2015年07月24日

◆お薬Q&A(1)

大阪厚生年金病院 薬剤部

1.
Q:1日1回1回飲むようにと、薬をもらいましたが、これを朝・昼・晩と3回続けて飲む方がよく効くんじゃないですか?

A:効き目が続く時間は薬によってそれぞれ違います。1日1回服用など、1日に飲む回数が少なくていい薬は、その分効き目が長いのです。飲む間隔を短くしてしまうと、薬が効きすぎてしまうことがあり危険です。

逆に、1日3回の薬を回数を減らして飲んでしまうと血液中の薬の濃度が十分に上がらず、効果が出ません。このように薬の飲み方は、薬の性質を考えて決められているため、自己判断でむやみにかえてはいけません。

2.
Q:薬の飲み方で、“食間服用”という飲み方がありますが、“食事の途中”で薬を飲めばいいということですか?

A:食間というと、食事の途中で飲むものだと勘違いされている方がいますが、そうではありません。食間というのは食事と食間というのは食事と食事の間、主に食後2時間のことをいいます。ちょうど、前に食べたものが消化されて、胃の中が空になるころです。薬によっては、食事の影響を受けるものもあるので、注意が必要です。

3.
Q:坐薬は座って飲む薬のことですよね?立って飲んでしまいました。

A:坐薬を使ったことのある方なら信じられないと思います。坐薬は飲み薬ではなく、肛門に入れて使う薬のことです。

@ 坐薬の使い方のコツ事前に排便し、指は清潔に。
A 坐薬の先をこすり、少し溶かす。
B 体の力を抜いて、ゆっくり入れる。
C 入れた後は、出てこないようにしばらく指でおさえる。(続く)
大阪厚生年金病院薬剤部 薬剤師

2015年06月27日

◆「ディスチャージナース」の役割A

寺内 孝子



前回は「ディスチャージナースって何?」についてお話しました。ではその具体的内容について、これから数回にわたり紹介したいと思います。
 
患者は何らかの病気や怪我で入院されます。入院は人生の中のほんの一部の事にすぎません。いずれは退院というという経過をたどります。しかし、病気や怪我によって何らかの障害を生じ、退院にも影響を与えることがあります。
 
例えば、「今までよりも筋力が低下してできていたことができなくなった」や「医療的な処置をしながら生活を送らなければならなくなった」などがあります。

入院したことで筋力が低下し、今まで1人で生活できていたのにできない、誰かに助けてもらわないと暮らせないという事が生じてくることがあります。最近は1人暮らしの方も増えています。また、子供がいても世話になりたくないという思いや、働いていて面倒をみてもらうことができないという方もいらっしゃいます。

ではそのような方が「どうしたら家で暮らせるのか」と悩んでらっしゃる時、相談にのるのが私達の役割となります。このような方には「自宅で1人で暮らすにはどうしたらいいか」をまず考えます。1人でできない部分を誰かにしてもらえないかと考えるのです。

例えば、「買い物にいけない」「食事の支度ができない」「1人でお風呂に入れない」「トイレに段差があって使用できない」などがあります。それには介護保険を利用する事ができます。
 
これらの問題に対しては買い物や掃除をしてもらったり、お風呂に入る介助をしてくれるヘルパーの方に協力を得ます。またトイレまでいかなくても生活できるようポータブルトイレの購入や起き上がりやすい介護ベッドのレンタルが必要となりますがそのためには介護保険を利用します。

私達は介護保険を利用できるようにその説明やケアマネージャーを紹介します。よりその人らしく生活できるようケアマネージャーと連携をとりその人にとって一番よい方法がとれるよう援助していきます。また、どうしても1人で生活することが難しい場合には療養型の病院や施設を紹介することもあります。

次回は、医療的な処置をもったまま退院される患者についての援助方法について紹介していきたいと思います。
(大阪厚生年金病院 主任看護師)

2015年06月26日

◆「ディスチャージナース」って何?@

寺内 孝子


皆さんは「ディスチャージナース」、あるいは「ディスチャージコーディネータ」という名前を聞いた事があるでしょうか?

