2015年11月07日

◆窮地の習政権の「余命」は?

石 平



先月27日、米海軍のイージス艦が南シナ海の、中国の人工島周辺海域を航行した。中国政府は「中国に対する深刻な政治的挑発だ」と強く反発したが、米軍の画期的な行動は、実は外交面だけでなく、中国の国内政治にも多大なインパクトを与えている。

話は9月下旬の米中首脳会談にさかのぼる。この会談が双方にとって大失敗であったことは周知の通りだ。南シナ海問題などに関する米中間の溝はよりいっそう深まり、米国の習近平主席への失望感が一気に広がった。

過去数年間、習主席は米国とのあらゆる外交交渉において自らが提唱する「新型大国関係構築」を売り込もうとしていた。「対立せず、衝突せず」を趣旨とするこのスローガンは「習近平外交」の一枚看板となっているが、訪米前日の人民日報1面では、習主席は米国側との新型大国関係構築を「大いに前進させよう」と意気込んだ。

しかし訪米の結果は散々であった。習氏が唱える「新型大国関係」に対してオバマ政権は完全無視の姿勢を貫き、習主席の「片思い」はまったく相手にされなかった。

その時点で習主席の対米外交はすでに失敗に終わっているが、中国政府と官製メディアはその直後からむしろ、「習主席訪米大成功」の宣伝キャンペーンを始めた。
産経ニュース【石平のChina Watch】2015.11.5

◆「中台首脳会談」の影響

Andy Chang



台湾の中華民国政府は4日、馬英九総統がシンガポールに飛んで中国の習近平国家主席と会談すると発表した。中国の中台事務弁公室の張志軍代表も同様の発表をした。この首脳会談は発表の3日後に実現する突然さなので、台湾の野党と民間で批判や抗議が相次いだ。

台湾の中華民国政権は1949年に蒋介石が共産党との戦いに負けて台湾に逃げ込んだ政府である。中国と経済交流はあったが中台首脳会談は初めてである。中国は台湾を領土の一部と主張し、中華民国は中国大陸全土を中華民国の領土と主張している。しかし台湾人民
は中国人の主張を認めない。

1952年4月に発効したサンフランシスコ講和条約で日本は台湾澎湖の主権を放棄したが、中華民国に主権を委譲したのではない。中国は台湾を統治したことはない。南シナ海の南沙、西沙諸島もサンフランシスコ講和条約で同じく日本が主権を放棄したものだが、中国
に主権を渡したのではない。つまり中国が台湾の主権や南シナ海の諸島を自国の領土とする主張には根拠がない。

もちろん、中台首脳会談(中国と中華民国の首脳)は史上初である。このニュースは台湾だけでなく世界中が興味を持った。米国のアーネスト大統領報道官は「台湾海峡の両岸の緊張関係を緩和し、関係を改善する歩みを歓迎する」と発表した。アメリカは干渉しないで成り行きを見ると言うことなのだろう。

首脳会談と言っても台湾と中国はお互いの主権を認めないから、双方の国家主席が会談するわけにはいかない。台湾では「馬習会」と呼んでいるが、首脳会談でお互いにどんな名目で会談し、どのような名称で呼び合うのか。

馬英九は五日総統府出記者会見し、馬習会では双方が「先生」と呼ぶことに決めたと発表した。また双方が先生と呼び合う取り決めは双方が「対等の立場と尊厳を維持すること」であり、「相互の主権は認めないが統治権は否定しない」と言う玉虫色の発言をした。

●馬習会の目的

馬英九は記者会見で今回の馬習会は2年来の交渉の結果だと強調した。馬英九は2013年のAPECで双方が会談することを提議したが中国側は拒否した。2014年にも会談の可能性を提議したがやはり否定された。つまり中国が決定権を持ち、台湾側は中国の決定に従うだ
けで、今回の慌ただしい決定は中国が決めたものである。

馬習会談の目的とは何か、何を話し合うのかが台湾では大きな話題となっている。台湾政府側の報道では「両岸の平和を堅め、台湾海峡の現状を維持する」としている。しかし民進党の蔡英文は「間もなく退任する馬総統が台湾の将来を左右し決定することはできな
い」と述べた。

一般の評論では馬習会の目的が来年の総統選挙で国民党有利にするためとしている。中国が国民党を支持すれば人気が低迷している国民党に有利となり、少なくとも国会議員の当選数が増加するかもしれない。逆の見方では中国がこのような手段で選挙に介入すれば民
衆の反感を買い国民党は大敗すると言う。

もう一つの選挙より大切な目標は「中台服務貿易協定」を締結するにある。馬英九は総統に就任するとすぐに、経済合作構築合意(ECFA)を締結するはずだったが、国会では大反対だったので、総統命令で強引にECFAにサインしたのだった。

ECFAの次に中台服務貿易協定の法案でも台湾民衆は大反対だったが、国民党が国会で勝手に法案成立を宣言したためヒマワリ学生運動が起きて国会の建物を占拠した。このあと台湾では反中国意識が大勢となって去年11月の選挙で国民党が大敗したのだった。つまりシンガポールの馬習会で中台服務貿易協定に双方が合意を発表すれば来年一月の選挙で国民党は壊滅する。

●台湾人の危惧は「売国協定」にある

台湾人が最も危惧しているのは馬英九がこの会談で台湾の主権を放棄するような約束をすることである。馬英九は5日の記者会見で「双方の主権は認めないが、統治権は否定しない」と言った。主権とは何か、統治権とは何か。中国と台湾(中華民国)は2つの違った政権
である。だが馬英九も習近平も「中台統一」を主張している。

つまり中国が台湾統一を主張し、馬英九政権は「中国大陸を統一」を主張している。お互いに否定しないが、どちらにしても台湾が中国に飲み込まれる結果だから台湾人は反対する。

誰でもわかるように中華民国が中国を統一するのは不可能だが、統一とは台湾が中国に併呑されることで台湾人は絶対に承認できないことである。

つまり台湾人にとって、馬習会で馬英九と習近平が中国と台湾は同じ中国人の政権だとか、双方の政権が将来いつか統一することに同意したと発表すれば台湾を売り渡す「売国協定」となる。

●馬習会の結果とその影響

蔡英文は馬習会談は(1)双方が対等な立場と尊厳を維持すること、(2)会談の結果は公開、透明であり、(3)政治的約束をしないことの三条件を提示した。

台湾人、また世界諸国にとって、中国の台湾併呑は絶対に受け入れられないことである。だから世界が馬習会の結果いかんに注目しているのである。台湾人民は馬習会の結果にいかなる密約や、暗黙の了解も許されないと主張している。

馬習会は中国側の主導によるもので馬英九ではなかったと見られる。来年1月の選挙で民進党が政権を取ることはほぼ間違いないから、中国は何とかして国民党の勢力を維持したいのだろう。

台湾のメディアの反応では、馬習会が選挙に与える影響は国民党に不利である。これは会談の結果を見なくても民間の反応でわかる。つまり短期的には国民党と中台関係の発展に不利である。長期的に見ても中国が台湾に与える影響は不利と思われるが、これは会談の
結果と選挙の結果を見なければわからない。短期、長期に見て馬習会は台湾人の独立意識を高める結果となるだろう。

◆ネトウヨが戦後主流派を駆逐する

平井 修一



梶井彩子氏の論考『「反知性主義」に追いつめられる「戦後主流派」』(アゴラ11/4)は現代のアカ論であるし、ネトウヨ論でもある。

氏は1980年生まれ。中央大学卒業後、企業に勤める傍ら「特定アジアウォッチング」を開始。「若者が日本を考える」きっかけづくりを目指している。月刊誌に寄稿の他、『韓国「食品汚染」の恐怖』や『竹島と慰安婦―韓国の反日プロパガンダを撃て』など日韓関係に関する電子書籍などを無料公開中。

<*「反知性主義」はバカの代名詞?

