2007年08月21日

◆防衛省をめぐる謀略放送


                         渡部亮次郎

先に小池百合子防衛大臣が突如「防衛省の天皇」守屋武昌事務次官(62)のクビを斬ろうとしたとき、夕刊紙「日刊ゲンダイ」は訳知りに「真相」を報じた。

2007年8月12日に「その裏には東京地検特捜部が近々防衛利権にメスを入れるとの情報があり、名簿には守屋氏の名前も取りざたされていて、小池大臣はこれを嫌ったのだ」と。

これに並行して名の通った弁護士がことさらにシーメンス事件を仄めかしたりするものだから、ロッキード・マーティン社が製造しながら、米議会から機密保持のために海外販売を禁止された最新鋭のF22(レーダに捕捉されない)の解禁と結びつけた情報さえ流れている。

結論から言って私は弱り始めた安倍政権に対して引きずり降ろしを図る左翼陣営乃至反主流派の謀略「放送」ではないかという気がしてならない。検察が事件摘発前に予告情報を流す事などあり得ないからである。

日刊ゲンダイが挙げている(検察事情通)とは大手の新聞記者だろう。「検察が重大な関心を寄せているのは、航空自衛隊の次期輸送機CXの搭載エンジンの納入利権のようです」という。

それによれば、この利権は総額1000億円にものぼり、老舗防衛商社の山田洋行と、同社の経営陣が分裂して設立した新会社の間で熾烈な利権争いが勃発。

一度は山田洋行に決った販売代理店契約が突如、新会社に変更になった。大昔のグラマン戦闘機をめぐる商社間の暗闘を思い出させる話では無いか。

「その裏側で防衛省の背広組や政治家が跋扈(ばっこ)したのではないかと噂され、(司法関係者)とは弁護士だろう「検察のターゲットには守屋氏の名前も取りざたされている」と日刊ゲンダイに教えているのである。

守屋氏とは何かのパーティーで見かけた事はあるが、話をした事は無い。東北大出の生え抜き防衛事務次官、在任既に5年目に入っていた。容貌とは裏腹に相当の切れ者だったらしい。津島派所属者の多い歴代長官や大臣を自家薬籠中のものとしてきた。

歴代防衛庁長官や防衛大臣はあまり表面は出てこないが実は「安全保障議員協議会」という任意団体で堅く結束しており、彼らは守屋次官続投を支持していたはずである。それがあったればこそ、守屋氏の大胆ともいえる「反抗」があったのである。


しかし、だからと言って守屋氏が航空自衛隊の次期輸送機CXの搭載エンジンの納入利権如きに軽々に身を投じていたとは信じられない。

まして話が発展して、大正3年にドイツのシーメンス社の行った日本海軍高官への贈賄事件、いわゆるシーメンス事件を結びつけるのは一見すでに、眉唾ものである。あの事件では海軍長老の山本権兵衛首相が率いる山本内閣が瓦解している。

だから「謀略放送」は安倍もいくら内閣改造などのつっかえ棒をしても防衛汚職で倒れるの一言をわざと隠してボディーブロウの効き目を楽しもうとしているのではないか。

戦後でも、安倍総理の祖父岸信介総理がらみで多くの航空機疑惑関与(第1次FX問題)が指摘されてきた。

1957{昭和32}年、国防会議決定の第1次防衛力整備計画に基づく、旧式化した自衛隊の主力戦闘機F-86Fにかわる超音速戦闘機300機の機種選定について、当初、防衛庁は次期戦闘機をロッキードF-104に内定していた。

それが、岸内閣成立後の1958年4月、日本政府はグラマンF11Fを採用決定した。この見返りとして、岸に対して、グラマン社が納入1機あたり1000万円、最大30億円のマージンを支払われたとされる疑惑があった。

資金は、その後の総選挙費用と総裁選対策費として支払われたのではないかと言われる。しかし、実際に1962年から後継主力戦闘機として配備されたのは、一旦覆ったはずのF-104Jである。

1976年、グラマンF-14とMDF-15によるFXで、F-15が採用決定されていたため、当然疑惑が向けられたが、捜査終結に伴いF-14及びF-15は一切捜査されることはなかった。

官民を問わず、航空機選定の度に、数々の疑惑が発生する為、大平首相時代、首相の私的諮問機関「航空機疑惑問題等防止対策協議会」が再発防止として、1979年9月に政治資金規正法改正など14項目を提言した。しかし、自民党内の反発で、具体化はなされなかった。

その後の1980年7月24日 東京地裁判決で海部八郎に懲役2年執行猶予3年の判決。被告原告共に控訴せず、同年8月7日確定。
そういう事件も思い出す。

果たして東京地検の捜査のメスが「省」に昇格して初めて入るのだろうか。どうも弱り始めた安倍政権に対する左翼乃至反対陣営からの謀略「放送」のような気がしてならない。参照「ウィキペディア」2007・08・20
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック