2018年11月17日

◆著作物ってなに!?

川原 俊明


 著作物といって頭に浮かぶものは何でしょうか?

 おそらく、ゲームのプログラム、小説、漫画のキャラクター、歌詞とかいったものでしょう。

 著作物が一体何であるかを知らなければ、気づかないうちに著作権を侵害してしまい、著作権者から突然訴えられることにもなりかねません。

 そこで、あらかじめ著作物が何であるかを知っておくことは大切なことです。

 著作権法上、著作物として「言語」「音楽」「舞踏、無言劇」「美術」「建築」「地図、図形」「映画」「写真」「プログラム」の9種類が挙げられていますが、これは、あくまでも例示であって、これら以外にも、「思想または感情を」「創作的に」「表現したもので」「文芸、学術、美術または音楽の範囲に属する」と言えれば、著作物にあたり、法律上保護されることになります。

 この著作物にあたるかのポイントとは、「思想または感情を」「創作的に」といえるかどうかですが、「新聞」「写真」を例に挙げて著作物にあたるか検討してみましょう。

 まず、「新聞」について、「記事」は著作物にあたりますが、「見出し」は著作物にあたりません。なぜなら、「記事」は、記者が独自の取材をもとにして、思考をこらして作られるものであることから、まさしく「思想または感情を創作」しているからです。

これに対して、「見出し」は、とても短く、キーワードの羅列にすぎない場合も多く、誰もが考えつく表現が多く、思想が創作的に表現されたものとは言えません。
 
 次に、「写真」について、「スナップ写真」は著作物にあたりますが、「証明写真」は著作物にあたりません。なぜなら、「スナップ写真」は、撮影者のシャッターを押すタイミング、撮影のアングル、光のあて方によって、写真の出来がかわるものであり、撮影者による独自の撮影方法によるところが大きく創作的に表現されたものと言えるからです。

これに対して、「証明写真」は、単に機械的に撮影されるものであり、撮影者による「思想または感情」を表現したものとは言えないからです。
 
 最後に私が今書いているこの文章はどうでしょうか?

これが文芸と言えるかどうかについては、意見が分かれるところですが、私が「著作物」に関する文章を「思想を創作的に表現している」ことにはまちがいではないので、まさしく著作物にあたることになります。

ですので、私に無断でこの文章をコピーして販売することになれば、私に対する著作権を侵害することになりますので、みなさま、ご注意くださいね。(笑)

530-0047 大阪市北区西天満2丁目10番2号 幸田ビル8階  
弁護士法人 川原総合法律事務所      
弁護士 川 原 俊 明 

2018年11月14日

◆外国人観光客の急増

川原 俊明(弁護士)


 最近、電車を利用していると、必ず外国人観光客を見かけます。

 私は、政府が目標としている「2020年東京オリンピックまでに外国人観光客2000万人」が実現されつつあるのを肌で感じています。

 大阪では、舞洲にカジノを中心としたリゾート総合施設の計画があり、これが実現すれば、まちがいなく政府の目標が達成されるでしょう。

 さて、ここで最近話題になっているのが、外国人観光客のお土産として注目を浴びている日本の商品です。いくつか挙げてみましょう。

 まず、炊飯器です。特に、米を主食とするアジアの人々にとって、日本の炊飯器は、とても性能がよく大人気だそうです。関西空港でも、炊飯器が入った箱を積み上げて運んでいる中国の方たちをよく見かけます。

 次に、爪切りです。海外では、ニッパー式の爪切りが主流みたいで、日本の爪切りのように、コンパクトに折りたためて、しかも切った爪を収納できるのは、非常に珍しいようです。それに、非常に良く切れるとの評判です。

 最後に、最近特に注目を浴びているのが、消せるボールペン、フリクションペンです。
 皆様ご存じでしょうが、特殊なインクを使用することで、ペンに付いているチップで軽くこすると、あら不思議、消えてしまうのです。一定の摩擦熱をインクにあたえることで消えるみたいです。日本には、とてもカラフルな色が揃っており、1箱単位で買って行かれる方も珍しくないそうです。

 これらの商品が外国人に喜ばれているのを聞いて、日本人の私としては、非常に誇りに思うと同時に、お土産として母国に持って帰っていただくことは、アピールするのが苦手な日本人にとって、これ以上の宣伝はないとも思います。

2018年11月11日

◆外国人観光客の急増

川原 俊明 (弁護士)


