2007年10月20日

◆キャリア廃止は「没」

                       渡部亮次郎

<福田首相がキャリア制度廃止に後ろ向き答弁連発

福田康夫首相と町村信孝官房長官は17日の参院予算委員会で、国家公務員のキャリア制度廃止を柱とした公務員制度改革の流れに後ろ向きの発言を連発した。

「ねじれ国会」という厳しい状況の中で首相は野党への低姿勢に徹しているが、行政改革に抵抗する霞が関(官庁)に対しても配慮をにじませた格好だ。>産経ニュース 2007.10.17 19:32

先代・福田赳夫内閣で共に大臣秘書官として働いた経験からすると康夫総理大臣はキャリア官僚大好き人間。しかも自身、官僚上がりだった父親が呆れるくらい官僚的な性格だ。

康夫氏は男兄弟3人。3人とも早稲田卒業。女の姉妹は2人ともキャリア官僚に嫁いだ。そんな事から判断すると康夫総理大臣はキャリア官僚を無くすことには反対が本心だ。

産経新聞によれば、公務員制度改革をめぐっては政府の懇談会ではキャリア制度は、これまで中央省庁の弊害とされてきたから、これを廃止し、能力重視の採用、人事管理にする方向で一致している。

しかし、17日の参院予算委で福田首相は、キャリア制度の存廃について「決めていません。決めかねる問題だ。民間の場合は業績評価をしやすいが、公務員はできないという根本的な違いがある」と述べ、キャリア制度廃止に慎重な立場をみせた、というのだ。

引退を噂されていた康夫氏を引き戻した最も強力な力は、差別主義者麻生太郎政権誕生をなんとしても阻止したかった元幹事長野中広務氏である。彼が陰に陽に派閥の領袖や森喜朗元首相らを纏めて福田氏を引き戻した。そのキーワードは「元の自民党」であり「反小泉・安倍路線」である。

だとすれば渡辺喜美大臣の作り上げた「キャリア制度の廃止」は小泉・安倍のやった「改革路線」の最たるものであり、「廃止の廃止」こそは新福田政権の嚆矢(はじまり)なのである。

産経新聞によれば、福田首相はまた、内閣府に来年設置される国家公務員の天下り斡旋を一元的に行う「官民人材交流センター」(人材バンク)のあり方に関しても「公務員制度全体を検討している中でどう位置づけるか、しっかりみていく必要がある」と述べ、今後見直しもありうるとの考えを改めて示して私の分析を裏付けた。

<さらに首相は、キャリア官僚の独立行政法人への天下り者数がここ数年で減少している“実績”を強調し「丁寧に(退職官僚の)人生設計をしてあげる必要があるのではないか」とも語った。

一方、町村長官は、政府の公務員制度改革に関する懇談会の最終報告書のとりまとめ時期が、当初の11月から年明けまで2カ月先送りされたことについて「判断の難しい問題。1カ月か2カ月ずれ込んでも大きな問題ではない」「公務員バッシング的な発想でなく、バランスのいい議論をすべきだ」と官僚寄りとも受け取れる答弁をした。

公務員制度見直しなど一連の行革は小泉、安倍内閣で進められてきたが、「福田内閣は摩擦を避けようと霞が関にも低姿勢路線に転換したのではないか」(閣僚経験者)との声も漏れる。>産経ニュース 2007.10.17 19:32

すでに公務員制度見直しなど一連の行革は「没」になったと見るべきだろう。福田内閣が続けば続くほど政治改革は遠くなって行く。小泉氏が理想を本当に持っているなら、やがて「福田打倒」を掲げて再登場しなければならないが、無理だろう。2007・10・18


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