頂門の一針 6264号
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2022(令和4年)年 9月18日(日)
EUもウイグル産品排除へ:有本香
エリザベス女王を不快にさせた:黄文雄
日台は“戦争孤児”の義兄弟だ/3:シーチン”修一
各国がNPT 会議で痛感した:伊勢雅臣
中国へのハイテク輸出禁止に署名:宮崎正弘
重 要 情 報
身 辺 雑 記
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頂門の一針(まぐまぐ)
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EUもウイグル産品排除へ
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有本香
【有本香の以読制毒】EUもウイグル産品排除へ 日本だけが取り残され
る恐れ…29日に証言集会「日中友好50年」が育てたモンスターによる加害
の実情
中国・新疆ウイグル自治区にある収容所の外壁(AP)
欧州連合(EU)欧州委員会は14日、強制労働によって生産された製品の
EU市場での販売を禁止する法案を発表した。中国、特に新疆ウイグル自
治区での、主にウイグル人の強制労働問題を念頭に置いた策とみられる。
本コラムではこれまで、昨年末に米国連邦議会が「ウイグル強制労働防止
法」を成立させ、今年6月に施行させたことなどを伝えてきた。米国では
現在、原則として、ウイグルの産品の輸入を禁止しており、その対策の1
つとして、需要の大きい太陽光パネルについて、東南アジア4カ国(カン
ボジア、マレーシア、タイ、ベトナム)からの輸入関税を免除するという
大胆な策まで打ち出している。
今般の欧州委員会の法案発表は、この米国を追う動きだ。法案は今後、加
盟国や欧州議会の同意を経て成立し、その2年後から適用されるという
が、日本企業にも影響が出る可能性は大きい。
ついに世界は、「人権保障」を、ビジネスを行う上での最低条件に定める
段階に来た。中国の強制労働問題対策に積極的とは見えない日本政府と、
対中非難決議すらまともにできないわが国の国会は、一体どうするつもり
なのか。
政府を擁護する気はないが、日本政府は7月19日、1957年の「強制労働の
廃止に関する条約(第105号)」の批准書を国際労働機関(ILO)に寄
託している。日本はILO加盟国の中で177番目の批准国となり、来年7月
には、同条約が日本国内で発効する。
「強制労働廃止条約」を批准した国は、すべての分野において強制労働を
廃止し、かつ利用しないことが求められる。つまり日本国内に強制労働を
存在させないのはもちろんのこと、今後、日本企業が、例えば中国で製造
したもののうち、強制労働が含まれる疑いを排除できない製品は、日本に
輸入し流通させられないばかりか、米国や欧州へ輸出することも不可能と
なるのだ。
この厳しいビジネス環境の変化への対応、対策は、個々の企業や業界任せ
で可能なことではない。筆者の取材の範囲だが、日本企業の多くが、世界
のこの動きに明らかに戸惑っている。
いまこそ政府、岸田文雄政権が強力なリーダーシップを発揮して、国内の
ルールやガイドラインの整備を急ぐべきである。
そして、わが国の国会が優先して論ずるべきことの1つが、これではない
か。間違っても、安倍晋三元首相の「国葬(国葬儀)」に難癖をつけるこ
とではない。
ちなみに、ILOは12日、今日の世界全体で約2760万人もの人々が強制労
働に従事させられている―との推計を発表している。2017年の推計が2490
万人だったことを見れば、EUの果断な動きが、この悪しき現状を意識し
たものであることは明らかだ。
EUでは、強制労働による製品かどうかの調査は、各国がILOなどの基
準に則って行うとされている。ただし、先立ってEUが、強制労働が行わ
れている地域や製品のデータベースを構築する方針とも発表された。
日本だけが、取り残される恐れを強く感じる
わが国のEEZ(排他的経済水域)内に弾道ミサイル5発を撃ち込まれな
がら、経済活動においても世界が大きく変化するこの状況下で、まさか岸
田首相や林芳正外相が、「日中国交正常化50周年」に祝意を寄せるような
ことのないようにと、強く言いたい。
ところで、1972年の「日中共同声明」から、ちょうど50年となる今月29日
の夕刻、在日ウイグル人団体の「日本ウイグル協会」が、中国の強制収容
所から生還した亡命ウイグル人女性らを欧州から招いて「ウイグルジェノ
サイド証言集会」を開催する(=詳細は『日本ウイグル協会』のサイ
ト=https://uyghur―j.org/japan/へ)。会場は、首相官邸からも国会か
らも至近の永田町「星陵会館」、筆者も登壇する予定だ。
29日夕刻には、岸田首相、林外相にぜひとも星陵会館へお出ましいただき
たい。「日中友好50年」が、結果として育て上げたモンスターによる加害
がいかなるものか。その実情をよく聞いてほしいのである。
■有本香(ありもと・かおり)1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒
業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治を
テーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計
画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国
紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国紀」の天皇論』(とも
に産経新聞出版)など多数。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文
夕刊フジ令和4年9月16日号採録
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エリザベス女王を不快にさせた
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黄文雄
「とても失礼」エリザベス女王を不快にさせた習近平国家主席の英国訪問
9月8日、96年の生涯に幕を閉じたエリザベス女王。70年もの間イギリスの
顔として敬愛されてきた女王の死に各国から哀悼の意が寄せられています
が、習近平国家主席がチャールズ新国王に送った弔電からは、英中関係の
現状を窺い知ることが可能なようです。今回のメルマガ『黄文雄の「日本
人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・
黄文雄さんが、中国がイギリスに「格を下げた」公式弔電を送った背景
を、韓国紙の報道を引きつつ紹介。その上で、険悪とも言える英中関係が
この先も改善困難である理由を解説しています。
プロフィール:黄文雄(こう・ぶんゆう)
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学
院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、
評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国
人韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。
【中国】習近平のエリザベス女王への弔意が示す英中・日英関係の今後
● エリザベス女王、安倍氏の葬儀…中国特使を見れば「弔問外交」の等級
が分かる
9月8日、イギリスのエリザベス女王がお亡くなりになり、世界各国から多
くの弔意が寄せられました。
中国の習近平国家主席も、チャールズ新国王に「エリザベス女王は中国を
訪問した初めての君主であり、女王の死はイギリス国民にとって大きな損
失だ」という弔電を送ったことが報じられています。
一見すると、通常の外交儀礼としての公式弔電ですが、韓国の中央日報
は、友好国への弔電に比べて、格を下げたものだと報じました。
この弔電は中国共産党の機関紙である「人民日報」にも掲載されました
が、「北朝鮮樹立74周年祝電」「中国とアフリカ連盟の外交関係樹立20周
年祝電」「アンゴラ新任大統領当選祝電」に次ぐ4番目の扱いであり、外
交的優先順位を間接的に暗示していたというのです。
さすが、中国と1,000年にわたり宗属(宗主国と属国)関係にあっただけ
あり、韓国は中国が示す儀礼の意味については敏感です。かつて李氏朝鮮
は、城郭の増築や皇太子を選ぶ際にも、清の許可が必要でした。中国から
の使者が来るときには朝鮮国王自らが迎恩門に出向き三跪九叩頭の礼で迎
えることが義務付けられていました。それだけに中国が示す「サイン」を
読み取ることに長けているわけです。
中央日報が報じているように、中国では友好的な外国要人を称する際、
「中国人民的老朋友」であるかどうかによって、弔問儀典などに差をつけ
る慣例を行ってきました。たとえばアメリカ大統領として初めて中国を訪
問したニクソン元大統領や、カーター元大統領、パパ・ブッシュ元大統
領、クリントン元大統領などは「中国人民的老朋友」とされてきました。
● 中国人民的老朋友
日本の元総理も意外と多く、日中国交樹立をなしとげた田中角栄元首相か
ら、福田赳夫、大平正芳、中曽根康弘、竹下登、海部俊樹、橋本龍太郎、
小渕恵三、森喜朗、村山富市、鳩山由紀夫、菅直人などの歴代首相が「中
国人民的老朋友」とされてきました。
一方で、靖国神社を参拝したことで中国から反発を呼んだ小泉純一郎元首
相や、国際的な中国包囲網「自由で開かれたインド太平洋」構想を打ち出
した安倍晋三元首相は「中国人民的老朋友」とみなされていないようです。
そしてエリザベス女王も「中国人民的老朋友」ではないうえに、中国共産
党の党大会が控えていることもあり、女王の国葬には最高位級特使を送ら
ないだろうと、中央日報は論じています。もちろん安倍首相の国葬も同様です
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日台は“戦争孤児”の義兄弟だ/3
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“シーチン”修一 2.0
【雀庵の「大戦序章」91/通算523 2022/9/16/金】体調不良で「もうダ
メか?」と苦しんでいた1か月前、看護婦のカミサンの指導で元気を取り
戻し、以来、小生はカミサンに逆らう「厄介者のクソヂヂイ」から只の
「人畜無害のヂヂイ」になった。
それは「成長」か、それとも「退化」か・・・分からないが、まあ加齢
とともに「好々爺」になっていくという諦観とか悟りなのだろう。静かな
晩年・・・結構なことだ
このところ小生は哲学者になりたいなあと思うのだが、人生哲学、経済
哲学、恋愛哲学などなど、哲学はこの世に満ち溢れており、なんだかよく
分からない「正義」と一緒で、彼我により哲学の中身はテンデンバラバ
ラだ。調べたら「デジタル大辞泉」の説明が分かりやすかった。
<(1)世界・人生などの根本原理を追求する学問。古代ギリシャでは
学問一般として自然を含む多くの対象を包括していたが、のち諸学が分
化・独立することによって、その対象領域が限定されていった。
しかし、知識の体系としての諸学の根底をなすという性格は常に失われ
ない。認識論・論理学・存在論・倫理学・美学などの領域を含む。
(2)各人の経験に基づく人生観や世界観。また、物事を統一的に把握
する理念。「仕事に対しての哲学をもつ」「人生哲学」など。
類語:形而上学、思想、主義、理念、信条、信念、人生観、世界観、思
潮、イズム、イデオロギー、精神>
小生の哲学は(2)だな、タフで日焼けした庶民向け。(1)のソクラ
テスは自殺し、ニーチェは精神錯乱で病死した。これは軟弱な青白きイン
テリ向け。
夕べ50年振りに再読し終えた原民喜(はら たみき)の“広島原爆被災三
部作”「夏の花」「廃墟から」「鎮魂歌」は秀逸だったが、若い頃から諦
観流自殺願望の強い彼が図らずも被曝体験をし、それを「必死に書き残し
た」のは天命だったのではないか。被災三部作がなければ彼は只の名も知
られない作家で終わったろう。三部作を書き終えた後は、唯一、最高の理
解者であった奥さんに先立たれたこともあって念願の鉄道自殺をした
(ひっそりと死ねよ、他者に迷惑をかけるな!と小生は思うが・・・)。
米国GHQは原爆で日本を屈服させると早速、日本の核兵器研究所を破壊
した。核兵器は凄まじい攻撃力があり、抑止力効果も抜群、しかも通常兵
器に比べて低コストで済むから「貧者の武器」とも言われている。米国に
よる統治=核の傘が今なお続いている疑似占領下の日本は以来、米国の洗
脳教育により「自前の核兵器=悪」「核なき世界=理想」という妄想のま
まだ。
戦後は核兵器による抑止力があるから先進国間の戦争はなくなった。核
なき世界になれば速攻で第3次世界大戦になる。ウクライナは核兵器を放
棄したからプーチン・ロシアに対する抑止力が無くなり、侵略を受けた。
プーチンは核恫喝をちらつかせている。非核3原則=平和などと洗脳さ
れ、お花畑妄想を抱いている国は中共やロシアにあっという間に併呑され
るのである。
それはさておき、原民喜が命懸けで記した三部作には小生が初めて見る