「ディスチャージナース」は、日本語では「退院調整看護師」と言われています。

「退院調整」とは、入院初期から患者様が生活する最適な場所を見当し、退院後に起こりうるであろう問題を予測しながら、それをおこさないように予防的にアセスメントし、専門家とタイアップしながら協働して問題を解決することです。その仕事を担っているのが「退院調整看護師」です。
 
では、何故そのような役目を担う看護師が必要なのでしょうか?

日本の医療環境はここ数年のうちに急激に変化しています。2000年から病院は急性期医療・長期療養・回復期リハビリテーションというように機能分化されています。

今までは、よくなるまで同じ病院でみていくという姿勢でしたが、機能分化されてからは、一般病院で治療が終わり、自宅での療養ができないなら療養病院へ、リハビリが必要なら回復期病院へ転院するという形に機能分化しています。介護保険も改定され在宅療養に重点をおくようになりました。
 
しかし、少子高齢化や核家族化が進み、高齢者が高齢者を介護する老老介護や1人暮らしの方も増えています。また、生活保護の人も増加しているのが現状です。このように在宅で療養するにも継続医療や継続看護が必要など多くの問題が残されています。
 
そこで、そのような問題を抱えてらっしゃる患者様やご家族の方の問題を解決し、療養の場が変わっても良質なケアを患者様に継続して提供でき、退院後に必要な社会資源が受けられるようにその調整をするのが、「退院調整看護師」の役割という訳です。

その仕事を担う看護師の研修会に参加しましたが、私が従事する病院のように、「退院調整看護師」が専任で仕事をしている病院は少ないようです。退院調整看護師がおらず、その調整を病棟の看護師長や事務の方が行っていたり、居ても他の仕事と兼任しているところが多いようでした。
 
私の病院には退院調整看護師が2名おり、同じ部署にソーシャルワーカー2名と精神保健福祉士1名と相互に相談しながらより安心して患者・ご家族の方に退院後の生活が送れるよう支援しています。

前述のように、療養の場が変わっても良質なケアを患者に継続して提供できることを中心に調整をするのが、「退院調整看護師」の役割です。医療の現場は今、大きく変ろうとしています。(続き)
            (大阪厚生年金病院 主任看護師)

2015年06月23日

◆風邪と肺炎にご注意

柴谷 涼子

 
風邪やインフルエンザが流行する季節です。特にこの時期、朝晩の気温の変化が激しいことに加えて、空気が非常に乾燥するときには、風邪の原因になるウイルスの活動も活発になり、風邪をひきやすくなります。

●事前の予防
日ごろの心掛けとしては、外出から帰った後の「うがいと手洗い」が基本です。また、お天気の良い日には、日光浴や散歩など適度な運動をするよう心がけ、入浴により身体を清潔にしておくことも大切です。

●肺炎は高齢者にとって危険な病気
肺炎はお薬の進歩によって、かなり治療ができるようになりましたが、高齢の方にとってはまだまだ怖い病気です。

とくに糖尿病や心臓、呼吸器系に慢性的な病気を抱えている方、腎不全や肝機能障害のある方も罹患しやすく、病状も重くなる可能性があります。厚生労働省が報告している人口動態統計でも肺炎による死亡率はここ数年上昇してきています。

肺炎は細菌やウイルスなどいろいろな原因で起こりますが、肺炎を起こす原因となる細菌に肺炎球菌があります。

●肺炎球菌による肺炎を予防する
肺炎球菌は健康な人でも鼻腔などに常在する菌です。しかし加齢などにより免疫力が低下すると、病気を引き起こしやすくなります。

日本では、ペニシリンという抗生物質が効きにくい肺炎球菌の割合が増加しています。抗生物質の効きにくい肺炎球菌による肺炎に罹患すると、治療に難渋する場合があります。
 
そこで、肺炎球菌によって起こる肺炎を予防するワクチンが肺炎球菌ワクチンです。ただし、肺炎球菌ワクチンを接種してもこれ以外の原因で起こる肺炎は残念ながら予防することはできません。
 
ワクチンを接種して得られる免疫は約5年以上持続するといわれています。

次のような方に肺炎球菌ワクチン接種をおすすめします。

・65歳以上の高齢者 
・心臓や呼吸器系に慢性疾患のある方 
・糖尿病の方 
・腎不全や肝機能障害のある方

肺炎球菌ワクチンの接種については、最寄りの病院やかかりつけの医師にご相談下さい。肺炎球菌ワクチンのみでなく、今年もインフルエンザワクチンを積極的に接種しましょう。
       (大阪厚生年金病院 看護部看護ケア推進室感染管理認定看護師) 