ここところ、「安倍晋三的なるもの」を反知性主義と呼ぶキャンペーンが内田樹氏らを中心に(?)行われていて、安保法制賛成派は誰でももれなく「反知性主義」とするかの動きがあった。

そもそも「反知性主義」とは「インテリに対する懐疑」を示す言葉で、『反知性主義』の著者である森本あんり氏の言うように、(アメリカの事例を引いて使う以上は)必ずしもネガティブなだけの言葉ではない。

それを「バカの代名詞」の如く使う向きに、様々な指摘がなされている。

山形浩生氏「反知性主義3 Part 1: 内田編『日本の反知性主義』は編者のオレ様節が痛々しく浮いた、よじれた本」

岩田温氏「宗教的情熱こそが『反知性主義』の原点である」

内田氏たちが、「反知性主義」を「バカ」「無知」の代名詞の如く使い、それも右派のみ対象にしたのは、元々の意味を知らないのか、敢えてなのか。

安倍総理やその支持者を「反知性的である」と言いたいのは、安倍総理の出身大学等に対するマウンティングも大いにありそうなのだが、結局のところ「知性である俺たちが安保法案に反対しているのに一向に理解しようとしないのは反知性的だ」というミもフタもない本音なのだろう。

そもそも「反知性主義」を言うなら、内田氏が支持した学生団体SEALDsはどうなのか。感情に訴え「何が『憲法解釈の積み重ね』だ。憲法守れ! 戦争は嫌、死ぬのも殺すのも嫌に決まってる!」など、彼らが法案反対のために前面に押し出した一連の言動は、それを支持する周辺の「宗教的熱狂」の様相も含めて、まさに「反知性主義的」ではなかったか。

ところがここに、知性であり「戦後の主流派」とも言うべき大学教授や護憲派の憲法学者、朝日新聞、そして内田樹氏らが合流した揚句、相手側だけを「反知性主義=バカ」と非難したから、おかしなことになったのである。

しかし内田氏らが元々の意味を正しく理解し、右傾化と合わせてきちんと論じていれば、右傾化現象と、「正しい意味」での反知性主義は確かにつながるものと言えたはずだった。

*インテリを負かす漫画家とネットの登場

進歩的文化人(つまりインテリ)たちが戦後、主流として述べて来た歴史観や憲法観に対し、異を唱える人たちが出て来た。その論者の中には東大卒や大学教授もいるが、歴史や憲法の専門家ではない場合も多く、いわば「非主流派」による指摘だった。

「主流に乗っかって歴史学(憲法学)を学べば、自虐史観に囚われた担当教授の教えを覆すことが出来ず、自虐史観の継承が行なわれていく」といった文脈は(それが実際そうなのかどうかはともかく)、右派的な歴史観が非主流である(あった)という実態をよくあらわしている。

左派は右派を「復古主義」「軍国主義への回帰」などと言ってきたが、右派的言説の広がりは、先のインタビューで森本氏が言っている「『今、主流になっている知性や理論をぶっ壊して次に進みたい』という、別の知性」に近い。

その意味で言えば、九〇年代の小林よしのり氏の登場も「反知性主義」の流れに位置づけられるだろう。頭でっかちのインテリを論破していく漫画家という構図が読者に支持されたのは、「インテリ相手によくぞ言った!」「俺もおかしいと思っていた!」という痛快さがあったからだ。そして多くの読者がその熱に「感染」した。

二〇〇〇年代以降はネットというまさに平等で、貧者も使えるツールによって、右派的な言論に触れて「覚醒」する機会が増え、賛同者自身も発言権持ったことで、「右傾化」は進み、可視化した。非インテリの一素人が、活字媒体で活躍するインテリを批判出来るようになったし、その材料(専門書や過去の新聞からの引用なども、ともすれば原典に当たることなく)を手軽に入手できるようになった。

それによってさすがに逃げられなくなったのがインテリの巣窟・朝日新聞で、昨年ついに従軍慰安婦問題で誤報を認めることになった>(以上)

小生はネトウヨを自称するが、中韓の日本叩きで目覚めたクチだ。「こいつらなんで日本をこれほど憎むのだろう」と書物やネットで勉強をし始め、それまで心の隅に残っていた自虐史観を除染し、そこそこ再生することができた。ネトウヨの多くはそんな経緯ではないか。

つまりネトウヨは左右の論理や情報に触れているが、安倍氏を支持する人々をバカ、無知とひたすら罵倒するアカは左巻の論理と情報しか知らない。中共の狗どもは中共が孤立していることを知らない。世界は14億の市場に揉み手をしているだけで、中共と抱き合っているのはクネだけだ。

大江教祖は80歳。寂聴は93歳。戦後主流派はどんどん消えていくだけだ。バカ、無知はネトウヨかアカかはともかく、アカが減少することは間違いない。メデタシメデタシ。(2015/1/6)

◆安保法制過ぎ去り消費税増税

大江 洋三



消費税率は2017年4月には、現行の8%から10%に引き上げられる。阿部内閣は国内外において「約束は守る」主義だから実行されるはずである。2020年の東京オリ・パラに向けて、財政は自動的にエンジンを吹かすから絶好の機会でもある。

財務省の陰謀説もあるから、彼らの言い分も聞いてみたい。

財務省ホームページに依ると、個人所得税収入と法人所得税収入(以下、所得税収)は、名目GDPに反応し不必要なほど上下動するし、傾向としては逓減方向にある。

一方の消費税収入は、過去15年間において10兆円と安定していて、景気変動の影響を全く受けていない。

リーマンショックの後は、所得税収はガクンと落ちた。

円安景気で一時上向いた小泉内閣時代に、31兆円あった同税収が19兆ま
で激減したことがある。

民主党政権時代で、右も左も税と社会保障の一体改革を叫んだ。

所得税収の逓減傾向として、考えられる理由は、先端設備投資などの特別減税だけマイナスで残ったとのと、もう一つはデフレ下の超低金利で配当・利子所得が低下したことだ。

政府は、消費税率引き上げに伴い、企業の法人所得税率を下げて投資特別減税を廃止する。

減価償却費も定率から定額主体に変更する。定率では初年度にゴッソリ費用が発生し法人所得が減るからだ。同時に企業の研究開発支出をGDPに加算する予定で、多分、その一部は法人所得に加算されと思う。

結果は使い道の定まらない企業の内部留保(待機資金)の防止対策になる。もっとも、ここら辺りはTPP加盟交渉で12 ケ国の合意事項と思われるから、国内法整備の一環だろう。

●一方の安定消費税収入は、昨年4月の3%アップにより26年度消費税収入は一気に約5兆円増加している。27年度予算は同税収を約18兆円と見込む。
消費税収が景気変動をうけなければ、財務省が安定財源にしたい理由がよく解る。彼等は政府台所の心配をするのが仕事だからだ。

これら税収現象の裏側で進行していたのが、高齢化社会である。期間中、高齢者(65歳以上)は約2千万人から3千3百万人に増えている。同時に、政府の年金・医療支出は42兆円から97 兆円に増えた。

年金・医療の原資は我々と企業あるいは行政府が、現役時代にセッセと貯蓄したもので、必要に応じて行政府が支出・分配するものである。政府支出のプラス分は国民所得にカウントされる。

結局、高齢者が国民所得の形成とデフレフレの下支をし、税収の安定性を担ってい たことになる。

逓増高齢者が政府台所に大いに貢献していたのだ。

視点をかえて消費税を企業会計から眺めると、個人の問題点も明らかになる。大雑把にいえば、消費税率10 %とすると、売上×10 %と仕入×10 %の差額を納税する。「売上>仕入」を前提とする税だから付加価値税という。この場合の仕入費用に人件費は含まれない。

企業からすると、人件費を払ってヤットコサの営業利益の薄い企業は生き残れなくなる。徴税権は強烈で、国税関係者にきくとヒッソリ消えた企業は少なくないという。言葉を変えると消費税は企業の新陳代謝を促す効果はある。

一方、年金生活者のように仕入れ(消費)するだけで生産や販売をしない者は、ひたすら徴税されるだけだ。

給与所得者とも異なる。彼等は貯蓄世代(納税や社会保険料を含む)で、頑張れば給料も増える存在である。それに働いて貯蓄に励んでくれないと未来への投資ができないし高齢者の年金・医療も困る。貯蓄を大きくしようと思えば経済成長するしかない。つまり、経済成長は貯蓄世代への最高の福祉でもある。

●軽減税制を巡っては各議論があるが、積極的にマイナンバー制を活用したらどうだろうか。

イメージとすればスーパーやコンビニのレジでカードを挿入すれば自動的に購入者の年齢を識別し税率が減額する。あるいは公共交通機関運賃の減免という手もある。

法人にもマイナンバーが支給されるそうだが、零細企業にも個人の弱者と同様な措置が望ましい。

これらを可能にする技術はスイカなどが追いついているはずである。でなければ政府は初めから導入する気にならないだろう。

対策費に費用が嵩むという意見もあるが、それ自体がGDP生成の一要素である。「風吹けば桶屋が儲かる」のが経済である。

確かに、一部個人情報が流出して被害者が出現する可能性はある。しかし、一部の被害者よりもその他の大勢の利便性の方が遥かに大事ある。その心を「公共」という。

もちろん、一度に上手くいくとは思われないが、ドンドン高齢者は増える。たった数年前までは高齢者割合が22 %だったが今は25%である。今まで、高齢者は政府台所に大いに貢献してきたのだから、それぐらいの配慮は必要であろう。

それでは所定の税収が得られないという声もあるが、法人税収は間違いなく増えるし、行政コストも減る。減ったままにしておくとデフレ要因である。その防止が軽減措置と考えればよい。

催促するために、高齢者は再び国会議事堂前に集まって「増税反対」と叫ぶ事にしよう。

2015年11月06日

◆日本が大きく変わった 祭が観光化した

加瀬 英明



夏が終わった。夏は祭の季節だ。

だが、この3、40年あまりで、日本が何と大きく変わったことだろうか。

かつて祭は、氏神と氏子のものだった。

それが、観光のためだけの見世物――イベントとなってしまった。

ここでいう「イベント」は、日本語化した英語だ。いまの日本では、金儲けのための罠を仕掛けることを生業(なりわい)としている、猛々(たけだけ)しい「イベント屋」が跋扈(ばっこ)して、生活文化を混乱させている。