漢字がうじゃうじゃ(ルビなし!)でびっくりした。戦前のインテリの脳
みそは凄かったなあ、漱石、鴎外、露伴、芥川、谷崎、荷風・・・戦後は
大江?・・・「知」と「痴」の格差があるね。戦前の知性を引き継いだの
は小生の身近では(我が師と勝手に思っている)山本夏彦翁くらいか。
今、上記の(1)の哲学者って今の日本にいるのか? 明治以来の戦前
の教育を引きずっている“朝日に匂う山桜花、純粋日本系”の現役哲学者は
高齢の平川祐弘先生だけになってしまった感じだ。まさに絶滅危惧種。
(1)だろうが(2)だろうが哲学者がどんどん増えるといいが、脳み
そをフル回転させなければ亡国、民族消滅になる「危機の時代」には、良
きにつけ悪しきにつけ強烈なイデオロギー、イデオローグの人材が登場す
るのではないか。幕末でもそうだった。ポスト安倍の人材に期待したい
が、チャーチルみたいな根性のあるタフで狡猾で頭脳明晰なリーダーとい
うのは危機の時代には出て来るものと信じたい。
小生の座右の書である王育徳著「台湾」。彼は日本で客死したが、知
性・寛容・同胞愛・愛国心・気品・行動力に満ちた「戦う学者」だった。
小生は著書を読んだだけだが、そういうオーラと言うのは伝わるものだ。
ピカピカ輝いている。
「台湾独立建国聯盟」の2018/8/11記事によると、「王育徳紀念館」が
2018年9月9日開館、なんと小生が「生まれ故郷みたいだ!」と感動した台
南の「呉園」という名園の中、王育徳の生家から歩いて数分のところだと
いう。行ってみたいが、体力的時間的に無理かもしれない。記事にはこう
ある。
<王育徳が生まれたのは1924年、日本統治下の台湾であった。少年時代
から、兄・王育霖と「将来は台湾の為に役に立つ人間になろう」と誓い合
い、共に東京帝国大学に進学したが、終戦後、中国国民党の占領により、
多くの台湾人同様に思いがけない悲運に見舞われた。
検事であった王育霖は2.28事件の犠牲者となり、命の危険の迫った王育
徳は1949年、25歳で日本へ亡命。日本で自由を得た王育徳は、愛する故郷
の為に、でき得る限りのことをするという責任を自らに課し、一生を台湾
の為に捧げたのである。それは台湾語の研究、台湾独立運動、台湾文学の
研究、台湾人元日本兵士の補償請求運動など、多岐にわたるものであった。
1960年に黄昭堂氏らと立ち上げた「台湾青年社」は日本における台湾独
立運動の拠点となり、やがて、世界的な組織となる「台湾独立建国聯盟」
へと発展し、今日に至る。
王育徳は台湾の人々が幸せに民主的に暮らせる社会の実現を願っていた
が、それ故に、国民党政府のブラックリストに名を連ねることになり、一
度も帰国できぬまま1985年、亡命先の日本で亡くなった。享年61であっ
た。そして、この度、亡くなって33年目の命日に、晴れて故郷への帰国を
果たすこととなったのである・・・
紀念館展示説明は全て中国語と日本語が併記されているが、第2室だけ
は王育徳の遺志を尊重して台湾語表記を併用している。紀念館の内容は、
単なる個人の記録にとどまらず、戦前・戦後を通しての日本と台湾の関係
性も表わすものとなっている>
日本と台湾は、習近平・中共による侵略の危機を前に政治・経済・軍事
での結束を強固にしなければならない。岸田政権の日本政府は、この期に
及んでも「中共をなだめれば戦争を回避できる」と思っているようだが、
愚の骨頂だ。習近平は戦争に勝って「箔」を付け、毛沢東と並ぶ「建国の
父」になりたいのだ。
長尾賢氏(米ハドソン研究所研究員、日本戦略研究フォーラム上席研究
員)の「台湾有事が起きた時、日本は主導権をとれるのか」(ウエッジ
2022/9/3)を紹介する。
<今、台湾情勢の緊張が続いている。そんな中、2022年8月6〜7日、日
本戦略研究フォーラム主催で、台湾危機に関するシミュレーションが行わ
れた。
台湾周辺で危機が高まり、尖閣諸島へも武装した漁民などが上陸し、次
第に台湾への攻撃が開始されるシナリオに基づいて、首相役、各大臣役の
政治家が、どういった対応が可能なのか、検証していく取り組みだ。
首相役には、小野寺五典元防衛相がつき、各大臣役も現役の名だたる政
治家であり、国家安全保障局長には元国家安全保障局にいた専門家が務め
るなど、内部事情に詳しい人が行った検証である。そこから問題点を洗い
出し、実際の危機において、日本の対応能力を高めることができ、大変有
意義な取り組みであった。
筆者もオブザーバーとして入れてもらったので、その意義を感じ、勉強に
なったところが多い。その上でこのシミュレーションをさらにリアリ
ティーを持たせるため、本稿では、筆者が感じた改善点として次の3つの
点を指摘しておきたい。
【意思ある人の意向をどう反映させるか】1点目は、本シミュレーショ
ンでは「日本の民間人が協力する」ということがシナリオになかったこと
である。例えば、台湾有事が迫り、台湾にいる日本人、中国にいる日本
人、沖縄の先島諸島や与那国島にいる日本人を避難させようとするときで
ある。
日本の民間航空会社やフェリー会社などが、攻撃を受けるかもしれず、
協力しないことが想定に入る。たしかに、これは問題としてしばしば指摘
されている。しかし、危機になって、生命が危うい状況に陥った人がいる
とき、本当に日本人は協力を拒否するだろうか。
例えば、第2次世界大戦初期にダンケルクで起きたことは、日本では起
きないのだろうか。当時、フランスに派遣された何万人もの英国軍が、ド
イツ軍に追い詰められ、海岸で皆殺しになろうとしていた。
その時、英国の民間人は自らの船を出して、助けに行ったのである。国
が協力を求めて動いた船もあるが、自ら出ていった船もあった。
英国人だけではない。2020年に中国の襲撃を受けて、インド兵100人近
くが死傷した時、インドでも起きた。貧しい子供たちが、国境地域に行っ
て中国と戦う、と言い始め、集団で家出をして、国境へ行ってしまったのだ。
親たちが慌て、警察へ行き、警察官らが説得して、家に連れ戻した。戦
争という危機に瀕し、何かしなければならないと思った人の、自然な反応
をよく示している。
そういったことは日本でもあるかもしれない。日本人もロシアがウクラ
イナに侵攻して以降、安全保障に関して見方が変わり、ウクライナ人支援
を積極的に行っている。東日本大震災の時に、多くの日本人が、被害者の
ことを思い、協力しようとした時と同じだ。そういう人は珍しいだろうか。
日本の場合、もし仮に、全人口のたった10%しか、協力しようとしな
かったとしても、それは1200万人が協力することを意味する。24万人しか
いない自衛隊に、1200万人の意志が支援するのであれば、例え10%にすぎ
なくても、それは無視しえない力になるはずだ。
