田氏は
“indecisiveな人だ」と見られていはしないかと危惧する。
私は長い間彼らアメリカ人たちの中で過ごしてきて、彼らの果断な決断力
には初めもうちは敬意を表していた。だが、馴れてくると、そこにあるの
は単なる二進法的思考体系に過ぎないと解ってきた。悪い言い方をすれば
「非常に単細胞」であるのだ。この思考体系の相異を同僚たちと論じあっ
た事があった。面白い議論だった。私は結論として「君等は単細胞なの
だ」と言いたくて、“simple cell”と言って理解されなかったので“single
cell”に切り替えたら通じて「上手いことを言う」(=“Well put.”)」と
なった。
先に取り上げた“indecisive”はジーニアス英和には「優柔不断」と「決定
力不足」とが出ている。岸田総理に是非にとお願いしたいことは「今や果
断な決定力が必要な時期に入っている」と、あらためてご認識願いたいこ
となのだ。重大な決断をなさるのは例えようもなく恐ろしいことだろう
が、逡巡されては国を危うくしかねない危険性さえあるように思えてなら
ないのだ。
ここは一番“single sell”になるご決断をお願いしたいのだ。「何だ。こ
れが言いたかったのか」と言われそうだ。
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身 辺 雑 記
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1日の東京湾岸は雨。
渡部亮次郎わたなべりょうじろう86歳。
元NHK政治部記者。当時「文芸春秋」に「赤坂太郎」で
政治評論を書いた。1字10円だった。
仙台、盛岡局勤務の後、東京の政治部へ。河野一郎を
担当。河野先生は酒 を一滴も飲めなかった。毎夜、赤坂の料亭に立ち
寄っていたが、お膳を前にお茶を飲んでいたとは。呑み助の私には想像も
できない。
外務大臣秘書官。その後、社団法人の理事長を18年間。
現在は年金生活者。メルマガ「頂門の一針」主宰者。
秋田県生まれ1936年1月13日。どこといって故障個所は無いから100位まで
は生きるだろう。このメルマガの届かなくなった日が私の死亡日です。
兄は81で、姉は91で死んだ。遺伝の話をすれば、 父親は60代に死んだが
母親は98まで生きた。
渡部 亮次郎
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渡部 亮次郎