2015年06月17日

◆ノロウイルス食中毒の予防

 柴谷 涼子
 
老人保健施設などでノロウイルスの集団発生が最近報じられていました。

「ノロウイルス」について正しく理解し、ご自身も感染しないよう予防しましょう。

★ノロウイルス感染症とは・・・
 
ノロウイルスが人の小腸で増殖して引き起こされる急性胃腸炎です。

@ カキや貝類を十分に加熱せず食べた場合
A 生ガキや貝類で汚染された調理器具で調理した生野菜などを食べた場合
B ウイルスに感染したヒトの便や吐物に触れた手で調理をした場合・・・などに感染する可能性があります。

★症状
  
年齢に関係なく感染は起こりますが、高齢者や抵抗力の弱ったヒトでは重症化する例もあります。嘔気・嘔吐・下痢が主症状です。
 
腹痛、頭痛、発熱、悪寒、筋痛、咽頭痛などを伴うこともあります。 高齢者の場合、症状が出て、水分摂取ができなくなるとすぐに脱水症状を起す可能性がありますので、早めに病院の診察を受けて下さい。

★予防

生のカキや貝類は内部まで十分に加熱してから食べるようにしましょう。カキの処理に使用したまな板などは、よく水洗いし、熱湯消毒をしてから使用しましょう。

★冬場はこのノロウイルスに限らず、様々な感染症が流行します。感染予防としてもっとも重要なのは、普段からの手洗いやうがいです。

外から帰ったあとは必ず手洗いとうがいをする習慣をつけましょう。

 <参考文献;>

1.国立感染症研究所 感染症情報センター感染症発生動向調査週報 感染症の話
 http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_11.html
2.大阪府食の安全推進科    http://www.pref.osaka.jp/shokuhin/noro/
3.厚生労働省ノロウイルス食中毒の予防に関するQ&A
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/tobou/040204-1.html
          (大阪厚生年金病院 感染管理認定看護師 )

2015年04月23日

◆薬編 「水虫に勝つ!」・・・

◆薬編 「水虫に勝つ!」・・・

薬剤部



Q 再発させないためには?

A、薬を塗って治っても再び水虫になるというのは治療が不完全だったために、生き残った白癬菌が繁殖するからです。治ったと思って薬を塗るのをやめると、夏など足が蒸れる季節に水虫が再発します。

塗り薬を3〜4ヶ月間塗り続けると再発は減るようです。水虫は治らないとあきらめていませんか?一見正常に見えても皮膚の深部や爪に白癬菌は残っていることがよくあります。根気強く塗り薬を塗り続けてください。

水虫は皮膚の浅いところで白癬菌という真菌(カビ)によって起こります。白癬菌は細胞壁という硬い殻に覆われているのでなかなか死にません。皮膚の浅いところに住み着いた白癬菌は適度に湿ったところの皮膚の古い角質を栄養にして育って生きているので塗り薬を塗るだけでなおります。

しかし、足の裏が硬くなったところの水虫や爪の水虫(爪白癬)は塗り薬がとどかないので飲み薬でなおします。塗り薬はドラッグストアで買えるものもありますが、飲み薬は病院で診療を受けないともらえません。

今までの水虫の塗り薬は1日に何回も塗らなければいけなかったのですが、最近は従来のものに比べ皮膚への浸透性がよくなり1日1回塗ればよいものが増えてきました。水虫になったら患部を清潔にし、薬を塗り、蒸れた靴を履かずに通気をよくしてください。

しばらくすると見た目には治ったように見えますが白癬菌はしぶといので途中でやめないで薬を塗り続けてください。塗り続ける目安は3〜4ヶ月間です。根気強さが水虫に勝つコツですね。(了)

2015年04月07日

◆薬飲んだら、排泄物中に白いものが?

大阪厚生年金病院 薬剤部

Q、薬を飲んだら、排泄物の中に白いものがありました。これは何ですか?