その1200万人をどう使うのか、検討しても良いのかもしれない。やる気
のない人をどう説得するか、という視点のみならず、やる気のある人にど
う答えるか、である。
【柔軟で国際的な発想をもっているか】2点目は(シミュレーション
で)日本が対策を検討した際に、国際的な見地が十分にあったかどうか
だ。台湾にいる日本人、中国にいる日本人、沖縄の先島諸島や与那国島に
いる日本人を避難させようとする時、船や飛行機が足りない状態になっ
た。日本の民間航空会社やフェリー会社が協力しないからだ。
その時、閣僚役の一人から「日米豪印『クアッド』の各国から輸送機を
出してもらえないか検討する」という提案が出た。素晴らしい提案だと思
う。ただ、この発想は、もっと先に進んだものにしてもいい。
もし軍用輸送機が必要なら、世界には、民間軍事会社がある。そういっ
たところに依頼して、輸送機と乗員を送ってもらうこともできるのではな
いか。
そもそも、日本の船についても、船員の多くには外国人が沢山いるので
はないのか。そのリスクに見合う給料を受け取ることができるならば、多
少のリスクは覚悟のうえで、船を操縦することに挙手する船員が出てくる
可能性がある。
外国人に、日本のために命を懸けろと要求するような任務は無理かもし
れない。しかし、戦争が始まる直前に、避難民を避難させるための乗員だ
とすれば、よりリスクは低い。もし日本人が、日本人を助けるために、そ
の程度のリスクも負えないのならば、外国人ではどうか。そういった国際
的で、柔軟な発想が、もっとあってもいいのではないか。
【危機における主導権をとれていたか】3点目は、中国がすべてを決め
て、日本がそれに対応するために奔走するという、受け身の姿勢だったこ
とだ。つまり、戦いなのに、主導権をとれていないのである。これでは、
負けるのではないか。
フォークランド紛争について描いた映画に『マーガレット・サッチャー
鉄の女の涙』(2013年)があり、当時の議論を短くまとめている。そこの
議論で、「エスカレーションが起きるなら、われわれから起こした方がま
しだ」という表現が出てくる。
これはどういう意味だろうか。これは戦いにおいては「主導権をとらな
いと勝てない」という意味である。
今回のシミュレーションを見てみると、常に中国が攻撃して、日本は対
応に追われる。どのような状況を作り出すかは、中国がすべて決めるので
ある。これで、いいのだろうか。
サッカーであれば、防御しかしていないチームは、勝つことができな
い。攻撃しているチームが、常にどこを攻撃するか、決める。どのような
試合運びにするか、も決める。防御だけでは勝てないことは、常に考えて
おく必要がある。
そのような状況において、日本側の問題点は何か。それは、法的にも、
装備にもあるだろう。
日本では、自衛隊の行動に関する法律は、「ポジティブリスト」で書か
れている。どのような状況で何をしていいか書いてある方式だ。これは逆
に言えば、そこに書いていないことは、やってはいけないのである。
一方、他国では、「ネガティブリスト」で書かれている。軍隊が何を
やってはいけないか、書かれており、それ以外は、やっていいのである。
これだと政府は、柔軟に軍隊を動かして対応する。柔軟に動ければ、戦い
で、より主導権をとれる。
装備品についても、問題がある。今回のシミュレーションにおける日本
は、防御しかしていない。攻撃力がなければ主導権は取れない。
今、日本は、敵の攻撃に対して反撃する能力の保有を検討している。例
えば、長射程で、陸地を攻撃できる、巡航ミサイルの保有を考えている。
つまり、防御だけでなく、攻撃を行うことを考えているのだ。
それは戦いにおいて主導権をとることにつながる。日本に攻撃力があれ
ば、中国は、日本から攻撃を受けるかもしれない、そう想定して、駆け引
きを考えるだろう。中国としては、日本が中国のどこを攻撃するか分から
ないから、かなり広い範囲を防御せざるを得ず、困るだろう。
ただ、日本の攻撃力は限定的だ。中国に比べ、予算がないからだ。だか
ら、効率的な方法を考える必要がある。
巡航ミサイルを水上艦に搭載すれば、中国は、その位置を正確に把握し
てしまい、日本がどこを攻撃するか、簡単に予測されてしまう。しかし、
同じ巡航ミサイルを日本の潜水艦に搭載して運用するならば、中国は、日
本がどこを攻撃するか、わからない。
仕方ないから、中国は広い範囲に防衛線をはり、戦力を分散させるだろ
う。巡航ミサイルを潜水艦に搭載するほうが、水上艦に搭載するよりも、
日本が主導権を握りやすいことになる。
シミュレーションでも、こうした反撃能力の運用についても検証してほ
しかった。
【「負けない」ために準備を】今回のシミュレーションは、大変意義あ
るものであった。しかし、実際に検討してみると、日本が台湾有事に対応
できるのか、不安になるものでもあった。戦争が避けたくても避けられな
い可能性が出てきたとき、日本には、重要な問いがあるはずだ。
次の戦争も負けたいか・・・それだけは、避けたい>(以上)
「次の戦争も負ければ、今度こそ日本は共産主義国になれる、中共ガン
バレ!」という日本人は20%ほどいる。これは立憲共産党の得票率であ
る。彼らは北海道と沖縄でかなりの影響力を持っている。「一度アカ、一
生アカ」で、労組などアカの人脈で20代から飯を食っており、相変わらず
マルクス・レーニン・毛沢東を敬い、自民党や経済界など自由民主・資本
主義経済・政治を良しとする人々を憎み、日本での共産主義革命を願って
いる。
1960年代の初め、経済をぼろぼろにした毛沢東は責任を取らされてお飾
りになっていた。経済推進派の劉少奇やトウ小平が権力を握ったが、毛沢
東は復活のために政敵を叩き始めた。経済発展を進める劉少奇らを資本主
義に走る「走資派」とレッテルを貼り、無知蒙昧な若者を煽って「プロレ
タリア文化大革命」と称する内戦を煽ったのだ。
この時期に毛沢東は国際的孤立を避け、共産主義国を増やすために対外
プロパガンダを盛んにする。「孤立を恐れて連帯を求め」たのだ。日本か
らも多くの人を呼び寄せて毛沢東・中共は「貧しいながらもこの世の天
国」をアピールした。
その招聘を受けて欧米や日本からも多くの識者や若者が訪中した。大江
健三郎もその一人で、多分、日本ペンクラブあたりの一員として訪中した
のだろう、大いに感動して著書「厳粛な綱渡り」にこう書いている。
<北京の青年は明るい目をしている、ほんとうに明るい目だ。広州から
長い汽車の旅の最後の夜、ぼくはやはり明るい目の鉄道従業員の青年と話
していた・・・
北京にはなんと多くの明るい目があふれていることだったか。歴史博物
館で、中国の歴史を説明してくれた案内係の少女も、この明るい目の種族
の一人だった>
