2012年01月15日

◆お薬 Q&A(1)

大阪厚生年金病院 薬剤部


1.
Q:1日1回飲むようにと、薬をもらいましたが、これを朝・昼・晩と3回続けて飲む方がよく効くんじゃないですか?

A:効き目が続く時間は薬によってそれぞれ違います。1日1回服用など、1日に飲む回数が少なくていい薬は、その分効き目が長いのです。飲む間隔を短くしてしまうと、薬が効きすぎてしまうことがあり危険です。


逆に、1日3回の薬を回数を減らして飲んでしまうと血液中の薬の濃度が十分に上がらず、効果が出ません。このように薬の飲み方は、薬の性質を考えて決められているため、自己判断でむやみにかえてはいけません。

2.
Q:薬の飲み方で、“食間服用”という飲み方がありますが、“食事の途中”で薬を飲めばいいということですか?

A:食間というと、食事の途中で飲むものだと勘違いされている方がいますが、そうではありません。食間というのは食事と食間というのは食事と食事の間、主に食後2時間のことをいいます。ちょうど、前に食べたものが消化されて、胃の中が空になるころです。薬によっては、食事の影響を受けるものもあるので、注意が必要です。

3.
Q:坐薬は座って飲む薬のことですよね?立って飲んでしまいました。

A:坐薬を使ったことのある方なら信じられないと思います。坐薬は飲み薬ではなく、肛門に入れて使う薬のことです。

◆坐薬の使い方のコツ

@ 事前に排便し、指は清潔に。
A 坐薬の先をこすり、少し溶かす。
B 体の力を抜いて、ゆっくり入れる。
C 入れた後は、出てこないようにしばらく指でおさえる。(続く)

2011年12月03日

◆風邪と肺炎にご注意

柴谷 涼子
 

風邪やインフルエンザが流行する季節です。特にこの時期、朝晩の気温の変化が激しいことに加えて、空気が非常に乾燥するときには、風邪の原因になるウイルスの活動も活発になり、風邪をひきやすくなります。

●事前の予防
日ごろの心掛けとしては、外出から帰った後のうがいと手洗いが基本です。また、お天気の良い日には、日光浴や散歩など適度な運動をするよう心がけ、入浴により身体を清潔にしておくことも大切です。

●肺炎は高齢者にとって危険な病気
肺炎はお薬の進歩によって、かなり治療ができるようになりましたが、高齢の方にとってはまだまだ怖い病気です。

とくに糖尿病や心臓、呼吸器系に慢性的な病気を抱えている方、腎不全や肝機能障害のある方も罹患しやすく、病状も重くなる可能性があります。厚生労働省が報告している人口動態統計でも肺炎による死亡率はここ数年上昇してきています。

肺炎は細菌やウイルスなどいろいろな原因で起こりますが、肺炎を起こす原因となる細菌に肺炎球菌があります。

●肺炎球菌による肺炎を予防する
肺炎球菌は健康な人でも鼻腔などに常在する菌です。しかし加齢などにより免疫力が低下すると、病気を引き起こしやすくなります。

日本では、ペニシリンという抗生物質が効きにくい肺炎球菌の割合が増加しています。抗生物質の効きにくい肺炎球菌による肺炎に罹患すると、治療に難渋する場合があります。
 

そこで、肺炎球菌によって起こる肺炎を予防するワクチンが肺炎球菌ワクチンです。ただし、肺炎球菌ワクチンを接種してもこれ以外の原因で起こる肺炎は残念ながら予防することはできません。
 
ワクチンを接種して得られる免疫は約5年以上持続するといわれています。

次のような方に肺炎球菌ワクチン接種をおすすめします。
・65歳以上の高齢者 
・心臓や呼吸器系に慢性疾患のある方 
・糖尿病の方 
・腎不全や肝機能障害のある方

肺炎球菌ワクチンの接種については、最寄りの病院やかかりつけの医師にご相談下さい。肺炎球菌ワクチンのみでなく、今年もインフルエンザワクチンを積極的に接種しましょう。
       (大阪厚生年金病院 看護部看護ケア推進室感染管理認定看護師) 

2011年10月20日

◆風邪と肺炎に注意

柴谷 涼子

風邪やインフルエンザが流行する季節です。特にこの時期、朝晩の気温の変化が激しいことに加えて、空気が非常に乾燥するときには、風邪の原因になるウイルスの活動も活発になり、風邪をひきやすくなります。

