2022年06月25日

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6179号
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   2022(令和4年)年 6月25日(土)



        【変見自在】ペナガンて何だ:高山正之

  経済制裁は成功しなかった!は本当か??:北野幸伯
         
      中国海軍、三隻目の空母「福建」:宮崎正弘 
       
     【大鶴義丹 それってOUTだぜ!】:夕刊フジ

日本で食糧危機は起こるか?:高島康司
                



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【変見自在】ペナガンて何だ
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           高山 正之


 略歴には「ロサンゼルス特派員」がある。
スクラップ帳ではピーター・ドラッカーをインタビューもしている。ただ
正直、英語はからっきし駄目なのだ。

 赴任前に駅前の英語学校に少し通った。だからまあ大丈夫だろうと思っ
て着任してテレビを点けた。CNNニュースが流れ出したが、早口で半分
も分からない。

 中でも「ペナガン」に困った。何度もその言葉が出てくるのに字引に
載っていない。外信部長が意地悪で助手も付けてくれなかったから暫くペ
ナガンが何モノなのか分からなかった。

 そんなとき家探しを頼んだ不動産屋がきた。「いい物件がある」と地図
を広げる。「ほらサンヴィセネのすぐ脇だ」と指で示す。地図には「サ
ン・ヴィセンテ通り」と綴ってある。で、ピンときた。「お前ら単語中の
tを勝手にサイレントしていないか」

 不動産屋は頷く。これで「ピナガン」を解く糸口が摑めた。どこかでt
を入れていき、ついにPentagon(国防総省)にたどりついた。
multinational(多国籍)のtは読むけど発音は「マルチ」
ではなく「モータイ」と聞こえる。

 米語の訛りはホントに酷い。英語圏の青森弁だ。それをこなして街の駐
車場に行ったら係りの黒人の言葉が分からない。まるでラップだった。助
手席の女性が翻訳しなかったら駐車もできなかった。

 いわゆるエポニクス(黒人英語)は日本人にはまず理解できない。白人
女給ニコールを見初めたOJ・シンプソンはその黒人英語を矯正するのに
3年かかった。それで求婚し、悲劇が始まった。

 英語世界で育ったOJですら癖のある米国人英語を習得するのにそれほ
どの時間がかかる。ロスには他にメキシコ系のスペイン語訛りがある。そ
れぞれを聞き分けて初めてAngeleno(ロスッ子)になれる。西海
岸でこの有り様だ。米南部に行けばまた別の英語に遭遇する。米国ですら
それだけ勝手な英語が喋られている。

 その意味で英語は支那語と似る。上海人の支那語を広東人は分からな
い。ただ「蘋果(りんご)日報」はどこの支那人でも意味は理解できる。日
本人も漢字を書けばトイレに行け、湯麵(たんめん)も注文できる。

 我文部省はそれが分からない。英語を話せることは偉大だと思い込んで
「外人と話せる」が英語教育の本道と信じている。かくて小学生から英語
授業を始めさせ、それも外人を教壇に立たせてナマ英語を聞かせるのが正
しい教育と規定した。

 外人が募集され、今、世界では英語が話せれば日本で教員になれると広
く信じられている。中には「日本女の顔を股間に押し付けろ」のジュリア
ン・ブランク型の犯罪者も多く混じる。

 因みに強制送還を拒否して死んだスリランカ女性もシンハラ語が母国語
なのに日本で英語を習って英語教師になる気だった。日本ではシンハラ訛
りでも通用すると思われているところがコワい。

 実際、文科省も英語世界が実は訛りだらけという事態が分かってきたみ
たいで、訛りを理解するのも正しい英語教育だと言い出した。その証拠に
少し前の大学入試共通テストではリスニング部門に3人のスピーカーを登
場させた。

 一人がペナガンと訛る米国人。二人目が英国人。つまり「Rain
in Spain」を「ラインインスパイン」と読む。そして3人目が日
系米国人の英語で、その訛りを「聞き取り、聞き分ける」テストだった。
聞くだにアホらしくないか。

 そのうち黒人英語もシンハラ訛りもテストに出してくるつもりだろう。
そんな英語を学んで通訳じゃあるまいし、何の意味があるのか。日本人は
支那語の発音など知らない。それでも漢字で彼らの意図は分かる。

 語学などというのはその程度でいい。余った時間は日本語教育に回せ。

〈新潮社編集部より〉

高山正之氏の本紙連載が、単行本になりました。

『変見自在バイデンは赤い』(定価1650円)絶賛発売中。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
  松本市 久保田 康文 
        週刊新潮採録


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経済制裁は成功しなかった!は本当か??
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        北野幸伯


プーチンは6月17日、サンクトペテルブルグで開かれた
「国際経済フォーラム」で演説しました。その中で、「西側による経済制
裁は成功しなかった」といいました。

これ、皆さんもよく聞くのではないでしょうか?
「制裁は、効いていないようだ」と。実際は、どうなのでしょうか?

▼制裁の影響は長期で見るべき

ロシアの知人、友人に、「制裁どう?」と聞いています。
皆さん、「インフレだけだ」といいます。ロシア連邦統計局の発表による
と22年5月のインフレ率は、前年同月比で、17.1%だそうです。確かに
「ひどいインフレ」ですが、「破滅的」とまではいえないでしょう。
しかし、経済制裁の影響は、長期で見る必要があります。
皆さん、もう忘れているでしょう。

プーチンの1期目2期目、つまり2000年から08年まで、ロシアのGDPは、年
平均7%成長していたのです。ロシア政府高官は強気で、07年08年には、
「ルーブルを世界通貨にする!」と豪語していたものです。

ロシアは2014年3月、クリミアを併合しました。そして、その後、さっぱ
り成長しなくなりました。2014年から2020年のGDP成長率は、年平均
0.38%。何が起こったのでしょうか?そう、欧米と日本が経済制裁を科し
たのです。

2014年3月当時、ロシア国民は、笑っていました。
曰く、「ロシアは、世界有数の資源大国で、食糧を自給す
ることもできる!核超大国で、侵略される恐れもない。
制裁は効かない!!!!!!!!!!!」と。ところが、バリバリ効いて
いたのです。

プーチンは今回も、「制裁は効いてない!」といっていま
す。確かに、短期的に見れば、「効いているが、破滅的ではない」といえ
るでしょう。しかし、クリミア併合後の推移を見れば、「必ず長期で効い
てくる」と断言できます。

しかも、今回の制裁は、クリミア併合時とは比較にならな
いほど厳しいものです。まさに「地獄の制裁」と呼ぶにふさわしい。どん
な影響が予想されるのでしょうか?

▼ロシア経済の長期的打撃は壊滅的たとえば自動車。
ウクライナ侵攻後、欧米日の自動車メーカーは、ロシアへ
の輸出、現地生産を止めました。ロシア人は、日本車、ドイツ車が大好き
です。しかし、在庫が切れれば、買えなくなる。ロシアにも、自動車メー
カーはあります。
AvtoVAZ、GAZ.、KAMAZ.、UAZなどうです。

ところが、これらのメーカーは、欧米日からの輸入部品を
使っている。それで、「ハイテク車」は作れなくなります
具体的に。たとえば、欧州の排ガス基準は2014年から「ユーロ6」になっ
ています。

しかし、ロシアの自動車メーカーは、単独でユーロ6の車
を作ることができない。ロシアメーカーが生産する車は、「ユーロ2レベ
ルだ」といいます。「ユーロ2」というのは、1996年の基準。つまりロシ
ア車は、「26年前のレベル」まで落ちてしまう。

「ロシアに行くと、排ガスくさいな!」となるでしょう。
しかも、ロシア車には、「エアバック」がつかないそうで
す。以前にもお話しました。私の友人はスズキの車に乗っています。故
障したので、修理しようとしたら、「部品が入ってこないから無理です」
と断られたそうです。

友人は、悩んでいます。次に航空機のことを考えてみましょう。ロシアで
つかわれているのは、主にボーイングとエアバスです。そのうち半分ぐら
いががリース。

ウクライナ侵攻が始まると、リース会社はロシアに「
航空機の返還」を求めました。ところがロシア政府は、「航空機を返却せ
ず、そのまま使ってもいいよ」としたのです「乗りものニュース」3月12
日を見てみましょう。

<2022年3月、日本や欧州各国のリース会社が所有し、ア
エロフロート並びにS7航空などロシアの航空会社が借り受
けていた旅客機515機が、ロシア政府によって接収される
見込みとなっています。

推定価値1兆円以上にも及ぶ前代未聞の「旅客機の盗難」
という事態に直面し、航空業界は大きな岐路に立たされて
います。>

ロシア政府は「航空機を盗んでもいいよ」と。マフィアですね。しかし、
盗むことはできても、その後どうするのでしょう?整備は?部品の交 換
は?しばらくすれば、盗んだ515機の航空機に乗るのは危険になってくる
でしょう。

私の友人の「スズキ車」同様、使えなくなるのです。
次に、鉄道を見てみましょう。モスクワとサンクトペテルブルグを結ぶ高
速鉄道サプサンがあります。
時速250キロで走る。(新幹線は320キロ)「ロシアの技術もそこまで向上
したか・・・」ではないんです。

これ、ドイツのシーメンス製なのです。そして、シーメンスは、ロシアか
ら撤退した。じゃあ、サプサンの整備、部品交換どうするのでしょう?自
動車、航空機と同じで、できなくなるのです。おわかりでしょうか?

現状、ロシア制裁の目に見える影響は、「インフレだけ」
です。しかし、長期的に見ると、基幹インフラまで影響がでてきます。だ
から、欧米日の制裁を「地獄の制裁」と呼ぶのです。私は、ウクライナ侵
攻がはじまる前から、

「ロシアは、ウクライナとの戦争に勝つかもしれないし、
負けるかもしれないウクライナとの戦争に勝ったとしても、地獄の制裁は
つづくので、

【戦略的敗北は不可避】だ」といいつづけてきました。
その考えに変更はありません。

●PS
激動の時代がつづいています。
どんな時代にも、強く進める生き方の指針。
          

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日本で食糧危機は起こるか?
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世界で始まった穀物の奪い合い、日本人が飢える最悪シナリオ=高島康司

食料価格の高騰が原因で、スリランカ、インドネシア、ペルー、パキスタ
ンなどでは、すでに暴動や抗議運動などの社会不安が拡大している。これ
は、これから先、前例のないスピードで先進国にも襲いかかる予兆なのか
もしれない。このような状況なので、近い将来日本でも本格的な食糧危機
が起こり、我々の生活基盤が根底から覆されるのではないかという恐怖さ
え感じる。我々の周囲でもさまざまな生活物資が急速に上昇するのを感じ
る。そのような可能性はあるのだろうか?(『未来を見る! 『ヤスの備
忘録』連動メルマガ』高島康司)


食糧危機は世界中で起こっている
読者の方から、「やはり日本でも食糧危機が近い将来起こるかどうか心配
になる。ぜひリサーチしてほしい」というリクエストをいただいた。もっ
ともな心配である。このメルマガでは2021年6月に一度食糧危機が日本で
起こる可能性について取り上げているが、ウクライナ戦争で状況が根本的
に変化しているので、改めて取り上げることにした。

国際的な食料価格だが、すでにウクライナ戦争前から高騰していた。最大
の小麦生産国である中国は、昨年の雨で作付けが遅れたため、今年の作柄
は過去最悪になっている。さらに世界第2位の生産国であるインドの異常
気温に加えアメリカの小麦地帯からフランスのボース地方まで、他の穀倉
地帯でも雨不足が収量を圧迫する恐れがある。東アフリカでは過去40年間
で最悪の干ばつに見舞われている。このような状況で起こったのが、ロシ
ア軍のウクライナ侵攻であった。

小麦の世界的な生産国であるロシアとウクライナは、4億人を養うに足る
食糧を生産し、世界で取引されるカロリーの12パーセントも占めると推定
されている。ロシアには金融制裁が課せられているので、食料輸出の国際
決済ができない状態だ。またウクライナは、小麦の中心的な輸出港である
黒海沿岸のオデッサ港が機雷で閉鎖されているため、輸出が物理的に不可
能になっている。

その結果、ロイター通信によれば、穀物類は69.5%、油類は137.5%、食
品価格指数全体では58.5%上昇している。ウクライナ戦争、気候変動、コ
ロナウイルスの流行によって悪化した食糧危機の結果として、3億2,300万
人が飢餓に向かっており、4,900万人が文字通り飢餓の入り口にいる

食料価格の高騰が原因で、スリランカ、インドネシア、ペルー、パキスタ
ンなどでは、すでに暴動や抗議運動などの社会不安が拡大している。これ
は、これから先前例のないスピードで先進国にも襲いかかる予兆なのかも
しれない。

しかし、2023年はさらに暗い展開になる可能性がある。価格だけでなく、
ウクライナにおける来年の作付けの失敗や、農家の年間コストの3分の1以
上にもなる肥料価格の高騰といった構造的な要因によって多くの人々が食
糧に手が届かなくなり世界はかつて考えられなかったような真の食糧不足
を経験するかもしれないという暗い予測まである。


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中国海軍、三隻目の空母「福建」
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月19日(日曜日)
         通巻第7372号  
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 中国海軍、三隻目の空母「福建」が進水式
  電磁式カタパルト、運用は米軍でも難しいとされるのだが。。。。
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 「江蘇」と命名される予定だった。突然「福建」となった中国の第三号
空母。
 そういえば二隻目の空母は「毛沢東」の筈だったのに、突然「山東」に
なった。遼寧、山東、そして三隻目が福建なら、たぶん次(もし、次があ
るとすれば)の空母は「江蘇」だろう。北から海軍基地のある地名をつけ
ていく方針らしい。米軍の空母命名が歴代大統領か将軍(海軍提督)であ
るように。

6月17日、上海の造船所で空母「福建」の進水式がおこなわれた。
晴れ舞台というのに習近平の隣席はなく軍事委員会副主任の許基亮が祝辞
を述べた。中国メディアの扱いも派手派手しさがなかった。

「福建」は8万トン、電磁式カタパルトで原子力駆動と言われる。だが、
艦載機の機種、搭載可能員数などは不明。しかし米海軍とて電磁式カタパ
ルト空母は運用に苦労している様子で、大量の電力が必要である。

通常、空母打撃群は早期警戒機が空を警戒し、海中には潜水艦がもぐり、
駆逐艦、フリゲート艦、巡洋艦、補給船が空母のあとさきに随航する。
米国は空母十一隻体制、ロシアは旧ソ連時代に九隻の空母を就航させた
が、いずれも役に立たずお払い箱。最後の一隻はウクライナに置き去りに
していた。その鉄の塊をカジノホテルにするなどと嘯いてウクライナから
購入し、遼寧省大連まで運んで電気、信号系統などの艤装工事に十年をか
けて、やっとこさデビューしたのが遼寧だった。
発着艦訓練で死亡事故が多発し、航行も五日が限界とされるが、公海にで
て、訓練を繰り返してきた。
       
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☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆     書評 しょひょう 
BOOKREVIEW 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 軍事パ
レードで「どんがら」のミサイル、兵器は「中古」だった北朝鮮   い
つのまにICBM、核弾頭を開発したのか。その目的は?

  ♪
西村金一『図解でよくわかる! 北朝鮮軍事力のすべて』(ビジネス社)
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 金正恩の影武者説が消えない。まるっきり顔の輪郭が異なる人物の映像
をみると明らかにダミーと思われる。しかし極左・親北派の文在寅政権以
後,韓国の軍事情報はまるで当てにならないから、重病説も出てくるし、
米国は機密情報を『同盟国』の筈の韓国には渡さない。
 北朝鮮は軍事パレードを夜中にするようになった。
兵器の「どんがら」を隠す為と思われたが、そうではなく、暗殺を懼れて
いるからだと著者は言う。
年初来、6月10日までに北朝鮮が発射を繰り返したミサイルは17回に
及び、韓国国防研究院に拠れば、費用は870億円となって北朝鮮GDP
の2%に匹敵する。このカネをコメ換算すると51〜84万トンになり国
民の飢えを防げた筈である。
金正恩斬首作戦は、ドローンが主役となるだろう。
イランの革命防衛隊のトップも、核開発の中枢を担ったとされる核物理学
者も,ドローンの自爆機で暗殺された。
 遠隔操作で,確実にドローンを操作し、目標の敵に爆弾を炸裂させる。
偵察と監視、指令、爆撃ドローン発射ならびに爾後の成果を見届ける観察
ドローン。いずれも低空飛行だからレーダーにはひっかからない。GPS
は中国の北斗システムでなされている。
ということは、台湾有事の際はまっさきに中国のGPSシステムを破壊す
る作戦が有効だろう。中国は大量のドローンを飛行させ、無差別爆撃を行
う訓練もしている。

 ウクライナ戦争は基礎的にふたつの重要なことを教えてくれた。
 第一にドローンの有効性である。ウクライナのドローン攻撃隊は兵士で
はなくIT産業の若者等が志願した。偵察、爆薬を積んだドローンを発射
し,誘導する。GPS(今回はイーロン・マスクが提供したスペーズX)
が敵の位置を補足し、発射すると、ドローン部隊はすぐに他の場所へ移動
する。発射位置を気づかれないためである
ましてITドローン戦に参加するなかにはロシアとベラルーシからの志願
兵がかなり混在していると『キエフポスト』が報じている。
 皮肉なことにウクライナが駆使したドローンは中国製かトルコ製で、爆
弾発射装置などは手作りで改良したのだ
 第二はウクライナのゼレンスキー大統領がいみじくも指摘したように
「ブルガリア覚え書き」で、ウクライナは旧ソ連からの独立と引き替えに
核兵器を放棄した。
 「核を保有していたら侵略されることはなかった」とウクライナ大統領
は切実に訴えたではないか。
この言葉を日本の為政者はどういう風に認識できたのか?
 北朝鮮は、この教訓だけは身にしみている。核さえもっていれば北朝鮮
が侵犯されることはない。例外的懸念が、斬首作戦、つまりドローン攻撃
による金正恩暗殺である。
 本書は専門家が語る北朝鮮の軍事力の『実力』である。
 ストックホルム国際平和研究所は「北野核弾頭は30〜40個」と報告して
いる。北が頻度はげしく実験しているミサイルは、高度化し、日本が配備
するパトリオットでは迎撃できない。アイアンドームをもし配備しても迎
撃の成功率は70%程度、だから敵地攻撃能力が必要なのだ。
 現時点で、北朝鮮が核弾頭を小型化し、ミサイルに搭載できる技術を
もったか、どうかは不明である。
潜水艦発射SLBMの発射実験成功というのは虚偽の『宣伝』だろう。ミ
サイルを水中から発射できる潜水艦を北朝鮮は保有していない。
 だが、近未来に北がミサイルの核弾頭を搭載する日がくる。それだけは
確実だ。
 現在までのミサイル実験でも、北朝鮮は,日本列島全域をカバーできる
ことが判明している。
 日本のメディアは北朝鮮の宣伝に踊らされて、正確は情報を伝えていな
いが(日本の新聞記者、テレビニュース記者の大半は軍事知識ゼロだから
フェイクが見抜けない)、正確な情報の把握が必要と結語している。
   
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  樋泉克夫のコラム  樋泉克夫のコラム  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2381回】                       
  ──習近平少年の読書遍歴・・・「あの世代」を育てた書籍(習47)

    △
 大躍進の苦境から脱し落ち着きを取り戻した安堵感が感じられる『動脳
筋爺爺』、毛沢東の怨念と復讐心が行間に渦を巻いているような『石荘児
童団』、ソ連社会帝国主義の堕落と米帝国主義の残虐ぶりを糾弾し、中国
共産党の正しさを切々と諄々と熱く説く『在戦争与和平問題上的両条路
線』──63年当時の中国を象徴する3冊に続き、当時の日中関係の実相が浮
かび上がってくる『日語会話』(周浩如編 商務印書館)を紹介するのも
一興か。

 かつて中国は誰もが気軽に観光旅行に出かけられるような国ではなかっ
た。共産党政権の政治基準にメデタクも合格し有難くゴ招待を受けた日中
友好人士だけが先ず香港に向かった後、中華人民共和国との数少ない接点
の1つであった羅湖で橋を渡り深?に入ることで、初めて足を踏み入れる
ことを許された「聖域」だったのだ。

 『日語会話』は、そんな時代の中国旅行を題材に「日本語の口頭通訳工
作者と学習者に日本語会話の規範を示し、同時に一般の日本語学習者と教
授者の参考に供」されたわけだ。
 会話本らしく、「(1)深●の橋の袂で」の「失礼ですが、日本××代表
団の皆さんでしようか?」との出迎えの場面から始まり、入国のための諸
手続き、北京までの汽車旅行、北京の散策、万里の長城や武漢長江大橋な
どの見学を経て北京で香港行きの列車に乗り込む場面を繋ぎながら、会話
が進められる。

 なにはともあれ、当時の日中関係を象徴するような会話のいくつかを紹
介しきたい。
 「(中国国内の至る所で)スローガンを拝見し、こうしてお話をうかが
つていますと、なんですか新しい社会に来たのだという感じで、身が引締
まるようですわ。『共産主義は楽園』だ──希望に満ちた、とても明るい感
じですわ!〔中略〕忘れないうちにノートしていかないと」と口にしたの
は「婦人外賓」、つまり日本人女性である

 男の「外賓」は列車の中で第三世界からの訪問客を眼にし、「アジア・
アフリカの方たちのようですね。こんど北京に参りましてから、人民中国
の成立が、民族独立のために闘つている、特にアジア・アフリカの各国人
民にとつて、どのように大きな意味を持つているかということを痛切に感
じさせられました」。

 極め付きは、天安門広場における次のやり取りだろう。
「日本の方達の新安保条約反対を支持する百万人を越えた集会もここで催
されたのです」と「通訳」が解説すると、直ちに「婦人外賓」が「ええ、
聞きました。中国の皆さんの力強い声援で、私達どれだけ勇気づけられた
か知れませんわ。王さん、天安門は、もう新中国の象徴なばかりでなく、
今では私達日本人の、いえ、平和を愛する世界中の人々の心の中のシンボ
ルになっていますよ」と、底知れないまでに底抜けの天安門賛歌である。

 無邪気が過ぎる。世界には裏の裏の、またその裏の・・・裏は無限に続
くモノ。
 『日語会話』出版から9年が過ぎた72年2月の北京である。日米安保条約
破棄を逼る周恩来に対しニクソンは、「我々の軍隊が日本から撤退すべき
だという総理(周恩来)の立場を知っています。〔中略〕私はそれに同意
しません。私は在日米軍を撤退させません。【なぜならば、日本を抑制す
ることが太平洋の平和にとって利益になると私は信じるからです。】私た
ちが話し合ってきた全ての状況が、我が軍の駐留を求めています」(『ニ
クソン訪中機密会談録』(毛里和子・毛里興三郎訳 名古屋大学出版会 
2016年)と応じた。
つまり『日語会話』で強く反対する日米安保だが、周恩来は米中会談では
「反対」を引っ込める。

 流血の天安門事件発生は、ニクソン訪中から17年後の89年である。米中
接近によって経済力を手に政権基盤を強化した共産党は民主化要求を力で
押し潰し、強権化に突き進む。
「天安門は、もう新中国の象徴なばかりでなく、今では私達日本人の、い
え、平和を愛する世界中の人々の心の中のシンボルになっていますよ」と
は、時の流れは不可解だ。
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★読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声★
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   ♪
(読者の声1)桜チャンネル『フロント JAPAN』(6月17日放送)宮
崎正弘、葛城奈海「GAFAMからFANNGへ」と「トップガンとスク
ランブル」は下記サイトです。
https://www.youtube.com/watch?v=32Xx6Nw_FKc
   (日本文化チャンネル桜)
   ♪
(読者の声2)怠惰な金に困った者は「売血」をして酒や薬を買う。表向
きには、他人の病などを助けるという大義がある。
 粗大ゴミとして家で遊んでいると、家内が売血でもして家計を助けよ、
と再度言われていたので、YOUTUBEの広告が目についた。この一月ほど
「日本人の治験参加者」を求める、という日本語による宣伝が頻繁に出る
様になった。この種の宣伝は前例が無い。健康な日本人成人に最高100万
円程の謝礼金。現在3種類ほどの新薬が治験されている、らしい。
この人体実験を担当しているのは、多分大手の製薬会社の下請け。免責の
便宜で、本家への被害を防ぐのだろう。
 https://jp.wcct.com/current-studies/(日本語)
 過去2年間に武漢菌問題で、世界の製薬会社は膨大な利益を得て、特に
日本政府はたいへん気前が良いので、いい鴨に認定された。おそらく厚生
省の役人が、人民の疑惑を恐れ、自己の責任逃れのため今回は製薬会社に
「日本人を対象として治験」を要求したと推測される。
勿論、結果は既に決まっており、巨額の治験費用を使って、膨大な精緻な
資料が届けられる。政府は、既に恐らく数兆円の購入契約を結んでいるの
だろう。
 国民の命、財産を守るのが、政府の最大の責務であるが、もはや人民は
自分で判断し自衛せねばならない哀しい状況になった。先日紹介にあっ
た、ロバート・ケネディの息子の著書『ファウチの真実』などに詳しい。
 最近までは、ソ連、支那、北朝鮮などの「政府が人民の敵」であった
が、世界中の政府、日本もが支那化・全体主義独裁政府に進化。
 周知であるが、かつては黒人、囚人、ユダヤ人などが、本人の許可を得
ず、謝礼金もなく、治験の対象になっていたが、今日では、そんな差別が
無くなって、全員が自国の政府によって罰せられる。
日本国厚生省、医師会、保健所、御用報道者などは、本来の使命を放棄
し、国民の健康、命を害し縮める、殺人犯罪集団となった。この真実があ
まりにも悍ましいので、みんなで一緒に「見ても聞いても喋らない」猿に
なったと歴史は記録するだろう。
2020年に始まる新世界大革命は、武漢菌、ウ・露戦争、食糧石油危機、経
済金融通貨恐慌、史上最大のバブルが加わって、いよいよその本性・目的
を表す時期になったらしい(在米のKM生)

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【大鶴義丹 それってOUTだぜ!】
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夕刊フジ 

大いなる美人局¢I挙前に起こった怖いパワーゲーム 若手衆院議員が
18歳女子大生と「パパ活」デート 


「美人局=ツツモタセ」という言葉は、本来は「筒持たせ」と書き、賭博
における「イカサマ」の意味だという。

筒(ツツ)はサイコロばくちの筒で、「細工した筒」という意味だ。こう
いう話を学ぶたびに、言葉とはなんと面白いものだとうなってしまう。

そして、この手の「色事」も、そのカラクリを想像するたびに、世の中の
深く暗いものを感じざるを得ない。

与党ホープとして名高い、某若手衆院議員が、クラブ勤めの18歳の女子
大生とパパ活<fートをして、高級ホテルでともに過ごしていたことが
スッパ抜かれた。

また2人が高級ホテルに向かう様子やそこから出てきた現場なども写真に
収められている。

また、悲しいかな、女性は週刊誌の直撃取材に対し、あっさりと「4万円
をいただいた」と不必要なまでに事細かく証言している。

彼のことを美人局≠ノ落ちた「スケベ政治家」と笑い飛ばすのは簡単で
ある。しかし同時に、誰かが大いなる目的のために「絵」を描いていると
知るべきだ。

夜の女子大生が、週刊誌からお小遣いをもらうためだけに、ここまでの
「絵」を描いたとは思えない。

この政治家がスケベである事実は変わりないが、それ以上に「怖い」パ
ワーゲームが、何を目的に行われたかということを理解しないと、それは
私たちが「美人局」にあったことになる。

「スケベ政治家」「夜の女子大生」「週刊誌」の他に、「絵」を描いた人
物がもう一人いる。

そもそも、ホテルに秘密裏に入ろうとするシーンをうまく撮影すること
は、ターゲットの生活リズム、メールのやり取りなど、どこから、いつ、
どんな車で向かい、どこの入り口から入るか、ということを綿密に調べな
ければならない。

また撮影された写真が近距離での「隠し撮り」であることから見ても、特
殊な撮影機材やプロの技術が必要である。

ドラマや映画の野外撮影などでも、カメラと被写体の距離、光や照明など
の都合で撮影NGになることが多いぐらい、撮影というものはそれほど簡
単なものではない。

完全に、何らかの目的のために、誰かがそれなりの費用を使って計画した
と考えるほうが理解しやすい。

彼の名前を検索してみると、地方政治家の二世で、大物政治家の秘書経験
を積んだ後に「比例系」で当選している。

彼自身が恨みを買っているか、何らかの利権に関わっているかなどは知る
由もないが、一番分かりやすいのは「選挙前」というタイミングだ。

しかし、与党への不信をあおるにしては、少し的外れな気もしないではない。

飲み友達である某ジャーナリストいわく、与党不信をあおるこの手のイジ
ワルは「ユーラシア大陸特有」だという。

私はこのスケベさんが国際的な視点からは、標的となるような人物とは思
えないと反論した。しかし彼方さんの戦い方というのは、数年先ではな
く、10年以上の先を見据えてのたゆまざる努力だという。

城の土台に対して、こういうヒビ割れを常にあちこちに作り続けること
で、気がつくと天守閣が崩れてしまうということか。

■大鶴義丹(おおつる・ぎたん)1968年4月24日生まれ、東京都出身。俳
優、小説家、映画監督。88年、映画「首都高速トライアル」で俳優デ
ビュー。90年には「スプラッシュ」で第14回すばる文学賞を受賞し小説家
デビュー。東京・新宿花園神社内の特設紫テントで上演中の新宿梁山泊の
公演舞台「下谷万年町物語」(同月25日まで)に出演している。
YouTube公式チャンネル「大鶴義丹の他力本願」も更新中。最新の
長編小説「女優」(集英社)が発売中。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 

夕刊フジ【zakzak】採録

2022年06月24日

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6178号
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   2022(令和4年)年 6月24日(金)



日本の戦後は終わっていない:渡辺利夫
     
   緊縮か積極財政かの方向性を決定づける:室伏謙一
    
    産経は脳ミソを刺激する:“シーチン”修一 2.0

           ウクライナ通信網再建:宮崎正弘 
                 

                 重 要 情 報
                 身 辺 雑 記

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         頂門の一針(まぐまぐ)
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日本の戦後は終わっていない
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拓殖大学顧問・渡辺利夫 


第1回会見の際に撮影された昭和の天皇陛下(右)とダグラス・マッカー
サー(昭和20年9月27日)

昭和20年9月27日、昭和天皇は連合国軍最高司令官ダグラス・マッ
カーサーとの会見のため、東京・赤坂の米国大使館に赴かれた。会見に先
立って天皇が右、司令官が左に並び立つ写真が撮影された。

陛下はモーニングの正装で直立、陛下より頭ひとつ背高の司令官は軍装の
開襟シャツ、腰に両の手を当てた悠然たる感じである。日本人の多くがこ
の写真を侮蔑的なものだと感じるのではないか、少なくとも国民にそのよ
うに受け取られることを恐れた内務省は、写真が掲載された新聞を差し押
さえ頒布を禁じた。
GHQの検閲下で新聞は

これに反発したGHQ(連合国軍総司令部)は、日本政府が新聞の記事を
差し止めたり、発売を禁止したり、編集方針に干渉したりしてはならな
い、という趣旨の指令を出した。一旦は差し止められた新聞は半日遅れで
配布されることになった。

この事実を捉え江藤淳氏が『閉(とざ)された言語空間』において展開し
た言説には、いかにも氏らしい鋭い眼光が放たれていた。このGHQ指令
により日本の新聞はいかなる意見表明を行っても日本政府からの処罰を受
けることはないという「特権的地位」を手にし、「その代(かわ)りに、
新聞は連合国最高司令官という外国権力の代表者の完全な管理下に置か
れ、その<政策ないしは意見>、要するに彼の代表する<価値の代弁者>
に変質させられた」と氏はいうのである。

GHQによる新聞検閲の指針は30項目に及ぶ広範なものであった。
GHQに対する批判、極東軍事裁判に関する批判、GHQが日本国憲法を
起草していること、ならびにGHQが新聞などあらゆるメディアを検閲下
に置いていることへの言及が厳禁された。

日本国憲法の制定が急がれていた。日本の自衛権否定という露骨な主権制
限条項を含む「マッカーサー・ノート」と呼ばれる文書を原案とし、
GHQ民政局が調整を加え日本側に提示したものが総司令部憲法草案で
あった。抗(あらが)う日本政府首脳陣を制し、なおこの憲法をGHQの
関与しない日本政府独自の改正憲法として公布・施行するという具合にこ
とは進んだ。
誤れる方向へ導いた責任

真実に迫りたいという志をもつ言論人であれば、これほど強引な所業に無
知であったとは思われない。おそらくはこれが検閲指針における最高の禁
忌であるがゆえに、知ってはいたが報道しなかったということなのであろ
う。日本の新聞はGHQとの「共犯者」になり、江藤氏をして言わしめれ
ば世界に類例のない国籍不明の媒体へと変じてしまったのである。

しかし、である。日本は昭和26年9月8日にサンフランシスコ講和条約
に調印、翌年4月28日に条約が発効してGHQの進駐は終焉(しゅうえ
ん)、検閲も廃止されることになった。当然ながら占領下の7年間、厳し
い検閲の堰(せき)にさえぎられて溜(た)まりに溜まっていた鬱積が水
流となって轟々(ごうごう)と溢(あふ)れ出るかと思いきや、そんなこ
とはまるでなかった。

戦前・戦中期の報道についていえば、日本を誤れる方向へと導いた責任の
一端は新聞にもあったと小声で言い、しかし過半の責任は内務省や軍当局
の強権的な検閲にあったと大声で言い募ったのである。その一方、GHQ
による検閲は、戦前・戦中期のそれとは比べものにならないほどに陰湿で
執拗(しつよう)であったが、新聞はこれを難じることはなかった。
GHQ憲法抱きしめたまま

反対に、日本のメディアは、GHQ解体後もなおGHQ製の憲法を平和憲
法だといい、占領期間中の東京裁判の過程で流布された「自虐史観」を発
信する側にまわってしまった。日本の五大新聞による膨大な数の社説の中
でGHQによる検閲に異議を呈したものは『読売新聞』(平成9年3月
30日付)「言論管理下の戦後民主主義」のみであったとかつて江藤淳氏
は述べていた。読売の真摯(しんし)を讃(たた)えるというよりも、み
ずからの使命に誠実に向き合おうとしない日本のメディアのどうしようも
ないまでの不作為を難じての嘆きの指摘であった。

ウクライナへのロシアの侵攻は「力の空白」こそが専制国家の侵略を招き
寄せるという冷厳な事実を証した。2度の大戦における敗北のトラウマを
引きずってきたドイツさえ、これを機に国防政策を大きく転換し「戦後」
を脱却しようとしている。フィンランドもスウェーデンもNATO(北大
西洋条約機構)は非同盟国を助けにきてはくれないことを知らされ、同盟
条約に参加することに決した。

この期におよんで日本という国は、GHQ憲法を抱きしめて巨石のように
動かない。今年4月28日はサンフランシスコ講和条約発効70周年で
あった。ロシアのウクライナ侵攻の真っただ中で日本は独立の日を迎えた
のだが、大手新聞社の中でこのことを社説として論じたのは同日の『産経
新聞』の「主権回復70年 占領の呪縛を解くときだ―ウクライナの悲劇
から学べ」だけであった。主権回復から70年を経てもなお戦後からの脱
却ができていないのがわが日本なのである。(わたなべ としお)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 

【産経ニュース】採録

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緊縮か積極財政かの方向性を決定づける
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

参院選に際して観ておくべき映画:室伏謙一
 

 明日、6月22日に参議院議員選挙が公示され、7月10日の投開票に向け
て選挙戦が展開されます。今回の選挙はあまり盛り上がっていないという
か、注目の度合いが少々低いように感じていますが、皆さん必ず投票に行
きましょう

 今回の選挙は、題名にもあるとおり、今後の日本の進む方向として、緊
縮財政を続けるのみならず強化して衰退の道を選ぶのか、積極財政に転換
して、再び成長軌道に戻る道を選ぶのか、この分水嶺に位置付けられる選
挙です。加えて言えば、時代遅れで、失敗を重ねて日本を停滞させ、破壊
してきた新自由主義「改革」から脱することができるのか、「改革」とい
う言葉に騙されない社会経済に戻すことができるのか、その分水嶺にも位
置付けられます。

 なんと言っても岸田政権、蓋を開けてみれば単なる緊縮推進、新自由主
義推進政権であることが明らかになりました。参院選後のその暴走を止め
るためには、緊縮派候補者や新自由主義候補者、緊縮・新自由主義推進政
党の候補者には多数落選してもらう必要があります。

 しかし、長年の財務省によるインチキプロパガンダ、それに手を貸す大
手メディアや御用学者・御用言論人の「活動」によって、日本の財政に関
する嘘言説、つまり日本の財政は危機的状況にありそこから脱するために
はPB黒字化が必須であり、消費税も必要不可欠であって、場合によって増
税もやむなしという真っ赤な嘘が、多くの国民に本当のことであるかのよ
うに信じ込まれてしまっています。勿論、この概ね10年の反緊縮派の積極
的な言論活動によって、こうした嘘に騙されなくなった人も増えているこ
とは増えています。

 しかし、絶対数で言えばまだまだです。これは、長年信じこまされてき
たことを、今更嘘だと言われても混乱してしまって、これまで信じてきた
方を信じてしまう、社会心理学の認知的不協和のような状況があるという
のと、反緊縮派、積極財政派による解説がなかなかスッと入っていってい
ないということがあるように思います。

 そうした中で、6月18日、映画「君たちはまだ長いトンネルの中」が公
開されました。詳細な内容はこの映画をご覧いただくとして、映画の中で
元財務官僚の父親を持つ主人公の女子高生が正しい財政観、正しい貨幣観
を持って、財務省のインチキ言説と闘っていく痛快なドラマです。と同時
に、この映画の中では、いかに財務省のプロパガンダが嘘か、今の日本は
どのような状況におかれているのか、今の日本が採るべき経済財政政策は
何かについて、非常に分かりやすく主人公が解説してくれています。

私も公開初日に観覧しましたが、分かりやすいことに加えて、痛快な内容
がテンポよく展開されていて、あっという間に観終わったという感じでした。

 是非多くの方に、この参院選というタイミングで観ていただきたいと思
うのですが、初日ということもあってか、比較的年配の方が多かったよう
に思います。そうした方々の多くは、主人公が解説する事実関係を理解さ
れていると思いますが、理解されている方々まず観るというものいいこと
だと思いますが、今後は、是非また理解できていない方々、特に学校で嘘
を教えられてそれを信じこまされている高校生や大学生といった若者が観
る機会を作っていただければと思っています。

 主人公が女子高生、主な舞台も高校ということで親近感が湧いて、事実
関係をスッと飲み込みやすかったり、問題意識を持ちやすかったりするの
ではないかと思います。かくいう私も、大学生と高校生の子供を持つ友人
夫妻に「是非観せてあげて」と紹介しました。

 これからの日本を担う若者たちが変われば、正しい財政観、貨幣観を持
つことができれば、明るい未来も拓けて来るのではないでしょうか。

          

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 産経は脳ミソを刺激する
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       “シーチン”修一 2.0


【雀庵の「大戦序章」58/通算490 2022/6/22/水】毎日、できるだけ緑の
多い自然に触れながら2時間ほどチャリ散歩している。いいなあ、きれい
だなあ、と、心と体が洗われ、安らぎ、実にスッキリする。低血糖で倒れ
ないように途中で一休みしてお菓子を食べ、コーヒーを飲む。


帰宅するとヘロヘロで、両膝のサポーターを外し、部屋着に着替えてベッ
ドに横たわり、産経新聞を読んで脳みそを戦時モードに戻す。鬼畜露中
北&アカどもメ、撃ちてし止まん! 今日も元気に戦意高揚、容赦しませ
ん、勝つまでは!

そう言えば福翁のDNAを引く産経の6月17日号(金)はすこぶる刺激的、
扇動的だった。


まずは産経抄「ロシアによるウクライナ侵略が始まると、国民の間で国防
への関心がますます高まっている。防衛費の増額に向けて議論も盛んに
なってきた」。結構なことである。備えあれば憂いなし。


続いて“知の巨人”平川祐弘先生の「正論 平和憲法の呪縛が解ける時」。


<「平和憲法」の夢は美しい。この幻想にすがるのは、日本人の精神的武
装解除を意図した占領政策に端を発するが主権回復後もその呪縛がさらに
続いたのはその理想に憧れたからだ。平和は憲法のおかげのような報道も
あった。

だが、そんな日本の安全神話は、国際情勢の険悪化により、シャボン玉
のごとく破れた。自分も血を流そうとせぬ日本を、米国は本当に守るの
か。そんな疑念がかすめたからである。・・・

★触らぬ毛沢東にたたりなし★ 毛沢東が一九七六年九月に死んだ直後、
昔のパリ留学仲間が集まった。中国大使館を弔問し、記帳してきた、と応
用化学の本多健一東大教授が恭(うやうや)しく言うから、「江青女史が
そろそろ逮捕される頃じゃないか」と私が冷やかした。外交官の加藤吉彌
が「おい、ここは中華料理店だぞ。口を慎め」と言う。比較文化の同僚の
芳賀徹は「あの中国一辺倒はなんだい」と『朝日』をこきおろす。

するとドナルド・キーンは「私は日本の文化事情を追う立場ですから、
文化欄は『朝日』です」と応じた。翌年、私はワシントンのウィルソン・
センターへ赴任、日中国交再開に際し、初代中国大使を務めた小川平四郎
氏とご一緒したが、「『産経』だけはどうも」と言われた。

★擬似平和主義の自家中毒★ 北京に特派員を置くことを拒否された『産
経』が正しかったか、中国御用の記事を日本へ送り続ける特派員を北京に
駐在させた『朝日』が賢かったか。『朝日』退社後、中国の日本向け広報
誌『人民中国』の編集者に天下りした北京特派員もいたが、風上に置けない。

加藤周一は、日本はかつて中国に対して侵略戦争をした前科があるから
中国批判は一切しない、という一見「良心的な」立場をとり、『朝日』で
重用された。社側も「知的巨人」加藤の発言を尊重した。

だが振り返ると『朝日』が信用を失ったのは、慰安婦問題の吉田清治の
詐話事件だけではない。そんな擬似平和主義の自家中毒に世間がうんざり
したからだ。「アカイ アカイ アサヒ アサヒ」というふざけた記事が
同社の雑誌に出てから、はや半世紀が経った>

快刀乱麻を断つが如しだなあ。「同社の雑誌」とは1960年代に新左翼の
赤色暴力革命を煽りまくった週刊「朝日ジャーナル」である。小生は上記
の「アカイアサヒ」号は記念になるだろうと保存しておいたが書庫の奥の
ようで探せなかった。WIKIによると、

<1970年代に入ると学生運動は下火になり、朝日ジャーナルは発行部数
が激減、1960年代には27万部と言われていたが、1970年代からは赤字続き
となる。1971年3月19日号に赤瀬川原平連載のページ「櫻画報」で朝日新
聞社を戯画化したことで、朝日上層部は「読者に誤解を与えかねない」と
して当該号を回収、2週間休刊した上で編集部の大幅な人事異動を実施した。

この「櫻画報」で赤瀬川が朝日新聞の社章が日の出のように水平線から
昇る絵に、「アカイ アカイ アサヒ アサヒ」とつけ、さらに「朝日は赤
くなければ朝日ではないのだ」とキャプションをそえたのだ。この事件で
編集長が更迭された他、朝日新聞出版局では61名の人事異動がなされた>

当時の朝日ジャーナルは暴力革命を目指す新左翼の機関紙みたいだった
から、朝日社内のリベラル系や日共系の連中が「新左翼=過激派をパージ
すべし」と蜂起したのだろう。この年の秋以降に連合赤軍が暴れまくるよ
うになって新左翼運動全体が弱体化していったから、朝日としては“前線
離脱滑り込みセーフ”の良い決断だったかもしれない・・・まあ、ちょっ
と延命しただけだが、今は往年の半分近い400万部あたり、社内に巣食う
アカを駆除しなければそのうち産経に追い抜かれるのではないか。


さて、3番手は黒田勝弘先生の「金芝河と太田竜の不思議」。太田竜は竹
中労、平岡正明と共に「新左翼の3バカ」と言われていたが、黒田氏が、
過激派からエコロジストに転向した太田竜と懇意だったとは知らなかっ
た。多分、取材で知己を得たのだろう。曰く、


<長年、付き合いがあった太田竜に、あるとき(反独裁の詩人として知ら
れる)金芝河(キムジハ)の近況を話したところ、彼は「会いたい」と言
い出し、韓国にやってきて金芝河に会いにいった。事情(報道ビザ問
題?)があって筆者は立ち会ってはいない。

しかし2人はエコロジストとして意気投合するかと期待したのだが、金
芝河に「日本人のお説教を聞く気にはならない」と言われ、対話は不発に
終わってしまった。記憶として当時の印象は「あの金芝河でも相手が日本
人となると以外に平凡な拒否反応だったな」だった>


韓国人はひたすら中国を恐れているが、対中コンプレックスの裏返しなの
か、昔から日本が嫌いのようだ。その一方で韓国人は赤色独裁の北朝鮮と
は「南北統一」願望から仲良くしたがっているように見える。理性よりも
感情、気分で右往左往するようだ。戦後の日共党員の半分は朝鮮人で、そ
の後に登場した創価学会も半分は朝鮮人だったという説がある。強い者に
付くという事大主義、気分次第の付和雷同の傾向、都合が悪い事実は隠
す、それは半島人の民族性なのか・・・日経2003/7/25から。


<岩波書店の雑誌「世界」に連載された「韓国からの通信」の筆者「T・K
生」が名乗り出た。韓国各紙は池明観(チ・ミョングァン)翰林大教授
(79)の話として、同教授が日本滞在中に原稿を書いたと報じた>


池明観は北朝鮮を旅行し「この世の地獄」であることを十分知っていなが
らそれを一言も書かなかった。「韓国の独裁政権を叩くことを優先したた
めに北の惨状は書かなかった」と後に岩波新書版で書いていたと記憶する
が、半島人は学者でもすこぶる信用できないと小生はがっかりしたものだ。


小生は現役時代、半島人と懇意に接触したのは1人だけだが、その人は在
日の2、3世あたりで朝鮮語を話せなかったから、本人から「実は俺は在日
だ」と言われるまでまったく知らなかった。だから半島人を云々すること
は小生にはできないが、顧客の中に日本人離れしたトンデモ野郎の社長
「H・C生」がいて、それとのやり取りをしているうちに「こいつは半島人
か」と怪しむようになった。


偏見かもしれないが、半島人には「不満居士であり、新しいものが好き
で、自分は一流だとプライドは高いが、コンプレックスの裏返しとして日
本を憎み嫌う、モラルが低く平気で嘘をつく、騙したりする」という人が
珍しくないようだ。


「H・C生」の会社の女性社員は小生の会社によく遊びに来ていたが、ある
日からパタッと来なくなった。3か月後ほどして街中で出会ったので「H・
C生さんは元気?」と尋ねたら、「止めてください、二度と思い出したく
ないんです!」と急に逃げ出した。「H・C生」にレイプされたのではないか。


韓国検察庁「犯罪分析統計」によれば、人口10万人当りの性犯罪の発生件
数は2000年に14.9件だったが、2019年には61.9件へと4倍にまで増加して
いるという(韓国旅行サイトのKONEST)。NEWSポストセブン2012/11/18で
は「韓国における2011年1年間の強姦発生件数は1万9498件で年々増えてい
る。人口10万人当たりでは39.2件で、なんと日本(0.9件)の40倍以上」
とか。


数字が急増しているのには、「泣き寝入りはしない」という女性が増えて
きたとか、法律が整備されてきたこともあるだろうが・・・「見た目で勝
負の外見至上主義」で美容整形が発達しており、魅力的で挑発的な女性が
多いのだろうか。


それにしても小生にとって韓国人は理解不能である。韓国取材をした部下
が「現地で知り合ったコリアンが訪日するのでボクの家に泊めてくれって
言うんですよ。彼らにとってイトコ、ハトコは兄弟姉妹と同じで、ちょっ
と知り合っただけでも親友なんでしょう・・」とぼやいていたっけ。

さて、産経の気になるニュース最終の4番手は下条正男氏(東海大・島
根県立大客員教授)の「竹島を考える 有事に備え日韓改善の知恵を」。
曰く、


「中国の台頭とロシアによるウクライナ侵攻は東アジア情勢にも影響を与
えている。日本が危機の際に頼りにできるのは、たとえ同床異夢の状態に
あっても韓国の協力であり、そのためには日韓関係を安定的に保つ知恵が
いる。それは徴用工問題や慰安婦合意に拘泥して韓国側を説伏することで
はなく、こじれた日韓関係を緩やかに説いていく知恵である」

その知恵は何か?・・・要は「助けてくれるのは韓国しかないのだか
ら、日本はつまらないことに拘泥しないで韓国に譲歩しろ」と言いたいの
だろう。下条氏の経歴には「三星総合研修院主任講師」「仁川大学校客員
教授」とあるから韓国への親和性が強いのかも知れない。

韓国というか半島人は地政学から見ても親中、親北、親露であり、強者
に従う“事大主義”が染みついているよう。一方で日本は海に囲まれて外患
が少なかったことから「和を以て貴しとなす」の穏やかな民族性が醸成さ
れ、中国や半島ではほぼ消えてしまった儒教や中国経由仏教も日本では
しっかり定着した。最早、半島人や中国人とは価値観が違い過ぎるから、
お互いに馴染むことはないし、むしろますます距離を置くようになるだろ
う。無理して交際したところでロクなことにはならないと思う。2011年の
3.11東日本大震災で彼らは大喜びしていた。友としてはいけない人々では
ないか。



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ウクライナ通信網再建
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☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆☆◇◆◇☆◆◇◆☆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月17日(金曜日)
         通巻第7371号  
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(週末休刊のお知らせ) 土曜、日曜は休刊です
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ウクライナ副首相(兼デジタル改革大臣)、おおいに語る
   イーロン・マスクは即座にウクライナ通信網再建を承諾してくれた
****************************

 ゼレンスキー大統領の次に有名なウクライナ人は、この人。まだ31歳
の副首相は史上初めてだが、デジタル改革大臣を兼務する。名前はミハイ
ロ・フェドロフ(ウクライナ安全保障会議のメンバーでもある。デジタル
通信が国防の要だからだ)。

 ミハイロ・フェドロフは何をしたか?
 ウクライナに「デジタルシティ」と構築しようとキエフにモデルを建設
中だった。それゆえにスペースXのEU支社とは弐年前から交渉を始めて
いた。国会ではデジタル改革に保守側からの反発も強かったが,パスポー
トのデジタル化から公共サービスのあらゆる部門をIT化するのが、目的
である。「戦争以前の状態の93%まで通信網は恢復した」とフェドロフ
副首相は語った。

 「ロシアの侵攻が始まって、デジタル通信網が寸断されたとき、私は
イーロン・マスク氏と連絡を取った。かれは即座にスターリンクを提供し
てくれたのです」(キエフポスト、6月16日の独占インタビュー)。

 フェドロフ副首相は意外な裏面を語った。「ロシアの侵攻に怒ったロシ
ア、ベラルーシのIT関係者はおよそ10万が西側に移動し、またウクラ
イナ東部のIT産業もほとんどがキエフ以西に移動した。戦争には(ド
ローン操作などに)ITワーカーが大量にボランティアで参戦してい
る」。またウクライナのIT改革に協力的なのはポーランド、スロバキ
ア、スロベニアだ」とも語った。
 戦争の意外な側面、若者たちとIT、そして「デジタル・ボランティ
ア」だ。
       
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(週末休刊のお知らせ) 土曜、日曜は休刊です
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☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆      書評 しょひょう 
BOOKREVIEW 
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 日本と台湾侵攻を露骨に狙う中国の軍事的脅威は目の前にある
 自らを守らない日本をアメリカが死守する義務はない

  ♪
ロバート・D・エルドリッヂ篇、鈴木その子他訳
『中国の脅威に向けた新日米同盟』(青林堂)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 国家安全保障議論、とくに欧米著作の翻訳の場合、国際政治、地政学の
専門家が訳すとどうしても難解になり、また素人が翻訳するとチンプンカ
ンプンとなる。その点で本書の翻訳はこなれている。しかし、たとえば
「係争宇宙」などの訳語は「宇宙戦場」でよいのではないか。
 表題が端的に物語るように本書は、日米同盟の新バージョンを模索し、
情勢変化の第一は中国の軍事的脅威にいかに有効に対応できるか、それぞ
れが米海兵隊出身のベテラン、そして全米ジャーナリズムにおいて外交と
安全保障の第一人者といわれるビル・ガーツが加わって多角的かつ重奏的
な、喫緊の論考になった。
 編者のエルドリッヂとガーツに加えた執筆陣に、ガーシャネック(元海
兵隊中佐)、ファネル(同大佐)、ニューシャム(同大佐)。かれらは現
場で戦ってきた経験から得た教訓が活かされているので説得力に富み、ほ
かの学術論考と臨場感がまったく異なる。
 ウクライナは国民が銃をとって、侵略者に立ち向かったから、欧米は支
援したのだ。
 親露派のドイツまでが反ロシアの姿勢に転換しウクライナへの武器供与
に応じた。欧州政治の地殻変動である。バイデンは直前までゼレンスキー
大統領に海外への移動を勧めていた。

