渡部亮次郎
<京都府福知山市大江町の農業河合勇さん(76)は「年金問題が影響したと思う。憲法改正や農業など国の根幹にかかわる議論を期待する。中山間地域は後継者が育たず土地がどんどん荒れていく。まずは現状を知り、対応策を講じてほしい」と話した。
滋賀県大津市の主婦大塚永子さん(68)は「年金や医療・福祉政策への国民の意識が影響したと思う。主婦や高齢者は収入が少なく、その多くが医療費や介護費、生活を維持するための費用に消えてしまう。余裕と生きがいを持って生きられる社会にしてほしい」と願いを込めた>京都新聞 2007・07・30
<河北新報社(仙台市)が公示前に青森県内の農家を対象に行ったアンケートでは、回答者の3割が自民支持から別の政党または「支持政党なし」に移った。
青森県むつ市の自民関係者は「最近の農政への不満に加えて年金問題もあり、農家を昔のようにまとめきれない」と嘆いた>河北新報 2007・07・30
私の身辺にいる無党派層(71歳 女性)は「政権交代には繋がらないかもしれないが、今回だけは自民党に入れない」と断言していた。民主党は自民党と違って正しい事をやれる態勢に無いから今回支持しても無駄です、と言っても効かなかった。
こと程左様に、国民の大半が「自民党と公明党にお灸を据える」心算で投票しただけだったが、お灸は大炎上となり、自民公明は大火傷ということになった。予想通りであり、敗因を今更列挙しても始まらない。
<自民「安倍続投」を確認 内閣改造で責任論封印
自民党は30日午前、参院選惨敗を受けて党本部で役員会を開き、安倍晋三首相(党総裁)の続投を確認した。首相は8月下旬にも内閣改造、党役員人事を断行、人事権を盾に党内の首相責任論を「封印」したい考えだ。「政治とカネ」問題が惨敗に直結したことから、政治資金規正法再改正も視野に透明化策の与野党協議を呼び掛ける。
ただ民意の厳しい審判が下ったことで首相の求心力低下は免れない。党内では「謙虚に反省すれば軽々に続投とは言えないはずだ」(舛添要一参院政審会長)との責任論がくすぶっているほか、人事刷新を急ぐよう求める声も上がっている。
首相は役員会で「改革を続行する。選挙結果を真摯に受け止め何ができるかを考えながら今後も責任を果たしたい」と強調。>
2007/07/30 13:10 【共同通信】
「改革を続行する」とは言うのはそのとおりだろうがが、安倍態勢の欠点の最大のものを排除してからでなければならない。
今回、年金問題が最大の敗因となったというが、この問題の存在は安倍政権の遥か以前であり、それが選挙前になって急浮上し、あたかも安倍政権の失策のように位置づけられたのはなぜか。火消し係は厚生労働相ではなく、情報管理に当るべき官房長官の罪であり、落ち度であった。
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