●事前の予防
日ごろの心掛けとしては、外出から帰った後のうがいと手洗いが基本です。また、お天気の良い日には、日光浴や散歩など適度な運動をするよう心がけ、入浴により身体を清潔にしておくことも大切です。

●肺炎は高齢者にとって危険な病気
肺炎はお薬の進歩によって、かなり治療ができるようになりましたが、高齢の方にとってはまだまだ怖い病気です。

とくに糖尿病や心臓、呼吸器系に慢性的な病気を抱えている方、腎不全や肝機能障害のある方も罹患しやすく、病状も重くなる可能性があります。厚生労働省が報告している人口動態統計でも肺炎による死亡率はここ数年上昇してきています。

肺炎は細菌やウイルスなどいろいろな原因で起こりますが、肺炎を起こす原因となる細菌に肺炎球菌があります。

●肺炎球菌による肺炎を予防する
肺炎球菌は健康な人でも鼻腔などに常在する菌です。しかし加齢などにより免疫力が低下すると、病気を引き起こしやすくなります。

日本では、ペニシリンという抗生物質が効きにくい肺炎球菌の割合が増加しています。抗生物質の効きにくい肺炎球菌による肺炎に罹患すると、治療に難渋する場合があります。
 
そこで、肺炎球菌によって起こる肺炎を予防するワクチンが肺炎球菌ワクチンです。ただし、肺炎球菌ワクチンを接種してもこれ以外の原因で起こる肺炎は残念ながら予防することはできません。
 
ワクチンを接種して得られる免疫は約5年以上持続するといわれています。

次のような方に肺炎球菌ワクチン接種をおすすめします。
・65歳以上の高齢者 
・心臓や呼吸器系に慢性疾患のある方 
・糖尿病の方 
・腎不全や肝機能障害のある方

肺炎球菌ワクチンの接種については、最寄りの病院やかかりつけの医師にご相談下さい。肺炎球菌ワクチンのみでなく、今年もインフルエンザワクチンを積極的に接種しましょう。 

       (大阪厚生年金病院 看護部看護ケア推進室感染管理認定看護師) 

2011年07月22日

◆思わぬキッカケで生まれた薬

大阪厚生年金病院 薬剤部

<血管の中に血の塊ができにくくする薬>

みなさんは風邪薬や鼻炎の薬を飲むと、眠たくなった経験がありませんか?
 
風邪薬や鼻炎の薬のなかには、ジフェンヒドラミンという成分が含まれていることがあります。

この成分は風邪症状のくしゃみや鼻水などのアレルギーを抑える目的で配合されているのですが、目的外の作用として、つまり副作用として眠気が出るという性質も併せ持っています。

一般に副作用は悪者扱いされますが、眠気という作用に着目し眠気を起こさせるくすり=睡眠改善薬として生まれたくすりがあるのです。
おもしろいですね。

このようにはじめの目的ではない作用がきっかけで生まれたくすりには、例えば頭痛や熱さましに使うアスピリンがあります。

この成分は量によっては血がかたまりにくくなる性質ももっており、その作用に着目して抗血小板剤(*注)が生まれたり、高血圧の薬の成分で毛生え薬、うつ病薬の成分からおねしょの薬などがあります。

これこそ、発想の転換、コロンブスの卵といったところでしょうか。

(*注血管の中に血の塊ができにくくする薬)

2011年07月20日

◆「水虫に勝つ」

大阪厚生年金病院 薬剤部

Q 再発させないためには?

A、薬を塗って治っても再び水虫になるというのは治療が不完全だったために、生き残った白癬菌が繁殖するからです。治ったと思って薬を塗るのをやめると、夏など足が蒸れる季節に水虫が再発します。

塗り薬を3〜4ヶ月間塗り続けると再発は減るようです。水虫は治らないとあきらめていませんか?一見正常に見えても皮膚の深部や爪に白癬菌は残っていることがよくあります。根気強く塗り薬を塗り続けてください。

水虫は皮膚の浅いところで白癬菌という真菌(カビ)によって起こります。白癬菌は細胞壁という硬い殻に覆われているのでなかなか死にません。皮膚の浅いところに住み着いた白癬菌は適度に湿ったところの皮膚の古い角質を栄養にして育って生きているので塗り薬を塗るだけでなおります。

