2008年02月05日

◆選挙の政党相乗りって?!


                    毛馬 一三       

共産市政を阻むために、「自公民社民」が相乗りして戦う京都市長選挙が3日から始まった。大阪府知事選と大阪市長選では激しく対峙した筈の自公両党と民主が、京都では一転して手を携えた変幻自在の政党相乗りに呆れる渦が広がっている。

京都市長選挙に立候補したのは、いずれも無所属の新人で、
・自民党と公明党、それに民主党京都府連と社民党京都府連合が推す前教育長の門川大作氏(57)
・洋傘製造卸会社相談役の岡田登史彦氏(61)
・京都市議会議員の村山祥栄氏(30)
・共産党が推薦する弁護士の中村和雄氏(53)の計4人。

この構図は,自民・公明の両党と民主党と社民党の地方組織の支援を受け3期目で引退する桝本頼兼市長の後継として擁立された門川氏と、共産推薦中村氏という「非共産」対「共産」の二極に、岡田氏と村山氏が割って入ったという形だ。

こうした構図には、退潮傾向はあるものの、7期28年続いた蜷川共産府政の過去実績があるなど、京都府では伝統的に府市共々共産勢力が強い独特の歴史と背景がある。平成元年の市長選挙の時は、共産候補が相乗り候補に321表に迫り、現職の桝本頼兼市長が初当選した平成8年の時でさえ、共産票との差は4千票の僅差だった。(朝日新聞)

門川氏には、まず民主が推薦を表明し、同氏の求めに応じた形で自公が擁立に参加した。この点、つい先頃の大阪市長選挙、大阪知事選の流れとは全く異なっている。

両選挙とも共産推薦候補者がいち早く名乗りをあげていたのに、民主は参院選挙の圧勝の流れを来る衆院選挙に繋げるという党本部の指示に従い、自公とは絶対手を結ばない姿勢を貫いた。つまり3極対決を堅持することの筋道が、結果的には勝利を呼び込み、党勢を誇示できると踏んでいたからだ。

ところが、民主党本部の思惑ははずれ、大阪市長選挙には勝利したものの、知事選では自公陣営に大敗、打ちのめされた。

だから、ここ京都では三度目の正直となる決戦の場として、例え伝統的に共産勢力が強くても、自公との対決構図は崩さない民主の気概を示して、必ず3極対決構図を貫くに違いないと読んでいた京都市民は、見事に肩透かしを食った形だ。

ということは、前市長の後継者で「共産市政に阻止」につながるのなら、政党相乗りの構図に対する市民感情への配慮は二の次ということになる。だとすれば、政権交代の土壌を全国の首長選挙で芽生えさせて行くという民主本部の決意は、京都は埒外というのか。

大阪2選挙の教訓を民主はどう説明するのか。それを知りたいという筆者や知人の京都市民からの戸惑いと怒りの声が今でも飛び込んでくる。

早い話、「呉越同舟」なんてカッコイイ呼称をならべ立ててはいるが、所詮勝つことだけに主眼を置いた変幻自在、目の前の利害に飛びつくだけの市民不在の政治手法を京都市民に押し付けていることに、呆れ果てたと先の市民は嘆く。

選挙戦では、市債残高が2兆円に上る財政の再建や、不祥事が続く市役所内部の改革、それに子育て支援の充実などが争いになるというが、この「共産」対「非共産相乗り陣営」との構図の是非の方が、本物の争点になりそうだ。

京都市長選挙の投票日は2月17日。政党不信を決定付ける京都市長になる気配が感じないではない。(了)         2008.0205

2008年01月28日

◆大阪知事選で自公勝利

毛馬 一三

1月10日に告示された大阪府知事選挙は、27日に投開票が行われ、33年ぶりの与野党激突の同知事選に圧勝したのは自民・公明が支援する弁護士・タレントの橋下徹氏(38)。民主推薦と共産推薦の2候補に大差を付けての初当選を決めた。

野党民主に先の参院選で大敗、政令都市の大阪市長選挙でも敗れた自公陣営は、大都市圏のこの知事選を落せば、秋にも予想される衆院選挙に悪影響を与えることは必至という危機感から、腹を括っての必死の闘いだった。

だから自公陣営は、この大阪知事選で「背水の陣」ともいえる奇策に賭け、これを見事に勝利に結び付けた。

奇策とは、抜群の「知名度」を有する橋下氏には、街頭演説など表舞台の活動を委ね、自公両党は一切表に出ない裏舞台での下支え活動に終始するという、表裏二面の作戦。全国主要都市の政党支援の首長選挙では異例のことだ。

早い話、選挙基盤となる組織固めや、広域選挙戦に欠かせない広報活動や集会動員戦術の手配りなど、経験豊富な戦術を弄し得るプロ選挙実践集団の堅実な役割を、自公両党が果たした。