 最近、電車を利用していると、必ず外国人観光客を見かけます。

 私は、政府が目標としている「2020年東京オリンピックまでに外国人観光客2000万人」が実現されつつあるのを肌で感じています。

 大阪では、舞洲にカジノを中心としたリゾート総合施設の計画があり、これが実現すれば、まちがいなく政府の目標が達成されるでしょう。

 さて、ここで最近話題になっているのが、外国人観光客のお土産として注目を浴びている日本の商品です。いくつか挙げてみましょう。

 まず、炊飯器です。特に、米を主食とするアジアの人々にとって、日本の炊飯器は、とても性能がよく大人気だそうです。関西空港でも、炊飯器が入った箱を積み上げて運んでいる中国の方たちをよく見かけます。

 次に、爪切りです。海外では、ニッパー式の爪切りが主流みたいで、日本の爪切りのように、コンパクトに折りたためて、しかも切った爪を収納できるのは、非常に珍しいようです。それに、非常に良く切れるとの評判です。

 最後に、最近特に注目を浴びているのが、消せるボールペン、フリクションペンです。
 皆様ご存じでしょうが、特殊なインクを使用することで、ペンに付いているチップで軽くこすると、あら不思議、消えてしまうのです。一定の摩擦熱をインクにあたえることで消えるみたいです。日本には、とてもカラフルな色が揃っており、1箱単位で買って行かれる方も珍しくないそうです。

 これらの商品が外国人に喜ばれているのを聞いて、日本人の私としては、非常に誇りに思うと同時に、お土産として母国に持って帰っていただくことは、アピールするのが苦手な日本人にとって、これ以上の宣伝はないとも思います。

2018年11月03日

◆貴ノ岩関が訴え取下げ

                     川原 敏明  弁護士


 大相撲の貴ノ岩関が元横綱の日馬富士関から暴行を受けて傷害を負
った事件で、貴ノ岩関は、日馬富士に対し、約2400万円の損害賠
償を求めて民事訴訟を提起していましたが、ニュースでこの訴えを
取り下げたということが報道されていました。

 貴ノ岩関と代理人弁護士によると、モンゴルでの貴ノ岩関の家族へ
のバッシングが激しく、訴えを取り下げざるを得なかったということ
です。

 モンゴルでは、日馬富士は英雄視されており、貴ノ岩関は日馬富士
の後輩にあたるのですが、傷害事件の被害者家族がバッシングを受け
ているということが事実であれば、とても悲しいことです。
 これが日本であれば、貴ノ岩関の擁護派が多数であると思います。

 モンゴルで家族が批難を受けていると貴ノ岩関から相談を受けた代
理人弁護士としては、正義はこちらにあるのだから民事訴訟で戦いま
しょうという趣旨のアドバイスをしたと思います。

 それでも、最終的には訴えの取下げという苦渋の決断をせざるをえ
なかったということは、貴ノ岩関の家族への批難の程度が想像を超え
るものであり、貴ノ岩関もその事実に心を痛めていたことは間違いあ
りません。

 民事訴訟は裁判所に判決を求める手続ではありますが、両当事者か
らの主張、立証が出そろった段階で、裁判所から和解の勧告がなされ
るのが通例です。

 そして、一般的に民事訴訟の大部分は和解によって終了していると
いう統計もあります。
 今回の貴ノ岩関の訴えの取り下げによって、貴ノ岩関と日馬富士の
和解の機会も失われることになると思います。

 日馬富士本人や日馬富士のさらに先輩にあたる白鵬関がSNS等で
モンゴル国民に対して貴ノ岩関の家族へのバッシングはやめるように
訴えるということは期待できないのでしょうか。

 日馬富士関は今後も被害弁償について誠実に対応していくと述べて
います。

2018年10月30日

◆遺言書の作成

川原 俊明 弁護士


遺言には、公正証書遺言や、自筆証書遺言や、秘密証書遺言等
があります。

それぞれ遺言の方式によって、要件が決まっています。

例えば、自筆証書遺言であれば、日付と氏名を自署し、押印を
しなければならないと定められており、これを欠くと無効な遺言
と扱われてしまいます。

そのため、ご自身の意思を相続人にきちっと伝え、相続の争い
を防ぎたい方には公正証書遺言の作成をおすすめしています。

公正証書遺言は、公証役場で作成するので、要件の誤りで無効
になる心配はありませんし、遺言は公証役場で保存されるので紛
失とか書き換え等の心配もないからです。
もっとも、近日、公正証書遺言であっても、無効であるという
裁判例が出されています。その多くは、遺言能力の有無が争われ
   た事案です。
    