しかし、足の裏が硬くなったところの水虫や爪の水虫(爪白癬)は塗り薬がとどかないので、飲み薬でなおします。塗り薬は、ドラッグストアで買えるものもありますが、飲み薬は病院で診療を受けないともらえません。

今までの水虫の塗り薬は1日に何回も塗らなければいけなかったのですが、最近は従来のものに比べ皮膚への浸透性がよくなり1日1回塗ればよいものが増えてきました。水虫になったら患部を清潔にし、薬を塗り、蒸れた靴を履かずに通気をよくしてください。

しばらくすると見た目には治ったように見えますが、白癬菌はしぶといので途中でやめないで薬を塗り続けてください。塗り続ける目安は3〜4ヶ月間です。根気強さが水虫に勝つコツですね。(了)

  

2011年06月23日

◆介護保険の知識―福祉用具

 
大阪厚生年金病院 看護師
 
今回は介護保険を使って手に入れることのできる福祉用具についてお話をします。

約4,400種類の福祉用具の中から、自分に合う機種を選べることになっています。在宅生活の自立を支援するためや、介護力の軽減のために使われるもので、よくみかけるものでは、車イスや歩行器があります。

また、脳梗塞で半身マヒの残った患者さんが退院される場合には、三種の神器ではありませんが、電動ギャッジベッドとポータブルトイレ、車イスの三種をセットで準備することが多いものです。

また、整形外科で股・膝関節の手術をうけられた患者さん方には、入浴時のシャワーイスや、風呂場の手すりの準備が必要となります。

介護保険の福祉用具には、貸与(レンタル)で利用するものと、購入して利用するものの2つのタイプに分かれます。腰掛便座(ポータブルトイレ)や特殊尿器、入浴補助用具などは直接肌に触れるものですから貸与(レンタル)にはなじみません。これらは自分専用のものを購入することになります。

たとえばお風呂で使うシャワーイスの値段は15,000円くらいしますが、介護保険ではその1割の1,500円の負担で手に入れることができます。ポータブルトイレも1万円前後のものから家具調のもので5万円くらいするものまでありますが、その1割の1,000円〜5,000円で購入できます。

介護保険では4月から翌年の3月までの1年間に合計10万円までの福祉用具が購入できます。

福祉用具貸与(レンタル)で利用できるものは、車イス、電動車イス、特殊寝台(電動ギャッジベッド)、床ずれ予防用具(エアマット)、歩行器、歩行補助杖、手すり、スロープなどです。

たとえば車イスが500円、電動ベッドが1200円、電動車イスが2,000円、エアマットが600円程度の月額料金でレンタルができます。これらは介護度にもとづく利用限度額内でレンタルすることになります。
 
他人が使用したものを使いたくないとダダをこねる方もおられますが、レンタル終了時にはきちんと法に定められた消毒方法が実施されています。しかし考えようによっては、この貸与(レンタル)が案外と重宝することがあるのです。

図体の大きいギャッジベッドや車イスなどを購入しますと、不要になった時に始末に困ります。しかし、貸与(レンタル)であれば不要となればケアマネージャーに頼めばすぐに引き上げてもらえます。それから、新しい機能のついた新機種が出た時に、借り換えがすぐに出来ることも重宝です。

電動ギャッジベッドを購入しますと25万円くらいしますが、新機種がでたからといって簡単には買い換える決心はつかないと思います。

しかし、貸与(レンタル)であればケアマネージャーに頼んでケアプランの立てなおしを頼み、翌月から新機種を導入してもらえば済むことです。身体の回復具合にあわせて機種を変更してゆけるという長所を考えていただければ、貸与(レンタル)というのも利点だと思えます。毎年新しい機種が介護保険の福祉用具に認められてきています。

ポータブルトイレにもウォシュレット機能のついたものや、温風便座機能のついたものが新しく認められました。ポータブルトイレはレンタルではなく福祉用具の購入となります。

先ほど述べたように購入は毎年1年間(4月〜翌3月)に10万円が福祉用具を購入できると決められています。

ということは翌年の4月になれば10万円分の新たな購入が可能になるということです。新しい機能のついたポータブルトイレに切り換えたければ、翌年4月まで待って、ケアプランに新たに新機種の購入をあげれば利用が可能となります。

ケアマネージャーさんは、これらの新情報についてはいち早く手に入れておられますから、ケアマネージャーさんとはいつも話せる状況をつくっておかれることが大切です。

2011年04月05日

◆効果ある「食べ物」あれば「薬」不要?