 はたして日本が侵攻されても、日本人が戦わなければ米軍は支援しな
い。明らかなことで、橋本某がいうように「降伏」してシナ人の奴隷とな
る道を選ぶのだろう。台湾も同様である。したがって「台湾有事は日本有
事」(安倍晋三前首相)という危機の認識が希薄な日本の雰囲気こそ内部
の敵、それも甚大かつ深刻な「敵」なのである。
 本書の執筆陣が力説するように、立ち上がらない国民の国家防衛に、ア
メリカが支援することはないのだ。
 提言の骨格は、煎じ詰めると日米安保条約の改定である。60年安保
は、より対等な内容に改訂された。岸信介が政治生命をかけた。幾分対等
になったとはいえ、しかし条文は不備だらけである。条約とは主権国家同
士が締結するのだから、片務生は排除されなければならない。
 私事ながら、1980年に「日米安保20周年」を記念して日米シンポ
ジウムが東京で開催され、米国からはフォード元大統領、日本側代表は岸
信介元首相だったおり、評者(宮崎)は会場のホテルに泊まり込んで内外
記者団への広報担当を担った。
 このとき既に日米安保条約の再改定が提議された(記録は『日米安保の
二十年』、自由社)。それから42年の歳月がまたたくまに流れてしまっ
た。安保条約が不平等に満ちている事態は、ようやくにして目の前の中国
軍の脅威、ウクライナ問題で、これは緊急を要する政治課題だと気がつく
のである。
 ガーシャネックは「危機は二年以内」だと指摘する。なぜなら中国は
「アメリカの相次ぐ失敗を冷笑している」からであり「ロシアと中国は、信
じがたいほど弱い米国大統領を見ている。彼らは二軍より下の国家安全保
障チームが舵取りしているのを見ている」(216p)。
 だからウクライナはサリバン(大統領安全保障担当補佐官)を止めさせ
ろ、と言った。
ガーシャネックのいうようにバイデンのチームは「二軍より下」であるら
しい。
 エルドリッヂは「台湾危機は一年以内かもしれないが、アメリカの対応
の鈍さに加えて「岸田総理は何の力もリーダーシップも発揮していません」
と断言する。(219p)
 ゼレンスキー大統領のように岸田首相は機関銃をもって戦線に立つのか?
 本書でいまひとつ重要な指摘がある。
 日本の核武装に関して、反対の立場ではないし、また日本においては日
本の核武装を認めたトランプ前大統領への好意的見方が多いことを意外と
捉えている。
 問題は日本の自衛隊が統合的システムになく、たとえ核武装しても、そ
れを体系的、統合的に維持管理できない脆弱性がある。
「日本はそれらを管理するための指揮統制能力をもっていません」
(238p、ガーシャネック発言)。
 となると、当面はドイツ方式で「核シェア」(日本国内に配備はしても
最終ボタンは米国が持つ)ということになるのだろうか。
 いろいろと日本の安全保障を熟慮するに有益な本である
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☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆   書評 しょひょう 
BOOKREVIEW 
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PB規律によって国民が苦しみ、経済成長が止められてい るが
  本質はデフレによる経済縮小であってPB規律凍結で復活は可能だ
  ♪
藤井聡『プライマリー・バランス亡国論』(育鵬社)
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 岸田首相が唱える『骨太方針』というのは、「骨粗鬆症」のことであ
る、といきなり強烈パンチが藤井教授から飛び出す。
 すなわち「新しい資本主義」なるスローガンの実態は、官僚の作文であ
るにせよ、それが内包するリベラリズムとグローバリズムは日本文明の中
枢にある日本の独自性を破壊する。無自覚的に日本は自滅の道を驀進して
いることになる。
 財務省の革新的なことは何一つ挑戦せず、ひたすら保守体質と省益優先
で、後ろ向きの狭隘な発想、そのPB(プライマリー・バランス)政策に
よって、日本は長くデフレに悩まされた。驚くなかれGDPで中国にも抜
かれた。
 「くそまじめ、馬鹿正直の小役人」が集うが財務省だ。所得倍増の池田
勇人も、列島改造の田中角栄も、いまとなっては懐かしい政治家に見えて
くる。
 評者(宮崎)の持論は「赤字国債はたかだか1100兆円、国民の金融資産
は2000兆円。だからあと900兆円の赤字国債を起債するか、金利支払い不
要の政府紙幣発行で乗り切れる」である。
 財務省は消費税増税という愚かな選択に踏み切り、成長に自らストップ
をかけるという自殺行為に暴走した。
 PB規律によって国民が苦しみ、経済成長が止められているが、安倍・
高市連合はことの本質を見抜いていた。岸田はまた財務省官僚にすり寄った。
 本質はデフレによる経済縮小であり、PB規律凍結で復活は可能だと藤
井教授は本書で持論を展開する。
 PB目標をまじめに取り組んだら、経済が破綻した国がふたつある。
 アルゼンチンとギリシアだ。両国はともに「緊縮財政(増税と歳出カッ
ト)にまじめに取り組みその目標を達成した途端、景気が悪化し、税収が減
り、あげくに政府が破綻(デフォルト)状況に陥ってしまった」。
 つまり日本も財務省の言うとおりにPB規律を遵守していたら、国は破
綻するのである。PB規制なるものは国際的にも非常識でしかない。藤井
教授が力説するように、「国民を救うのではない。政府の事情を優先し、
国が破綻しても財務省の論理が重要」ということである。
 それがわかっているから自民党内でもPB規律凍結の動きがあり、総裁
選で高市早苗は「物価安定目標のインフレ率2%を達成するまで、国と地
方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)をめぐる規律の凍結をす
る」と宣言していた。
政財官界の雰囲気はもちろん、高市反対派だったが、国民が支持した。高
市旋風が起きた。
 これを背後にあって支えたのが安倍晋三で、『予算を半額にしたらPB
は黒字になるが、日本経済は死んだような状況になって、翌年から悲惨な
ことが起こる』と警告した。しかし財務官僚に反省の色なし。
  
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★読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声★
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(読者の声1)円安が進み、またぞろ円安がいいのか円高がいいのかなど
の「専門家」の意見が「氾濫」しています
もし世界が平穏ならば既存経済学の食いかじりに基づき「右往左往する」
ご意見もいいでしょう。
でも今は「経済的な損得論」ばかりで決めるべき時ではないことは誰でも
わかります。何を中心に良し悪しを決めるのか?今はもちろん我が国の安
全保障にどちらが資するか否かで決めねばならぬことは明らかでしょう。
 AAA円安メリット →空洞化で荒んだ国内生産業が、国内に復帰し、自己
完結型国家に向かう・・輸入食料高を「追い風」に国内農業を復興させ
る・・・国内産業復興に決定的に不可欠な(小型原発など)発電能力を増
強する施策が動き出す??? 
 BBB円高メリット→外国人観光客が減少し、日本人がゆっくりと国内観光
を楽しむことができ、外国生まれの疫病の侵入を防げ、今回のコロナ禍で
経験したような防疫体制をはるかに超える莫大な医療費が軽減され
る・・・非友好国による日本の防衛施設近隣や水資源に影響を及ぼす土
地、そして有力日本企業の買収を防ぐ・・・
 外国に向かって今どき「日本に投資を!」なんて呼びかけている場合で
はありません。昨日の岸田総理の演説では相変わらず「OOに支援します」
ばっかりです。
 もし国民が預金を金融商品に振り替え、戦火がやまずさらに株価が大き
く下がったら岸田内閣は損失を「支援」(補填)するのでしょうか?
とにかく彼の「経済」には安全保障の観点が抜けています。円安にしろ円
高にしろ、メリットばかりあるはずはなく、必ず欠点があります。然る
に、為替がどう動くかにより、これらの欠点をどう補うかのパッケージ型
の諸策を示すことが、選挙を前にした彼には求められるのです。
(SSA生)
   ♪
(読者の声2)文部省(現在の文科省)は、戦後GHQの家来として、「自
己の雇用と存続」の為に、国益、教育、生徒、国の未来を犠牲にして生き
延びるという姑息な手段を取った。
その悪魔の取引とは、日本の「弱体化、非日本化、自虐史観」をすれば、
従来どうりの安定した生活を保証する。
文部省を民間企業とすれば、最大、唯一の客がGHQ様。占領が終わり、日
教組様がその地位を受け継いだ。不思議なことに、有難いことに、客の好
みが同じであった為に、文科省の方針・目的を変更する必要がなく今日に
至る。
「三子の魂、100まで」を製造する文科省は、かくして日本の敵の「自主
的な有能な工作員」の地位を獲得する。(しかも、敵はその運営費を負担
せずに。)
 取引相手、客の好み、顔色を見て商売をするのは、民間企業のみなら
ず、政府・官僚も同様。外務省の客は外国であり、担当者は客の文化、
金、酒、女に惚れ込んでしまい、いつの間にか代弁者の役を演じる。その
ような「省内の文化・伝統・習慣」が生まれると、全員が忖度し、それが
正義の規範となり、異議を唱える者、愛国者は異端者として左遷、排除、
病死などの運命になる、らしい。
 言うまでもなく彼らの殆どは文科省が小学校から賎脳し、東大を卒業し
た優等生である。
閑話休題、戦後の東大生の就職先の人気順位を毎年公表していたが、石炭
産業が1位であった。当時は終身雇用であったので、優秀な東大生の人生
は石炭と共に衰退した。文部省の教育、NHK朝日の報道によって製造され
た頭脳には、「国の未来は石炭」と言う模範解答を与えたらしい。
昨年の資料(https://diamond.jp/articles/-/301167 )によると、さす
がに石炭は消えたが、最大、最高の雇用先は、母校東大となっている。そ
れはあたかも長年暮らした心地よい家庭を離れ難く、親元に同居する子供
の様だ。
伝統文化を受け持つ家元制度では、世襲制が有効であるが、現状固持で
は、大学は衰退してしまう。気心の知れた近親相姦のような閉ざされた環
境では遺伝子も劣化してしまう。
(第2位も東大病院、3位アクセンチュアとソニー、5位日立、楽天、野
村、などで、トヨタと経済産業省、日本学術振興会が18位を分けていると
いうのも象徴的。)
 追1。上位20位に外国のコンサルタント社が多いが、MBAが支配する過
去の業種である。イーロン・マスク氏は本人も持っているが、MBAが社会
を破壊すると批判している。翻訳すると、東大が日本を潰す。因みに米国
の優秀な科学者、技術者の最大の希望就職先はテスラとSPACE X。結論。
少なくとも、直ちに文科省、外務省、東大、NHK朝日などをぶっ壊す。
 追2。前号の「(Z生、逗子)様の『ファウチの真実』の英語版の紹介
がありましたが、著者は暗殺されたロバート・ケネディの息子。左翼では
あるが、医学的に正しい情報を述べている。これは左翼、民主党にとって
極めて異例な危険な発言であり、厳しく統制・非難され、政治生命を失う
という点で、大変勇気のある行動。嘘と真実が転倒。
(在米のKM生
   ♪
(読者の声3) ウクライナという名はもともと地名ではなく、単に辺境
という意味合いで、現在の都市のほとんどは18世紀後半に建設された。18
世紀末にロシア帝国が征服した黒海北岸部地域を差す歴史的な地域名とし
てはノボロシア(新しいロシア)が使われるようになる。
19世紀には移住が盛んになり、1860年代だけで20万人、その後1916年まで
に120万人もの移住者があった。
 当時の世相としてはクリミア戦争(1853-56)、日本ではペリーの黒船来
航(1853)がある。主に英仏オスマン帝国 vs.ロシアの戦争。産業革命を経
験した英仏に対し、ロシアは建艦技術・武器弾薬・輸送手段のどれをとっ
ても、はるかに遅れをとっていた。(現代のロシアも同様)
1887年までのロシア帝国の教育はユダヤ人の制限もなく1880年代のハリコ
フやオデッサの大学では医学部や法学部のユダヤ人比率が30〜40%にも達
した。著名なユダヤ人としてメチニコフ(1845,ハリコフ- 1916,パリ)があ
げられる
ロシアの微生物・動物学者であり、免疫の研究 (食細胞の役割の発見) で
P.エールリヒとともに 1908年ノーベル医学生理学賞を受賞。日本ではブ
ルガリアヨーグルトで有名かもしれない。
 メチニコフの名は『メニチコフ記念オデッサ国立大学』として残されて
いる。
この大学は1865年にロシア皇帝アレクサンドル2世の勅令により、オデッ
サの 「リシュリュー貴族学校」が再編され、新設の 『帝国ノヴォロシア
大学』 として設置された。
 こういった経緯をみるとウクライナにおけるロシア語追放運動などモス
クワにとって我慢ならないことだろう。革命後のウクライナでは過激なガ
リシア人は「ロシア憎し」で近代的語彙の不足をポーランド語やドイツ語
から借用する始末。まるで韓国のよう。
 第一次大戦後ポーランド領となったガリシアは古い社会構造そのままで
ポーランド語以外の教育はなされなかった。そのため第二次世界大戦後の
避難民キャンプではガリシア人の文盲が非常に多かったという。ウクライ
ナ人はホロドモール等あったにせよ義務教育が行われ文盲はいなかった。
 オデッサに大学ができた1865年のおもな出来事。
・ 南北戦争:南部連合リー将軍がグラント将軍に降伏
・リンカーン大統領暗殺
・ マサチューセッツ工科大学開学(設立1861年)
・ メンデル、遺伝の法則を発表
・ハリー・パークス、駐日英国公使として着任:慶應に改元
・ビスマルク、フランス皇帝ナポレオン3世と会見「ビアリッツの密約」
・ハインリヒ・シュリーマン訪日(1822 ドイツ-1847 ロシア国籍取
得=1890 ナポリにて没)
・ワーグナー 楽劇「トリスタンとイゾルデ」初演
・ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」出版
・トルストイ「戦争と平和」発表(1869年) 
なんともすごい時代です。
   (PB生、千葉) 

2022年06月23日

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

 わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6177号
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   2022(令和4年)年 6月23日(木)

     
         神と人と 祇園祭は続く:山上直子 
    
    日本はインフレ加速に耐えられるか?:斎藤満
         
     孔子の思想を教えるのならOKだが:宮崎正弘 
                 
       ★ウクライナ侵攻で崩壊する:北野幸伯
                 

                 重 要 情 報
                 身 辺 雑 記

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 神と人と 祇園祭は続く 
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【日曜に書く】論説委員・山上直子 

約15年ぶりに京都勤めに復帰した。すると、新型コロナウイルス禍で中
止されていた祇園祭の神輿(みこし)渡御と山鉾(やまほこ)巡行が3年
ぶりに復活するという。

まちを歩けばコンコンチキチン、コンチキチン。夜風に乗って響く祇園囃
子(ばやし)に道行く人が次々と足を止める。そもそも疫病除(よ)けの
祭りだ。いつにも増して切なる祈りがこもる気がした。

今夏、行事を再開する祭りが全国で相次いでいる。地域文化の結晶といえ
る祭りにとって、コロナ下の2年とは何だったか。感染拡大予防策を講じ
つつ、次の一歩を踏み出す祭りの現場をたずねた。
立ち返る

祇園祭は八坂神社(京都市東山区)の祭礼だ。平安時代の貞観年間
(859〜877年)、疫病封じのため66本の矛(ほこ)をたて神輿を 神泉苑
(平安京の禁苑)に送って祭ったのが始まりという。ざっと 1100年あま
り、人は疫病と闘い続けてきた。

「医学や医療で解決できないことを神様にお願いし、疫病を鎮めるために
考え出されたのが祇園祭。さらにいえば、水と空気を浄化するお祭りなの
です」と祭り本来の姿をひもとくのは八坂神社の野村明義宮司。背景に
「何事も自然の原理に逆らってはいけない」との思いがある。

石川県出身で東京・乃木神社を経て八坂神社に奉職。乃木神社時代には、
祭神・乃木希典が傾倒した山鹿流の学問(江戸時代の儒学者、山鹿素行に
よる)に興味を持った。その視点で説く祇園祭の意味は明快だ。

「神輿は水を清め、山鉾は空気を浄化して平安京の風水を整える。自然の
原理を利用したお祭りなのです」

現在の祇園祭は7月17日に神輿が八坂神社を出発して氏子地域の四条御 旅
所(おたびしょ)に渡り(神幸祭(しんこうさい))、24日に神社へ と
戻る(還幸祭(かんこうさい))。両日華麗な山鉾が巡行してにぎわう
が、それを含め前者を前祭(さきまつり)、後者を後祭(あとまつり)と
呼ぶ。

戦後の経済発展と急速な都市化などでかつて山鉾巡行は17日に一本化さ
れていたが、平成26年、後祭が復活して本来の姿に戻った。それでも野
村宮司はまだまだだという

「これまでの約千年間、旧暦で祭りは行われてきました。6月15日の満 月
に合わせていたのです。間違った時期、やり方、どれも疫病が鎮まらな
い要因だと思っています」と手厳しい。乗り越える

一昨年、昨年と神輿渡御は見送られ、代わりに「御神霊渡御祭」が営まれ
た。今年は神輿は出るが、神社から御旅所まで最短距離を短時間で行く予
定だ。

野村宮司は「この2年間、斎行できなかったことで一層、祭りのありがた
みを感じていただけると思う。次代につないでいくためにも、今年はしっ
かりと務めたい」と力を込めた。

そして豪華な懸装品で飾られた山鉾が都大路をゆく山鉾巡行も復活する。
こちらもこの2年間は代表者が榊(さかき)を手に御旅所に赴く徒歩の巡
行を行った。

「長い歴史には多くの出来事があり、その都度乗り越えてきた。これもそ
の一つだと思う」というのは、祇園祭山鉾連合会(京都市中京区)の木村
幾次郎理事長だ。「何百年と続けてきた山鉾巡行を次につなげたい。ただ
その思いで榊の枝を持ち、歩きました」と振り返る。
次代につなぐ

「何より厳しいと感じてきたのはやはり、さまざまな技術の継承です」と
いう木村さん。

例えば何トンもある巨大な鉾は、一切くぎを使わず「縄がらみ」という特
殊な技法でくみ上げられる。祭りは年に一度、その技を伝承する機会なの
だ。危機感もあって、昨年は各保存会の判断で約半数の山鉾建てが行われ
た。それでも「いつもより時間がかかった」といった声もあり、技術をつ
なぐ難しさを実感したという。

「中世京都と祇園祭」の著者で文化勲章受章者の脇田晴子さんに生前、祇
園祭の魅力を聴いたことがある。「こんなに長く続く祭礼は世界に類を見
ない」と高く評価した上で、「それは時代に応じて変化してきたからこ
そ」と話していた。伝統には変えていいもの、いけないものがあるという
ことだ。

「コロナ禍は改めて祇園祭の意味や意義を考える契機になった」という一
方、木村さんは「祭りは皆さんに元気を与える存在でもある。この夏を元
気にすることこそ疫病退散になると思う」と表情を引き締めた。

応仁の乱や明治維新、先の大戦、そしてコロナ禍―。あらゆる事象を越え
て、今年も神と人の祭りは続く。(やまがみ なおこ)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 松本市 久保田 康文 

【産経ニュース】採録


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日本はインフレ加速に耐えられるか?
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             斎藤満

バイデン政権、異例の大幅利上げで景気後退のほかにも大きな代償。日本
はインフレ加速に耐えられるか?

FRBは15日、およそ27年半ぶりという0.75%の大幅利上げを発表しまし
た。その結果、今年の成長率を従来の2.8%から1.7%に引き下げ、24年の失
業率を3.6%から4.1%に引き上げました。インフレ対応で後手に回った代
償が極めて大きくなっています。(『マンさんの経済あらかると』斎藤満)

プロフィール:斎藤満(さいとうみつる)
1951年、東京生まれ。グローバル・エコノミスト。一橋大学卒業後、三和
銀行に入行。資金為替部時代にニューヨークへ赴任、シニアエコノミスト
としてワシントンの動き、とくにFRBの金融政策を探る。その後、三和銀
行資金為替部チーフエコノミスト、三和証券調査部長、UFJつばさ証券投
資調査部長・チーフエコノミスト、東海東京証券チーフエコノミストを経
て2014年6月より独立して現職。為替や金利が動く裏で何が起こっている
かを分析している。

この記事の著者・斎藤満さんのメルマガ

初月¥0で読む
異例の大幅利上げに踏み切ったバイデン政権
FRBは15日、政策金利を94年秋以来という0.75%引き上げ、さらに年末の予
想金利も3.4%に引き上げました。

その結果、今年の成長率を従来の2.8%から1.7%に引き下げ、24年の失業率
を3.6%から4.1%に引き上げました。

インフレ対応で後手に回った代償が極めて大きくなりました。8.6%のCPI
を目標の2%に抑え込むためには、かつてない大きな代償が求められます。

バイデン政権はどんな代償なら許容できるのでしょうか。

海外インフレを国内景気で冷やす非効率
まず、米国にとって不幸なことは、米国のインフレの原因が米国にあって
米国が対応すれば収まる、というものではないことです。

つまり、コロナ禍で世界が金融財政総動員で需要を追加したことで、資源
や穀物などを中心に世界インフレが生じました。従って、その原因となっ
た積極財政、大規模緩和を、主要国が一斉に修正すべきものでした。

ところが、いざ世界のインフレが高まっても、日本や欧州は経済がまだコ
ロナ前を回復していないこともあり、その抑制に消極的です。

その分、米国が必要以上に需要抑制をせねばなりません。その米国も長年
低すぎるインフレを経験したために2%超のインフレも許容したうえに、バ
イデン政権がFRBの正副議長の任命を遅らせたために、FRBのインフレ対応
も遅れてしまいました。

米国の労働市場がタイトで、賃金圧力によるホームメードのインフレ要素
も出てきましたが、主因は原油などの資源価格高、穀物の価格高などで、
これにウクライナ戦争、中国のサプライチェーン混乱などが重なり、本来
なら国際協調でインフレ抑制を進める必要があります。それを米国が自ら
の需要抑制で需給緩和を図れば、米国の経済犠牲がそれだけ大きくなります。

実際、テーパリングから金利引き上げ、量的引き締めへと米国は矢継ぎ早
に対応していますが、まだ高騰したインフレを冷やすめどはたっていません。

この先、FRBの金融引き締めだけでなく、政府は財政も抑制的にして需要
を抑える必要が認識されています。世界の需要減を米国が一手に引き受け
れば、米国経済は景気後退のリスクが大きくなります。
          

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孔子の思想を教えるのならOKだが
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月16日(木曜日)
         通巻第7370号  
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孔子の思想を教えるのならOKだが、実際は中国共産党の宣伝機関だ   
米・豪・加につづき、英国もスパイ機関「孔子学院」の閉鎖を検討
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 トランプ前政権は全米各地の大學にある孔子学院の実態を調べ、いくつ
かを閉鎖処分とした。
中国の非営利教育機構「孔子学院」は全世界に1500校!

名目は中国語教育とされたが実態は中国の「プロパガンダ機関」だ。筆者
が驚いたのは南太平洋のフィジーの首都スバのサウスパシフィック大学に
も孔子学院があったこと。ウラジオストックでは日本文化センターの隣が
孔子学院だった。

 ポンペオ前国務長官は2020年8月に演説し、「孔子学院は中国共産党に
よる世界規模のプロパガンダ工作に使われている」と断定した。
そのうえで、米国内の学院を統括するワシントンの「孔子学院米国セン
ター」を大使館や領事館と同様の外国公館に指定した。同センターに米国
内の人事や保有資産を米政府に報告することを義務付けたのも、孔子学院
の政治宣伝活動の実態を把握するためだった。また米国の小中校や大学な
どの教育機関が孔子学院と契約や提携した場合は報告を義務付ける行政命
令をだした。

 バイデン政権も孔子学院に厳しい対応を取る姿勢は前政権を継承してい
る。 
バーンズCIA長官は「孔子学院は本物のリスクだ」と指摘し、教育機関
に「厳重な警戒」を要請した。
 同様な措置はカナダ、豪でもとられ、両国ではいくつかの孔子学院を閉
鎖した。

 英国保守党の議員たちも行動にでた。孔子学院の資金源、言論の自由と
学問の自由の問題を提案し、その理由を、「孔子学院が英国を攻撃する
ツールとして利用されている」からだとした。

 英国政府は「中国と英国は事実上の戦争状態である」と説明し、資金源
の明確化など法案を準備している。

 保守党のアリシア・カーンズ議員らは、「中国共産党は英国の孔子学院
が大学キャンパスでの言論と思想の自由を抑圧する懸念がある」と警告した。
 保守党のイアン・スミス議員は、孔子学院は学術機関ではなく、隠され
た目的を持つ機関であると述べた。「(孔子学院の目的は)中国人学生や
他の学生を威嚇し、英国の大学で勉強している中国人学生の行動を中国に
報告することだ」。

 孔子学院の教師は、台湾、チベットなどの政治問題について話さないよ
う生徒に警告した。英国には30の孔子学院があり、世界で最初のオンライ
ン孔子学院もある。2015年から2024年の間に英国政府が北京語を教えるた
め2700万ポンドの資金のほぼ全額が孔子学院に振り向けられた。

日本で孔子学院が設置されている大學は以下の十五校だ。
立命館大学、桜美林大学、北陸大学、愛知大学、札幌大学、立命館アジア
太平洋大学、兵庫医科大学、早稲田大学、岡山商科大学、大阪産業大学、
福山大学、工学院大学、関西外国語大学、武蔵野大学、山梨学院大学(な
かでも中国人留学生が多いのは立命館大学、早稲田大学である)

 日本では孔子学院の実態について、まだ真剣な政治課題になっていな
い。大學は税金により成り立っているのだから、敵性国家の宣伝機関を
「知性の府」(?)に設置させたこと自体が問題である。

中国人留学生の野放図な受け入れ、スパイとおぼしき留学生への監視な
し、日本政府から奨学金を受け取り、授業料免除とは、なんと日本は寛大
且つお人好しなのか。中国にとって笑いが止まらないだろう。

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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム  
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樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2380回】      
 ──習近平少年の読書遍歴・・・「あの世代」を育てた書籍(習46)
      △
 かくてドボーン。デブ隊長はもんどりうって川の中へ。船上のおじいさ
んが付け髭を取り外すと、これが民兵隊長だった。大声で「生け捕りだ」
と叫ぶ。すると一斉に川に飛び込んだ子どもたちは、必至に逃げ惑う日本
兵の足や手を掴んで川の中に引きずり込んで溺れさせる。
しばらく戦闘が続いたが、日本兵は全員が民兵に捕縛されてしまった。

 静かになった川面をスイカ満載の小船が行く。船上の子どもたちはハ
シャギながらスイカを口に。そこに「日本の侵略者を我等数億の立ち上
がった人民の前に引きずり出し、一匹の野牛を火陣の中に追い込むように
仕向ける。一声挙げて驚かせば、この野牛は焼け死ぬしなかい」と毛沢東
の教えが重なり、「毛主席の教えは何とすばらしいことか」と続く。
これぞ文革時に数限りなく出版された毛沢東賛歌絵本の先駆け、と言って
おこう。

 『動脳筋爺爺』と『石荘児童団』に続き、中ソ論争における主要論文集
である『在戦争与和平問題上的両条路線』(人民日報・紅旗雑誌編輯部 
人民出版社)を見ておきたい。
 「五評蘇共中央的公開信(一九六三年十一月十九日)」を副題とする
『在戦争与和平問題上的両条路線』は、ソ連共産党中央からの公開書簡に
対する中国共産党理論中枢が発した5回目の公開反論になる。

 『在戦争与和平問題上的両条路線』は「全世界は戦争と平和の問題を論
じている。諸悪の根源である帝国主義制度は世界人民に数限りない戦争を
嘗めさせ、2度に及ぶ世界大戦の惨禍をもたらした。帝国主義の戦争は人
民に限りない苦難を与えると同時に、人民を教えもする」と大上段に振り
かぶり、ソ連を修正主義者と糾弾し、その欠陥を挙げて論駁する。 

修正主義者は、
 第1に帝国主義を美化し、世界の人民闘争の視線を他に転化させようと
している。
 第2に帝国主義を側面援助し、新たな戦争の危機を隠蔽し、人民の闘志
を挫こうとする。
 第3に戦争は人類を破滅に導くというデタラメで大衆を恐怖に陥れる。
 第4に正義の戦争と不義の戦争の弁別をせず、革命を認めない。
 第5に唯武器論を吹聴し、革命の武装闘争に反対する。
第6に軍縮が世界平和に繋がるというデタラメを撒き散らし、民族は平等
だという誤った考えをでっち上げる。
第7に軍備削減によってムダを省き、浮いた予算で開発途上国の援助が可
能とする。
第8に帝国主義のために「和平戦略」とやらを助言する。
第9に帝国主義に対し、国連運営に当たるべしというおべっかを使う。
第10にアメリカ帝国主義に依存してこそ世界平和は可能となるという幻想
をばら撒く。

 ──要するに暴力革命を放棄したソ連は、恥ずかし気もなくアメリカ帝国
主義の軍門に下った帝国主義の走狗であり、破廉恥な修正主義である。
 以上の10か条を世界の戦う人民に対する犯罪的行為だと強硬に論難し、
反す刀でアメリカ帝国主義のデタラメを論う。

 第1にアメリカ帝国主義の軍事予算は平和時の最高水準を遥かに超え、
すでに朝鮮戦争当時の基準を大幅に突破している。
第2にケネディー大統領は最近、核武装を含む戦備の充足ぶりを豪語して
いる。
第3にアメリカの戦略目標統合参謀部は、ソ連を含む社会主義国家への核
戦争計画を制定済みだ。
第4にケネディー政権はアジア、ラテンアメリカ、アフリカでの軍事態勢
を強化した。
第5にケネディー政権は戦争指揮機構を強化・整備している。

 つまり「アメリカ帝国主義が懸命に巧妙に戦争準備しているのに、ソ連
修正主義は卑怯にもシッポを巻いて哀れみを請うばかりだ」と、中国側の
主張は徹頭徹尾・勇猛果敢
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
★読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声★
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者の声1)アメリカのベストセラー『ファウチの真実』の英語版。キ
ンドルですが、わずか380円です。
 いったい、今回のパンデミックは何だったのか?円が160円へ向かって
行くとどうなるのか?
日本人の「家」は強いドルを持つ連中に買われ、強味だった中小企業の株
も買われ、日本人はただただ労賃を得て、家賃と地代を支払い続ける存在
に堕ちるのではないか、そういう問題意識で読んでみたいと思っています。
The Real Anthony Fauci: Bill Gates, Big Pharma, and the Global
War on Democracy
and Public Health (Children’s Health Defense) (English Edition)
Kindle版
 https://www.amazon.co.jp/Real-Anthony-Fauci-Democracy-Children%E2%80%99s-ebook/dp/B08X5YWRRP/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=2S03GN35ZZD21&keywords=fauti&qid=1655311566&sprefix=fauti%2Caps%2C198&sr=8-1
   (Z生、逗子)


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★ウクライナ侵攻で崩壊する【平和憲法教】

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      北野幸伯

ロシアによるウクライナ侵攻は、今後いろいろなことを変
えそうです。ウクライナ侵攻の本質は、何でしょうか?
「こちら側が何もしなくても、いきなり侵略されることが
ある」ということです。一部の人たちは、「いやいや、アメリカやウクラ
イナが悪い」といいます。プーチンはこの戦争について、

・ウクライナのNATO加盟を阻止するため
・ルガンスク、ドネツクのロシア系住民を守るため
・ウクライナの非ナチス化、非軍事化
・ロシアが攻撃しなければ、ウクライナが攻めてきた

などと説明しています。
これらの理由について、今まで何度も書いてきたので、詳
細には触れません。ホントの部分もウソの部分もあります
いずれにしても、ウクライナ侵攻が国際法違反であること
は間違いありません。

国際法には【合法的戦争】もあります。
すなわち「自衛戦争」。どこかの国が、あなたの国を攻撃した。これに反
撃するのは、国際法上合法です。
たとえば、2001年にはじまったアフガン戦争は、「自衛戦
争」と解釈され、ほとんど批判はありませんでした。


もう一つは、「国連安保理が認めた戦争」も合法です。
たとえば1991年の「湾岸戦争」(対イラク戦争)は、全常
任理事国が支持した戦争で合法です。
今回のウクライナ侵攻は、
・自衛戦争ではありません。ウクライナは、ロシアを先制攻撃していません。

・国連安保理の承認を得ていません。
というわけで、完全に国際法違反の侵略行為なのです。
それはそれとして。今回の侵略は、「国際法、国際機関、経済の相互依存
を強化することで、戦争を回避できる」

という、いわゆる「理想主義」が無力であることを証明し
ました。もちろん、日本は、国際法を守るべきでしょう。
しかし、「国際法を全然守らない核大国がいる」という現
実を、はっきり認識すべきです。

▼ウクライナ侵攻で崩壊する【平和憲法教】
「理想主義者」は、日本にもたくさんいます。たとえば、
「平和憲法が日本を守ってくれる」という【平和憲法教徒】。これ、どう
なんでしょう。
「私たちが平和を掲げていれば、誰も攻めてこない?」
それが本当なら、なぜ中国は、日本人よりも平和的なチベ
ットに侵攻し、120万人を虐殺したのでしょうか?

日本国憲法の前文には、こうあります。
<日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支
配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛す
る諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を
保持しようと決意した。>

これ、私たち日本国民の安全と生存は、外国が「平和を愛している」「公
正で」「信義がある」ことを「信頼することで」「保たれる」というので
す。いやいや。
では、外国が「戦争を望んでいて」「ウソばかりついてい
て」「信義が全然ない」場合、安全と生存は保てません。

そう、プーチン・ロシアのような隣国がいれば、日本国憲
法の前提は、全部崩壊するのです。

▼根本的におかしい日本国憲法
私は、憲法の専門家ではありません。しかし、「これは、根本的におかし
いよな」と思うことがあります。

9条2項です。9条には、何が書かれているのでしょうか?
<第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和
を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇
又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永
久にこれを放棄する。

2、前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、
これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。>
ていうか、日本は戦力を保持していますが。
自衛隊は戦力でしょう?自衛隊の人に聞いてみると、
「どこからどう見ても、自衛隊は戦力です。
どこからどうみても、自衛隊は軍隊です。」
とのことでした。

三島由紀夫は、いいました。
「法理論的には、自衛隊は違憲であることは明白であり、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
国の根本問題である防衛が、御都合主義の法的解釈によってごまかされ、
軍の名を用いない軍として、日本人の魂の腐敗道義の退廃の根本原因をな
して来ているのを見た。」

どうでしょう?

国の最高法規(憲法)の中に、とても重要なウソが書かれ
ている。皆さん、小さいお子さんから、「ねえねえ、お父さん。憲法に、
「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と書いてあるけど、どう
して、日本は戦車や戦闘機や軍艦を持ってるの?憲法違反じゃないの?」
と聞かれたら、なんと答えますか?

ロシアによるウクライナ侵攻によって、改憲の機運がうま
れつつあるようです。よいことだと思います。
しかし、改定の中身が国民の知らないところで決められる
ことがないよう、何をどう変えるのか、オープンに議論していただきたい
と思います。

▼憲法改正が日本を救う
ところで、憲法問題について考えたことがない人も多いか
と思います。しかし、これから間違いなくトレンドになるので、社会人と
して知っておいた方がいいでしょう。
そんな方にお勧めなのが、西村幸祐先生の


●九条という病
憲法改正のみが日本を救う 詳細は↓
https://amzn.to/3HFIMTdです。

薄くて、平易な言葉で書かれているので、非常に読みやす
いです。しかし、いろいろ興味深い情報があります。
たとえば、
・憲法に不戦規定があるのは、日本だけではない
(だから、「9条にノーベル平和賞を」といわないでくだ
さい。)
・「ウクライナはロシアに降伏しろ!」との主張が悲惨な
結果をうむ理由
・三島由紀夫の自衛隊観
(@さっきの言葉も、この本から引用させていただきまし
た。)
・同じ敗戦国でも、ドイツは戦後、59回憲法を改定してい
る!

・アメリカは日本の憲法改正を願っている

・西村先生の「超シンプル憲法改正案」一項を変えるだけ
などなど。
繰り返しになりますが、ウクライナ侵攻を経験した世界で、「外国は、平
和を愛し、公正で、信義を重んじる」
「それを信頼することで、日本は安全でいられる」
というのは、あまりにもナイーブです。

日本が、末永く生存しつづけるためには、変わらなければ
なりません。

(@強調しておきますが、私は「戦前の体制に戻せ」とは
いいません。「戦前の体制」は【 負けた体制 】なので
「戦前の体制」に戻しても、また負けるだけです。
日本は、敗戦の教訓を活かつつ、中ロ北に侵略されない体
制を築くべきです。)というわけで、

2022年06月21日

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6176号
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   2022(令和4年)年 6月22日(水)

     
    池田教と公明党への提言:“シーチン”修一 2.0

       戦前の日本軍、戦後の日本企業:伊勢雅臣
      
       なぜ違法企業献金と知っていて:今一太郎   
   
        「西側の陰謀論」が共通認識:宮崎正弘 
                 

                 重 要 情 報
                 身 辺 雑 記

         購読(無料)申し込み御希望の方は
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         頂門の一針(まぐまぐ)
━━━━━━━━━━━━━━
 池田教と公明党への提言
━━━━━━━━━━━━━━

   “シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」57/通算489 2022/6/19/日】毎朝4時50分に自転
車に乗ったお姉さんが近くのマンションに来る。「聖教新聞」の配達だ。
以前は近所で3部ほどの需要があったが、高齢のオバサン2人が亡くなった
ので界隈では1部だけになったようだ。

先だって鹿児島の89歳の叔母を見舞いに行ったカミサンによると、故郷
の奄美(鹿児島県)も日蓮正宗信徒は「創価学会派/池田教」と「富士・
大石寺派」の対立が今なお続いており、親戚なのに絶縁状態で互いに罵倒
しているとか。大石寺にとっては池田教を破門して全て終わったことに
なっているが、地域によっては依然として対立があるのだろう。

我が母は「人は好き好き ケナスは野暮よ 好きなお方の好きにさせ」と
よく言っていたが、日本人は大昔から多神教で、Xマスではキリスト教、
大みそかは仏教、初詣は神社、恵方巻やらバレンタイン・・・もうグチャ
グチャの寄せ鍋ジャンバラヤ。そのせいか、頑固な一神教の人を見るとま
るで変人扱い、「頭おかしいんじゃない、完全に洗脳されちゃって家族が
バラバラ、旦那さんや子供が可哀そう」、そんなものだろう。

池田教では「日蓮正宗」という言葉も排除したようだ。坊主憎けりゃ袈
裟まで憎い・・・公式サイトにはこうあった。

<日蓮大聖人が現した南無妙法蓮華経の文字曼荼羅を本尊としていま
す。日蓮大聖人の思想と行動を、命を賭して現代に蘇らせたのが、初代会
長・牧口常三郎先生、第2代会長・戸田城聖先生、第3代会長・池田大作先
生という創価の三代会長です。

創価学会は、1930年(昭和5年)11月18日、牧口先生と戸田先生(当時
理事長)によって創立されました。そして、日蓮大聖人の御遺命である世
界広宣流布を実現しゆく教団として発展していきます。

牧口先生は、第2次世界大戦中、国家神道をもって宗教・思想の統制を
図る軍部権力と敢然と対決するとともに、権力に迎合して自らの信仰を捨
てた日蓮正宗を厳しく諫めました>

「日蓮正宗を厳しく諫めました」、つまり「700年以上続く大石寺を正
しい方向へ改革しなければならない」と思い(宗教改革?)、3代目の会
長である池田大作は大石寺に大口の寄付をするとともに多くの子弟を大石
寺に送り込んだ。まるで「乗っ取り」作戦のよう。

ところが子弟は大石寺の教えを学ぶうちに池田の意に反して「おかしい
のは創価学会の方だ」となってしまい、結果的に大石寺が信者団体の一つ
である創価学会=池田教を破門にしたわけだ。

以上は小生の解釈だが、まあざっくり言えば「池田の増上慢」が禍を引
き起こしたのだ。多くの人はそう思っていても、不買運動などの報復を恐
れて誰も言わないが、小生は化外のビョーニンという特権階級だから堂々
と言う。

その池田はチューブだらけで生かされているのか・・・報道が全くない
のは異常である。触らぬ神に祟りなし?・・・閑話休題。

カミサンによると奄美には戦後まで仏教はなかった。宗教のような「ニ
ライカナイ」信仰のみだった。それは神道に近いかもしれない。

<ニライカナイは、沖縄県や鹿児島県奄美群島の各地に伝わる他界概念
のひとつ。理想郷の伝承。遥か遠い東(辰巳の方角)の海の彼方、または
海の底、地の底にあるとされる異界。

豊穣や生命の源であり、神界でもある。年初にはニライカナイから神が
やってきて豊穣をもたらし、年末にまた帰るとされる。また、生者の魂も
ニライカナイより来て、死者の魂はニライカナイに去ると考えられている。

ニライカナイは複合的な観念を持った楽土であるが、この概念は本土の
常世国の信仰と酷似しており、柳田國男は、ニライカナイを日本神話の根
の国と同一のものとしている>(WIKI)

戦後の奄美は、米軍による占領が終わり1953/昭和28年12月25日に日本
に返還された。「本土復帰」から間もなく創価学会が入ってきて、そこで
初めて奄美の島民は「仏教」を知り、仏教=創価学会=大石寺の信徒に
なった。

なにしろ奄美が初めて接触した仏教が戦後に始まったばかりの新興宗教
である池田教であり、疑う術も基礎知識もありはしない。ナンミョーと唱
えていれば成仏できるというので多くの世帯が池田教になったようだ。そ
れも革命政党のように血の気が多い日蓮宗系の新興宗教・・・悲劇の始ま
りのよう。

結局、池田教が大石寺から破門されると、小さな島の中で池田=創価学
界派と大石寺派の対立になってしまい、特にのめり込む傾向がある女性陣
は今なお憎しみ合って、親戚でも口を利かないという悲しい状況になって
しまったとカミサンは嘆いている。

コロナ禍もあって数年に一度しか奄美に帰れないのに、宗教紛争のため
に親戚一同での会食もできないのだ。全部、池田大作がもたらした悲劇で
ある。

小生は23歳の頃、如何に生きるべきか悩んだ末に、友人のツテで池田教
信者になろうと一念発起、複数の信者による面談で過去の悪事、たとえば
信者をバカにした、泣かした、お経を破った、仏壇を燃やしたなど過去の
“悪行”を告白したのだが、それが済んで仏壇=御本尊の前に座ってナン
ミョーを唱えると一同は大ショックを受けたのだ。

信者内の口伝では、小生のような悪党は仏壇の前で弾き飛ばされること
になっていたのに、そうならなかったから彼らはビックリ仰天したのだ。
以来、小生は池田教を軽侮している。

少子高齢化で池田教信者も年々減るばかりのよう。公式サイトではこう
アジっている。

<青年を先頭に、皆で折伏・弘教に挑戦しよう。「モバイルSTB」
「SOKAnet」、インスタグラムの学会公式チャンネルなどSNSも大いに活用
しながら、特に青年層に向け、理解と共感を広げることに力を入れよう。
聖教新聞の拡大に挑戦しよう。聖教拡大に挑戦するメンバーを増やしなが
ら、「新規購読」「長期購読」を積極的に進め、「聖教電子版」も活用し
よう>

貧すれば鈍する、まるでバーゲンセールみたい。

小生の叔父さん夫婦は池田教にハマって随分貢いだが、伯父さんの葬式
で長男坊は「家計が苦しく食事や学費もままならないのに、父は創価学会
にどんどん寄付していた・・・」と泣いていた。それから20年、幸いにも
自宅一帯が大規模な再開発地域になり、土地を提供する代わりに大きなビ
ルの1階は自分の資産になるようで、そこで事業を始めるとか。

小生のチャリ散歩コースの多摩川堤通りの京王閣競輪場隣に立派な「調
布多摩川会館」があるが、池田教の施設らしい。コロナ禍のためかヒト気
がないが、信者の莫大な寄付、通称「財務」によって建てられたのだろ
う。あちこちに施設を創って威容を誇ったところで今や信者は減るばかり
だから「ハコモノ宗教」の時代は終わったのだ。

池田教では専用の霊園を用意しているが、先祖伝来の墓を捨てて池田教
霊園に祀られることを望む信者、あるいは家族は少数派ではないか・・・

池田教はそろそろ「脱・池田独裁」を始めるべきではないのか。少子化
で信者拡大は不可能で、生き残るためには「宗教は宗教」「政治は政治」
という政教分離が必要だと思う。今は「創価学会が主、公明党は従」のよ
うだが、公明党を前面に出して、創価学会はその支持団体の一部というス
タンスにした方がいいのではないか。「脱・池田」になれば大石寺との関
係もまともになるかもしれない。

最近、北側一雄・公明党副代表の発言を聞くと、かなりマトモになって
きたのではないかと思う。公明新聞6/10「公明党の参院選重点政策 国際
社会の平和と安定――安全保障体制の構築 専守防衛の下、防衛力を強化 
日米同盟を基軸として抑止力・対応力の一層の向上を図る」から。

<公明党は参院選重点政策の第3弾として、国際社会の平和と安定など
を掲げました。安全保障体制の構築について、北側一雄副代表に聞きました。

――安全保障体制を構築する意義について。

北側:ロシアによるウクライナ侵略は国際秩序を侵害する断じて許し難
い行為です。こうした暴挙を受け、「東アジアでも力による一方的な現状
変更が起こるのではないか」との不安の声が上がっています。

また、北朝鮮の度重なるミサイル発射など、わが国を取り巻く安全保障
環境は一段と厳しくなっています。こうした深刻な脅威から、国民の生命
と平和な暮らしを守るためには、隙間のない安全保障体制の構築が必要です。

――具体的には。

北側:日本の安全保障政策は、憲法9条を基にした専守防衛の下、日米
同盟による防衛協力体制が基軸です。平和安全法制によって、日米同盟の
信頼性は高まり、抑止力・対処力は確実に強化されています。

現代の安全保障を考える際、一国だけで自国の防衛を担うのは困難な時
代を迎えています。今後はさらに、日米の連携を強化し、抑止力の一層の
向上を図っていきます。

――防衛費のあり方について議論されている。

北側:厳しさを増す安全保障環境に対処するためには、日本の防衛力を
強化していくことが必要です。何が不足し、何が必要なのか、しっかりと
議論を進め、真に必要な防衛費の増額については、国民の理解を得ながら
進めていくという取り組みが重要です・・・現下の厳しい安全保障環境を
鑑みたとき・・・今後も、内外の諸情勢を客観的に踏まえ、現実的な安全
保障体制を整えていきます。

――核抑止力についても議論になっている。

北側:唯一の戦争被爆国として、公明党が主導し、今や国是となってい
る「持たず、作らず、持ち込ませず」の非核三原則を堅持すべきです。核
兵器の脅威に関しては、日米同盟を強化することで、抑止力を高めること
が重要です。

公明党がめざすのは「核兵器のない世界」ですが、現下の厳しい安全保
障環境下では、米国の持つ核抑止力は必要と言わざるを得ません。日本は
核保有国と非保有国の橋渡しに全力を尽くし、核兵器禁止条約への参加を
めざしてまいります>

核兵器禁止条約・・・お題目を唱えたところで中露北の核恫喝、核兵器
使用が防げると本気で思っているわけではないだろうが、池田教信徒の票
がなければ公明党は選挙で勝てないのだから“リップサービス”か。徐々に
池田オンリーから離れるつもりかもしれないが、中露北による日台侵略の
武力行使が始まれば「核兵器を!」と世論は急変する。現実に対応できな
い宗教、敵に融和的な宗教は駆逐されるのではないか。

人間、特にお人好しの人は「いい方に解釈する」のが常で、「殴られな
いと目覚めない」のである。「まさか!ショック」は効き目があり、戦う
か、降伏するか、逃げるかを迫る。戦えば敗戦リスクはあるが、たとえ負
けても勇武はDNAとして残る、一方で敗戦を恐れて戦わずに屈すれば民族
はやがては溶解、消滅する。

現在の諸悪の根源は共産主義独裁の露中北である。池田は中共に媚びて
いたが、天敵の日本共産党も同様、同じ穴の狢(むじな)である。日共を
追放された筆坂秀世・元日共中央委員会常任幹部会委員/政策委員長がこ
う書いている

<2002年、当時中央委員会議長になっていた不破哲三氏に中国から中国
社会科学院で学術講演をして欲しいという要請があった。

社会科学院というのは、中国の哲学及び社会科学研究の最高学術機構で
あり、総合的な研究センターとなっている。研究所31、研究センター45、
研究者4,200人を擁し、国務院直属組織となっている。ここで学術講演を
して欲しいという依頼に、不破氏は大喜びであった。

その時の様子が『北京の五日間』(新日本出版社)という不破氏の著書
に書かれている。中国から招待され、講演までさせてもらい有頂天になっ
ている様子が手に取るように伝わってくる。

この中国訪問には、実は私も同行した。社会科学院で講演とはたいした
ものだと思っていた。ところが社会科学院に行ってみると不破氏よりはる
か前に、創価学会の池田大作氏が講演していることが分かった。要するに
中国の人たらしの1つが社会科学院での講演なのである>(日本戦略研究
フォーラム2022/2/14)

脳内お花畑の警戒心のない自称「私は良い人、正義の人」が亡国を招く
のである。彼らは敗戦になっても占領軍に媚びる迎合者「コラボレーショ
ニスト」になり美味しい思いができるから、同胞が死のうが苦しもうが屁
の河童である。まるでパラサイト。この手の輩は日本にもウジャウジャい
る。言論戦、選挙戦で駆逐すべし。


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戦前の日本軍、戦後の日本企業
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インドネシア自立のために:伊勢雅臣


 2億人規模の人口大国を比べると、インドネシアはブラジルやナイジェ
リアよりもはるかに高い成長率を示している。なぜか?

■「世界が称賛する日本の偉人『5つの物語』」
 世界では称賛されているのに、日本では無名のこの5人をご存じですか?

■1.インドネシアの経済成長率の高さ

 最近インドネシアについて調べていたら、興味深い発見をしました。イ
ンドネシアは人口2億人を超える東南アジアの大国ですが、同じく2億人
規模の南米のブラジル、アフリカのナイジェリアと比較してみると、経済
成長率が断然、高いのです。

 過去40年の一人あたりGDP(国民総生産、購買力平価=物価調整済み)
で見てみますと、インドネシアは1982年に1,582ドルでしたが、40年後の
2022年には14,535ドルと9.2倍にも伸びています。

 一方、ブラジルは同じ期間に3.3倍、ナイジェリアは古いデータがな
いのでここ30年ですが3.1倍です。インドネシアはこれら南米やアフ
リカの人口大国と比べると、遙かに高い成長率を示しているのです。この
違いは、どこから来ているのでしょうか?