橋下氏は、不得意とする分野を政党側に全面依存することにより、思い切った街頭活動に専念可能となり、府政にかける「エネルギーと爆発力」の意欲を有権者に思う存分見せ付ける、絶叫型舌戦に没頭できた。

ところが、民主・共産陣営ではこの作戦を当初甘く見ていた形跡がある。特に、有力対抗馬だった熊谷貞俊氏(63)を推す民主陣営では、小沢代表ら党幹部が応援に頻繁に駆けつけ、党主導スタイルを誇示していけば、大阪市長選挙を掌中にした“民主の追い風”に乗って、タレント候補の「知名度」など凌駕できると、踏んでいたフシがある。

だが、自公陣営の二面作戦の効果に慌て出したのは、後半戦になってからだった。第一、「政策論争」で対決する筈だった街頭活動で、橋下氏は、ひたすら「僕は悲しい!一緒に大阪を変えよう!僕に賭けて!」と感情表現で親しみを訴える作戦に出るばかりで裏を掻かれ、無党派層の人気をさらわれるのが見えて来たからだ。「お笑い票」も流れて行くのを実感し出したのもこの頃だ。

しかも小説家堺屋太一氏が、14名の同志で設立した「勝手連」を橋下氏の街頭活動の先頭に立たせる一方、橋下氏に同伴して当初熊谷陣営寄りだった関西経済界の切り崩したことも、これを頼りにしていた熊谷陣営には痛打だった。

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2008年01月25日

◆大阪知事選 「お笑い票」が鍵!?

毛馬 一三

1月10日に告示され、投開票日が27日の大阪府知事選挙は、残すところ25・26日の2日間となった。同知事選は、33年ぶりの野党激突構図の下で、有力3候補が最後の激しい戦を繰り広げている。

そんな中、24日までに報道各社が行った知事選の世論調査で、自民府連推薦・公明府本部支持の橋下徹氏(38)が選挙の情勢を先行、このあとを民主推薦の熊谷貞俊氏(62)と共産推薦の梅田章二氏(57)が追い上げている形勢になっていることが、某陣営関係者の話で明らかになった。

橋下氏が先行しているのは、自公組織をほぼ固めてきているほか、とりわけ注目されるのは、無党派層への食い込みが概略50%を越えているのが主因で、他の候補は20%〜10%に止まり大差が付いているという。

大阪の無党派層が、既成政党に無関心、或いは期待を寄せない若年有権者層を中軸にしている点は、他都市と変わりはない。しかし他都市と些か質を異にするのは、「新しモン」、「身近な人気モン」、そして際だった「アンチ権力」という浪速人特有の鋭敏な嗜好が、大阪の特異な無党派層を作り上げているといっていい。

大阪が、「お笑い票」を掻き集めて選挙戦を勝ち取ったタレント首長・議員を誕生させた都市であることは、ご承知の通り。既成政治に反発してきたこうした無党派層が、「お笑いタレント」を支持して庶民派政治家を誕生させたのだ。

漫才タレントの横山ノック氏が参院大阪選挙区で80万〜86万票を集め、99年の大阪知事選で235万を獲得。漫才師の西川きよし氏も参院大阪選挙区で97万〜105万票を得て3期連続でトップ当選している。(読売新聞)

ということは、この「お笑いタレント票」が府内に100万票存在するということになるのだが、橋下氏は既にこの「お笑い票」の無党派層の大半に食い込んでいるということになる。

だから、この無党派層を出来る限り自陣に取り込むことが、今回の知事選の勝利に結びつける秘策だと分かっている梅田、熊谷両陣営では、様々な団体や人脈を通じて、この2日間「お笑い票」の自陣引き付けに必死に取り組むという。

そして橋下氏より不足する知名度に対抗して、両氏は大阪府政の改革を前面に打ち出す政策主張の街頭活動を、東京の党幹部の応援を求めて展開、まだ意中の候補者決めかねている無党派層に訴える作戦に賭けることにしている。

このように大阪府知事選は、最終段階で大阪人特有の気質が支持する「お笑い票」が、選挙の帰趨を決める重要な局面に浮かび上がってきた。(了) 2008.01.24

◆<本稿は、1月25日の全国版メイル・マガジン「頂門の一針」1068号に掲載されました・・・・編集部>

★メイル・マガジン「頂門の一針」 1068号 1月25日(金)
<目次>
・ヒラリーが頭2つリードへ:宮崎正弘
・議員辞職を迫る菅代行:古澤 襄
・ツバメの巣立ち:長崎県の60歳
・薩摩揚に思い出す:渡部亮次郎
・「お笑い票」が鍵!?:毛馬一三

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第1068号            
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2008年01月21日