もとの英語のイベントは、起るべき必然性があって行われる催しものである。だから、その国の歴史や、地域の文化に根差している。

日本社会から男らしさが失われた
 
日本社会から男らしさが、失われるようになっている。

祭太鼓を女が打ったり、女が御輿(みこし)を担ぐようになったのは、興醒めだ。太鼓を打ったり、重い御輿を担ぐのは、男だけの役割で、男の力を誇示するものだった。

 いなせな若者といったら、男のことだった。気風(きっぷ)がよく、粋(いき)な男らしい男は、女性が女らしかったから、その対照として存在した。女性といえば控え目で、はにかみ、しおらしかった。

3、40年前までは、まだ、竹久夢二の絵のように、なよなよと撫肩(なでがた)をして、うれいをたたえた女性が、少なくなかった。夢二は大正の人だが、夢二の女は江戸の浮世絵のなかに描かれた女と、変わらなかった。

今日では、若い女性といえば、目と肩を怒(いか)らせて、まるで男になったようにいばって、街を歩いている。いつのまにか「女だてらに」とか、「女のくせに」という、よく日常の会話のなかで用いられていた言葉が、死語になってしまった。

男が女性化し女が男性化した

若い女が堂々と臍(へそ)を丸出しにして、太股(ふともも)を露わにした服を着て、恥じることがない。いつのまにか、男女の服装のあいだの差がなくなった。

テレビのビールのCMで、若い女があられもなく、ジョッキを高く勢いよくあげて、呷(あお)る画像がよくでてくる。女からつつしみが失われた。女性として適当ではない振る舞いのことを、「あられもない」といったが、いまではこの言葉もまったく使われなくなった。

しばらく前に、あばずれの女大臣が、大相撲の土俵を踏ませろと息巻いて、断わられたことがあった。

江戸時代を通じて、大相撲は初日以外は、女人禁制だった。明治に入ってから、女性に対する規制が緩められたが、千秋楽は男たちだけが入場を許された。

いまでは、女性が精力に満ちているのに対して、男たちは生気を失って、悄然(しょうぜん)としている。かつて男は、我慢した。自制して寡黙であることが求められたが、このごろでは女のように饒舌になっている。


1970年代に、高倉健主演の任侠映画『仁義なき戦い』シリーズが、一世を風靡(ふうび)したが、弱きをたすけ、強きをくじく男らしさが、男女を問わず、ひろく観客の共感を呼んだ。誰もが、高倉が演じる主役の男気に酔った。

高倉健の男らしさが男だ

日本では男らしい男が、男の理想像とされた。

西洋人は動物的だから、「男らしい」manly(マンリー)といったら、ハリウッドの連作映画の『ランボー』の主役のシルベスター・スタローンのように、筋骨隆々とした、肉体が逞しいmacho(マッチョ)な男のことをいう。

ところが、日本で男らしいというと、心の問題で、肉体が貧弱で、老いて性的に不能であっても、男気(おとこぎ)があれば、男らしいといわれた。男らしさも、女らしさも、心のありかたによってはかられた。

演歌のなかでは、男気に対して、女気(おなごぎ)――女の心がうたわれた。男と女の役割がはっきりと、分かれていた。

日本の女性が装う着物は、世界でもっとも絢爛(けんらん)で、高価なものだ。これほど美しい、豪華な女の衣(ころも)は、世界に他にない。

和服は、北京の故宮と呼ばれた紫禁城で歴代の皇妃や、ヨーロッパの宮廷で、マリー・アントワネットをはじめとする皇女たちが纏(まと)っていた衣装と、比較にならないほど、華麗なものだ。

故宮のチャイナドレスも、ベルサイユ宮殿で女たちが妍(けん)を競ったローブデコルテも、朝鮮のチマチョゴリも、ただ纏っていれば、美しい。だが、和装は何よりも着付けが、大事だ。日本のほかに世界のどこにも、着物の「着付け教室」が存在していない。

そのうえ、着付けだけではない。女性としての一挙一動、正しい立居振舞たちいふるまい)が求められたから、着る者の心が何よりも重要視された。

日本では女性がしとやかであるかぎり、男が男らしかった。

女が女らしさを失い、男に男らしさが求められなくなって、日本から雄々しさが失われた。

日本の独立国としての存立

これは、日本の独立国としての存立を、危ふくするものだ。

日本は歴史を通じて、武がつねに尊ばれた国であったのに、いまでは武が疎(うと)まれて、軽んじられるようになっている。

江戸時代を通じて、260年にわたって泰平の世が続いたのにもかかわらず、武士たちは武事を何よりも重んじて、万一の乱世に対して、片時(かたとき)も尚武の精神を忘れることがなかった。

日本は中国、朝鮮と、まったく違っていた。

朝鮮は無気力な国だったが、日本が日清戦争に勝つと、それまで清の属国だったのを独立させたために、はじめて大韓帝国と称することができた。

日本は片時も武の精神を疎(おろそ)かにすることがなかったからこそ、幕末に入ってから、欧米列強の脅威を撥ねのけて、植民地となる運命を免れた。

そして、日清、日露戦争の2つの大きな国難に見舞われたが、乗り切ることができた。

尚武の精神が、日本を守った。幕末の代表的な志士の1人だった吉田松陰は、29歳で「かくすれば かくなるものと知りながら やむにやまれぬ大和魂」(『留魂録』)という辞世を遺して没しているが、その生涯は武人としての覚悟によって貫かれていた。

このところ、日本では中国と韓国が日本に対して、傍若無人に振る舞うようになったために、嫌中、嫌韓感情がいやおうもなく強まっている。

ところが、今日の日本は中国、韓国によく似るようになっている。

中国と朝鮮では歴史を通じて、武人が蔑(さげす)まれた。中国でも朝鮮でも、文が武の上に置かれて、一流の人士は武官とならなかった。

中国では暴力による易姓革命が繰り返されて、皇帝の姓が頻繁に変わった。簒奪者(さんだつしゃ)は武力を用いて帝位を奪ったから、どの王朝も武官を警戒したために、重用しなかった。

独立とは文武両道によって成就する

朝鮮も、同じことだった。高麗朝の将軍の李成桂(イソンゲ)は1392年にクーデターによって、高麗朝を倒して、朝鮮最後の李朝をひらいた。そのために反乱を恐れて、兵備を整えることを嫌った。国家が危機に曝されるたびに、宗主国だった明や、清の救援に依存した。

秀吉による文禄、慶長の役(1592年〜98)が起ると、日本軍の侵攻によって国土の大部分が蹂躙(じゅうりん)されたが、明に出兵を要請して、かろうじて救われた。

1892年には、李朝は東学党の農民の反乱を、自力で鎮定することができず、清の救けを仰いだために、日清戦争を招いた。

今日の日本は、まるで歴代の朝鮮王朝になったように武を疎んじて、ひたすらアメリカによる軍事保護に縋(すが)るようになっている。

安保関連法案に反対する集会で、作家の大江健三郎氏が「70年にわたって日本を守った平和憲法が壊れる」と挨拶したが、アメリカ軍が日本を護ってきたのであって、「平和憲法」によるものではない。

大江氏には朝鮮服が、よく似合うはずである。

◆軽減税率は愚策駄作、愚の骨頂

平井 修一



小生は軽減税率は止めてくれと主張しているが、新聞はそのオコボレにあずかろうとしているから反対論は大きくは扱われてはいないようだ。以下のような至極まっとうな論考は新聞には載らない。

ファイナンシャルプランナー・中嶋よしふみ氏の論考「225円のために軽減税率なんていらない」(アゴラ11/4)から。

<先日、消費税10%アップへの緩和措置として、生鮮食品に限って8%にする案で自民党税制調査会が調整に入ったと報じられた。これによって失われる税収は3400億円だという(軽減税率は生鮮食品軸 自民税調「新聞・出版」も検討 産経新聞 2015/10/25)。

また、従来公明党が主張していた「酒類を除く食料品と新聞・出版物」に対象を広げた場合では、1兆から1.3兆の税収減になるという。こういった一部の商品のみ消費税を低く設定することを軽減税率という。

すでに経済学者や軽減税率導入によって手間・コストの負担を強いられる小売業の団体等は反対を表明している。麻生副総理も手間がかかる上に社会保障にまわすお金が減ってしまう、とストレートに反対の意思を表明している。

その一方で新聞各紙の世論調査では6割から7割が軽減税率導入に賛成というアンケート結果も出ている。

*1か月225円のために軽減税率を導入する必要はない

ではどうすれば良いか。一番シンプルな対応は軽減税率を止めて、増税の緩和措置を一切やらないことだ。元々、今回の増税は社会保障にあてられるため、お金がどこかへ移転するだけの話で、増税分が消えてなくなるわけではない。

軽減税率を導入した場合、POSレジの入れ替えや会計システム、在庫管理システム等の変更に伴うコストにより、日本全体でマイナスが発生する。すでに散々指摘がなされているが、軽減税率は収入が高い人にも適用されるなど、無意味な上にコストがかかるだけだ。