 経済成長は国土や資源にも左右されますが、これらの面でインドネシア
は決して有利なようには見えません。ブラジルはロシアを除いたヨーロッ
パ全土よりも広大な国土を持ち、農業や鉱業も盛んです。ナイジェリアは
総輸出額の約8割を原油で稼ぐ資源大国です。

 インドネシアは総面積こそ日本の5倍ほどもありますが、小さい島も含
めると1万3000もの島々が東西5000キロ以上に広がる非常に細長い海域に
散らばっていて、とうてい経済効率が良い国土には見えません。

■2.日本企業の貢献

 この3カ国で大きな違いとして気が付くのは、日本企業の現地進出状況
です。 日本貿易振興機構(JETRO)のデータでは、2019年時点の日本企業進
出数ではインドネシア1,498社、ブラジル654社、ナイジェリア47社と圧倒
的な違いがあります。同年の直接投資ではインドネシア26億ドル、ブラジ
ル19億ドル、ナイジェリア500万ドルという状況です。

 ブラジルやナイジェリアは日本企業の進出や直接投資が少ない分、欧米
企業の進出や直接投資の比率が高いでしょう。 私がアジア・アフリカ・
南米の状況を観察した印象では、日本企業は採用した現地人を一生懸命育
てて、長期的に戦力化していこうとします。せっかく育てた人材を、欧米
企業に高い給料で引っこ抜かれるなどということもよくあります。

 しかし現地から見れば、日本企業は人材を育成して、その国の成長基盤
を作ってくれる学校のような存在です。欧米企業は既存の人材を即戦力と
して活用するのが中心で、その国の人材を厚くするための貢献は少ないよ
うです。これでは日本企業が多数進出しているインドネシアの方が有利に
なるのは、当然でしょう。

 もう一つの違いは、 アフリカや南米の優秀な学生たちはアメリカや
ヨーロッパに留学し、そのまま欧米で就職することに憧れます。これでは
優秀な人材が先進国に奪われてしまうのです。

 それに対して、日本では幸か不幸か、外国人が留学生としてやってきて
も、国内で採用して活用させるというケースはそれほど多くはありませ
ん。外国人をエリートコースで使える日本企業はまだまだ少ないのです。
これは途上国から見れば、留学で人材を鍛えてくれて、しかもちゃんと返
してくれると言う理想的な形です。

 しかも相手国が国民国家としてよくまとまっていれば、祖国のために働
くことをよしとする青年も多いでしょう。この点で、インドネシアはブラ
ジルやナイジェリアに比べれば、はるかに国民国家としてまとまってるよ
うに見受けられます。こういう国にとって、日本は、進出企業の人材育成
と日本国内での外国人材吸収の下手な点で、理想的な相手国なのです。


■3.自力で独立を勝ちとったインドネシア

 国民国家としてのまとまり状況は、それぞれの国の独立に至る歴史を比
較してみれば、明らかになります。

 インドネシアは17世紀以来、オランダの植民地として過酷な支配を受け
てきました。1942年、日本軍の進攻によりオランダ軍は降伏。3年半の軍
政期間中に、日本軍は独立運動家スカルノ、ハッタを解放し、独立に向け
た教育の普及、標準語の普及、郷土防衛義勇軍(ペタ)創設など、自立の準
備を急ピッチで進めました。

 1945年、日本の降伏とともに、オランダ軍が再進駐して、植民地支配の
復活を試みました。しかしスカルノ、ハッタを中心としたペタの4年5ヶ
月、犠牲者80万人を出した抗戦により、ついに独立を勝ち得ます。

 この過程で、1000人以上の日本軍将兵がインドネシア独立戦争に参加し
ました。うち324人が生き残ってインドネシア国籍を取得し、45人が日
本へ帰国しましたが、残りは戦死または行方不明。12柱の戦没将兵が
「国家英雄」として、英雄墓地に埋葬されています。

 インドネシアは、日本の助力を受けつつも、自力で独立を勝ちとったの
です。独立記念式典でもペタが行事の中心となっており、そこに彼らの歴
史の基づく自尊心を見ることができます。

■4.ブラジルとナイジェリアの独立

 ブラジルは1500年にポルトガル人によって発見され、以来ポルトガルの
植民地とされてきました。1822年に独立しましたが、ナポレオン戦争によ
る混乱の後、ポルトガル王家の一人がブラジルで新たに帝国を築くと言う
形でスタートしました。植民地時代のエリート層もそのまま残ったので、
独立と言うよりは、ポルトガル王国の分裂と言えるでしょう。

 その後も各地方の実力者による反乱や、自由主義者による共和制を求め
る革命運動などが繰り返され、20世紀に入ってからも左派独裁者や軍部独
裁政権の登場により、国民共同体としてのまとまりはなかなか出来ません
でした。

 ナイジェリアは1472年にポルトガル人が都市ラゴスを建設し、以来、奴
隷貿易の中心地としてヨーロッパの貿易商人たちが支配してきました。19
世紀以降、イギリスの植民地支配が続きましたが、第二次大戦時に自治領
とされ、1960年に独立しました。

 しかし500を超える少数部族があり、また3つの巨大部族が勢力争いを
続けて、政治は混乱を続けました。近年ようやく安定した民主政権が成立
し、今後の着実な経済成長が期待されています。

 ブラジルとナイジェリアに共通しているのは、それぞれの国家の独立は
してもその中での国民共同体は成立してはいなかったということです。独
立後、同じ国の国民とはなっても、同胞感としての意識を持つに至るに
は、様々な紆余曲折が必要でした。

■5.国内政治の安定に必要な国民共同体

 速やかな経済成長には、国内政治の安定が必要です。国内で激烈な勢力
争いや内乱があったり、頻繁な政権交代によって経済政策がころころ変わ
るようでは、安定した経済成長は望めません。

 そして国内政治の安定には、国民共同体の存在が欠かせません。国民共
同体とは、国民が互いに同胞感を持ってひとつの国家を形成している共同
体です。そこでは国民は自分自身の利益だけではなく、共同体全体の利
益、すなわち公共の利益をも考えます。

 したがって政治上の勢力争いがあっても、それが共同体全体の利益を脅
かすようになると、そこで自制心が働きます。このような国民共同体が一
国の政治的主権を持つ国家を、国民国家と呼ぶことができるでしょう。

 我が国は地球上でも最も純度の高い国民共同体であり、国民国家です。
また近代世界において西洋諸国が覇権を握ったのも、国民国家として国民
のエネルギーを十二分に引き出したからです。

 国民共同体はどのように実現されるのでしょうか。わが国や西洋諸国で
は、一つの民族として国民の間で歴史と文化を共有していることが有効な
前提として働きました。長い歴史を通じて共通の言語と文化を育て、それ
によって結ばれた自然発生的な国民共同体でした。

 ブラジルやナイジェリアの場合は、国家として独立したとはいえ、国民
共同体ができていなかったという点が、その後の内乱や勢力争いの原因と
なりました。 国民共同体としてひとつにまとまっていくには何世代もか
かります。お互いを理解したり、「互いに争っているよりは公共のために
まとまった方が良い」と国民の大多数が理解するには、それだけの時間が
かかるのです。


■6.インドネシアが国民共同体になれたのは

 ブラジルやナイジェリアと違って、インドネシアはなぜ速やかに国民共
同体としてまとまりを得たのでしょうか。

 インドネシアは1万3000もの島々に約300の民族が住んでいます。言語の
数は700以上にのぼると言われています。この状態で学校を作り、共通語
として現在のインドネシア語を普及させたのが日本軍の軍政でした。元
ジャカルタ州知事のチョクロプラノ氏はこう言っています。

__________
 おそらく日本は想像していなかったと思いますが、インドネシア人がイ
ンドネシア語を使うことによって感情の統一、行動の統一、民族の統一が
図られ、インドネシアの民族はたいへん強くなったのです。

 インドネシア語の普及は、我々の独立にとって、たいへんな力を発揮し
たんですね。[日本会議]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 もう一つは郷土防衛義勇軍(ペタ)の創設によって、自前の軍事力を持
ち、それによって自らの力で独立を勝ち得たことでしょう。ケマル・イド
リス氏(元中将、ペタ出身)はこう語っています。

__________
(日本語で)ニホンセイシンハ、イチバン。
日本精神は我々にとって一番。なぜなら日本精神で我々はオランダに向
かったのです。我々はこの精神を独立戦争に持ち込み、その結果独立を達
成したのです。我々は武器はなく、たとえ竹槍で戦っても、勇敢でした。
だから我々は、日本が独立戦争の基本となった軍事能力を与えてくれたこ
とに大変感謝しているのです。[日本会議]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 再侵略を図るオランダに対するインドネシアの独立戦争は4年5か月も
続き、80万人もの犠牲をもたらしました。 しかし連帯してこの苦難を
乗り越えたという経験がインドネシアの人々に同胞観を与えたのでしょう。

 ナショナリズム研究の古典とされる『想像の共同体』を書いたベネディ
クト・アンダーソンは インドネシア地域の研究者でもあり、その独立運
動を踏まえて国民国家の理論をうちたてました。

 アンダーソンは、そこで、国民(ネーション)とは「イメージとして心に
描かれた想像の政治共同体である」としています。インドネシアの様々な
文化的歴史的背景を持つ人々は、この四年半の間に多くの苦難を体験し、
それによって共通の歴史物語を得たのでしょう。

 インドネシアがこれほど地理的に分散し、文化的な多様性を保ちつつ
も、一つの国民国家として統合された背景には、この苦難の歴史があった
からでしょう。独立後も様々な政治的動乱を乗り越えて、非常に高い成長
率を維持してきたのは、強い国民同胞感によって結ばれた国民共同体で
あったからだと考えられます。


■7.オランダの収奪、日本の独立支援

 しかしここで不思議なのは、オランダが3世紀半にわたって搾取し続け
たのに対し、日本がわずか3年半でインドネシア独立の力を与えた、とい
う違いがどこから生まれているのかという点です。

 もちろんオランダ人の中にも善良な人はいたでしょうし、日本人の中に
も性悪な人間はいたことでしょう。しかし政府の行為としては、オランダ
の植民地搾取と日本の自立支援と、対照的な姿勢がありました。

 これはオランダ人を非難し、日本人が自慢しているだけでは片付かない
疑問です。なぜこういう違いが出てくるのか、私はここにはやはりキリス
ト教的世界観と神道的世界観の違いが潜んでいると考えます。

 中世の一部のキリスト教においては、「異教徒は人間ではない」という
考えがあったようです。そのために日本にやってきたキリシタンは、日本
人を奴隷として海外に売りさばいても、罪悪感は感じませんでした。奴隷
は洗礼を受けて人間になることができます。少なくとも異教徒のまま動物
でいるよりは、奴隷であっても人間になった方が良いという正当化がなさ
れました。

 西洋諸国がアジアやアフリカに対する人種差別と植民地化を数百年も続
けてきたのは、このキリスト教的人間観が潜んでいたからではないかと考
えます。

 それに対して神道的世界観では、人間を含めて全ての生きとし生けるも
のは神の分け命であり、同胞であると考えていました。この世界観から見
れば、キリスト教徒の人種差別と植民地収奪は看過できないものでした。
だからこそ 日本の敗退の後も、インドネシアの独立のために千名以上も
の日本将兵が立ち上がったのでしょう。

 本稿の冒頭で日本企業の現地進出が経済発展に大きく貢献していること
を述べましたが、戦時中の日本軍による独立支援と、戦後の日本企業によ
る経済発展貢献は よく似ています。どちらも現地の人を同胞として扱
い、その成長を計るという意味では、全く人間観が窺われるのです。

 ここに当人は気づかなくても、生きとし生けるものを同胞と感じ、「大
御宝を鎮むべし」という日本の建国目的に沿った行動を知らず知らずで
も、してしまうという「根っこ」の力が現れています。

 しかしこの「根っこ」の力も放っておけば衰弱します。植物は「根っ
こ」から吸い上げた水を用いて、葉が受けた太陽光で大気中の二酸化炭素
から有機物を作って、それで根や枝葉を伸ばすのです。それは我々が子や
孫に「根っこ」の存在を教える教育に比せられるでしょう。

 近年の日本の経済的衰退は、我々が根っこの存在を忘れて、この教育活
動を怠っているからでしょう。インドネシアの40年で9.2倍という経済
成長の史実から学ぶべきは、この「根っこ」の力を再認識し、それが再生
するよう努力を怠らないことです。
 

          
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なぜ違法企業献金と知っていて
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サントリー、「桜を見る会」タダ酒提供が招く売上損失とブランド毀損。
なぜ違法企業献金と知っていて今までだんまり?=今市太郎

あの「桜を見る会」前夜祭でサントリーが2017〜19年の3年間で計400本近
い酒類を無償提供していたことがわかり騒動になっています。発覚するま
でだんまりを決め込んでいた同社のイメージ悪化は避けられず、違法な企
業献金にあたると認識していた可能性はかなり高いでしょう。この政治資
金規正法違反案件は、想像以上に大きな売上損失とブランド毀損を引き起
こすことになりそうです。(『今市的視点 IMAICHI POV』今市太郎)


「桜を見る会」関連で突如として話題にあがったサントリー
サントリーと言えば、酒類・飲料メーカーとして非常に文化的なレベルの
高い企業として国内では長く評価されています。同社が制作発信する広告
にもそうしたテイストが強く感じられ、国民の好感度も高水準を維持して
きました。

ところが、ローソンから雇われCEOとして移籍してきた「アベ友」でお馴
染みの新浪剛史氏の下では、政権にすり寄るゴマすり企業と化してしまっ
たようにも思えます。

ここまで築き上げたブランドを傷つける、結構がっかりな状況が露見しは
じめています。

そして、安倍晋三元首相の後援会が主催した「桜を見る会」の前夜祭は、
常人が考えれば、どうみても納得のいかない決着しかはかられておりません。

安倍事務所側の生贄として一身に罪を背負うことになった配川博之元公設
第1秘書の刑事確定記録で、会場のホテル側が作成した資料に「持ち込
み」として酒類の記載があることを目ざとくみつけた新聞赤旗が関係者に
問い合わせたところ、サントリーが無償提供を認めました。

このことから「桜を見る会」の参加者は3年間、帳簿のどこにも出てこな
いサントリーのタダ酒を食らっていたことが今頃になってモロバレとなっ
てしまいました。

違法企業献金であることぐらいサントリーはわかっていたはず
この「桜を見る会」の前夜祭が大問題になったとき、恐らく3年間、毎回
15万円相当の酒類の提供をアベ友CEOから要請されたであろうサントリー
の広報部担当者は、相当ヒヤリとしたはず。それでも、だんまりを続ける
ことで難を逃れ、ひと安心だったはずです。

しかし今回、件の刑事確定記録から無償提供が露見したことで、また窮地
に立たされていることが窺われます。

同社の広報担当者は安倍議員事務所から多くの方が集まると聞き、製品を
知ってもらう機会と考え、夕食会に協賛したと説明しているようです。

そして、人がたくさん集まるところなら政治家のパーティでもタダ酒を提
供するのかよ?という厳しいツッコミが聞こえてくるような状況になって
きています。

政治資金規正法では、企業の政治家個人への寄付が固く禁じられています。

サントリーともあろう会社がそれを知らなかったとは決して言えないとこ
ろ。違法な企業献金にあたる可能性があることを承知で提供していた可能
性も高まります。



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「西側の陰謀論」が共通認識
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月15日(水曜日)弐
         通巻第7369号  
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プーチンの戦争観の根っこに「チェチェン戦争」の影が
パトルシェフとプーチンは「西側の陰謀論」が共通認識。
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 ロシア安全保障会議の書記ニコライ・パトルシェフとプーチン大統領と
の緊密な関係を無視できない。
 パトルシェフは陰湿な陰謀論を展開するパラノイア的な発想を得意とす
る。ウクライナ軍は「ネオ・ナチ」だとか、政治宣伝にしても短絡的な印
象操作がプーチン大統領に影響を与えている。

 ふたりに共通する認識は、ソビエト連邦の終焉を悲劇だったと嘆き、そ
れは西側の陰謀だったとする論理の組み立てにある。パトルシェフはプー
チン政権内部で「タカ派のなかのタカ派」と呼ばれる。かれがプーチンを
操っている側面がある。

 パトルシェフは、「ウクライナから逃げた犯罪者コミュニティ」とマ
フィアと軍を同一視しており、西側が「ウクライナに武器を供給し続け、
ネオ・ナチを支援しているのだ」と総括し、西側を「嘘の帝国」と呼ぶ。

 プーチンとパトルシェフは1970年以来、半世紀を超える関係で、ともに
サンクトペテルブルク出身でKGB仲間である。
1999年8月9日にエリツィンがプーチン首相代理を任命したとき、パトル
シェフがプーチンに代わってFSBの局長に就任した。

1999年から2009年の10年に及んだ第二次チェチェン戦争によってプーチ
ンの権力基盤がかたまった。チェチェンはロシア側から見れば、テロリズ
ムとの闘いだったことになる。

 チェチェン独立を求める武装グループが、テロをしかけたので、その元
凶を根絶するために軍を派遣したとする。
限りないテロ事件が起こり、おびただしい値の犠牲がでた。実際にはチェ
チェン独立派か、ロシアの謀略機関か、あるいは後者にそそのかされた
チェチェンの親露武装集団の仕業かは不明である。 

1999年にロシア高層アパート連続爆破事件があって、ロシアの世論が軍派
遣を是認する。
2002年のモスクワ劇場占拠事件では 169人死亡し、チェチェンの首都グロ
ズヌイの政府庁舎爆破では 72人が死亡。2003年、チェチェン共和国北西
部の行政庁舎爆破で 60人以上が犠牲となり、モスクワ野外コンサート会
場爆破で15人が死亡した。

2004年、モスクワ地下鉄爆破(41人死亡)。同年、グロズヌイの対独戦勝
記念式典爆破 テロでは「チェチェン共和国」大統領アフマド・カディロ
フなど30人が死亡。イングーシ共和国内務省襲撃で90人死亡。モスクワ発
旅客機同時爆破で 80人以上が死亡。

2007年モスクワ・サンクトペテルブルク間列車爆破事件、2009年には、ま
たモスクワ・サンクトペテルブルク間列車爆破事件。2010年にモスク
ワ地下鉄爆破事件。2011年、ドモジェドヴォ空港爆破事件がおこり、2015
年にボリス・ネムツォフ暗殺事件が起きた。ネムツォフ暗殺はチェチェン
部隊がかかわった。

このように血みどろの歴史をたどるのも、チェチェン人がイスラムのスー
フィズム(神秘主義)を信奉し、何代におよんでも必ず血の復習をやりと
げるからである。

 ここでウクライナ侵攻とチェチェンの凶暴な戦闘集団との闇の奥が連結
する。ロシアのウクライナ侵攻開始直前に、ゼレンスキー大統領暗殺部隊
がキエフは秘密裏に派遣された。チェチェンのカディロフ「大統領」が率い
る部隊は1200名だったと推定され、事前から宣伝されたように「残虐
無比の凶暴部隊」ゆえ、キエフ市民はおののく筈だった。カディロフ「大
統領」の父はロシア傀儡の「チェチェン共和国」初代大統領。
独立記念式典で爆弾テロの犠牲となり、プーチンは息子のラムザン・カ
ディロフにロシア軍少将を与えた。カディロフはプーチン傀儡政権二代目
である。

 暗殺に失敗し、チェチェン部隊司令官は戦死し、チェチェン部隊はさん
ざんな目に遭った。一般的に戦場では突撃隊の前衛は犠牲が多く出るが、
以後、チェチェン軍は部隊の再編をしている模様である。
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  ★☆ アンディ・チャンのアメリカ通信 ★☆
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「1月6日委員会」の目的が変わった?
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 インチキ選挙の結果を承認しない暴徒が2021年1月6日に国会議事堂に
乱入した事件を調査している国会の調査委員会は今では「1月6日委員会」
(Jan. 6 Commitee)と呼ばれるようになった。
この委員会の調査ですでにFBI や警察などを使って数百人が逮捕され、数
十人が有罪判決を受けた。そして先週木曜日(9日)に国会で正式に公開
審査をはじめ13日に第二回公開諮問が行われた。
 これまでは国会に乱入したいわゆる暴徒の犯罪行為を審査する国会の非
公開委員会だったが、これを公開審査に切り替えた理由はトランプが国会
乱入の教唆犯と断罪するために公開裁判としたのである。
 委員会の役員は12名が民主党員と共和党議員2名で、全員が有名なト
ランプヘイターである。
 つまり委員会の目的はトランプが動乱の真犯人であるという理由をでっ
ちあげて司法部が3回目のトランプ裁判を起こすように仕向けることだった。
 だが2回目の審査会でトランプを有罪で起訴する目的が少し変更された
ようである。
2日目の終わりになって委員会のThompson委員長が「我々の目的はトラン
プの有罪証拠をみつけて司法部に送達することではない」と言ったので委
員会は騒然となった。
 最も有名なトランプヘイターで共和党の裏切り者と呼ばれるCheney議員
(副委員長)はびっくり仰天して「委員会の結論がまだ出ていないのに委
員会がトランプ有罪の証拠を司法部に送らないとはどういうことか」とそ
の場で反対した。
民主党のLuria議員もトムソン委員長の発言に反対して「われわれ委員会
がトランプ有罪に証拠を司法部に送達するか、しないかを投票していな
い。調査委員会の目的はトランプが有罪かどうかを審査することである」
とツイートした。またSchiff議員は「委員会がトランプ有罪の結論を出す
のか、出せるのかもまだわかっていない」と述べた。
つまり委員会のほぼ全員がトムソン委員長の発言に反対したのだ。
2日目の公開審査ではトランプが選挙の結果を承認しなかったことを述べ
た証言があっただけである。特に注目を集めたのはトランプが指名した元
司法長官William Barrの証言だった。Barr元司法長官はトランプが選挙の
結果を認めなかったと証言した。
 Willian Barr氏はトランプが信頼していた人物だったのに選挙で6つの
州の投票結果に異常があったことを認めず、ドミニオン計票機に異常が
あったことも認めない。だからトランプが投票結果に異常があったと言
い、彼はなかったと主張して口論になった。
しかしトランプが投票結果を信じなかったから、投票結果を信じないトラ
ンプ支持者が国会に乱入して乱暴を働いたとしてもトランプが犯罪を教唆
したとは言えない。証拠不十分である。
 それでも司法長官Garlandはよく知られた反トランプ、反共和党であ
る。彼は「Jan.6の国会乱入事件に犯罪行為があったか、彼がその場(国
会)に居なかったとしても、彼がどんな人物で、どんな高い地位にあった
人物であろうとも、有罪であれば摘発する」と述べた。つまりトランプの
有罪証拠をまっている。証拠が司法部に送達されたら彼は直ちに裁判を起
こすに違いない。だが証人の証言だけではどうもうまく行きそうもない。
民主党の目的はトランプ降ろしである。だから、たとえ有罪証拠が’集め
られなくても、最小限度トランプを政治的に抹殺しよう。Thompson委員長
が「トランプの有罪証拠を司法部に送達するのは本委員会の目的ではな
い」と言ったのは、トランプに有罪の証拠がなくても彼を政治的に抹殺す
るよう、目的を変更したのだろう。
トランプを政治的に抹殺するためには、「Jan. 6委員会」はこのあとも
続けていく公開審査で、トランプは人を信用しない、傲慢で自我が強く、
違法または違法に近い行動を平気で行う人間で、大統領失格であるといっ
た証言を世間に公表し、左翼メデイアもこれに加わってトランプのメンツ
を潰し、2024年の選挙に出馬できないようにするだろう。
トランプが再来年の選挙に出馬すればバイデンはもちろん、誰が民主党の
候補になっても勝ち目はない。
だから今のうちにトランプを抹殺する。これがJan. 6委員会の真の目的
である。
         (アンディ・チャン氏は在米評論家)
      
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★読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声★
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   ♪
(読者の声1)「利上げと消費税減税のミックスが、円安物価高対策のベ
スト」  
 新型コロナ小康化に伴う米国を中心とした景気回復等に加え、ウクライ
ナ戦争によるエネルギー、食糧の流通不足で世界的に物価高が続伸している。
その中で、日本は景気下落と国債暴落を恐れ、利上げ等の金融引き締めに
踏み込めず20年ぶりの円安に見舞われ更なる物価高になり、前門のオオカ
ミと後門のトラに挟まれ身動きが取れない様な状況である。
 2%前後の物価上昇は、アベノミクス開始から日銀がここ約10年間ター
ゲットとして来たところだが、現下の物価上昇は輸入価格の上昇による悪
いインフレ、コストプッシュインフレーションである。なお、それに便乗
したと言えば言葉は悪いが、これを契機としたこれまで日本の消費者意識
の中で出来なかった分の正当な値上げもある事はあるが、それは一時的な
ものに留まり持続的な経済成長には結び付きそうにない。
 賃金も十分に上がらない中で、そろそろ物価高と景気後退が同時に進む
スタブフレーションの恐れも出て来ており、日銀がある程度の金融引き締
めに踏み込むべき時ではないか。

景気後退の圧力に対しては、政府が同時にカウンターとしてある意味最大
の積極財政である消費税減税を行って、これを打ち消す政策ミックスが現
下の最善策であると筆者は考える。
スタグフレーションを避けるためという明確なメッセージを出せば、国債
暴落も避けられるのではなかろうか。
 また仮に、その後世界情勢が落ち着き、物価上昇が一段落したら消費税
率を段階的に元に戻すとした場合は、その際の駆け込み需要も狙えると思
われる。
 より長期的には、テクノロジー、制度、ビジネスモデルの改良によっ
て、週休3日や4日で70歳、80歳でも働け、年金等に頼る度合いを軽減する
社会に移行すべきだし、そうでなければ遅かれ早かれ社会保障は破綻す
る。その移行の筋道次第では、消費税率は必ずしも全部戻す必要はなくな
るかも知れない。
 さて、ここまで書いてきて、少なくとも来たる参院選では安全運転の
キッシー人気による無風状態で、議論はここの遥か手前までも辿り着かな
い事は容易に予想される。そして、せいぜい給付金バラマキ程度でお茶を
濁し茹でガエルの様にスタグフレーションに陥りそうな風情である。
 そんな中で、減税以外の成長戦略としては規制緩和、財政投資があり、
このうち財政投資については政府が考えるものでは多くの無駄が生じ得る
が、例えば国民民主党の唱える教育国債を発行しての教育投資は僅かに有
望なものであるかも知れない。
https://twitter.com/tamakiyuichiro/status/1525660711774736385

 だが、代表の東大法科卒の玉木氏からは言い出し難いのだろうが、投資
がいわゆるFラン大学、バ〇田大学に回っては金をドブに捨てる事になっ
てしまう。
 教育投資の行く先は、先端技術への投資と並んで、実情は不明なものの
元首相を出した遠縁の大平家の援助で東大に進めたとも言われる玉木氏自
身が典型例だが、例えば貧困家庭の秀才に厚く集まるような傾斜的なある
いは足切り的な仕組みが不可欠と思われる。
 参院選は、前述の様に夏の日本海の様にベタ凪だろうが、それと裏腹に
今後の世界と日本を取り巻く状況は更なる波乱が予想される。それに備え
外交、内政について少しでも実質的な議論を積み重ねて置くべきだろう。
(佐藤鴻全)


  ♪(読者の声2)再び円の暴落が始まり、経済誌が頻繁に取り上げる
様になった。世界各国の中央銀行が利上げをしている最中に、日銀だけは
頑なに0.25%を死守しているので、国債、円が売られ、インフレになる
が、利上げをすると、即座に日銀が破綻。
為替相場とは、中央銀行が操作できる数字ではなく、世界中の相場師が、
その場、その日の気分によって、冷酷に売った、買った、で決められてし
まう。彼らにとっては、国内外の深刻な事情、人道的な配慮、MMT理論、
など全く念中に無い。下記によると、基軸通貨のドル以外は全て売られ
る、との事。
https://www.zerohedge.com/markets/japan-verge-systemic-collapse-dramatic-unpredictable-non-linearities-financial-markets-bank
 では、ドルは大丈夫だとは言えないと、「KIM DOTCOM」氏は数字を上
げられている。
「これは余の最も重要なツイッターである。大規模の全世界的恐慌がく
る。指導者どもは知っている。しかし、何を企んでいるのだろうか。」
「米国は過去50年間、2000年にわずかな黒字以外、常に赤字が続いてい
る。通貨を乱発。基軸通貨故の特権を利用して、世界歴史上最大の窃盗。
悪夢の巨大な貧困化がくる。今回は単なる景気の調整では終わらない。米
国の負債額は9000兆円(以下$1=100円として)非公式の負債は1.69京
円。総計で米国民当たり0.778億円。納税者一人当たり2.07億円。米国の
官民全ての資産の総額は1.93京円。」
この避けがたい崩壊に備えて「GREAT RESET」「NEW WORLD ORDER」が唱え
られている。名ばかりの民主的な解決法が施行される、と。
https://twitter.com/KimDotcom/status/1533524778610348032 6/05/2022

 氏の解析は新しいものではなく、過去50年間良識のある少数の経済論者
によって警告を発信してきた。
1971年8月15日、日曜日の午後、ニクソン大統領によって「暫定的」にド
ルが自由に無制限に便利に刷れるよう宣言したことに始まる。世界金融歴
史上、初めての試みであったが、遂にその結果が現れる事態「年貢の納め
時」になった。
 地政学的に見ると、何の裏付けも無い通貨はいずれ終わる。資源、食
糧、金などの「価値に連携した通貨」は強い。ロシアのルーブルだけが上
がっている理由である。日本株式会社の倒産、円が終わる理由も同じ。江
戸時代の三浦梅園も、「悪幣盛んに世に行わるれば、精金皆隠る」。英国
では「グレシャムの法則」と言われる。
 イランは支那、ロシア、インド、パキスタン間での新しい通貨を提案し
た。ブラジルの大統領選挙で勝てば南米で通用する「SUR」という通貨を
実現するという候補者もいる。(在米のKM生)

(読者の声3)ウクライナ戦争の感想です。
 これは21世紀の民族独立運動であり旧植民地宗主国の再植民地化の戦争
である。民族自決は20世紀に確立した国際基準だからロシアの主張は不
当であり、世界に大混乱を起こすことになるので、やめさせなければなら
ない。「民族自決独立有理」だ。
 ユダヤ人問題で、ロシアが持ち出すのは、ロシア革命はユダヤ人が起こ
したもので、ロシア人は被害者だという主張だ。たしかにマルクスはユダ
ヤ人であり、ロシア革命の最高指導者の一人、トロッキーもユダヤ人だ。
ほかにも共産党にはユダヤ人が多数いた。しかしその後指導者はスターリ
ンに皆殺されてしまった。そしてスターリンはユダヤ人の民族粛清を始め
ようとして1953年ユダヤ人医師事件をでっち上げたが、その2か月後に自
分が急死したので、生き残っていた医師は釈放された。
 ユダヤ人は有能で、ロシアにおける人口比では低いが公務員比率では高
いという。またKGBにも有名なユダヤ系の工作員がいた。現在のプーチ
ンの部下のメドベージェフはユダヤ人という。
独裁国では、指導者の命令によるから、人種と善悪は関係がないのだろう。
 ウクライナ人については、「フルシチョフ回顧録」をみると、彼はス
ターリンからウクライナの総督を命令された。するとフルシチョフは、自
分はロシア人なので、ウクライナ語で演説ができないなどと言って断る
が、許されない。
そしてウクライナの共産党を大粛清したのである。フルシチョフは、常識
の理解できる人であり殺人狂ではなかったが、大悪魔に仕える以上、手を
汚さずに生き残ることはできなかった。
これを見ると、当時からウクライナは独立の傾向があったのだろう。プー
チンの主張は良いウクライナ人はロシアに隷属する人々で、独立を主張す
るアゾフ大隊などの民族主義者は悪いウクライナ人だから殺してしまえと
いうものだ。
なおフルシチョフも、ウクライナ民族主義者の粛清では、外国の手先と
いって非難しているから、同じ論理を使っていることになる。KGBの独
裁体制はソ連時代も今も変わっていないのだ。(落合道夫)

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6175号
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   2022(令和4年)年 6月21日(火)

     法制審の暴走で家族がバラバラに:櫻井よしこ

          「ウクライナ」からの教訓:藤井聡
         
       反プーチンを代弁するロシア人:宮崎正弘 
                 
       【古典個展】日露もし戦わば…:加地伸行
                

                 重 要 情 報
                 身 辺 雑 記

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法制審の暴走で家族がバラバラに
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          櫻井よしこ


男性は30代の若さで自ら命を絶った。妻が3人の子供を連れて家を出てか
ら、1年と半月後のことだった。

当時小学生だった長男は父親の棺に「大好きなパパへ」と書いた手紙を入
れた。横書きのカードに、幼い字で問うている。

「パパ大好き。でもなぜ死んだの?」

父の死を信じられず、こう言っている。「じさつなんてなんかのまちがえ
でしょ」

思いの丈を込めて書いている。「パパ大好き大大大大好き」

少年は叫んでいる。「パパに会いたい。生き返って!!」

そして懇願した。「ゆうれいでもいいからでてきて」

この手紙を読んだ或る一人の父親、A氏が打ち明けた。

「私も幼い娘を、或る日突然奪われました。帰宅すると家はもぬけの殻、
妻が娘を連れていなくなったのです。長い裁判の結果、私が妻の申し立て
たDV(ドメスティックバイオレンス、暴力)夫ではなかったことは認め
られました。しかし、親権は妻にとられ、10年以上娘に会えていません。
自殺も考えました。そのときにパパを亡くしたこの小学生の手紙を読んだ
のです。涙がとまりませんでした。そして考えたのです。私が死ねば、娘
をこんなふうに悲しませるかもしれないと。私はもう死ねなくなりました」

前述の連れ去られた子供たちのその後の行動から、自死した男性は本当に
「いいパパ」だったと思われる。男性は元妻が子供を連れ去ってから3か
月余りで、一番下の幼児を除く、小学生だった男の子二人を取り戻した。
子供たちはパパと一緒にいられることを喜び、父子3人は抱き合うように
して眠った。

だが半年後、裁判所は、長男と次男は親権者の母親の元に置くべきだとの
判断を下し、二人の通う小学校に元妻らが「保全執行」に現れた。下の子
は下校時に、門のあたりを窺う母親の姿を認めるや身を翻して、裏門から
脱兎の如く自宅に逃げ帰った。上の子も連絡を受けて逃げ帰った。二人は
子供部屋に鍵をかけ、大人たちが自分たちを連れて行けないようにバリ
ケードを築いた。

DVは濡れ衣

子供たちにとって、父親と離れるのはこれ程いやなことだったのだ。子供
たちが一番望んだのは父母と一緒に住むことだったろう。それがどうして
もダメなら、つまり父母が別れなければならないのなら、男の子たちは父
親を選ぶという意思を明確に示したものだろう。しかし裁判所は親権を片
親にしか認めない単独親権主義だ。このケースでも母親が親権をとり、裁
判所はあくまでも父親と子供を引き離そうとした。

他の国々では離婚後も子供の養育には両方の親が関わる法制度が整えられ
ている。子供は生まれたときから両親の庇護と愛情を受け、守られ、導か
れ、育てられるべき宝物のような存在だからだ。両親が責任をもって養育
に関わるのは当然だ。だからこそ先進国はおよそ全て共同親権制である。
単独親権制の日本は極めて例外的、言い換えれば異常なのだ。

妻と、妻の主張を軸に父子の引き離しを図る裁判所は男性を追い詰め続け
た。裁判所は上の二人の子供を妻の元に戻すよう法的措置を命じ、男性が
末の子に会うことも認めなかった。その決定が下った時、男性は自らの命
を絶った。

「子供を連れ去られた」、「助けてほしい」という親の悲痛な訴えは後を
絶たない。海外では子供の連れ去りは刑事罰の対象となるのが通例なの
に、日本ではなぜ、このような悲劇が続くのか。

問題解決の鍵のひとつがDVへの対処にある。多くの事例が夫の留守中に
妻が子供を連れ去るところから起きている。子供を連れて身を隠すのに挙
げられる理由の筆頭がDVなのである。だが、妻が夫のDVを訴えると
き、身に覚えがないと困惑する夫は少なくない。先述のA氏のようにDV
が濡れ衣であるケースは実は多い。だからこそ子供連れ去りを正当化する
DVが、事実か否かを確かめることが必要だ。

欧米の一般的事例では、ここに警察の迅速かつ徹底した協力が入る。DV
の通報があればまず警察が乗り出す。警官は現場の状況を見て、DVを働
いた側、多くは夫の行為を現認し直ちに家から追い出す。一方、妻も子供
も逃げる必要はなくそのまま暮らすことができる。

警察はその後すぐに実態調査を始める。2週間程かけてDV被害による傷
や破損、さらに近隣住民の証言等も含めて証拠固めを行う。結果、DVの
事実が認められれば、DV夫は改めて妻や家族への接近を相当期間禁止さ
れ、罪に問われる。

DV加害者の嫌疑を受けている者を警察が一時的に家から退去させ、DV
の有無をすぐに調査することでDVの事実が立証され、逆にDVを受けて
もいないのに受けたという嘘の申し立ては通用しないことになる。

政治の怠慢

なぜ、わが国では同様の対処ができないのか。DV事件に警察の手を借り
るという、他の先進国で普通に行われている対処法が日本で採用できない
理由について、この問題に詳しい弁護士の上野晃氏が説明した。

「DV法は内閣府の管轄で、家族法は法務省の管轄です。内閣府は、警察
の介入でDVの有無を早期に判断できるようDV法を改正することなど全
く考えていません。片や法務省は、逃げてきた妻の保護をなぜか手厚く
し、そこにつぎ込む予算を増やすことしか考えていないと思います」

縦割り行政が日本の異常事態の一因になっている。そこで何が起きている
かは、法相の諮問機関である法制審議会の下に設置された、家族の在り方
を決める「家族法制部会」(以下法制審)の議論を見れば明らかだ。

法制審は間もなく中間試案をまとめる。今が正念場なのに、内容を精査す
べき政治家は7月の参院選に気をとられている。十分な修正はできるのか。

中間試案の最大の問題点は、国際社会に逆行して単独親権という異常な状
態を恒久化するところだ。この背景には、法制審の議論がNPO法人「し
んぐるまざあず・ふぉーらむ」理事長の赤石千衣子氏ら人権派の人々に主
導されていることがあるだろう。

この点において、法制審で幅広く意見を聴くと確約しながらそうはしな
かった上川陽子元法相、赤石氏らを結果として政権中枢に入れた稲田朋美
氏、森雅子氏らには、法制審の暴走を阻止する重い責任があるのではないか。

まず、法制審の暴走を助長する縦割り行政の壁を打ち崩す努力をせよ。単
独親権の恒久化と、徹底化阻止のためにも、DV認定に警察の協力を法的
に担保することを急げ。政治の怠慢で日本の家族をバラバラにする法改正
を見逃してはならない。

     

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「ウクライナ」からの教訓
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   京都大学大学院教授:藤井聡


「ウクライナ」からの教訓〜来たるべき“有事”に
  どう備えるか?〜

この特集は、言うまでも無く、ウクライナへのロシアの侵攻についての特集。

ですが、このクライテリオンの特集は、一般的なテレビや新聞、雑誌の
論調とは全く異なる角度からの記事をとりまとめたものです。

そもそも、ウクライナとロシアは今、国家の命運をかけて真剣に戦って
いるのです。その真剣な戦いが、幼児向けの戦隊ものや漫画の「勧善懲
悪」の図式だけで語れる筈もありません。

しかしそれにもかかわらず、本年2月のロシアのウクライナ侵攻以後、
国内のメディアは、そんな幼稚な「勧善懲悪」の図式の報道一色に染め上
げられています。

このままでは、我が国日本の外交が適切なものから大きく歪められ、将
来に対して巨大な禍根を残すことともなりかねません。それではまるで、
重要なビジネス上の交渉を、物事を単純にしか理解出来ない小学生に任せ
るような事になるからです。

本誌クライテリオンではこうした危機意識の下、「ウクライナ」の問題
を多面的に考えるための様々な記事に基づいて特集を企画した次第です。

もちろん、米国を中心としたNATO諸国が言う様に、今回のウクライ
ナ侵攻の様な「力による状況変更」は国際法違反であり、かつ、ブチャで
あったと言われているロシア軍による残虐行為は、それがもし真実である
とするなら徹底批難すべき事柄であることは間違いありません。そして、
隣国の軍事大国からの具体的な侵略のリスクを抱えた我が国日本として
は、同じような境遇の中で、ロシアから自らの主権を守るために必死に
なって戦う姿には、エールを送る他ないこともまた事実です。

しかし、伊藤貫氏の本特集記事『三十年間、ロシアを弄んできたアメリ
カ』の中で詳しく語られている様に、アメリカは執拗にロシアを摘示し、
その国力を脆弱化せんための様々な破壊的工作を行い、安全保障問題につ
いても「約束破り」を繰り返してきた事もまた否定しようの無い事実で
す。その事は、外務省の重鎮、東郷和彦氏が『「ウクライナ」は極東に何
をもたらすのか?』の中で詳しく語っていることでもあります。

したがって、アメリカはこの戦争を、ロシアを追い詰めるための重要な
好機として捉えている疑義が濃密にあるのです。というよりむしろ、伊藤
貫氏が主張する様に、アメリカは、ちょうど日本が戦争を始めるまで
ABCD包囲網をはじめとした様々な外交政策で日本を追い詰め続けた様
に、ロシアが「暴発」するまで、NATO東進を軸として徹底的に「刺
激」「挑発」し続けたと言う側面が濃密に考えられるわけです。

ではなぜ、そこまでロシアはウクライナに拘るのかと言えば、座談会
『戦争と人文学』で金子宗徳教授らが口を揃えて指摘している様に、ロシ
アのナショナルアイデンティティの確立と維持・確保において、ウクライ
ナは無くてはならない存在だからです。

ロシアにとってウクライナは、地政学的に重要な国であるのみならず、ロ
シアを中心としたスラブ民族の「自決」において必要不可欠なのだと認識
しているわけです。

そしてこの発想に基づく国際的、国家的運動は、「英米を中心としたア
ングロサクソン支配体制」に対抗する、非アングロサクソン国家において
普遍的に見られる反発運動なのです。それは、今日の中国にしても、アラ
ブ諸国にしても、そして、かつての「大日本帝国」にしても、そうした運
動が繰り返されてきているのであり、そうした連綿と続く、英米・アング
ロサクソン支配に対する挑戦運動の一つに、今回のロシアのウクライナ侵
攻が位置づけられているという次第です。

しかし、こうした議論をTV等で展開すると「お前はロシアの回しもの
か!」「侵略を是認するのか!」といった激しいバッシングが起こるのが
今日の日本の世論環境です。

しかし、辻田真佐憲氏が「ウクライナ政府にプロパガンダはないの
か?〜情報戦のリアリズムを見よ〜」で詳しく論じている様に、ロシアは
何の申し開きも出来ない完全に悪い国である、と見なす勧善懲悪図式は、
自らの防衛をかけて必死で戦うウクライナ政府の「プロパガンダ」である
と考えるのが冷静な態度というものです。

しかし、驚くべき事にそうした「冷静な態度」が日本国民において大き
く不足しているのみならず、日本のリーダーであるあの岸田文雄総理にお
いてすら全く見いだすことができない、というのが、我が国が今、置かれ
ている最大の危機の一つなのです。

この問題は、先にも紹介した元外交官の東郷和彦氏が、当方との対談の
中で、深く憂慮しておいででした。

東郷氏曰く、岸田氏のロシアに対する態度は、完全に「敵国」に対する
態度そのものであり、その帰結として、ロシアが日本を単なる「非友好
国」以上の「敵国」と見なすことが真剣に危惧されるということを指摘さ
れています。

そうなれば、日本は遙か彼方のウクライナ問題についての首相の「リッ
プサービス」で、北方領土交渉が全てご破算になることは当然のこと、来
たるべく「日中有事」において、ロシアが明確に中国を支援する公算が高
くなってしまうわけです。そうなれば、中国はますます尖閣を侵略し易く
なる一方、米国は日中有事、台湾有事の際に、中露両国と事を構えること
に怯え、参戦しなくなるリスクがグンと高まってしまうわけです。

そしてそれを予期した中国が、ますます台湾、尖閣を侵略する可能性が高
くなってしまう事になるわけです。

つまり、勧善懲悪だけを信じこんだ愚かな岸田文雄は、世論とアメリカ
に媚びるためだけにリップサービスを繰り返し、ロシア外交官を追い出
し、あまつさえNATO首脳会談に出席し、それを通して、ロシアを敵国
化させ、尖閣有事のリスクを高め、アメリカから見捨てられるリスクを拡
大してしまっていることが真剣に危惧されるのです。

……日本の安定的な安全保障環境を守るためにも、愚かな岸田首相によって
もたらされるこうした最悪の事態は是が非でも避けねばなりません。

そのために必要なのは……予断と偏見を棄て、この「ウクライナ」の問題を
客観的、大局的、俯瞰的に眺める冷静な議論を国民で共有することなのです。
          
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反プーチンを代弁するロシア人
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月15日(水曜日)
         通巻第7368号  
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ネムツォフ、チュバイスが不在となってナワリヌイは獄中
   反プーチンを代弁するロシア人は海外から発信中
****************************

 ウクライナ侵攻開始直後からロシア国内では「戦争反対」の声があがった。
 抗議集会、デモは徹底的に弾圧された。プーチン大統領は反戦運動をす
る国民を「第五列」(スパイ)と呼び捨て、「ロシアの人々は、真の愛国
者を汚物や裏切り者から常に区別し、偶然に口に飛び込んだ小虫のように
彼らを吐き出すことができるだろう」などと口汚く非難した。

 「泥棒国家」には政敵の暗殺はつきもの、スターリンは最強の政敵だっ
たトロツキーを海外亡命先にまで刺客を送って暗殺した。

 エリツィン政権で最初の首相はチェルノムイルジンだったが、二代目は
キリエンコである。キリエンコは物理学者、首相在任四ヶ月で通貨安定に
失敗したとして解任され。この時の第一副首相がネムツォフである。キリ
エンコは、その後、原子力庁長官(現在の「ロスアトム」)。同庁がポロ
ニウムを管理していた。アレクサンドル・リトヴィネンオはポロニウムを
浴びて死亡した。

 リヴィネンコはKGB、FSBのプロとして教育され、97年にベレゴフ
スキー暗殺を命じられて拒否したため刑務所にぶちこまれた。
ときのFSG長官はプーチンだった。
その後、トルコ経由で英国へ亡命し、モスクワの爆破事件でチェチェン介
入の口実としたが、あれはFSBの自作自演だったなどとプーチンの陰謀
を暴露し続けていたため、命を狙われていた。

 ネムツォフ暗殺は2015年2月27日だった。そう、クリミア併合直後、ネ
ムツォフは軍事介入反対デモの先頭に立ったユダヤ人。モスクワのレスト
ランで美人モデルと食事したあと、モスクワ川の橋の上で六発の銃弾、四
発が命中して死去した。
 ネムツォフはエリツィン政権下、キリエンコ内閣の第一副首相を努め、
ウクライナのカラー革命ではユシチェンコ首相を支持し、顧問格で支え
た。明確に反プーチンの立場を明らかにしていた。 

▲ナワリヌイもノーベル平和賞のジャーナリストもやばい

 反プーチンを代表した知識人のアレクシー・ナワリヌイはえん罪をかぶ
せられ、獄中にある。
 リベラルなロシアの英字紙『モスクワタイムズ』(6月15日)に拠れ
ば、ナバルヌイはモスクワ東郊外のポコロフ刑務所から、通称
「1K−6」という特別刑務所に移動し、弁護団はそのあとで知られたと
いう。

 ナワリヌイは政権与党=統一ロシアを「詐欺師と泥棒の党」と呼んだ。
刑期は九年に延長された。嘗ての石油大手「ユコス」CEOで野党最大の
支援者だったミハイル・ホドルコフスキーと同じ刑期となった。

ホドルコフスキーはシベリアのチタ刑務所で九年を過ごし、病気療養を名
目に保釈された。地下でドイツの交渉が展開されていた。ドイツへ出国
後、英国へ移住し、ロンドンからプーチン批判を続けている。

ミハイル・カシヤノフがSNSに登場して言い放った。
「プーチンはロシアを破壊する、愛国的なロシア人の弾圧を開始した」
5月14日のインタビューでカシヤノフは、「戦勝記念日の軍事パレードで
行われたプーチン大統領を見て、『緊張している』ように見えた。彼が
『この戦争に負けている』ことをすでに気付き始めた」と語った。

 このカシヤノフって誰だっけ? 彼は第六代ロシア首相である。
 カシヤノフは、2000〜04年にプーチン政権下の初代首相を務めた。プー
チン政権が発足したとき、ロシア政治の未来にまだ多少の「希望」があった。
カシヤノフは以前に財務大臣を担当し、ルーブルの安定に努めた。チュバ
イスもネムツォフも協力したが、やがてプーチンから離れ、野党活動に移
行した。プーチンは、かれら自由主義が求めた指導者ではなかった。

 カシヤノフは野党を組織し、ネムツォフと協議して大統領選挙に立候補
した。落選後、暗殺の危機をさとり、海外へでた。カシヤノフ元首相はど
こにいるかは不明だが最近もAFP通信のビデオインタビューに応じ、ロ
シアのウクライナ侵攻について、戦争は「2年続く恐れがある」と暗い見
通しを述べた。

ウクライナ侵攻前にプーチンが招集した安全保障会議の様子を見て、「戦
争があると実感した。プーチン氏は既に正気でないように見えた」と指摘
したカシヤノフは「もしウクライナが陥落すれば、次はバルト諸国だろ
う」と不気味な予言もしている。

 カシヤノフの後、2007年から16年まで九年間、首相を詰めたフラトコフ
はユダヤ人である。フラトコフは首相解任後、FSB長官を歴任したが左
遷され、現在はロシア戦略研究所所長となっている。


 ▲ロシアのジャーナリストは命がけなのだ

 四月七日、ノーベル平和賞のロシア人ジャーナリストで独立系リベラル
紙『ノーヴァヤ・ガゼータ』の編集長、ドミトリー・ムラトフはモスクワ
発サマラ行きの列車内で襲撃され有機溶媒アセトンが含まれた赤い塗料を
かけられた

 同氏は暗殺対象とされ、プーチンが目の敵にしてきた。
2000年にはイーゴル・ドトニコフがハンマーで襲われ撲殺された。03年に
は副編集長のユーリー・シェチェコチーヒンが毒殺された。
06年に同紙のアンナ・ポリトコスカヤ女史が自宅を出てエレベータの中で
銃殺され、世界に衝撃を与えた。
 『ノヴァア・ガゼータ』紙は停刊に追い込まれた。

ほかにプーチンの意に沿わないメディアでは、ラジオ局「モスクワのこだ
ま」、テレビ局「ドシチ」も活動停止に追い込まれている。プーチンを
「ロシアの恥」としたメディアはすべて活動停止中である。

どこかの国の「ジャーナリスト」のように安全地帯に身を置いて、好き勝っ
てな政治論を展開し、政策を批判し、責任をとろうともしない。不利にな
れば沈黙し、まずい情報は報道しない。命がけでない行為は歴史を動かさ
ない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
★読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声★
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者の声1)賢人たちが昔から考えてきたことに加え、科学や生命体や
脳社会の研究の「発展」で「わかってきた(?)」ということは、この世
の人間社会はどうやら風の勢いに絶えず姿を変え続ける砂漠の「姿」のよ
うなモノで、それが「価値観の集積体」であるような気がします。
なかでも経済分野は「価値」が主役となっていて「通貨が(印刷)発行さ
れればそれ自体が価値を有していると思い込んでいる度合い」からなる風
評の塊のようなものであり、「通貨に対する信用」は今では「風評」がほ
とんどを決定していると思います。
「なぜ人民元が強いのか、死に体のゾンビがなぜまだのたうち回っている
のか。どうやら国際金融の動きにその謎がありそうだ。」と貴誌7365号に
ありますが、為替レートは(昔ながらの)国家間の購買力の比較で動いて
いるのではもはやなく、情報化社会のますますの深化で「風評」が実質的
に決めていると(潔く)みなしてしまう方が、今の世界では正しいのでは
ないか。

人民元やルーブルの価値はウクライナ・ロシア戦争や、対中政策の進展度
合いが、相変わらずわかりづらい現段階では、為替レートもその(風評
の)「不透明さ」を映し出したレートが今のそれだと思います。
『さらば、欲望』(佐伯啓思著 幻冬舎新書)を読み、上記のようなこと
に思いが至りました。
理論やデータやメカニズムで説明されぬと学問扱いされない、真実ではな
いと信じる人間の心情は理解できますが、もうそろそろ経済学にも本格的
な「価値論」を導入しなければ、説明ノつかない世の中になっているのです。
なお同書では現代資本主義の陥穽は価値を「本当に人間が必要としている
価値」と「そうではない価値」を同一視していることにあると指摘されて
おりますが、確かに価値は神・覇者・独裁者・・・・などが決めてきた
し、今は得体のしれない金融商品や無形資産を(あたかも市場が決めてい
るとカッテニ主張しているように、レジティマシ─無きままに)価値と決
めてしまう「金融資本家たち」をみれば、「歴史とは誰が価値を決めてき
たか」の歴史であると思わずにいられません。(SSA生)

(読者の声2)近年ロシアとの接近が目立つトルコ。2017年まで20年間ト
ルコに滞在した方のブログ「メルハバ通信」にロシアのラブロフ外相はア
ルメニア系だという記事があった。
https://merhaba-ajansi.hatenablog.com/entry/2020/10/15/171550

 以下、ラブロフ外相にかんする英語Wikipediaの記事より。頭脳明晰、
多才な人である。
『1950年3月21日、モスクワでアルメニア人の父とロシア連邦のノギンス
ク出身の母との間に生まれる。父の姓はもともとカランタリヤンであっ
た。母はソ連の対外貿易省に勤めていた。ラブロフは高校を銀メダルで卒
業した。好きな授業が物理だったので、国立研究核大学かモスクワ物理工
科大学に進学する予定だったが、モスクワ国立国際関係大学 に入学し、
1972年に卒業した。
 大学での教育期間中、ラヴロフは国際関係を学んだ。その後、スリラン
カの唯一の公用語であったシンハラ語、モルディブの公用語であるディベ
ヒ語を習得した。さらに、語とフランス語も学んだ。入学後、他の学生と
ともにオスタンキノ・タワーを建設する学生建設旅団に1ヶ月間派遣され
た。夏休みにはハカシア、トゥバ、ロシア極東にある大学の学生建設旅団
でも働いた。学期ごとに仲間の学生たちと演劇を行い、後に大学のメイン
ステージで上演された。在学中の3年目に結婚した。』

 アルメニア系といえば指揮者のカラヤン、作曲家のハチャトリアンが有
名。政治家ではソ連のミコヤン外相もアルメニア人。大国の狭間で生き
残ってきた民族だけに外交手腕もあるのだろう。ブログでは欧米のディア
スポラ・アルメニア人の非難攻勢からトルコを擁護するアルメニア人も少
なくないとする。
 学校で学ぶ世界史は西欧視点のため東欧やロシア・中東・中央アジアは
知らないことばかり。おまけに欧米マスメディアや出版業界はユダヤ人に
不利なことは隠してきた
 
 いま読んでいるのがアンドレイ・ディキイ(1893-1977)という亡命ロシ
ア人が書いたもの。ロシア語サイトだがとにかく面白い。ウクライナの農
奴制を支配したポーランド・リトアニア連合の手先となって農民を搾取す
るユダヤ人、ロシア革命で支配階級となったユダヤ人が徐々に排除される
過程、革命初期のウクライナでの過激なロシア語排除政策、ガリシアの過
激なウクライナ分離主義者、カトリック対正教の対立etc。
 
 1967年に書かれた本では、次のような記述がある。

●ロシアのツァーリズム政権が崩壊して一年もたたないうちに、ユダヤ人
という民族が、数的には取るに足らない少数派にすぎなかった国の支配階
級となり、土着民とは異質で無縁なものとなったとき、世界の世論とその
大半の定期刊行物と公人と政治家は、この人類史上未曾有の出来事にただ
沈黙したのである。
●また、ロシアを代表して4人のユダヤ人がブレスト・リトフスク講和を締
結したこと、国際連盟のロシア代表がすべてユダヤ人であったこと、ロシ
アの生活のあらゆる分野でユダヤ人が主要な役割を果たし、要職を占めて
いたことなどが挙げられる。
●ロシアにおけるユダヤ人の立場の異常な変化に注意を払ったのは、ごく
一部の有力な外国報道機関だけで、稀に、しかもおずおずとであった。右
翼系移民のマスコミで多く取り上げられたが、「反ユダヤ的、反動的」と
無差別にレッテルを貼られ、ほとんど相手にされなかった。いわゆる「民
主的」説得力のある移住者の定期刊行物は、すべてロシア系ユダヤ人の手
になるもので、あらゆることを書いていたが、ロシアで主導的地位を占め
た同胞ユダヤ人については、書いていなかった。
●20年代初頭、ベルリンに「在外ロシア系ユダヤ人全国連合」という組織
が設立され、すべてのユダヤ人にロシア赤色テロに過度に加担した同胞ユ
ダヤ人と距離を置くよう訴え、赤色テロを行ったユダヤ人に対する世間の
否定的態度が、国内のすべてのユダヤ人に広がる可能性を指摘している。
しかし彼らの声は無視されただけでなく、全ユダヤ人の厳しい非難を浴び
た。(その後ヒトラーによる迫害につながる)。
●その結果、ユダヤ人がソ連の支配階級になるという問題には、丸30年の
間、不可解な幕が引かれ、沈黙の陰謀が支配し、「反ユダヤ主義者」とい
うレッテルを貼られるのを恐れて、それが意味するすべての結果ととも
に、誰もそれを破る勇気を持てなかった。
●このプロパガンダを分析する際に、一つの特徴的な状況があり、特別な
注意を払う必要がある。ロシア民族の大ロシア支部だけが、ユダヤ人に対
するあらゆる大罪で
告発され、被告席に入れられる。小ロシア・ウクライナ人が被告席に入る
姿は見られないが、過去にユダヤ人嫌いの過剰行為(ポグロム等)がすべて
ウクライナ領で行われたことは常識となっている。そしてウクライナ人の
血を引く者が現在、国内で最も責任ある地位を占め、無責任なプロパガン
ダが「文化的大虐殺」と呼ぶ対ユダヤ人政策の実施に積極的に関与してい
ることだ。(フルシチョフ、ブレジネフはウクライナ出身)
●ロシア国民を「ユダヤ人迫害」と非難する人たちの最終目的がわかれば
この目標は、ロシア人民によって作られ、現在ソビエト連邦と呼ばれてい
る統一国家の清算である。そして、清算後、ウクライナを含む多くの主権
国家をその領土から作り出すことだ。
●これこそがウクライナの分離主義者が目指しているものであるため、自
由のための闘争や共産主義に対する闘いを装って、ロシア解体のためのプ
ロパガンダを行っている勢力との同盟を歓迎しているのである。このプロ
パガンダの中で、世界中の報道機関に響いている最も強力なスローガン
は、ロシア人、ロシア政府、ロシア共産主義によってユダヤ人に対して行
われた「文化的大虐殺」からユダヤ人を救おうという呼びかけなのだ。
「ロシア」という言葉はいたるところで強調されている。もちろん、意識
的、意図的に、適切な反ロシア感情を作り出すために。

 ナチスと協力してユダヤ人・ポーランド人・ロシア人を迫害・虐殺した
ウクライナ分離主義者とユダヤ人がなぜ手を結ぶのかをよく説明してい
る。ソ連のユダヤ人が支配階級である限り、世界のユダヤ人はこの国家
(ソ連)の統一をあらゆる手段で支持した。そうでなくなったとき、ロシア
-ソ連の破壊を目指すあらゆる分離主義者とユダヤ人の友愛と同盟が始
まったとする。
 ソ連崩壊後ロシアは四分五裂となり、ウクライナはユダヤ人とウクライ
ナ分離主義者によりめちゃくちゃになった。そしてアメリカ民主党が進め
る政策の究極の目的が中国解体でありアメリカ合衆国解体なのだろう。
    (PB生、千葉)
 
(宮崎正弘のコメント)作家のサローヤンもアルメニア人。なまえの最後
が「ン」と来ればアルメニアですね。俳優のシルベスター・スタローンは
芸名ですから違いますが
(読者の声3)医療の大原則、「治療と予防」。
1。まずは怪我、病気の患者に対して、緊急の「治療」、手当、回復、復帰。

2。そして未来の対応として「予防」。であって、その逆ではない。例え
れば、1。自転車が転倒して頭から血を流す患者を隔離施設あるいは自宅
に押し込んで、

2。早急にヘルメットを大量に生産し、それをかぶることを強制する。患
者は何の治療も受けず、悪化、死亡。というのが、過去2年間、武漢キン
感染についての、全世界的な医療、政治、報道の対応であるが、この様な
反医学的、全体主義、極度の言論統制は、極めて異常、巨大な大虐殺犯罪
行為。そしてこの非人道的な行動を批判する者は、あらゆる方法で弾圧さ
れる。

3。しかも、このヘルメットとは防衛の機能はなく、被っているだけで病
気になる。

4。極めて有効で安価な治療薬が存在する、が隠蔽される。

 貴誌前号によると、「日本は外交に使える金がなくなった。日本がコロ
ナのワクチンに投下した金額は天文学的である。8・8億回のワクチン。ワ
クチン購入費用は2・4兆円。病床確保など緊急包括支援金が6兆円、治療
薬の生産、確保支援などに2・6兆円、医療物資、PCR検査諸費用、ほかに
1・7兆円。合計で兆円になる。」

16日本の年間防衛費は5兆円。そして、未だに「第2類」という明らかに
反医学的な政治的な判断がなされている。
 この様なキチガイじみた政府の判断・行動・強制は、全世界同時に行わ
れ、継続している。あたかも全世界の医療専門家、学者、論者、報道、政
治家、全てが同時に、変な宗教の信者になり、教祖様の命令に従った様で
ある。歴史的には過去に優秀な指導者が国を間違った方向へ動かした例は
多々あるが、教育も医学・科学も発達した今日、何故に全世界の優秀な人
間が、奇妙な魔法に取り憑かれたのか
 この原因を推測すると、1。医療、医師の倫理が荒廃し、巨額の利益に
目が眩み、政府と結託した。2。全世界の指導者が横に連絡し、彼らの
「大義」の実現を図った。その信念とは、世界資源・環境は限界に達し、
世界を救うべく、地球の敵、人類・世界人口を激減する。
いずれも恐ろしい話だが、他に妥当な動機・原因が見つからない。

 近年、この使命感を共有する指導者が集まり、具体的な戦略を考えると
する。
例えば、「各国一律に今年は人口の10%を粛清、出生率は以後1.25以
下、避妊薬と偽って不妊薬を与えるなど」を民主的に合意に基づいて国際
条約を締結させるという様な案は、不可能。故に隠密に現在進行中の計画
を実施することになった、らしい。
強い信念と自信・責任感のある指導者は、大それた計画を行うと歴史は語
る。ソ連、支那はそんな実験を自国民に対して強制してきた。今回は、
「全世界、同時、大規模、擬医学的」という進歩の違いがある。
将来、果たして地球も人類も救われた、いう結果が出るのだろうか。多く
の陰謀論の中には、偶には真実があるらしい(在米のKM生)


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【古典個展】日露もし戦わば… 
━━━━━━━━━━━━━━━━

大阪大名誉教授・加地伸行 


ロシアのウクライナ侵略は長期になりそうな気配である。もちろん、ロシ
アは核兵器を使えない。もし使うとすれば、世界中が非難し、プーチンは
自滅する。ウクライナの抵抗の成功を祈るばかりである。

この侵略は他人事(ひとごと)ではない。わが国に対してロシアがその機
会を窺(うかが)っている可能性はある。

となると、日本は好むと好まざるとにかかわらず、国防問題に取り組まな
くてはなるまい。

老生、現代の戦争について知識は皆無である。そういう者が、現代の戦争
について論じることができるのか。

できる―とまず述べておこう。というのは、例えば、現代の武器について
無知ではあっても、長い人類の歴史において、<戦争における勝利>の原
則はほぼ一定であろう。その原則に沿って議論をすることは、だれにでも
可能だからである。