遺言は、15歳になれば作成できますが、15歳以上であって
   も、意思能力がない状態で作成すると無効になってしまいます。
    
公正証書遺言であっても、意思能力がなければ、無効になる可
   能性があるのです。
    
意思能力の有無は、遺言者の病状、遺言の内容、遺言の作成状
   況等から総合的に判断されます。特に、遺言者の病状(認知症の
   程度等)は重視されます。
    
そのため、確実に遺言を残してスムーズに相続させたい方は、
   病状が進む前に作成されることをお勧めします。
    
遺言の作成を希望される方や、相続の問題でお困りの方はいつ
   でも当事務所までご相談ください。
  
530-0047 大阪市北区西天満2丁目10番2号 幸田ビル8階  
弁護士法人 川原総合法律事務所      
弁護士 川 原 俊 明 

2018年10月27日

◆消費者をまもる法律

川原 俊明(弁護士)


特定商取引法とは、@訪問販売、A電話勧誘販売、B通信販売、
  C連鎖販売取引、D特定継続的役務提供、E業務提供誘引販売取
  引、F訪問購入の取引について規制をする法律です。
   
@訪問販売取引を規制する法律が制定(昭和51年)されました
  が、その後、消費生活の変化にともない、様々な取引形態につい
  て被害を受ける消費者が増加し保護する必要が生じたために、上
  記A以下の取引について、順次規制するための改正がなされてき
  ました。
   
特定商取引による消費者被害の救済方法として、もっともよく
  利用される制度として、「クーリング・オフ制度」(頭を冷やし
  て考える猶予期間を確保するという意味)があります。
   
これは、本来、契約解除するためには、解除事由が必要なとこ
  ろ、クーリング・オフ制度が適用される取引については、ある一
  定の期間については、無条件で申込みの撤回、契約解除ができる
  というものです。
   
たとえば、訪問販売などでは、突然、自宅に押しかけてきて、
  消費者に十分考える余裕なく、一方的に業者のペースで取引がさ
  れることが多いので、申込書等の書面を交付されてから8日間は、
  無条件で申込みの撤回、契約解除ができます(頭を冷やして考え
  る猶予期間を確保する)。
   
もっとも、このクーリング・オフ制度は、B通信販売には、適
  用がありません。なぜなら、通信販売の場合、訪問販売等と異な
  り、消費者自らカタログ等を見て十分考えたうえで取引をするの
  で、消費者を保護する必要性が低いからです。

ただ、通信販売には、クーリング・オフ制度と似たものとして、
申込みの撤回等の特約(返品特約)が平成21年に新設され、広告中に 返品不可の表示がなければ、商品が購入者に到達した日から8日間、申込みの撤回ができます。

   また、訪問購入の取引についての規制は、近年、業者が消費者
  の自宅で商品を売るだけでなく、物品を購入しようとする業者が
  増え、トラブルが多くなったことから、平成24年に追加された
  ものです。
 
このように、特定商取引法は、消費生活の変化にともなって、
  頻繁に改正がなされることから、消費者を守っていく法律家にと
  って目が離せない法律といえ、今後も注目していかなければなり
  ません。 
   
訪問販売や通信販売等でお困りの際は、いつでも当事務所まで
  ご相談ください。

530-0047 大阪市北区西天満2丁目10番2号 幸田ビル8階  
弁護士法人 川原総合法律事務所      
弁護士 川 原 俊 明 

2018年10月22日

◆相続前サポート 法律コラム

  川原 俊明


相続は非相続にが亡くなってから。そう思っていませんか?

結論としまして、それでは遅いと言わざるを得ません。

この場合、遺産分割で揉めてしまうことが非常に多いといえるでしょう。
(相続は「争続」とよく揶揄されます。)

相続前にできる相続サポートをすることにより、紛争の未然防止に役立つことになります。

具体的にはどのようなことをしておくべきでしょうか。

@ 相続人調査
亡くなってから行うことが多いですが、事前に行っておくことも有用です。問題を提起してきそうな人物を抽出したり、未然に合意書を交わすことなど、
相続人調査を行うことで可能となります。

A 相続財産調査
資産の管理については、わかっている部分につきましては、ある程度まとめておいた方が良いでしょう。どの不動産や動産(物)に価値があって、実際に揉める可能性があるのかなど、ある程度、把握しておけば問題の未然防止になります。

公正証書の作成
これを一番オススメする理由は、問題を未然に防止することが目的です。
後々の問題を「法的に」予防することが可能です。
揉めそうな動産・不動産について被相続人を含め、相続人間で決めておけば、
紛争の防止に役立ちます。