3400億円は確かに大金である事に間違いはないが、これを日本人の人口約1.26億人で割ると、一人あたり年間約2700円、1か月あたりに直せばたったの225円だ。そんな少額の負担軽減のために、日本全国のスーパーやコンビニが対応しないといけないのかと考えると、はっきり言って馬鹿らしいの一言だ。

どうしても負担軽減が必要ならば、一人当たり2700円を市役所や区役所で現金給付すれば良い。わざわざ日本中の小売店の手を煩わせる必要はない。もちろん、それでも手間もコストもかかるが、軽減税率よりはマシだろう。軽減税率に賛成をしている多くの人は、本当に1年間でたった2700円の負担を減らしてもらうために莫大なコストと手間を小売店に負担させるべきか、よく考えるべきだ>(以上)

まったくもって正論だ。制度というのはシンプルが一番で、特例を作るとあれもこれもとなり訳が分からなくなってしまう。新聞のアンケートに答えるのは60歳以上の暇を持て余している専業主婦で、基本的に中2レベルだから、減税はいいものだとしか考えていないのだ。こういう手合いに迎合するのは衆愚政治でしかない。軽減税率は愚策駄作、愚の骨頂だ。

改めて書くが、消費税の10%への引き上げは現実無視の無理筋。昨年の増税で消費は極端に冷え込み、当分は再増税できる状況ではない。デフレから脱却し、足腰がしっかりしてきたら改めて検討すればいい。社会保障費を削らなければ財政は改善されないことを肝に銘じるべきだ。
(2015/11/5)

◆中山恭子、確かな保守の推進力となれ

櫻井よしこ



次世代の党代表、中山恭子氏の会が10月26日に開かれた。参議院議員5人で構成する同党は、来年7月の参院選挙で2人が改選となる。他の候補者も合わせて当選者がふえればよいが、さもなくば存続の危機に直面する。

崖っぷちで氏が代表に就いたのは、男女差を超えた氏の政治家としての信念の確かさゆえであろう。
 
氏の真髄を表わすのが、拉致問題に対する筋の通った取り組みだ。安倍晋三首相は10月の内閣改造で加藤勝信氏を拉致担当相に任命、改めて拉致問題解決への決意を示したが、それは、昨年5月に日朝両政府がストックホルムで合意した解決策が何の役にも立たなかったと事実上認めたことを意味する。同合意の無意味さを唯一人、正確に指摘したのが中山氏だった。

「拉致被害者全員を救出する国民大集会」が日比谷公会堂で行われた昨年9月13日、安倍首相も出席し、各党拉致担当者が、合意をきっかけに被害者を取り戻すと意見表明して、会を盛り上げた。

しかし、中山氏が語り始めたとき、会場の雰囲気は一変した。彼女は「今の交渉の仕方では拉致被害者は1人も取りかえせない」と静かな声で語ったのだ。
 
ストックホルム合意は日本側の責務として、不幸な過去の清算と国交正常化の実現を挙げ、北朝鮮の特別調査委員会が調査を開始した段階で、日本は人的往来、送金、船の入港などの規制を解除するとした。
 
他方、北朝鮮の責務を、日本人の遺骨及び墓地、残留日本人、日本人妻、拉致被害者及び行方不明者の4項目の全面的な調査を実施し全項目の調査を同時並行で行う、とした。
 
結局、北朝鮮が特別調査委員会を立ち上げただけで、結果も出していないのに、日本政府は制裁の一部を解除した。眠っている約2万柱の遺骨については一柱2万ドル(約40万円)で480億円などという「遺骨ビジネス」の噂さえ流れ始めた。

保守への揺り戻し
 
あれから1年と5か月、中山氏の警告どおり、筋を通さなかった合意はなんの結果も生んでいない。中山氏は、外務省には国民を自ら守る気がなく、国民救出を外交官の仕事だと考えていないからだと厳しい。拉致問題解決には、外務省主導体制を改め、首相直属の対策本部を中心に据えることが欠かせないとも強調した。話し合いと力の行使の両方が必要だという、外交の常道をわきまえていたのが中山氏だった。
 
氏はまた、日本国立て直しの軸として憲法改正を訴えてきた。安倍首相は安保法制成立後の大目標に経済成長を掲げるが、中山氏は語る。

「経済成長重視は当然です。その他に特化すべき課題として、教育、社会の在り方、その根幹としての憲法問題があります。安全保障も含めて日本社会がいまのまま、ズルズルと進むことは危険です。

国際状況に合わせて、日本は必要な変革を実現していかなければなりません。日本を根幹から立て直し、日本らしい実力を発揮できるようにしていきたい」
 
憲法は、前文から全て、日本人の手で書き直すべきだとの氏の主張は石原慎太郎、平沼赳夫両氏の考えを引き継いでいる。それをどう実現するのか。その力はどこにあるのか。中山氏は会場でこう挨拶した。

「『たちあがれ日本』は平沼さん、与謝野馨さん、園田博之さん、中川義雄さん、藤井孝男さんの5人が始め、石原さんが応援団長でした。そこに私が入り6人になりました。次に次世代の党、31人になりました。昨年12月の選挙で落選が続きましたが、それまでの間に中川さんが落選、与謝野さんが民主党政権に参加し、平沼さん、園田さん、藤井さんが自民党に戻られ、いま私1人が残りました」
 
氏の優しい静かな声が続く。

「それでもいま、こうして自分を見詰めると、何か使命があるのではないかと思います。日本をどんな国にしていけばよいのか、そのことを念頭に現在、党の基本政策と党名を考えています」
 
11月上旬にも発表する氏の新しい路線は、自民党よりも保守の路線になるであろう。経済問題と、日本国の価値の確立、その集大成としての憲法改正を、並行して積極的に提示する政党になるであろう。

現在、自民党内の憲法改正の動きは活発だとは到底、言えない。その自民党に、保守の側から問題提起し、自民党を引っ張る力を発揮するのが、中
山氏らの役割である。

安保法制で一部メディアが批判した、いわゆる安倍路線をさらに強力に推し進める保守への揺り戻しの推進力となるのがよい。
 
国際社会にも大きな揺り戻しが起きつつある。10月27日、米国のオバマ大統領が、南シナ海の中国の人工島12海里内に米艦船を入れた。

同海での中国の覇権主義的膨張政策が国際社会の厳しい批判を浴びてきたのは周知のとおりだ。中国に「宥和」路線で接してきたオバマ大統領が、艦船派遣という軍事行動に出たのである。背景に米国社会における揺り戻しがあるのは明らかだ。

「価値観の力」
 
中国については人権問題、腐敗問題でも、米国をはじめ、EUにさえ根強い不信感が広がる。中国の力の源泉の経済にも疑問符がつきつけられている。それでもドイツ、イギリスなどEU主要国は中国との距離を縮め、米国のEUに対する影響力が弱まり
つつある。

米国の後退と、中国・ロシアの膨張が同時に進行する中、大きくなっているのが日本の役割である。日本を担う政権与党、自民党の存在意義が問われるゆえんだ。
 
中山氏は「日本の文化力」を強調する。「価値観の力」と言い替えてもよい。日本は大東亜戦争で失敗したが、人間を大事にする穏やかな文明を育み、規範を重視し、公正な社会を構築してきた。
 
その日本のよさを再び発揮できる国造りが必要である。そのために、日本国の規範の根本である憲法改正を課題として特記せよ、という中山氏の立ち位置がかつてなく重要になる。

米国に生じた中国に対する揺り戻しはこれからも広がるだろう。日本では安保関連法案を戦争法案だ、と非難する声があったが、安倍政権の支持率が徐々に上昇しているように、日本でも揺り戻しがすでに起きつつある。その中で保守の側から自民党を先導していく中山氏の役割は、必ず高く評価されると思う。
 
舞台で抱負を語る中山氏は、時間超過で微笑みながら舞台を降りた。御主人の成彬氏が満更でもない表情で言った。

「政治家になりたての頃、彼女は5分も話せなかった。いま、時間を超過してまだ話そうとしています。人間って変わるもんですね」

困難な状況を乗りこえて党の立て直しをはかるとき、彼女は日本にとってなくてはならない重要な政治家になっていることだろう。

『週刊新潮』 2015年11月5日号 日本ルネッサンス 第67

                  (採録松本市:久保田 康文)
   
        

2015年11月05日

◆「いまさら遅すぎる」とも言いたいが

宮崎 正弘
 

<平成27年(2015)11月5日(木曜日)通算第4717 号 <前日発行>>

  
〜「いまさら遅すぎる」とも言いたいが
親中ハト派のピルスベリー氏も「中国に騙された」と悔恨の書〜


「わたしは中国に騙されていました。中国は本気でアメリカを打倒する夢に取り憑かれ次々と国際金融機関を騙し、アメリカから技術を盗み取り、日々、その100年の目標に向かって、実行しているのです」というのが、彼が書いた話題の書『百年マラソン』の骨子である。

本が出版されたことは原書の段階で知っていたが、翻訳がでても読もうという気力がなかった。

ある日、勉強会で多くの保守系論客が、この本を話題にしたのは意外だった。中国の野望に関しては百万言を費やしてもまだ足りないことを同時に痛感した。

ピルスベリー氏が言っていることはこうである。

『中国の軍事拡張は平和を目ざすゆえになされる』と中国は西側に信じ込ませることに成功した。

これに一役買った中国宣伝のラウドスピーカー役を演じたのが、キッシンジャー、ブレジンスキー、スコウクラフト、ディブ・シャンボー、エズラ・ヴォーゲルらの「パンダハガー」だった。