大江は戦争末期、小学校に派遣されていた軍人教官に「お前はお国のた
めに戦うか」と聞かれ、「はい、戦います」と速攻で答えるのがルールの
場面で躊躇っていたらビンタをくらい、それ以来、日本が大嫌いになっ
た。当時、つまり戦時の少国民はどこの国でも勝利を信じる「明るい目」
でなければ異端者で、それでないと家族全体が白い目で見られ、まずいこ
とになった。
良いか悪いかという平時の次元ではなく、国難という戦争の火事場では
心を一つにして戦うのがルールなのである。火に向かってバケツリレーで
水を撒かなければいけないときに速攻で協力しなければ「非国民」になっ
てしまう。それはどこの国でも一緒、ウクライナでも「親露派国民は敵
だ」と叩いているはずだ。「思想信条の自由」は殺すか殺されるかの戦時
には停止される当たり前だ。
北京の青年は明るい目をしている・・・当時訪中した外国人旅行者はす
べて団体旅行で、国営旅行会社の国際旅行社や国家旅游局のエリート中国
人がガイドをする。ガイドは監視役であり、同時に旅行者を中共ファンに
するための工作任務を負っている。「中国は素晴らしい、今は貧しいけれ
ど皆が明るい目をしている、中国万歳、日中友好万歳!」と旅行者を感激
させ洗脳するためにあれこれシナリオを創り、舞台を用意し、役者に演じ
させるのである。例えば――
日本人が観光船を降りて川伝いの道を街へ向かう、そこに釣りをしてい
る爺さんを配し、日本人と話をするようにする。最初は当り障りのない
話、少しづつ暮らしの話、革命で生活が楽になったこと、毛沢東主席への
敬愛、日本への称賛・・・
こうした演出、ヤラセは実に効果があり、疑うことを知らない善男善女
は「中国には明るい未来がある、中国万歳、毛沢東主席万歳、日中友好万
歳!」となるのである。
「これ、ヤラセみたい・・・どう見ても怪しい・・・中共の工作だ!」
と喝破したのは、皮肉にも戦後に日共に乗っ取られた岩波書店の女性社員
だった。それを彼女が本にしたのは、岩波が毛沢東文革派と走資派に分か
れてゴタゴタし始めた頃だったと記憶している。
当時、こういう懐疑派はごく少数で、圧倒的多数は大江健三郎のように
まんまと中共の宣伝工作に騙されたのである。彼らの多くは死ぬまで騙さ
れたままで、まさにズブズブの「一度アカ、一生アカ」。たとえ共産主義
への疑義が生じてもメシ=生活がかかっているから、それを口に出すこと
はない、追放され村八分にされるからだ。
彼らは大阪弁で言う「クズ」、それも最低の「私は正義病」の赤いクズ
だ。夏彦翁曰く「私は真面目な人、正義の人ほど始末に負えないものはな
いと思っている。人は困れば何を売っても許されるが、正義だけは売って
はならない。正義は人を汚す」。
邪悪な“正義”を売ってメシを食っている立民共産党! この手の輩は世
界中に溢れている。第3次世界大戦は世界革命を目指す共産主義を絶滅す
る最終戦争になるだろう。蛇足ながら小生の正義は非売品、畏れ多くも天
の声だからいいのである。ただのビョーキという見方もあるが・・・
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各国がNPT 会議で痛感した
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伊勢雅臣
核軍縮に向けた交渉で、最大の抵抗勢カは中国だということを各国がNPT
会議で痛感した:
(核拡散防止条約再検討、NPT)会議の最終文書案には(岸田)首相の主
張が採用され、「核兵器国は特に、自国の核兵器保有数や政策、能力に関
する透明性向上に向けた措置を追求する」などの記述が入った。
各国が支持した日本の提案の一つが、核兵器の製造に必要なプルトニウ
ムなど核兵器用核分裂物質 ( F M )生産のモラトリアム (一時停止 )を求
める項目だった。政府は F M生産を禁じる兵器用核分質生産禁止条約 ( F
M C T )が制定されるまでの間、モラトリアムを設けるべきだと各国に呼
びかけ、賛同を得た。ところが、中国が強く反対し、最終盤で記述が削除
された。
F M生産をめぐっては、 N P Tが定める核兵器保有国である米国、英
国、フランス、ロシア、中国の 5力国のうち、中国以外の4力国が一時停
止を宣言している。
政府高官は「核軍縮に向けた交渉で、最大の抵抗勢カは中国だというこ
とを各国が今回、痛感したようだ」と振り返る。
「核軍縮 妨げる中国」産経新聞R040905
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中国へのハイテク輸出禁止に署名
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和四年(2022)9月14日(水曜日)
通巻第7462号
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バイデン、次々と中国へのハイテク輸出禁止に署名
無錫生物製剤(バイオ医薬品大手)、香港で53・4%の大暴落
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米国は対中制裁の一環として米国製ハイテク製品、ならびに部品、材料
の輸出に事前審査、許可制を強化する「中国対抗法案」を準備中である。
今秋に議会で成立する可能性が高いとされる。
現行法でも中国企業のブラックリストにしたがって事前輸出承認でス
トップを欠けられた代表例は半導体製造装置(オランダのASML、米国
のアプライドマテリアルズ、ラムリアーチ等)。
出荷寸前に港の倉庫で眠っている事例もある。。
ついでエヌビデオのAIチップが対象となった。
エヌビデオのハイテク半導体が中国に渡らないと、かなり深刻な影響が中
国産業の全体に波及する。
日本がからむのは東京エレクトロンの半導体製造設備などだ。とくに次
世代ジェット戦闘機F35のエンジン部品(磁石の潤滑油ポンプ)に中国
製品が使われていたことが判明し、F35の納入が停止されている。
12日、バイデン大統領はバイオ医薬品と含む新しい規制法に署名した。
これにより中国のバイオ製薬に規制が強化され、斯界大手の「無錫生物
製剤」(WUXI
BIOLOGICS)の香港株式市場で53・4%もの大暴落を演じ、取引
が停止された。
これは香港全体の株価に悪影響を与えた。
□☆み□☆☆□や☆□☆□ざ☆□☆□き☆□☆□
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BOOKREVIEW
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安倍元首相の暗殺は暗黒時代の到来なのか?