◆大阪知事選 あと1週間

毛馬 一三

自公対民主などの与野党が対決する大阪知事選の前哨戦ともいわれた、滋賀県大津市長選は20日投開票が行われ 自公推薦現職の目片信氏(66)が、民主などの支持を受けた新人を抑えて再選を果たした。

開票の結果は下記の通り。
・目片信、無所属・現、当選、50、208票。
・黄瀬紀美子、無所属・新、46、569票。
・井上敏一、無所属・新、11、847票。

目片氏は、滋賀県議会議員を2期、衆議院議員を1期、それぞれ務めたあと、前回、平成16年の大津市長選挙で初当選した。選挙戦では、旧志賀町との合併など4年間の実績を強調すると共に、乳幼児と高齢者の福祉の充実、駅前の区画整理などによる中心市街地の活性化を訴えた。

目片氏を推薦した自公両党は、参院選に大敗した危機感と年内に予想される衆院選挙に対処するため、支持母体を固める一方、創価学会の全面支援を受けて、民主などの野党陣営と嘉田知事の組織支援を受けた黄瀬紀美子氏(56)と全面対決し、接戦の末勝利に結び付けた。

こうした中、任期満了に伴う大阪府知事選挙は、投開票日まで1週間となった。

33年ぶりに与野党対決の構図となった今回の選挙は、今月10日の告示以来、激しい選挙戦が繰り広げられ、日曜日の20日も、各候補が主に繁華街で熱のこもった演説などを繰り広げた。

共産党が推薦する弁護士の梅田章二氏(57)は、大阪北部や大阪・ミナミの繁華街で街頭演説を行い、「いよいよ1週間に迫った。元気で温もりのある大阪を実現させよう」と訴えた。

自民党大阪府連が推薦し、公明党大阪府本部が支持する弁護士でタレントの橋下徹氏(38)は、大阪市内での繁華街を歩いて街頭演説を行い、「3兆円の大阪府の予算を一から見直して、大阪府政を建て直したい。そのために皆さんの力を貸して欲しい」と訴えた。

民主、社民、国民新党の各党が推薦する元大阪大学教授の熊谷貞俊氏(63)は、大阪市内の商店街を練り歩いて支持を呼びかけ、「皆さんの力で府庁3階の知事室に送り込んでください」と訴えた。

ところで、知事選の前哨戦として注視していた大津市長選挙が接戦の末、勝利を収めたことで橋下陣営では、これで知事選挙での最終盤の組織固めと浮動票獲得が有利になったとして、21日から橋下氏の知名度を最大限に生かしたムード高めの戦術に一層力を入れたいとしている。

いずれにしても3有力候補者の選挙活動は、27日の投開票日に向け苛烈さを増すが、最終的には候補者の知名度と高感度が如何に無党派層を掴むかに掛かっているかといえそうだ。(了)2008.01.21




2008年01月10日

◆大阪知事選を左右する超大物!?


                      毛馬 一三

大阪知事選は、今日10日告示され、33年ぶりの与野党3党による激戦が火蓋を切った。ところがこの選挙での有権者の関心は、選挙戦の行方であることは当然ながらも、告示直前表舞台に突如姿を現した“ある大物”に視線が注がれている。

ある“大物”とは、小説家堺屋太一氏のことである。知らない人は少ない筈だ。その堺屋太一氏が、橋下徹候補(38)<自民推薦・公明支持>を支援する「橋下氏を知事にする勝手連」を結成して運動を始めたのだから、大阪はビックリ。

知事選には、熊谷貞俊候補(63)<民主推薦>と梅田章二候補(57)<共産推薦>、それに橋下候補が事実上争うが、知名度の面からみると橋下候補が、2候補より群を抜いているのは、誰しもが認めるところだ。

そこに輪をかけて知名度の高い堺屋氏が、橋下氏の応援に回ったことで他候補陣営にとり俄に大きな脅威のなったことは事実。ならばマニフェストの内容で勝負し、戦いに打ち勝つしかないと、2陣営は新たな戦術に切り替える動き開始し出した。

ところで、堺屋氏と橋下氏が懇意になったのは、<某弁護士を通しての昨年11月初めのことで、そこから知事選に至る人間関係が出来た」という。当の堺屋氏は、「橋下氏の弁護士活動には、改革に欠かせない『迅速さ』がある。大阪の情報発信源になれる人でもある」と評価して、橋下氏を応援する決意を固めた>という(産経新聞)。

ご承知のように堺屋氏は、大阪市生まれ。通産省時代に大阪万博開催を提案、1970年の同大阪万博で成功を収める。退官後も、イベント・プロデューサーとして数々の博覧会を手掛けている(出典 ウィキペディア)。
いわば都市の経済基盤の確立と景気高揚を図る第一人者である。その堺屋氏が、自ら橋下氏を同道して自民党本部の首脳と引き合わせるなどの動きを見せるが、それはあくまで影で動く“フィクサー役”に終始していた。

