2008年05月25日

◆黒人か女性か高齢者か

石岡 荘十

初代ジョージ・ワシントン(1789〜1797)以来、米大統領は大陸の侵略
者である「白人の男」と相場が決まっていた。いま大騒ぎしている44代
大統領選、民主党の指名争いは20日のケンタッキー、オレゴンの予備選
で先が見えてきたと報じられている。バラク・オバマ候補がこのまま指
名を得る勢いだという。

そうだとすればこの段階で国民は、白人ではあっても“所詮、女”とい
う性差別を乗り越えられなかったことになるが、人種差別を乗り越えて、
黒人に国の将来を託す可能性を選択したということになる。

予備選は、候補が黒人であれ、女性であれ、この国始まって以来初めて
という選択を国民に迫ったわけだが、正直言って、予備選が始まった時
点でまさか黒人がアメリカの顔となるという選択をすると確信していた
日本人は少ないのではないだろうか。

大分前に、元外務省北米課長から、こんな話を聞いたことがある。

アメリカはレディーファストの国といわれるが、われわれ日本人が考え
ている以上に、この国では性差別の壁は厚い。

ヒラリー・クリントンは、永田町で「ポスト福田かも」とささやかれて
いる某・こうもり女史などにくらべ、なるほど知名度・経歴・能力でけ
ちのつけようがないが、女性であるというこの一点で、劣勢を強いられ
たのではないか。

これに較べ、黒人に対するアメリカ人の人種差別意識は近年、日本人が
感じている以上にゆるやかで、そのことを実感しない日本人が、「まさ
か黒人大統領なんて」という先入観で観測しているに過ぎないという。

元外務省官僚はそうは言っていたが、私も「まさか」と思っていた。

で、バラク・オバマVS共和党の白人男性ジョン・マケインが見ものだ
が、マケインの弱点は高齢。71歳、就任時には72歳だ。

仮に、オバマとの本選挙になるとして、46歳対71歳。マケインは、よく
調べてはいないが、当選すれば、これまたアメリカ始まって以来の最高
齢大統領選となるだろう。

クリントンを含め、可能性のある3候補はいずれも、アメリカ国民が経
験したことのないハンディを背負った候補ということになる。

・クリントン(60) 女性
・オバマ  (46) 黒人
・マケイン (71) 高齢

つまり三すくみ状態。選挙民にしては、あちらを立てればこちらが立た
ずだ。


マケインが当選したら、1期目の終わりにあたる2013年には“後期高齢
者”になっている計算だが、その1月までにイラクの米兵の大半を帰国
させるというし、

クリントンは今度こそ国民皆保険をやろうとするだろう。オバマは
Changeがスローガンだ。だからこそ選挙民にしては投票のし甲斐もあろ
うというものだ。

そこで、だれがどうなったら日本にとってどうなのか。いま一番大事な
ことは、例えば、オバマ大統領になったとき、彼のサポーターは誰で、
日本との人脈はどうなっているのか。

マケイン、クリントンとの人脈は? 誰が大統領になるにしても日米関
係は切れない。となると、どう転んでもいいようにいまこの時点できち
っと根回しをし、人脈を構築しておくことが日本の外交の最大の仕事で
あるはずだが、なにもしていないと元北米課長は言う。

そういわれてそんな視点での記事を捜しているが、ぴったし来る記事が
見つからない。

ガソリン税だ、高齢者医療保険、年金だ、中国問題だとちまちました記
事ばかりだ。どちらにしても選挙民がだれも認知していない、やる気も
ない、マケインと同世代の、うりざね顔の二世が最高権力者面してうろ
ちょろしている政治にうんざりしている。

政治部記者が地道をあげてああでもないこうでもないと観測記事を書き
まくっているが、こんな近視眼的な永田町ローカルニュースで飯を食っ
ている各社政治記者に奮起を促したくなる。

大統領が誰になるにしても、アメリカ国民は選挙でガス抜きができる。
うらやましい。そう思うにつけ、わが国は? ともかく選挙をやろう。
ポストといわれる某、某----。いずれもオビタスキ(帯襷)のどんぐり
だが、アメリカ予備選候ほどの差ではあるまい。20080522  

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