日本史を動かした暗殺、暗殺未遂事件の数々
大橋治雄『総理暗殺』(並木書房)
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絶妙のタイミングで、絶妙な題名を関した歴史比較本がでた。対象は
「総理」だから、大久保利通暗殺が嚆矢、ハルビン駅頭で銃殺の 伊藤博
文と続くが、総理以外にも事例は及び、未遂事件も本書では含める。その
代表例が板垣退助、大隈重信等となる。戦後は岸信介、ライシャワー大
使。。。。基本にあるのは、政治家を狙ったテロ事件が、如何にその後の
政治の方 向を変えたかであり、むしろ逆の政治効果をもたらしたケース
が多い。政 治の本質はゲバルト、それは戦争、内乱ならびにテロである。
乙巳の変で中大兄皇子と中臣鎌足は蘇我氏宗家を滅ぼしたが、仏教の興
隆はかえって盛んにとなった。
壬申の乱がおそらく目的(シナ派の排撃)を果たした唯一のクーデタだ
ろうが、本能寺の変(信長暗殺)も、光秀が理想として国づくりは秀吉に
簒奪された。
幕末は天誅の暴風が吹き荒れ、テロは日常茶飯、坂本龍馬、伊東甲子太
郎、清河八郎らが暗殺された。
戊辰戦争で徳川幕府を倒壊させた維新政府もテロ、暗殺の脅威に直面し
ていた。以上のべた暗殺ならびに暗殺未遂事件は本書では扱われていない。
大久保暗殺の前年、新政府の近代化路線に対峙した西南戦争があった。
佐賀の乱、萩の乱、神風連、秋月の乱が導火線となって、西洋化の波に対
抗し、国風の恢復を目標とした動乱の集大成が西郷さんの蹶起だった。西
南戦争で熊本鎮台の襲撃、田原坂から人吉への撤退。そのご砂土原、延岡
と逃避行が続き、可愛岳から城山へのコースをたどる。
西郷さんを担いで桐野利秋が企てた未曾有の内戦だったというのは評者
(宮崎)の分析だが、この内戦の結果は寧ろ近代化・西洋化を早めた。
大隈重信暗殺未遂では条約改正が遠のき、伊藤博文暗殺はかえって日韓併
合を加速させるという結果を導いた。
世界に眼を転じてもシーザーはブルータスに殺されている。爾来、政治
と暗殺は付きもの。現代人が目撃しただけでもJFK、インディラ・ガン
ジー、ラジブ、アキノ、ラビン、カダフィと挙げれば際限がない。
そして7月8日、安部元首相は奈良西大寺駅頭で撃たれた。
評者は、この悲劇を日本武尊に喩え、増上寺からの葬列が途中で雨に見
舞われたことを「古代の神々の涙だった」と比喩した。
さて本書は近代史における暗殺を扱っているなかで、日本の嚆矢を大化
の改新としているが、神話時代に遡って、暗殺がつきものであった。
伊弉諾が黄泉国へ伊弉冉を見舞って正体をみたとき、伊弉冉は怒り、伊
弉諾暗殺隊を派遣した。これが最初の暗殺未遂。やがて天孫降臨の場所を
探す先遣隊も弓で暗殺され、スサノオが流れ着いた出雲を治めることにな
る大国主命は、兄たちに何回も暗殺されそうになる。
神代はともかく、人代となるや、初代カムヤマトイワレビコこと神武天
皇は東征にでて難波でナガスネヒコの迎撃に遭って敗退。兄のイツセは戦
死した。苦戦の果てに吉野を超えて飛鳥の地にはいるや、またもナガスネ
ヒコが待ち受けていた。当時の葛城王朝は、余所者を排除した。
ナガスネヒコは先に天孫降臨したニギハヤヒの女婿であり、神武天皇と
は妥協しなかったため、ついにニギハヤヒの子、ウマシマジに誅せられた。
その神武が崩御し、綏靖天皇が皇統を継ぐが、神武天皇が日向時代にな
した子(手研耳命)が綏靖暗殺を企てて暗殺を謀ろうとしたのだが、返り
討ちとなる。
欠史八代を飛ばして、第十代崇峻天皇の時代、派遣軍をタケハニヤスヒ
コ(武埴安彦)が待ち伏せしており、やはりかえり討ちにあった。
ヤマトタケルは兄を残酷な方法で殺め、その残虐性を懼れた父・景行天
皇の命で熊襲、イズモタケルを『暗殺』し、凱旋する。
つぎに西征を命じられた。駿河国造のヤマトタケル暗殺未遂は草薙の剣で
切り抜けた。 常陸から甲斐、そして尾張へ戻り、次に伊吹山の妖怪退
治、ヤマトタケルは、迂闊にも剣を新妻のもとに置いてでかけたので深手
を負って、鈴鹿あたりでみまかって白鳥となって古市へ帰ったと伝承され
る。しかし真相は拙著『葬られた日本史』(宝島社文庫)で書いたように
伊吹山の豪族、伊夫伎氏との戦闘でやられたのである。
神功皇后は新羅征伐の後、身ごもっていた子を北九州の宇美で出産し、
凱旋の帰路に仲哀天皇の前妻との皇子達が暗殺を企てたため、これも返り
討ち。応神は敦賀へ赴いてみそぎをうけ、地元の神と名前を交換した。
第二十一代ワカタケルこと、雄略天皇は兄の安康が皇后の連れ子に殺さ
れた。直後、兄ふたりとつれ子を匿った豪族もろとも殺害した。さらに皇
統後継最有力のイチヘノオシハを狩りに誘い出して暗殺した。
蘇我氏は政策対立を起こした崇峻天応を暗殺した。
以後、皇統をめぐる熾烈な闘いは有馬、早良、大津、穴穂部皇子、藤原
四兄弟の長屋王謀殺などと続くのである
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読
者之声
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(読者の声1)去年の6月でしたが、エマニュエル・トッド氏も、コロナ
のバカ騒ぎは「玉音放送」で終わらせてはと、提案しています。私も同じ
ことを妄想していました(笑)。旧国鉄赤字の4倍、100兆円ともされるコ
ロナ対策費は、リフレ派の打ち 出の小槌から出るとしても生産的な経済