日本でもごろごろと名前を挙げるいとまもないくらいにいる、いる。

政治論客はおおよその人は知っているだろうが、たちが悪いのは経済畑の論客等で、中国経済は破綻しない、崩壊論を言っている人たちはあまたがおかしいなどという言説を展開している。

 『アメリカの多数は中国の本当の狙いに気がつかず、貧しい中国を助けるのは良いことだ』と信じてきた。

貧困中国をなんとか救出しようと、日米欧は支援を尽くした。

 だが中国の指導者は本音をふせて、芝居を演じてきたのだ。

しかし本当の中国の夢とは習近平のいう「愛国主義による中華民族の復興」の言葉の浦に隠されている。革命から百年後の2049年に、中国がアメリカを打倒し、世界の覇者となる」という野望を。これが中国の『百年マラソン』である。

この発想の基本は中国春秋時代の古典の教訓にある、とピルスベリー氏は言う。

「才能と野心を隠し旧体制を油断させて打倒し、復讐を果たす」(養光韜晦)。

しかし西側は中国に民主主義を教え、資本主義メカニズムを教えれば、やがて中国は民主化すると無邪気にも信じてきた。
 
結果は西側から巨費を借金して軍拡を果たし、貿易では模造品と海賊版がGDPの8%をしめるほどの悪辣さをみせて外貨を稼ぎ、西側の経済を脅かすうえ、ついには覇権の野望を剥き出しにして、南シナ海の岩礁をつぎつぎと埋め立てて人口島を造成し、3000メートルの滑走路を参本もつくり、おおきな軍事的脅威としてアメリカの前に立ちはだかる。

『騙したものが勝つ』というのは中国古来の諺、実践訓令だ。ピルスベリー氏も、気がつくのが遅かった。だが日本の左翼知識人等と異なって気がつくと悔恨するところは正直である。
宮崎 正弘 

<平成27年(2015)11月5日(木曜日)通算第4717 号 <前日発行>>

  
〜「いまさら遅すぎる」とも言いたいが
親中ハト派のピルスベリー氏も「中国に騙された」と悔恨の書〜


「わたしは中国に騙されていました。中国は本気でアメリカを打倒する夢に取り憑かれ次々と国際金融機関を騙し、アメリカから技術を盗み取り、日々、その100年の目標に向かって、実行しているのです」というのが、彼が書いた話題の書『百年マラソン』の骨子である。

本が出版されたことは原書の段階で知っていたが、翻訳がでても読もうという気力がなかった。

ある日、勉強会で多くの保守系論客が、この本を話題にしたのは意外だった。中国の野望に関しては百万言を費やしてもまだ足りないことを同時に痛感した。

ピルスベリー氏が言っていることはこうである。

『中国の軍事拡張は平和を目ざすゆえになされる』と中国は西側に信じ込ませることに成功した。

これに一役買った中国宣伝のラウドスピーカー役を演じたのが、キッシンジャー、ブレジンスキー、スコウクラフト、ディブ・シャンボー、エズラ・ヴォーゲルらの「パンダハガー」だった。

日本でもごろごろと名前を挙げるいとまもないくらいにいる、いる。

政治論客はおおよその人は知っているだろうが、たちが悪いのは経済畑の論客等で、中国経済は破綻しない、崩壊論を言っている人たちはあまたがおかしいなどという言説を展開している。

 『アメリカの多数は中国の本当の狙いに気がつかず、貧しい中国を助けるのは良いことだ』と信じてきた。

貧困中国をなんとか救出しようと、日米欧は支援を尽くした。

 だが中国の指導者は本音をふせて、芝居を演じてきたのだ。

しかし本当の中国の夢とは習近平のいう「愛国主義による中華民族の復興」の言葉の浦に隠されている。革命から百年後の2049年に、中国がアメリカを打倒し、世界の覇者となる」という野望を。これが中国の『百年マラソン』である。

この発想の基本は中国春秋時代の古典の教訓にある、とピルスベリー氏は言う。

「才能と野心を隠し旧体制を油断させて打倒し、復讐を果たす」(養光韜晦)。

しかし西側は中国に民主主義を教え、資本主義メカニズムを教えれば、やがて中国は民主化すると無邪気にも信じてきた。
 
結果は西側から巨費を借金して軍拡を果たし、貿易では模造品と海賊版がGDPの8%をしめるほどの悪辣さをみせて外貨を稼ぎ、西側の経済を脅かすうえ、ついには覇権の野望を剥き出しにして、南シナ海の岩礁をつぎつぎと埋め立てて人口島を造成し、3000メートルの滑走路を参本もつくり、おおきな軍事的脅威としてアメリカの前に立ちはだかる。

『騙したものが勝つ』というのは中国古来の諺、実践訓令だ。ピルスベリー氏も、気がつくのが遅かった。だが日本の左翼知識人等と異なって気がつくと悔恨するところは正直である。

◆私の「身辺雑記」(277)

平井 修一


■11月2日(月)、朝は室温17度、雨、氷雨のよう、風も結構強く、ちょっと冷える。散歩不可で、何となく犬も小生もホッとしている感じ。のんびりと朝食。たまにはいいものだが、だんだんと寒くなってきた。今季初めて暖房をつけた。

昨日「俺が倒れたらデスクトップの一番左上に“ヂイヂの願い”を書いておくから、そのようにしてくれ」とNに言っておいた。内容はこうだ。

<・入院不要。必要なら在宅診療で。痛みがあるようだったら痛み止めを。

・治療、延命、チューブは不要。水だけで結構。十分に喜怒哀楽を堪能し、やるべきことはしたから未練はない。あの世で父母に、やり残した孝行をしたい。父には小生は過酷過ぎた。償いたい。

・カミサンがすべて相続すること。資産は分割すると価値が毀損される。一人が相続して家を守ること。カミサン亡き後もそうすること。家の面倒を見た者がすべてを相続すること。手続きは武田高雄税理士に相談すること(彼は友人の司法書士と連携して上手くやってくれる)。

・葬儀は子・孫だけで自宅でひっそりと「お別れ会」(宅配の寿司やピザでいいだろう)。諸手続きは葬儀屋(阿部葬儀社とかJAあたり)に依頼。寺には後日報告し、四十九日の納骨の時に戒名代を含めて50万円を納めこと。戒名は「反共熱戦厨房信士」あたりでいいだろう。

・小生について聞かれたら「世界漫遊中、変わっている人ですから。先週はブラジルからベネズエラに渡ったとメールが来ました」と言ってくれ。あの世のことも取材して報告したい。

・一周忌は「壮行会」。ケータリング会社にキッチンは任せて、どんちゃん騒ぎをすること。カラオケで小生を楽しませてくれ。

以上、ヨロタム(宜しく頼む)。2015/11/2>

氷雨・・・欧州は冬になってきた。メルケルは冬将軍だ。“メルケル禍”と後世の人は呼ぶだろう。「7万人もの難民が押し寄せた176人の村の現実」(ナショナルジオグラフィック11/2)から。

<*スロベニアの小さな村の様子は突如として一変した

スロベニアのリゴンツェは、クロアチアとの国境に接する人口わずか176人ののどかな村だ。村人の多くはカトリック教徒で、農作業に精を出し、近所の人に行き合えば温かく挨拶する。先週、そんな村の様子が一変した。

牛や鶏の鳴き声やトラクターで畑を耕す音は、一夜にして、戦車の走行音、拡声器でアラビア語の指示をがなり立てる音、いつまでも続くヘリコプターのプロペラ音に取って代わられた。

ドイツやオーストリアをめざす何千もの人々が、クロアチアとスロベニアを結ぶ橋を渡ってリゴンツェ村に入ってきたのだ。その多くは、シリア、アフガニスタン、イラクの戦争や内乱を逃れてきた難民だ。彼らは、船や列車や徒歩で数カ月も旅をしてここまで来た。

彼らは、すでにセルビアとハンガリーの国境を先に通過した難民たちの後を追って数週間後に故郷を出たが、ハンガリーがセルビアとの国境を封鎖したため、進路を変更してリゴンツェ村にやって来たのだ。村当局の見積もりによると、これまでに7万人以上の難民や移民が村を通過したという。

「ひどい災難です」と村人ヤニャ・フリバルさん(19歳)は嘆く。「うちの牛は逃げてしまいました」

リゴンツェに押し寄せた難民や移民たちは、当初、村のメインストリートを歩いていた。メインストリートとは言っても、車2台がやっとすれ違える程度の幅しかない、埃っぽい田舎道だ。道の両側には20軒ほどの家があり、数カ所の小さな庭ではレタスやキャベツを育てている。

移民たちは道を歩きながらごみを捨てていくため、「スロベニアで最も美しい村」コンテストの常連だったこの村の道端に、ペットボトルや丸めた紙や毛布やコートが散乱するようになってしまった。