大阪厚生年金病院 薬剤部

Q テレビで言っていた、病気に効果のある食べ物を食べていれば、病気の薬を飲まなくても大丈夫?

A う〜ん、それは、だめですね。

病気でお薬が必要といわれ、医師から薬を処方されている人は、食べ物だけでの完治は難しいですね。食べ物とお薬は同じ効果を示さないからです。
 
たとえば、胃潰瘍の場合を例にあげてみましょう。胃潰瘍の原因の1つとしてピロリ菌があります。胃の中にピロリ菌がいるといわれて除菌のお薬を飲んでいる方が、ピロリ菌に効果があるといわれるヨーグルトを食べてさえいれば薬は飲まなくてもいいのか?というと、答えはNOです。

予防的にヨーグルトを食べるのは、いいことだと思いますが、すでに医師からお薬での除菌が必要と言われている場合、ヨーグルトを食べるだけで胃潰瘍を治すのは難しいと思います。「ヨーグルトではお薬と同じだけの効果は期待できない」し、「食品はあくまでも食品」ですからね。きちんと、治療のためのお薬を飲むようにしましょう。


最近は健康ブームで、さまざまな食品の栄養についての特集があります。病気をお持ちの患者さんが興味を持つ気持ちはよくわかりますが、すべてを鵜呑みにしてお薬の治療をやめてしまうのでは、と心配になります。

「食品は副作用がない」「食品で病気が治るなら薬を飲まなくてもよい」と思いがちですが、自分の判断だけで、お薬を飲むのをやめてしまうのはよくありません。
 
また、テレビの情報は、一般的な話か、もしくは、ある特定の人だけの話と両極端なことが多いです。お薬は、個々の患者の病態に合わせて、医師は処方設計し、薬剤師は調剤していますが、テレビの場合はそうではありません。
 
テレビや雑誌で気になる記事があれば、「この前こんな話聞いたけど、自分にはどうかな」って、かかりつけの医師や薬剤師に気軽に聞いてみてください。(再掲)

2011年03月24日

◆介護保険のサービスとは

○ 大阪厚生年金病院
 

<再掲>介護保険で受けられるサービス内容についてお話します。

A;家に帰っても自分で掃除や洗濯をするのがつらいのですが・・・
Q;入浴や排泄のお世話、衣類やシーツの交換、通院の付き添い、掃除、洗濯、買い物、食事の準備など身の回りのお世話をヘルパーがしてくれる訪問介護というのがあります。

A;床ずれがあるんですが、その処置が私にはできません・・・
Q;医師の指示のもとに看護師が訪問し、床ずれの手当てや点滴の管理をする訪問看護があります。

A;家にお風呂がなくて祖父をお風呂に入れてあげることができません・・・
Q;家庭の入浴が難しい場合、移動入浴車が訪問して浴槽を提供し、入浴の介助をする訪問入浴介護や昼間施設に行き、食事や入浴のサービスを受ける通所介護(デイサービス)があります。

これは家族が介護できない場合など利用したり、外に出て人と交流したいとかレクレーションを楽しみたい人が受けるサービスです。

A;家族で数日でかけなければならなくなったのですがどうしたらいいでしょうか?
Q;福祉施設に短期間入所して食事・入浴・機能訓練が受けられる短期入所生活介護(福祉施設におけるショートステイ)があります。介護で疲れた場合も利用してみましょう。

A;家に帰って病院のようなベッドを利用したいのですが、購入できますか?
Q;介護保険でできます。購入もレンタルも可能です。夜間のトイレが心配な方には簡易トイレの購入や車椅子のレンタルもできます。

A;トイレやお風呂に手すりをつけたいのですが・・・
Q;転倒を防いだり、自立しやすい生活環境を整えるため、段差解消や手すりをつけたりする住宅改修の費用が支給されます。ただし、一生涯の利用限度額の決まりがあります。