しかしそうした水面下の生易しい動きだけでは済まされない事態に直面することになる。つまり関西経済連合会、関西経済同友会、大阪商工会議所など関西経済4団体が、堺屋氏の思惑とは外れた動きを見せ始めたからである。

堺屋太一氏の決断は早かった。舞台裏から演出するフィクサー役をかなぐり捨て、前記の「勝手連」を経済界中心に14名からなるメンバーで構成、表舞台に飛び出した訳だ。そして相手陣営に傾いている経済団体の切り崩し工作を着手し出したのだった。

会長自ら「橋下批判」を行い敢えて中立の立場を取ると宣言した関西経済連合界に対しては、友好関係の深い推薦政党の自民党に委ね、堺屋氏自身は、大阪商工会議所の政治団体「日本商工連盟大阪地区=小池俊二代表世話人」をまず説得、9日午後4時の会合で自らの陣営に引き入れる工作に成功した。

そして堺屋氏は、選挙事務所に各界代表で構成する「堺屋塾」のメンバーを派遣、自らは10日の告示直後の第一声を放つ市内高島屋デパート前での集会に出て、有権者に支援を呼びかけるなど、街頭活動の先頭に立った。

そんな中、熊谷陣営、梅田陣営のいずれも、告示日から連日東京本部から党首脳らが相次いで来阪、地元議員や支援者も駆けつけ、いわゆる“与野党対決”の政党色を全面に押し出した形の、激しい選挙活動を繰り広げる。

橋下陣営では、「支持」に回った公明党の府議や国会議員も同事務所に参画、自民党府議らとともに組織、票固め作戦計画立案・指示等を進める「裏方」に専念。その一方で街頭活動のすべては、知名度と人気の高い堺屋氏の「勝手連」と候補者との二人三脚の運動に委ねるいう、異例の両面戦術で臨む。

どうやら人気抜群の堺屋氏の動きが、今回の知事選挙の帰趨を決める大きな要因になってきたような気がしないでもない。投開票は27日に行われ新しい知事が誕生する。(了)
                              08.01.10

2008年01月09日

◆大阪知事選 揺れる財界

毛馬 一三

大阪知事選はいよいよ明日10日告示されるが、土壇場にきて急に候補者の支援をめぐり右や左に揺れ出したのが「関西経済界」だ。

過去の知事選で、「関西経済界」のお墨付きを貰った候補者が選挙に勝利してきただけに、関西財界が誰を推すかを決めかねるという事態は、33年振りに激突する3党各陣営にとり、大いに気懸かりなことといえる。

事の起こりは、大阪経済の大御所「関西経済連合会」の下妻博会長の7日の記者会見の発言が発端だった。同会長は、<熊谷貞俊氏(民主党推薦)のマニフェストが一番しつかりしている。弁護士でタレントの橋下徹氏(自民推薦・公明支持)については、マニフェストで掲げた公立小学校の芝生化は、市や町の担当の筈。奇異な感じがする>と疑問を呈した(毎日新聞)>。

そして同会長は、<これまでいってきたように中立で行いきたい>と、一応述べたというのだが、この発言をきっかけに、これに追随して、各副会長からも橋下氏に対する厳しい意見が飛び出したという。

<今度の知事選は、大阪府の財政再建がメーンテーマ。さまざまな施策をだすのはいいが、収入源はどうするのか。橋下さんはもっと勉強する必要があるー(産経新聞)>もそのひとつだ。

そして締めくくりには、<どなたが知事になるにせよ、地に足の着いた活動を行って欲しい>と、恰も3候補ともドングリの背比べだと、バッサリ切り捨てるような発言も飛び出す始末。聞きようによっては、どの候補者にも期待できそうにないから、ただ傍観するのみと聞こえないこともない。

これに対して、お褒めの評価を受けた民主党は黙して特段の動きは見せなかったが、「大阪の将来像を託す知事選への不謹慎極まりない発言」と猛烈に反発したのが、自民党だった。

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2008年01月01日

◆大阪市内に自然の「滝」!

                毛馬 一三

新年明けましておめでとう御座います。どうか本年もご拝読の程、よろしくお願い致します。

さて、大阪のまち中に、自然の「滝」があることを知ってる?と訊いても、多分大方の人は首を傾げるに違いない。ビルの屹立する大都会大阪のまち中で、そんな湧き水が集まり、「滝」となって流れ落ちる光景など想像出来ないからだろう。

紛れも無く私もその一人だった。が、つい先日知人が話の序でに教えてくれた上、そこに案内までしてくれたことがきっかけで、「大阪市内で唯一の滝」の在りかを知ることが出来た。