移民の行列は村人たちを圧倒した。村人の多くは何世代も前からこの村に住んでいる。彼らは家の外に出て、フェンスの向こうの信じられない光景をじっと見ていた。

村人のブランコ・プロセルツさんは、「リゴンツェは国境に位置していますが、何の問題もない、のどかな村でした」と言う。「車にもトラクターにも家にも、鍵をかける必要などありませんでした」

移民たちは今、柵と暴動鎮圧用装備を身につけた警察官に囲まれて野原で待機している。指示が出たら、牧草地の中を突っ切り、家々の裏の道を通って、バスが来ているところまで歩いてゆく。バスに乗り込んだら近隣の街にあるキャンプに運ばれ、そこでまたオーストリアやドイツのキャンプに空きが出るのを待つのだ。

多くの村人が、移民を親切に迎え入れようとした。「彼らは穏やかな顔をしています。小さな子どものいる家族は、本当に気の毒だと思います」とプロセルツさんは言う。彼は村当局と協力して、野原で待機する人々にきれいな水を供給するため、1日に数回、村の消火栓から引いた水をタンクに入れるように手配した。

とはいえ、移民たちはいつも穏やかに過ごしているわけではなく、喧嘩をする若者たちもいた。

「どなり声は人々を不安にします。小さな子どものいる家庭は、この人たちを怖がっています」

冷たくじめじめした地面に座る移民や難民は、毛布をかぶって縮こまっている。夜になると野原の気温は氷点下まで下がるため、彼らは暖を取ろうとしてごみやプラスチックを燃やす。このことが、一部の村人の眉をひそめさせている。

移民たちが集められている野原に隣接する家に息子一家と暮らしているスタンコ・ブチャニクさん(63歳)は、「あの煙のせいでひどい咳が出て、薬をもらいに行かなければなりませんでした。彼らにプラスチックではなく木を燃やすようにさせる手立てはあるはずです」と訴える。

一部の村人は、トウモロコシや小麦がだめになったり汚染されたりするのを心配して、予定より早く収穫するつもりだと言っている。

退役軍人のアルビン・ユルカスさん(64歳)は、移民に対する苛立ちを隠さない。「私たちは農民です。この小さな村で、大地の恵みによって暮らしています。移民の中には病人がいて、この土地にはない病気を持ち込んでいます。彼らがこの地にとどまるかぎり、私たちは病気もごみもなくせないでしょう」

国際移住機関(IOM)によると、2015年に入ってから、すでに70万人以上の難民や移民がヨーロッパに流入しているという。10月25日には、スロベニア、クロアチア、ハンガリー、セルビア、ギリシャ、アルバニア、マケドニア、ブルガリア、ルーマニア、オーストリア、そしてドイツの首脳が国連難民高等弁務官事務所やEU高官とブリュッセルで会合を開き、移民の流入を効果的に管理する方法について話し合った。

「私たちは腹を立ててはいません。どこの国の人でも気にしません」とプロセルツさんは言う。「彼らがこの国にとどまるのか、通り過ぎるだけなのかは分かりませんが」

それは、リゴンツェ村の住民の多くが、故郷を追われる辛さを知っているからだ。高齢の村人の中には、第二次世界大戦中に村がナチス・ドイツに占領された際に、ドイツの強制労働キャンプに送られた人もいる。プロセルツさんの父親もその1人だ。

家政婦をしているアナ・ペトリッチさん(57歳)のように、移民に救いの手を差し伸べる人もいる。彼女は、炊き出しを行っているNGOに自分の牧草地を提供している。

アンカ・ブチャニクさん(32歳)は、移民の子どもたちに暖かい衣服を提供した。5歳になる彼女の息子は、水を供給するタンクが設置されるまで、11リットルの水を野原に運んだという。また、移民の流入が始まった当初は、学校の送迎バスが道を通れなくなり、子どもたちは通学できなかったそうだ。

リゴンツェの村人の多くは移民に敵意を持っていない。だが、彼らを村に送り込んできたクロアチアには怒りを感じている。

ユルカスさんは、「スロベニアとクロアチアの間には何の合意もなく、連絡さえないのです」と言う。「クロアチアは大勢の移民を送り込んできますが、私たちは受け入れの準備ができていません。彼らがやって来るなんて誰も教えてくれなかったので、本当に驚きました」

最初の数日間は、数千人の移民が列車から降ろされて、どこをめざすべきかも分からないまま徒歩で国境を越えてきた。道案内をする人が誰もいなかったので、橋を見つけられずに川の中を歩いてきた人もいた。

「私が知るかぎり、こんなにたくさんの人がリゴンツェ村を通ることはありませんでしたし、これからもないでしょう」とユルカスさんは言う。
「早く元どおりになるとよいのですが、今のところは、終わりがないような気がします」

スロベニアの大統領と外務大臣はリゴンツェ村の国境沿いにフェンスを立てる可能性に言及しているが、村人の多くは、それでは問題は解決しないと考えている。一部の村人は、ギリシャとトルコの間の国境を封鎖するべきだと主張している。移民や難民がオーストリアやドイツに早くたどり着けるように、ヨーロッパ内を安全に移動できるようにするべきだと主張する人もいる。

けれども、ドイツがアフガニスタンからの移民の送還を始めるという報道については、全員が不安を感じている。

「ドイツとオーストリアが国境を封鎖してしまったら、私たちはこれだけの数の移民を支えることができません」とプロセルツさんは言う。「彼らがここにとどまる場合、どうやって共存していけばよいのか、とても心配です」

何よりも心配なのはヨーロッパの未来だ。

ペトリッチさんは言う。「移民の数があまりにも多いので、彼らを迎え入れる国々の平和が破られるのではないかと不安です。このことがきっかけで、将来、ヨーロッパによくないことが起こるかもしれません。とにかく数が多すぎるのです」>(以上)

昔ヒトラー、今メルケル。900年前に欧州は十字軍でイスラム教国を叩き始め、そして今、欧州はメルケルの手引きでイスラム教徒の“逆十字軍”に攻め立てられている。ギリシャ危機は所詮はゼニカネの問題、皮膚病だったが、難民危機は心臓病だ。欧州は緩やかに没落するだろう。遺言書を用意しておくことだ。「リベラルは亡国を招く、騙されるな」と。

国家独占資本主義の中露も心臓病の他にすべての成人病を抱えているから自滅を免れない。いずれは日米が世界を支えることになるのだろうが、日本にとっては重荷だ。天命なのだろうか。大東亜(TPP)共栄圏という経済基盤がないと難しいかもしれない。

中韓14億人の面倒を見るなんて・・・世界中の華人のチームワークでどうにかしてほしいなあと思うが、火中の栗を拾うのは結局、日本だったりして・・・呆然とするわな。

■11月3日(火)、明治天皇のお誕生日の明治節。占領憲法公布の日でもある。占領憲法は文化か。バカバカしい。早く「棄憲」するがいい。

「占領下で押しつけられたものだから一片の正当性もない。直ちに廃棄する。日本の名誉の問題だ。向こう3年間は暫定憲法で対処し、新憲法は国会で定める」と宣言すれば、フィリピンなどあちこちの国の憲法をコピペした占領憲法はお仕舞になる。

そもそも改憲できないようになっているのだから、占領憲法に則って改憲するなんてできっこない。針の穴に電柱を通すようなものだ。

「棄憲」は安倍氏の決断次第だ。戦後にピリオドを打って日本は再生する。英霊も喜ばれるだろう。

朝は室温16.5度、快晴、ちょっと足を延ばして2/3散歩だが、犬は楽しそうではない。体力的にきついのかもしれない。

小生らを追い抜いて行ったジョギングの女性は滑るように走っていたが、無駄な動きがまったくない。10キロ走っても疲労感がないのじゃないか。彼女は学習しているのだ。古武術走法の「ナンバ走り」に似ているかもしれない。

余計な体力を使わずにさっさと「棄憲」を宣言する。公序良俗に反する憲法は廃棄して当然だ。古い上着よさようなら。新憲法は憲法特別委員会で3年間審議する。日本らしい憲法をつくる。前文は中曽根案がいい。

「憲法改正の歌」1956年 中曽根康弘作詞



鳴呼戦いに打ち破れ 敵の軍隊進駐す

平和民主の名の下に 占領憲法強制し

祖国の解体計りたり 時は終戦6ヶ月



占領軍は命令す 若(も)しこの憲法用いずば

天皇の地位請け合わず 涙をのんで国民は

国の前途を憂いつつ マック憲法迎えたり



10年の時は永くして 自由は今や還りたり

我が憲法を打ち立てて 国の礎(いしずえ)築くべき

歴史の責を果たさんと 決意は胸に満ち満てり



国を愛す真心を 自らたてて守るべき

自由と平和民主をば 我が憲法に刻むべき

原子時代に遅れざる 国の理想を刻まばや



この憲法のある限り 無条件降伏つづくなり

マック憲法守れるは マ元帥の下僕なり

祖国の運命拓(ひら)く者 興国の意気挙(あ)げなばや

同志諸君、英霊とともに「棄憲」の声を上げ、新憲法を作ろう、中曽根氏が生きているうちに! 今97歳、100歳のお祝いに新憲法を贈ろう。

■11月4日(水)、朝は室温17.5度、快晴、ハーフ散歩。

ロイター11/2「南シナ海で高まる中国のプレゼンス、米軍を“量”で凌駕」から。

<米国は、海軍のミサイル駆逐艦を南シナ海で中国が造成した人工島付近に派遣したが、それは中国の艦隊が周囲で監視・追跡する中で行われた。

米海軍は今後も長い間、アジアで技術的優位を維持すると思われるが、それに対し中国は数で勝負していると言えるかもしれない。南シナ海では、多くの中国の海軍艦艇や巡視船が定期的に配備されている。

