2008年03月31日

◆大連立は「小沢提案」と首相

                  渡部亮次郎

<福田首相は30日のNHK番組で、昨年秋に民主党の小沢代表との党首会談で協議した自民、民主両党による大連立の構想について、小沢氏からの提案だったと述べた。

首相は、参院で与野党が逆転した「ねじれ国会」で政策遂行が難航していることに触れ、「小沢代表も、こういう事態はよく察知され、『連立を考えよう』という提案をされたと私は思う。小沢代表と同じ気持ちだ」と述べた。> 3月30日20時58分配信 読売新聞

この点について産経新聞客員編集委員(元政治部長)花岡信昭氏は
ご自身のメールマガジン550号[2008・3・30]で依然、大連立の可能性あり、と以下のように指摘している。

<小沢氏は福田首相からの電話にも出ないそうだから、なんともはやである。

とはいえ、まだ希望はある。福田、小沢両氏は昨年の大連立構想でいったんは歩み寄った仲だ。10、11月に党首会談が2回開かれたことは伝えられているが、実はこれ以外にもひそかに3回程度は会っている。

それまでは疎遠な関係だったが、互いに、よけいなことは口にしない、シャイでぶっきらぼう、といった性格が似通っていることを発見して、「気脈が通じる関係になった」(政界通)ともいわれる。

となれば、大連立構想は完全には消えていないとみるべきだろう。参院で与党は過半数に17議席不足しているから、この隙間(すきま)を埋めるだけの「中連立」という手もある。

日銀総裁人事で福田首相が武藤敏郎(としろう)氏(64)と田波耕治(たなみ・こうじ)氏(68)を相次いで提示したのは、小沢氏の了解があったためという解説もある。

大体が、そういうことでもなければ、民主党が同意しないことが分かりきっている旧大蔵事務次官出身者を提示したりはしない。>

そうであるなら福田発言は、小沢氏の手の内を暴いたに等しくはないか。大連立反対でいきり立っている民主党内の反小沢勢力をさらに刺激し、小沢氏の動きを封じる以外の何物でもないと思えるからだ。

<事態打開に向け、首相は民主党の小沢一郎代表に党首会談を求めているが、小沢氏は「会ってもよいが、かみ合わない」とにべもない。首相は30日のNHK番組で「粘り強くというが粘り気にも限度がある。玄関どころか門前払いという現状ですかね…」とぼやいた。>産経News 31日

福田首相とは昔、福田赳夫内閣で、福田氏が総理秘書官、私が外務大臣秘書官で働いた仲で、性格やクセも多少は知っているが、いわゆる奇策縦横の人では絶対にない。泥縄といわれようと、縄が必要である限り綯う人である。

したがってNHK番組で「暴露」したのは何らかの「波紋」を期待したものでは無いだろう。これによって小沢氏の足を引っ張る事を計算したものでもないはずだ。小沢氏を窮地に追い込めば小沢氏が「反省」でもすると単純に考えたのかもしれない。

明日からボン(ドイツ)でのサミットだという1978(昭和53)年7月14日のパリ祭のコンコルド広場。大統領も到着して行事が賑やかに始まっているというのに、広場を見下ろすホテル・クリヨンで赳夫総理は記者懇談を中断しようとはしない。

記者団は外の騒ぎに気を取られて総理懇談どころではない。それなのにサミットとは、と「勉強」を続ける総理。「彼らはサミットの何たるかをわかっていないから教えてやるべきだと進言したんだ」と康夫秘書官。

ここまで来て分かっていない者にここで教えたって分かるはずが無いという私。意見は一致しなかった。随行した3閣僚はそれを他所に「ポスト福田」をめぐって密談に余念がなかった。

泥棒が既に逃げた後でも縄を綯うというのが康夫総理の性格である。奇策をと願う大方の期待は水泡に帰する事、間違いない。2008・03.31

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