その「滝」は、大阪市市内の夕陽が丘近郊にあった。「玉出の滝」といった。聖徳太子が建立した四天王寺前の大阪市営地下鉄「夕陽ヶ丘駅」を出て谷町筋から西に向かうと、「天王寺七坂」や「安居神社」「一心寺」など、寺社や名所が点在する上町台地の歴史のまち、伶人町の中にある。

その天王寺七坂のひとつ、清水坂を登り、細い道を行くと清水寺に着く。 本堂の前を抜けて墓地に挟まれた石段にさしかかると、水音がかすかに耳朶を打った。足早にそちらに向かうと、目指す「玉出の滝」に着いた。

「玉出の滝」は、「那智の滝(和歌山)や不動の滝山(岩手)」のように山の頂上から滝壺めがけて怒涛のように流れ落ちる巨大な滝ではない。境内南側の崖から突き出した石造の三つの樋から、水道水の様な水が流れ落ちる、ささやかな滝なのである。

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しかし5メートル下の石畳を打つ三筋の水の音は、大きな響きを伴い、その響きは人の心の奥底の隅々にまで行き渡る、いかにも行場の滝という感じだ。
知人によると、この「滝」には、落水で修行する常連の人がいるが、来る新年には滝に打たれて、延命長寿などを祈願する人が訪れる筈だという。

実は、この「玉出の滝」を見た瞬間、京都の清水寺の「音羽の滝」と瓜二つだと感じた。私の亡くなった母親のいとこの嫁ぎ先が京都清水寺の皿坂にある清水焼の窯元だったので、そこに遊びに行った時見たのが「音羽の滝」だった。

案の定、この清水寺は京都の清水寺を、寛永17(1641)年に模して建立した寺で、かつては京の清水にあるような懸造りの舞台も存在していたらしく、その時「音羽の滝」も、「玉出の滝」として再現されたのだという。
 
周辺は、ビルばかり目立つ都会の環境だが、この大阪唯一の「玉出の滝」が近くの四天王寺の金堂の下にある清竜池から湧き出る霊水がここで滝となっていると言い伝えもあるところから、大阪の歴史の香りを髣髴とさせる自然の造形といえる。

余談ながら、この「玉出の滝」の側に、冒頭に記述した「安居天神」がある。真田幸村の憤死の跡として知られている神社である。

大阪夏の陣で決戦を挑んだ西軍の真田幸村は、天王寺口(茶臼山付近)に布陣した。徳川方の主力が天王寺方面に進出してくることを予測してのことである。

真田幸村の狙いは、家康の首を取り豊臣家を再興させる戦略だった。真田隊は一丸となって突撃を開始、東軍の先鋒越前軍一万三千を撃破。ついに家康本陣営に突入、この真田陣の猛攻で、家康の旗本は大混乱に陥り、ついに家康の馬印までが倒されたという。

馬印が倒されたのは、武田信玄に惨敗した三方ヶ原の戦い以来、2度目だった。家康も本気で腹を切ろうとしたが、側近に制止され思い止まる。家康が幾多の合戦で切腹の決断を迫られたのは、後にも先にも生涯でこの2度だけである。

が、真田隊も猛反撃に遭って劣勢となり、今度は家康が、総攻撃を命じた。
幸村の要請にも拘らず大阪城からの加勢は現れず、戦場で傷ついた幸村は、ここ「安居天神」の中の樹木に腰を下ろして手当てをしているところを、越前軍の兵に槍で刺され、落命した。

こんな大都会のまち中で、行場ともいうべき市内で唯一の「玉出の滝」が、真田幸村の戦場の近くであったことなども連想しながら、このお正月にでも、一度ゆっくり散策されることを勧めたい。(了)

 ★<本稿は、全国版メルマガ「頂門の一針」元旦号に掲載されました>

◆「頂門の一針」 1044号  平成20年1月1日(火)

謹賀新年。今年も御付き合い下さい。よろしくお願いいたします。6年目
に入りました。お蔭様で健康状態は万全。約2週間後に誕生日を迎えます。
                    (主宰 渡部 亮次郎)
<目次>
   ・北京ダック:渡部亮次郎
   ・広がる格差社会:古澤 襄
   ・ジャンクと化したサブプライム:平井修一
   ・大阪市内に「滝」!:毛馬一三
   ・私の英語勉強法(6):前田正晶

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  第1043号  発行周期 不定期(原則日曜日発行)
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2007年12月27日

◆大阪知事選 3極対決の激戦へ 

  
                      毛馬 一三

来年1月27日に投開票の大阪知事選挙は、橋下徹氏の擁立に慎重だった公明党が同氏への「支持」に回ったものの、事実上、自公対民主、共産による33年ぶりの3極対決の選挙戦となる見通しとなった。