アジアや米国の海軍当局者は、中国が領有権を主張する、南シナ海の約90%が対象となる「九段線」の周縁部でさえ、中国船との遭遇が頻繁に起きていると語る。以前は、そのような遭遇は比較的まれだったという。

米ミサイル駆逐艦「ラッセン」が(10月)26日に派遣され、南沙(英語名スプラトリー)諸島の渚碧(同スビ)礁から12カイリ内を航行したのと同じような「航行の自由」作戦を定期的に行うと米当局者らが明らかにしたのを受け、そのような遭遇は増える一方となるだろう。

「彼ら(中国の海軍と巡視船)はどこにでもいる。そして、自分たちの存在を示したがっている。南シナ海にいたら、追跡されていると考えた方がいい」と、アジアにいる米海軍将校は匿名で語った。

実戦では米国の技術的優位が決定的となるだろうが、中国の数的優位は、とりわけ海上で対峙した場合は考慮に入れるべき事柄だと、安全保障の専門家らは指摘する。

米国防総省が4月に発表した調査によると、南シナ海に配備されている中国の艦隊は、同国が保有する3艦隊のうち最大となる116隻で構成されている。

同調査はまた、中国が500トン型以上の巡視船200隻以上を保有しており、その多くが1000トン型以上だとしている。同国の巡視船隊だけで、他のアジア諸国の合計数をしのぐという。

一方、日本の横須賀を拠点とし、原子力空母ロナルド・レーガンが所属する米海軍の第7艦隊は55隻で構成され、西太平洋とインド洋の大半を管轄下に置く。

「中国には地元の利がある」と、オーストラリアの元海軍将校で、ラジャラトナム国際研究院(シンガポール)のアドバイザーを務めるサム・ベイトマン氏は指摘。侵入者とみなされる相手と対峙する場合など「いくつかの状況では、質よりも量が重要となり得る」と語った。

ベイトマン氏や他の同地域の安全保障専門家らは、航行の自由を掲げて哨戒活動を行う米艦船は今後、それを阻止しようとする中国の艦船に包囲されることになる可能性を指摘する。

中国国営メディアの報道によると、一部の中国人専門家は、中国が米艦船を阻止するための作戦を行うと警告している。

行動基準によって、米国の艦船は攻撃の口火を切ったり、事態をエスカレートさせたりすることには消極的となり、撤退を余儀なくさせられる可能性があると、ベイトマン氏は述べた。

米海軍はコメントを差し控えている。

だが、メイバス米海軍長官は近年、艦船数増加を優先事項としており、多くの場で「量は質を兼ねる」と語っている>(以上)

中共は、日本近海を荒らしまくったサンゴ漁船(海上民兵)のように大量の船団で米艦船を包囲し、スクリューなどにワイヤをからませて立ち往生させるなどのグレーゾーン攻撃を仕掛けるかもしれない。

そうならないように日豪や周辺国を含めた船団でパトロールすべきだ。

<2009年3月8日に海南島沖約120kmの海域で、中国人民解放軍海軍の調査船5隻が「インペッカブル」(米海軍の音響測定艦)を包囲し進路妨害をした。これに対し「インペッカブル」は接近してきた中国船に対し放水、対する中国船2隻も前方に進出し、結果「インペッカブル」は緊急停止した。

この事件発生前の3月4日から中国側は「自国管轄海域」であると警告し、
「インペッカブル」に強力な照明を当てるなどしていた>(ウィキ)

この際に中国船はインペッカブルの進路上に木材を投下するなどして進路妨害をしたという。海上民兵は日本の巡視船に体当たり攻撃をしたが、グレーゾーン攻撃は中共の得意技だ。海賊行為として攻撃すべきだろう。共産主義者への遠慮は大災厄を招く。ひたすら叩くべし。

「いい人はいいね」、いい人を装ったメルケルはドイツ、そして欧州を破滅させる。叩くべし。遠慮するとこちらが殺される。習大大(習おじさん)こと習近平は14億人を地獄へ導こうとしている。叩き潰さないと支那は大混乱になる。ためらいなく排除すべし。

ハンガリー、オーストリア、ポーランドはメルケルにNOを突きつけた。日米、越比は習にNOを突きつけた。アカを殲滅する秋である。イザ!
(2015/11/4)

2015年11月04日

◆危惧抱く教養主義の衰退

平川 祐弘



「台風を放棄する」と憲法に書けば、台風は日本に来なくなりますか、と田中美知太郎は問うた。世間には「戦争を放棄する」と憲法9条に書いあるから戦争がないような言辞を弄する者がいる。田中は戦争被害者で焼夷弾で焼かれた顔は恐ろしかったが、そう問うことで蒙を啓く発言には笑いと真実があった。

 《今も通じる竹山道雄の判断》

55 年前、国会前は「安保反対」で荒れた。多くの名士はデモを支持した。だが大内兵衛、清水幾太郎ら社会科学者の主張は傾向的だったものだから今では古びて読むにたえない。ところがギリシャ哲学者、田中の発言は古びない。今年の国会でも維新の党の議員が「台風放棄」説を引用した。

興味あるのは論壇名士の賞味期限だ。人民民主主義を擁護した社会科学者の期限はとうに切れたが、田中は違う。複数の外国語に通じた人文学者の常識−プラトンの対話を講ずる一見、浮世離れの田中の論壇時評のコモン・センスを私は信用した。

「台風を放棄する」と憲法に書けば、台風は日本に来なくなりますか、と田中美知太郎は問うた。世間には「戦争を放棄する」と憲法9条に書いてあるから戦争がないような言辞を弄する者がいる。田中は戦争被害者で焼夷弾で焼かれた顔は恐ろしかったが、そう問うことで蒙を啓く発言には笑いと真実があった。

《今も通じる竹山道雄の判断》

55年前、国会前は「安保反対」で荒れた。多くの名士はデモを支持した。だが大内兵衛、清水幾太郎など社会科学者の主張は傾向的だったものだから今では古びて読むにたえない。ところがギリシャ哲学者、田中の発言は古びない。今年の国会でも維新の党の議員が「台風放棄」説を引用した。 興味あるのは論壇名士の賞味期限だ。人民民主主義を擁護した社会科学者の期限はとうに切れたが、田中は違う。複数の外国語に通じた人文学者の常識−プラトンの対話を講ずる一見、浮世離れの田中の論壇時評のコモン・センスを私は信用した。

またドイツ語でマルクスを読んで有難がる社会科学者よりも、東独からの逃亡者と生きたドイツ語で会話する竹山道雄の判断の方を信用した。私はいま竹山の往年の新聞コラムを本に編んでいるが、その安保騒動批判は今でも通用する。「米軍がいると戦争が近づく、いなければ遠のく−、多くの人がこう考えている。

しかしあべこべに、米軍がいると戦争が遠のく が、いなければ近づく」と考えるのが竹山だった。

習近平中国の露骨な膨張主義に直面して日本人の考えはいまや後者の方に傾いた。半世紀前は新保守主義とか教養主義とか揶揄された田中や竹山だが、どうしてその判断は捨てたものではない。

そんな大正教養主義世代を敬重するだけに、日本の高等教育における教養主義の衰退に危惧の念を抱く。かくいう私はlater specializationを良しとした。ところが近年、文部科学省はそんな専門化への特化を先延ばしする教養主義を排し、早く結果の出る専門主義を推している。

《外国語による自己主張の訓練を》

教養教育批判が出るについては、従来の教養部に問題もあったろう。しかし私は教養主義を奉じた旧制高校で学び、新制大学では教養学部の教養学科を出、教養学士の学位号を持つ者だ。

おかげで80代でも仏語で本を出している。恩恵を感じるだけに教養主義の復権を唱えずにはいられな い。私が学際的につきあった人は理系社会系を問わず詩文の教養があり外 国語が達者な人が多かった。外国人と食卓で豊かな会話もできぬような専 門家では寂しいではないか。

では21世紀の要請に応え得る教養人の形成は具体的にどうするか、そ の一石二鳥の語学教育法を披露したい。人文主義的な教養教育の基礎は外国語古典の講読で、徳川時代は漢文、明治・大正・昭和前期は高校では独仏の短編などを習った

。西洋では以前はラテン・ギリシャ humanites classiquesを習ったが、近年は近代語古 典 humanites modernesへ重点が移行した。

英語の読み書き話しの力はグローバル人材に必要だが、問題は有限の時間を効率的に使うこと。そのために英語とともに国際関係・歴史など別の科目も同時に学ぶこと。教材にルーズベルトの対日宣戦布告、チャーチルの演説、ポツダム宣言等の英文も用いれば外国が日本をどう見たかもわかる。