A、徐放剤という薬を飲むと便の中に白いものが混じることがあります。この白いものは薬の残骸です。徐放剤というのは1日1〜2回飲めば薬の効果が出るように設計された薬です。

スポンジの中に薬の成分が収められているのをイメージしてください。これを飲むと、胃や腸の中でゆっくりと薬の成分が溶け出し効果を発揮します。

薬の成分が溶けだしてしまったスポンジは残骸として身体の外に排出され、便の中に白いものとして混じるのです。

ですから白いものが混じっていても少しも心配いりません。安心して薬を飲んでください。

便に白いものが混じっていることを発見された方は自分の健康に特に気をつけておられるのですね。自分の排泄物で健康を見ておられるのだと思います。そのとき発見されたのではないですか?

このような「スポンジの中に薬の成分が収まった」形をした徐放剤は薬が長く効くために工夫した製剤のひとつです。種類は多くなく、持続性を必要とする薬に採用されており、例えば喘息薬のテオドールG20%の顆粒や抗てんかん薬のデパケンR錠などにみられます。

病院や薬局で薬をもらうとき「薬の説明書」も一緒に渡されます。

徐放剤を飲むと便に白いもの含まれ、患者様はびっくりされるので「薬の説明書」の注意事項に記載されています。もらった薬の説明書をゴミと思わず、よく読んでいただければと思います。

薬を飲んで便に白いものが混じっていることは、薬をちゃんと飲んでいる証拠、薬もちゃんと効いていると思います。(終)

2015年02月14日

◆ノロウイルス食中毒の予防

柴谷 涼子
 


老人保健施設などでノロウイルスの集団発生が最近報じられていました。

「ノロウイルス」について正しく理解し、ご自身も感染しないよう予防しましょう。

★ノロウイルス感染症とは・・・
 
ノロウイルスが人の小腸で増殖して引き起こされる急性胃腸炎です。

@ カキや貝類を十分に加熱せず食べた場合
A 生ガキや貝類で汚染された調理器具で調理した生野菜などを食べた場合
B ウイルスに感染したヒトの便や吐物に触れた手で調理をした場合・・・などに感染する可能性があります。

★症状
  
年齢に関係なく感染は起こりますが、高齢者や抵抗力の弱ったヒトでは重症化する例もあります。嘔気・嘔吐・下痢が主症状です。
 
腹痛、頭痛、発熱、悪寒、筋痛、咽頭痛などを伴うこともあります。 高齢者の場合、症状が出て、水分摂取ができなくなるとすぐに脱水症状を起す可能性がありますので、早めに病院の診察を受けて下さい。

★予防

生のカキや貝類は内部まで十分に加熱してから食べるようにしましょう。カキの処理に使用したまな板などは、よく水洗いし、熱湯消毒をしてから使用しましょう。

★冬場はこのノロウイルスに限らず、様々な感染症が流行します。感染予防としてもっとも重要なのは、普段からの手洗いやうがいです。

外から帰ったあとは必ず手洗いとうがいをする習慣をつけましょう。

 <参考文献;>

1.国立感染症研究所 感染症情報センター感染症発生動向調査週報 感染症の話
 http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_11.html
2.大阪府食の安全推進科    http://www.pref.osaka.jp/shokuhin/noro/
3.厚生労働省ノロウイルス食中毒の予防に関する Q&A
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/tobou/040204-1.html
          (大阪厚生年金病院 感染管理認定看護師 )

2015年02月07日

◆「ディスチャージナース」ってご存知?

寺内 孝子


皆さんは「ディスチャージナース」、あるいは「ディスチャージコーディネータ」という名前を聞いた事があるでしょうか?「ディスチャージナース」は、日本語では「退院調整看護師」と言われています。


「退院調整」とは、入院初期から患者様が生活する最適な場所を見当し、退院後に起こりうるであろう問題を予測しながら、それをおこさないように予防的にアセスメントし、専門家とタイアップしながら協働して問題を解決することです。その仕事を担っているのが「退院調整看護師」です。
 

では、何故そのような役目を担う看護師が必要なのでしょうか?