では、その原則とはどのようなものなのか。

まずは地形の特徴。今回のロシアのウクライナ侵略は基本的には日本に参
考にはならない。その最大理由は、両国が地続きの平野という点。日本は
周囲が海に囲まれており、敵がいきなり戦車で日本に乗り込むのは困難。
もっともロシアは海底を移動できる戦車を保持しているという説もある
が、その時は、上陸時の予想海面を研究し、あらかじめ爆発物を敷設して
おくという方法もあろう。

つまり海を基本的防壁とする国防計画を徹底することだ。

幸い露海軍は弱体。その昔、日露戦争の日本海海戦においてわが国は露海
軍に完勝したが、先日、ロシア黒海艦隊の旗艦モスクワもウクライナ軍の
攻撃で轟沈(ごうちん)したウクライナ産のミサイルに依(よ)ってである。

海防―これは日本が最も力を入れるべき分野であるが、幸い海上自衛隊を
始めとする諸海防組織は優秀である。今後も予算を充実し、さらに一層の
強化を図るべきである。

この海防にはもう1つ大きな利点がある。すなわち戦争学的には、海から
上陸して内地へ進軍するとき、軍勢は相手国軍の3倍必要とされる。今回
のウクライナへのロシア侵略軍は、地上であるので通常数である。しか
し、露軍が海から日本に上陸しての戦闘となると、3倍の動員となる。す
なわち上陸という不利の下、3分の1は死傷、3分の1は船を守り、船か
らの諸補給要員、残る3分の1が実質的戦闘要員、総計すれば3倍の兵力
が必要。

これに対してわが国陸上自衛隊は、戦車なき露軍(人数は日本側と同じ)
を自力で倒す。武器補給以外は米軍に頼らない。

わが自衛隊は20万余。対する露軍は3倍の60万の兵力を使って対等と
なる。しかし軍隊を乗せたロシア船の多くは優秀なわが海上自衛隊によっ
て海の藻屑(もくず)となってゆくだろう。

わが国を守る自衛隊に最大の信頼と敬意とを表したい。

『春秋左氏伝』襄公(じょうこう)十一年に曰(いわ)く、『書』(この
個所(かしょ)の本文は散逸)に曰く、「安(やす)きに居(お)りて危
(あやう)きを思う。思えば則(すなわ)ち備(そな)えあり。備えあれ
ば患(うれい)なし」と。 (かじ のぶゆき)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
【産経ニュース】採録



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重 要 情 報
━━━━━━━
◎インフレーションのアメリカ対物価高の日本:前田正晶


先週のことで、テレビのニュースで「南カリフォルニアの3スター(5ス
ターが最高?)ホテルが、部屋代を$200から$300に上げた。これでは現
在の円安の¥135の為替レートで換算すれば¥40,000になってしまう。ア
メリカのインフレがどれほど凄まじいかが解る」と報じていた。

15日に骨折の怪我から回復したYM氏と3ヶ月振りに懇談した際に、彼の
アメリカの知人からはインフレーションの一例として、ニューヨークでは
ラーメン1杯が$30にもなっていると知らされたと言っていた。これも$1=
¥135で換算すると¥4,000見当になってしまうのだ。我が家の近所には最
早ラーメン店は1軒しかないが、そこでは看板商品は¥1,000になってい
る。これを¥135でドルに換算すれば$7.5ほどで、NYとは比較にもならな
いほど安くなる。

そこで、我が国の東京の一流のホテルの部屋代は如何にと検索して見
た。すると、実際に宿泊された方の経験談としてペニンシュラホテル、マ
ンダリン・オリエンタル、フォーシーズンズ大手町、オークラ等では
¥40,000〜45,000の範囲内にあると出てきた。これらを$1=¥135で換算
すれば、大体$300見当になる。値上げしたカリフォルニア州のホテルと変
わらないのだった。

因みに、私は長い年月アメリカでは我が社に提供されるcorporate rate
という「会社が社員による年間の宿泊数を保証して特別価格を出して貰う
制度」の下に動いていたので、Four Seasons、Ritz-Carlton、Hyatt
Regency、Marriott等々を利用しても、部屋代にはそれほど注意していな
かったが、1990年台ではFour Seasons辺りでも一般の方は$200以下だった
と思う。

また、別の局ではNYで一流の寿司屋では$1,400だったとかで、驚かされ
た。なお、私はここに取り上げた価格が信頼できるものかどうかの保証す
る立場にはないとお断りしておく。

そこで、我が国の寿司屋だが、年始の入札で鮪を数千万円等の高値で落
とすので有名な「すし三昧」の歌舞伎町店のランチは¥1,400の儘であ
る。アメリカにおけるステーキの価格が何処まで上がったかの情報の持ち
合わせはないが、アメリカからの輸入肉を売り物にしているペッパーラン
チでは150gmのサーロインはライス付きで¥1,200で、ドル換算すれば何
と$9見当である。

我が国ではロシアによるウクライナ侵攻の悪影響の他にエネルギーコスト
等々の高騰があり、諸物価は12〜13%上昇し、家計を圧迫していると報じ
られている。だが、その一方では未だにデフレーション傾向から脱却し切
れていない感が濃厚で、上述のようなアメリカとは比較にならない食べ物
の安さが残っている。

3年ほど前に一時帰国したSM氏が我が家の近所のホテルのレストランで
YM氏と2人で会食した際に「今時、LAでこのように$10以下で食べられるラ
ンチなんてありません」と語っていた。そのレストランは運営会社が変
わったが、今でもメニューには¥1,000以下のものが並んでいる。年金依
存の生活となって見れば、矢張りデフレは有り難いなと、つい思ってしまう。



◎そろそろ夢から覚めるときだ:北村維康


岡潔先生曰く、「日本人はあの戦争を、実に健気に闘った」この言葉だけ
でも、救はれる無数の英霊がゐる。また遺族がゐる。

しかし、多くの日本人は、この言葉を聴いてゐないから、GHQの垂れ流
した嘘っぱちで、日本人は白日夢を見せられてきた。

しかしその白日夢も、徐々に覚めつつある。くつざわさんの真実を見、真
実を語るその日本精神によって。↓

(332) 朝日新聞販売店が留学生に無給の奴隷労働を強要、朝日奨学会ぐ
るみの所業だった模様 20220618 - YouTube
URL: https://www.youtube.com/watch?v=1xvBGfc4BMM

2022年06月20日

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

 わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6174号
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   2022(令和4年)年 6月20日(月)

     
       「平和憲法」の呪縛が解ける時:平川祐弘 

     次々と摘発「給付金詐欺」の残虐さ:鈴木傾城
    
      ウクライナ戦争、【日本の教訓】:北野幸伯
         
   イスラエルは、防空システムの威力抜群:宮崎正弘 
                 

                 重 要 情 報
                 身 辺 雑 記

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「平和憲法」の呪縛が解ける時
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   東京大学名誉教授・平川祐弘 


一九四五年、敗戦国日本は武装を解かれ、「平和を愛する諸国民の公正と
信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意し」(前文)、
戦力は「保持しない」(九条)という憲法が翌年公布された。以後、二大
主張が対立し、今日に及んでいる。多数派は、占領軍の日本非武装化に賛
成し、『朝日新聞』『公明新聞』『赤旗』など憲法護持である。
日本人の精神的武装解除

「平和憲法」の夢は美しい。この幻想にすがるのは、日本人の精神的武装
解除を意図した占領政策に端を発するが、主権回復後もその呪縛がさらに
続いたのは、その理想に憧れたからだ。平和は憲法のおかげのような報道
もあった。


だが、そんな日本の安全神話は、国際情勢の険悪化により、シャボン玉の
ごとく破れた。自分も血を流そうとせぬ日本を、米国は本当に守るのか。
そんな疑念がかすめたからである。

日本人は戦前は「絶対不敗」を確信し、戦後は「絶対平和」を盲目的に信
仰したが、両者は同一コインの裏表なのだ。「平和憲法」の美名は、憲法
批判を禁ずるタブーとなって私たちを呪縛した。国際関係の実相を見る目
が曇り、思考停止が続いた。

だが、独裁者が核で恫喝(どうかつ)するに及んで、平和の幻想は破れ
た。ウクライナ侵攻で北欧人も日本人も、考えが変わる。近隣諸国の不義
不正を警戒せねばならない。安保法制を容認、憲法改正を主張する『産経
新聞』は、以前は新聞界での少数派だったが、そのオピニオンが今や主流
になりつつある。ここで新聞にまつわる思い出をたどり、私が戦後体制の
呪縛から脱皮した様をスケッチしたい。

小学五年の頃から新聞を読んだ。陸海軍の戦果が知りたかったからで、今
の子供が野球やサッカーの打数や打率や点数に一喜一憂するのと変わりな
い。獅子文六が本名の岩田豊雄で『朝日』に連載した真珠湾雷撃の勇士を
扱った『海軍』など毎朝、待ち遠しかった。『読売報知』などが、「鬼畜
●■(べいえい)」と獣偏をつけて印刷したときは、品のなさにいやな気が
した。(●は獣偏に米、■は獣偏に英)

占領下で学生生活を送ったが、昭和二十年代末から仏独英伊に留学し、世
界を見、各地の新聞を読むことで、私の世界観も変化した。人民民主主義
より西側民主主義の方がいい。一九五九年、社会党の浅沼稲次郎が北京へ
出かけ「米帝国主義は日中共同の敵」と言ったときは驚いた。私が帰国す
ると、周囲は安保反対の大合唱だ。「安保反対に反対。民主主義を守れ。
議会の多数決に従え」などと私は言ったが、変人扱いである。大学は年中
ストライキだ。助教授の私も当直したが、そこでも「平川はいつも妙な発
言をする」と数学の助教授が腹を立てた。『朝日新聞』しか読まない同僚
とは話が合わないことを私は自覚した。
触らぬ毛沢東にたたりなし

当時東大で『朝日』の売れっ子は菊地昌典で、文化大革命礼賛。それに対
し、東外大助手となった中嶋嶺雄は、文革を毛沢東の権力闘争と見て、そ
の分析を遠慮せずに発表した。私もたまに寄稿したが、本紙「直言」欄
に、毛主席はドイツの詩人シュトルムを読んでいると東独の大使が驚いて
いるが、それは訳者、郭沫若が旧制岡山高校に留学中、ドイツ語で『イン
メンゼー』を習ったからだ、と書いた。政治的直言はまだ控えていた。そ
れでも『朝日』はやめ『産経』を購読した。

毛沢東が一九七六年九月に死んだ直後、昔のパリ留学仲間が集まった。中
国大使館を弔問し、記帳してきた、と応用化学の本多健一東大教授が恭
(うやうや)しく言うから、「江青女史がそろそろ逮捕される頃じゃない
か」と私が冷やかした。外交官の加藤吉彌が「おい、ここは中華料理店だ
ぞ。口を慎め」と言う。比較文化の同僚の芳賀徹は「あの中国一辺倒はな
んだい」と『朝日』をこきおろす。するとドナルド・キーンは「私は日本
の文化事情を追う立場ですから、文化欄は『朝日』です」と応じた。翌
年、私はワシントンのウィルソン・センターへ赴任、日中国交再開に際
し、初代中国大使を務めた小川平四郎氏とご一緒したが、「『産経』だけ
はどうも」と言われた。
擬似平和主義の自家中毒

北京に特派員を置くことを拒否された『産経』が正しかったか、中国御用
の記事を日本へ送り続ける特派員を北京に駐在させた『朝日』が賢かった
か。『朝日』退社後、中国の日本向け広報誌『人民中国』の編集者に天下
りした北京特派員もいたが、風上に置けない。

加藤周一は、日本はかつて中国に対して侵略戦争をした前科があるから中
国批判は一切しない、という一見「良心的な」立場をとり、『朝日』で重
用された。社側も「知的巨人」加藤の発言を尊重した。だが振り返ると
『朝日』が信用を失ったのは、慰安婦問題の吉田清治の詐話事件だけでは
ない。そんな擬似平和主義の自家中毒に世間がうんざりしたからだ。「ア
カイ アカイ アサヒ アサヒ」というふざけた記事が同社の雑誌に出て
から、はや半世紀が経った。(ひらかわ すけひろ)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
   松本市 久保田 康文 

産経新聞採録

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添付ファイル:
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次々と摘発「給付金詐欺」の残虐さ
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本当の弱者がセーフティネットを奪われていく=鈴木傾城

「働きたくない」「もらえるものは騙してでももらえばいい」と考えて持
続化給付金や生活保護などを不正受給する人が、次々と摘発されている。
これからもそんな事件が大量に出てくると、これらのセーフティーネット
は最終的に崩壊してしまい、本当の弱者が苦しむことになる。(『鈴木傾
城の「ダークネス」メルマガ編』)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を
取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブ
ラックアジア」、主にアメリカ株式を中心に投資全般を扱ったブログ「フ
ルインベスト」を運営している。

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「持続化給付金」や「生活保護」を悪用する人たち
ここのところ、新型コロナウイルスの持続化給付金を不正に受け取った人
間たちが次々と摘発されている。

この「持続化給付金」というのは、コロナ禍の中で経済的に困窮しつつ
あった中小企業や個人事業主に対して事業を継続できるように、日本政府
が現金を給付する制度であった。中小企業は200万円、個人事業主は100万
円を受け取ることができた。

これを、普通のサラリーマンや国税局の職員までが個人事業主に成りすま
して100万円を詐取して、これが今になって次々と発覚して逮捕につな
がっている。国税局の職員は自ら10代から20代の若者に「給付金を投資す
れば儲かる」と言って、代理で申請していたほど悪質であった。

これとは別に、生活保護を不正受給していた人たちの事件も相変わらず続
いている。最近では生活保護を受けてホストクラブで金をばらまいていた
女性がいたことも発覚して「国民の税金を何だと思っているのか」と批判
が湧き上がっている。

「持続化給付金」と「生活保護」は、共に一時的に困窮した人、図らずも
経済的弱者になってしまった人、すぐに救済しないと生活基盤が崩壊して
しまう人、場合によっては命に関わるほど経済危機に陥る人を助けるため
の、とても大切なセーフティーネットである。

人は誰でも不運な状況に陥ることがある。環境の悪さや、不運で、どうに
もならないこともある。怪我や病気でいかんともしがたい状況になること
も珍しくない。

人生は良い時もあれば悪い時もあるのだ。どうしても力が及ばない時もあ
る。時にはどん底に落ちて、自立すらも難しくなるような状況に落ちるこ
とさえもある。

そんな時は、まわりが察して支援したり、国が自立できるように保護す
る。こうしたセーフティーネットは絶対に必要であるし、それは充実させ
るに越したことはない。

しかし、こうした「持続化給付金」や「生活保護」を悪用する人たちが出
てくると、どうなるのか……。

Next: 自助が前提に。「弱者なりすまし」をする悪人の罪は非常に重い
          
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★ウクライナ戦争、【日本の教訓】
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       北野幸伯

ロシアがウクライナに侵攻して、もうすぐ4か月が経とう
としています。この戦争で明らかになったのは、
「何もしなくても、いきなり侵略されることがある」
ということでしょう。
もちろん、ロシアはあれこれ理由をつけています。


1、ウクライナのNATO加盟は、ロシアの脅威なので、絶
対容認できない!確かに、ソ連崩壊時16か国だった反ロシア軍事同盟NATO
が、今では30か国まで増えている。
これは、ロシアにとって脅威でしょう。しかし、「そもそもロシアが怖い
から、みんなNATOに入りたがるのだ」という視点も必要です。


2、ウクライナ軍がドネツク、ルガンスクのロシア系住民
をジェノサイドしている!だから救わねば!
確かに、アゾフ大隊などが、ドネツク、ルガンスクで残虐
行為をしたのは事実です。

しかし、そもそもなぜ内戦が起こったのでしょうか?
そう、ロシアが、ルガンスク、ドネツクの親ロシア派にル
ガンスク、ドネツク人民共和国の建国を宣言させたからで
す。自国内で、いきなり「独立宣言」されて、「では独立してくださ
い!」とは普通なりません。

ロシアも、ロシアからの独立を宣言したチェチェン人を厳
しく弾圧していました。だから、ロシアが、ルガンスク、ドネツク人民共
和国に独立宣言させなければ、内戦も起こらず、残虐行為もなかったのです。


3、ウクライナを「非ナチ化、非軍事化」しなければなら
ない!ユダヤ系のゼレンスキー政権が、「ネオナチ」だと考えているの
は、ロシアだけです。逆に、世界では「プーチンは、現代のヒトラー
だ!」と認識されている。

ヒトラーとプーチンを合わせて「プトラー」という言葉も
生まれました。世界から見ると、「ネオナチ = プーチンの方だ」とい
うことでしょう。


4、ロシアが攻めなければ、ウクライナが攻めてきたこれ       
5月9日の戦勝記念日で、プーチンがいっていました。しかし戦争が開始さ
れた当時、こんな話はしていませんでした
後からでてきた話です。そして、「ウクライナがロシアを攻撃しようとし
ていた」というのは、【 歴史的大フェイク 】です。というわけで、
プーチンは、いろいろいっていますが、どれも説得力のある理由ではあり
ません。

さらにいえば、明らかな「国際法違反」です。国際法には、二つの「合法
的戦争」があります。
一つは自衛戦争。もう一つは、国連安保理が認めた戦争です。ウクライナ
は、ロシアを先制攻撃していない。だから、これは自衛戦争ではありません。

国連安保理は、ウクライナ侵攻を認めていません。だから、ロシアのウク
ライナ侵攻は、明確な国際法違反です。
私たちは、「いろいろと理由をでっちあげて侵略が開始さ
れることもある」ということを、決して忘れてはならないのです。

そういえば、「公正ロシア」のミロノフ党首は、「北海道は、ロシア領
だ」と語っています。時事4月9日から。
<ロシアのウクライナ侵攻を受けて日本が対ロ制裁を科す
中、ロシアの政党党首が「一部の専門家によると、ロシア
は北海道にすべての権利を有している」と日本への脅しと
も受け止められる見解を表明した。>


将来プーチンが、「北海道はロシア固有の領土だ。日本が
不法占拠している状態を正さなければならない!」と宣言
するかもしれない。(実際は、その前に彼は失脚するか、死ぬでしょ
う。)私たちは、そんなことも考えなければならないのです。平和憲法
は、日本を守ってくれません。



▼ウクライナに「早く降伏しろ!」と勧める人たち
日本には、ウクライナに「早く降伏しろ!」と勧める人が
たくさんいました。「ロシアに支配されることになっても、命が大事だ」
と。しかし、今となっては、「降伏しなくてよかったよね」ということで
しょう。

おかげさまで、ロシア軍は東部と南部に撤退しました。
現状、ウクライナ領の20%を支配しているそうです。
それでも多いですが、日本の「降伏論者」のいうことを素
直に聞いていれば、首都キーウが陥落。ウクライナ全土が、ロシアに支配
されることになったかもしれません。


そして、「降伏論者」は、ロシアの本当の怖さを知らない
のでしょう。ロシアの国営メディア「RIAノーボスチ」4月3日に「ロシア
はウクライナに何をすべきか」という驚愕の記事が掲載されています。そ
こには、

・ロシアは、ウクライナを「非ナチ化」しなければならな
い。

・ウクライナ国民の大部分も、受動的なナチス、ナチスの
共犯者であり、有罪である。

・ロシアは、「イデオロギー的弾圧」と「厳格な検閲」に
よる「再教育」で、ウクライナの「非ナチ化」を実現しな
ければならない。

・ロシアは、ウクライナの「非ナチ化」プロセスを、最低
1世代(30年)つづけなければならない。

・「非ナチ化」プロセスがつづいている間、ウクライナに
主権を与えてはならない。と書かれています。

詳しく知りたい方は、こちらの記事をご一読ください。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/94223

「降伏論者」は、中国が攻めてきたら、きっと「日本政府
は人命を守るために早く降伏しろ!」というのでしょう。

そして、私たちは、中国の「1少数民族」に転落する。
皇室はなくなり、日本語を話すことは禁止され、神社、お
寺は破壊される。日本人女性は、不妊手術を強制され、ウイグルで行われ
ているようなジェノサイドが起こる。

これ、「大げさだな〜」と思う方は、ニューズウィークの
こちらの記事をご一読ください。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/07/post-93907.php

ウクライナ侵攻が起こり、何がわかったか。「巷で話されていることは、
解決策にならない」ということです。

▼日本の教訓

日本にとってのウクライナ侵攻とは何でしょうか?「西と東がリンクして
いる」ということです。プーチンがウクライナに侵攻した。もし西側が武
器を提供せず、制裁もしなければ、ウクライナはもう負けていたでしょう。


習近平はプーチンの勝利を見て考えたはずです。「欧米は怖くない。台湾
に侵攻しても、大した制裁はされない」。
そして、安心して台湾侵攻に踏み切ったはずです。
しかし、欧米は、

・ウクライナに際限なく武器を送っている

・ロシアに地獄の制裁を科した

これで、プーチンは、短期間で勝利することができません
でした。習近平は、「俺が台湾侵攻を決断すると、こういうことなるの
か。やらなくてよかった・・・・」と思っていることでしょう。いずれに
しても今回の事態に関しては、「全然違う視点からの見方」が必要です。

どんな視点?「軍事の視点」です。結局、ウクライナ侵攻を見た私たちが
議論すべきなのは、「どうすれば日本を守ることができるのか?」です
「攻められたら降伏すればいいじゃん」それだと、日本が消滅します。最
良なのは、「日本は十分強いので、攻撃できないな」と思わせることです。

それでも攻撃されたら、勝利できる実力をつけておくこと
です。でもどうやって????????????????
一般の評論家は、答えをくれません。しかし、ここに一冊の本があります。
●「ロシア・ウクライナ戦争と日本の防衛」



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イスラエルは、防空システムの威力抜群
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月14日(火曜日)
         通巻第7367号  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ゼレン
スキー大統領、イスラエルに『アイアン・ドーム』を要請
   イスラエルは、防空システムの威力抜群ゆえにモスクワの顔色を見る
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 ユダヤ人がウクライナに4・5万人、ロシアに10万人、まだいると推
定されている。ロシアのウクライナ侵攻で数万がイスラエルへ避難してき
たが、なかにはチュバイス元副首相らの大物もふくまれていた。しかしイ
スラエルの外交選択肢を狭くしているのは事実だろう。

 イスラエルは巧妙にロシア制裁には加わっていない。またウクライナへ
は兵器を除き人道援助をしているが、列強が提供しない野戦病院をウクラ
イナ国内で独自に居設営し、既に数千名の治療に当たった。

 3月6日にベネット首相はモスクワへ飛んで和平への仲介をこころみた。
「現状維持を優先し、国境線を力で変えることは違反だ」と批判すると、
プーチンはすかさず、「それじゃ、ゴラン高原を軍事占領しているイスラ
エルはどうなのだ」と皮肉られたらしい。

 米国はゼレンスキー大統領にせっつかれて、155ミリ自走榴弾砲を提
供するに至ったが、東部戦線はすでにロシアが優勢で、配備が遅れている。
ウクライナがいま喉から手が出るほど欲しいのはロケット弾迎撃のアイア
ン・ドームである。イスラエルが、この虎の子をウクライナに提供する可
能性は低いと考えられる。

 なぜならアイアン・ドームは2011年から開発に着手し、途中から米
国も15億ドルを支援してガザ、シリア、レバノンから打ち込まれるロ
ケット砲を迎撃してきた。
その命中率は80%である。航空機、ドローン、巡航ミサイルも撃ち落と
せるシロモノで、一発が15万ドル、高価なシステム故に支払い条件にも
問題がある。
     
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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  ♪樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2379回】 
 --習近平少年の読書遍歴・・・「あの世代」を育てた書籍(習45)   △
 ここで注目したいのが、動脳筋爺爺だけではなく、小無知クンも小問号
チャンも、毛沢東の「も」の字も、共産党の「き」の字も話題にしていな
いこと。と言うことは、どうやら64年当時の少年少女は、「毛沢東の恩
恵」ばかりか、「共産党の栄光の歴史」なんぞにも関係なく日々を送って
いたことになる。

 じつは64年には、10月に初の国産原爆実験に成功すると共に58年に毛沢
東が強行した大躍進の後遺症を脱し、「国民経済に比較的調和の取れた発
展が出現し」(『中華人民共和国実録 第二巻(下)』吉林人民出版社 
1994年)、劉少奇の現実路線が定着しつつあった。つまり目立つのは劉少
奇の功績ばかり。
だが、それが面白くなかったはずの毛沢東であればこそ、2月29日、訪中
した金日成に対し、「(このままでは中国は)修正主義に変質してしま
う。思想的準備をしなければ」と語ったはずだ。意味深で不気味な発言で
はある。

 『動脳筋爺爺』とは全く反対に、文革の先駆けと位置づけてもよさそ
うなのが『石荘児童団』(上海人民出版社)である。
 58年にはじまった大躍進政策は惨憺たる結末を迎え、3年続きの自然災
害が追い討ちを掛け、3000万から4000万人が餓死した。この危機的情況を
打破し「V字回復」を果たした最大の功労者が劉少奇だった。
毛沢東に代わって国家主席・国防委主席に就いたことで、劉少奇は毛沢東
の頭を押さえ、形の上では中国のトップに立ったことになる。つまり『石
荘児童団』が出版された当時、劉が大いに讃えられてしかるべき時代だっ
たはず。

 だが、劉少奇の風下に立たされたままで黙って引き下がる毛ではない。
得意の「搦め手」による劉少奇追い落とし策に手をつけ始めた。
《毛沢東の正しさ》を子供に植え付け、毛沢東を《絶対無謬の神》と思い込ま
せ、しかるべき政治決戦に備え、虎視眈々と一剣を磨く。冷酷非情で用意
周到の毛沢東の面目躍如である。

 無邪気であるがゆえに喜々として冷血・残酷にもなりうる子どもたち
を操って反劉少奇の大混乱を起こせば、こっちのモノ--『石荘児童団』か
ら、こんな底意が読み取れる。

 小栄クンはちびっ子だが肝っ玉が据わっている。日本鬼子(ぐん)が駐
屯する東港を流れる平洋に飛び込み、今日も魚獲りだ。水に潜ったかと思
えば川面に浮かんでは遊んでいた。ふと岸辺を眺めると、兄ちゃんの小順
たちが槍を手にして玉蜀黍畑の中に消えてゆく。日本兵偵察に出掛けるの
だ。小栄クンは慌てて岸に上がって、兄ちゃんたちを追いかける。

やっと追いついてしばらく行くと、川の方からジャブン、ポトンと音が
する。川辺の葦の間から伺うと、日本兵が川に入り測量をしている。どう
やら、この川に橋を架けるための準備をしているらしい。
この光景を目に小栄クンは子ども心にも、「チクショウ、日本鬼子に橋を
架けられたら、おいらたちの村は全滅だ」。そこで「子どもたちの目は日
本鬼子に釘付けとなり、目からは復仇の怒りの炎がメラメラと燃え上が
る」のであった。

小栄クンは小順兄ちゃんの命令を受け、村の民兵隊に報告に走る。
相変わらず偵察を怠らない子どもたちの目に飛び込んできたのは、メガネ
の「ちびでデブの日本軍隊長」。歩きながら部下を叱り付ける姿は、「ま
るで生きた凶暴な猪」だった。すると川上からスイカを満載した小船が
下ってきた。船にはおじいさんと子どもが。

 炎天下である。川の中で測量していた日本兵だって喉が渇く。そこで小
船に近づいてスイカを勝手に取り上げ、喉をゴクリと鳴らしながら、冷え
たスイカをムシャムシャ。と、ピューン、ピューンと銃声だ。スイカを手
に慌てて逃げ惑う日本兵。デブの隊長は船尾でブルブル。そこで小栄クン
は、デブ隊長の腹を目掛けて頭突きを喰らわした。《QED》

【訂正:前回、「上海を拠点に文革を取り仕切る」と記した柯慶施は文革
前の65年4月には急病死。よって柯は削除。文革中「劉少奇一派が謀殺」
との噂が流れるが、真相不明。
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★読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声★
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   ♪
(読者の声1)2024年に中国のGDPはアメリカを抜いて世界一にな
るとか。誰が、このような宣伝をしているのでしょう? やっぱり中国の
プロパガンダと見て差し支えないと思います。(DD生、岐阜)

(宮崎正弘のコメント)CIAとIMFの予測です。2004年に米国の
GDPを100とした場合、中国は45でした。それが2024年には米
国=100、中国は135になるというシミュレーションです。ただし、
計算値はビッグマック指標。すなわちPPP(購買力平価)です。この
PPPで計測すると、中国のGDPは24・2兆ドル、米国は20・8兆
ドルの計算になります。
 ところがMER(市場為替相場)で従来通りに計測すれば1ドル=7人
民元として、中国は14・6兆ドル、米国は20・8兆ドルです。ちなみ
に日本は1ドル=135円で計算すると4兆ドルを割り込み、世界第四位
GDPに転落となります計測方法で順位が入れ替わるマジックです。

(読者の声2)貴誌7366號において「在米のKM」さん曰く「安倍晉
三氏は『私は無知蒙昧のバカでした。血税3000億円もロシアに差し出して
しまった』と謝罪し、切腹すべきであるが、しれっと、懺悔は一言もな
い」。「保守」の人達と違つて本質を御覽になつてゐますね。
次は「西尾幹二のインターネット日録」に私が最近書いたものの一部で
す。御笑覽を。
 「今から6年前(2016年)、安倍總理は「今年は一年がかりで、領
土問題に取り組む」とか宣言しましたね。これだけでも、安倍さんの利口
でないことは明かです。相手のあることに、手の内だか心の内だかを前以
て知らせるべきではない。さういふ時こそ 領土にはさして重點を置いて
ゐないやうな顏をすべきだ。市井の庶民の驅け引きでも、そのくらゐの智
慧は働かせます。
 そして2囘目か3囘目の交渉のあと、「以前とは違ふ、新しい感覺でや
つてきて、いい手應へを感じてゐる」と言ひました。いい手應へ!!
そんなものがあるなら、墓場まで持つてゆくか、少くとも、政界引退後の
メモワールまでは明かすべきではない。交渉中の案件について得々と!疾
うに見限つてはゐましたが、安倍さんには如何なる藥も效かないと つく
づく感じました そして同年12月15日、安倍さんの地元 山口縣長門
市の高級旅館「大谷山荘」で、その年最後の日露首腦會談が開かれ、
「VIPの訪問に、地元は歓迎ムードとなりました」。プーチンは5時間だ
か遲刻。そして、同聲明では領土問題には一切觸れず、日露經濟協力に中
身がすり替つてゐました。ロシアの筋書きどほりでせう。
流石の安倍さんも、これはまづいと感じたのでせう、テレビ局を幾つか廻
つて辯解しようとしました。表情も固かつた。ところが、最初の局で、宮
根とかいふ司會者が「總理、あんな風に發表されたが、實際は二人の間
で、 領土がいつ返ると、話がついてゐるのでせう」と阿諛だか、本氣だ
か、持ちかける始末。
安倍さんは「そんなことは言へない」と滿更でもない、したり顏。これで
すつかり生き返つたやうに元氣に。「如何なる國民も、自分たちのレベル
以上の政治家を持ち得ない」 といふ箴言を思ひ出しました。
まさか宮根といふ男が代表し得るほど、日本國民がお粗末とは思ひません
が。この日録に「プーチンは、ああ、いい湯だつた」と滿足して歸つたら
う」と私が書いたのを覺えてゐます。
「プーチンとの會談は15囘目だ。これだけのことが出來るのは、世界中
で安倍さんだ けだ」と、チャンネル櫻の水島社長が評したのは、これよ
り前か。囘數多きが故に尊し なのでせう。水島社長「安倍さんは世界の
要人と亙りあつてゐる」
西尾先生「亙りあつてなどゐない。馬鹿にされてゐるだけだ」 水島「あ
れ、先生、左翼みたい」といふ問答もありました。最近、私は見ないが、
水島社長は反安倍の由。ベッタリだつた安倍さんをコロナ以降口汚く罵り
始めたらしい プーチンが神妙らしい表情で、安倍さんと向き合ふのを見
ると、プーさん、吹き出しもせず可笑しさを腹の中に收めておくのは大變
だらうと想像しました。安倍さんがトルコのエルドアン大統領(當時は首
相)に、プーチンとの仲を取り持たうと申し出て斷られたとの新聞報道
(眞僞は分らないが)には苦笑しつつ赤面しました(池田俊二)

(読者の声3)上海の滞船のニュース、どうやらそれなりに動いているら
しい。
 昨年3月にスエズ運河を塞いだコンテナ船 EVER GIVEN号、今年の2月
には台湾・高雄港だった。その後は上海〜台北〜広州を経由し欧州へ。ロ
ンドン北方のフェリクストウからハンブルク〜ロッテルダムと周り、帰路
はポートサイド、コロンボ、シンガポール対岸のマレーシアPengerangに
寄港。往復で4ヶ月弱の航路。
 各港には1日から1日半、長くて高雄港の3日弱という忙しさ。高雄
(May 28, 19:54-May 31, 11:22)、青島(Jun 3, 13:14-Jun 5, 01:45)、上
海(Jun 7, 06:26-Jun 8, 17:39)。上海港から東海大橋で結ばれる30km沖
合の洋山深水港の東をまわって寧波へ。沖合で2日待たされ寧波(Jun 11,
10:49-Jun 12, 23:38)というスケジュール。
 一方、ウクライナ情勢でロシアの石油を禁輸したはずの欧州、黒海では
ロシアとトルコやギリシャ・イタリアを結ぶタンカーがたくさん動いてい
る。ロシア制裁は建前なのだろう。ドイツなどウクライナへの武器供給を
なんだかんだと理由をつけては遅らせている。ドイツの自動車産業はロシ
アのガス依存度が37%というBMWの話があった。アメリカのいいなりでは
欧州経済は死んでしまう。すでにガス価格高騰で肥料生産もストップ、農
業生産に深刻な影響がでている。
 不思議なことに産油国のアメリカやカナダのガソリン・軽油価格が日本
よりも高くなった。さらには食品工場での謎の火災が相次ぐなど、意図的
に食料・エネルギー危機を作り出そうとしているようにしか思えない。国
防生産法の権限でひそかに備蓄をしているという説もある。
 カリフォルニアは水不足でコメの生産量が大幅減、日本食レストラン向
けなど日本からの輸入米へのシフトを希望する声が上がっているという。
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/06/1d7f8c43568aa5fb.html(PB
生、千葉)

(宮崎正弘のコメント))さすがは欧州、やはり偽善者の人々が欺し合っ
て生きているのですね。


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重 要 情 報
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◎兎角この世には良く解らないことが
             多くなった:前田正晶


多分、当方が老化して時代に遅れた為だろうと思わせられることが多く
なってきた。そのような例を幾つか挙げておこう。

あれから50年経った:

2022年となってしみじみと回顧した事は極めて私的な問題なのである。そ
れは、今を去ること50年も前に、不肖私が17年もお世話になった会社から
アメリカの会社に転進していたのだった。ふと、それに気が付いて「あれ
から半世紀も経っていたか」と感無量などとは言わないが、陳腐な表現を
用いれば「昨日のことでもあるようだし、遙か昔の出来事だったよう」な
気もするのだ。

そこに、産経新聞の「新聞に喝」の欄に京都府立大学の岡本隆司教授が
「日中国交正常化から50年だが、新聞はこの事を余り取り上げていない」
旨の指摘をしておられた。「なるほど。そうだった」と思い出させて貰え
た。実は、この重大な事柄についての記憶はそれほど鮮明ではなかったの
だ。何故かと言えば、故田中角栄総理がその年の9月に国交正常化を果た
される前の7月5日に、福田赳夫を破って自民党総裁に選出されたことの印
象が鮮烈だったからだ。

私的な事情の回顧になるが、私は6月30日に漸く自己都合での退社が認
められて、そこに至るまでの諸々の事情で精神的にも疲労困憊していたの
で、伊東の民宿に休養に行く途中の熱海の駅のテレビで見た田中角栄氏が
総裁に選ばれる物凄い熱気の中継で「人が言い知れぬ苦労をしている間
に、こんな事が起きていたのか。その時に、俺はお世話になった会社を辞
めてアメリカの会社に転進するのか」と、何と形容して良いか解らない感
覚に囚われていたのだった。

別な見方をすれば、田中角栄氏のような経歴の政治家が福田赳夫氏のよ
うな、我が国としては代表的な出世街道を歩んできた方が、田中角栄氏に
負けたということの印象が余りにも強く、総理就任後の日中国交正常化の
方の印象が不鮮明だったのだ。その正常化から50年を経た現在の「世界に
おける中国の地位と立場」及び「日中関係」に思いを致せばまた陳腐な表
現になるが「隔世の感あり」なのだ。

佐藤心結さん:

今朝ほど、新聞で「ニチレイレデイス」のゴルフの途中経過を偶々見てい
た家内が、そこに出ている女性プロゴルファーたちの名前が読めないと言
いだした。中でも、同率首位に立っている佐藤心結さんの「心結」を「ミ
ユ」と読ませるのだと知って嘆いたのだった。私は確か親の虐待に遭って
可哀想に亡くなった子供が「心結チャン」だったと記憶していたので読め
たに過ぎないのだ。

そこで、「何故、心結と書いて『ミユ』なのか」を検索して見た。する
と、この名前は決して珍しいものではなくDQNなのだ」とあって、またま
たDQNなどと解らない言葉に遭遇してしまった。そこで、更に検索すると
Weblioに、

「dqn(どきゅん)とは、軽率そうな人、非常識な行動をする人、教養
がなく品位がない人を侮辱的に表すときに用いるネットスラング。読み方
は「ドキュン」が主流だが、近年では「ディー・キュー・エヌ」と読まれ
ることもある。」

と出てきた。「なるほど。これでは超高齢化した私が知らなくても別に
屈辱ではないことのようだ」と、妙に安堵したのだった。もしかすると、
ネット上ではそういう命名をする人(親?)たちをそういう目で見ている
のかなとも感じた。何れにせよ、私には「キラキラネーム」を選択する現
代の若き親御さんたちは理解不能だし、理解しようとも思わない。

全く別なことを言えば「ニチレイレデイス」の「レデイス」もカタカナ
語排斥論者は好ましくないのだ。“lady”の正確な発音は「レィデイ」なの
だから。何処かで誰かが辞書を見ずに「レデイ」としたのだろう。しか
も、レデイでは英語の単語では“ready“になってしまう。

渡辺謙さんがMLBで始球式に:

ここで理解できないと批判したい相手はマスコミだ。何度も批判してきた
ことで「彼らは戦後70年以上も経った今でも、誰かが海外で大活躍する
か、何らかの賞を獲得すると『さー、喜べ』か『それ、皆で褒め称えよ』
と大騒ぎする。私には彼の感覚は未だに敗戦から立ち直れていなかった戦
後の荒廃から立ち上がって、先進国に追い付こうとしていた時代の感覚の
儘」であるのが何とも情けないのだ。

言いたくないがアメリカを含めて長い年月、多くの機会に海外を経験し
てきた私は「我が国ほど優れた国と国民はない。アメリカなどは100人い
れば本当に抜群に優秀な者は精々1%だ。皆均一に優れていてムラがない
我が国と比較するのも不適切だ。日本国民はもっと自信を持って海外の諸
国と対峙して良い」と繰り返して指摘して来た。

だが、マスコミは未だに覚醒できていない。映画などで海外の賞を獲っ
たとか、アメリカで映画や演劇に出た事などを如何にも素晴らしい名誉で
あり誇るべき実績のように礼賛する。それは、その分野では確かにそうな
のだろうが、実業の世界では世界の何処にも勝るとも劣らない企業など幾
らでもある。ノーベル賞獲得の会社がどれだけあったかを考えろと言いたい。

彼らはそういう視点にしか立っていないから、渡辺謙さんを英雄の如く
に扱うが、彼の私生活面での振る舞いについては触れない。MLBでの始球
式では嘗て読売の務臺氏がシアトルで、それまでの慣例ではない球場に降
りてマウンドまで行かれて投げられたことなどの回顧など一切していな
い。しかも、務臺氏は靴を脱いで登板されたのだった。

私の記憶では、あれ以来アメリカでは客席から投げ込んでいた“first-
pitch (ceremony)”に、登板方式が増えてきた気がするのだ。渡辺謙さん
がどうのと言う前に、このくらいのことに触れても良くはないか。



◎21世紀は、「思考科学」の幕開けか:北村維康

 1947年に、アメリカのロズウェルに墜落したUFOに乗ってゐて、生存し
てゐた宇宙人に対して、米軍看護婦のマチルダさんと言ふ人は、接触を試
みたが、そこで言語として使はれたのは、テレパシーであった。実はこの
テレパシーが、新しい科学の分野として登場するかもしれない。

 UFOを運転して見たボブ・ラガー氏によると、操縦は心を通じてする
のださうである。地球人でも、心の持つ無限のエネルギーを指摘した例
は、多い。ここから、テレポーテイション(瞬間移動)や、タイムマシン
(時間移動)も、できる可能性が現れてくる。「人間は、考へる葦であ
る。人間の尊厳は、思考の内にある。だから、良く考へることに努めよ
う。」(パスカル) ロダンの「考へる人」や、京都の「半跏思惟像」が
我々に感動を与へるのは、そのテーマが「考へる」ことだからである。だ
から我々地球人は、戦ひの無い、平和な地球を、宇宙を、求めようではな
いか。それも心の働きを通じて。


◎ ◇◆◇唸声の気になるニュースとストリートビュー 2022年6月19日◇◆◇

▼唸声一行日誌/今週の気になったことを一日一行に

06/13(月) ロシア軍、ウクライナでクラスター弾使用し民間人数百人殺害か

06/14(火) 大気汚染で世界寿命2年余り縮小、エイズやテロよりも深刻

06/15(水) 露の経済成長率、今年15%減、来年3%減、プーチンは経済成長?

06/16(木) 米・豪・加に続き、英もスパイ機関「孔子学院」の閉鎖検討、日
本は?

06/17(金). 6末離任の韓国大使、林外相と最初で最後の30分会談、今まで
何を

06/18(土) ロシア艦、デンマーク領海を2度侵犯、露はまさに確信犯

06/19(日) NTT、勤務場所は自宅、出社は出張扱い、テレワークで弱体化は?

今週号は以下をご覧下さい
https://ameblo.jp/unarigoe/entry-12749027977.html
今週の一言

参院選でお決まりの減税とバラマキを公約にする政党があります。与党に
なれないから好き勝手の言いたい放題、そんな無責任な政党へも一定数の
投票が集まります。投票する側もどこまで信じているのか分かりません
が、無責任の仲間入り、そんな人たちはウクライナ戦争を他人事にしか考
えていないのでしょうね。数日しか弾がない自衛隊で日本が守れるでしょ
うか?中共やロシアが核を使うと脅して来たら、米軍はどうするでしょう
か?

唸声千流<バラマキの金と弾の分かれ道>

2022年06月19日

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

 わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6173号
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   2022(令和4年)年 6月19日(日)

     
        【変見自在】滅んでますよ:高山 正之
    
   戦争か、亡国か、決断の秋:“シーチン”修一 2.0 

         米国が身柄引き渡しを要求:宮崎正弘 
                 
             編集長ピックアップ:石井聡

       
                 重 要 情 報
                 身 辺 雑 記

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         頂門の一針(まぐまぐ)
━━━━━━━━━━━━━━
【変見自在】滅んでますよ
━━━━━━━━━━━━━━
          高山 正之

 フランクリン・ルーズベルト(FDR)は日本の敗戦が見えてきたこ
ろ、アジアの民の明日を考え始めた。相談相手はスミソニアン博物館の人
類学者アレス・ハードリチカだった。

 彼は「優秀な白人とアジア人を交配させる」案を出した。かつてスペイ
ン人が新大陸でインディオの女を犯し、メスチソを産ませたのに倣った手
法だ。

 そうするとアジア人の男は邪魔になるがスペイン式に殺処分ともいかない。

人類学者は強力な磁波が流れる通路を歩かせる案を出した。それだと
「たった20秒で痛みもなく不妊化できる」のだそうだ。

 ただ日本人は改良できないと彼は言う。なぜなら「彼らの頭蓋骨は2000
年も遅れている」からむしろ淘汰すべきだと勧める。

 彼の人類学では白人はアフリカで生まれた黒や黄色と違って別の起源を
持つ優れた別種だという。

 しかしそんな立派な白人が5世紀も解けなかった黒死病の正体を北里柴
三郎はたった5日で突き止めてしまった。アドレナリンも原子構造もレー
ダーも日本人が解き明かした。彼は自身の学説に馴染まぬ日本人を嫌い、
恐れた。

 FDRもその恐怖は共有していた。それで「日本人を4つの島に閉じ込
めて滅ぼす」(クリストファー・ソーン『米英にとっての太平洋戦争』)
ことを考えた。
 彼はそれを命ずる前に死に、戦後処理はGHQに移るが、それは奇妙な
ほどFDRの遺志に沿ったものだった
 まず在外邦人に本国引き揚げが命令された。

 敗戦を口実に、その国民をみな祖国に追い返す例など歴史にもない。
FDRの言う「4つの島に隔離」するためとしか思えなかった。

 かくて日本軍将兵を含めて支那大陸から280万人が、台湾から63万人、
朝鮮からも70万人が引き揚げてきた。その他を入れ総数630万人に及ぶ。
ゲルマンもびっくりだ。

 一方で日本にいた朝鮮人240万人も順次送還された。隔離は日本人だけ
という意味だ。日本人が4つの島から出国することは当然禁止された。

 FDRは「隔離して滅ぼせ」と言った。

 GHQは人口増に嘴(くちばし)を入れた。加藤シヅエを使って中絶を合
法化し、併せて核家族化も推進させた。今の少子化はここに始まった。
欧米相手に4年も戦えた工業力も消滅させる対象だった。

 エドウィン・ボーレイは「現物賠償」の名で日本の重厚長大産業を解体
して満洲に運び、支那を人並みの国に育てる計画だった。ところが満洲を
視察したら街もインフラも支那人が破壊し尽くしていた。

計画は頓挫し、おまけに朝鮮で戦争が起きた。日本の重厚長大産業は戦争
特需もあって生き延びることができた。
支那、朝鮮のおかげとも言えるが、GHQにとっては大いなる誤算だった。

それでもGHQはめげずに日本衰亡化を進めた。
マッカーサーはスイス公使ゴルジエから日本の時計工業界を潰せと頼ま
れるとすぐ日本政府に命じて労働組合法を成立させた。

 併せて共産党を合法化し組合指導に当たらせて企業潰しを図った日航に
潜り込んだ小倉寛太郎もその一人だった。
GHQは日本のエネルギー資源、石炭産業が「奴隷を使役した」と因縁
をつけて生産抑制を強いた。

 それでも日本が持ち直し始めると、米国は自分の植民地フィリピンへの
償い金を日本に肩代わりさせた。英仏蘭もそれに倣って日本は彼ら植民地
への賠償金を払い続けた。阿漕 過ぎるが、彼らは日本消滅を信じていた
からだ

 そう思わせたのはマッカーサー憲法だ。戦力を放棄して丸腰になります
と幣原喜重郎が言い「百年経てば理解される」と二人は感激の涙にくれた
とマッカーサー回想録にある。しかし丸腰など国家じゃあない。現に支
那、韓国如きに日本の島を取ら れて何もできない。北方四島も取り返せ
ない滅び始めているのにまだ気付いてもいない。

〈新潮社編集部より〉
高山正之氏の本紙連載が、文庫になりました。

『変見自在バイデンは赤い』(定価1650円)絶賛発売中。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
  松本市 久保田 康文 
週刊新潮採録


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戦争か、亡国か、決断の秋
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      “シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」56/通算488 2022/6/17/金】久し振りに屋上塔屋の
展望台を掃除しようと上がってみたら、直径8センチ、高さ3センチほどの
奇妙な丸い物体がある。コンパクトな地雷みたいで、白っぽくて奇妙な模
様がある。外側に突起が4つあり、「もしかしたら・・・」と引っくり返
したらカメの死骸だった。腹側も甲羅も破られており、腐った臭いがした
のでビニール袋に入れてごみ箱に捨てたが、乾燥したら埋葬してやろう。
それにしてもなぜカメが・・・祟りか?・・・

カラスだ! カラスが用水路で捕まえたカメは、頭も手足も引っ込めるか
ら難攻不落である。カラスは爪でガッチリ捕獲し、塔屋の上に落としてカ
メの甲羅をひびわり、中身を美味しく食べたのだ・・・なんて頭がいいの
だろう。「カラスの知能はどのくらい? 他の鳥類より賢いのか?」(科
学探偵の日常の謎解き)から。

<脳の大きさを示す数値「脳化指数」は、動物の体全体の大きさに占める
脳の大きさの割合を示したもので、ネコを1、人間を7.4〜7.8とすると――

イルカ5.3、サル1.7〜2.7、カラス1.50、インコ1.40、イヌ1.2、ハト0.25

カラスの「知能指数」(様々な状況や環境に合理的に対処していくための
基礎能力)はイギリスの研究によると人間の7歳の知能とほぼ同じとい
う。ジョン・マーズラフ教授(ワシントン大学)によると、ニューカレド
ニアで捕獲したカラスに足環をはめたところ、5年半経過しても捕獲した
人間の顔を覚えていて、近くを通ると威嚇行動をとるという。しかもカラ
スは、捕獲した人間の情報を仲間に伝えているため、仲間達が足環をはめ
た“犯人”を見ると襲いかかるという>

人間の友である犬猫より頭がいい・・・ずいぶん昔、山中をドライブして
いたらカラスが道路にクルミを置いて車のタイヤで割らしていた。大した
知恵者だ。我が庭にカラスが来ると餌場の雀が怖がるので小生は手を叩い
て脅してきたが、ほどほどにしないと散歩中に空爆されかねないなあ。カ
ラスは抜群に視力が高く人間には皆同じ真っ黒にしか見えないが、それぞ
れ模様を識別できるのだとか。

そう言えば産経の阿比留瑠比記者が「立憲民主党の泉健太代表の発言は何
を言っているのか全然分からない」と書いていたが、党内の人にはカラス
みたいにちゃんと分かるようになっているのだろうか。

<泉健太は憲法改正について、2017年のアンケートでは「どちらかといえ
ば賛成」と回答。2021年の朝日新聞社、毎日新聞社のアンケートでは「ど
ちらかといえば反対」「反対」と回答。2021年のNHKのアンケートでは
「どちらとも言えない」と回答>(WIKI)

小生も「この人何なんだ」と全然分からないが・・・「その時の空気で流
れる」「付和雷同」という一貫性(?)はあるわけだ。すごい人材。立民
はそういう“柔軟性”のある政治家が多いのだろう。日本では一般に「こい
つバカか? 箸にも棒にも掛からぬクズめ!」となるが、そういう人が立
民を支持し、あるいは歳費目当てで政治家になるわけだ。

立民と日共を合わせると選挙投票者の20%はその支持者だが、世界を見渡
せば珍しくなく、プーチンや習近平の支持率は70〜80%と高いようで、日
本や欧米の自由民主国は押され気味である*。

(*石附賢実・第一生命研究所「世界自由度ランキングが語る民主主義の
凋落と権威主義の台頭/2022年版update ウクライナ情勢で国際秩序が揺
らぐ今こそ普遍的価値観が求められる」)https://www.dlri.co.jp
/report/ld/185975.html

ニューズウィーク2022/6/14は「プーチンのウクライナ侵略は中共の台湾
侵略にどう影響するかという問題を世界に投げかけている」と、ミンシ
ン・ペイ氏(クレアモント・マッケンナ大学教授)の「『ロシア軍化』の
病理──ロシア軍と中国人民解放軍の共通の欠点とは?」で警鐘を鳴らして
いる。以下は全文。

<【腐敗の蔓延、縁故支配、実戦経験不足 両軍には驚くほど多くの共通
点があるが、一番の問題とは何か?】ウクライナ戦争の出口は見えてこな
いが、現時点ではっきり言えることが1つある。この戦争におけるロシア
軍の苦戦は、中国の人民解放軍にとって人ごとではない、ということだ。
ロシア軍と人民解放軍の間には、共通する欠点がいくつもある。

1つは腐敗の蔓延だ。ロシアには汚職がはびこっていて、腐敗によりロシ
ア軍の能力も大きく損なわれている。この10年間で中国でも多くの軍人が
汚職で摘発されたことから考えると、人民解放軍の内部にも腐敗が横行し
ている可能性がある。

2012年11月に中国共産党のトップに立った習近平が反汚職キャンペーンを
大々的に展開し、5年間で100人以上の将校が検挙された。軍事の最高機関
である中央軍事委員会の副主席(制服組トップ)経験者2人も収賄で逮捕
された。捜査中に自殺した中央軍事委のメンバーもいた。

習の反汚職キャンペーンにより、人民解放軍の腐敗が一掃されたのだろう
と思う人もいるかもしれない。しかし、その可能性は低い。腐敗を可能に
してきた要素──縁故主義、監視の欠如、秘密主義などはほとんど改められ
ていないからだ。

【中国軍は米軍と戦えるのか】中国の人民解放軍は、ロシア軍と同様の構
造的欠点も抱えている。装備偏重の発想、実戦を想定した訓練の不足、お
粗末な兵站機能、軍全体の統合作戦能力の欠如などだ。加えて、硬直的な
トップダウン型の指揮命令系統に依存しすぎていて、戦場で現場レベルの
将校や兵士が主体的に判断して行動することが難しくなっている。

中国とロシアの軍に共通するもう1つの弱点は、政治の影響だ。現在のロ
シア軍は縁故支配が強いが、旧ソ連の赤軍の文化を色濃く受け継いでいる
人民解放軍は、今のロシア軍以上に政治の影響が強い。ソ連崩壊後に共産
党の支配を脱却したロシア軍と異なり、人民解放軍は中国共産党の完全な
支配下に置かれていて、共産党の一党支配を守ることを最大の任務にして
いる。

そのため、将校の任命と昇進は、軍人としての資質だけでなく、共産党へ
の忠誠度に大きく左右される。下級将校も任命前に政治的審査が行われ
る。その結果として、政治と軍の二重の指揮命令系統が並立し、混乱が生
まれやすい。

もう1つの共通する弱点は、実戦経験の乏しさだ。ロシア軍はこの30年
間、チェチェン、ジョージア、ウクライナ、シリアで比較的小規模な戦争
しか経験していない。そのため、ウクライナの全土に攻め込むのに必要な
戦闘経験を積めていなかった。

その点では、人民解放軍も同様だ。1979年の中越戦争以来、実際の戦闘を
経験していない。90年代以降、中国は軍備の近代化に莫大な投資を行って
きたが、人民解放軍の実戦での戦闘能力は不明だ。

ロシア軍がウクライナで苦戦を強いられていることを考えると、今の人民
解放軍が戦争に勝てると言えるだろうか。ましてや、アメリカのような大
国を相手にした大掛かりな戦争に勝てるとは楽観できない。

中国政府が人民解放軍を強化するために取れる唯一の現実的な方策は、透
明性を大幅に高めることだ。もしロシアでメディアの監視の目が行き届い
ていれば、軍に根を張っている問題の数々がもっと早い段階で明るみに出
て、是正されていただろう。ウクライナ戦争の戦況も、今とは違ったもの
になっていたかもしれない。

習近平がウクライナ戦争から学ぶべき教訓は、自国で最も秘密主義的な組
織である人民解放軍に対する監視をもっと強めるべきだということだ。そ
うすれば、改革すべき点がいくつも見えてくるに違いない>

戦争学研究家の上岡龍次氏の「中国の軍事的脅威が低下 ウクライナ侵攻
で露兵器の弱さ露呈」(Viewpoint 2022/6/14)も興味深い。

<●主役から脇役へ: ロシアがウクライナに侵攻してから、外交の主役は
ロシアとウクライナになった。中国と北朝鮮の存在は低下し、北朝鮮が弾
道ミサイルを何度発射しても脇役にもなれない。中国は武漢ウイルス・パ
ンデミックから存在感が低下。覇権拡大は武漢ウイルスにより頓挫し、貿
易も低下して苦しい立場になった。