大阪府知事選には、既に民主党が、大阪大学大学院工学研究科教授の熊谷貞俊氏(62)を推薦、共産党も、弁護士の梅田章二氏(57)の推薦を決めている。

これに対して立候補を表明している弁護士でタレントの橋下徹氏(38)については、自民党府連が23日「推薦」を正式に決め、公明党の動向を見守る姿勢を取った。その裏には、来る衆院選挙を控えて、公明と共に闘った大阪市長選の惨敗の轍を踏まないためにも、出来るだけ両党が足並みを揃え共同推薦の形で選挙選に臨みたい腹だった。

ところが橋下徹氏の擁立に慎重だった公明府議団は、25日橋下氏から2度目の公約説明会を受けたあと、26日午後から府議団総会を開き、橋下氏の対応について協議した。が、自民党の思惑とは異なり、橋下氏に対しては「推薦」を見送り、「支持」にすることを申し合わせ、直ちに公明大阪府連に報告した。

「推薦」を見送り「支持」に回った背景には、やはり同氏のタレント活動での発言等に対する不信感が依然として払拭出来なかったことによると関係者は明かす。

議員団総会では、橋下氏が公約の冒頭に掲げている「子供が笑うことへの集中・徹底投資策」には、意気込みが感じられるとして評価してもよいとの意見が出たという。

しかし、民放テレビ討論会で同氏が発言した、「日本の核武装」の真意を質す問い掛けに対して、同氏が「番組のコメンテーターとして際だった発言を求められる立場だったため、あのような不適切な発言になった。公人になればそうした発言は控えたい」と述べたが、公約説明の席上で発する見解ではないなどとの反発が大勢を占め、「推薦」を見送り、「支持」に決まったという。

とはいえ、橋下氏に対しては、形の上では自民推薦・公明支持となったものの、事実上自公共同支援体勢には変わりがなく、民主推薦の熊谷氏、それに共産推薦の梅田氏との3極対決選挙が33年ぶりに繰り広げられることになった。

<産経新聞がインターネットを使って有権者500人を対象にアンケート調査を19日20日両日おこなったところ、知名度は、橋下氏が90%以上、熊谷、梅田両氏は30%台だったという。また知事としてだれが好ましいかの問いに、45.2%が橋下氏、熊谷氏が29.4%、梅田氏は7.6%だった>とネットに掲載している。

こうした知名度の高い候補者に対して府民の間からは、極限状態の大阪府を救済する知事には、「タレントや学者は不要。必要なのは地方行政を知り尽くした政治家が欲しい」という声が強まっているが、総選挙を控え何が何でも勝ちに行きたい政党にとっては、知名度の高さは何にも代え難い宝物だ。

とくにノリノリが好きな大阪府民が、大阪知事選挙にどう反応していくかは既に見えているような気がしないではない。(了)  2007.12.26

◆本稿は、全国版メルマガ「頂門の一針」に掲載されました(編集部)

★メイル・マガジン「頂門の一針」1039号 2007年12月27日 (木) 

<目次>
      ・世界を覆い始めた華銭:宮崎正弘
      ・改めてトウ(!))小平強靭:渡部亮次郎
      ・大阪知事選 3極対決の激戦へ:毛馬一三
      ・太宰治「十二月八日」(2/5):平井修一

           話 の 福 袋
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2007年12月15日

◆1.まだ揺れる大阪知事選 (毛馬一三)

  ◆ 2.知事選を芸能人の人気取りにするな (川原俊明弁護士) 
                 

<★まだ揺れる大阪知事選>
                   毛馬 一三

大阪知事選は、3っ巴になることには間違いありませんが、政党三極になるかどうかは、まだまだ不透明です。

ご承知のように民主党は、大阪大大学院工学研究科教授の熊谷貞俊氏(62)を17日の同党府連主催のパーティーで出馬表明させます。共産党は弁護士の梅田章二氏(57)を既に推薦しています。

問題は、12日に出馬表明した弁護士でタレントの橋下徹氏(38)に対する自民公明両党の対応です。マスコミは「自公推薦」が決定しているかのような報道していますが、実態はまだ決まっておらず、そこまで決め付けるのは、些か行き過ぎた「報道」です。

大阪自民府議会派では、出馬に向けた橋下氏の「出る、出ない、出る」の豹変振りに府議の大半が批判的で、しかも出馬会見で出馬の決意を「タレントの後押し」を理由にしていることに、不快感を顕にしています。

また公明会派は、橋下氏からの「推薦要請」は一切受けていないため、それすら討議の対象に上がっていません。それに加え、橋下氏に纏わる「金銭スキャンダル」の風聞に過敏になっており、「推薦」に至るかどうか、いまのところ先行きは文字通り不透明です。

ところで、橋下氏の母体である大阪弁護士会の弁護士中に、橋下氏の出馬に批判的な人が目立ち、上記指摘のような脱税に絡む「金銭スキャンダル」のうわさを挙げて、法曹界からの知事候補としては不向きだと断じる声も聞かれます。