日本の医療環境はここ数年のうちに急激に変化しています。2000年から病院は急性期医療・長期療養・回復期リハビリテーションというように機能分化されています。

今までは、よくなるまで同じ病院でみていくという姿勢でしたが、機能分化されてからは、一般病院で治療が終わり、自宅での療養ができないなら療養病院へ、リハビリが必要なら回復期病院へ転院するという形に機能分化しています。介護保険もさらに改定され在宅療養に重点をおくようになりました。
 

しかし、少子高齢化や核家族化が進み、高齢者が高齢者を介護する老老介護や1人暮らしの方も増えています。また、生活保護の人も増加しているのが現状です。このように在宅で療養するにも継続医療や継続看護が必要など多くの問題が残されています。
 

そこで、そのような問題を抱えてらっしゃる患者様やご家族の方の問題を解決し、療養の場が変わっても良質なケアを患者様に継続して提供でき、退院後に必要な社会資源が受けられるようにその調整をするのが、「退院調整看護師」の役割という訳です。

その仕事を担う看護師の研修会に参加しましたが、私が従事する病院のように、「退院調整看護師」が専任で仕事をしている病院は少ないようです。退院調整看護師がおらず、その調整を病棟の看護師長や事務の方が行っていたり、居ても他の仕事と兼任しているところが多いようでした。
 

私の病院には退院調整看護師が2名おり、同じ部署にソーシャルワーカー2名と精神保健福祉士1名と相互に相談しながらより安心して患者様・ご家族の方に退院後の生活が送れるよう支援しています。

前述のように、療養の場が変わっても良質なケアを患者様に継続して提供できることを中心に調整をするのが、「退院調整看護師」の役割です。医療の現場は、大きく変ろうとしています。
           
(大阪厚生年金病院 主任看護師)

2014年12月20日

◆「風邪と肺炎」にご注意

柴谷 涼子

 
風邪やインフルエンザが流行する季節です。特にこの時期、朝晩の気温の変化が激しいことに加えて、空気が非常に乾燥するときには、風邪の原因になるウイルスの活動も活発になり、風邪をひきやすくなります。

●事前の予防
日ごろの心掛けとしては、外出から帰った後の「うがいと手洗い」が基本です。また、お天気の良い日には、日光浴や散歩など適度な運動をするよう心がけ、入浴により身体を清潔にしておくことも大切です。

●肺炎は高齢者にとって危険な病気
肺炎はお薬の進歩によって、かなり治療ができるようになりましたが、高齢の方にとってはまだまだ怖い病気です。

とくに糖尿病や心臓、呼吸器系に慢性的な病気を抱えている方、腎不全や肝機能障害のある方も罹患しやすく、病状も重くなる可能性があります。厚生労働省が報告している人口動態統計でも肺炎による死亡率はここ数年上昇してきています。

肺炎は細菌やウイルスなどいろいろな原因で起こりますが、肺炎を起こす原因となる細菌に肺炎球菌があります。

●肺炎球菌による肺炎を予防する
肺炎球菌は健康な人でも鼻腔などに常在する菌です。しかし加齢などにより免疫力が低下すると、病気を引き起こしやすくなります。

日本では、ペニシリンという抗生物質が効きにくい肺炎球菌の割合が増加しています。抗生物質の効きにくい肺炎球菌による肺炎に罹患すると、治療に難渋する場合があります。
 
そこで、肺炎球菌によって起こる肺炎を予防するワクチンが肺炎球菌ワクチンです。ただし、肺炎球菌ワクチンを接種してもこれ以外の原因で起こる肺炎は残念ながら予防することはできません。
 
ワクチンを接種して得られる免疫は約5年以上持続するといわれています。

次のような方に肺炎球菌ワクチン接種をおすすめします。

・65歳以上の高齢者 
・心臓や呼吸器系に慢性疾患のある方 
・糖尿病の方 
・腎不全や肝機能障害のある方

肺炎球菌ワクチンの接種については、最寄りの病院やかかりつけの医師にご相談下さい。肺炎球菌ワクチンのみでなく、今年もインフルエンザワクチンを積極的に接種しましょう。
       (大阪厚生年金病院 看護部看護ケア推進室感染管理認定看護師) 

2014年09月15日

◆お薬 Q&A(3)

大阪厚生年金病院薬剤部
 

・ちょっと一言!

病院で処方された薬を人にあげたりしていませんか?