武漢ウイルス・ワクチンができたはずだが、中国は今になってもロックダ
ウンを実行。これでは国での生産は安定しないので、工場を他国へ移転す
る企業が増加。中国は世界の工場ではなくなり、主役から脇役への立場に
落ちた。

ロシアによるウクライナ侵攻は中国の「一帯一路」を遮断し、中国が世界
の工場として機能しないことを示してしまった。すると中国は南シナ海・
太平洋での軍事行動を活発化させ、台湾侵攻を臭わせて恫喝するように
なった

●大きく見せる中国の本音: 中国から見れば、台湾が独立すれば中国は
戦争を開始する。中国は台湾を中国の一部と見ており、台湾独立を支援す
る国も敵と見なしている。だがアメリカが台湾への軍事支援を増加させる
ようになったので、台湾軍の軍事力の向上を止められない。

中国が(台湾と米日など支持国を)恫喝する理由は、人民解放軍の兵器の
弱さがあるからだ。ウクライナ侵攻でロシア軍の兵器は、欧米軍の兵器に
対して弱いことが明らかになった。特にロシア製戦車は湾岸戦争の時に知
られていたが、砲弾が誘爆して砲塔が吹き飛ぶジャック・イン・ザ・ボッ
クス(jack-in-the-box、びっくり箱、以下JBと略す)になる。

湾岸戦争時は輸出仕様の(性能が落ちる)モンキーモデルで誤魔化せた
が、ウクライナ侵攻は本国仕様もJBであることを宣伝した。これでロシア
製兵器は生存性が低いし、性能も悪いことが明らかになり、採用した軍隊
は脅威度を下げてしまう。

ならばロシア製兵器を採用した人民解放軍はどうなる? 人民解放軍で独
自改修を行ったとしても根本的な問題を解決しない。ならばロシア軍戦車
を撃破した対戦車兵器を保有する軍隊は人民解放軍との戦闘を恐れない。
それよりも安心して自軍の兵器を使える。仮想敵国が人民解放軍を恐れな
いと困るのが現実。そこで戦争を売り付けて中国が怖い国だと思わせたい
のだ。

しかも中国は核兵器で脅す。「人民解放軍は戦争に勝てないから」核兵器
で脅すということ。人民解放軍で戦争に勝てるなら核兵器を脅しに使わな
い。脅威度の低下したロシア製系列が多い人民解放軍を恐れる理由はな
い。人民解放軍の数は多いとしても、ロシア製よりも性能が低いなら脅威
にはならない。これは明らかだから、中国は堂々と核兵器に依存するのだ。

●頼れるのは核兵器だけ: 今の人民解放軍は数だけは多い。仮に人民解
放軍がアメリカ軍と戦闘するなら、質が物を言う空戦と海戦。ウクライナ
軍に提供した欧米の地対空ミサイルは戦果を出しており、ロシア系列の戦
闘機を採用する人民解放軍の機体は的でしかない。さらに戦闘機同士の空
中戦となれば、年間飛行時間200時間を超えるアメリカ軍パイロットの方
が有利。何故なら、年間飛行時間200時間を超えるのはアメリカ軍だけ。

人民解放軍の戦闘機は脅威度が低下し、さらに年間飛行時間でアメリカ軍
に及ばない。こうなると空対空ミサイル・電子機器・戦闘機の性能差で人
民解放軍に勝ち目はない。さらに電子戦機や空中警戒管制機などとの運用
になれば、人民解放軍はアメリカ軍に及ばない。

ウクライナ侵攻でロシア製兵器の弱さが明らかになると、これまでの人民
解放軍脅威論は不発。人民解放軍は数で南シナ海・太平洋で圧倒しようと
しているが、他の部隊や兵器との統合運用が未熟。それに対してアメリカ
軍は、陸・海・空・海兵隊の統合運用が当たり前。そうなれば、人民解放
軍は質と量で劣る立場。それを理解しているから核兵器に依存する。もは
や人民解放軍は核兵器しか頼れないのだ。

●後方支援の弱さ:ロシア軍と人民解放軍に共通しているのは後方支援 の
弱さ。基本的には戦闘部隊40%:後方支援部隊60%だが、アメリカ軍は
戦闘部隊35%:後方支援部隊65%にしている。後方支援を優先すること
で、アメリカ軍は世界各地で展開できることと、継続的な戦闘ができるよ
うになっている。

だがロシア軍は帝政ロシア軍から受け継ぐ戦闘部隊50%:後方支援部隊
50%の比率。これは国内戦型であり、国内で戦闘することが前提の軍隊。
一度大規模な戦闘を行うと、1ヶ月から2ヶ月の期間を要して次の大規模な
戦闘になる。つまり、戦闘開始とともに圧倒的な数と火力で敵を磨り潰
す。だが敵が抵抗すると結果が出ない。

人民解放軍は旧ソ連軍を手本としているし、人民解放軍も国内戦向けの軍
隊。人民解放軍は中国共産党の私兵であり、人民の反乱に備えた武装集
団。だから外国軍との戦闘は二の次で、実際に中越戦争(1979)でベトナ
ムに侵攻したが敗北している。

●中国の暴発を待つ欧米: 人民解放軍の脅威度が低下したのだから中国
としては放置できない。だから核兵器を使って脅す。だが偶発的な戦闘が
大規模な戦闘に発展することは否定できない。何故なら、アメリカ軍とし
ては脅威度が低下したなら人民解放軍を潰す好機。偶発的な戦闘を大規模
な戦闘に変えれば問題を排除できる。そうなると南シナ海・太平洋の問題
を解決し、戦力を欧州と中東に移動できる。

仮に人民解放軍が台湾に侵攻すれば、欧米はチベット・東トルキスタンを
軍事支援して間接的な戦争を開始するだろう。チベット・東トルキスタン
は南シナ海の反対側。これらの国で独立戦争が開始されたら、人民解放軍
を分散しなければならない。そうなれば、台湾侵攻部隊は増加しないし兵
站の分散で補給が困難になる。

中国の暴発はチベット・東トルキスタンが解放される未来。しかも人民解
放軍の脅威度が低いとなれば、戦闘を望むのが欧米の本音だろう。実際に
中国が核兵器で脅しても脅威と認識していない。これは欧米が中国の暴発
を待っている証だ。むしろ、今後は中国が暴発するように仕向けるだろう>

特に中共の空軍はロシア製戦闘機などのライセンス生産が多く、性能を落
としたモンキーモデルらしい。このために一世代遅れのスキージャンプ台
方式の空母「遼寧」(ロシアがウクライナで建造していたが廃棄処分した
もの)の艦載機はパワーが足りずに十分な兵器を装備できないとか。2隻
目の空母「山東」は初の国産空母だが、これもスキージャンプ台方式であ
る。いずれも訓練用なのだろうが、戦闘機、空母自体の性能が怪しい上に
「空母打撃群」としての運用ノウハウ取得は緒についたばかりではない
か。そもそも中国は大昔から内陸国家であり、海軍自体の歴史や実戦経
験、運用ノウハウがすこぶる浅い。

<1949年、人民解放軍の中で舟艇を装備していた部隊が「解放軍海軍」と
して独立し、発足した。当初は第二艦隊叛乱事件などで中華民国海軍から
接収した旗艦の重慶や旧日本海軍の砲艦と海防艦、アメリカ製のLST輸送
艦などや民間の輸送船やジャンク船、漁船などに武装を施した特設艦船な
どを戦力にしていた。

後にそれらはソ連から供与された鞍山級駆逐艦や魚雷艇、ウィスキー型潜
水艦などに取って代わられた。60年代からは中ソ対立により自力での艦艇
建造に着手。文化大革命の混乱による停滞期を挟んで70年代後半には独自
に設計した旅大型駆逐艦や漢級原子力潜水艦を建造できるようになった。
国共内戦や南シナ海での領土紛争に出動し、小規模な海戦など実戦を経験
している>(WIKI)

現在の海軍は海上を自由に動き回り、搭載する航空機、ミサイルにより敵
の陸海軍事施設を破壊するのが主要任務だ。まるで「移動式の巨大な軍事
基地」。今は「空母打撃群」と呼ばれているが、第一次世界大戦後の1930
年頃から複数の軍艦による機動的な運用が研究されていったようだ。

米国の空母打撃群の編成は、例えば空母(旗艦)×1、随伴艦がミサイル巡
洋艦×1(イージス艦)、ミサイル駆逐艦×2(イージス艦)、攻撃型原子力潜水
艦×1、補給艦×1など。空母には複数の飛行隊(航空隊)からなる「空母航
空団」が編制されており、戦闘攻撃機、電子戦機、早期警戒機、輸送機、
ヘリコプターも含め70機前後程(WIKI)

まるでオーケストラの指揮者みたいに余程の頭脳と経験がなければ統合的
な運用はできないだろうが、空母打撃群は1日当たり1億円の運用費が掛か
るとか。米国は空母打撃群を11個保有しているらしいから年間4000億円、
人件費、燃料費、メンテナンス費などを加えると莫大で、それを含めた
2022会計年度(21年10月〜22年9月)の国防関連予算は7530億ドル=約82
兆6000億円(産経2021/4/10)という。ちなみに2022年度の我が国の防衛
費はGDP比1%の約5兆4000億円。米国の1割どころかたったの6.5%!

国破れて山河在り 城春にして草木深し 皇居跡地に五星紅旗たなびき 
一人涙をそそぐのみ・・・中露北と戦いますか、それともニッポン止めま
すか? 戦争か、亡国か、決断の秋である。

          
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米国が身柄引き渡しを要求
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月13日(月曜日)弐
         通巻第7366号  
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   もうひとりのウクライナのオルガルヒは何処で
    何をしている?
  米国が身柄引き渡しを要求しているチタン王=
             ドミトロ・フィタッシュ
*****************************

 6月12日、ロシア軍は東部の化学工場を爆撃した。800人が立て籠もって
いたが、かなりの死傷者がでている。この化学工場はアンモニア肥料を量
産している。ウクライナ最大のコングロマリット「DF集団」が経営、そ
のCEOはドミトロ・フィタッシュという。
 さきにJAは十月からアンモニア肥料を94%値上げするとしたばかり
である。ウクライナから農業肥料が入らなくなったからだ。

 さて、ウクライナの大物オルガルヒ=ドミトロ・フィルタッシュのこと
である。
ウクライナ西部の村で、運転手の父と計理士だった母との間にうまれたロ
シア人で、57歳。家庭はまずしくフィルタッシュはトマト菜園の経験を
活かし、ロシアと商品取引を組織するビジネスを始めた。 

彼はソ連崩壊というチャンスを活かし、中央アジアに抜け穴を見つけた。
トルクメニスタンの天然ガスと引き換えに消費財の供給ビジネスを本格化
させ、バイオにもいち早く乗り出す。

2004年にはロシア最大の「ガスプロム」と合弁会社を設立。中央アジアか
らウクライナやその他のヨーロッパ諸国に天然ガスを供給する。以後、エ
ネルギー、化学、メディア、銀行、不動産に携わり、従業員は10万人。
慈善事業家としても知られ、英国の名門大學や文化財団への寄付。またテ
レビ局「24・7ニュース」を経営していた。このテレビ局は親露派と言わ
れた。

2021年には、戦略物資であるチタンをロシアに輸出したとしてゼレンス
キー大統領から財産を差し押さえた。つまりゼレンスキー大統領の敵とい
うことになる。

フィルタッシュはウィーンで暮らしており、「私はいちどたりとも親露派
であったことはなくウクライナの防衛とために化学工場に800人の避難民
を受けている」と反論した。これが爆撃されたセベロドネツクの化学工場
である。

 フィルタッシュはバイデン親子のウクライナ・スキャンダルの中心にい
て、トランプの選挙対策を牛耳った外国ロビーのマルフォードや、NY市
長でトランプの弁護士でもあるジュリアーノなどとも人脈があり、
2019年六月にウィーンの最高裁判所はフィリータッシュを拘束した。

市場空前の1850万ドルという保釈金を支払いウィーンに足止めを余儀
なくされている。米国はチタン取引で不正があったとして、身柄引き渡し
を要求しているが、オーストリアは応じていない。

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王毅外相こんどは旧ソ連の中央アジア五ケ国外相と会談。
   縄張りを荒らされた感じのロシアは面白い筈がない
******************************

 南太平洋七ヶ国を訪問し、米と豪の神経を逆なでにした中国。とくにソ
ロモン諸島と安保協定を結んだことは将来、ツラギ島を中国の軍港化が狙
いと判断した。すでに中国はソロモンに警官特訓部隊を送り込んだ。
 東チモールにも王毅は足をのばしてため、インドネシアが警戒を強めた。

 6月7日、王毅はカザフスタンへ飛んで、トカエフ大統領と会談した。翌
日には首都のヌルスルタンに中央アジア五ケ国の外相を集め、「中国・中
央アジア・サミット」を開催した。投資、安全保障、そしてアフガニスタ
ン問題をはなしあったという。

 2013年に習近平が中央アジアを歴訪し、このときにBRI(陸と空のシ
ルクロード)を打ち上げた。
 1992年に4億6000万ドルに過ぎなった中国と中央アジアとの貿易は、
2020年に386億ドルに増加した。じつに84倍である。
 一方、ロシアにとっては『縄張りに土足で踏み込まれた』という不満が
ある。社会システム、言語、教育などで、中央アジア五ケ国は旧ソ連の軛
から抜けきれず、いきなり中国べったりとなることはないだろうけれど
も、中国マネーに魅了される中央アジアの動向は、さぞプーチンにとって
は面白くないだろう。
 
モンゴルはソ連から離れて独立はしたものの、石炭輸出は中国が最大顧客
であり、日本も欧州も遠い、米国はさらに遠い。すさまじい中国への反発
があるが、ビジネスは中国を抜きにしては成り立たないのだ。
 
 ▲日本は外交に使える金がなくなった

 日本がコロナのワクチンに投下した金額は天文学的である。8・8億回
のワクチン、たぶん6億回分が廃棄処分となる。ワクチン購入費用は2・
4兆円になる。
 ワクチン費用など氷山の一角で、病床確保など緊急包括支援金が6兆
円、治療薬の生産、確保支援などに2・6兆円、医療物資、PCR検査諸費
用、ほかに1・7兆円。合計で16兆円になる。

 誰が、どの会社が儲かったかなどと、戦争になれば軍需産業が儲かるか
ら米英の陰謀という仮説に似るが、欧米はすでにワクチン・パスポートは
止めており、マスクをしない人が圧倒的となった。

 このコロナ心理が日本経済を弱気の底へ突き落とし、くわえて意味不明
な、異常な円安に遭遇している。
円安は日本経済を駄目にするという議論にすり替わっている。
 輸出競争力を恢復したうえ、海外から日本企業が『帰国』するわけだか
ら、円安歓迎とすべきだが、論壇で『円安歓迎論』は少数意見に留まって
いる。
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★読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声★
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   ♪
(読者の声1)貴誌前々号(7364号、6月10日)の説明の中で中国海
軍の空母『遼寧』はカタパルトとありますが、これはスキージャンプ型で
す。(XX生)
  ♪
(読者の声2)「一人の命は地球より重い」と言って「超法規的」な、し
かも世界の常識を無視した独断的な行動をした日本の総理がいた。1977年
ダッカ日航機ハイジャック事件。それはあたかも無知蒙昧な感情的な少女
の判断のようだと世界は評価した。その賛否はともかくとして、独裁者の
如く「独自に独断で行動した」世界が何と言おうとも「日本には主権があ
り、強い指導者が居た」ことは注目すべきである。
 しかし内情を見れば、総理は単に「感情的に泣き喚く世論」を受け入
れ、法も倫理も国際的な規範も、国益、国の品格・信頼関係をも無視し、
「空気を読んで」、とにかく、とりあえず、日本人を救う、日本赤軍犯人
に屈した非指導者。つまり、今も昔も、現在だけの対応をし、国家の過去
も未来への影響も考慮しない。
 1955年竹島を盗まれた時も、犯人を懲らしめるどころか、逆に巨額の御
礼・資金援助を韓国に差し上げた。外務省によれば、「直ちに厳重な抗
議、冷静かつ平和的に紛争を解決するために適切な手段」をすると言って
いる。
 この様に日本国政府・外務省の過去の「実績」をもとに予想すれば、尖
閣諸島、沖縄、北海道、などが侵略・占領された際も、「厳重抗議」程度
で終わるらしい。中国専門の外交官には、どの様な対応をすれば良いか、
公式の脚本が渡されるのだろう。
GHQの家来として雇用を保障され活躍し高額で優遇された記憶も残ってい
る。占領された地域の原住民には、誇り高き日本国民として「冷静かつ平
和的に適切な行動」をせよと「指導」。
 数年すると、世界地図に改正が行われ、北海道はロシア領、本土は支那
の「極東自治区」。 樋泉克夫氏の長年の支那現地資料などによると、日
本人男性はXX, 女子はYY, ?日本シバ犬、は特に美味と評判になる、な
どの運命が確実に待っている。
 安倍晋三氏のロシアへの評価・対応は、竹島侵略の対応と酷似してい
る。遺憾ながらウクライナ攻撃・侵略を見て、直ちに「すみません、私は
無知蒙昧のバカでした。血税3000億円もロシアに差し出してしまった」と
謝罪し、切腹すべきであるが、しれっと、懺悔は一言もない。
最も保守的、愛国者として崇められ信頼されていた総理が、である。
 2022年現在の報道、橋下徹氏の発言は再利用され、「人民の命を救うべ
く無駄な抵抗は止め敗戦を受け入れろ」。「若者の命の期間を縮めること
は許されない。祖国防衛はあくまでも自発的意思。」
付和雷同の若い自衛隊員も母親の懇願に屈し、自発的に制服を脱いで実家
に帰る者も多いかもしれない。2682年続いた国家の運命は今や、風前の
灯。「元寇の神風」の再来を、乞うご期待。
  (在米のKM生)

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編集長ピックアップ
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       石井聡

 国会審議の「時間消化」とも思われがちな補正予算をめぐる質疑にも、
ときたま目を見開かされるものがある。自民党の小野寺五典元防衛相がさ
きの衆院予算委員会で、風力発電建設が自衛隊のレーダー機能に影響を与
え、安全保障上の懸念をもたらす可能性を指摘したのはその一例だ。

 風力発電の建設は主に経済産業省の所管で、口を挟みにくい防衛省は苦
慮している。
▼風力発電の風車、ミサイル探知に影響の恐れ

 このため、すでに防衛省は「風力発電事業者の皆様へのお願い」を発出
しているものの、お願いはあくまでもお願い。経産省もガイドラインで防
衛省との「事前相談」を促しているというが、これまた実効性があるのか
疑問だ。小野寺氏は個別の事業こそ特定しなかったものの、「風車は中国
製で発電事業の資本もわからない」という問題点も指摘した。

 懸念は風力にとどまらない。太陽光発電をめぐっても複数の事例で中国
資本が入り込んでいることが指摘される事前チェックが甘ければ、相手
は防衛施設に影響を与えられる場所を選んで「クリーンな発電事業」に参
入し、おめでたい政府から補助金も受けることもできる。すでに参入した
中国の企業グループとの間では、日本の発電事業者や著名なメーカーなど
が、さまざまな形で取引、協力関係を構築している。鳴り物入りで経済安
全保障の体制を構築すると言いながら、これが日本の実態なのか。

 ロシアのウクライナ侵略を契機に世界の燃料需給が厳しさを増し、いき
おいエネルギー政策の再検討が迫られているにもかかわらず、呪文をかけ
られたような「脱炭素」の縛りが解けるのは難しい状況にある。

 キヤノングローバル戦略研究所の杉山大志研究主幹は、気候危機を強調
するための意図的な統計の使われ方を厳しく指摘している。

日本の弱体化を加速する勢力が政府内外にはびこっている
  

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重 要 情 報
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◎外国を経験することのプラスとマイナス:前田正晶

先に指摘しておきたいことを言ってしまえば「今時、『時差ボケ』などい
うような時代遅れの表現を使わないで欲しい」とマスコミに告げたいのだ。

昨17日の夜は、交流戦が終わって同一リーグ内の試合に戻ったNPBの野球
の中から、主としてホークス対イーグルスの一戦を見ていた。見所は千賀
滉大対田中将大の投げ合いにあるようだった。海外経験が豊富な方だろう
と思っている私からすれば、中々物を思わせてくれる展開だった。言葉を
変えれば、選ぶに事欠いて、ニューヨーク・ヤンキースに出ていった田中
将大君の凋落振りを目の当たりにさせられたと感じていた。

これまでに何度も何度も、アメリカの社会のような何処まで行っても個人
が主体で、自分以外には誰も頼りに出来ない世界に、それとは知らずにノ
コノコと参入した場合に遭遇する大変さ(辛さでも良いだろう)を経験す
れば、それこそ骨身を削ってでも、その中で生き残るべく可能な限りの体
力的な努力が、頭脳的な努力の他にも絶対的に近いほど必要なのだと解る
のだ。

私が強調したいことは「先方が我が国よりも優れた世界だから対応するの
が大変だ」と言っているのではない。即ち、「異文化(言語・風俗・習慣・
思考体系等の意味)の世界にどれほど速やかに対応できるか、乃至は出来
たか」が問題なのである。私は愚かにも「会社である以上、日本でもアメ
リカでもさしたる相違点はあるまい」と考えて入っていき、文化の違いと
いう高くて厚い壁にぶつかった。「壁」には宗教も含めておいても良いだ
ろう。

この考え方を野球の世界にも当てはめてみれば、私は繰り返して「野球と
baseballは似て非なるものだ」と指摘してきた。しかも、アメリカでかな
り数の試合を見てきたMLBでは「基調に我が民族とは異なる体格と基礎体
力と身体能力を備えた民族が、その全てを備えた個人の力を主体にした
baseballをやっている」と見て取ってきた。企業の社会でも、これと同じ
ような点があると指摘して誤りではないだろう。

その「個」の力を基調にしたbaseballの世界に入っていって、北と南アメ
リカの世界から来た者たちの中に混じって、彼らに勝るとも劣らない実績
を残した真の意味での成功者は野茂英雄、鈴木一朗、松井秀喜くらいのも
のではないか。大谷翔平は未だ結果が出ていない段階にあると思うので、
ここでは成功者の範疇には入れないことにする。

何が言いたいのかと言えば、体格や身体能力という言わば不利な条件と文
化の違いという障害物を乗り越えて実績を残すのは、容易ではないという
点である。そこには言語の問題もある。私はMLBが何故か日本の選手たち
に通訳を付けるという待遇をしているのには、やや疑問を感じている。そ
のような条件の下で、どれほど現地人と心が通う間柄になるかと思う。現
に、NFLに日本の選手が出てこないのは、ハドルの中などでの短い英語の
会話についていけないからだと聞いた。

確認できた情報ではないが、イチロー君がアメリカでテレビ等に登場する
場合に日本語でしか語っていないが、日常生活は完全に英語だけで過ごし
ているとかだ。その反対をNPBに来ている外国人たちは通訳に依存してい
るせいか、ベンチ内で同僚(チームメイト何て言わないよ)の日本人選手
と語り合っている画面など見たことがない。「だから上手く行く者が少な
い」とまでは言わないが。

そこで、田中将大である。私は彼が昨年NPBに戻ってきた後の投げっぷり
を見て「もう、終わった投手ではないのか」とまで酷評した。そして、昨
夜の千賀との投げ合いでは牧原にまでホームランを打たれ、痛打されてし
まった。正直に言って「痛々しかった」のだ。問題として指摘したいこと
は「アメリカのMLB、それも多くの球団に目の敵にされるヤンキースの8年
間(?)で持てる力と能力を使い果たして終わってしまったのではない
か」なのだ。

彼は、その見返りに十分な年俸を得て経済的には成功者だったのだろう。
経済的な成功者にはイチロー、松井秀喜を挙げたいが、松坂大輔、上原浩
治、黒田博樹、長谷川滋利等々もその範疇に入れても良いだろう。彼らに
共通している点は「選手としてはもう無理はしないで、獲得した資金を活
かしてアメリカでの人生を楽しんでいる」のではないか。

だが、田中将大は日本球界復帰を選択した。だが、私の目には遺憾なが
ら、彼はヤンキース暮らしで持てる力と体力をほぼ使い果たしてしまった
としか見えないのだ。樂天でもう一花咲かして見せようとしたのだろう
か。その意図は誠に壮なりで結構だが、昨夜のような無残な有様を見せら
れては、「壮」だと褒める訳にもいかないと思って見ていた。身の振り方
を考えた方が良いかも知れない。アメリカでの暮らしがきつ過ぎたのだろ
うと見ている。

ここで、自分の話にも触れておく。私はウエアーハウザーの引退までの10
年近い間には、年間に6回も7回も日本とアメリカの間を往復していたし、
アメリカにいればあの広い国を縦横無尽に飛び舞わざるを得ず、年中無休
で時差を経験していた。そういう過ごし方をしていれば「そう言えば、こ
こまで来れば時差もあったか」という具合で、そんな事に煩わされること
などなかった。彼らからそういう「時差」の類いの問題を聞かされたこと
などなかった。

在職中に屡々聞かされたことに「10時間以上の時差を経験することは、自
分から寿命を1年も削っているのと同じだ」だった。だが、お陰様で未だ
削れる余地は残っているかと思う。先ほども、テレ朝のアナウンサーが
「大谷翔平は長距離移動も時差もものともせずに活躍している」と礼賛し
ていた。繰り返して言うと「アメリカとは、そんな事を気にしていては生
き残れない世界」なのだ。

最後にマスコミに向かって指摘しておきたいことは「海外に進出して何ら
かの実績を残したことを無闇に礼賛するな。時代は貴方たちが騒ぎ立てる
ように国際化され、グローバル化とやらも進み、交通網も発展したので、
国家間の移動は容易になっている。その時代にあって、古くさい言葉であ
る『時差ボケ』などという表現を使うな」なのだ。その程度で「ボケ」て
いれば、時代には付いていけないと知って欲しいのだ。


◎中心軸たる皇室が伝統をしっかり守っているからこそ、国民は時代とと
もに変化を受け入れられる:伊勢雅臣

安定的な皇位継承の在り方を検討する「有識者会議」のヒアリングに臨ん
だ日本青年会議所監事の曽根香奈子氏は、歌手の中島みゆきさんのヒット
曲「糸」を引いて、縦糸である男性の一貫性と横糸である女性の多様性に
よって、皇室の伝統と文化が織りなされてきた、という。

そして、国家を「コマ」に例えて高速回転するコマには中心軸が必要なよ
うに、日本国家の中心軸が天皇で、その周りを同っているのが国民だとし
て、中心軸たる天皇が伝統をしっかり守っているからこそ、国民は時代と
ともに変化を受け入れ多様でいられる、と示唆に冨む話をしている。


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身 辺 雑 記
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19日の東京湾岸は晴。

渡部亮次郎わたなべりょうじろう86歳。

元NHK政治部記者。当時「文芸春秋」に「赤坂太郎」で
政治評論を書いた。1字10円だった。

仙台、盛岡局勤務の後、東京の政治部へ。河野一郎を
担当。河野先生は酒 を一滴も飲めなかった。毎夜、赤坂の料亭に立ち
寄っていたが、お膳を前にお茶を飲んでいたとは。呑み助の私には想像も
できない。
外務大臣秘書官。その後、社団法人の理事長を18年間。
現在は年金生活者。メルマガ「頂門の一針」主宰者。
 
秋田県生まれ1936年1月13日。どこといって故障個所は無いから100位まで
は生きるだろう。このメルマガの届かなくなった日が私の死亡日です。

兄は81で、姉は91で死んだ。遺伝の話をすれば、 父親は60代に死んだが
母親は98まで生きた。

渡部 亮次郎


--
渡部 亮次郎

2022年06月18日

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6172号
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   2022(令和4年)年 6月18日(土)

     

      岸田首相 油断で「高転び」も:阿比留瑠比

 戦争で「美味しい汁」を吸うアメリカと中国:浜田和幸 
  
国民の敵:三橋貴明

         台湾侵攻を回避させるには:宮崎正弘 
                 

                 重 要 情 報
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岸田首相 油断で「高転び」も
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    【阿比留瑠比の極言御免】 


 通常国会が15日閉会したことで、政界はいよいよ7月10日投開票の参院
選一色に染まる。昨年10月の衆院選に大勝し、以後も内閣支持率が6割を
超えるなど順風満帆に見える岸田文雄政権に、果たしてどんな審判が下さ
れるのか。自民党内では楽観論が強まっているが、油断すると案外、高転
びしかねない。

[遺産に乗っただけ]

 岸田政権の発足以来の好調ぶりを見るとき、たびたび頭に浮かぶのが
江戸時代の次の落首(世相を風刺した匿名の狂歌)である。

 「織田がつき 羽柴がこねし天下餅 座りしままに食うは徳川」

 織田を安倍、羽柴を菅、徳川を岸田に入れ替えるとまるで現状を表現し
ているかのように思える。特に目立った実績もなく、新たに何かを始めた
わけでもない岸田政権に対し、有権者の支持が高いのはなぜか。

 安倍晋三、菅義偉の両政権の遺産に乗っかってきたからではないか。そ
して自身は波風立てないように安全運転に徹してきたため、野党やマスコ
ミの強い批判を浴びにくいのだろう。

 首相は国会では「評価はともかく、いろいろなことに取り組んでいる」
と述べ、こんな例を示した。

 「新型コロナウイルス対策についても具体的な判断、決断をしてきた。
経済対策も、切れ目なく対応を用意してきた。ウクライナ情勢を受けて、
長年のロシア政策の基本を大転換する。これは一大決断だった。自由で開
かれたインド太平洋を作るために日米首脳会談、(日米豪印4カ国で構成
する)クアッド、さまざまな議論をリードしてきた」

 とはいえ、これらは誰が首相であってもそう異なる判断はしないだろ
う。前2代の政権の方針を踏襲したともいえる。米国との同盟深化が進む
のは、安倍内閣当時に成立した安全保障関連法によるものである。

 「予算、補正予算、政府提出法案、政府提出条約、こうしたものを全て
成立させていただいた」

 首相は15日の党参院議員総会で、今国会の成果に胸を張った。だが、こ
れも与野党対決につながったり、世論が割れたりするような議論は避けた
ためである。悪用を防ぐため難民申請に2回の上限を設ける入管難民法改
正も、コロナの教訓を踏まえた感染症法改正も、マイナンバー法改正も見
送られた。

 中国政府による新疆(シンキョウ)ウイグル自治区などでの人権侵害を非難す
る決議も、公明党の慎重姿勢に配慮してか参院では採択に向けての努力が
なされた形跡もない。

[消極的支持が支え]

 頼みの世論調査の高支持率にしても、岸田内閣を支持する理由は「他
によい人がいないから」「自民党中心の内閣だから」の回答の6割を占め
る。何があっても支持が揺るがない保守派の岩盤支持層が2〜3割あった
安倍政権とは違い、消極的な支持に支えられているのが現状である。

 岸田政権の曖昧さに飽き足らない保守層の票は特に参院選の比例代表
で、日本維新の会や参政党、新党くにもりに一定数流れるだろう。

 また、昨年の衆院選とは反対に、事前に自民党有利という情報が流れて
いるため、消極的支持の有権者はわざわざ投票所に足を運ばない可能性も
ある。

 首相やその周囲の姿勢、態度におごりや緩みが見えたら、順風だったは
ずの風向きが逆風に転じるかもしれない。食料品や燃料その他の物価高騰
に対する国民の視線は、政府の対応に満足しておらず、すでに険しくなり
始めている。首相は情勢を甘く見ない方がいい。

(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
   松本市 久保田 康文 

産経新聞採録


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戦争で「美味しい汁」を吸うアメリカと中国
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            浜田和幸

ロシア経済には打撃なし。
ロシアが始めた戦争により、世界的な食糧不足やインフレなど、負の影
響に苦しむ人々が多くいる一方で、戦争という特殊な状況で美味しい汁を
吸っているのが米中の軍需産業のようです。今回のメルマガ『浜田かずゆ
きの『ぶっちゃけ話はここだけで』』で、国際政治経済学者の浜田和幸さ
んは、ロシアへの経済制裁が効果を発揮していない状況を伝えるととも
に、米中両国の軍需産業の潤いぶりを紹介。ロシア製の武器を輸入してい
た国々が中国からの輸入に切り替えていて今後の更なる急成長を予見して
います。

ウクライナ戦争で大儲けするアメリカと中国の軍需産業
ぶっちゃけ、「戦争ほど儲かるビジネスはない」という格言は今も生きて
います。ウクライナ戦争も、そのことを証明する好例と言えるでしょう。

ロシアは欧米諸国からの経済制裁を受けていますが、原油や天然ガスとい
う虎の子のお宝があるため、経済制裁の影響はあまり出ていません。それ
どころか、ロシアの貿易黒字は2500億ドルに達し、昨年の1200億ドルの倍
にまで膨れ上がっているのです。

アメリカは経済制裁を強化すれば、ロシアはエネルギーを輸出できなくな
り、貿易赤字が膨らみ、「ウクライナ戦争を継続できなくなる」と踏んで
いました。残念ながら、そうはなっていません。

実は、ロシアのエネルギーに依存しているヨーロッパ諸国だけではなく、
中国やインドなどがロシア産の原油や天然ガスの輸入量を急増させている
のです。

アメリカは産油国であり、対ロ制裁の影響はありませんが、ヨーロッパの
多くの国はそうはいきません。結局、密かにロシアからの輸入を継続して
います。アメリカですら、インドがロシアから輸入し、精製した石油をイ
ンド産として買っている有様です。

一方、アメリカの軍需産業はウクライナへの武器輸出で空前の利益を稼ぎ
出しています。戦争が始まって以来3か月ほどで、ロッキードマーティン
の株価は12%も上昇し、ノースロップグラマンに至っては20%の急騰ぶり
です。この間、S&P500の株価は平均して4%値下がりしているので、ウク
ライナ戦争によって儲かっている軍需産業とは対照的と言えます。

例えば、ロシア軍の戦車に壊滅的な損害を与えていると言われる「ジャベ
リン」ミサイルですが、アメリカは保有量の3分の1を既にウクライナに提
供しました。そのため、国防総省ではレイシオン・ロッキードマーティン
へ緊急発注を繰り返しています。

元のストックを確保するには、今後4年間はフル生産体制を組まねばなら
ないとのこと。アメリカの軍需産業にとっては「この世の春」といっても
過言ではありません。

実は、戦争特需でウハウハ気味なのは中国も同じです。現在、中国の軍需
産業の世界シェアは5%弱ですが、売上額上位20社の内、7社は中国の会社
となっています。特に艦船の製造、輸出に関しては、既に世界1の座に迫
るほどの急成長ぶり。

近年、武器の輸入を急拡大しているパキスタン、バングラデシュ、ミャン
マーなどはそれまで輸入していたロシア製に代わり中国製の武器を輸入す
るケースが増えています。

ぶっちゃけ、世界第2の武器輸出大国だったロシアですが、現状では足踏
み状態のため、中国がその穴埋めで美味しい汁を吸っているわけです。
          

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 国民の敵
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  三橋貴明


6月7日。
岸田内閣は経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針2022)を閣議 決
定しました。当初、自民党の政調内の財政政策検討本部は、「カレン
ダーベースのPB目標は廃止」という提言を出そうとしました。

ところが、参院選を控えているため、党内の対立構造をクローズアップし
たくないという理由で、妥協。骨太の方針では、「財政健全化の「旗」を
下ろさず、これまでの財政健全化目標に取り組む。

経済あっての財政であり、現行の目標年度により、状況に応じたマクロ経
済政策の選択肢が歪められてはならない
必要な政策対応と財政健全化目標に取り組むことは決して矛盾するもので
はない。

経済をしっかり立て直し、そして財政健全化に向けて取り組んでいく。た
だし、感染症及び直近の物価高の影響を始め、内外の経済情勢等を常に注
視していく必要がある

このため、状況に応じ必要な検証を行っていく。」と、結局のところ、積
極財政なのか、緊縮を続けるのか不明。
今後「検証する」という文章で妥結しかけます。そこで何と、財務省が最
後の最後に、「令和5年度予算において、
本方針及び骨太方針2021に基づき、経済・財政一体改革を着実に推進す
る」という文章を突っ込んできたため、
自民党の積極財政派が激怒する事態に至りました。

理由は、骨太の方針2021では、社会保障費を除く増額分について、年間約
330億円(三年で1000億円)とい「キャップ」がはめられていたためで
す。社会保障を除く一般会計予算を、わずか0.03%しか増やせないことに
なってしまう

防衛費を対GDP比2%増強すると言っておきながら、
毎年330億円しか予算を増やせない。もはや笑うしかありません。という
わけで、自民党の積極財政派と「財務官僚」が衝突し、怒号が飛び交い、
最終的には高市政調会長に委ねられ、

「ただし、重要な政策の選択肢をせばめることがあってはならない。」と
いう文章が加えられ閣議決定となりました
自民党の積極財政派は、上記の一文により、「PBは事実上形骸化した。
複数年度の計画を立て予算を「通常予算」で執行できる」と、解釈するの
でしょうが、今後、どうなるか予断は許しません。

今回の骨太の方針は、財務省的には敗北でしょうが、
国民が勝利したわけではないのです。今回の骨太の方針を巡る政争で、個
人的に「評価」するポイントは、「財務省が国民の敵である」ことが明確
化されたことです。

自民党内の日和見連中の一部も、目が覚めたことでしょう。念のため、三
橋は国内や国外に「敵」を作り、国民を煽り立てるルサンチマン・プロパ
ガンダや愛国プロパガンダを嫌悪します。

それでも、あえて断言しなければならないのです。現在の財務省は、日本
国民の敵である、と。


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台湾侵攻を回避させるには
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月13日(月曜日)
         通巻第7365号  <前日発行>
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 ゼレンスキー大統領、「シャングリラ対話」でも演説
  台湾侵攻を回避させるには「事前制裁による専制予防攻撃だ」
****************************

 6月10日からシンガポールでおこなわれた「シャングリラ対話」はアジ
アの安全保障を話し合う国際政治の場で『アジア安全保障会議』が正式な
名称、主宰は英国戦略研究所である。
 初日の基調演説は岸田首相が行って「キシダ・ドクトリン」と自画自
賛、国際社会は殆どが無視した。

 注目されたのは米中国防相会議で、オースチン米国防長官と、魏鳳和・
中国国防相が初めて面談形式の会合を持ったことだ。お互いに主張は平行
線で、まったく噛み合わなかったが、対話の継続だけが確認された。
魏は獅子吼した。「もし、台湾が独立の動きを見せれば、われわれは断固
軍隊を派遣し、いかなる犠牲をも顧みず、どれだけのコストがかかろうと
も戦争に打って出る」

 オンラインの闖入者はウクライナのゼレンスキー大統領だった。「台湾
侵略を防ぐには、事前制裁による専制予防攻撃だ」。またホスト役のシン
ガポールに対しても一言。「小国がいきてゆくには国際法に従うのが智恵
である」。

 シャングリラ対話の前日、サンクトペテルブルグとモスクワでは、
『ピョートル大帝生誕350年』の記念行事が厳かに行われ、プーチン大統領
が出席した。
 1672年6月9日生まれのピョートルはロシアの近代化と領土の拡大、西側
へ接近を
成し遂げ、プーチンがもっとも尊敬する帝王である。サンクトペテルブル
クは「聖なるピョートル」という意味で、1917年革命後、『偉大なる指導
者レーニン』からレニングラードと名付けられたが、なじまず、昔の名前
に戻った。
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☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆☆◇◆◇☆◆◇◆☆◇◆◇
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 ロシア・ルーブルと中国人民元はなぜ暴落しないのか?
   外貨準備にゴールド保有を増やしていた
******************************

 戦争直後のロシア・ルーブルの対日本円レートは0・6928だった。6月
現在2・3799で侵攻前の1・6円台より高くなっている。ロシア株は侵攻直
後の大暴落(610)から1324へと恢復中(侵攻前は1935だった)。

 中国人民元は2020年3月に14円55銭から、6月現在は20円23銭と異様な高
さみあり、上海株は逆に2021年までの高値3700台から、2800台に下落、な
お下落傾向にある。.

 ウクライナへの侵攻を、プーチンは「特別軍事作戦」と呼んだ。二日で
キエフを占領し、ゼレンスキーを追い出して、モスクワ傀儡政権を立てる
筈だったが、すっかり当てが外れた。以後は東部ドンバス地方の軍事制圧
に戦争基本方針を変えた。ロシアの当面の目標はドネツク、ルガンスクを
制圧し、クリミア半島との回廊を死守することであり、このためにマリオ
ポリでアゾフ連隊を破った。

 一方、西側の経済制裁と企業、金融機関の一斉撤退で弱り切っている筈
だが、ルーブルは暴落せず、意外に堅調だ。不思議である。ひとつには欧
州へのガス輸出をルーブル建てとしたこと、そして中国、インドのロシア
石油とガスの爆買いである。いま一つの要素がある。それはロシアが外貨
準備で金(ゴールド)比率を増やしてきたことである。
  以下は2020年六月のロシア外貨準備
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 ユーロ   1660億ドル(米ドル換算)
 金     1280
 米ドル   1250
 人民元   680
 英ポンド  330
 そのほか  400

 日本円は20年ぶりに1ドル=134円台。この円安は輸出競争力を高めてい
るが、一方でインフレが発生しており、物価は10%近く上昇した。政府・
日銀がプライマリー・バランスに固執しているため、経済の活性化、日本
の蘇生はまだまだ遠い。

 中国経済は断末魔の筈である。経済理論からすれば人民元は暴落する。
不動産業界は壊滅状態、大企業のデフォルトが続出し、若者の失業率は、
事実上20%を超えている。
そのうえ欧米の中国制裁は続行されている。
 まして銀行の貸し出しは拡大している。ちなみに四月速報のローン残高
は、上海大経済圏(揚子江デルタ=上海、浙江省、江蘇省、安徽省)だけ
の債務残高が7・7兆ドルで、前年比13・9%の増加となった(チャイナ
ディリー、6月11日)にもかかわらず、なぜ人民元が強いのか、死に体の
ゾンビがなぜまだのたうち回っているのか。どうやら国際金融の動きにそ
の謎がありそうだ。
      〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆  書評 しょひょう 
BOOKREVIEW 書評  
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 中立国のスイスもロシア制裁に加わり、オルガルヒの資産を凍結した
  この措置に震えたのはスイスに隠し預金をもつ中国人富裕層だった

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西村幸祐『九条という病』(ワニブックスPLUS新書)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 平和憲法を「こんなもの」と言ったのは福田恆存、『踏みにじれ』と
言ったのは西部邁。憲法改正を訴えて三島由紀夫は自刃し、三島の改憲遺
志を継いで政治生命をかけると言ったのが石原慎太郎だった。「改憲四人
組」は不在となった。
しかし、国民の多くが改憲を当然と思っている。したがって九条論は格別
に新しいことでもないが、この西村氏の新作における論考は、ウクライナ
がロシアに侵攻され戦争となったことに結びつけて,憲法と平和を現代の
視点から考え直しているポイントにある。
 ウクライナ侵攻は日本人に防衛問題、憲法改正論議に深刻な思考を強い
る機会ともなった。
 また本書の最後に聖徳太子の十七条憲法、明治憲法、そして現行憲法が
資料として掲載され総合的な判断ができる編集上の工夫がされている。
 「こんなもの」があるから独立主権国家である筈の日本に外国軍が居
座っている。平和憲法の所為であると冒頭から西村氏は疑問を投げかける。
 ウクライナ国民は侵略者に果敢に立ち向かった。日本では『降伏しろ』
と暴言を吐いた有名人がいたが、あいかわらずテレビで世迷い言を言い続
けている。
本当に日本はおかしな国になった。
 戦争になったら逃げるという若者が多数派、じつに『若者の怯懦が国を
滅ぼす』(チャーチル)のだ。
 プーチンは核兵器使用を仄めかしているが、ウクライナの地下鉄の駅が
核シェルターになっている周到さには驚かされた。ソ連時代の名残だろう。
核シェルター普及率となると人口比で、スイスとイスラエルが100%、米
国が82%、ロシアが72%だというのに、日本の核シェルター普及率は、
0・02%である。平和ぼけ、病膏肓に至る。ついに脳幹が冒されたらしい
なぁ。
 恐るべき現実とは、中国が核ミサイルを実戦配備しているが、そのなか
で日本を標的としている弾頭数は200にも及ぶ。ながく中立を保ってきた
フィンランドとスウェーデンがNATOに正式に加盟を申請した。中立国
のスイスもロシア制裁に加わり、オルガルヒの資産を凍結した。プーチン
のみか、わかれた前夫人と娘たち、そしてプーチンの愛人の隠匿口座も凍
結した。
 この措置に震えたのはスイスに隠し預金をもつ中国人富裕層だった。中
国の富裕層とは共産党幹部のことであり、中国はロシアへなした西側の制
裁、その迅速な結束ぶりに,肝を冷やした筈である。
 北京の奥の院では,強硬路線を走ってきた習近平への批判が起きてお
り、李克強首相が最近元気なのも、その後ろ盾に長老たちが控え、とくに
朱容基元首相が李を支援しているとされる。ドミノで次に波乱があるの
は、たぶんに北京ではないか。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
樋泉克夫のコラム 
@@@@@@@@

【知道中国 2378回】    
 ──習近平少年の読書遍歴・・・「あの世代」を育てた書籍(習44)
   △
 63年に入ると、毛沢東は手下を通じてジワリ、ソロリと劉少奇退治に動
き始める。復讐である。だが劉少奇はそのことに気づかなかったのか。あ
るいは気にしなかったのか。この時の油断が、後に悲劇となって彼を襲う
ことになるのだが、それは後の話と言うことで。

 年初、毛沢東は悪逆非道の宰相に殺された李慧娘が怨霊となって復讐を
果たす新編?史京劇『李慧娘』を観て、「鬼戯(霊魂が主題の芝居)」と
退ける。社会主義中国にありながら、非科学的な怨霊を主人公にした芝居
は断じて罷りならん、と甚くゴ立腹の態であった。

 じつは劉少奇にとって芝居はしょせん絵空事であり娯楽に過ぎないも
の。そこで大躍進の苦境から脱しつつあったわけだし、国民に少しばかり
の娯楽の機会を与えても良かろうと「鬼戯」の上演も許したらしい。これ
に対し毛沢東は芝居は娯楽であり同時に政治教育・思想洗脳の最有力の武
器であると考えるかくて劉少奇攻撃の狼煙が上がった。

 同時期、上海市党委員会トップの柯慶施は「大写十三年」をスローガン
に掲げ、「文芸はすべからく建国以後の13年間をテーマに、社会主義社会
に生きる人々を描くべきだ」との主張を展開する。2月になると、上海に
逼塞していた江青が古典京劇を否定し、毛沢東思想宣伝を目的とする革命
現代京劇を大いに推奨した上で、「(劉少奇派に牛耳られた)北京ではな
く、柯慶施をトップとする上海は素晴らしい」と声を上げる。

 3月には毛沢東思想に殉じた解放軍兵士・雷鋒を称える運動が始まった。
 4月半ばから1か月ほどの日程で劉少奇・王光美夫妻はインドネシア、ビ
ルマ(現ミャンマー)、カンボジア、ヴェトナムなどを外遊した。長期に
権力中枢を留守にしての出国である。やはり劉少奇は毛沢東の動きに対す
る配慮・警戒心が足りない。油断が過ぎた。

 5月に入ると、毛沢東派は先ずは外堀を埋めるかのように、劉少奇本人
ではなく、劉少奇周辺に対する攻撃を始める。6月、7月には、『人民日
報』など主要官製メディアを主な舞台にして本格的なソ連批判が展開され
る。いわゆる「中ソ論争」である。
 秋になると毛沢東は、後の文革を彷彿とさせる「工業学大慶、農業学大
寨、全国学習解放軍」とのスローガンを掲げたのだ。

 上海では年末にかけ、後に毛沢東側近として上海を拠点に文革を取り仕
切ることになる柯慶施、江青、張春橋らが毛沢東賛歌の革命現代京劇を強
く推奨し始めた。
 ──どうやら63年は大躍進後遺症克服で自信を得た劉少奇の油断と、大躍
進を否定された毛沢東の沸々と滾る復讐心と、米ソ共存路線に舵を切った
ソ連共産党に対する中国共産党の激しい『憎悪』が錯綜していたことが見
て取れそうだ。こういった事情は、当然のように、それなりに出版にも現
われる。

 先ず取り上げたいのが『動脳筋爺爺』(少年児童出版社)である。1組
が4冊のシリーズで、無邪気で好奇心旺盛な少年の「小無知クン」とオ
シャマな少女の「小問号チャン」が日常生活の中で抱く素朴な疑問に、
「動脳筋爺爺(物知り爺さん)」が懇切丁寧に答えようとする(因みに、
「問号」とは疑問符の「?」を指す)。

 なぜ・・・麦の穂は黒く変色するのか。草は植えなくても生えてくるの
か。樹木の幹や枝葉は丸いのか。雲は落ちてこないのか。月は満ち欠けを
繰り返すのか。機関車の力はあんなに強いのか。飛行機は空を飛べるの
か。船は浮かぶのか。饅頭を蒸かせば膨らむのか。魔法瓶の湯は冷めにく
いのか。感電するのか──普通の少年少女が日常生活のなかで抱くはずの無
数の「なぜ」を、動脳筋爺爺が懇切丁寧に判り易く解説してくれる。

 少年少女の心に自然科学・科学技術への興味を植えつけようと企画され
た絵本だろうから当然だが、「なぜ大躍進は失敗したのか」といったよう
な政治問題は扱いません。
     □☆●□☆●□☆●☆□☆●□☆●□ 
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★読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声★
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   ♪
(読者の声1)6月17日の『フロント・JAPAN』はホスト、葛城奈海
さんゲスト宮崎正弘さんでお送りします。
 6月17日(金曜)午前1100〜1200
 日本文化チャンネル桜。テーマは[GAFAMからFAANGへ]の予定。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1651
 生放送ですが、後日、ユーチューブでご覧になれます。
   (日本文化チャンネル桜)
   ♪
(読者の声2)バチカンのヴィガーノ大司教・元駐米教皇大使による「ロ
シア・ウクライナ危機に関する宣言文」(英文)
https://www.marcotosatti.com/2022/03/07/declaration-of-msgr-carlo-maria-vigano-on-the-russia-ukraine-crisis/
豊富な根拠リンクがあり、しっかりした論説です。
 英語が駄目な方々のために暫定日本語訳はこちら。
https://ameblo.jp/e-aria-souken/entry-12746871328.html(東京の半蔵)

  ♪
(読者の声3)宮崎さんの中国全33省旅行記(『日本人が知らない 本
当の路地裏中国』、啓文社書房)を拝読しましたが、黒竜江省の黒河から
アムール河の対岸ブラゴベスチェンスまで、橋梁が完成しました。
中露国境を流れる大河に橋が架かるとは!
https://english.pravda.ru/news/russia/152283-russia_china_bridge
/(KU生、世田谷)


(宮崎正弘のコメント)黒河には二回いきましたが、最後は2011年頃でした。
この大橋は2016年に起工し、2022年6月10に開通。総工費3・7億ドル。全
長1080メートル(中国の発表では1284メートル。アムール河<中国名は黒
竜江>の川幅は700メートル。冬は凍る)。渡河料金は一台150ドルで、20
年で工事費を回収する由です。
 本来ならプーチンが起工式に来て、どうだ、と自慢する式典だったで
しょうに。ロシアは、それどころではない。式典に中国側は劉鶴副首相を
派遣し、中露貿易はことし上半期に48%も増加したが、橋梁の完成で,年
間三分の一が閉ざされてきた不利な条件がなくなり、年中双方が通行でき
るようになるから中露貿易は、ますます増えるだろう、と述べています。
両岸には免税特区も造成されました。鉄道橋については、黒竜江省ジャム
ス市同江市とロシア連邦ユダヤ自治州レニンスコエ地区ニジュネレニンス
コエの間の2016年に起工。全長は7194メートル。メイン部分が2215メート
ルという巨大な架橋工事で、まもなく完成し、鉄道輸送が始まると言いま
す。ウクライナの新聞では「血の皿で手を洗うプーチン」「暴走馬に乗っ
て弓を引くプーチン」など強烈な漫画が描かれ「新しいモンゴルの侵略
者」=「プーチン・カーン」と呼んでいます。

2022年06月17日

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6171号
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   2022(令和4年)年 6月17日(金)



  「1月6日委員会」の目的が変わった?:Andy Chang   
  
  バイデン+プーチンという人災:シーチン”修一 2.0
             
             プーチンの後継者:北野幸伯
         
           習近平に暗殺説まで浮上:斎藤満
  

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                 身 辺 雑 記

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「1月6日委員会」の目的が変わった?
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            Andy Chang
AC 論説No.897

インチキ選挙の結果を承認しない暴徒が2021年1月6日に国会議事堂に乱
入した事件を調査している国会の調査委員会は今では「1月6日委員会」
(Jan. 6 Commitee)と呼ばれるようになった。この委員会の調査ですでに
FBI や警察などを使って数百人が逮捕され、数十人が有罪判決を受けたそ
して先週木曜日(9日)に国会で正式に公開審査をはじめ13日に第二回公
開諮問が行われた。

これまでは国会に乱入したいわゆる暴徒の犯罪行為を審査する国会の非公
開委員会だったが、これを公開審査に切り替えた理由はトランプが国会乱
入の教唆犯と断罪するために公開裁判としたのである。委員会の役員は
12名が民主党員と共和党議員2名で、全員が有名なトランプヘイターで
ある。

つまり委員会の目的はトランプが動乱の真犯人であるという理由をでっち
あげて司法部が3回目のトランプ裁判を起こすように仕向けることだった。

だが2回目の審査会でトランプを有罪で起訴する目的が少し変更されたよ
うである。

2日目の終わりになって委員会のThompson委員長が「我々の目的はトラン
プの有罪証拠をみつけて司法部に送達することではない」と言ったので委
員会は騒然となった。

最も有名なトランプヘイターで共和党の裏切り者と呼ばれるCheney議員
(副委員長)はびっくり仰天して「委員会の結論がまだ出ていないのに委
員会がトランプ有罪の証拠を司法部に送らないとはどういうことか」とそ
の場で反対した。

民主党のLuria議員もトムソン委員長の発言に反対して「われわれ委員会
がトランプ有罪に証拠を司法部に送達するか、しないかを投票していな
い。調査委員会の目的はトランプが有罪かどうかを審査することである」
とツイートした。また、Schiff議員は「委員会がトランプ有罪の結論を出
すのか、出せるのかもまだわかっていない」と述べたつまり委員会のほぼ
全員がトムソン委員長の発言に反対したのだ。

2日目の公開審査ではトランプが選挙の結果を承認しなかったことを述べ
た証言があっただけである。特に注目を集めたのはトランプが指名した元
司法長官William Barrの証言だった。Barr元司法長官はトランプが選挙の
結果を認めなかったと証言した。

Willian Barr氏はトランプが信頼していた人物だったのに選挙で6つの州
の投票結果に異常があったことを認めず、ドミニオン計票機に異常があっ
たことも認めない。だからトランプが投票結果に異常があったと言い、彼
はなかったと主張して口論になった。

しかし、トランプが投票結果を信じなかったから、投票結果を信じないト
ランプ支持者が国会に乱入して乱暴を働いたとしてもトランプが犯罪を教
唆したとは言えない。証拠不十分である。

それでも司法長官Garlandはよく知られた反トランプ、反共和党である。
彼は「Jan.6の国会乱入事件に犯罪行為があったか、彼がその場(国会)
に居なかったとしても、彼がどんな人物で、どんな高い地位にあった人物
であろうとも、有罪であれば摘発する」と述べた。つまりトランプの有罪
証拠をまっている。証拠が司法部に送達されたら彼は直ちに裁判を起こす
に違いない。だが証人の証言だけではどうもうまく行きそうもない。