この「金銭スキャンダル」にまつわる風評がこれから大きく噴出すことになれば、太田房江知事の出馬断念の火種となった「政治とカネ」と結び付けられて、「推薦」同意を得ることが難しくなる事態も予想されます。

となると、自公、民主、共産による33年ぶりの国政与野党による政党三極対決となるか、それはまだ不確定ということになります。
場合によれば、自公、民主相乗りの構図も、捨て切れない選択肢で残されていることも事実です。


とはいいながらも、「新らしモン」や「ノリノリ屋」、「タレント・芸人」好きの大阪人気質は、政党の組み合わせによる候補者選びは関係なく、過去の知事選で漫才タレント知事を誕生させた経験があることはご存知の通りです。

ですから、仮に橋下氏が政党の推薦を得られなくなったとしても、「爆破的なタレントとしての知名度」を発揮すれば、他候補と互角に戦う力は持っていると見られるだけに、勝敗の行方に関しては、ここ大阪に限り、政党「推薦」とは別物のような気がします。
(了)2007.12.

2007年12月12日

◆橋下弁護士が出馬表明

毛馬 一三

「橋下弁護士が出馬?出へんと言ってたんとちゃうの?」。弁護士でタレントの橋下徹氏(38)が12日午前、大阪府庁で記者会見し、 08年1月10日告示、27日投開票の大阪府知事選に一転、出馬表明をした。上記感想は、この急展開に対する大阪府民の率直な気持ちだ。

出馬表明の中で橋下徹氏は、「11日午後に立候補出来る環境が整った。私に、二転三転した印象があるようだが、普通の都道府県並みになってしまった大阪を明るく、活力ある楽しいまちに変えたい。子供が笑い、府職員が汗を掻ける府政運営に全力を上げる気持ちにブレはない」と強調した。

この出馬表明にあたっては、経済評論家の堺屋太一氏らが後押しして、自民党に働き掛けたと漏らす関係者もいる。橋下弁護士としては、自民・民主・公明3党に「推薦」を要請したことも会見で付け加えた。

ところで、今日の出馬会見は橋下弁護士が自ら急遽開いたもので、地元大阪府議会の自民公明会派には正式な連絡はなく、また両党本部からも今のところなんの指示もきていないという。

従って橋下弁護士の出馬に対し、民主党との相乗り問題もまだ不透明なことから、自公会派の対応は、これからの情勢を見極めて決めたいとしている。

一方関係者によると、民主党は橋下氏の「推薦」には応じないとした上で、17日の民主主催のパーティーで独自の候補者を擁立する構えを崩していないという。

このように大阪知事選は、政党のしがらみで「ほんま、どうなるんや」といった具合に、まだ流動的だ。
                       
橋下氏は、大阪府立北野高校、早稲田大学卒業後、97年に弁護士登録。タレントとしてテレビ番組に出演している。

府知事選には、これまでに共産党推薦の弁護士、梅田章二氏(52)が無所属で立候補を表明している。(了)          2007.12.12

2007年12月05日

◆橋下弁護士 一転出馬要請を固辞?


                      毛馬 一三

08年1月28日の大阪知事選挙で、大阪弁護士会所属の橋下徹氏(38)を擁立する動きが自民・公明両党を軸に進んでいたが、5日午前10時半、橋下弁護士の法律事務所から同要請を固辞する電話連絡があった。

大阪府知事選挙をめぐっては、自公両党の組織内で、民主党を含めた3党の相乗りを前提に候補者選びを進めることに強い反発が出だしたことから、自公両党は、弁護士でタレントとしてテレビにも出演している橋下徹氏へ出馬意向を打診してきた。

関係者の話によるとその際橋下氏は、接触した自民党幹部に、立候補に前向きな意向を伝えていたという。

ところが、一転して固辞した理由について事務所側は、「山口県光市の母子殺人事件差し戻し控訴審を巡る損害賠償請求訴訟の対応の追われている」ことを上げていると関係者は証言するが、弁護士自身から直接の固辞の言葉は受けていないという。

しかし自公複数の幹部は、事務所からだけの連絡で「要請拒否」と即断するのは早計で、弁護士本人から直にその意思を確認出来るまでは、本人には要請に前向きだった以前の意向を勝手に否定するわけにはいかず、目下確認を急いでいるところだと言っている。

ということは、「固辞」が確定した訳ではなく、本人自身になお要請を受ける意思が多少でもあれば、粘り強く説得したい腹積りだ。告示まで1ヶ月しかない府知事選挙では、テレビ出演などで知名度が高く、選挙の帰趨を左右する無党派層からの支持が期待できる同弁護士を、短期決戦の決め手の候補者にしたいという考えはまだ変わっていない。

