2008年05月08日

◆国賓・公賓・公式実務

                     渡部亮次郎

国賓とは,政府が儀礼を尽くして公式に接遇し,皇室の接遇にあずかる
外国の元首やこれに準ずる者で,その招へい・接遇は,閣議において
「決定」されます。

皇室における国賓のご接遇には,両陛下を中心とする歓迎行事,ご会見,
宮中晩餐,ご訪問があります。

公賓とは,政府が儀礼を尽くして公式に接遇し,皇室の接遇にあずかる
外国の王族や行政府の長あるいはこれに準ずる者で,その招へい・接遇
は閣議「了解」を経て決定されます。

皇室における公賓のご接遇には,両陛下によるご引見や宮中午餐があり
ます。公賓の制度は1964(昭和39年度(池田内閣)に決定された。

「公式実務訪問賓客」とは,外国の元首,王族,行政府の長あるいはこ
れに準ずる者が実務を主たる目的として訪日することを希望する場合,
賓客の地位,訪問目的に照らして政府が公式に接遇し,皇室の接遇にも
あずかる賓客で,その招へい・接遇は閣議「了解」を経て決定されます。

皇室においては,賓客に応じたご接遇が行われています。宮内庁ホーム
ページ)http://www.kunaicho.go.jp/05/d05-01.html

閣議決定: 合議体である内閣の意思決定。閣議における案件処理の中で
は、最も重みを持つ。訂正が殆ど不可能。

閣議了解: 本来主任大臣の権限に属する事項について、それらの事項の
重要性を考慮した上で、閣議に提出して他の国務大臣の意向も聞くこと
が適当と判断されたものについて行われる。

閣議報告: 主要な審議会の答申や省庁の白書等を閣議で披露するような
場合に行われる。

国賓とするかどうかは閣議「決定」,公賓は閣議「了解」。国賓は両陛下
を中心とする歓迎行事,ご会見,宮中晩餐,ご訪問があるが、公賓には
引見や宮中午餐といって両陛下への挨拶と午餐(昼食)どまり。

「公式実務訪問賓客」の接遇はその都度で様々。

国賓・公賓など外国賓客(平成19.20年のみ)宮内庁による。

平成19年

1月
モザンビーク国大統領夫妻(公式実務)

2月
キリバス国大統領夫妻
チェコ国大統領夫妻(公式実務)
アメリカ合衆国副大統領(公式実務)
ルーマニア国首相夫妻
ロシア国首相夫妻
モンゴル国大統領夫妻(公式実務)

3月
ボリビア国大統領
グルジア国大統領夫妻
リベリア国大統領
オランダ国皇太子ウィレム・アレキサンダー殿下
シンガポール国首相夫妻(公式実務)
スウェーデン国国王カール16世グスタフ陛下及び王妃シルヴィア陛下
(国賓)


4月
タイ国首相夫妻
イラク国首相
スウェーデン国王姉クリスティーナ殿下及び同夫君
中華人民共和国国務院総理(公賓)
イタリア国首相夫妻(公式実務)
モナコ国大公アルベール2世殿下

5月
ラオス国首相

6月
ヨルダン国王母ムナ殿下
カンボジア国首相(公賓)
ブルネイ国国王ボルキア陛下,王子アジム殿下

8月
ドイツ国首相(公式実務)

9月
チリ国大統領(公式実務)

10月
ナミビア国大統領夫妻(公式実務)
タイ国王女チュラポン殿下及び同夫君

11月
クウェート国首長妹アムサール閣下
キルギス国大統領夫妻
ベトナム国主席夫妻(国賓)
ミクロネシア国大統領

12月
タジキスタン国大統領
ツバル国首相夫妻
スリランカ国大統領夫妻(公式実務)
アラブ首長国連邦アブダビ首長国皇太子ムハンマド殿下(公式実務)

平成20年

2月
ルクセンブルク国首相
アルバニア国首相夫妻

国賓は昨年以来、今度の中国主席を入れてもスウェーデン国国王カール
16世グスタフ陛下及び王妃シルヴィア陛下とベトナム国主席夫妻(国賓)の3組だけ。公賓は中華人民共和国国務院総理とカンボジア国首相しかない。旅費、滞在費すべて日本持ち。

こうした扱いの下相談は外務省の担当課から官房総務課と儀典長にあり、これを宮内庁と相談して「接遇案」が纏まり次第、閣議に持ち込まれて決る。「決定」か「了解」の2種類。

当然担当課には在京大使館を通じて接遇について難題が持ち込まれ、担
当者の見えざる苦労は大変なものだ。昔、短期間ながら外務大臣の秘書
官をして脇でこれを知った。2008・05・06



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