民主党の目的はトランプ降ろしである。だから、たとえ有罪証拠が’集め
られなくても、最小限度トランプを政治的に抹殺しよう。Thompson委員長
が「トランプの有罪証拠を司法部に送達するのは本委員会の目的ではな
い」と言ったのは、トランプに有罪の証拠がなくても彼を政治的に抹殺す
るよう、目的を変更したのだろう。

トランプを政治的に抹殺するためには、「Jan.6委員会」はこのあとも続
けていく公開審査で、トランプは人を信用しない、傲慢で自我が強く、違
法または違法に近い行動を平気で行う人間で、大統領失格であるといった
証言を世間に公表し、左翼メデイアもこれに加わってトランプのメンツを
潰し、2024年の選挙に出馬できないようにするだろう

トランプが再来年の選挙に出馬すればバイデンはもちろん誰が民主党の候
補になっても勝ち目はない。だから今のうちにトランプを抹殺する。これ
がJan.6委員会の真の目的である。



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バイデン+プーチンという人災
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       “シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」55/通算487 2022/6/15/水】「天職」という言葉
が好きだ。調べたら<1:天から授かった職業。また、その人の天性に最
も合った職業。「医を天職と心得て励む」 2:天子が国家を統治する職
務。 3:遊女の等級の天職。太夫の次の位。天神>とある(goo辞書)。

お娼妓さんが登場するとはびっくりだ。関西の遊女の位は上から「太
夫」「天神(天職)」「端」で、「天神はエリートである太夫候補。性技
はもちろん、芸事も習わせて高い教養を身につけさせていた」という。す
ごい世界だなあ。ちなみに江戸吉原の初期の序列は太夫、格子、端女郎
(はしじょろう)だったとか。

学問の神様として受験生がすがる菅原道真公 は「天神様」として親しま
れているが、

「東風(こち)吹かば 匂い起こせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」、
九州への配流を嘆いた(延喜元年/901年)。

東風吹かば 武器を寄こせよ 民主国 参戦なしとて 宇国忘れそ・・・今
日のウクライナは明日のわが身、自由民主圏はプーチン・ロシアへ圧力
を! 小生は同志あるを信じてアジるしかできないが、嗚呼、嘆かわしい
限りだ、古人曰く「真面目な話は暗くなる」。

その「天神」がお娼妓さんの格付けになっていたとは、今の見方ではナ
ンカナーの感じだが、当時は遊郭の看板である太夫は花魁(おいらん=花
の女王)とも呼ばれていた。

江戸時代から明治あたりまでは落語の「紺屋高尾」の高尾太夫みたいに
太夫、花魁は大スターであり、維新前後に来日した異人さんは大和撫子の
可愛さにビックリ、メロメロ、さらに浅草寺の祭りに太夫の浮世絵が飾ら
れていて「娼婦を祀る・・・おお、不思議の国ニッポン、私には分かりま
せん!」とまたまたビックリしたという。

お娼妓さんと芸者・・・夏彦翁は「色を売るか、芸を売るかの違いとい
うが、芸者も裏では色を売っていた」と言う。いずれも花柳界における職
業婦人であり、男に対して物怖じしないので、明治の元勲は意識的に彼女
らを細君にしたとか。西洋式パーティは夫人同伴だから、気後れしない
丁々発止の「できる女」が必要だったのだろう。男どもを手玉に取るのは
得意だし・・・フランスでは高級娼婦が主催するサロンが人気だったが、
いずこの国でも似たようなものだろう。

嗚呼、それから幾星霜、今の撫子は強くなり過ぎてしまった、過ぎたる
は猶及ばざるが如し、小生なんぞ何となく慈悲で飼われている老犬みたい
だ、クーンクーン・・・

で、「天職」の話。「仕事が趣味、生き甲斐でもある人」=天職原理主
義派と、「仕事は趣味や生き甲斐のためのカネ稼ぎという人」=報酬原理
主義派がいる。もちろんその中間のような「今の仕事が好きでもないし、
と言って嫌いでもない、報酬に満足しているわけではないけれど生活の糧
として働かざるを得ないし」という生活費派もいる。大体この「天職派」
「報酬派」「生活派」の3派ではないか。

懇意の公認会計士に聞いたら「別に好きな仕事というわけではないし、
ハードな仕事だけれど、報酬がいいから・・・」と言っていた。カネを貯
めて故郷に帰り、親の世話や趣味のゴルフでのんびり過ごしたいらしい。
まあ、人それぞれ。男は元来保守的なのか、定年退職すると故郷に戻りた
いという人が多いようだ。特に長男坊だと老親の面倒も看なければ・・・
という思いもあるのだろう。「報酬派」のひとつのパターンのようだが、
実家が気候温暖な南の人が多いようだ。寒いところは敬遠される・・・

小生は「天職派」で、もともと物欲があまりなかったので報酬は大した
ことはなかったが、結果的に共稼ぎを強いたのは、今振り返ると心が動揺
する。クソババアめ、なんて心の中でも思ってはいけないが、複雑な気持
ちだ、クーンクーン・・・

同情を買うためにペットや弱者を装うのは珍しくないだろうが、「善人
の振りをする」「被害者面をする」とかの狡猾なワル≒アカも多いから
「許しません、自滅するまでは」と警戒した方がいい。お人好しや終日TV
漬けの無知な善人は騙されやすいから、周囲が注意してあげないと・・・

ロシア正教会の祈祷師“怪僧ラスプーチン”みたいな佐藤優を小生は「革
マルのボスのよう」と怪しんでいるが、彼の昨年6月の著書「還暦からの
人生戦略」で、池上彰と対談してこう語っている。

【池上】会社人生を考えた時、リタイアしたあと、前の職場や自分を全
否定しない働き方をすることが大事ではないでしょうか。「結局、そりゃ
失敗もいろいろあったし、イヤな思いもいろいろしたけど、全体としては
まあよかったよね」と言えるような働き方をしたいものです。

【佐藤】よくわかりますね。池上さんはNHK職員時代の前半と、独立し
た後の後半の2つの時代があって、仕事の方向性に乖離がないのは素晴ら
しいことです。例えばNHKを辞めた後にNHKを叩く人、朝日新聞を辞めた後
は朝日新聞を叩くのに残りの人生を掛ける人がよくいる。それが残りの人
生ということになると、「あなたの前半の人生は何だったの?」っていう
話になる。

【池上】そう思います。佐藤さんは前半と後半であれだけの“断層”が
あっても、やっぱり外交や国益を一番に考えている。これは大事なことで
すよ。

【佐藤】私もある局面では外務省とケンカしましたが、外務省での経験
を全面的に否定しているわけじゃないし、作家としての活動にも生かされ
ている。自分の前半生を否定する人は、後半の前半生も否定することにな
ると私は考えます。それはさみしいことです。

ロシアのプーチン大統領は「インテリジェンスの仕事をする者に、元イ
ンテリジェンス・オフィサーは存在しない」というのです。つまりその仕
事についたら、終生その職業的良心からは離れることはできないのだと。

【池上】どんな仕事であれ誠実に向き合った人はそうなるでしょう。そう
やって自分の仕事に真摯に向き合えた人こそが、幸せになれるのだと思い
ます。

・・・・・・・
よー言うわ、佐藤も池上もまるで脳内お花畑≒リベラルを装うアカみたい
だ。佐藤はキリスト教プロテスタント・カルヴァン派の信者とか。彼はカ
ルヴァン派の同志社大卒・神学修士で、同大神学部客員教授も務めている。

ネットによるとカルヴァン派には「予定説」がある。「あなたが天国に
行くかどうかは神によって定められている」というもの。しかし「自分は
天国に行くんだ」という前提で、それに値するような禁欲的できちんとし
た人生を送りなさいという教えらしい。

池上は子供の頃に、吉野源三郎の子ども向け小説「君たちはどう生きる
か」と、ドイツ共産主義者ローザ・ルクセンブルクの生き方に感化された
らしい。吉野は戦後に岩波を乗っ取った日共の「隠れ党員」じゃないかと
小生は嫌っており、小生の長女が「君たちはどう生きるか」を読みたいと
言ったので、「あの小説は『卑怯なことをしても謝れば許される』という
とんでもない本だから読むと人生を間違う」とアドバイスしたものだ。
ローザは「ドイツ共産党の生みの親」だが、ドイツ社会民主党(SPD)と
の内ゲバで殺され遺棄された。

神への信仰、アカへの信仰は自由だが、何かをきっかけに、それまで信じ
ていたことに疑問を感じて転向することもまた自由だ。子曰く「過ちては
改むるに憚ること勿れ、過ちて改めざる、是を過ちと謂う」。

小生には「極道一直線」に見えるプーチン・ロシアだが、彼自身は佐藤
と池上が唱える「職業的良心、自分の仕事に誠実、真摯に向き合ってい
る」、そして邪魔する悪を許さずに好き放題に日々殺しまくっている。佐
藤と池上がそれを知らないはずはない。承知しながら日本は「外交や国益
を一番に考えろ」と指南する。長い物には巻かれろ、と言いたいのか?

「正義はやがて国を亡ぼす」「みんな正義が大好きだ」と夏彦翁は言っ
た。小生は「我にも正義、彼にも正義、戦争は正義と正義のぶつかり合
い」としばしば書いている。「外交や国益を一番に考えろ」、これは政治
の一丁目一番地だが、戦争になれば戦うか、降参するか、逃げるか、中立
を保つしかない。

参戦すれば「勝てば官軍、負ければ賊軍」、天国か地獄かの分かれ道に
なる。第2次大戦でFDRルーズベルト(アカ後に痴呆症?)の米国は日本を
挑発する真珠湾トリック&トラップで国民を騙して参戦した。

リスクは大きいが、勝てばこの世の天国で、確かに「唯一の戦勝国」に
なった米国はそれを謳歌した。だが50年ほどしか旨味はなかった。天国維
持のために軍事費などで莫大なカネがかかり、弱体化が避けられなかっ
た。「米国は世界の警察官ではない」と軽佻浮薄なオバマは宣言した
(2013年9月)。露中北は大喜びしたろう。

その一方で第2次大戦に負けた日独。負ければろくなことにはならない
が、軍事費などの負担が小さいから経済強化にひたすら邁進し、50年ほど
で復活した、というのは興味深い。(例えば囚人を監視していたら、それ
が“保護”になって結果的にモンスターになってしまった、というのを「逆
説の論理」と言うらしい)

大戦から距離を置く「中立」という選択肢もある。何となく無難で良さ
そうだ。今のロシアによるウクライナ侵略戦争でも「関与しない方がい
い、距離を置くべし」という意見は結構ある。しかし「中立」は「戦勝国
からも敗戦国からも嫌われる」という大きなリスクがある。

例えば第2次大戦で「反欧米、親独伊日だが中立を保つ」道を選んだア
ルゼンチン。無傷の同国は戦後に「世界有数の裕福な国」になったのだ
が・・・

「戦後のアルゼンチンはラテンアメリカで最も中産階級の層が厚い国と
なった。1952年には対外債務を完全に解消、年末には50億米ドルの債権国
となった」(WIKI)。しかし、欧州などが戦後復興を進めていくに従い輸
出の戦後特需が伸び悩んできて、1952年の第二次五カ年計画では、工業以
上に農業生産を推進するようになり、「1950年代と60年代のはじめに、ア
ルゼンチン経済はラテンアメリカ諸国と同様に低成長になった」という。

工業化を進めないとジリ貧になる、というのは世界の常識だが、先進国
は必死で最先端技術を開発しているので中進国はまず一流にはなれない。
いわゆる「中進国の罠」で、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、
南アフリカで構成、さらにアルゼンチンとインドネシアを加える動きがあ
る)も近年では話題にならなくなっている。

アルゼンチンの場合は伝統的に共産主義計画経済への志向、かつ反米意
識が強いようで、JETROの2022/5/23ビジネス短信では「4月のインフレ率
は6.0%、年率は過去30年間で最高の58%」・・・「中立」は理想どころ
か国家の信用をなくして「孤立」「停滞」「亡国」になることを示してい
るよう。

佐藤や池上のような「賢者を装うパープリン」は掃いて捨てたくなるほ
どいっぱいいる。佐藤や一緒に刑務所に行った同志の鈴木宗男、さらに首
相経験者の安倍晋三、森喜朗・・・みんなプーチンに騙された。安倍氏は
相当頭にきているようだが、「アカを信じたら確実に裏切られる」という
ことを痛切に学んだのは安倍、森氏だけのようで、他の連中は蛙の面に
○○、まったく変化なし。危機感=センサーは才能なのだ。産経2022/6
/14、加藤良三・元駐米大使の「正論:自助努力こそ安全保障の要諦だ」
から。

<★緊迫感に欠ける日本国民の傾向★ 国の存続をかけて戦う最終的な意
思と現実の行動を伴わない法的保証は案外頼りないものとなる可能性があ
る。いざという場合、台湾、日本に「ゼレンスキー」に相当するリーダー
は存在するか? 日本国民、台湾人民は身を捨てて国の存続のために戦う
意思と実行力を有するか? ここが究極的な分かれ目だ。

その点で気になるのは日本における緊迫感の欠如ともいうべき長きに亘
る国民的傾向である。平成25(2013)年に統計数理研究所が行った国民性
調査で日本人の82%が「次も日本に生まれたい」と回答。韓国の調査で
は、韓国人の70%が「次は韓国に生まれたくない」と回答している。

平成26(2014)年にギャラップ・ウインが世界64カ国で行った世論調査
で「国のために戦うか」との問いに対して、ウクライナ人は62%がイエス
と答え、アメリカ人は44%。日本は「64カ国中最低」の11%だった。韓国
は42%がイエスと答えている。

ウクライナ危機前に発表された内閣府の世論調査で日本のアメリカおよ
びアメリカ人に対する好感度は88.5%(中国に対しては20.6%、ロシアに
対しては13.1%)だった。時間のずれがあるとはいえ、「次も日本に生ま
れたい」82%と「国のために戦う」11%の対比・落差は衝撃的である。

★他者依存では平和を保てない★ 今の平和で安穏な生活環境は変えたく
ないが、それを守るため自ら身を挺して戦う気はない。有事の場合は親切
なアメリカ軍と自衛隊に頑張ってもらうのだという他者依存症の表れであ
ろう。

ウクライナ情勢を見てもサイバー、AI、電子技術の重要性が増し、「軍
事」「非軍事」の境界が消滅しつつある現代において一部マスメデイアや
学術界の「平和」イコール「非軍事」という化石のごとき幻想を断てずに
いる日本の姿は浮世離れして見える。

今後日本の安全を確保する主役はまず日本であり、日本の自助努力が
あって日米安保の実効性、信頼性が増す。逆にそれ以外の途がないという
のが世界の常識であることを肝に銘ずべきときである。これは決してオオ
カミ少年の戯言ではない>

オオカミ少年は叫ぶ、「プーチンが来る、習近平が来る、金正恩が来
る、みんな気を付けて! 核ミサイルを持って! しっかり備えて!」。

ヘタレの左巻きバイデン・民主党が元祖左巻き本舗のプーチンにウクラ
イナ侵略を決断させたのだ。米国はなめられたのだ。何をするか分かった
ものではないトランプ政権が続いていたらプーチンのウクライナ侵略はな
かったろう。

災い転じて福となす、バイデン+プーチンのクレイジーペアが図らずも
各国に国防意識を目覚めさせたのは結構なことで、今年のノーベル平和賞
かイグノーベル賞は間違いないだろう。二人ともさっさと消えてくれ。




━━━━━━━━━━
★プーチンの後継者
━━━━━━━━━━

      北野幸伯


ウクライナ戦争がつづいています。もうすぐ4か月。
ロシア国内では、何が起こっているのでしょうか?
反プーチン勢力内でもっとも話題になっているのは、
「プーチンの健康問題」です。プーチンは、

・ガン(喉頭がん、すい臓がん、血液のがん)
・パーキンソン病
・パラノイア
などを患っており、肉体も精神もボロボロだとか。こう書くと、「プーチ
ンが死んで戦争は終わるのですね!」と思いがち。プーチンが病気なのは
間違いないですが、「だからすぐ死ぬ」という話ではありません。

がんでも、治療して治ったり、かなり長生きする人もいます。ところで、
最近話題になったのは、プーチンが毎年恒例の「プーチン・ホットライ
ン」を延期したことです。
これは、プーチンが国民からの質問に、4時間ぶっ通しで答える生番組。

「延期したのは、病状が悪化して、4時間生放送には耐えられないから」
と、反プーチン勢力の誰もが考えています。実際その可能性はあります。
そして、「後継者」の話もぼちぼち出始めています。候補に挙がっている
のは、

・メドベージェフ前大統領、前首相
・キリエンコ元首相
・ミシュスティン首相
・ソビャーニンモスクワ知事
・ドミトリー・パトルシェフ農業大臣
・ドミトリー・コバリョフ大統領府局長
などです。

私は、この中で
・ミシュスティン首相
・ドミトリー・パトルシェフ農業大臣
の二人が有力なのかなと思っています。
もちろん、はっきりはわかりません。そもそもプーチン自身が決めていな
い可能性も高いのですから。

▼シロビキの勝者ニコライ・パトルシェフとは?
プーチンの支持基盤は、主に新興財閥(オリガルヒ)
シロビキ(諜報、軍、警察など)です。プーチンは、大学を卒業し、KGB
に入りました。東ドイツで1985年から1990年まで諜報員として働いてい
た。ソ連崩壊後 は、KGBの後継機関FSBの長官にまでなった男です。だか
ら、彼はシロビキしか信用できないのです

ところで、シロビキには、5人有力者がいます。
・ショイグ国防相
・ボルトニコフFSB長官・
・ナルイシキン対外情報庁長官
・ゾロトフ・ロシア国家親衛隊隊長
・パトルシェフ安全保障会議書記 です。

ところが、ウクライナ侵攻で、5人のうち4人に「傷」
がつきました。まずショイグ国防相。この方は、ウクライナ侵攻前まで、
後継者最有力でした。ところが彼は、ウクライナ電撃戦に失敗した。戦争
が長期化したことで、 プーチンの信頼を失ったのです。

次にボルトニコフFSB長官。彼も、「電撃戦失敗」の責任を取らされる立
場です。というのも、プーチンは、FSB第5局からの「楽観シナリオ」に基
づいて、ウクライナ侵攻を決断した。FSB第5局の報告は、

・ロシア軍が来れば、ゼレンスキーは逃亡し、政権は
短期間で崩壊する

・ウクライナ国民は、ゼレンスキーネオナチ政権にうんざりしており、ロ
シア軍がくれば、花束をもって大歓迎するだろう といったものでした。
ところが、ゼレンスキーは逃亡せず、ウクライナ国民は強い抵抗をつづけ
ています。

5局のベセダ局長は処分されましたが、ボスのボルトニコフもウクライナ
戦争が終われば責任を問われるでしょう

いずれにしてもプーチンは、ボルトニコフへの信頼を失っています。ナル
イシキン対外情報庁長官。彼は2月21日、「ルガンスク人民共和国、ドネ
ツク人民共和国独立承認」の是非を問われ、「西側に最後のチャンスを与
えましょう」と発言しました。これで、忠誠心を疑われることになりました。

ゾロトフ、ロシア国家親衛隊隊長。ロシア国家親衛隊員の中で、「ウクラ
イナの戦場に行きたくない!」と辞める人が続出しています。元々国家親
衛隊は「国内の治安維持」のために存在している。

「なんで、外国にいって、戦わなければならないのだ!」と、それで、ゾ
ロトフは、プーチンの信頼を失いました。
というわけで、ウクライナ侵攻後、シロビキ有力者5人のうち、4人がプー
チンの信頼を失いました。一人だけ「傷がついていない」のが、ニコラ
イ・パトルシェフ安全保障会議書記なのです。

彼が現在、ロシアの「実質ナンバー2」です。(名目上のナンバー2は、
ミシュスティン首相。)ニコライ・パトルシェフとは、どんな男なので
しょうか?1951年生まれで、プーチンより1歳年上。そして、プーチンと
同じく、レニングラード生まれ。レニングラード造船大学を卒業後KGBに
勤務するようになりました。

1999年8月、プーチンの後を継いで、FSB長官に。2008年から、安全保障会
議書記を務めています。ニコライ・パトルシェフは、プーチンと同じ市で
生まれ、プーチンと同じくKGB、FSBで出世しプーチンと同じ世界観を持っ
ていますそれで、プーチンが、「現状もっとも信頼している男」なのです。

▼ドミトリー・パトルシェフとは?
ところが、ニコライ・パトルシェフは、次期大統領候補にはあがっていま
せんおそらく二つ障害があるのでしょう
一つは、彼がプーチンより1歳年上だということ。
もう一つは、パトルシェフが「強すぎる」ということ。
プーチンは、彼を信頼していますが、「強すぎる後継者」を嫌います。そ
こで、「後継者候補」にあがってきたが

ニコライ・パトルシェフの長男ドミトリー・パトルシェフ(44歳)です。
ドミトリー・パトルシェフは現在44歳で、農業大臣を務めています。その
前は、ロシアの大手銀行VTBの副頭取、ロスセリホズバンクの頭取、ガス
プロムの取締役などを務めていました。

要するに、ドミトリー・パトルシェフを大統領にしてプーチンとニコラ
イ・パトルシェフが「院政」を行うというシナリオなのです。もちろん確
定ではありません。


▼プーチンが死ねばミシュスティンにチャンス

このシナリオは、「病気ながらもプーチンが生き続けること」を前提とし
ています。プーチン的には、

1、病気ながらも死ぬまで大統領をつづけるのが上策でしょう。しかし病
状が悪化して、執務が難しくなるかもしれない。その際は、

2、弱い大統領を立てて院政を行うこれが、次善の策です


3番目。これもあり得るのですが、プーチンが病気で亡くなる。そうなる
と、憲法の規定に従い、ミシュスティン首相が「大統領代行」になりま
す。その後選挙が実行されて、ミシュスティン大統領が誕生する。

ミシュスティンは、何者なのでしょうか?この方は、連邦税務局の長官
だった人で全然シロビキと関係ありません。
そして、戦争に関する発言が少ない。それで、シロビキ、新興財閥、さら
に欧米、ウクライナ皆が支持できる大統領になる可能性があります。

ミシュスティンが大統領になれば、戦争を止めること
ができる。妥協点は、
・クリミア、ルガンスク、ドネツクの地位を決めない
つまり、ロシアは、「クリミアは、ロシア領」「ルガンスクドネツク人
民共和国は独立国家」と主張ウクライナは

「クリミアは、ウクライナ領」
「ルガンスク、ドネツクはウクライナ領」と主張。
しかし、決着はつけないまま、「無条件」で停戦する。
こんな展望も見えてきます。

結局、ウクライナ戦争の行方は、「プーチンの健康」に大きく左右される
のです。では、彼はいつまで生きるのでしょうか?それを知っているの
は、神様だけです。

          
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習近平に暗殺説まで浮上
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無謀な上海ロックダウン解除と雲隠れは“政権崩壊”の兆候か=斎藤満

中国習近平指導体制に何かが起きているかもしれません。こだわり続けた
「ゼロコロナ」を感染者がまだいるなかで6月1日から解禁し、本来は姿を
見せるはずの外交場面でも書簡での挨拶にとどめるなど異変が見られま
す。このところ習近平主席が表に出る機会が減ったことと、主席の発言内
容が従来よりも弱いトーンになっていることから、習近平氏に健康上の問
題が起きているのでは、との思惑が広がっています。(『マンさんの経済
あらかると』斎藤満)

プロフィール:斎藤満(さいとうみつる)
1951年、東京生まれ。グローバル・エコノミスト。一橋大学卒業後、三和
銀行に入行。資金為替部時代にニューヨークへ赴任、シニアエコノミスト
としてワシントンの動き、とくにFRBの金融政策を探る。その後、三和銀
行資金為替部チーフエコノミスト、三和証券調査部長、UFJつばさ証券投
資調査部長・チーフエコノミスト、東海東京証券チーフエコノミストを経
て2014年6月より独立して現職。為替や金利が動く裏で何が起こっている
かを分析している。

ゼロコロナは諦めた?習近平体制に異変
中国習近平指導体制に何かが起きているかもしれません。

そもそも、上海で新規感染者がまだ残る中でも、6月から事実上ロックダ
ウンが解除となりました。あれだけゼロコロナにこだわった習近平主席に
何があったのでしょうか。

また王毅外相は先月下旬に南太平洋島嶼国を歴訪、安保協定締結を目指し
ましたが、ここにも疑念がもたれました。

協定締結の合意には至りませんでしたが、問題は、ここで習近平主席が姿
を見せなかったことです。フィジーで各国首脳がビデオ会議を行いました
が、各国首脳がビデオに顔出ししたのに対し、習近平主席だけは顔を出さ
ず、書簡での挨拶にとどめました。

このため、習近平氏に健康上の問題でもあったのか、などの思惑が出ました。

上海では6月1日より外出解禁
まず注目されたのが上海市で6月1日より、外出規制が一部を除いて解除さ
れ、事実上ロックダウンが解除されたことです。

2か月にわたるロックダウンには市民から強い不満が出ていて、市当局が
緩和に出ざるを得なかったと見られますが、これが5月29日の新規感染者
60人という中で決められたことです。

つまり、習近平体制が進めてきたゼロコロナ策が修正されたのか、それ自
体は変わらなくても、上海市当局が習近平指導部の意向を無視して緩和に
踏み切ったのか、どちらにしても注目すべき動きと見られました。

一般には今年11月に予定されている5年に1度の共産党大会までは、執行部
はゼロコロナ策を続けると見られていました。

これに対して上海市当局は、感染対策が十分成果を挙げた、として一部の
感染者が出ている地域を除き、上海市の約9割にあたる地域で実質的に規
制を解除、公共交通機関、タクシーも解禁となりました。市民は歓迎して
祝杯を挙げる映像が紹介されていましたが、ここに至る当局の判断が注目
されています。

上海や北京その他いくつかの地域でロックダウンや各種規制をかけてきた
ために、中国経済は3月以降急激に悪化し、特に4月の落ち込みは厳しく、
PMI統計や小売り、生産が大きく落ち込みました。そして若年層の失業率
が18%を超え、戸籍を持たない日雇い労働者が路頭に迷うようになりました。

このため、上海市当局には強い批判が寄せられましたが、上海市トップの
李強共産党書記は、習近平主席の右腕、後継者とみられる人物です。従っ
て、その下の地位の担当者が相次いで責任を問われたのに対し、李強書記
はここまで批判を回避してきました。

焦点はこの大事な上海の危機を見て、習近平体制がある程度妥協してゼロ
コロナ策の運営を微調整した、と考えるのか、上海市トップが謀反を起こ
したのか、となります。一般的には党大会で習近平氏の3選が決まり、李
強書記の常務委員昇格は間違いないと見られる中で、謀反を起こすことは
考えにくいと見られます。

そうであれば、習近平主席の指導力、リーダーシップに揺らぎが出て、大
都市圏でのロックダウンに対する強い反発に、妥協の姿勢を余儀なくされ
た可能性が考えられます。その場合、これまでの「絶対的な権力者」習近
平氏に、何らかの問題が生じている可能性も考えられます。



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重 要 情 報
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◎ドン・ラッシュの教訓「良き聞き手であれ」を
           活かした:前田正晶


先日採り上げた、嘗ては我が社の木材部門のエース的な存在だったラッ
シュとの機内会談に再度触れてみようと思う

私は滅多にない良い機会だと思って、彼に恐る恐る「貴方は我々紙パル
プ部門に所属している者たちにも、俗に言う“日本人キラー”として知られ
ている。どういう手法で日本の顧客の心を掴まれたのかを聞かせて下さ
い」と尋ねてみた。すると、意外なほどアッサリと以下のように語り始め
てくれたのだった。

“日本の見込み客も含めたお客と会談して何とかならないかと困ったこ
とは、彼らが延々と話の本筋と離れたことを語ることだった。即ち、話が
その交渉事の核心(heart of the matterと言ったと記憶する)とは無縁
な話をしているだけで、一向にそこに触れてこないのだ。時には本題とは
無関係に挨拶であるとか天候の話ばかりして時間を浪費している。

私はそういう事の為にアメリカからやって来た訳ではないので、非常に
イライラさせられるし、退屈で時間の無駄だと思わざるを得なかった。そ
こで、時にはそれを中断させようと思って、無駄話を辞めて貰うよう突っ
込んだこともあった。(筆者注;アメリカ人たちはこのような長話を捉え
て“You are stealing my time.“などと言って腰を折る)結果として肝腎
の商談は一向に捗らず、製材品の販売量は予定したほどには伸びなかった。

所が、ある時に「また長話か」とウンザリする思いがあっても、黙って
最後まで聞き続けたことがあった。すると、話が期待していた以上に進ん
で、大口の輸出が成約したのだった。そこで、「もしかして、これは」と気
づいたのだ。それからはどんなに退屈でも、日本側の語りを中断させるこ
とをせずに、最後まで聞き続けるようにして、その後で具体的な交渉に
入っていくような作戦に変更にしてみた。

するとどうだろう。日本の見込み客を含めた顧客の間で「ラッシュさん
は良い人だ。我々の主張を最後まで聞いてくれるし、我々の要望をも採り
入れてくれるのだ」との評判が立ち、瞬く間に日本市場を見込み通りに拡
張できるようになった。そうなったことの主たる要因は「日本の顧客に向
かっては、先ず彼等の主張を聞き入れることを優先して、論争を挑まない
こと(argumentをしないこと)」だった。“

即ち、日本人とは一旦胸襟を開いて語り合えるようになれば、論争せず
とも話が通じ合えるのだと解ったということ。もっと簡単に言ってしまえ
ば「良き聞き手であれ。論争は回避せよ」だった。77年頃であれば、私は
未だ対日本の交渉事に十分に馴れていなかったので、非常に貴重な教訓だ
と思って傾聴していた。アメリカ人たちは早くから学校教育でdebateを学
んでいるので何度か指摘してきた「論争と対立」を怖れずに議論を吹っ掛
けてくる性質がある。

やがて、私も液体容器原紙の日本市場への参入が軌道に乗るようになっ
てくると、難しい対日本市場との交渉に臨むことが多くなってきた。する
と、我が上司は「彼らはheart of the matterの周囲を徒に回っているだ
けで一向に本題に入らない」と苛立ちを見せるようになった。そこで、他
の部門のマネージャーが言ったとは言えないまでも「兎に角話を聞きま
しょう」と提言するようにした。

また、長い間行動を共にしたやや短期で直情径行型の技術サービスマ
ネージャーには「論争を挑むな。良き聞き手であれ」(=Try not to
argue but be a good listener.)と言って説得した。彼にはドン・ラッ
シュの話をして聞かせた。彼は何とか「良き聞き手」になろうと努力した
結果得意先の技術陣から絶大なる信用を得て「彼がそう言うのだったら納
得する」とまで言わせるようになって品質問題を速やかに解決できるよう
になってくれた。

我が社が日本市場で安定した地位を確立できたのには、それなりの戦
術・戦略があったのだが、このような「論争を挑むな。良き聞き手であれ」
という姿勢も大いに貢献していたと思っている。だが、アメリカ人たちが
「論争を避けよう」とするのには、大変な努力をしていたことは十分に
解っているつもりだ。


◎日本人は黙って殺されろ?北村維康

日本改革党のくつざわ亮治氏が、参議院選挙出馬用に作ったチラシに、憲
法9条のことが出てゐる。そこにはこんな風に書かれてゐる。

(引用はじめ)
憲法9条は「平和憲法」では全然ありません。
日本の自衛権を否定し、「日本人は黙って殺されろ」
という内容の大悪法です。

9条で平和が実現するなら世界中の全ての国で採用されているはずです。
(引用終り)

koreyjpの私見
まったく、その通りである。くつざわさんの論理には、一点の矛盾もな
い。ひるがへって「憲法を暮らしに生かす」などといけしゃあしゃあと
言ってゐる共産党などは、完全に論理破綻をしてゐる。これは戦後のGHQ
の日本弱体化政策が間違ってゐるのであって、「過ちを正すにはばかるこ
と勿れ」といふ格言は、今に至るも真理なのである


2022年06月16日

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6170号
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   2022(令和4年)年 6月16日(木)



     ウ戦争の陰で南太平洋を狙う中国:櫻井よしこ

   私の夢は大人になるまで生きることです:伊勢雅臣
         
   ハイテク技術をせっせと盗み出した中国:宮崎正弘 
                 
           編集長ピックアップ:佐々木美恵

      
                 重 要 情 報
                 身 辺 雑 記

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         頂門の一針(まぐまぐ)
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ウ戦争の陰で南太平洋を狙う中国
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          櫻井よしこ

日本ルネッサンス 第1002回

これが中国のやり方だ。国際社会の力関係に隙間が生ずればサッと入り込
む。勢力拡張のチャンスを狙い続ける。しかし強引な手法がいつもうまく
機能するとは限らない。

王毅国務委員兼外相の南太平洋諸国歴訪を見ての感想である。「似た者同
士」のプーチン露大統領と習近平国家主席は「無限の友情」を誓い合った
ものの、プーチン氏のウクライナ侵略戦争で情勢は様変わりした。台湾侵
攻計画の練り直しを迫られる中、中国は南太平洋の島嶼(とうしょ)国に手
を伸ばした。

王毅氏が10日間の南太平洋島嶼国訪問で最初に訪れたのは人口68万人のソ
ロモン諸島である。中国は4月19日、同国と安全保障協定締結を発表し、
米豪両国は虚を衝かれた。経緯をふりかえれば中国は綿密な準備で機会を
待っていた。

ソロモン政府のソガバレ首相が台湾と断交し中国と国交を樹立した2019年
当時、オーストラリア国営放送(ABC)は、5億ドル(550億円)の支
援が中国共産党からソガバレ政権に渡ったと報じた。その時点で中国はす
でにソロモン政府のトップを抱き込んでいたのだ。結果、南太平洋でも最
も貧しいソロモンは、わずか550億円で国家の未来を中国に売ったといえる。

南太平洋島嶼国はどの国も貧しく弱い。南太平洋戦略と南シナ海戦略を較
べれば、少なくとも経済的には南太平洋島嶼国の方がはるかに籠絡し易
い。人口も少なく、軍隊はほとんど存在しないに等しい。富裕層も限られ
ている。中国得意の現金外交が大きな成果に結びつく余地は大きいのだ。

もうひとつの中国の武器は偽情報拡散の能力である。ソロモン諸島が台湾
切り捨てに踏み切ると、ソガバレ首相に反対し、その退陣を求めたのがマ
ライタ州政府だった。彼らが首都ホニアラで行ったデモは暴徒化し放火、
略奪事件に発展した。中国共産党は、一連の暴動は豪州、米国、台湾によ
る工作活動だという偽情報を流し続けた。ソロモン政府の要請で豪州政府
が小規模の平和維持部隊を送り込んだとき、中国はこれこそ米国が豪州に
やらせた「露骨な軍事介入」だと喧伝した。小さな島国での中国メディア
の力は絶大である。

南シナ海での成功体験

中国の狙いは島嶼国を米豪から切り離すことだ。今回の歴訪でも王毅氏は
キリバスのマーマウ大統領兼外相にこう語っている。

「米国とその仲間は、精力をあくまでも中国の発展を阻止するたくらみに
集中させている。その本質は西側以外の力が世界で成功するのを見たくな
い、発展途上国の団結・協力の強化を見たくないというものだ」「中国は
発展途上国との共同発展の実現を急ぎ、手を携えて歴史的不公平をなくす
ことを願っている」

一帯一路政策でスリランカやパキスタン、ネパール、ミャンマー、ラオス
などを債務の罠に突き落としたことなど、中国も島嶼国も都合よく横に置
いてしまう。中国の核心的利益維持を支持することは発展途上国(南太平
洋島嶼国)を支持することだと、中国が筋の通らない主張を展開しても、
キリバス、サモア、ニウエなどは「一つの中国の原則を揺るぎなく実行」
「人類運命共同体の構築を断固支持する」などと、熱い言葉を王毅氏に贈
るのだ。

オーストラリア戦略政策研究所の「サイバー政策センター」の研究者、ブ
レイク・ジョンソン氏は、中国はあらゆる機会をとらえて豪州政府の島嶼
国への貢献を打ち消そうとしてきたと指摘する。

「中国とソロモンとの安保協定締結は、豪州とソロモン両政府による重要
発表と同じ日に発表された。2隻目の巡視船のソロモン東岸への配備、災
害対策のラジオネットワークの完成、コロナ禍による経済不振緩和のため
の追加予算の発表に重なるタイミングだった」

偶然かもしれないが、と断りながらもジョンソン氏は、安保協定締結とい
う衝撃的ニュースにより、豪州・ソロモン両政府によるソロモン国民のた
めの善意のプロジェクトは殆ど注目されることなく吹き飛んだと指摘する
のだ。

中国共産党が狙うのは南シナ海での成功体験の再現であろうか。南太平洋
にも中国の拠点を築き、勢力圏維持の軍事的インフラとして確立したいの
であろう。加えて豊かな海底・漁業資源の確保も、14億人を抱える中国に
は重要な要素のはずだ。

国際情勢を見れば、習近平国家主席が好機到来と判断したとしてもおかし
くはない。ロシアの暴虐は米欧の視線をウクライナ戦争に引きつけ続け
る。その分、南太平洋における中国の動きへの警戒は緩みがちだ。

質のよい支援

加えて米国はトランプ大統領からバイデン大統領に代わった。日本は安倍
晋三・菅義偉両首相から岸田文雄首相に、豪州もモリソン首相からアルバ
ニージー首相に代わった。自分たちへの圧力はやわらぎ始めたと、中国が
考える余地はあるだろう。

5月30日、王氏は島嶼国10か国の外相らとオンラインで「中国・太平洋島
嶼国外相会合」を開いた。本来、この会合で10か国全ての安全保障協定が
締結されるはずだった。それが土壇場で見送られた。ミクロネシア連邦が
事前に「新たな冷戦を招く」として反対を表明していたとはいえ、中国が
提案を棚上げするのは、面子を重んずる国にしては異例のことだ。

中国側の動きの背景に米中首脳会談の開催を望むバイデン政権の意向があ
り、それに応えたいとする習氏の思惑があると報道されている。事実5月
19日、韓国に向かう大統領専用機内で、国家安全保障担当大統領補佐官の
ジェイク・サリバン氏は「今後数週間以内にバイデン大統領と習主席が再
び会話しても私は驚かない」と語っている。

だが、米中首脳が会談する可能性により、中国の南太平洋における拡張路
線が少しだけ緩和されたからといって喜ぶ理由はない。中国は南太平洋ま
で出てきた。さらに出てくるのは間違いない。日本も米豪もそれを阻止し
なければ大変なことになる。それが事実なのだ。

南太平洋島嶼国の対中感情は必ずしもよくはない。たとえばソロモンで
は、先述のようにソガバレ首相の親中政策に強い反対がある。来年の大統
領選挙が正しく行われるなら、政権交代が起きるだろうと見られている。
その場合、台湾との断交が取り消される可能性は十分にあると分析されて
いる。であれば、日本は、国際的な選挙監視団結成を提唱すべきだろう。

南太平洋島嶼国の重大関心事は気候変動であり、反核である。猛烈な勢い
で核兵器生産に励み、気候変動や環境問題への配慮など二の次の中国は決
して評判はよくない。そんな中国に負けない、質のよい支援ができる日本
の能力を活用するときだ。

     

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私の夢は大人になるまで生きることです
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             伊勢雅臣


■1.「私の夢は大人になるまで生きることです」

 1993年4月、カメラマンの池間哲郎(いけま・てつろう)さんは、フィリ
ピンの首都マニラのスモーキーマウンテンを初めて訪れました。
__________
ここは首都の広大なゴミ捨て場。一日中ダンプカーでゴミが運びこまれ、
ここに捨てられていきます。積み重ねられたゴミは自然発火して、いつも
煙が上がっています。だから「煙の山」、スモーキーマウンテンと呼ばれ
ていたのです。・・・

あたり一面、目も開けられないほどの煙が立ちこめ、吐き気をもよおす悪
臭がただよっていました。私はカメラを抱えて走り回り、ゴミを拾う人々
のすさまじいばかりの生活環境をファインダーにとらえていきました。

 ビンやスクラップなどのゴミを拾って、それをリサイクル業者に売って
暮らしている子どもたちがいました。中には五歳にも満たないと思われる
子どももいます。手や足は真っ黒に汚れ、皮がめくれて血だらけ。それで
も子どもたちは、一心不乱にゴミを拾っていました。その姿は生きるため
に必死で戦っているように見えました。[池間、p15]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 その中に一人の少女がいました。
__________
足の先から頭のてっぺんまで真っ黒に汚れ、ボロボロのTシャツを着た十
歳ぐらいの女の子です。瞳がキラキラと輝き、かわいい笑顔が印象的でした。

 私はこの子に聞いてみました。
「あなたの夢はなんですか?」
少女はニコニコしながら答えました。
「私の夢は大人になるまで生きることです」

 この答えを聞いて、グッと胸にきました。笑顔だったから、よけいにこ
たえました。大人になるまで生きるなんて当然のことだ、と思っていまし
た。そんな当たり前のことが夢だと聞いて、愕然としてしまったのです。
[池間、p16]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ゴミ捨て場の世界で、子どもたちが十五歳まで生きる確率は、三人に一
人と言われています。少女の夢はその三人のうちの一人になることだった
のです。


■2.「真剣に生きなければ」

「このときのショックが、私にアジアの子どもたちをサポートするという
決心を促した」と池間さんは言います。
__________
 彼らが必死で生きている姿を見て涙が止まらなくなり、ゴミの中で人目
もはばからず大声で泣いてしまいました。ぶざまな人生を歩んできた自分
が恥ずかしくなったのです。

 同時に「今まで何をしていたのだ」と怒りとも思える感情がわき上が
り、「真剣に生きなければ」と心の底から思いました。小さな子どもたち
がゴミの中で必死で生きているのに、大の大人の自分が一生懸命生きてい
ない。それは子どもたちに対して失礼だと感じました。

 そのとき私は「自分を変える」ことを決意しました。そして、アジアの
貧しい子どもたちと一生つき合っていくことを自分に誓ったのです。[池
間、p18]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 それから池間さんはフィリピン、ベトナム、タイなど、主にアジアの貧
困地域、スラム街、山岳民族などを訪ねて子どもたちを支援する活動を続
けてきました。本業は沖縄でビデオ制作の会社を経営していましたが、仕
事の合間にこの活動を行ってきたのです。

 初めの10年くらいは、費用もすべて自腹で、一人で活動していました。
やがて、アジアの貧しい子供たちの姿を日本の子供たちに知らせること
で、真剣に生きることの大切さを伝えることができるのではないかと思
い、小中高校を中心に話をして回るようになりました。

 その後、周囲の人々の勧めもあって、「NGO沖縄アジアチャイルドサ
ポート」を設立し、 団体で活動するようになりました。これまでカンボ
ジア、ミャンマー、タイ、モンゴル、スリランカにおいて157件の支援
事業を行い、約20万人の人々を支え続けています。国内のサポーターか
らの寄付や募金も多く、それらをもとに令和2年には7千万円規模の支援
事業を行っています。


■3.「こんなごちそうを私だけで食べることはできません」

 ある時、池間さんはゴミ捨て場に暮らす子供たちを連れてピクニックに
行きました。今までに彼らが食べたこともない、ご馳走のお弁当を準備して。
__________
 昼食の時間がやってきて、弁当のフタを開けて中身を見た子どもたちは
「キヤーキヤー」と声を出して喜びました。うれしさのあまりピョンピョ
ンと飛び跳ねている子どももいます。

 しばらくして「サアーお昼を食べよう」と言うと、意外なことが起きま
した。全員が弁当のフタを閉じて、食べてくれないのです。どうしてなの
か、私にはわけがわかりませんでした。

 黙って様子を見ていると、六歳ぐらいの少女が私の前にやってきまし
た。そして、今にも泣きそうな顔で「おじさんにお願いがあります」と言
うのです。「なんですか?」と聞くと、少女は私にこう言いました。

「こんなごちそうを私だけで食べることはできません。お家に持って帰っ
て、お父さん、お母さんと一緒に食べていいですか?」[池間、p31]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ほかの子どもたちも同じ気持ちだったようで、結局、誰も一口も食べず
に弁当を持って帰ることになりました。

 実は池間さんにも幼い頃に似たような記憶がありました。父親が結婚式
に招待されると、出された折り詰めの弁当に手をつけずに持ち帰ってくれ
ました。その弁当を家族みんなで大事に食べたのです。その時に食べた、
ゆで卵やポークなどのおいしさは今でも忘れられません。
__________
 われわれは確かに豊かな社会をつくりました。物がありあまり、毎日の
事に困ることもありません。

 しかし、人を愛する心、家族の絆、生きる力など、人間として大切にし
なければならないことを忘れがちになっているのではないでしょうか?
[池間、p33]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

■4.「勉強ができる! 勉強ができる!」

 カンボジアのプノンペンにも、似たような巨大なゴミ捨て場がありま
す。ここでも子供たちが、空き瓶や空き缶を拾い集めて、お金に換えて暮
らしています。一日中働いても、一食を食べるのがやっとです。

 そんな中でも、若者が子供たちに勉強を教えています。子供たちは屋外
に敷いたブルーシートにきちんと座り、鉛筆もノートも教科書もありませ
んが、みんな必死に先生の話に耳を傾けています。

 カンボジア政府は、スラムで暮らす人々をセンソックという場所に移住
させましたが、池間さんはここに学校を作ろうと決心しました。センソッ
クで仲良くなった女の子に「ここに学校をつくるよ」と言うと、この子は
「勉強ができる! 勉強ができる!」と大声をあげて喜びました。

 でも、この子は仕事をしていますから、父親の許しを得なければなりま
せん。父親に聞いたら、「学校ができたら、お前はちゃんと勉強していい
よ」と言ってくれました。それを聞いて、少女はまた飛び上がるほど大喜
びしました。

 しかし、ここは普通のカンボジア人も近寄らない危険な場所で、学校の
建設工事が始まると、資材や建設機械が盗まれたり、作業員や池間さん自
身も暴力を受けました。それでも住民たちが協力してくれて、2002年5月
には5つの教室を持つ校舎が完成しました。池間さんの出身地の沖縄の県
民が多くの寄付を寄せてくれたので、「沖縄学校」と名づけました。
__________
この事業をやってよかったなと思ったのは、子どもたちが本当に勉強に飢
えていたことがよくわかったことです。子どもたちは、授業中ピクリとも
動かないで、真剣に先生の話に耳を傾けているのです。本当に一生懸命勉
強します。その姿を見ると、ああ、やってよかったなと心から思います。
[池間、p73]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

■5.「なんと父親思いの子どもたちなのだろう」

 2002年の暮れに「沖縄学校」を訪ねたとき、池間さんは千個の黄色い帽
子を持っていきました。沖縄の玉城(たまぐすく)中学校の生徒たちが作っ
てくれたものです。

 カンボジアでは夏になると気温は40度近くまで上がり、強烈な日差しが
照りつけるので、帽子は必需品です。ところが、お金がなくて帽子が買え
ない子も多い。そこで、玉城中学校の生徒たちが帽子を作って、沖縄学校
の生徒に贈ることにしたのです。

__________
 私たちが届けた新品の帽子を手にとった子どもたちは、飛び上がらんば
かりに喜んでくれました。あとで聞いた話では、子どもたちは帽子を胸に
抱いて眠っていたそうです。[池間、p83]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 それから3ヶ月後、池間さんが再び沖縄学校を訪れてみると、校庭で遊
んでいる子供たちは、ほとんど黄色い帽子をかぶっていません。校長先生
に尋ねると、苦笑いしながら「実は、お父さんがかぶっているのです」と
言います。
__________
子どもたちは帽子を手に入れて本当に喜んでいたそうです。二、三日はみ
んな真新しい帽子をかぶって登校してきました。しかし、一週間も過ぎる
と帽子をかぶっている子どもを見かけなくなってしまったというのです。
嫌になってかぶらなくなったわけではありません。お父さんに帽子をあげ
てしまったのです。

「私は教室の中で勉強しているから暑くても大丈夫。お父さんは太陽が照
りつける中、外で働いているから、お父さんのほうが大変です。だから、
お父さんが、この帽子をかぶってがんばってください」

 子どもたちはそう言って、帽子を父親にプレゼントしたそうです。[池
間、p84]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 池間さんは「なんと父親思いの子どもたちなのだろう」と感心するとと
もに、「お父さんたちがうらやましくなりました」。


■6.モンゴルの子供がホームステイして、日本の子供が変わった

 モンゴルの首都ウランバートルでは、貧しさのために親から捨てられた
子どもたちが、冬には零下30度にもなる寒さをしのぐために暖房用の温水
が通るマンホールの中で生きていると聞き、池間さんは足を運びました。

  マンホールに暮らしている12歳の男の子が、池間さんに「僕は早く
人間を終わりたい」と、涙を流しながら訴えました。そして「僕は次に生
まれるときには、人間ではなくて犬になって生まれたい」と言うのです。
確かに犬なら毛皮をまとって寒さも平気だし、牙もあるのでネズミでも捕
まえて食べていけます。

「なんと悲しくつらい言葉なのか!」池間さんは、その子と肩を抱き合っ
て泣きました。

 池間さんはウランバートルの郊外に、マンホールチルドレンの保護施設
を建てました。沖縄の人々の寄付でできたので、「沖縄の家」という名が
ついています。

 池間さんはモンゴルから毎年数人の子供たちを日本に呼んで、沖縄の支
援者たちの家にホームスティをさせています。支えている子どもたちのこ
とを支援者によく知ってもらいたい、という思いからです。はじめは言葉
が通じないという事もあって、積極的に受け入れようという家庭はなかな
か見つかりませんでした。

 しかし、今では「ウチに来て欲しい」と子供の取り合いになっていま
す。それはモンゴルの子どもたちがホームスティ先の日本の子どもたちに
大変いい影響を与えるからです。
__________
たとえば、お母さんの出してくれた食事を食べ終わったら、モンゴルの子
どもたちは自分たちで率先して食器を洗います。そして、沖縄の子どもた
ちがボーっと座っているのを見て、
「なぜお母さんがこれだけ仕事をしているのに、子どもがのんびりしてい
るの!」
と言って、すごい剣幕で怒りだすのです。

 これには子どもたちは「ええっ?」とびっくりしてしまいます。食事の
後片づけは親がするのが当たり前だと思っていたのに、モンゴルでは違う
の? と新鮮な驚きを受けるのです。そこから変わって行く子どもがとて
も多いのです。少しずつ家の手伝いをするょうになるわけです。[池間、p162]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

■7.「真剣に生きる人じゃないと、人の痛みや悲しみは伝わってこない」

 池間さんが一番伝えたいのは、子供たちがマンホールの中に暮らそうが
ゴミ捨て場の中で暮らそうが、一生懸命生きている、ということです。
__________
ありあまるほどの食べ物がある恵まれた環境の中で暮らしている私たちで
すが、そうした豊かさが私たちに「命の尊さ」や「生きることの大切さ」
を見失わせているのではないかと感じています。たからこそ、日本中の子
どもたちがアジアの貧しい子どもたちから真剣に生きる大切さを学んでほ
しい、そして一生懸命生きることの大切さに気づいてほしいと思っている
のです。[池間、p172]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「真剣に生きる人じゃないと、人の痛みや悲しみは伝わってこない」と池
間さんは言います。ゴミ捨て場やマンホールで暮らしている子供たちが親
のことをこれほどまでに思うのは、真剣に生きているからこそ親の痛みや
悲しみを受けとめられるからでしょう。

 まずは我々自身が自分の人生を真剣に生きること。そういう人が増えて
いけば、自ずから世界も徐々に良くなって、こういう気の毒な子供たちも
減っていくでしょう。
(文責 )
          
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ハイテク技術をせっせと盗み出した中国
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月10日(金曜日)弐
        通巻第7364号  
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(休刊のお知らせ)小誌は明日6月11日と12日(日曜日)は休刊とな
ります。
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 西側からハイテク技術をせっせと盗み出した中国だが
  入試のカンニングと同じで、そのあと追いつく能力に欠けるのでは?
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 次の事件報道に何を連想しますか?
 「1月に行われた一橋大(東京都国立市)の外国人留学生向け入試の試
験時間中に数学の問題が流出した事件で、警視庁が20歳代の中国人受験
生の男を偽計業務妨害容疑で逮捕したことが、捜査関係者への取材でわ
かった。受験生は1月31日に行われた私費留学生の選抜試験で、試験時
間中に数学の問題用紙を何らかの機器で撮影し、すでに逮捕されている中
継役の中国人の男を通じて外部に流出させ、同大の業務を妨害した疑いが
ある。
 受験生は試験前、中継役の男を通じ、外部の中国人男性に『問題を解い
てほしい』と依頼しており、警視庁が詳しい経緯を調べている」(読売新
聞、6月9日)。

 日米欧から中国はスパイを駆使して先端技術を大量に盗んだ。
 川崎重工から伝授された新幹線車両技術を『中国製だ』と傲慢に言い
放った。中国新幹線は事故を起こして世界の笑いものになったが、「中国
製」ゆえに他に責任を転嫁出来なかった。
 鉄鋼は日本が日中友好のシンボル事業として中国の鉄鋼業界を育てた。
やがて特殊鋼、自動車鋼板の技術も習得し終えるや、ダンピング輸出で日
本の顧客を奪い、日本の鉄鋼メーカーの多くが高炉を止める仕儀となっ
た。鉄鋼の城下町に不況の風が吹き荒れた。
中国製のペットフーズでアメリカでは犬猫一万匹が死んだ。
 空母はウクライナを欺して鉄の塊を手に入れ、『自主開発』でカタパル
ト、信号システムを構築するのに十年かかり、ようやく空母「遼寧」とし
て就航させた。
パイロットの練度不足で着艦に失敗する死亡事故が連続した。

 中国の自動車メーカーは雨後の竹の子、しかし自動車エンジンは依然と
して外国製に依拠しており、自慢の宇宙船もエンジンはロシア製である。

 米国で「千人計画」を遂行し、鉦と太鼓でハイテク技術者を中国に呼び込
んだが、所詮、インフラが整っていないため、多くのハイテクプロジェク
トが挫折した。一方で、ハーバード大学のリチャード・リバー教授ら協力
者は逮捕された。疑惑のあった中国人研修生はさっと米国を去った。ハイ
テクスパイの牙城とされたシリコンバレーの責任者は「自殺」した。

 半導体技術を先進国から盗んで、自主製品を作った。ところが二世代、
三世代遅れである。いま喉から手が出るほど欲しい半導体製造装置も、試
験のカンニングと同じで、合格しても、そのあとをついていけないように
かならず途中で脱落する。実力がないのに背伸びしても、追いつけないの
である。
 ならば、中国は次にどうするか? 
奪うのである。次は産経新聞(6月9日)の報道である。

 「(中国の著名エコノミストである)陳文玲氏は8日までに、中国がロ
シアのように西側から厳しい経済制裁を受けた場合、台湾を支配下に置い
て半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)を手中に収める必要が
あると主張した。米政府系メディア、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)
が報じた。異例の強硬発言だ。
 陳氏は5月下旬に中国で開かれたフォーラムで発言し『米国など西側が
中国に壊滅的な制裁を科すなら、台湾を取り返す必要がある。特にサプラ
イチェーン(供給網)の面では、TSMCを奪い取らなければならない』
と訴えた」。

 TSMCはすでに世界トップクラスの先端製ゆえに、アメリカはアリゾ
ナ州へTSMCの最先端半導体工場を誘致した。TSMCじしんも、安全
保障に死活的に関わると認識し、中国工場は旧世代の半導体だけを生産
し、ハイテク関連製品は台湾に二倍の投資をなして先端技術を防衛する態
勢に切り替えた。

 筆者は大川周明の『日本二千六百年史』を必要あって二回読んだが、中
国の文明を考える際、思わず次の箇所を思い出すのだ。大川はシナ文明を
こう喩えた。

 「王室の転覆、塞外民族の入寇、凶暴なる民衆の凌奪、総てこれらの出
来事が幾度となく繰り返されたために、今日残るところのものは、唯唐代
諸帝の光栄と宋代社会の文雅とを偲ばしめる文学や遺跡があるに過ぎぬ。
その文明の根底をなせる儒教および老子教の精神は滅び果て、この精神が
生み出したる麗しき芸術も、打ち続ける天災や戦乱の為に消え失せた」
(大川周明『日本二千六百年史』、毎日ワンズ)