あなたに合う薬も他の人には効かないどころか副作用が出るかもしれません。また、ご自分の子供に処方されて残った薬を同じような症状が出たからといって与え、事故になった報告もあります。もし薬がいらなくなったら燃えるゴミといっしょに廃棄されることをお勧めします。

・アスピリンは古くて新しい・・・

古くからアスピリンは熱を下げたり、痛みを和らげる薬として有名ですが、今、脳梗塞や心筋梗塞の予防効果が注目されています。しかも予防に必要な量は、ほんのちょっぴりだけでよいのです。

発売されてからおよそ100年間解熱鎮痛剤として第一線で活躍してきた薬ですが、どんどん新しい薬に追いやられていました。新しく効果が認められて新薬に対してリベンジを果たした感がありますね。

・お薬は“たっぷりの水で”

「まだまだ若いもんには負けられへん」という方も多いと思いますが、体は少しずつ老化していきます。薬を飲み込む力も次第に弱くなっていくので、のどに詰まらせないためにも“たっぷりの水”で飲むことが大切です。

目薬は1滴でOK!
     目薬1滴:0.05mL
−)  目の中に入る量:0.03mL
        
答:  0.02mL ・・・目から流れ落ちる

そうです!これで目薬が命中すれば1滴で良いことがわかりますね。早く目薬がなくなってしまう方は、さしている量を点検してみましょう。  
                     大阪厚生年金病院薬剤部 薬剤師


2014年09月14日

◆お薬 Q&A(2)

大阪厚生年金病院 薬剤部


お薬について

ご注意! うっかりが事故のもと、お薬を服用される皆様へ
錠剤の取出し方

おくすりは、包装シートから取り出してお飲みください。うっかりと包装シートのまま飲んでしまうと、のどや食道などを傷つけて大変なことになります。
幼児、高齢者の方が服用されるときは、保護者、介護者などの方がご注意ください。

こんなことはありませんでしたか?
以前使用した薬や注射でショックや蕁麻疹など副作用を経験されたことはありませんか?
このような経験をされた方は、その時の薬の名前を医師に伝えてください。

お薬について(飲み合わせ)
診察の時。「今、こんな薬を飲んでいるのですが・・・」と話されたことはありますか?
他のお医者さんにかかった時に出たお薬と重ならないためにも服用中のお薬の名前を医師に伝えるようにしましょう。薬局からもらった薬説明書やお薬手帳などを見せるとさらに良いでしょう。
   大阪厚生年金病院薬剤部 

2014年09月13日

◆お薬 Q&A(1)

大阪厚生年金病院 薬剤部



1.
Q:1日1回1回飲むようにと、薬をもらいましたが、これを朝・昼・晩と3回続けて飲む方がよく効くんじゃないですか?

A:効き目が続く時間は薬によってそれぞれ違います。1日1回服用など、1日に飲む回数が少なくていい薬は、その分効き目が長いのです。飲む間隔を短くしてしまうと、薬が効きすぎてしまうことがあり危険です。

逆に、1日3回の薬を回数を減らして飲んでしまうと血液中の薬の濃度が十分に上がらず、効果が出ません。このように薬の飲み方は、薬の性質を考えて決められているため、自己判断でむやみにかえてはいけません。

2.
Q:薬の飲み方で、“食間服用”という飲み方がありますが、“食事の途中”で薬を飲めばいいということですか?

A:食間というと、食事の途中で飲むものだと勘違いされている方がいますが、そうではありません。食間というのは食事と食間というのは食事と食事の間、主に食後2時間のことをいいます。ちょうど、前に食べたものが消化されて、胃の中が空になるころです。薬によっては、食事の影響を受けるものもあるので、注意が必要です。

3.
Q:坐薬は座って飲む薬のことですよね?立って飲んでしまいました。

A:坐薬を使ったことのある方なら信じられないと思います。坐薬は飲み薬ではなく、肛門に入れて使う薬のことです。

坐薬の使い方のコツ
@ 事前に排便し、指は清潔に。
A 坐薬の先をこすり、少し溶かす。
B 体の力を抜いて、ゆっくり入れる。
C 入れた後は、出てこないようにしばらく指でおさえる。(続く)
大阪厚生年金病院薬剤部 薬剤師