ただ、事務所のいう通り「固辞」が本人から確認される場合も想定して、水面下では知事経験者や有識者、官僚への模索を進めているとも関係者は明かす。

こうした中、民主党内には小沢代表が「政党相乗り禁止方針」を示したことや自公を軸に俄に「橋下擁立」の動きが今回表面化したことから、独自候補擁立論が強く台頭しだした。このため民主の今後の動向次第では、先の大阪市長選挙と同様、中央の与野党対決の構図再現の激しい選挙戦も予想される事態となってきた。(了)   2007.12.05

◆橋下弁護士を自公で推薦へ

毛馬 一三
       <本稿は、日本一メルマガに掲載されました=編集部>

08年1月28日の大阪知事選挙で、大阪弁護士会所属の橋下徹氏(38)を擁立する動きが自民・公明両党を中心に出てきた。

大阪府知事選挙をめぐっては、現職の太田房江知事が立候補を断念したことを受けて、自民・民主・公明の各党が、水面下で3党相乗り可能な新たな候補者の人選を進めてきた。

しかし自公両党の組織内で、3党が相乗りを前提に候補者選びを進めることに強い反発が出だしたことから、両党を軸に弁護士でタレントとしてテレビにも出演している橋下徹氏へ出馬意向を打診してきた。

自公両党が橋下徹弁護士の擁立で動き出したのは、告示まで1ヶ月しかない同選挙では、テレビ出演などで知名度が高く、選挙の帰趨を左右する無党派層からの支持が期待できる同弁護士が、短期決戦では最適者と判断した理由が底流にある。

関係者の話によると橋下氏は、接触した自民党幹部に、立候補に前向きな意向を伝えているという。

このため自民・公明の両党は、5日から、地元議員や傘下組織と協議を進め、最終的な結論を出すとしている。

橋下徹氏は、大阪府立北野高校から早稲田大学を卒業後に弁護士となり、現在は大阪市内で法律事務所を開いている。

こうした中、民主党内には依然として独自候補擁立論も根強く、民主の今後の動向次第では先の大阪市長選挙と同様、中央の与野党対決の構図再現の線もあり、激戦も予想される。(了)   2007.12.05


◆<上記原稿は、平成19(2007)年12月05日(水)発刊・メイル・マガジン「頂門の一針」1018号に掲載されました>

   <目次>
        ・橋下弁護士が自公候補に浮上:毛馬一三

  ・あれが公正選挙とは:宮崎正弘

  ・星野仙一は大丈夫か:石岡荘十

  ・収拾のつかない事態へ:大紀元日本

  ・参謀本部「機密戦争日誌」:平井修一

  ・ 南京陥落 70年 国民の集い

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2007年12月03日

◆遂に大阪府知事選立候補断念

自民公明民主3党から“推薦”を拒否されて“孤立無援”の状態に陥っていた大阪府の太田房江知事(56)が、遂に3選出馬を断念した。

太田知事は、3日午前11時すぎから緊急記者会見し、12月7日に出馬表明をする予定を急遽取り止め、3選を目指した08年1月の知事選に立候補しないことを正式に表明した。

その理由として「今の状況では立候補は不可能と判断した。この8年間、一定の成果を上げ、府民1人1人にそれを実感してもらうことが私の役割と思ってきたが、ここ最近の出来事で府議会や府民の信頼を損なってしまった。支援者の方々といろいろ相談したが、状況は厳しいと判断した」と述べている。

太田知事は、中小企業経営者などの任意団体の飲食をともにした講演会に出席、あわせて883万円高額謝礼を受けていた問題など、知事をめぐる「カネと政治」スキャンダルが相次いで発覚。このため知事与党だった自民・民主・公明の3党が、相次いで推薦を拒否。さらに、支援母体の連合大阪や経済界も支援しない態度を明らかにしだしたことから、事実上“裸の女王”になり、予想されていたとはいえ、遂に立候補断念する決意したようだ。

太田知事は、横山ノック前知事の辞職に伴う平成12年の大阪府知事選挙に自民・民主・公明などの各党の推薦を受けて立候補し、全国で初めての女性知事に就任して、2期務めた。

太田知事の出馬断念を織り込み済みだった自公民主は、今起きた「知事の出馬断念」になんら動揺はない。むしろ水面下では3党による今後の選挙戦の進め方についての協議を急ぎ進めたいとしいる。

3党とも、切迫する衆院選を意識しながらも、知事選挙を中央与野党対決と同じ次元に持ち込むことは避けたいとの意向では内々合意している模様で、民主の独自候補の擁立に、自公が相乗りする「京都市長選挙方式」の公算が強まっている。

民主では、今週中に「候補者擁立」にこぎ着けたい腹だと関係者は言っており、現在学識経験者の候補者数人の名前が浮上しているという。大阪知事選挙は急展開が予想される。(了)    07.12.03