 ▲米国、さらに台湾への武器供与を追加

 6月9日、米国は第四次対台湾武器供与を発表し、1・2億ドルの中味は戦
艦のシステムと部品であるとしたが、『部品』の中味には触れていない。
 第一次供与は7・5億ドルでM109A6(自走ハウザー=榴弾砲)を四十両。
 第二次供与は1億ドルでパトリオット・システム。
 第三次供与は9500万ドルで軍事訓練並びにミサイル・システム。
 いずれも中国軍の脆弱な兵站、兵力のアキレス腱をつくものと考えられ
る。とくにM109A6(自走榴弾砲、通称「パラディン」)は射程30キロ。
ウクライナへ供与される155ミリ榴弾砲と同型である。
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(休刊のお知らせ)小誌は6月11、12日が休刊です。 
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2377回】      
 ──習近平少年の読書遍歴・・・“あの世代”を育てた書籍(習43)
  △
 「贈券(coupon)」に関する注釈を目にして、『概率論及其応用』の読
者はどう感じただろうか。モノを買えば様々な特典が付く資本主義制度に
違和感を持った。
それとも「資本主義って存外に面白そうな制度だ。親の仇でもないわけだ
から、血道を上げて打倒を叫ぶこともないだろうに」などと心密かに憧れ
を抱きはしなかっただろうか。それにしても偶然とはいうものの、高等数
学研究書の片隅の注記が当時の中国における社会生活の一端を浮かび上が
らせようとは。やはり事実は小説より奇なりではある

 65年出版:『現代応用数学叢書 偏微分方程式的応用』(上海科学技術
出版社)/犬井鉄郎・宮島龍興・木原太郎『偏微分方程式的応用1.2.3』
の翻訳
『多複変数函数論中的典型域的調和分析』(科学出版社)/著者は華羅
庚。「中国科学院数学研究所専刊 甲種 第4号」《QED》
『不等式』(科学出版社)/G.H.Hardy J.K.Littlewood G.Polyaの共著
『INEQUALITIES』(1952年ケンブリッジ大学出版局)の翻訳

『現代数学叢書 無限維空間上測度和積分論(上冊)──抽象調和和分析
──』(上海科学技術出版社)/著者である復旦大学の夏道行は「量子力
学、量子場論、統計物理学、不可逆熱力学、相対論などの分野に共通する
問題でありながら、内外を問わず纏まった研究書は出版されていない状況
下で、敢えて『捨て石』になる覚悟だ」と、本書執筆の動機を綴っている。

 『1917−1957 四十年来的蘇聯数学 概率論 数理統計』(科学出版
社)/ロシア革命以後の40年におけるソ連の概率論と数理統計に関する研
究動向の翻訳。巻末に付された膨大な論文目録から当時の中国の研究水準
を推し量ることができそうだ。
『空間、時間和引力的理論』(科学出版社)/アインシュタインの引力研
究を基礎にした最新の空間・時間・引力に関するソ連最新の研究書の翻訳。
 『理論流変学講義』(科学出版社)/北オランダのM.Reinerの
『LECTURES ON THEORETICAL RHEOLOGY』の翻訳。訳者がインフラ建設、機
械、化学工業の迅速な発展のために必要不可欠な分野だと強調していると
ころから判断して、あるいは中国社会が大躍進の廃墟から立ち直りつつ
あったがゆえの出版だとも思える。
『泛函数分析概要』(科学出版社)/ソ連の最新研究の翻訳。「函数分
析・微分方程式・周期関数論などにも十分に気配りの届いた最良の研究。
数学系の大学・大学院生に最適の教科書であり、泛函数分析の専業者にも
極めて有用な研究書」とは翻訳者の弁である。

 このように高等数学関連書籍を書名だけでもザッと並べて眺めてみて素
朴に感じることは、これまで大躍進前後から文革期、ことに1970年前後ま
での間、中ソ対立が強調される傾向が強かったが、それは政治・外交・イ
デオロギー面などに限定されたものではなかったか。
 少なくとも高等数学の面では、ソ連のみならず日米の2つの「敵国」で
あろうが、世界最先端の研究成果を貪欲なまでに取り入れていると思え
る。融通無碍、それとも無原則と言う大原則、いやいや原則は原則として
前面に押し立てるが、それは飽くまでもタテマエ。使えるモノはなんでも
使おうというホンネ(功利主義)も窺える。
 老獪、それとも小狡い、はたまた利用できるものはなんでも利用してし
まう狡猾さなのか。その辺りの超自己チューな姿勢はソ連帝国主義に対抗
するため“宿敵”であったはずの米大統領のニクソンと手を握った毛沢東、
あるいは共産党政権の基盤を再強化して国家富強のためにはアメリカだろ
うが日本だろうがシャブり尽くそうと身構えた?小平──両者に共通する。
 いやはや煮ても焼いても・・・蒸しても揚げても・・・喰えませン。
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★読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声★
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(読者の声1)貴誌前号、国民党の朱立倫主席がアメリカで講演し『92合
意は存在しない』云々と述べたことが、両岸関係にとって、大きな変化と
示唆されていますが、具体的にはどういう意味を持つのか、説明が必要か
と思います。(DD生、岐阜)

(宮崎正弘のコメント)1992年当時、台湾と中国は基本合意も経済交流の
基本的取り決めもないまま、なし崩し的に貿易が拡大し、台湾企業は人件
費がやすく、そのうえ言葉が通じるので、どっと大陸へ進出し始めた時代
です。
 台湾企業の経営者のなかには毎月一万五千円で愛人が囲えると自慢して
いました。また退役軍人も軍人恩給で、大陸では結婚できるというので、
移住した旧軍人も目立った
 台湾財界を代表して辜振甫氏と、上海の黒幕的存在だった王道函氏とが
会談し、『合意』となった。その中味は「合意のない認識で合意した」
(コンセンサス・ツゥ・ノンコンセンサス)というシロモノです。それゆ
え、当時の李登輝総統は「知らない」と公言したわけです。
 朱立倫は講演後の香港紙とのインタビューで「『92合意』は続ける」と
矛盾した発言もしており、国民党は党内で、政策議論に分裂状態があると
みられます。


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編集長ピックアップ
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      佐々木美恵

 家のポストに、新緑を思わせる優しい色合いのしゃれた折り畳みチラシ
が入っていました。

 あなたの「?」におこたえします≠ニいうタイトル下には、同じく丸
みのある活字で「日本共産党綱領の話」という副題がついていました。

 参院選前を目前に控えていても、日常活動を伝える内容であれば文書配
布はOKなので、共産党の関係者が配布してくれたのでしょう。目を通して
みると、なかなか味わい深い内容でした。

 例えば「野党共闘」。昨年の衆院選の結果から、「59小選挙区で勝利
(自民の新旧幹事長が落選)」など実績を挙げていますが、肝心のかなめ
の共産党自身の結果には触れていません。せっかくなのでご紹介します
と、令和3年の衆院選で10議席を獲得し、平成29年の衆院選では12議席、
その前の平成26年衆院選は21議席。(ちなみに参院選では前回 3年前が7
議席、6年前は6議席、9年前は8議席)でした。

 「安保法制」の欄では、「安保条約の是非を脇において」、「私たち
は、”安保条約への賛否”をこえて、皆さんと力をあわせます」と書かれて
います。脇に置いて優先する緊急課題として安保法制の廃止、辺野古移設
などを挙げていますが、日米安保を脇に置いてこれらを実現するには自前
の防衛力強化はもちろん、総合的にかなりハイレベルな安全保障力が必要
になりますが、その手立ては文書では明かされていません。

 「自衛隊」についての記述もありました。「いまいちばん大事なこと
は、なくすかどうか、ではありません」と切り出し、「急迫不正の侵略を
うけたら・・自衛隊もふくめて、あらゆる手段をもちいて」対応すると明
記されていました。有事の際には何でも活用するのが「政治の当然の責
務」だとさらりと説明していますが、共産党は長らく自衛隊の存在を批判
していました。中途半端な位置づけで政治の責務を果たすと胸を張られて
もなかなかこちらとしては腑に落ちません。
▼【日本共産党100年 第2部 深まる孤立 中】党内も困惑「自衛隊活用論」

 近日中には北朝鮮が核実験を行うのではないかとの情報も伝えられてい
ます。ロシアによるウクライナ侵攻、中国の軍拡や台湾有事への懸念など
日本の安全保障環境が厳しさを増していることは言を俟ちません。平和を
訴えるだけでなく、実力も備えなければ冷徹な現実の前には対抗できない
こともあります。
▼公明・山口代表、態度一変 防衛費増額に理解
 

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重 要 情 報
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◎何とも情けない我が代表のサッカーだった(FIFAランキング23位で35位
に惨敗):前田正晶


いきなり脱線するが、14日夜の試合は1942年にディズィ・ギレスピーが
作曲した“A night in Tunisia”ではなく「A night in Osaka」だったの
だ。即ち、チュニジア対我が代表のキリンカップの決勝戦だったのだ。

当方は「FIFAのランキングほど当てにならないものはない」と見ている
ので、昨14日の雨中の一戦は、アナウンサーが幾ら過去の戦績は日本の4
勝零敗と叫んでも、陳腐な言い方で申し訳ないが「そうは問屋が卸さない
だろう」と思っていた。キックオフの瞬間に来た「閃き」では非常に残念
ながら「我が方に勝ち目がない」と感じたほど暗い雰囲気だった。

森保監督は私が言うA級の者どもを揃えた顔ぶれを先発させた。そう来
るだろうとは思っていたが「頼りないな」としか感じられなかった。果た
して始まってみれば、後陣での横パスの交換ばかりに加えて、前線にいる
連中が一向にマークを外してフリーになろうとする動きがないので、無駄
にボール占有率を60%にまで高めるだけだった。要するに、かなり強力な
チュニジアの守りを突破しかねていたということ。

前半は双方とも無得点だったが、我が方にもチャンスがなかったのでは
なかった。アナウンサーも解説者も誤ったカタカナ語で「スピードス
ター」と呼ぶ伊東純也が綺麗なセンタリングを返したにも拘わらず、左側
からフリーで飛び込んで来た鎌田が物の見事に外して、またとない先取点
の好機を逸してしまったこともあった。(筆者注:“speedster”は「ス
ピード狂」の意味で、俊足のことではない。“speed star”という英語はない)

この時は綺麗にタイミングが合っていたが、彼らは何時だったか木村和
司が指摘したように「上がり過ぎ」か「詰め過ぎ」で、得点機を逃す欠陥
がある。これは考え直すべきだと思うし、修正するように指導するのが監
督・コーチの役目だろう。前に出すぎていれば、相手のデイフェンスと並
んでしまうので、如何に良いパスが来ても、思うように処理できなくなる
という意味だ。あの時の鎌田は完全に「ノーマーク」だったが外した。FW
失格だ。

それにしても、ウンザリするくらい、味方同士で相手が誰もいないとこ
ろでのパス交換ばかり見せられては興醒めだ。前半には伊東が果敢にデイ
フェンスを抜いて上がって行ったし、後半にはB級のスター三苫が何度も
ゴールライン際まで上がってセンタリングを仕掛けたが、真ん中にいる者
どもが上がり過ぎていたので、チュニジアのデイフェンスも一緒になって
下がってきた為に守られて無為に終わった。

後半に与えてしまったPKも、2失点目の不用意だった守備も、主将の吉
田麻也の失態だったのでは如何ともし難かった。3点目などは、最早気が
抜けてしまったのかと、寧ろ笑いたくなったほど情けない取られ方だっ
た。前の試合の後で、吉田は問題点が分かったと回顧したが、昨夜の惨敗
振りでは問題点どころではない欠陥ばかりが出てしまった。修正じゃなく
て、基本からやり直せということ。

欠陥では先ずは「決定力不足」で次は「中盤で35位との競り合いで負け
すぎだった勝負の弱さ」を挙げたい。チュニジアは体格にも優れていた
が、寄せも早く当たり方も巧妙で、ルーズボールも素早く確保していた。
あれほど中盤で勝てなかったので、あのPKで失点した後は、言ってみれば
電池切れ状態で焦れば焦るほどチュニジアの術中に嵌まった感があった。

WMフォーメーションの時代に育った者としては、矢張り「もう少しキー
プ力を上げて向かってくる相手を抜くとか、背中を向けて後ろからのパス
を受けたときに後ろに返すのではなく、フェイントでもかけて抜き去る努
力をしたらどうか」と言いたくなる。だが、これらよりも遙かに重要なこ
とは「得点をする形を作り上げておくこと」だろう。これは、寄せ集めの
代表テイームでは短期間の合同練習では、格好が付くかどうかは疑問に思う。

それにも増して肝腎なことは「得点力があるFWを育てること」だ。言う
なれば、大谷翔平か山川穂高が見せる「一発ホームラン」のような強力な
ポイントゲッターである。それは大迫勇也には望めないし、鎌田大地でも
ないし、浅野拓磨でもないだろう。言いたくはないが「パス交換の名手」
ばかりを選んできていてはW杯の8強進出などは夢のまた夢だ。

実は、昨夜見た夢では監督が交代していた。2018年にW杯前の4月にハリ
ルホジッチ氏を解任して西野朗氏を任命したことがあったのを思いだして
いたようだった。代表に選ばれるだろう23人(26人?)には、何としても
奮起して貰いたいものだ。35位に惨敗したようではW杯本番での勝ち上が
りは非常な難事業になるだろうから。



◎日本の悪化を食ひ止めよう:北村維康

 日本はどんどん、悪化してゆく。しかし、なぜ私達は、何もしないのだ
らうか。それは目先のことに気を奪はれて、大事なことを忘れてゐるからだ。

あなたは言ふかもしれない。
「いやあ、俺だってやってはゐるよ」

「さうよ、やってるわ。でも、モグラたたきのやうに、あっちでもこっち
でも、問題が出過ぎるので、対処しきれないのよ」

しかし、この日本悪化の問題は、史上最大の問題なのだ。今何かしなく
ては、手遅れになる。だから、一日に十分でいい、神社にお詣りして、
「どうぞ日本が良くなりますやうに」と祈って欲しい。神社が近くに無け
れば、仏壇でも神棚でもいい。ご先祖様を通じて祈って欲しい。え、仏壇
も神棚もない?さう言ふ人は、心の中で、ご両親またはご先祖様に、お願
ひして欲しい。それは一日に十分と言はずとも、今すぐにでもできるだら
う。その姿が、徐々に家族や同僚、友人に伝播して、日本悪化防止の波は
広がって行く。太平洋の、日本海の波打ち際に投げた石の波紋は、やがて
はブラジルや、南アフリカや、北極海にも届くのである。日本と世界の光
明化は、まずは私達の、祈りから始まるのだ。


━━━━━━━
身 辺 雑 記
━━━━━━━
16日の東京湾岸は晴。

渡部亮次郎わたなべりょうじろう86歳。

元NHK政治部記者。当時「文芸春秋」に「赤坂太郎」で
政治評論を書いた。1字10円だった。

仙台、盛岡局勤務の後、東京の政治部へ。河野一郎を
担当。河野先生は酒 を一滴も飲めなかった。毎夜、赤坂の料亭に立ち
寄っていたが、お膳を前にお茶を飲んでいたとは。呑み助の私には想像も
できない。
外務大臣秘書官。その後、社団法人の理事長を18年間。
現在は年金生活者。メルマガ「頂門の一針」主宰者。
 
秋田県生まれ1936年1月13日。どこといって故障個所は無いから100位まで
は生きるだろう。このメルマガの届かなくなった日が私の死亡日です。

兄は81で、姉は91で死んだ。遺伝の話をすれば、 父親は60代に死んだが
母親は98まで生きた。

渡部 亮次郎

2022年06月15日

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6169号
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   2022(令和4年)年 6月15日(水)


     核なき世界は地獄を招く:シーチン”修一 2.0

         フードロスと食料安全保障:三橋貴明 

      逸脱≠ェ物静かな学者を動かす:桜井紀雄 
         
        国民党は「親米反共」であり:宮崎正弘 
                 

                 重 要 情 報
                 身 辺 雑 記

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         頂門の一針(まぐまぐ)
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核なき世界は地獄を招く
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    “シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」54/通算486 2022/6/12/日】あれもやりたい、こ
れもやりたいという性分だから毎日が慌ただしいが、6/10(金)は菩提寺
のNさんに頼まれて講演したので、すこぶる付きの忙しさだった。テーマ
は「話を聞きだす取材術」。

通常は午前中は家事、執筆、散歩、午後1時の昼食後は2時まで昼寝して
気力体力を回復させるのだが、講演は2時からなので休む間もなく、どう
にかこなして笑いもとったから75〜80点あたりかとほっとしたものの、も
う心技体はヘロヘロ、帰宅してベッドに倒れ込んで遅ればせの昼寝。「あ
と数年の寿命かなあ・・・」と何となく弱気になってしまった。

目覚めてからフェイスブックを開いて普段は触れもしないボタンを押し
たら、福岡・九州取材でお世話になっていた先輩、通称「テラさん」がナ
ント6年前に亡くなっていたことを知ってびっくりした。娘さんからの報
告だった。

<近畿日本ツーリスト・寺崎○○ 2016年11月18日:11/15 (火)朝 父、
寺崎○○が胃がんにより他界致しました。先日71歳のお誕生日を迎えたばか
りでした。本日までに通夜・葬儀を済ませましたことをご報告させていた
だきます。父の交友関係が分からず、このような形でのご報告となり申し
訳ありません。父は今ごろ、母に会える喜びに胸を躍らせていることで
しょう。

今月いっぱいは、父の携帯は解約せずにいようと思っています。何かあ
りましたら父の携帯、またはFacebookのメールにてご連絡下さい。取り急
ぎご報告まで。長女:○○>

71歳・・・今の小生と同じ、胃袋がないのも同じ、カネに執着しないの
も同じ、ひたすら夢を追うのも同じ、ノー天気・・・考えてみればテラさ
んと小生は随分似ているなあ。近畿日本ツーリスト退職後は人脈を活かし
て、福岡のおしゃれな「シーサイドももち」でトラベルジャーナル誌の九
州支局長をしていたが、出来高払いのようであまり芳しくなく、それでも
BMWで通勤していた。後に玄界灘を挟んだ韓国の仏教寺院を観光資源とし
てアピールしようと「韓の国三十三観音聖地 日本事務局」を立ち上げた
が、ビジネスというより趣味みたいだった。

ハッピーゴーラッキーな奥さん(スナックのオーナー)に飼われている
ペットとかヒモみたいな感じで、「何となくパラサイト」、それもまた小
生のような・・・定年退職すると男はそんなものか? お母ちゃんに育て
られ、最後はお母ちゃんにケアされて成仏・・・女を敵にしてはいけない
なあ、絶対に味方にしておく方がいい、「退役男は老犬の如くに振舞うべ
し」、これは結構、真実ではないか。

こんなことを考えていたら共同通信6/10「生きがい感じず=高齢者2割
 22年版白書」があった。

<内閣府の調査で、65歳以上の20%程度が「生きがいを感じていない」
と回答したことが10日分かった。政府はこうした内容を盛り込んだ2022年
版高齢社会白書を14日に閣議決定。「高齢者が満ち足りた人生を送るため
には、身近な地域での居場所や役割、友人・仲間とのつながりを持つこと
が重要だ」と指摘する。

調査は昨年12月に実施。65歳以上の2049人の回答を分析した。喜びや楽
しみといった生きがいを感じる程度を尋ねると「あまり感じていない」が
17.8%、「全く感じていない」2.7%。「十分感じている」「多少感じて
いる」は計72.3%。残りは「不明・無回答」だった>

加齢による「老人性鬱」の人が結構いるのだろう。とりあえずやるべき
ことはやったのだろうから「もういいじゃないか」という感じもするが、
生き甲斐があれば元気になるのは確かだ。子育て後の生き甲斐というのは
本来、与えられるのではなく自分で見つけるものだが、「何をするのも億
劫」となったら、そういう気力も起こらないのだろう。既に鬱病だから、
自殺しないように医者に行くしかないのではないか。

自分で病識を感じたら、家事でも遊び・運動でも学びでもボランティア
でも何かを始めると良さそうだ。

小生の場合は2001年の9.11テロで会社を畳まざるを得なくなり、2003年
春に会社整理が一段落した際は「やるべきことはやった」と心身とも疲れ
果てていた。「さて、これからどうするか、ひとまずは休息しよう」と
ほっとした途端に胃がんが発覚し、術後はさらに肝がんが疑われて、抗が
ん剤の影響で「ああ、もう俺には来年がないんだ」と気力も体力も萎え果
てていた。

そんな時に渡部亮次郎氏の「頂門の一針」を知って、やがて拙文を投稿
するようになった。2016年秋にはアル中が高じて脳ミソが壊れたものの断
酒により、今はどうにか「何となくマトモ」になってきたと思う。気力、
体力、読書力、記憶力、思考力は加齢とともに衰えてはいるけれど、まあ
日々忙しく、かつ楽しく過ごせるのは幸せなことだ。

そう言えば父は小生にまったくというほど干渉しなかったが、「国民年
金や厚生年金だけは掛けておけ」「どんな仕事でも中途半端はダメだ、手
を抜くな」とは言った。どういう訳かこの二つだけは覚えており、その訓
示は実に正論だ。

正論と言えば小生は「我にも正義、彼にも正義、戦争は正義と正義のぶ
つかり合い」としばしば書くが、大昔から歴史は「戦史」であり、勝者が
正義、正論になる。

最近お気に入りの散歩コース「緑ヶ丘霊園」でようやく「作延(さくの
べ)城址」史跡を発見できた(6月11日)。霊園を地元民は「津田山霊
園」と呼んでいるが、JR南武線津田山駅から踏切を渡れば広大な森が続い
ている。「作延城址史跡―→」の案内板はあるのだが、緑に囲まれているの
で探し出すのに30分もかかってしまった。作延城址碑にはこう書かれていた。

<多摩川の右岸に沿ってのびる多摩丘陵は、自然の要害をなし、中世の
頃鎌倉を守る外側の防衛線として点々と山城が築かれました。今日、その
伝承されるものには、小沢城、枡形城、作延城などがあり、また源氏の祈
願所で頼朝の弟、全成が院主となった威光寺(現・妙楽寺)も丘陵の一画
を占めていました。

当地は、山城を構えるのにふさわしい地形であり、「新編武蔵風土記
稿」はこの付近を作延城の跡と推定しています。なお、世間では鎌倉時代
の初期、ここから西4キロメートルの枡形山(現生田緑地)に本拠を構え
た稲毛三郎重成が築いたものと言われています>

https://sirotabi.com/10415/

この複数の山城=要塞は、鎌倉幕府(源氏、北条氏)が西からの武田勢
力、北からの上杉勢力の侵攻を迎撃するために造られたと小生は思ってい
たが、どうも違っていたようだ。

文治元年(1185年)3月24日の壇ノ浦の戦いで平氏は滅亡したことに
なっているが、その残党は西日本や九州の山中に逃れ、当初は再起を期し
ていたらしい(安藤慶一郎編著「東海 ムラの生活誌」の「落ち武者が開
いたムラ 愛知県北設楽軍郡富山村」)。頼朝による武家政権の成立過程
(1180〜1192年)では関東地方でも平家支持の残存勢力が残っていたの
で、作延城などもそれに備えた砦だったようだ。

作延城址碑を書き写していたら頭にポコンと何かが落ちてきた。何だろ
うと見たら黄色い大きな梅で、上を見たら梅の木があり、また落ちてき
た。足元には計9つあり「梅干にしてくれ」ということだろう、お土産に
もらってきた。散歩していても狩猟採集の縄文人みたいだ。

6/11の産経読書ページの「ロングセラーを読む」は「史上最大の作戦」
を取り上げていた。ノルマンディー上陸作戦(Invasion of Normandy)、
「1944年6月6日に連合軍によって行われたドイツ占領下の北西ヨーロッパ
への侵攻作戦」(WIKI)である。花房 壮記者は書評の最後にこう書いている。

「もちろん連合軍側の奇襲成功の裏では多くの犠牲者も出したが、この
上陸作戦を察知しながら陽動作戦と思い込み、初動で致命的なミスをした
ドイツ側の愚行が相殺されることはない。リーダーシップを考える上でも
示唆に富む一冊だ」

「ドイツ側の愚行」?・・・勝った方が「正義」と称賛され、負けた方
が「悪、無謀、無策、ドジ、バカ」と非難されるのは当たり前だが、産経
の記者なら冷静に「鳥の目、虫の目、魚の目」で書評した方がいいのでは
ないか。WIKIにはこうあった。

<アイゼンハワーは、大きな損害を受けることなく上陸作戦が成功した
ことについて以下のように分析した。

「オマハを除くノルマンディの全海岸で、我々が比較的軽い損害しかう
けなかったのは、主として機動力をつかった新機軸が成功したのと、奇襲
の第一波として大量の機甲部隊を上陸させたのが、上陸部隊の兵士に物心
両面にわたって、驚くような効果をあたえたからだ。機甲部隊の援助がな
かったら、奇襲部隊が上陸地点を強固に確保できたかどうか疑わしい」

この上陸作戦でもっとも損害を被ったのはドイツ軍でも連合軍でもな
く、戦場となったノルマンディの住民たちであった。上陸前空襲によっ
て、24時間以内に死んだノルマンディの住民は、D-デイ(作戦決行日)に
おけるアメリカ軍の死者の2倍以上の3,000人にも達した。そして、“ノル
マンディ解放”までにドイツ軍に殺害されたり、戦闘に巻き込まれて死亡
した市民は19,890人にも及び、他にも大量の負傷者が生じた。

これとは別に、上陸前の連合軍による準備爆撃でD-デイまでにノルマン
ディを中心として15,000人の住民が死亡し、負傷者は19,000人にも達し
た。これはノルマンディ解放までにアメリカ軍が被った戦死者数(戦死
1,465〜2,501)を遥かに超える人数であり、連合軍の空爆で死亡したフラ
ンス国民の総数は70,000人にも達し、ドイツ軍の空襲によって死亡したイ
ギリス国民の人数*を大きく上回っている>*ロンドン大空襲の民間人死
者は43,000人以上、100万人以上が家を失った。

勝者とか一方の側の見解やプロパガンダを、あたかも史実とか現実のよ
うに受け入れ拡散するというのは、できる限り正確な報道を旨とする記者
なら避けるべきだ。解釈が分かれる事柄なら「両論併記」するのがルール
ではないか。

まあ、これは概ね平時での話で、戦時になれば「戦意高揚」になりそう
だが・・・だからこそ戦争抑止力、報復力を高めなければならないという
ことだ。「核なき世界」はブレーキがない車と同じで、永遠に殺戮と破壊
の地獄になる。核武装を怠れば共産主義独裁を国是とする中露北の侵略を
招き、自由民主を良しとする世界秩序は崩壊するだろう。平和を願って非
核に努めることが、逆に戦争を招いてしまう。

熊やライオンの肉食獣と羊やシカの草食獣を同じエリアに入れたらどう
なるか・・・食われるのが嫌なら肉食獣と草食獣の間にフェンスを造り、
隔離するのが当然だ。核の脅しには核をもって抑止する。冷静になって考
えれば、それ以外にない。自らの命を敵の善意を信じて敵に託す・・・愚
の骨頂で、それを主張するのは確信犯的あるいは無知蒙昧な敵の工作員=
共産主義信者だからだろう。有権者の2割は日共、立民を支持する「我ら
の内なる敵」である。国政選挙、地方選挙で駆除すべし。

今日は徒然草みたいなブログをチョロチョロ書きながらチャリ散歩、梅
干し漬け、夕食の手巻き寿司、稲荷寿司の準備もできた。体力が戻ってき
たようで、いい一日だった



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フードロスと食料安全保障
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           三橋貴明
【近況】
三橋は子育てや健康のためという理由で、自炊が多いのですが、購入した
食材を100%使い切ることはできません。
それなりに余らせ、ディスポーザーで処分する、いわゆる「フードロス」
が出てしまうのですが、実は「食料安全保障」を考えたとき、フードロス
は望ましいのです。

などと書くと、「そんな、もったいない!」と反発する日本人が少なくな
いのでしょうが、安全保障とは「平時の余裕」です。日本のフードロスが
ゼロになると、農家は「需要ぎりぎりの生産」しかしていないことになり
ます。

天候不順や、外国からの輸入が滞ると、途端に食料危機です。別に、農業
に限らず、医療やエネルギー、防災、防衛、防犯、物流などなど、「平時
の余裕」こそが非常事態発生時に国民を救うのです。

もっとも、政府として「フードロスを推奨する」などは、
さすがにできないでしょうから、余剰農産物は「政府が買い上げる(その
後、処分する)」が正解になります。

安全保障の胆は、供給能力の維持です。日本国民がJIT(ジャストイン
タイム)方式の食材購入しかしなかった場合、食料の供給能力は確実に減
ります。
無論、企業(特に製造業)の経営戦略としては、JITは正当化されま
す。何しろ、それこそが「利益」を最大化につながるのです。とはいえ、
安全保障は「利益追求」と
対立する構造になっています。


三橋が食材を余らせたということは、三橋の損です。何しろ、購入したも
のを消費しなかった。ディスポーザーに消えた食材から、三橋は何の効用
も得ていない。とはいえ、その分、多く生産し、所得を得ることができた
農家は「助かっている」のです。結果、食料の供給能力が維持される

別に、フードロスを増やそう、と言っているわけではありません。とはい
え、安全保障とはいかなるものなのか。
フードロスについて「もったいない」といった感傷論を排除して真剣に考
えるとその本質が理解できるわけです。



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逸脱≠ェ物静かな学者を動かす
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文政権の逸脱≠ェ物静かな学者を動かす 駐日大使に尹徳敏氏 :桜井紀雄


【ソウル=桜井紀雄】韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は7日、
駐日大使に国際政治学者で元韓国国立外交院長の尹徳敏(ユン・ドンミ
ン)氏(62)を任命した。尹徳敏氏は大統領選で尹大統領の外交ブレーン
を務めた政権切っての「日本通」だ。文在寅(ムン・ジェイン)前政権
下で極度に悪化した日韓関係の修復という難題に、韓国側の現場の司令塔
として取り組むことになる。

尹徳敏氏は、事実に基づく冷静な分析と物静かな語り口で、日韓の政界や
専門家らの信頼を得てきた。文政権下で知日派駐日大使として赴任しなが
ら、北方領土をロシア領としたり、天皇陛下を「日王と呼ぼう」と主張し
たりした過去の発言で日本側の信頼を失った姜昌一(カン・チャンイル)
現大使とは対照的だ。姜氏は自己アピールに努めたものの、日本の外相と
会談すらできなかった。

尹徳敏氏は米国の大学院を修了し、慶応大で博士号を取得。日本語が堪能
で日本に幅広い人脈を持つ。北朝鮮問題での鋭い分析にも定評がある。北
朝鮮が核・ミサイル開発を加速させ、日米韓連携の立て直しが急がれる
中、適任者と判断されたとみられる。

          


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国民党は「親米反共」であり
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月10日(金曜日)
        通巻第7363号   <前日発行>
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 国民党は「親米反共」であり、「92共通認識は存在しない」 国民党の
朱立倫党首、11日間の訪米で議員等と交流、DCで講演も
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 台湾国民党主席の朱立倫(英文名=エリック・チュー)がアメリカを訪
問し、ワシントンの有力なシンクタンク「ブルッキングス研究所」で講演
した。想定外のことが起きた。反応が冷淡だったのだ。

 朱は国民党のホープ、元新北市長。前々回の総統選では蔡英文と競った。
 台湾国民党は「親美反共」(美は米国)であり、北京の言う「92年両
岸共通認識は存在しない」として馬英九時代の立場を否定した。
李登輝は「現職時代、そんな話は聞いたことがない」と明言していたが、こ
の北京の創作を、国民党は従来、否定していなかった。朱の訂正発言で、
保守から「国民党は『小民進党』になった」と辛口に批判された。

しかし、いまの台湾では外省人のカチカチの中華思想組でも「大陸反攻」
を言う人はいない。極右の作家、李傲ですら。
 朱立倫はまた台湾と中国は「話し合いを優先し、一方で軍事力の強化に
励む」とした。

 朱の訪米は11日間にわたり、DCでは講演の他、スティーブ・シャ
ボットら下院議員数名と会見し意見を交換した。米議員の関心事は台湾の
半導体にあった(台北タイムズ、6月8日)。

 国民党が台湾の執権党で、威勢を誇り、そのうえ蒋介石未亡人の宋美齢
がNYに住んでいた時代。台湾の野党は相手にもされず、台湾独立派は米
国連邦議会下院の人権にうるさいソラーズ議員らと接触を重ねた。しか
し、1996年に国民党の独裁は終わり、自由選挙に移行できたのはアメ
リカの圧力による。

 国民党は上院の有力者で、大統領選にも挑んだボブ・ドール等を強力な
台湾ロビーとしていた。「反共」といえば、米議会は納得した時代だっ
た。あれほど「大陸反攻」と言っていたスローガンを静かにおろし、国民
党は徐々に親中路線になり、連戦(李登輝政権の副総統)などは北京にオ
フィスを開設して、台湾企業の中国進出を斡旋した。基底にあるのは中華
思想だった。 

 同時期、米国の親中路線の暴走はやまず、台湾擁護派は米国内でも少数
派に転落し、メディアは中国とのビジネスを煽っていた。クリントン、オ
バマ政権では「台湾有事の際、米国の介入」を聞かれても言葉を濁し、そ
れが『曖昧戦略』である、とクリントンは公言していた。情勢は一変した。
 ▲閉鎖的だった米台関係を激変させたトランプ

 トランプが登場した。制裁関税、留学生ヴィザの見直し、スパイ摘発、
孔子学院閉鎖、ヒューストンの中国領事館閉鎖、ウォール街からの中国企
業締め出し、ファーウェイなどを公務員、軍は使用禁止、エンティティ・
リストに掲げた68社の中国企業との取引禁止など盛りだくさん、米国は
一気に反中国となったのだった。

 米国は1979年に制定した「台湾関係法」(米国は台湾へ武器供与を
続ける)に基づき、トランプ政権はF16ジェット戦闘機など、ハイテク
兵器の台湾供与を加速させた。
あまつさえ台北の「大使館」は海兵隊が警備し、そのうえ米軍が台湾軍を特
訓していた事実も公表した。

そして「台湾旅行法」の制定に拠って、米国議会議員、閣僚の台湾訪問が
ブームとなり、極めつけがポンペオ前国務長官の訪台だった。台湾は歓迎
一色、中国は露骨な不快感を表明したが、米国はせせら笑っていた。

 カーターの米中国交回復以来の、親中路線に席巻されていたワシントン
の風向きが変わると、国民党も変身した。
 蔡英文、?清徳(副総統)が訪米するとアメリカ議会は超党派で歓迎
し、ペロシまでが親台湾派を代弁するほどに空気が変わった。
 この情勢変化に国民党が対応した、ということだろう。
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★読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声★
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(読者の声1)現職の自衛官が台北の、事実上の駐台湾日本大使館(日本
台湾交流協会)に駐在することになるとメディアが伝えて居ます。
 日本と台湾が安全保障で情報共有の時代になり、これって本当に親中派
の岸田政権かいなと思います。
  (DH生、川崎市麻生区)

(宮崎正弘のコメント)人民日報系の『環球時報』(6月8日付け、英文
版)が、面白い記事を書いています。
「台湾独立派の早川友久氏が、台湾の日本台湾交流協会に「特別調査官」
として赴任するらしい。早川は李登輝の日本人秘書としてつかえ、その前
に日本で金美齢事務所のスタッフだった。ほとんど台湾独立派に近い人物
を日本の台湾関係の要に配置することはいかがなのか、という論調です。
独占記事と銘打たれた同記事には李登輝総統に耳打ちする早川氏の写真ま
で配されています。
https://www.globaltimes.cn/page/202206/1267610.shtml

(読者の声2)「また判明した韓国のウソ」と題して黄文雄氏の寄稿があ
ります。
 「慰安婦合意で文在寅政権が隠していた真実
2015年に締結されるもその後韓国側の一方的な主張で破棄された日韓慰安
婦合意を巡り、日本の正当性を証明する内部文書を公表した尹錫悦(ユ
ン・ソンニョル)
政権。日韓関係の改善に前向きの姿勢を見せる尹大統領 との間に、慰安
婦問題の解決を見ることはできるのでしょうか。今回のメ ルマガ『黄文
雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』 では台湾出
身の評論家・黄文雄さんが、尹政権がこのタイミングで文書を 出してき
た理由を考察するとともに、韓国市民の反応を紹介。さらに慰安 婦問題
の収束に関して懐疑的な見方を示し、その理由を述べています。
日韓関係が進展しそうなときこそ警戒を怠るな

● 慰安婦合意、支援団体と事前協議 韓国外務省の内部文書で判明
 
 日韓関係を最悪にした文在寅政権の嘘がまたひとつ暴かれました。2015
年 の日韓慰安婦合意後、当時はまだ野党だった文在寅氏は、「被害者の
意見 が反映されていない」と主張し、大統領就任後には「重大な欠陥が
確認さ れた」などという理由で合意を事実上無効化し、日韓合意により
設立され た「和解・癒やし財団を解散しました。
 ところが、韓国外務省は5月26日、2015年の日韓合意に際して、慰安婦
支 援団体代表と4回にわたり協議し、合意内容もきちんと伝えていたこと
を 記した面談記録文書を公開しました。
 2015年の合意時点では、合意撤回派は「慰安婦やその支援団体にも知ら
さ れていなかった」と主張していましたが、2020年、慰安婦支援団体の
韓国 挺身隊問題対策協議会=挺対協(現在は正義連に改称)のトップで
ある尹 美香氏には事前に知らされていたことが判明します。
 尹美香氏は、この日韓慰安婦合意時に、「被害者や支援団体は何も知ら
さ れていない」と主張し、合意破棄を訴えて名を売り、2020年には国会
議員 にも当選します。しかし同年、実際には合意内容が事前に知らされ
ていた ことが判明します。
 尹美香氏はこれに対して、「意見徴収ではなく、あくまで一方的な通告
だった」と反論していたわけですが、今回の外務省の発表で、合意内容に
ついても協議しており、「何も聞かれなかった、一方的な通告だった」と
いう証言は嘘だったことが判明したのです。
 尹美香氏はこの他にも、ソウル市からの支援金の不正請求や、不正会
計、 寄付金などのピンハネなどさまざまな疑惑を慰安婦からも告発され
ていま す。また、尹美香氏は北朝鮮を何度も訪問して対北事業を行うな
ど、親北 ぶりが知られています。
 さすがに韓国国内でも、疑惑まみれの尹美香氏に対して、「偽善の偽り
は これだけなのか」と批判の声が上がっています。

● 韓日慰安婦合意の内容を知っていたのに伏せた尹美香、偽善の飾りはこ
れだけなのか

そもそも、このようなやりとりの記録を、文在寅前政権がまったく把握し
ていなかったはずはありません。真実を知っていた上で、日韓慰安婦合意
の事実上の破棄に持ち込んだと考えるのが普通でしょう。親北派である文
在寅と慰安婦支援団体の「親しい関係」が透けて見えます。


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重 要 情 報
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◎2020年の世界の衛生用紙:衛生用紙は成長する品種だった:前田正晶


印刷(紙)媒体がICT化の急速な進歩と発展の波に圧されて伸び悩んでい
ることにつれて、印刷用紙を中心にして紙類の需要が低迷している。その
不振の中にあって、衛生用紙だけが全世界的に成長が続いている。この現
象は発展途上国の生活様式が近代化されるのに伴って、衛生用紙の需要も
伸びてきている事からも説明出来る。日本製紙連合会の定義に従えば、衛
生用紙とはテイシュペーパー、トイレットペーパー、タオルペーパーが主
たる3品目である。

この辺りをアメリカの調査機関RISIが発表した“Annual Review of
Global Pulp and Paper Statistics”が国別と地域別に世界の衛生用紙の
概観を解説していたので、それに基づいて振り返ってみようと思う。

国別の生産量:紙・板紙生産量世界第1位の中国がここでも第1位

2020年における全世界の生産量は42,960,000トンで、対前年比で+6.1%
となっており、上位20ヶ国では+6.4%だった。毎年のように生産量が低
下し続けている新聞用紙などと比較すれば、確かに高度成長品種であると
解る。

次に生産量での世界の上位20ヶ国を挙げていこう。単位は000トンであ
る。第1位は中国で11,298トン。対前年比+8.6%と高い。2位はアメリカ
の8,972トンで対前年比+7.0%。3位は日本の1,836トンで、対前年
比+0.3%は上位10ヶ国内では群を抜いて低かった。4位はイタリアの
1,745トンで対前年比+7.3%。5位はドイツの1,526トンで対前年
比+2.0%。6位にはブラジルが入り1,447トンで対前年比+4.8%。7位は
メキシコの1,430トンの対前年比+15.3%。8位はインドネシアの1,380ト
ンで対前年比+7.4%。9位はトルコの944トンで対前年比+4.0%。10位に
はフランスが来て832トンで対前年比+1.8%だった。

以下、11位がポーランド、12位がスペイン、13位がロシア、14位が英国
で対前年比△2.6%と初めて先進国でマイナスを記録、15位がカナダで対前
年比△0.3%、16位が韓国、17位がアルゼンチンで△2.1%、18位はスウェー
デン、19位はコロンビア、20位が南アフリカとなっていた。

人口1人当たりの消費量:生産量最大の中国は64位

ここが、私が個人的に最も関心がある数字なのだ。例えば、生産量で世界
第1位の中国は上位20ヶ国には登場しないが、香港は2位に顔を出している
辺りが興味深いのだ。ここでの単位はkgである。

第1位はアメリカで29.02、第2位が香港で24.41、3位はカナダの22.84、
4位はバーミューダの22.72、5位はマカオの21.16、6位はオーストリアの
20.88、7位はバーレーンの20.60、8位はスウェーデンの20.39、9位はベル
ギーの20.05、10位はノルウェーの19.94。ここまででお気付きの方がおら
れると思うが、生産量で第3位に入った我が国が登場していなかったのだ。

以下11位はドイツ、トリニダード・ドバゴ、スイス、イスラエル、デン
マーク、フィンランド、アイルランド、オーストラリア、クウエート、英
国で20ヶ国が終わるが、我が国は出てこなかった。21位はスロベニア、ア
イスランド、ギリシャ、オランダ、25位がポルトガルで表が終わっていた。

日本は16.30kgで27位と別表に出ていた。因みに、韓国が39位、台湾が
48位、シンガポールが49位、生産量では1位だった中国は7.35kgで64位
だった。アジアの諸国は生活水準の向上未だしというところか。我が国の
27位も少し残念である。
参考資料:紙業タイムス社刊 Future誌 22年6月13日号



◎天皇陛下と言ふ言霊:北村維康

(1)それは今から年45ほど前の出来事だった。2月11日の紀元節 を前
に、日の丸行進のポスターを、我が盟友のYさんは、深夜、町中で 貼って
ゐた。そこへ警察のパトカーが通りかかった。「君たち、それ駄目 なん
だけどなあ」それに対してYさんの言った事は:

「俺たちは天皇陛下の為にやってゐるんだ!」
すると警官たちは爆笑し、行ってしまった。

(2)次は本日の事である。私は、とある駅前の団地で、ある参議院選
挙に立候補する予定の人のチラシを、ポスト配布してゐた。そこへ、ポス
トの持ち主が来て蓋を開け、そのチラシを私に返した。私は言った。
「有難うございます私は天皇陛下の為にやってゐるんです」その一言で、
その場の雰囲気は和らいだ。その人はなにか言って、笑って 去って行った。

(3)三島由紀夫は、かう言って嘆いた。
「などてすめろぎはひととなりたまひしか。」(なぜ、天皇陛下は人間宣
言などいふことをなさったのか?)

(4)結論
天皇陛下は、神である。尤も、生長の家式に言ふと、人間は皆神の子であ
る。だがすべての人間の中で、最も神様に近いお方、それは天皇陛下であ
らせられるのである。

2022年06月14日

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6168号
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   2022(令和4年)年 6月14日(火)

     
  「国防生産法」でウイグル弾圧を許すな:有本香

     本当の戦況とロシアの勝利条件:高島康司
         
   「ウクライナ支援」の欧米に疲労感:宮崎正弘 
                 
  陰謀もなければ、スペクターもいない:三橋貴明


               
                 重 要 情 報
                 身 辺 雑 記

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「国防生産法」でウイグル弾圧を許すな 
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【有本香の以読制毒】日本版「国防生産法」でウイグル弾圧を許すな ま
さに“デジャビュ”自民、公明両党のぬるさに呆れる「対中非難決議」自由
投票に切り替えよ 

まさにデジャビュ(既視感)。

ウイグル迫害に関する参院での「対中非難決議」に、公明党が難色を示し
ているという件だ。昨年の同じ6月、通常国会の会期末ギリギリに、衆院
が「対中非難決議」を断念した、あの光景の再現のようである。

習近平国家主席習近平国家主席

参院の公明党は棄権すればいいではないか。自民党の親中派議員も同様
だ。法律案の採決ではないのだから、党議拘束などあえて外して、議員一
人一人の人権に対する見識と覚悟を見せるよい機会と思える。

私たち有権者としては、7月の参院選(6月22日公示、7月10日投開票の予
定)での投票の参考にもなるから、ぜひとも参院の自由投票で会期末まで
に「対中人権非難決議」をやってほしい。

ただし、ウイグル弾圧の実態を示す新たな内部の文書が公表されたいま、
今年2月の衆院でのあの「なんちゃって非難決議」の文面の使い回しでは
ダメだ。強い非難の文面を見たいものである。

ところで、昨年6月の衆院では、立憲民主党と共産党を含む全野党が、予
想外にも非難声明採択(賛成)で足並みをそろえる一方、自民、公明両与
党が足を引っ張るかたちで決議ができなかったことも忘れてはならない。

このときの自民党幹部と起案議員らの密室でのやり取りを暴露した筆者の
本コラム記事(2021年6月17日発行紙面)が、当時の「自民党幹事
長室」を怒らせたらしく、しかし、その割には、厳重抗議とも読み取れな
い「猫パンチ」的な「書面」が届く一幕もあった。

この顚末(てんまつ)に興味ある方はネットのアーカイブでお読みいただ
ければ幸いだが、一年がたち、参院へ舞台を移しても、自民、公明両党の
本件への取り組みのぬるさは全然変わっておらず、あきれている。

「猫パンチ」書面の顛末はアーカイブでどうぞ

うんざりしながら外へ目を転じると、米国が画期的な策を打っていた。

ジョー・バイデン米大統領が6日、東南アジア4カ国から輸入する太陽光
パネルの関税を2年間免除すると発表したのである。そのココロは、中国
産の太陽光パネルの締め出しだ。

近年、先進諸国が気候変動対策を重視する流れのなかで、中国は太陽光パ
ネルの世界市場で約8割のシェアを持ってきた。そのうちの6割近くが新疆
ウイグル自治区で生産されている。つまり世界の太陽光パネルの半数近く
がウイグル人の労働による産物である疑いが排除できない現状だ

昨年、「ウイグル強制労働禁止法」を制定した米国は、こうしたジェノサ
イドの産物を自国に入れないと決断したのである。そのため、東南アジア
からの安い輸入品の活用を促進し、同時に、大統領権限で自国の民間企業
に特定製品の増産を命じることができる「国防生産法」を発動したという
わけだ。

具体的な関税の免除対象国は、カンボジア、マレーシア、タイ、ベトナ
ム。3月には米商務省が、中国メーカーが高関税を避けるため、この4カ国
に生産拠点を移して対米貿易を行っているか否かの調査を開始した。結果
次第では、4カ国からの輸入品にも高関税を課す可能性があるという

米国の「国防生産法」は、1950年に制定された古い法律だが、新型コ
ロナウイルスが猛威を振るった2020年に、当時のドナルド・トランプ
大統領が同法の発動を示唆したことは記憶に新しい。人工呼吸器や医療用
マスク、手袋などを生産する民間企業に増産を要請すると宣言した。

政権が代わっても、中国の人権侵害に対する米国の厳しい姿勢は変わらな
いのだが、同時に、この策の別の意図をも勘繰っておく必要がありそうだ。

中国製パネルを締め出せば、一時的にでも米国の太陽光発電業者が自国へ
の投資を控えると考えられる。これにより、グリーン投資ブームを静かに
収束させる狙いもあるのではないか。

つまり、表向きは「人権」への厳しい姿勢と見せつつ、エネルギー政策を
現実的な方向へ転換させようとしているとも見られるのだ。

同じことがなぜ、日本にできないのか。政治のダイナミズムを失った日本
は果たして、10年後の世界に生き残っていられるのか。その切迫感を
もって参院選を考えるべきだろう。

■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生
まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国
際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に
『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬
舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国
紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。
著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の
真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本
史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
  松本市 久保田 康文 

夕刊フジ【zakzak】ニュース採録

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本当の戦況とロシアの勝利条件
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         高島康司


ウクライナの敗色濃厚?欧米メディアは掌返し、日本では報道されない本
当の戦況とロシアの勝利条件

ウクライナ軍が敗退している実態について解説したい。日本ではほとんど
報道されない事実だ。「ニューヨークタイムス」や「ワシントンポスト」
のような大手主要紙もウクライナの軍事的な勝利が困難だとの記事を書く
ようになっている。(『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』
高島康司)

※毎週土曜日or日曜日16:00からLIVE配信予定「私たちの未来がどうなるか
考える!メルマガ内容の深堀りと視聴者からの質問に答えるQ&A」世界中
から情報を収集、分析し、激変する私たちの未来を鋭く予測する『ヤスの
備忘録』でおなじみ、ヤスこと高島康司さんのライブ配信が大人気。世界
の未来を、政治経済の裏表だけでなく、歴史、予言、AI、陰謀、スピリ
チュアルなどあらゆる角度から見通します。視聴方法はこちらから。
敗退するウクライナ軍
ロシア軍はウクライナ東部で攻勢に出ている。6月1日、東部ルガンスク州
の要衝セベロドネツクの当局は、「市の約70%をロシア軍が掌握した」と
明らかにした。同市はルガンスク州の最後の拠点とされ、ウクライナ軍は
劣勢に立たされている。市街戦も起きており、民間人の退避が難しくなっ
ているもようだ。

ロシアはルガンスク州と東部ドネツク州を合わせたドンバス地方の制圧に
戦力を集中させている。31日、ロシアの「タス通信」は、親ロシア派勢力
トップが「現在の主な目標はセベロドネツクと隣接するリシチャンスクの
解放だ」と語ったと報じた。両市が制圧されれば、ルガンスク州全域がロ
シア軍の支配下となる。

また、ロシアが全域を掌握したと主張して支配の既成事実化を進める南部
ヘルソン州について、アメリカのシンクタンクは、ウクライナ軍がヘルソ
ン州とミコライウ州の州境の近くで限定的に反撃に成功したと分析している。

31日、イギリス国防省は、「ロシア軍が狭い地域に兵力と砲撃を集中させ
ることで、作戦初期よりも大きな局所的成功を収めた」とする分析を公表
した。一方で、ロシアがルガンスクとドネツク両州を占領するには「ドネ
ツク州の都市、クラマトルスクや幹線道路などで、さらに困難な作戦目標
を実行する必要がある」とも指摘した。

一方、戦況を細かく分析している複数の軍事アナリストは、イギリス国防
省の分析よりも、戦況は明らかにロシア軍に有利に展開しているとしている。

ロシアが早期に掌握した南部のヘルソン州では、ウクライナ軍は領土の一
部奪還を試みて反撃したが、ロシア軍の反撃に会い成功しなかった。これ
は東北部のハリキューでも同じだ。欧米のメディアではウクライナ軍によ
る反撃と奪還が報じられているが、現実はそうではないようだ。ロシア軍
はハリキューを以前として占拠している。

さらに東部ルガンスク州の要衝セベロドネツクだが、ロシア軍の掌握が進
んでおり、ここを守っていたウクライナ軍は敗走している。敗走するウク
ライナ軍をロシア軍が攻撃しているもようだ。また、ルガンスクのリーマ
ンがロシア軍に陥落した。この都市は、さらに西にあるスリャビアンスク
とクロマトロスクという人口密集地に向かう中継地点にある。ロシア軍は
ここを拠点にこの2つの都市の攻略を行うようだ。

ウクライナ兵の状況
日本を含む欧米の主要メディアでは依然としてウクライナ軍の反撃に期待
をして、最終的にはウクライナの勝利に終わるとの期待感が強いようだ
が、ウクライナ軍の現場の兵士の状況を見ると、とてもそのような期待を
持てる情勢ではないことが分かる。

5月26日、アメリカの大手紙、「ワシントンポスト」は「東部のウクライナ
義勇軍は見捨てられたと感じる」という題名の衝撃的な記事を掲載した。
記者が東部ドンバスの前線に赴き、ウクライナ軍兵士を取材した非常に長
い記事だ。この記事には、ウクライナ軍兵士の悲惨な状況が描かれている。

取材したのは、東部ルガンスクの最前線で戦っている民間民兵組織、「領
土防衛隊」の一部隊だ。「領土防衛隊」は、ロシア軍の侵攻後に発足し
た。彼らは、東部の重要な前線でロシア軍が大砲やグラッドロケットで攻
撃するなか、塹壕の中に閉じこもり、一日一個のジャガイモで生活してい
るという。そして、多勢に無勢、訓練も受けておらず、軽火器しか持って
いないウクライナ軍は、砲撃が終わること、そして自分たちの戦車がロシ
ア軍を標的にするのをやめることを祈っているという。

取材した部隊の中隊長によると、「ロシア軍はすでに我々の居場所を知っ
ていて、ウクライナの戦車が我々の側から撃ってくると、我々の位置がバ
レてしまう。そして、銃や迫撃砲など、あらゆる武器で反撃してくる。生
き残るために祈るしかない」という。3カ月前には120人ほどいたこの中隊
は死傷者や脱走者のために54人にまで減少している。

中隊の隊員の一人は、「指揮官は何の責任も取らず、手柄を立てるだけ。
何の支援もないんだ。これ以上我慢できない」という。こう発言した兵士
は、中隊のメンバーとともに前線から離脱して地元のホテルに引きこもっ
た。そこで彼らは、軍法会議と軍事刑務所に入る可能性があることを承知
の上で、「ワシントンポスト」の取材に応じた。

彼らによれば、ここ数週間、状況はさらに悪化しているという。砲撃で2
日間も補給路が絶たれたとき、彼らは1日1個のジャガイモでやりくりする
ことを余儀なくされた。そして、昼夜を問わず、森に掘られた塹壕や、廃
屋の地下室で過ごしている。「水もない、何もない」という。一日おきに
自分が運んでくる水だけしかない。

また、装備も貧弱だし、訓練も十分ではない。ライフルと手りゅう弾のほ
か、与えられた武器は、装備の整ったロシア軍に対抗するためのロケット
弾一握りだけである。そして、そのロケット弾の使い方は誰も教えてくれ
なかったという。

一方ロシア軍は、戦車、歩兵戦闘車、グラッドロケットなどの大砲を配備
している。地上部隊や歩兵車両で森に侵入しようとすれば、簡単に「殺せ
る」距離まで近づくことができるという。そして、「重火器が相手だと、
何もできない」とこの兵士は言った。
          

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陰謀もなければ、スペクターもいない
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               三橋貴明

水道橋博士登場!なぜ出馬を決意?
大阪の松井市長に「何」をされたのか
[三橋TV第557回]
水道橋博士・三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/yAstd2kJkUc


財務省を批判すると「実は背後にDSがいる
DSが正確に何を意味しているのか、今も知りませんが)」「アメリカや
国際金融資本の圧力があるんだ」

「政治家が悪いのに、財務省に責任転嫁するのは陰謀論だ」などと言われ
るのですが、アホか。
陰謀もなければ、スペクターもいない。陰謀っていうのは「隠れて」やる
んでしょ。あいつらは、隠れていない。