以上@、A、Bは、弁護士でなければなかなか出来ることではありません。

相続前にでも、弁護士が入るメリットが多いという点を
ご理解いただければ幸いです。

2018年10月21日

◆弁護士を選択できる時代

川原 俊明

「現在、〇〇弁護士先生に事件を頼んでいますが、契約解除して、そちらにお願いしたいのですが、可能でしょうか?」

そのようなお問い合わせをいただく機会が増えています。ネットの流通により、容易に弁護士を選び、自身に適した弁護士を選択できる時代に入ったということでしょう。

弁護士全体の敷居が低くなったという背景もあると思います。

この事実は反対に、私たちも容易に契約解除されるという危険性もあるということを意味します。

依頼者が契約解除しようとする背景には、説明不足や、方針の違い、金銭的な理由など様々でしょうが、信頼関係がなくなったことが原因であることは間違いありません。

私たちは、そのような依頼者・お客様を前に、日々、自身を改善し、矜持といいますか、自覚を持って事件処理に当たる必要があると考えています。

ただそれは、単に依頼者の思った通りに動く、ということではありません。

依頼者のことを真剣に考え、十分な打ち合わせ時間を利用したうえで、依頼者と私たちが納得する形での事件処理です。

私たちは依頼者にとって都合のいい、その場しのぎの存在になるつもりはありません。口酸っぱくも、依頼者にとってためになると考える提案をさせていただきます。

弁護士が選択できる・選択される時代だからこそ今後もそのスタンスは大事にした事件処理に徹する決意です。

2018年10月01日

◆今月の法律コラム

川原 俊明


 平成30年7月6日に、民法及び家事事件手続法の一部を改正する
 法律が成立しました(公布は同年7月13日です)。

 民法のうち相続法の分野についての改正ですが、
 改正項目は多岐にわたります。

 その中で、今回は、相続人以外の者の貢献を考慮するための方策が
 定められましたので、一部紹介いたします。

【例題】
 A子は、40年前にB男と結婚しました。B男は長男でしたので、
 B男の母親(父親はすでに他界)と長年同居してきました。
 他に兄弟は妹のC子だけです。
 A子とB男の間にはこどもはいませんでした。

 しかし、30年前にB男に先立たれました。
 B男には、「両親を頼む」と生前頼まれていたため、
 B男の死亡後も、10年間一人でB男の母親の介護を、
 働きながら行っていました。

 C子は母親と折り合いが悪く、母親の介護は一度も
 手伝ってくれませんでした。最近、B男の母親も亡くなりました。

 母親には500万円の預貯金の遺産がありました。
 A子はこの500万円のうち、一部でも相続できるでしょうか?


 現行法では、答えは×です。A子は一切相続できません。
 C子が500万円すべてを相続することになります。

 しかし、今回の改正で、相続人以外の者の貢献を考慮するための
 方策が定められ、A子はC子に金銭請求することができるように
 なりました。

 母親から直接相続するわけではありませんが、 これまで
 報われなかったA子の貢献が報われるようになるということです。
 もし、C子と話し合いがつかなければ、
 裁判所で金額を決めてもらうことができます。

 但し、相続開始及び相続人を知った時から6か月、
 または相続開始から1年という期限があるので、
 早めに請求しないといけません。

2018年09月01日

◆「(LGBTは)生産性がないのです」

川原 俊明 弁護士


 自民党の杉田水脈衆議院議員が『新潮45』に寄稿した論考が
波紋を呼んでいます。

 LGBTとは
 レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの
頭文字をとり、 セクシュアル・マイノリティー(性的少数者)の
一部の人々を指した総称です。

 一昔前と比較すると、継続的な差別反対活動や
 セクシュアル・マイノリティーの方のメディア出演の成果もあってか
 セクシュアル・マイノリティーに対して寛容な考え方を持つ人が
 多くなったように感じます。

 他方で、今なお根深く差別は存在しており、ときにそれは法律問題へと発展することもあります。
 その中の一つに、アウティングの問題があります。

 アウティングとは、LGBTなどに関し、本人の承諾を得ず、その性的指向や性自認を公表することをいいます。
 アウティング自体は、プライバシー権侵害あるいは名誉毀損として、
 民法上の不法行為(民法第709条)を構成します。

 アウティングが不法行為を構成する根本には、性的少数者であることを知られたくないという感情があり、
 その感情は、性的少数者であることを公表されれば差別されるという現状を大きな要因として生まれているように感じます。