これらの他にも訪問リハビリテーション・居宅療養管理指導・通所リハビリテーションといったサービスもありますので必要に応じて利用してみてください。

これらのサービスにかかる料金を介護度に応じた利用限度額の中でまかないます。

どんなサービスをどれくらい受けたいか、ケアーマネージャーとよく相談してプランを決めましょう。 

いかがですか?介護保険について少しおわかりいただけたでしょうか?なかなかなじみがないかもしれませんが、これらのサービスを利用して自宅の介護に役立て、少しでもご家族の介護の負担を少なくしていきましょう。(完)<看護師>   

2011年02月15日

◆介護保険のサービスとは

大阪厚生年金病院
 

介護保険で受けられるサービス内容についてお話します。

A;家に帰っても自分で掃除や洗濯をするのがつらいのですが・・・
Q;入浴や排泄のお世話、衣類やシーツの交換、通院の付き添い、掃除、洗濯、買い物、食事の準備など身の回りのお世話をヘルパーがしてくれる訪問介護というのがあります。

A;床ずれがあるんですが、その処置が私にはできません・・・
Q;医師の指示のもとに看護師が訪問し、床ずれの手当てや点滴の管理をする訪問看護があります。

A;家にお風呂がなくて祖父をお風呂に入れてあげることができません・・・
Q;家庭の入浴が難しい場合、移動入浴車が訪問して浴槽を提供し、入浴の介助をする訪問入浴介護や昼間施設に行き、食事や入浴のサービスを受ける通所介護(デイサービス)があります。

これは家族が介護できない場合など利用したり、外に出て人と交流したいとかレクレーションを楽しみたい人が受けるサービスです。

A;家族で数日でかけなければならなくなったのですがどうしたらいいでしょうか?
Q;福祉施設に短期間入所して食事・入浴・機能訓練が受けられる短期入所生活介護(福祉施設におけるショートステイ)があります。介護で疲れた場合も利用してみましょう。

A;家に帰って病院のようなベッドを利用したいのですが、購入できますか?
Q;介護保険でできます。購入もレンタルも可能です。夜間のトイレが心配な方には簡易トイレの購入や車椅子のレンタルもできます。

A;トイレやお風呂に手すりをつけたいのですが・・・
Q;転倒を防いだり、自立しやすい生活環境を整えるため、段差解消や手すりをつけたりする住宅改修の費用が支給されます。ただし、一生涯の利用限度額の決まりがあります。

これらの他にも訪問リハビリテーション・居宅療養管理指導・通所リハビリテーションといったサービスもありますので必要に応じて利用してみてください。

これらのサービスにかかる料金を介護度に応じた利用限度額の中でまかないます。

どんなサービスをどれくらい受けたいか、ケアーマネージャーとよく相談してプランを決めましょう。 

いかがですか?介護保険について少しおわかりいただけたでしょうか?なかなかなじみがないかもしれませんが、これらのサービスを利用して自宅の介護に役立て、少しでもご家族の介護の負担を少なくしていきましょう。(完)

2011年01月24日

◆点滴で自宅治療 (後編)

寺内孝子

点滴をしながら自宅で生活する方法についてお話いたします。

これは「在宅中心静脈栄養法」と言われ、病気等により口から栄養が取れない場合、口から食べても腸が栄養を吸収しない場合など様々な原因で栄養が取れない方に、太い血管に細いカテーテルを通してそこから濃度の高い栄養剤を点滴する方法なのです。

自宅に帰られる場合、埋め込み式のカテーテルを使用すれば、点滴をはずし自由に過ごす時間を作ることができやすくなります。

こうした点滴をしながら自宅で生活する方法についてお話を、前編でご紹介しました。

これは「在宅中心静脈栄養法」と言われ、病気等により口から栄養が取れない場合、口から食べても腸が栄養を吸収しない場合など様々な原因で栄養が取れない方に、太い血管に細いカテーテルを通してそこから濃度の高い栄養剤を点滴する方法なのです。

そこで80歳すぎの女性に「在宅中心静脈栄養法」で在宅療養を送ることを紹介したのですが、その話の続きを後編としていたします。

私達は、医師の紹介状や看護師の看護サマリーをもとに、何度も地域の医療機関と連絡を取り合い情報交換を行います。

同時に、お話をしていた80歳すぎの女性の娘さんには、「在宅中心静脈栄養法」を行えるようパンフレットを利用し、点滴の液をチューブに通す方法や針をさす方法・点滴が時間通りに終わるよう調節する方法・注意点などを、病棟の看護師に指導してもらいました。