『「骨太の方針」めぐり不満噴出 「財務省が姑息な手段で方針ゆがめ
ようとした…油断も隙もない」 積極財派・西田昌司参院議員が激白自民党
内で、財務省への不満が噴出している。7日に閣議決定した経済財政運営
の指針「骨太の方針」をめぐり、党内議論で「積極財政派」と「財政再建
派」が対立していたが、財務省が巧妙な仕掛けを忍ばせていたのだ。積極
財政を掲げる「財政政策検討本部」の本部長を務める西田昌司参院議員が
激白した。

「財務省が『姑息な手段』で方針をゆがめようとした」
「最終段階で『骨太方針2021に基づき経済・財政一体改革を着実に推進す
る』という一文が加わったことが混乱の原因だ」西田氏は語った。

日本を取り巻く安全保障環境や経済情勢の激変を受け、
骨太の方針では「2025年度の基礎的財政収支(プライマリーバラン
ス=PB)黒字化目標を堅持」という文言を、従来通りに明記するかが焦
点だった。

岸田文雄首相直轄で、麻生太郎副総裁が最高顧問を務める「財政健全化推
進本部」側は、目標堅持を主張。

高市早苗政調会長直轄で、安倍晋三元首相が最高顧問の
「財政政策検討本部」側は、記述阻止を主張した。

安倍、麻生両氏は、推進本部本部長の額賀福志郎氏や、
検討本部本部長の西田氏を交えて調整を重ね、目標堅持は盛り込まない方
向だった。ところが、最終段階で、
西田氏が指摘した一文が追加された。事実上、黒字化目標堅持を継続し、
当初予算が抑制されるため、自民党政調全体会議は紛糾した。(後略)

昨年の矢野論文以降の騒動や、今回の骨太の方針を巡る政争で分かったで
しょ。DSもいれば、陰謀もあるんだろうけど、日本の緊縮財政の主犯は
財務省です。

そもそも、財務省の緊縮路線は近年、始まったわけではなく、明治時代か
らの伝統です。

西南戦争によるインフレを抑制するため、バリバリに「貨幣のプール論」
に染まっていた松方大蔵大臣(当時)が
紙幣償却、緊縮財政を強行し日本経済はデフレ化しました

その後も、大蔵省は基本的には「緊縮財政」を推進するために政治力を
使ってきました。「いや、財務省設置法に
「健全な財政の確保」という文言がある。財務官僚は、法律に従っている
だけだ」と、言いたくなった方がいるかもしれません。真相を知ってくだ
さい。

確かに、財務省設置法には「財務省は、健全な財政の確保
(中略)を図ることを任務とする」との記述があります。
それでは、果たして、誰が「健全な財政の確保」を付け加えたのでしょう
か。財務省は中央省庁等改革基本法を根拠法として、2001年1月6日に大
蔵省が改編される形で発足しました。中央省庁等改革基本法は1997年12月
3日の行政改革会議の最終報告の趣旨に則り制定されたものです。

行政改革会議は、96年11月21日から98年6月30日まで
総理府に設置された会議です。目的は、中央省庁の再編。
行政改革会議の資料を見ると、97年5月14日、21日に
大蔵省が提出した資料の中に、以下の記述があるのです。

「(1)財政構造改革 財政構造の改革は、行政のスリム化・効率化を推
進するという観点では、行政改革と方向性を同じくするものと考える。現
在、我が国財政は主要先進国中最悪といえる状況となっており、高齢化社
会の下で現在の財政構造を放置し、財政赤字の拡大を招けば、国民経済自
体の破綻を招く可能性が高い。

今後の高齢化の一層の進展を見据え、21世紀の活力ある豊かな国民生活を
実現するとともに、次世代に対する責任を果たすために、財政健全化目標
を定めるとともに、徹底した歳出全体の見直しを行うなど、財政構造改革
を強力に推進しているところである」

何のことはない。財務省設置法に「健全な財政の確保」を
追加するべく働きかけたのは、大蔵省自身なのですよ。
大蔵省は、橋本政権が推進する行政改革を「利用」し、
新生財務省の任務に「財政健全化」を加えたのです。

現在の財務省が「プライマリーバランス黒字化」などと、
デフレを悪化させる緊縮財政路線を突き進んでいるのは、
法律に「健全な財政の確保」とあるためではありません。
元々、大蔵省時代から官僚たちは財政均衡主義を省是としており、継続的
に緊縮財政を推進することが可能なように、法律に「健全な財政の確保」
を書いたというのが真相なのです。

何しろ、そちらの方が「予算の査定」という強大な権力を使い、自分たち
を高みに押し上げられる。「貨幣のプール論」の呪縛が解かれ、「実は、
日本政府はインフレ率が許す限り、支出して構わない」という真相が知れ
渡ってしまうと、財務省は単なる会計係となります。そして、本来はそれ
で良いわけです。

というわけで、自分たちの「権力」を守るため、財務省内では「緊縮にど
れだけ貢献したか?」という査定が続けられています。財務省内で出世す
るには、緊縮財政のために汗をかくしかない。この狂った構造を打開する
ためには、政治が動くしかない。

ところが、そんなことは百も承知な財務官僚たちは、政治家に「ご説明」
という名の洗脳を繰り返し、自分たちの価値観を押し付ける。国税庁とい
う「警察力」を持ち、マスコミは財政研究会(記者クラブ)を用いてコン
トロール。
圧倒的な情報力で、気に入らない政治家に対してはスキャンダル攻撃。逆
に、財務省に迎合すれば、出世できる。

この雁字搦めの構造が、昨年の矢野論文以降、壊れつつある。問題を解決
させたくないならば、問題に気付かせないのが一番なんだよ、矢野君。矢
野論文、その後の財政政策検討本部発足、そしてPB黒字化目標を巡る
政争を通じ、「あと少し」のところまでは来ました。

あとは、野党です。野党サイドにも、現在の「財務省主権国家」の異様性
を、明確に理解させなければならない。
わたくしのお仕事ですね。


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「ウクライナ支援」の欧米に疲労感
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☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆☆◇◆◇☆◆◇◆☆◇
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月9日(木曜日)
        通巻第7362号
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「ウクライナ支援」の欧米に疲労感。「停戦交渉を急げ」論が急拡大「ハ
イマース供与は停戦を遅らせ泥沼化させるだけだ」と軍専門筋も
***************************

 つい半月前、ダボス会議は『ウクライナ一色』だった。5月23日には
オンラインでゼレンスキー大統領が登場し、対ロ制裁の強化を訴えた。ま
た復興には5000億ドルが必要だと経済支援の拡大も抜け目なく要請した。

 この会議でのハイライトはキッシンジャー元国務長官と極左・ジョージ
ソロスとの鋭角的な対立だった。停戦をいそげと秩序再建を説く前者に対
し、ソロスは「ロシアは信用できない。停戦など実現不可能だ」とした。

 バイデン政権はウクライナへの武器供与を増大させ、M42「ハイマー
ス」の供与を決めた。実戦配備は六月末になる。ロシアは「火に油を注
ぐ」とし、「米とウクライナの『強力な、信頼できる約束』があり、ハイ
マースをウクライナはロシア領内に撃ち込まない」(ブリンケン国務長
官)と米国はいうが、「約束は守られたためしがない」(ドミトリー・ペ
スコフ大統領府スポークスマン)と反論した。プーチンは「新しい攻撃に
転じる」と西側の関与に反発した。

 「ハイマース供与は死者を増やすだけで、大局には影響しないだろう」
と米国のINF検査官を務めたスコット・リッターが言う(RT、6月7
日)。ハイマースは70キロの射程があり、長距離ロケット弾を装備すれば
300キロを飛翔できるからロシア領内の拠点ベルグロード攻撃に使える。
米国は6月1日にハイマース供与を決めたが、長距離ロケットは供与しない
方針だ。

 ウクライナ軍が予想外に強く二日間で落とする筈だったキエフを防御し
たばかりか、ロシア軍を敗退させたのは英米が供与したジュリンとスティ
ンガー・ミサイルの威力だった。

 この携行ミサイルの特訓のため、米軍はウクライナ兵をドイツの
NATO基地へ招き、徹底的に教え込んだうえ、およそ150名の米軍顧問
団が現場戦線で指導していた。またロシア軍の動向情報を提供したため、
ウクライナは有利だったのである。

 通信網がロシアによって途絶すると、すかさずイーロン・マスクが「ス
ペースX」のスターリンクを提供した。欧米各紙は、このスターリンクを
中国が打ち落とす可能性に言及している。

 155ミリ榴弾砲(M777)も北部と東部戦線に投入され、威力を発揮した
が、これも米軍がドイツのNATO基地でウクライナ兵と特訓したのだ。
つまりウクライナ軍は事実上、準NATO軍として機能していると言える
だろう。
 侵攻以来、西側の論調はロシア軍の残虐ばかりを批判し、ロシアの言い
分に聞く耳を持たないが、ウクライナでも大本営発表とメディアの統制が
進んでおり、トルストイの『戦争と平和』は発禁処分となった。ロシア人
が平和を望むはずはないというわけだ。

 ▲ウクライナ支援に疲労感が拡がる欧米

 欧州の対応をみるとしゃかりきの応援団は英国。なにしろ国会議員の
バッジは左半分が英国旗、右はウクライナ国旗である。
 ジョンソン首相が強烈に支援旗を振り、自らもキエフへ乗り込んだが、
演出過多。保守党内からも「パーティゲート疑惑」でジョンソン辞任要求
が四割に達していた。英国民の感情はウクライナ支援への疲労感である。
 ジョンソン罷免の不信任案は否決されたものの指導力は半ば失われてい
る。すなわちジョンソン政権はレイムダック入りしている。

 フランスはマクロンが嘗てのサルコジ外交をまねて、モスクワを二往復
したが、プーチンから「廊下鳶」扱いされた。マクロンは『プーチンに恥
をかかせてはいけない』とも発言したためウクライナ外務省から顰蹙を
買った。
ロシアの言い分はドネツクとルガンスクで、親露住民が1万4000人虐殺さ
れたため、住民を保護する『特別軍事作戦だ』としており、ロシア国民の
七割近くは、このプーチンの主張を是としている。「ドンバス地区の帰属
は住民投票で決めるとした『ミンスク合意』「を守らなかったのはウクラ
イナ側だ」とロシアは主張している。
ロシア軍は6月8日までにウクライナ全土の二割を掌握したことはゼレン
スキー大統領も認めた。

 プーチンに「西側の陰謀」とささやき続けているのは安全保障会議書記
のニコライ・パトルシェフ(上級大将)だ。パトルシェフは『レニング
ラード派』であり、エリツィン大統領のときに首相を務めたプーチンと五
十年の交友があり、プーチンの後釜としてFSB長官も務めた。「ウクラ
イナ軍はナチ」『背後に西側の陰謀』「ネオナチとネオコンが共同」などと
プーチンに陰謀論を吹き込んだ。パトルシェフ自身も大富豪であり、政権
への影響力が強いが、すでに71歳で、シロビキの長老でもある。

 ドイツは社民党と緑の党の左翼連立だが、突然変異的にウクライナへ武
器支援、防衛費をGDPの二倍にするとした。ところが、ドイツ兵は使い
物にならずウクライナへ供与した武器は錆があって使えなかったとする報
告がある。
 あれほど親露外交を進めたメルケル前首相は、現在、回想録を執筆中と
かで、ロシアのウクライナ侵攻開始からずっと沈黙してきた。ようやく口
を開き「ロシアの侵攻は擁護できない。ウクライナと連帯する」と発言した。

 米国はバイデンに一貫した戦略がなく、プーチンを「人殺し」と言った
り「台湾を軍事的に介入する」としたり、思いつきでIPEFを獅子吼
し、400億ドルものウクライナ支援予算を可決した。
ところが、バイデンの支持率は逆に急降下、36%しかなく、中間選挙での
民主党の惨敗が見えている。まして国内の銃乱射、治安悪化、猛烈インフ
レで、米国民の関心事はウクライナにはない。

 バイデンは自由のために徹底的に戦えと鼓舞し、「プーチンを権力の座
に居座らせてはいけない」と豪語していたが、だんだんと語気を緩め
『プーチン氏を追放する気はない。領土の一ミリたりとも譲歩するな等と
ゼレンスキー大統領には言っていない」と従来の発言をひっくりかえした
 息子のハンター・バイデンがウクライナと癒着して法外な顧問料をせし
めていたほか、証拠として押収されているハンターのPCから、数々の疑
惑が取り沙汰されており、また直近では『ニューヨーク・ポスト』に、ハ
ンターが売春婦と銃を振り回している写真が露出し、結局、トランプのロ
シアゲートをでっちあげたのは、こうしたスキャンダルから目を逸らす煙
幕戦術だった。

トランプ政権の誕生を予測していなかったオバマ、ヒラリー、バイデン等
はCIA、FBIにトランプ政策の邪魔立てを画策し、ともかくトランプ
をウクライナから遠ざけようとしたのではなかったのか。


 ▲アゾフ連隊はどうなったのか?

 マリオポルで降伏したアゾフ連隊はおよそ1700名の兵士等はロシア
へ連行された。どのように扱われるか、あるいは人質交換でウクライナに
戻れるか。
 しかしアゾフ連隊が壊滅したとき、ゼレンスキー大統領は悲しみの顔を
していなかった。ずばり言うとアゾフ連隊を見放していた。なぜならアゾ
フ連隊はウクライナ政府の統率から離れた独立愚連隊のような軍事組織で
2014年に創設され、ナショナリズムの強い志願兵から成立していた。
ようやく国家防衛隊に組み込まれたが、統合的な組織ではなく、ゼレンス
キー大統領にとっては煙たい、あるいは邪魔な軍ではなかったか。

またアイダール大隊、右派セクター、ドンバス大隊なども、軍事作戦でロ
シアとの激戦を展開しているといわれるが、成果はきこえてこない。

 ▲チェチェン部隊、ワグネル軍は、どこで何をしているのか
 この戦争は事実上の米国vsロシアとの代理戦争で有り、「ウクライナ
はタンポン(緩衝器)だ」とはダンコースの発言だ。ヘインズ米国家情報
長官は、「プーチン大統領が、事実上NATOが介入していると認識し、
かつウクライナ軍に負けそうだと認識すると、核兵器を使う恐れがある」
と議会証言している。

 他方、ロシアの凶暴なチェチャエン部隊の「活躍」は知られるが、傭兵
のワグネル部隊の動向をつかんでいない。チェチェン部隊では司令官が死
亡したと報じられている。

 「米国はワグネル部隊に具体的対応をしてきていない」(チボール・ナ
ギー元アフリカ担当米国務次官補)。ワグネル部隊は不良少年あがりで
プーチンのコック、プリコジンが胴元とされる。プーチンの暗黙の下、中
東とアフリカで展開、存在が明らかなのはリビア、マリ、そしてシリアだ
が、クレムリンは表向き『ワグネル部隊とは無関係』としており、報酬も
金で支払われているらしい。

 イスラエルは、仲介役を果たそうとしたが、プーチンのユダヤ人不信感
によって相手にされず、そればかりかベネット連立政権は風前の灯火、明
日選挙となればリクード主体の連立が復活し、ネタニヤフが返り咲くシナ
リオが広く語られている。
ましてプーチンを離れたオルガルヒが次々とテルアビブへ逃げ込んでいる。

 こうみてくると停戦交渉のポジションを得そうな可能性があるのは、鵺
的な言動が目立つエルドアン(トルコ大統領)だろう。トルコは引き替え
にロシアが支配するシリア北部への軍事介入への暗黙の了解を求めてい
る。事実、シリア駐留のロシア軍六万は引き上げつつあって、代わりにア
サド体制を守備しているのはイランである。
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★読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声★
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   ♪
(読者の声1)先日(6月3日)のフロントジャパン(日本文化チャンネ
ル桜)の番組中、高清水有子さんとの討論のなかで、宮崎さんは『古事
記』を原文で読むのが取っつきにくいのなら現代語訳から入れば良いとさ
れ、蓮田善明訳を推奨されていました。
ほかに石川淳、林房雄、池澤夏樹も挙げておられ、書店に行ったのです
が、ないですね。版元をご教示ください。
  (TY生、千葉市)

(宮崎正弘のコメント)蓮田善明訳は岩波文庫、石川淳訳はちくま文庫で
す。林房雄訳は人物往来社刊で絶版、文庫入りが待たれます。池澤夏樹訳
は本人が編集した河出書房の日本文学全集にはいっています。ほかに三浦
祐之の口語訳が文春からでています。

  ♪
(読者の声2)「桑港老亀」様へ。貴重な南米での体験談を有難うござい
ます。外交評論家の加瀬英明氏は外務省高官の加瀬俊一氏の御子息だが、
文科省と外務省をぶっ壊せ、と冗談ではなく再度公言なさっている。
内部の事情を誰よりもご存知の方の意見なので、間違い無いだろう。おそ
らく日本の政府、官庁のほぼ全てが、破棄すべきだと思われる。真実が国
民に伝われば、巨大な関連既得権集団が迷惑するので報道は忖度、結託し
て「報道しない自由」で隠蔽する。
 ところで、極左のサンフランシスコでも、とうとう普通の人民が叛逆を
始め、市長選挙で珍しく保守派が勝つらしい。左翼が支配すると、まとも
な人間、企業は虐められるので、みんな「足で投票」する。
つまり州外に移住する。「極右」のレーガン大統領がカリフォルニア州か
ら出た古き良き時代もあった。往々にして、国家の最大の敵は、内部から
国体を破壊する寄生虫・左翼・敵の工作員・外務省など。(在米のKM生)

(宮崎正弘のコメント)加瀬英明氏は小生の兄貴分で、知り合ってちょう
ど半世紀になりますか。1973年に一緒に台湾取材へ行き、また氏が首相補
佐官だった時に、アメリカにも御一緒しました。小生は隣で加瀬さんが繰
り出す英語を聞きながら、あ、こういう表現をするのかと大いに学ばせて
貰いましたし、或るときは「宮崎さん、『TIME』を読んで、いまの英
語の表現をもっとソフィスティトに」と諭されたこともありました。
 父上の俊一氏健在のおり、親子対談を実現し、これぞ『親子鷹』とし
て、その後ほかの出版社から単行本になりました。最近は福井雄三さんが
加瀬俊一伝記を上梓されています。 

(読者の声3)私の在外公館での経験をお話ししましょう。
 大阪万博にベネズエラが出展しないので、ぎりぎりになって、日本大使館
の方から費用も総て日本が持つからベネズエラ政府に働きかけて、大阪万
博に参加してくれくれという依頼が、大使館の担当者からありました。
「今、参加の意思表示をしてくれたら、9回裏の満塁ホームランで逆転勝
利です。」と言われました。
 私はベネズエラの国立エリート大学の教授をやっており、ベネズエラの
政府系の財団や、石油会社、資源開発公社、製鉄会社等、ベネズエラ政府
とは強いつながりがあり、参加の話を持っていきました。大使館で担当者
の上司の方にお目にかかって話をしたところ、彼が机に脚を上げ靴の裏側
を私に向けて「中々、やるじゃないか。」と私に向かって言いました。私は
ベネズエラ史上最年少で教授になり、確かに日本的には若造だったかも知
れませんが、この失礼な態度で、全くやる気を無くしました。
 大使館の若手の方々はベネズエラの大学のために寄付の手助けをして下
さったり、非常にお世話になりましたが、大使館の一部の人たちは、幕府
のお上、「俺には土下座して、話をしろ。俺には閣下と呼びなさい。」と
いう感じの人もいました。こういう人に会うと、最悪です。
 日本の国立大学に勤務することが決まり、「これから同じ政府の下で働
く同僚の公務員ですね。」と、帰国前に挨拶に行くと、大使館の人たちは全
員ポカンとしていました。海外から見れば同じ政府の元、日本の発展に努
める役目を背負って同じ政府の元働く公務員ですから。
ところが、「外務省は、日本のために働いている意識はないよう」と感じ
ました。ベネズエラ・シェルの副社長から、「貴方はベネズエラと日本の
事をよく知っているから、多分、日本大使としてベネズエラに戻ってくる
でしょうね。」と言われました。海外から見た国のあり方と日本は全然違
うのだな、と痛感しました。
 しかし日本に帰ってから、文科省の役人も同じような者だと思いまし
た。当時の文部省と通産省が調べたところ国立大学発の第1号のベン
チャー企業を立ち上げました。この2つの省の調べで、前例としては、教授
の奥さんを社長にしたり、大学を辞めて半年ぐらいして立ち上げたりした
ベンチャーはありました。
私と助手2名が発起人となり、在任中に定款を作り、助手達が3月31日で退
官し、学長が記者会見を開き、4月1日からベンチャーが発足したのは始め
てでした。
しかし文部省の役人は足を引っ張るばかりしかせず、 「お前は北朝鮮の
スパイか?」と言いたくなるほど、日本の発展を邪魔しようとする者がおり
ました。日本の政府は困ったものだと感じました。(足利少将)


(読者の声4)善悪二元論が話題になっているが、ナショナリストかグ
ローバリストかもあり、次の4通りの人がいる。
(1) ナショナリスト
(2) グローバリスト
(3) そのどちらでもない
(4) ナショナリストでグローバリスト
(4)は時と場合に応じカメレオンのように変身する人である。その変化の
割合が 51:49 ならナショナリストだと馬渕睦夫氏は言っている。
https://www.youtube.com/watch?v=NpAnlij4dos&t=479s
  (TA生、川崎市) 

━━━━━━━
重 要 情 報
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◎今回は日本とアメリカの企業社会の文化の違いの回顧談である:前田正晶


日経新聞の「私の履歴書」で住友林業の矢野氏がウエアーハウザーのド
ン・ラッシュ(Don Rush)に触れておられたので、ラッシュについて回顧
してみようと思った次第だ。彼は私とは違う林産物部門の有名な実力者
だったので、親しくして貰っていた間柄ではないが、以下のように語り合
う機会があったのだった。念の為に付記しておくと、私は紙パルプ部門の
日本駐在マネージャーだった。

あれは1977年だっただろうか、アメリカに出張する為に出掛けた羽田空
港の国際線の待合室で、帰国するところのラッシュに出会ったのだった。
結果としてシアトルまでの9時間ほどのかなりの部分を彼と語り合って過
ごしていた

彼は木材部門の統括の責任者であるCEOのジョージ・ウエアーハウザーに
次ぐ#2の地位にあったSenior vice presidentのチャーリーとの長期の等
南アジア諸国から日本への出張を終えて、帰国するところだった。彼は我
が国の木材製品の市場を開拓し成長させた実力者で、社内でも所謂「日本
人殺し」として広く知られていた。

その彼独得の手法については別途機会があれば触れるが、ここに取り上
げることは「アメリカの大手企業で責任ある地位に就けば、どれほど強行
スケジュールをも厭わずに世界中を駆け巡らねば職責を果たせないのだ」
という辺りである。ラッシュは問わず語りで今回の出張がどれほど大変
だったかを語ってくれたのだった。私にとっては思いがけない展開だった。

彼らチャーリーと2人が香港から最終目的地の日本に向かう前に、ラッ
シュは「日本では到着する翌日が休日(national holiday)だったことを
チャーリーに告げた、「それならば1日休息日にしよう」と言ってくれる
ことを期待して。そこまでは、非常な強行日程で寝る間も惜しんで動き
回ってきていたので、「やっと休めるか」と考えていたそうだ。

所が、チャーリーが言ったことは「それならば、明日は木材関係の全ス
タッフを集めて日本市場の現状報告と、今後の方針の討論会にしよう。直
ちに東京事務所に電話せよ。休日であれば電話もかからないし、来客もな
いから心ゆくまで討論が出来るじゃないか」だったのだそうだ。ラッシュ
は「何という無慈悲なことを」と心の中で慨嘆したが、口から出たのは
「チャーリー、それは素晴らしいアイデイア。是非やりましょう」だっ
た。そう言った自分を呪ったそうだ。

チャーリーはハーバードの法科大学院出身の博士で、36歳でジョージに
次ぐ#2の地位にまで昇っていた自称「天才」だった。確かに何度か東京での
スタッフ・ミーテイングなどで接した限りでは物凄い頭脳の持ち主である
ことは十分に認識していた。また、彼が無類の働き者で、そのスケジュー
ルなどは常人がこなせるような性質ではないとも方々から聞かされていた。

現に、この時も最終日の夜の得意先との会食を終えてから、当時は羽田
から21時に出ていた便でサンフランシスコに行き、そこに待たせてあった
会社のジェット機でニューヨークの会議に出掛けたのだそうだった。彼ら
にとってはこれくらい当たり前のことだ。

ラッシュと色々と語り合って4時間ほどが過ぎた後で、彼は「ここまで
にしよう」と言った。それは「今から今回の出張報告の原稿を書かねばな
らない。何故ならば、この報告を本社に出勤した直後にタイプアウトさせ
てチャーリーのデスクの上に置いておくのが、我が事業部内の決まりだか
ら」と言うのだ。確かにシアトル到着までに書き上げていたようだった。

シアトルに到着して「自分は本社に直行するが、君はどうする」と訊か
れたので「先ず、ホテルに入って本部から迎えが来るのを待っている。何
故なら私は車の運転が出来ないから」と伝えた。すると「では、そのホテ
ルまで送ろう」と言って、空港の敷地内にある我が社の駐車場に行って、
出張前に駐車しておいた彼の車で送って貰えた。別れ際に彼がしみじみと
言ったことは「君たちは紙パルプ部門所属で良かったな」だった。

ここまで読まれた方の中には、私がラッシュからあれほど泣き言に近い
ことまで言わせたのは、余程親密な関係だったのではないかと思われたか
も知れない。実際には言うなれば、ほぼ初対面に近い関係で、単に同じ会
社の社員であるというだけ。

これは自慢でも何でもないことだが、私には全く自覚していない何かが
あるようで、多くの方が「何で、貴方にこんな事まで打ち上げるのかな」
と屡々不思議がられたのだ。時には人事問題のような「社外秘」のような
ことさえ聞けることがあるのだった。ラッシュも私に気を許す何かを感じ
たのではないかと思っている。

アメリカの組織では何もかも一人でこなしていかねばならないように出
来ているし、ラッシュが出張報告を直ちに作成しなければならないと言っ
たように、如何なる場合にも「何時、何処で、何をしたか」の記録(証
拠?)を綿密に残しておかねばならないのである。そういう次第であるか
ら「リポートの提出はmust」なのである。



◎此処が日本だ:北村維康

 私のパソコンの上の棚には、小さい紙が貼ってある。「ここが日本だ」
と書いてある。毎日、なん十回となく、それを見る。または眼に入ってくる。

さうだ、此処が日本なのだ。

戦争に負けても、変な憲法を押し付けられても、特アのスパイが何十万人
来てゐやうが、ここは不滅の神州、大日本帝国なのである。

 この張り紙は、かつてドイツの作家のトマス・マンが、アメリカに亡命
して、自分の部屋に「ここがドイツだ」と紙を貼ったひそみに倣った。

 みなさん、此処は日本なのですよ。さう信じて、頑張りませう!

2022年06月13日

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン

わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
               頂門の一針 6167号
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   2022(令和4年)年 6月13日(月)

     
   ウクライナ人の警鐘と明日の世界:シーチン”修一

   ソ連再興を夢見たプーチン大統領の誤算:加瀬英明

            「資産倍増計画」は:室伏謙一

       欧米が善でプーチンが悪という:宮崎正弘 
                 

                 重 要 情 報
                 身 辺 雑 記

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         頂門の一針(まぐまぐ)
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ウクライナ人の警鐘と明日の世界
━━━━━━━━━━━━━━

      “シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」53/通算485 2022/6/10/金】いつ倒れても悔いな
いようにと朝から晩まで家事、趣味、勉強、執筆に励んでいるが、家系図
作成やお盆の塔婆申し込み、講演の練習などもあって、もう倒れそうだ。
多動児(爺)だからノンビリできないで焦りまくっている・・・で、原稿
を送り一仕事を終えた後の半日とか一日のノンビリマッタリ解放感、これ
がまたグッドで、大いに癒される。忙中閑ありを真似れば「3日忙中、1日
閑あり」か。閑話休題。

グレンコ・アンドリー氏は35歳の若手論客。小生は氏の論稿は2本ほど
しか読んだことがなかったが、nippon.com 2022/6/6に「ウクライナ出
身」とあったので俄然興味を覚えた。それは谷田(たにだ)邦一氏による
インタビュー記事「ウクライナ侵攻の教訓『環太平洋版NATO』の必要性」
で、谷田氏はアカの牙城、朝日出身者なのでナンカナーの感じがしたが、
一応読んでみた。以下抜粋。

<ウクライナ出身で日本で活動中の国際政治学者、グレンコ・アンド
リー(GURENKO Andrii)氏は、2014年のロシアのクリミア併合時から、
プーチン露大統領の危険性について日本人に警鐘を鳴らし続けてきた。
今、日本はウクライナの教訓から何を学ぶべきか。グレンコ氏は北大西洋
条約機構(NATO)を例にとって、ウクライナの轍を踏まないための方策を
提言する。

    ◇   ◇   ◇
【国学研究者から国際政治学者へ】――グレンコさんは2010年から1年間、
早稲田大学に語学留学され、一度帰国。その後、2013年からは京都大学へ
と留学先を移し、本居宣長の研究をされていますね。なぜ日本に関心を持
たれたのですか。

[グレンコ]子どもの頃から世界の歴史に関する本を読むのが好きで、
日本はユニークな歴史の国という印象がありました。戦国時代という激し
い戦乱の時代があったかと思えば、長い鎖国の時代があり、第2次世界大
戦では多大な犠牲を払い敗北しましたが、その後、急速な発展を遂げまし
た。この激しい振幅と起伏のある歴史に魅了されました。

本居宣長を研究したのは、日本を知るにはその根底にある神道を理解す
る必要があると考えたからです。本居宣長の思想に脈打つ神道の精神を研
究したことが今も日本人を理解するのに非常に役に立っています。神道の
聖地である伊勢神宮や出雲大社が近いという地理的条件も京都大学を選ん
だ理由の一つです。

――しかし、神道や国学の研究者だったグレンコさんは、2016年にアパ日
本再興財団主催の懸賞論文に「ウクライナ情勢から日本が学ぶべきこと 
真の平和を築くために何が重要なのか」という論文を投稿され、学生部門
優秀賞を受賞。以来、国際政治学研究の道へ進み、今に至っています。こ
のドラスチックな転身の背景には何があったのでしょうか。

[グレンコ]2014年のロシアによるクリミア併合がきっかけでした。そ
こで、自分ができることは何だろうと考えたのです。

1つはウクライナの立場を伝えること。ロシアのプロパガンダを否定
し、ウクライナは純然たる被害者であることを示すべきと考えました。も
う1つは、私たちの教訓から日本がどんな結論を導き出すべきか、考えて
もらいたかったということです。

私がウクライナに帰れば、欧州情勢に詳しい多くの国民の一人に過ぎま
せん。しかし、日本にいれば、プーチン氏がいかに危険極まりない男であ
るか、日本人に伝えることができる。それが私の使命だと感じました。

当時、日本人は安倍首相をはじめ、プーチンの正体をきちんと理解して
おらず、危ういと思っていました。私が懸賞論文に応募したのは、日本が
ウクライナの轍を踏まないように助言したいという強い思いがあったから
です。また、私が国際政治学者として日本で活動を続けているのは、日本
の安全保障と外交関係に貢献したいという願いがあるからです。

――国際政治学者の道を歩まれてからは、2019年に刊行された『プーチン
幻想』(PHP新書)をはじめ4冊の著書を次々に刊行されました。その中で
も2021年5月に刊行された『NATOの教訓』(PHP新書)は2022年2月24日に
始まったロシアのウクライナ侵攻を予見していたかのような、大変興味深
い示唆に富んだ内容です。

[グレンコ]『NATOの教訓』のメインテーマは集団安全保障の重要性で
す。旧ソ連やロシアから侵略を受けた国々のいろいろな実例を挙げて、集
団安全保障の効果を最大限に得るためにはどうすればよいのかについて掘
り下げて考えてみました。

この本を書こうと思ったのは、ロシアにクリミアが併合される前のウク
ライナと日本の国内状況は、とてもよく似ていると感じ、どうすれば日本
はウクライナのようになるのを避けられるのか、NATOを題材にして論じる
ことができると考えたからです。

【NATOの重要性】――NATOをテーマに選ばれたのはどうしてでしょうか。

[グレンコ]NATOの基本原則はたとえ1カ国でも加盟国に対する軍事攻
撃があれば、全加盟国に対する攻撃とみなしてNATO全体で反撃することに
あります。それが最大の抑止力になっている。だからロシアのような凶暴
な領土拡張主義国であっても、NATO加盟国を攻撃することがないのです。

例えば、ロシアと陸続きのバルト三国(エストニア、ラトビア、リトア
ニア)は、軍事力の差を考えればロシアが容易に占領できる。しかも各国
にはロシア人がたくさん住んでいる。絶妙な侵略条件がそろっているのに
侵略しようとしないのは、いずれもNATO加盟国だからです。

NATOは73年間の歴史の中で、加盟国が軍事攻撃を受けたことは1度もあ
りません。逆に、今回のウクライナ侵攻で、NATOに加盟していない国はロ
シアの侵略を受けることが明白になりました。これまで中立を守ってきた
フィンランドとスウェーデンがNATO加盟申請を表明したのも、NATOのメン
バーにならない限り、ロシアの脅威から身を守れないという危機感が高
まったからです。

――NATOは多国間の集団防衛体制ですが、世界の安全保障体制には、国際
連合のように敵対する国々も一緒に加わった集団安全保障体制や、対話や
信頼醸成を掲げるARF(ASEAN地域フォーラム)のような協調的安全保障も
あります。そうした体制には限界があるとお考えですか。

[グレンコ]実態として機能していないというのが正確かもしれませ
ん。国連は極論すれば、第2次世界大戦の戦勝国同士が戦争をしないよう
にと作った組織です。ところが世界平和の維持や紛争の平和的解決につい
ては全く機能していません。常任理事国が他の国に戦争を仕掛けたら、そ
れを止める手段がないからです。国連をもっと実効性のある組織に作り替
えるまでは、そうした組織には期待しない方がいいでしょう。

――NATOと同じくらい強固で長続きしている日米同盟はいかがでしょうか。

[グレンコ]日米同盟は機能しています。軍事力で同盟国を守るという
点で、NATOに少し近いところがあります。ただ日本には米国を守る義務が
ないという欠点がある。日米は互恵関係ではない。これは改正すべきです。

いずれにせよ、軍事力を伴わない枠組みは、平和を維持するには弱い。
国際法を無視するような国に対しては、やはり強力な軍事力を伴った枠組
みが必要なのです。

【ウクライナと日本に共通する「平和ボケ」】――グレンコさんは侵攻前
のウクライナも今の日本も「平和ボケ」していると指摘してきました。た
だ日本は先の大戦で多くの犠牲を払ったこともあり、いまだに軍事力や抑
止力を高めることについて国内世論が二分しています。民主的なやり方で
変える方法はありますか。

[グレンコ]ウクライナの教訓を正しく知ることです。ウクライナはク
リミアを占領された2014年までは、非武装中立に近い路線を取っていまし
た。軍隊はありましたが、縮小に縮小を重ねて弱体化していました。旧ソ
連から独立した後、自ら核兵器も放棄し、平和的な中立国になると歴代政
権は繰り返し表明してきました。

そうした平和外交を23年続けてきたにもかかわらず、ロシアに侵略され
てしまいました。国際社会に『わが国は平和主義です』とアピールしても
何の意味もありません。日本もどんなに「戦争反対」「日本は平和を愛す
る国だ」と訴えても、日本を侵略しようとする国が現れたら侵略されてし
まう。これは残念ながら冷厳な現実なのです。

――そうならないようにするにはどうすればいいのでしょうか。

[グレンコ]政治家がもっとはっきり世論に訴えかける必要がありま
す。日本の政治家は「安全保障環境は厳しくなっている」とは言うが、
「でも安心してください」とか「大丈夫です」と言って、事を荒立てない
ようにしがちです。そうすると国民は「政治家が大丈夫と言っているのだ
から、今のままでもいいのではないか」となる。

政治家はもっと積極的に「中国やロシアは日本を攻撃するかもしれな
い」とか、「しっかり脅威に備えなければならない」と言うべきです。評
論家や学者ではなく、国民から選ばれた代表である国会議員が言えばメ
ディアも動く。議論が広がれば国民の意識の向上にもつながるでしょう。

【JAUKUS結成のススメ】――『NATOの教訓』の中で「日本にいま必要なのは
防衛費の倍増と再軍備」と書かれています。具体的にはどういうことを指
しているのでしょうか。

[グレンコ]日本の最大の脅威は中国です。日本の防衛力の強化は過去
に比べれば進んでいますが、中国の強化と比べると明らかに大きな遅れを
とっています。防衛力は相手あってのもの。中国を撃退できるような能力
を目指すべきです。経済大国として世界の安全保障の一翼を担うために
は、最終的には核武装をすべきです。

もちろん日本国内では核への反対論が根強いし、国際社会も核保有国が
増えることを嫌うでしょう。しかし、少しずつ解きほぐしていけばいい。
まずは非核三原則を改めることです。すぐに核武装するのが難しければ、
米国と日本に適した核共有を導入するという方策もあります。

――著書の中で、国際秩序を安定化させるためには、環太平洋地域にNATO
と同様の方式で新たな軍事同盟を作って、「NATOと合併して世界規模の巨
大な軍事同盟を築く」ことを提唱しています。具体的には、どのような安
全保障枠組みを目指すのが望ましいとお考えですか。

[グレンコ]欧州はNATOのおかげで平和になっています。アジアが中国
の侵攻を防ぐには、民主主義国家同士で「環太平洋版NATO」をつくること
です。いきなり多国間同盟をつくるのは、利害関係が複雑過ぎて統率が取
れない東南アジア諸国連合(ASEAN)で明白なように、多大な困難があり
ます。

私が提言したいのは、2021年9月に米英豪3カ国で結成した
「AUKUS(オーカス)」に日本が加盟すること。もともとは豪州が原子力
潜水艦を導入するにあたって、米英が技術支援をするための枠組みという
触れ込みですが、事実上は中国、ロシアに対抗する軍事同盟です。ウクラ
イナ侵攻をきっかけに、米国は日本を含め参加国の拡大を検討し始めてい
ます。

まず、日本単独でAUKUSに加わりJAUKUSを結成するか、もしくはニュー
ジーランド、カナダと共にAUKUSに加わる。次いでインド、メキシコ、そ
して環太平洋パートナーシップ(TPP)のメンバーと加盟国を増やしてい
く。そうすれば太平洋地域にも高い抑止力を持つ集団防衛体制、TPTO(環
太平洋条約機構、Trans-Pacific Treaty Organization)が出来上がります。

ちょっと遠い話かもしれませんが、AUKUSの拡大版であるTPTOとNATOが
連携して世界規模の集団防衛体制が構築されれば、世界は凶暴な専制国家
の侵略の脅威から解放されるでしょう>(以上)

・・・・・・・・・・・・

優れて説得力ある論稿だ。危機の時代には優れた指導者、論客が出てくる
と言われるが、「ウクライナから見たロシア」に通じているグレンコ氏は
その一人だろう。

また、谷田氏は「アカの牙城、朝日出身者」であるものの、今は朝日印
の赤色偏向レンズをはずして、冷静なジャーナリストとしての自分を再構
築している途上にあるようだ。小生のような単細胞パープリンと違って、
もともと頭が良いのだから、産経を読んでいれば1、2年で除染し、優秀な
論客に成長することは間違いない。同紙名物の「正論」にはリベラル臭い
論者が時々登場するが、今は戦時だから露中北に対して毅然とした論が好
まれる。谷田氏、頑張れ!

まずは近くのASAなど新聞販売店で産経購読を申し込むべし。何故か?
 集金の際に新聞販売の最前線、現場のナマを知ることができるからだ。
小生はネット発注で自動引き落としにしたが、これでは最前線が分かりに
くい。「新聞は 販売店で 買いましょう」、今年の新聞週間はこの標語で
行くべし。

「余計なお世話 私の生き甲斐」・・・これはブログのタイトルに使え
そうだ。「クソヂヂイ 罵倒されても 屁の河童」・・・これは露中北のよ
うに孤立を招くからNGだな。理路整然と静かに語り、敵でさえも納得して
矛を収めざるを得ない論を展開する・・・これは永遠にあり得ないか? 
「地球を襲う宇宙人が来た!」とでもならないと無理か? 露中北は実は
宇宙人、エイリアンだったとかなれば話はスッキリするが、まったく人間
は厄介だ。

一時期「グローバリズム=ヒト、モノ、カネは国境を越える、みんな地
球人」なんていう論がリベラル≒脳内お花畑の連中の間で流行ったが、今
やグローバリズムは死語になったよう。結果的に中露という共産主義独裁
国家への警戒を失わせてしまい、戦争危機を招いてしまったからだ。これ
からは価値観を共有する国々による経済ブロック化が進み、「膨張から縮
小へ」という流れになるのではないかと思う。

反グローバリズム、反独裁、反宗教原理主義、自由民主人権法治などの
価値観、あるいは逆に政教一致、一党独裁、共産主義計画経済、生産財国
有化を良しとする価値観がある。

そもそも水と油を一緒にするのが無理筋で、水は水、油は油でブロック
を形成し、他のブロックとは原則的に相互不干渉、往来、交流、貿易も控
える・・・つまり戦争のタネを断つのが理想ではないか。国連を含めて国
や同盟の在り方を考え、新しい枠組みを構築する秋である。



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ソ連再興を夢見たプーチン大統領の誤算
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          加瀬英明

 ウクライナが圧倒的な兵力をもって攻め込んだロシア軍に対して、「専
守防衛の戦い」を続けている。

 日本が国外から侵略を蒙った場合のよい手本となる。ウクライナは専守
防衛のためにロシアに見縊(くび)られて、侵略を誘った。

 もっとも、ロシアのプチン大統領は大きな誤算をして臍(ほぞ)をかんで
いる。ウクライナ国民の果敢な抵抗にあって、苦戦している。

 プチン大統領が14年前に隣国で、関取栃ノ心の母国ジョージアに侵攻し
た時は5日で目的を達し、その6年後に4日でウクライナからクリミア半島
を奪った。今回もウクライナの首都キーウを数日で占領して、傀儡政権を
樹立できると誤って判 断した。

 ところが、ロシア軍が戦車、装甲車輌の長蛇の列を組んで進攻して、20
世紀型の旧態依然とした戦闘を行ったのに対して、ウクライナはロシア国
内を攻撃す る能力を欠い
ているものの、最新のドローン、携行型対戦車ミサイルを使って、21世
紀型の戦闘を展開している。ところが、ウクライナ軍は新型装備の量が不
足している。

今回のウクライナ戦争について、日本では虚偽の情報が飛びかっている。
米国がロシアを罠にかけたというものだ。

 その証拠として、ロシア軍が2月に北方のベラルーシから侵攻した時
に、ウクライナに新型兵器が充満しており外国人の傭い兵が大勢いたとい
う。日本のメ ディアは国外ニュースをほとんど報道しないから知られな
かったが、ロシアはクリミア 半島を奪った時から、ウクライナ東部のド
ンバス地方のロシア系住民の分離独立をは かって、ウクライナ政府軍と
内戦をたたかわせていた。

 第二次大戦直前のスペイン内戦(1936〜39年)に当たって、共和 政府
を支援するためにアーネスト・ヘミングウェイや、ジョージ・オーウェル
が国際義 勇団に身を投
じて戦ったのと同じように、米国や、ヨーロッパの青年が政府軍に加わっ
ていた。

 米国がロシアを罠にかけたとしたら、なぜいまごろ慌てて大量の近代兵
器を供給しており、手遅れになりかねないのか。

 このような陰謀説は、米国か、資本主義に強い不信感をいだいていると
ころに、ロシアへの同情心となって流れているのだろう。中国の国営テレ
ビがウクライナにおけるロシア軍による虐殺といわれる映像で、死体がむ
くっと立ちあがって歩いた動画を放映したのを、米国のメディアが報じて
から中止したものが、日本のSNSに流れている。

2月にロシア軍が侵攻した後に、英国が真っ先に対戦車、対艦ミサイル
などを供給した。米国は遅れをとった。
ロシア軍が女子供を虐殺しているのは、捏造されたニュースだという
が、西側のジャーナリズムがそこまで堕落しているだろうか。

 ウクライナはクリミア半島を奪われた六年前から、米国、カナダ、ヨー
ロッパ諸国が結成していNATO(北大西洋条約機構)に加盟申請を行っ
ていたが、 もし加盟が認められていれば、ロシアの侵略はなかった。
なぜ、プチン大統領はウクライナがNATOに加盟するのを嫌ったのだ
ろうか。

 かつて15世紀に創建されたロシア帝国、その後継者だったソ連を再興
する夢が阻まれたからだった。中国の習近平主席がことあるごとに「5000
年の偉大な中華文明の復興」を叫んでいるのとかわりがない。

 プチン大統領はウクライナ侵攻に失敗したあげくに、手痛い経済制裁を
招き、かえってNATOの結束を強めた
ウクライナ戦争がいつ、どのような形で終わるのか、予想できない。ロシ
アはウクライナに膨大な人的、物的な損害を与えた。

 目を覆う市民の虐殺が続いている。いったい、ロシアはこの罪をどう
やって償おうとするのだろうか。



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「資産倍増計画」は
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      室伏謙一

 マネーゲームの規模を拡大して投機家の資産を増やすためのもの

岸田総理が掲げた令和の所得倍増計画はどこへやら、いつの間にかその名
を資産倍増計画と変えて、「貯蓄から投資へ」の名の下に、投資をして資
産を増やしましょうという話にすり替えられてしまいましたね。

 賃上げも掛け声だけ、公的価格の底上げも、「お小遣い」程度と揶揄
されて以降、介護や看護職等の賃金の大幅な引上げにつながる具体的な動
きには至っていません。賃金を上げるためには、1)政府の財政支出、
2)株主資本主義の是正(これはほんのちょこっとはやる気がありそうで
すが)そして3)消費税減税が必須です。それをせずに最低賃金(という
規制)だけ上げても、需要が収縮している現状にあって、企業は非正規
や業務委託への切替え、採用抑制、低賃金の移民労働者の活用等によって
その原資を捻出するしかなく、結局は実質賃金の低下や、日本人の低賃金
層の拡大をもたらすだけでしょう。

 そうなれば、そもそも投資をする原資を持っていない人が増え続けて
きたところ、それがさらに増えるだけで、投資をしないのではなく投資が
できない層が拡大していくだけです。

 そもそも、「貯蓄から投資へ」というのは、日本人の家計の貯蓄を株
式市場等に流入させて、マネーゲームの規模を大きくして、一部の投機家
がより儲けられるようにしようという話に過ぎませんこのことは『幻
滅』を書いたロナルド・ドーアもずいぶん前から指摘しています。

 その結果、日本人が投資に回した資金がどのくらい棄損しようと知っ
たこっちゃない、というのが「貯蓄から投資へ」の推進側の本音で、何も
考えていない、何も実情を分かっていない岸田総理は、まんまとそれに乗
せられたということでしょう。

 直近のJNNの調査では、「今後、貯蓄を投資に回そうと考えるか」と
の問いに対して、「投資に回そうと思う」と回答したのは23%で、「投資
に回そうと思わない」と回答したのが40%、「投資に回す貯蓄がない」と
回答したのが34%だったとのこと。実に回答者の3割以上が投資に回す貯
蓄がない状態です。

 「投資に回そうと思わない」との回答に関し、金融リテラシーの必要
性もその記事の中で書かれていましたが、そういう問題ではないでしょ
う。金融リテラシーが低いから投資しないのではなく、貯蓄はあるが、将
来不安で投資に回す余裕がないとか、将来不安がある中で投資に回して資
金が棄損することを懸念しているとか、そうしたことが背景としてあると
考えるのが妥当でしょう。

 金融リテラシー云々と言っても、最後は「自己責任」の一言で逃げる
人たちですから。

 政府の役割、政治の役割は、投機家や一部の金融業者、それに連なる政
治家や経済人、言論人らの口車に乗せられることではなく、国民の将来不
安を取り除くことであり、そのためには、先ほどの2)は法令改正が必要
な部分もあるので直ぐには実現できませんが1)と3)はすぐに出来る
のですからそれを早急に実施することです。

 今月22日に公示される参院選では、こうした点は非常に重要なメルク
マールになるでしょう。国民を苦しめ、搾り取り、困窮者を救済しない、
そんな政権・政府を放置したら、この国は衰退、否、そう遠くない未来に
滅亡するでしょう。
          
         
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欧米が善でプーチンが悪という
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月8日(水曜日)
        通巻第7361号
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜「欧米が善でプーチンが悪という二元論は間違いである」
「パンドラ文書」が暴露したファイルにゼレンスキー大統領の名前も
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 政治学の泰斗ミアシャイマーは「欧米が善でプーチンが悪という二元論
は間違いである」と指摘した。つまりゼレンスキー大統領が善で、プーチ
ンが悪魔という勧善懲悪的決めつけは誤りだということだ。まして大東亜
戦争において、欧米が善で日本が悪という二元論は「完全に」間違いである。

 さてパンドラ文書が俄然注目を集めた。
パナマ文書とは、パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から流出
した膨大な量の内部文書で、南ドイツ新聞が匿名の人物から入手し、国際
調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)とともに分析して、2016年5月に21
万以上の法人と、その株主らの名前を公表した。

世界各国の首脳や富裕層が、英領バージン諸島、パナマ、バハマなどを初
めとしたタックスヘイブン(租税回避地)を利用した金融取引で、資産を
隠した可能性を示していた。名前の挙がったアイスランドとパキスタンで
は首相が辞任し、ウクライナではポロシェンコ大統領、英国はブレア首相
(いずれも当時)の関与も取りざたされた。
しかし国によってはオフショア取引は合法であり、いくつかのケースは合
法だから、メディアは一時的に騒いだが、報道は控えめだった

 2021年に明るみに出た「パンドラ文書」はイギリスの不動産の1500軒ほ
どが、オフショア企業を通じての購入だった事実も判明した。こうした不
動産の所有者には、汚職疑惑の政治家多数が含まれ、カタール首長一族、
ヨルダン国王、アゼルバイジャン大統領の家族、ケニアのウフル・ケニ
ヤッタ大統領の家族、そして中国は習近平の家族など、世界90カ国、330
人を超える政治家が海外の幽霊会社を使って資産を隠した疑惑が浮上した。

「パンドラ文書」が暴露したファイルには、ゼレンスキー大統領が就任後
2年間で8億5000万ドルの蓄財をなしていたことも含まれていた。
https://worldcrunch.com/world-affairs/volodymyr-zelensky-pandora-papers

 あまつさえロシアのウクライナ侵攻以後も、ゼレンスキー大統領の資産
は毎月1億ドルのペースで膨れ上がっている由。国際社会に「武器を呉
れ、金をくれ」と演説している人物の素性のいかがわしさを象徴するとい
える。
https://www.amazon.com/gp/video/detail/B09PQS6BCF/ref=atv_dp_amz_det_c_UTPsmN_1_2
  (アマゾンで閲覧可能 ↑)

 中国の共産党幹部らがペーパーカンパニーを設立し、マネー・ロンダリ
ング天国と言われる英国領バージン諸島にゼレンスキーと家族、オルガル
ヒのコロモスキーらが設立した幽霊会社があり、資金運用を展開している
とオランダの「組織犯罪汚職報告書」に書かれている。
   
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 おぞ
ましい中国のモンゴル、チベット、ウイグルへの民族浄化  中国人が他
民族より優れているという理解不能の狂気が中華思想だ

   楊海英『文化大革命とモンゴル人ジェノサイド(上下二巻)』(草
思社文庫)
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 日本人は中国共産党が行った大量虐殺の真実を知らない。隠されてきた
からであり、また日本の親中派メディアと「日中友好人士」たちが、この
おぞましい真実からは目を背け、沈黙してきたからだ。
 2022年五月にエイドリアン・ゼンツ博士が、第三者が中国公安部の機密
資料をハッキングで入手した「新彊公安ファイル」を解析し、収容所に閉
じ込められた人々のリスト、写真、そして弾圧側の幹部の指令、発言など
を発表した。日本ではNHKと毎日新聞など西側メディアが「信憑性が高
い」として一斉に報じた。
 中国政府は6000頁からなる公文書ならびに被害報告、その記録を公開せ
ず、研究者でも閲覧できない。こうした機密文書から、封印されてきた殺
戮の全貌を検証したのが、本書である。
 中国共産党が民主主義を懼れ、活動家を逮捕し、拷問し、洗脳してい
る。そのうえ大量の労働者を沿岸部へ移動し、労働作業に当たらせてい
る。いったい、ウイグルで何が行われているか、強制収容所の実態が、よ
うやく西側の知るところとなった。
 中国は制裁を受けているが、蛙の面になんとか、拷問と処刑、女性レイ
プ、不妊手術の強要と漢族男性との強制結婚などを「あれは再教育施設で
ある」、「職業訓練所だ」と嘯き、開き直っている。 嘗てチベットで、
南モンゴルで同じ殺戮行為が展開された。
 このような狂気が『中華思想』として「普通の中国人」の意識にも植え
着いている。
 1982年12月に『TIME』が、海外留学の中国人が結集し、『自由、民
主、人権、法治』を目指しての反体制組織「中国之春」が結成されたと報
じた。評者(宮崎)はすぐに連絡先を調べ、83年8月にNYで主宰の王
丙章博士ほか数名の活動家と会った。王博士とは、その後も数回、NYと
ワシントンで会った。熱望され、自由を渇仰した多くの留学生がはせ参
じ、世界四十ケ国で支部が出来た。日本でも地下組織が誕生した。これが
「中国民主党」への伏線である。

 かれらの主張は多岐に亘るが、第一にマルクス主義は中国の伝統とは無
縁であるという主張だった。第二に歴史修正主義ではないが、日本の言い
分を素直に聞こうとする真摯な態度があった。
 1989年6月4日の天安門事件直後、海外へのがれた吾爾開希(ウーアルカ
イシ)ら学生指導者らは、「中国民主陣線」を結成した。王丙章博士は突
如来日し、香港へ飛ぼうとしたが、航空会社が搭乗を拒否した。それから
数年後、ベトナムから広西チワン自治区へ潜り込んだのだが、おとり捜査
によって逮捕され、無期徒刑となった。王博士はあきらかに拷問され、ま
ともにしゃべることが出来ず、実弟が面会に行ったが、もはや廃人同然
だったという。
 なぜ、こういうおぞましいことが起きるのか?

 楊海英教授は次のよう言う。ここが本書の要諦である。
 「二十世紀に入ってからダーウィニズムや共産主義思想が中国に伝わる
と、たちまち中華思想と合体した。中国人が他民族よりも『進化=進歩』
しており、他民族は『立ち後れている』と再解釈すれば、革命の下での殺
戮も正当化出来たのである(中略)。人口構成という社会学的な面からみ
ても、中国共産党と中国人は利益共同体に」なっている。文字通り、両者
は表裏一体の暴力機関と化しているので、区別するのは無意味である」。
(下巻、266p)。
 『普通のドイツ人がホロコースト実施に協力した。
 中国はチベット、南モンゴルで大規模なホロコーストを繰り返した。い
まウイグルで、カザフ人も含めて血の弾圧を展開している。
「東トルキスタンに古くから住んできた諸民族を完全に抹消してから『中
国人即ち漢民族の新彊』を創出しようとしている中国共産党の意図が見て
取れる。二十一世紀
の現在において、白昼堂々と民族浄化を行っている暴政に対し、世界は何
一つ有効な手立てが取れていないところに理不尽がある。(中略)。世界
のメディアはこうした蛮行の原因を中国政府や中国共産党に帰そうとする
が決してそう単純ではない。中国人という人々の民族性に大きな原因があ
る。自らを最も優れた人種、自国を天下の中心と妄想する中国人の中華思
想はナチスドイツの反ユダヤ人イデオロギーを遙かに凌駕しており、この
自民族中心主義こそが最大の原因だ」と楊海英教授がまとめている。    

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