活性化に寄与せず、多くは経済構 造の不健全な歪みを増大させるのでは
ないか。集団精神病としかいいようのない日本の現状、mRNA人体実験、少
子化は激速し幼児や青少年の知能や情操は、茹でガエル式に、致命的な傷
を受けています。亡国の縁です。安倍さん、菅さんもそれなりに抵抗はさ
れたようです。岸田さんが加藤 氏を厚労大臣にしたのも、脱コロナの主
旨だったという評価もあります が、その加藤大臣が先日「現状でき2類指
定を外せない」と表明。マスゴミが煽り、役人は保身が命なので流され、
国民の健康に一義的責 任ある医クラも、不勉強と封建ギルド体質と利権
志向で、(スウェーデン のようには)歯止めになっていない現状。元厚労
省医系技官だった中村健 二医師は「コロナは嘘の塊」と断じ、政府のコ
ロナ対策の背後には国 際的なしばりがあることを指摘しています。
https://video.fc2.com/ja/content/20211209qHe03KkK
コロナ騒動コロナ対策の元凶として、マスゴミの無恥や日本医クラ全体と
しての無能とならんで、直接的あるいは間接的な、国際的なパワー、WHO
とその背景、メガファーマー、ウォール街などがある?武漢菌がラボで作
られたことも争えない事実です。世界の「悪」は、21 年前の9.11から、
臆面なくなったように感じています。安倍暗殺も?(石川県、半ボケ)
♪
(読者の声2)核自衛論にご質問がありましたので以下ご参考まで。結
論:核自衛は必要性から考えたい。必要なら実現の方法はいくらでもあ
ります。実現のハードルは国民の危機感次第です。
一、核自衛の必要性
これは、ウクライナの事例があります。日本と同じロシアを敵とするウク
ライナは、米英露のブダペスト合意で核ミサイルを廃棄したら、たちまち
ロシアに侵略されました。ウクライナが核自衛していれば、国民と国土は
侵略されなかったでしょう。
二、米軍依存の可能性と限界
現状、日本人は国の安全は米軍が守るとしていますが、どうか。米国の内
政が混乱し始めたので心配です。NYが東京の身代わり被爆をすることは今
でも300%考えられません。米国は自国の安全のために日本の核自衛が必
要なら、当然応援するでしょう。米国は自国第一主義です。
三、実現の方法
イ)技術、費用:可能です。技術は北朝鮮でさえ原爆を開発しています。
費用は、毛沢東は国民がズボンをはかなくても原爆を開発すると豪語して
(?)実現しました。国民の自由と生命は金に換えられません。
一説には3年、三千億円といわれます。原発再稼働で年間4兆円浮きますか
ら安いものです。
ロ)国防戦略:日本は、列島は大陸に近く守り切れないので、原潜核ミ
サイル艦隊の建設しかないでしょう。報復力で国防するのです。元大統領
補佐官ブレジンスキーは半世紀前に、「ひ弱な花日本」で原潜十隻体制、
六割稼働、印度洋と太平洋展開を提案していました。
ハ)国際条約など:これは非常事態なので「例外のない規則はない」と
いうことでクリアできるでしょう。脱退は必要ないでしょう。
ニ)核実験:金を払い外国の核実験場を借りればよいでしょう。(落合道夫)
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重 要 情 報
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◎あらためて岸田文雄内閣総理大臣に奮起を促したい(私が見る岸田内閣
の不安材料):前田正晶
岸田文雄氏については、予てから非公式な経路からの情報でも「力不足で
は?」と懸念する声が党内でも密かに囁かれているとの噂があったと聞い
たこともあった。個人的には、あの30万円給付案が滑ったときに、この方
の政治生命というか将来性は暗いのではと思わざるを得なかった。語り口
でも常に誹りを受けないような具体性に乏しい無難なことばかりで、何を
言いたいのかがので、自信がないのかので、自信がないのかとの印象だけ
が残った。
その岸田氏が突如奮起されて「二階幹事長追い落とし」を唱えて、積極的
に脚光を浴びる位置に登場されたのは意外だったし「案外、この方も何か
良いことをするのじゃないのか。これまでの慎重居士の姿勢は世を忍ぶ仮
の姿だったのか」と見直しても良いのかなと感じさせる何かがあった。と
ころが、現実に総理大臣になられてみれば「聞く力」だの「手帳」など
と、具体的に国民の為に何をやってくれるのかという点では、期待しにく
い方だとしか感じさせて貰えなかった。
「矢張りそうだったのか」と失望感を禁じ得なかった。だが、私は持論と
して「我々国民が民主主義とやらの旗の下での選挙で選んだ総理大臣なの
だから、俺は広島に行って彼に投票した訳ではなくとも、岸田氏に期待し
てお任せすべきである」と考えているので、「何時の日にか」と待つこと
にして来た。
だが、そこに岸田氏の統治能力というか「自分が一国の指導者である」と
の毅然たる態度で臨まねばならない安倍元総理の非業の死への対処、即ち
国葬儀と対旧名統一教会の問題への対応がはかばかしくなく、野党とマス
コミ連合軍に格好の非難攻撃の材料を提供する結果にしてしまった。しか
も、為にする世論調査での内閣支持率が不支持率を下回るところまで持っ
て行かれてしまった。
今頃になって言っても詮無いことだが、岸田総理は旧名統一教会問題があ
そこまでになってしまう前にというか、発生した時点で「私が総理総裁の
責任として、この件に関しては自民党所属の全議員に即刻如何なる形で