退院前には患者・家族・訪問看護師・ケアマネージャー・病棟看護師・医師が集まりカンファレンス(話し合い)を行い、どんなところに注意したらいいか、どんな援助が必要か、どんなことをしてほしいかなど話し合い、患者・家族の方がより安心して自宅に帰れるように配慮しました。

また、自宅の改修をおこなうために外出してもらい、より効果的な手すりの位置を業者の人と検討してもらい、退院前に手すりをつけることができました。

この外出が自信となり回復へのはずみにもなりました。そして、必要な点滴のセットや点滴の内容を準備して、いよいよ退院となりました。

退院後顔を見せに来てくださいましたが、本当に嬉しそうににこやかで、「家がいいわ、順調に過ごせています」。「いい人達を紹介してくれて感謝しています」という言葉を頂いた時は、この仕事の喜びを感じる時でもあります。

このように点滴をしながらでも、自宅でその人らしい生活を送ることができます。迷っていらっしゃる方が一歩前に踏み出せるようお手伝いさせていただくのが、私達退院調整看護師の役割です。
(完)
                   <大阪厚生年金病院 主任看護師>


2011年01月20日

◆点滴で自宅治療

寺内孝子

点滴をしながら自宅で生活する方法についてお話いたします。

これは「在宅中心静脈栄養法」と言われ、病気等により口から栄養が取れない場合、口から食べても腸が栄養を吸収しない場合など様々な原因で栄養が取れない方に、太い血管に細いカテーテルを通してそこから濃度の高い栄養剤を点滴する方法なのです。

自宅に帰られる場合、埋め込み式のカテーテルを使用すれば、点滴をはずし自由に過ごす時間を作ることができやすくなります。

今回は関わった方の事例にあげて、私達の仕事を紹介します。

Aさんは80歳すぎの女性です。「在宅中心静脈栄養法」で在宅療養を送ることになりました。入院中やっと手押し車で歩ける程度に回復されましたが、自分で点滴の管理する事が難しく、同居されている娘さんの手助けが必要でした。

そこで娘さんを中心にお話を進め、まず介護保険の申請をしてもらいました。介護保険の認定がおりるまでには1ヶ月以上かかりますが、サービスが使えなければ自宅に帰ることができません。そこで前倒しという方法を使い、サービスを利用できるようにしました。

娘さんはしっかりされた方でしたが、「在宅中心静脈栄養法」をするには、訪問看護師に定期的に手技の確認や異常がないかを見てもらう「訪問看護」を利用するほうが安心できます。

また自宅から今の病院は遠く、何かあった時にすぐ相談でき、定期的に診察に来てもらえる「かかりつけ医」があったほうが、さらに安心できます。

トイレには手すりもないので立ち上がるために手すりをつけてもらうことやポータブルトイレ・介護ベッドも必要でした。そこで自宅から近いかかりつけの医・訪問看護師・ケアマネージャーをいくつか紹介し、家族の方に選んでもらいました。(つづく)
(大阪厚生年金病院 主任看護師)

2011年01月17日

◆風邪と肺炎にご注意

柴谷涼子
 
風邪やインフルエンザが流行する季節です。特にこの時期、朝晩の気温の変化が激しいことに加えて、空気が非常に乾燥するときには、風邪の原因になるウイルスの活動も活発になり、風邪をひきやすくなります。

●事前の予防
日ごろの心掛けとしては、外出から帰った後のうがいと手洗いが基本です。また、お天気の良い日には、日光浴や散歩など適度な運動をするよう心がけ、入浴により身体を清潔にしておくことも大切です。

●肺炎は高齢者にとって危険な病気
肺炎はお薬の進歩によって、かなり治療ができるようになりましたが、高齢の方にとってはまだまだ怖い病気です。

とくに糖尿病や心臓、呼吸器系に慢性的な病気を抱えている方、腎不全や肝機能障害のある方も罹患しやすく、病状も重くなる可能性があります。厚生労働省が報告している人口動態統計でも肺炎による死亡率はここ数年上昇してきています。