 セクシャル・マイノリティーの方も、そうでない方も、つらい気持ちになったときは、周りの方に相談し、
 場合によっては、弁護士をお役立てくださいね。

2018年08月02日

◆今月の法律コラム


「民法改正」

                               川原 敏明


民法の債権分野が大改正される――!! 数年前から、お聞きにな
ったことのある人も多いのではないでしょうか。平成29年5月2
6日、民法の一部を改正する法律(平成29年法律第44号)が成
立しました(同年6月2日公布)。今回の改正は、一部の規定を除
き、平成32年(2020年)4月1日から施行されます。

せっかくの機会ですので、二つご紹介しましょう。

<1 買った物に欠陥等があった場合、何ができる?>

従来の法律上は、@損害賠償、A契約解除しか認められていません
でした。改正法では、B修補等の履行の追完、A代金減額といった
方法を請求することもできるようになります。

<2 保証が厳しくなります>

主債務者は、事業のために負担する債務を主債務とする保証を委託
するときは、保証人となる者に、@財産及び収支の状況、A主債務
以外に負担している債務の有無、並びにその額及び履行状況、B主
債務の担保とされるものがあるときはその旨及びその内容、という
情報を提供しなければいけません。情報提供義務を履行しないと、
場合によっては保証契約を取り消されてしまいます。

今回の改正では、もっと沢山の法律内容が変わります。

「改正法の施行が2年も先だから心配ない」? 本当にそうでしょ
うか。皆さんの周りの契約書式等、見直さなければならないものが
ないか、ご注意くださいね。

2018年07月01日

◆今月の法律コラム

                                    川原 敏明


「民泊解禁へ」

 民泊のルールなどを定めた「住宅宿泊事業法」(民泊法)が、
2018年6月15日に施行され、住宅宿泊事業(民泊)を営む場合は、
都道府県知事への届出が必要となりました。

 民泊検索サイト「エアービーアンドビー」が、この届出番号がなければ、
検索サイトに掲載しないことは、よく報道されているところです。

 検索サイトに掲載されなければ、事実上、民泊の廃業を余儀されることになります。
 届出条件の中で、特に皆さんが苦労されるのは、
近隣住民への民泊開始及び苦情の連絡先の周知義務の履行みたいです。

 これについては、近隣住民の同意までは必要でなく、
ポスティング等によって周知されるだけで済むのですが、
なかなか密な近所づきあいがある地域では、民泊業者が近隣住民の立場になって考えると、
なかなか躊躇し、高いハードルになるみたいです。

 見知らぬ人が家の周りをウロウロしたり、夜中に騒音を出すことがあれば、
それは非常に迷惑で、確かに、私も抵抗があります。小さなコミュニティは、
近隣住民の目による監視があって安全が保たれているところもあり、
見知らぬ人が増えることは、好ましくないと考える人がまだ多いのかもしれません。
 
 日本の少子化がさらに進み、地域の半分が外国人となる時代が来ると、
多様な価値観のもと、民泊反対とは言っていられなくなる気がしますが。

 様々な規制によって、今までのように個人が自由に民泊をすることが難しくなってきていますが、
近隣住民の安全を考えると仕方がないのかもしれません、ルールがあっての社会なのですから。

2018年06月03日

◆今月の法律コラム

川原 敏明 (弁護士)

スポーツと法


日本大学アメリカンフットボール部の選手による悪質な反則が、波紋
を投げかけています。

スポーツは基本的にからだを動かすことを目的としているので、スポ
ーツ中に自らが怪我をしたり、他人に怪我をさせるという危険はほぼ不
可避的に伴います。

ここで、スポーツ、とくに格闘技との関係でみてみると、格闘技を行
っている競技者は、暴行罪や傷害罪の要件に該当することになりますが、
それではすべて処罰されるかというとそうではありません。その理論的
根拠としては、違法性が阻却されるからであると解されているのです。

ただし、すべての行為が違法性阻却されるわけではありません。
裁判例も、スポーツ行為が正当化される条件として、
@スポーツを行う目的で、
Aルールを守って行われ、
B相手方の同意の範囲内で行われる
ことを挙げています(大阪地裁平成4年7月20日判決判例時報1456号159頁)。

以上のように、スポーツと法律は縁遠いようで、実は密接に関わり合う関係にあります。

屋外スポーツにはちょうどいい日よりが多い季節ですので、ルールを守って安全にスポーツを楽しみたいものです。