毛馬 一三
桜の満開と好天気が重なり合って、最高の花見日和になったことは、ここ大阪では十数年ぶりのことではないだろうか。
大体、開花が始まっても、折悪しく週末までの間に散ってしまったり、降雨のために土日の花見が出来ない状態がずっと続いてきたが、5日、6日ばかりは、桜の名所・大阪港天保山も旧淀川の大川河畔などでも、早朝から晴天・無風・花冷えもない好天気に、文句ない満開の桜の下で、所狭しと花見宴が開かれた。
仲間からのお声掛かりで、旧淀川の大川河畔側の公園で花見の宴に加わった。十畳位のビニールシートの上にダンボール箱を設え、花びらの重みで垂れた満開の桜の下で、お弁当にビール缶を並べて、ご婦人も加わった11人の宴は始まった。
去年までは火気を使ったバーべキューが宴の主役だったが、今年からはお役所からご法度となり、われわれの酒宴も焼肉の楽しみは急遽中止。
しかし焼肉はなくとも宴は盛り上がるものだ。最近のおつまみは多種多彩、下戸の筆者も、酒量を楽しむ友人たちも、これらを口にほおばりながら思わず酒量は進む。この日の朝梅田の阪神デパートから買い求めてきたお弁当も、おかずの品数、味も予想を超えた出来映えの逸品。食事も最高だ。
11時から始まった宴は、なんと夕方5時前まで続いた。話題は尽きない。橋下府政・平松市政の手ぬるさ批判から騒がしいガソリン税値下げ問題、はたまた足元の地域改善問題にまで、文字通り甲論乙駁。
紙コップ内のお酒やジュースの液の上に、舞い落ちて浮かんだ2〜3片の桜の花びら眺められたことは、人生初めての経験だった。これが花見の醍醐味というのだろうか。
仲間の一人が言った。「こんな花見は、恐らくもう二度と経験出来ませんよ。満開と絶好の花日和、そして心を通わせられる仲間同士の宴。ほとにラッキーでした」。
太閤の「醍醐の花見」の絵巻が脳裏を横切った。太閤秀吉が秀頼、北政所、淀殿、それに大名など約千三百名を従えて催した「醍醐の花見」のことだ。太閤絶頂期の一大行事だが、「桜」を使って「権力の威力と和」を誇示したことには違いは無い。「桜」とはそんな舞台設定にしばしば登場する。
花見の宴とは全く無縁な筆者だが、自然とは人の心をなごませ、和を図る不思議な力を、時間と空間を超えてもなお生きているものだとつくづく考えさせられた。仲間と「桜」に感謝しよう。
2008年04月06日
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