毛馬 一三
1月10日に告示され、投開票日が27日の大阪府知事選挙は、残すところ25・26日の2日間となった。同知事選は、33年ぶりの野党激突構図の下で、有力3候補が最後の激しい戦を繰り広げている。
そんな中、24日までに報道各社が行った知事選の世論調査で、自民府連推薦・公明府本部支持の橋下徹氏(38)が選挙の情勢を先行、このあとを民主推薦の熊谷貞俊氏(62)と共産推薦の梅田章二氏(57)が追い上げている形勢になっていることが、某陣営関係者の話で明らかになった。
橋下氏が先行しているのは、自公組織をほぼ固めてきているほか、とりわけ注目されるのは、無党派層への食い込みが概略50%を越えているのが主因で、他の候補は20%〜10%に止まり大差が付いているという。
大阪の無党派層が、既成政党に無関心、或いは期待を寄せない若年有権者層を中軸にしている点は、他都市と変わりはない。しかし他都市と些か質を異にするのは、「新しモン」、「身近な人気モン」、そして際だった「アンチ権力」という浪速人特有の鋭敏な嗜好が、大阪の特異な無党派層を作り上げているといっていい。
大阪が、「お笑い票」を掻き集めて選挙戦を勝ち取ったタレント首長・議員を誕生させた都市であることは、ご承知の通り。既成政治に反発してきたこうした無党派層が、「お笑いタレント」を支持して庶民派政治家を誕生させたのだ。
漫才タレントの横山ノック氏が参院大阪選挙区で80万〜86万票を集め、99年の大阪知事選で235万を獲得。漫才師の西川きよし氏も参院大阪選挙区で97万〜105万票を得て3期連続でトップ当選している。(読売新聞)
ということは、この「お笑いタレント票」が府内に100万票存在するということになるのだが、橋下氏は既にこの「お笑い票」の無党派層の大半に食い込んでいるということになる。
だから、この無党派層を出来る限り自陣に取り込むことが、今回の知事選の勝利に結びつける秘策だと分かっている梅田、熊谷両陣営では、様々な団体や人脈を通じて、この2日間「お笑い票」の自陣引き付けに必死に取り組むという。
そして橋下氏より不足する知名度に対抗して、両氏は大阪府政の改革を前面に打ち出す政策主張の街頭活動を、東京の党幹部の応援を求めて展開、まだ意中の候補者決めかねている無党派層に訴える作戦に賭けることにしている。
このように大阪府知事選は、最終段階で大阪人特有の気質が支持する「お笑い票」が、選挙の帰趨を決める重要な局面に浮かび上がってきた。(了) 2008.01.24
◆<本稿は、1月25日の全国版メイル・マガジン「頂門の一針」1068号に掲載されました・・・・編集部>
★メイル・マガジン「頂門の一針」 1068号 1月25日(金)
<目次>
・ヒラリーが頭2つリードへ:宮崎正弘
・議員辞職を迫る菅代行:古澤 襄
・ツバメの巣立ち:長崎県の60歳
・薩摩揚に思い出す:渡部亮次郎
・「お笑い票」が鍵!?:毛馬一三
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2008年01月25日
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