も、関連があった者は完全に断ち切れと指示した。今後一切国民の皆様に
疑惑を持たれることはないと保証するので、宜しくご理解を」と、総理大
臣として党総裁としての固い意志と決意を示しておけば済んだことではな
かったのかと遺憾に思っている。
指導者としてグラついていたから、幹事長に党内の議員の身体検査を命じ
て、その結果報告に手間取り、出てきた結果が不十分だったことが野党と
マスコミ連合軍にまたもや付け込む隙を与えてしまったのではないのか。
マスコミは総理には木原誠二という片腕の官房副長官がいると報じるが、
片腕はあの程度の対処法の進言しか出来なかったのかと疑いたくなってし
まう。
国葬儀にしても、Prime Newsにゲスト出演された伊吹文明氏は「閣議決定
に持っていかずに、国会と野党に諮っておけば・・・」とまで言っておら
れた。失礼を顧みずに言えば「聞く力を言われるのならば、閣議にかける
前に先達の意見を訊かれても良かったのではないのかな」と思わせるの
は、岸田総理には何らかの焦りもあったのかと感じている。
私は何度か「優先順位のつけ方に疑義がある」と指摘してきた。その一例
としてNATOの会議に赴かれたのを挙げたい。私には海外出張に重点を置か
れたかに見える動きは、国内の情勢への対処が不十分だとしか見えてこな
いのだ。解りやすい例を挙げれば「円安対策」、「物価上昇」等の国民の
生活に直結しかねない問題への対応は言うに及ばず、今度は「冬場の節電
を」と、今から国民に呼びかける不始末などは論外であると思う。
エネルギー問題を何処まで理解しておられるのかと言いたくもなってしま
う。原子力発電所を幾つだったか動かせと言われたそうだが、報道ではそ
れらの原発は規制委員会が稼働を認めてあったところだそうだ。慎重に事
を運ばれるのも結構だが、国民の生活が少しでも改善される方向になる政
治をされるのが、内閣総理大臣の重大な責務ではないのだろうか。そうと
知ってか知らずにか、エリザベス女王の葬儀への参列は取りやめにされた
のではなかったか。
私は如何なる事があっても、故安倍元総理が言い切られた「悪夢の民主党
政権」を再来させそうな方向にはならぬよう、最善の努力をお願いしたい
のだ。
◎国葬に関して:濱田(三多摩)
反対する人たちは彼らなりにいろいろ理由もあろうが、その理由はどれも
が「国内問題」である。世界から見れば取るに足らない問題(無視せよと
は言わない。保守の人たちの一部にも言い分があるが)。此処は冷静にな
り、世界中が混乱する国際情勢の渦中にあって安倍政治に、或いは安倍
元首相に「何を見たのか?何を感じたのか?」、そういう観点から俯瞰し
て考えるべきではないか?「世界の常識は世界の非常識」という言葉も
あるが、そのような印象を世界に与えていることは事実であり、悲しい、
いや今となっては恥ずべきことである。安倍氏の存在感は、歴代総理大臣
とは比較にならない。岸田首相も手続きに抜かりがあったという批判もあ
るが、彼自身も内心、本心からそう思い信じて、総理大臣の権限を発揮し
て国葬を決断したと想像する(ライバルであるにせよ、彼の心を動かす”
何か”があった)。ひょっとして世界の国々は、口には言わねども、東洋
の神秘の国・日本に対する「何か」を感じて取っているのかもしれない。
それは安倍氏個人の評価に限ったものでもなく・・・。天皇を戴く日本
国、その文化的伝統的な意味合いもあるのではなかろうか。何故なら、今
の世界政治は混沌が支配しており、秩序の蓋然性すらも見えていないから
である。世界の為政者たちは伊勢サミットに出席して、伊勢神宮の霊的雰
囲気も感じ、世界のメディアも、程度の問題もあるが、そこに世界平和の
何かを感じ取って報道したのではなかろうか。伊勢神宮には嘗て神宮を参
拝して感銘した英国の歴史家、A.トインビー博士の遺した石碑がある。彼
は「此処伊勢神宮には、世界中の宗教を統べる統一的なものが存在してい
ると感じる」、こういう意味深な言葉を遺してくれた恩人でもある。博士
は齢60歳を超えて歴史家として或る種の飛躍を得たとも伝えられているだ
けに、この言葉には深い感慨を覚える。この伊勢サミットを実現してくれ
たのも安倍元首相であったということにも、野党は深く想いを寄せるべき
である。狭い了見は禁物である。
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身 辺 雑 記
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18日の東京湾岸は曇り。
渡部亮次郎わたなべりょうじろう86歳。
元NHK政治部記者。当時「文芸春秋」に「赤坂太郎」で
政治評論を書いた。1字10円だった。
仙台、盛岡局勤務の後、東京の政治部へ。河野一郎を
担当。河野先生は酒 を一滴も飲めなかった。毎夜、赤坂の料亭に立ち
寄っていたが、お膳を前にお茶を飲んでいたとは。呑み助の私には想像も
できない。
外務大臣秘書官。その後、社団法人の理事長を18年間。
現在は年金生活者。メルマガ「頂門の一針」主宰者。
秋田県生まれ1936年1月13日。どこといって故障個所は無いから100位まで
は生きるだろう。このメルマガの届かなくなった日が私の死亡日です。
兄は81で、姉は91で死んだ。遺伝の話をすれば、 父親は60代に死んだが
母親は98まで生きた。
渡部 亮次郎
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渡部 亮次郎