肺炎は細菌やウイルスなどいろいろな原因で起こりますが、肺炎を起こす原因となる細菌に肺炎球菌があります。

●肺炎球菌による肺炎を予防する
肺炎球菌は健康な人でも鼻腔などに常在する菌です。しかし加齢などにより免疫力が低下すると、病気を引き起こしやすくなります。

日本では、ペニシリンという抗生物質が効きにくい肺炎球菌の割合が増加しています。抗生物質の効きにくい肺炎球菌による肺炎に罹患すると、治療に難渋する場合があります。
 
そこで、肺炎球菌によって起こる肺炎を予防するワクチンが肺炎球菌ワクチンです。ただし、肺炎球菌ワクチンを接種してもこれ以外の原因で起こる肺炎は残念ながら予防することはできません。
 
ワクチンを接種して得られる免疫は約5年以上持続するといわれています。

次のような方に肺炎球菌ワクチン接種をおすすめします。
・65歳以上の高齢者 
・心臓や呼吸器系に慢性疾患のある方 
・糖尿病の方 
・腎不全や肝機能障害のある方

肺炎球菌ワクチンの接種については、最寄りの病院やかかりつけの医師にご相談下さい。肺炎球菌ワクチンのみでなく、今年もインフルエンザワクチンを積極的に接種しましょう。
       (大阪厚生年金病院 看護部看護ケア推進室感染管理認定看護師) 

2010年11月30日

◆ノロウイルス食中毒の予防

柴谷涼子(感染管理認定看護師)

<NHK関西ニュースによると、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者が、11月末から大阪府内で急増していることがわかりました。大阪府立公衆衛生研究所では食事の前の手洗いを徹底するなど感染の予防を呼びかけています。そこで大阪厚生年金病院の柴谷涼子感染管理認定看護師の感染予防の寄稿を下記に再掲します。>(編集部)


老人保健施設などでノロウイルスの集団発生が報じられておりますが、ノロウイルスについて正しく理解し、ご自身も感染しないよう予防しましょう。

★ノロウイルス感染症とは・・・
ノロウイルスが人の小腸で増殖して引き起こされる急性胃腸炎です。@カキや貝類を十分に加熱せず食べた場合A生ガキや貝類で汚染された調理器具で調理した生野菜などを食べた場合Bウイルスに感染したヒトの便や吐物に触れた手で調理をした場合・・・などに感染する可能性があります。

★症状
年齢に関係なく感染は起こりますが、高齢者や抵抗力の弱ったヒトでは重症化する例もあります。嘔気・嘔吐・下痢が主症状です。
 腹痛、頭痛、発熱、悪寒、筋痛、咽頭痛などを伴うこともあります。 高齢者の場合、症状が出て、水分摂取ができなくなるとすぐに脱水症状を起す可能性がありますので、早めに病院の診察を受けて下さい。

★予防
生のカキや貝類は内部まで十分に加熱してから食べるようにしましょう。
カキの処理に使用したまな板などは、よく水洗いし、熱湯消毒をしてから使用しましょう。

★冬場はこのノロウイルスに限らず、様々な感染症が流行します。感染予防としてもっとも重要なのは、普段からの手洗いやうがいです。
外から帰ったあとは必ず手洗いとうがいをする習慣をつけましょう。(再掲)

 <参考文献;>

1.国立感染症研究所 感染症情報センター感染症発生動向調査週報 感染症の話
 http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_11.html
2.大阪府食の安全推進科    http://www.pref.osaka.jp/shokuhin/noro/
3.厚生労働省ノロウイルス食中毒の予防に関するQ&A
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/tobou/040204-1.html
          (大阪厚生年金病院 看護部 看護ケア推進室 )

◆本誌主宰者の原稿が、11月30日(火)刊の全国版メルマガ「頂門の一針」2109号に
掲載されました。著名な寄稿者の卓見も拝読願います。<編集部>

<2109号・目次>
・中国へあり得ない期待:宮崎正弘
・砲撃をうけた延坪島に高校はあった:泉 幸男
・「消えた群の掟」をどうする:馬場伯明
・猿でも分かる「EU危機」:平井修一
◆・顕微鏡検査で歯周病発見:毛馬一三
・字母制限と平板化のすすむ國語表現:上西俊雄
・話 の 福 袋
・反     響
・身 辺 雑 記
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  http://www.max.hi-ho.ne.jp/azur/ryojiro/chomon.htm