そして日本側の非とともに理のあるところも考えさせ、外国語による自己主張も訓練せねばならない。そのためには日本人であることに自信のある人が望ましい。

 《「複眼の士」養成が大学の任務》

『源氏物語』を原文とウェイリー英訳とともに講読すれば、外国語を学びながら自己の日本人性にも目覚める。平安朝の洗練を知れば日本人として妙な卑下はしないだろう。もっともこんな授業は大学院でも無理かもしれないが。

しかし、文化的無国籍者でなく、世界に通用する日本人を育てることは国防上からも大切だ。そんな日本と外国に二本の足をおろして活躍できる人を育てることこそが教養教育の王道で、「複眼の士」を養成することが大学の任務だろう。

「台風を放棄する」と憲法に書けば、台風は日本に来なくなりますか、と田中美知太郎は問うた。世間には「戦争を放棄する」と憲法9条に書いてあるから戦争がないような言辞を弄する者がいる。田中は戦争被害者で焼夷弾で焼かれた顔は恐ろしかったが、そう問うことで蒙を啓く発言には笑いと真実があった。

 《今も通じる竹山道雄の判断》

55年前、国会前は「安保反対」で荒れた。多くの名士はデモを支持した。だが大内兵衛、清水幾太郎など社会科学者の主張は傾向的だったものだから今では古びて読むにたえない。ところがギリシャ哲学者、田中の発言は古びない。今年の国会でも維新の党の議員が「台風放棄」説を引用した。

興味あるのは論壇名士の賞味期限だ。人民民主主義を擁護した社会科学者の期限はとうに切れたが、田中は違う。複数の外国語に通じた人文学者の常識−プラトンの対話を講ずる一見、浮世離れの田中の論壇時評のコモン・センスを私は信用した。

「台風を放棄する」と憲法に書けば、台風は日本に来なくなりますか、と田中美知太郎は問うた。世間には「戦争を放棄する」と憲法9条に書いてあるから戦争がないような言辞を弄する者がいる。田中は戦争被害者で焼夷弾で焼かれた顔は恐ろしかったが、そう問うことで蒙を啓く発言には笑いと真実があった。

 《今も通じる竹山道雄の判断》

 55年前、国会前は「安保反対」で荒れた。多くの名士はデモを支持した。だが大内兵衛、清水幾太郎など社会科学者の主張は傾向的だったものだから今では古びて読むにたえない。ところがギリシャ哲学者、田中の発言は古びない。今年の国会でも維新の党の議員が「台風放棄」説を引用した。

興味あるのは論壇名士の賞味期限だ。人民民主主義を擁護した社会科学者の期限はとうに切れたが、田中は違う。複数の外国語に通じた人文学者の常識−プラトンの対話を講ずる一見、浮世離れの田中の論壇時評のコモン・センスを私は信用した。(ひらかわ すけひろ)
(東大名誉教授)
産経ニュース「正論」
>

◆米国の失態は次に何を招くか

宮崎 正弘
 

<平成27年(2015)11月3日(火曜日)弐 通算第4714号  <明治節>>

 
〜原油の宝庫、中東のグレートゲームは地殻変動中
  ロシアとイランのパワー拡大、米国の失態は次に何を招くだろうか〜


中東の地政学的地図はがらりと変貌を遂げつつある。 主因は米国の対シリア作戦での優柔不断によるイスラエルとサウジの離反、そしてロシアの政治力に期待するイランの政治力量の飛躍的な拡大、トルコの百鬼夜行である。

11月1日に行われたトルコのやり直し総選挙は、慮外なことにエルドアン与党の勝利となり単独過半数を確保した。これでエルドアンは相当、強引な外交戦略を行使しうる立場を得た。

これからはトルコの政治力にも注目である。

中東の地政学的な地図の変容は次のようである。

第一にシリアのアサド政権はロシアによって明らかにパワーが反転し、予見しうる限りの近未来において、体制転覆の可能性が遠のいた。IS空爆を口実にしたロシアの救援と反アサド政権の分裂、ISの壊乱、そしてイランが兵員を増派してアサド体制の防衛に走る。周辺国はアサド体制の延命にそなえるようになった。

第二にはシリアから派生したISがロシア参戦により窮地に追い込まれたことである。

ロシア参戦以後、ISは劣勢となって、シリア国内に於ける戦線を維持するかどうか。またトルコに近い地域にいる東トルキスタン系はISを離れて、アフガニスタン経由で新彊ウィグル自治区にもどる可能性がでた。

当面、ISはクルドと対決をつづけながらもイラク北方の油田を確保し、その密輸で軍資金を維持するであろう。

 第三はサウジアラビアが米国に対して抱く疑惑が決定的となって、その反動でサウジはロシアに寄った。これはアメリカの誤算の最たるものであろう。

第四はイスラエルがオバマ政権をまったく信用せず、イランへ独自の軍事作戦をとる可能性も稀薄となったこと。つまり世界はイランの核武装という悪夢に備えなければならなくなり、イランが核を保有すれば、サウジはパキスタンで代理開発させた核兵器を回収するだろう。カタール、UAE、オマーンという国々はサウジの核の傘に入る。

第五にイラクは政府軍兵士がまったく当てにならず、いずれクルドの独立を認めざるを得なくなるか、バグダッド政権強化のためにイランのシーア派兵士を拡充して貰うか、選択肢は狭まった。


▼地域の大国はサウジとイランだが、NATOの一員であるトルコは重要

第六にトルコである。難民問題で苦況に陥ったものの、エルドアンは派手に跳ね返して、難民の半分以上を欧州へおしつけ、ISへの兵器と資金の兵站路をふさぐと見せかけながら、なおIS兵站ルートを黙認してい る。

そのうえ、ロシアからのガスパイプラインが複線化する展望が開け、 発言力はいやます。エルドアンは「オスマントルコの再来」を夢見るため、イスラム回帰し、周辺国との政治力行使ではエジプトと主導権争いを演じるだろう

第七は日本からみると戦略的価値の薄いイエーメンである。イエーメンはサウジの保護領と見られていたが、人口はおなじくらいあり、アラビア人としては勤勉であり、現在はサウジ、カタールなどの応援を得たイラン系武装勢力と戦闘を繰り返している。 イエーメンは原油ルートの重要な地政学的ポイントをしめており、サウジはイランの浸透をもっとも警戒している。

第八はホルムズ海峡を扼する突端がオマーンの飛び地であり、イランを脅威視する一方でテヘランとの対話チャンネルも維持してきた。

第九は、それならば米国はどうするか、いやどうなるか。

相対的にロシア、イラン、サウジの比重が増すというリバランスのなかで、米国の出番は今後も多いだろうが、影響力が限定的になる。イスラエルとパレスチナの戦闘状態は、以後の中東地図では二義的になった。

第十に忘れてはならないのが、中東に並々ならぬ関心と野望をひめる中国の出方だが、アラブ諸国は基本的に無神論を信じていないので、影響力は武器輸出というカード以外、限定的となるだろう。 この劣性を保管するために、中国はよりイランとの関係を強め、中ロ同盟の強化を図ろうとするだろう。

◆中共は最悪の殺人鬼

平井 修一



中国共産党の軍隊(紅軍、赤軍)は一般的には「赤匪」と言って非常に恐れられた。彼らはほとんど乞食のような集団で、裸足の者や武器なしの者が3分の1ほどを占めた。「赤匪が来るぞ!」という警告が届くと民衆はすべて遠くへ避難し、町や村は空っぽになったというが、彼らは主に地主や金持ち、知識人を殺しまくったからだ。

具体的な被害について知らなかったが、「軍事評論家=佐藤守のブログ日記」11/2にはこうあった。

<私は、平河総研の「甦れ美しい日本」に、「大東亜戦争の真実を求めて」と題して過去の資料に関する感想を書きなぐっているのだが、たまたま今週用の原稿に、K・カール・カワカミ著「シナ大陸の真相:福井雄三訳(展転社)」の中の、蒋介石と馮玉祥の双方に資金援助しつつ、シナに共産主義革命を起こさせようとしているスターリン(ソ連共産党)の謀略活動の実態を書こうとしていた。

ところが自分の不勉強は棚に上げて、「歴史認識」ばかり強調する中韓両首脳に対して、その無知に「抗議」するのではなく「講義」しておこうと考え、一足先にここに掲載しようと思う。

李克強首相よ、少しは、スターリンに蹂躙されていた自国の無残な歴史を振り返ってみるがよかろう。

前掲のカワカミ論文の第3章、中国紅軍の成長(紅軍とは共産軍のこと)には、「蒋介石、共産党と袂を分かつ」の次に、「共産主義者による破壊」の項目があるが、そこにはこう書かれている。

念のために、李・朴のお二人に助言しておくが、これは現在の中国共産党=習近平政権の“ご先祖様”に当たる。

《二、共産主義者による破壊

紅軍(その大部分は長年虐げられてきた小作農や下層階級の人々で構成されているのだが)は行く先々で地主、商店主、自作農、富農などに襲いかかっていった。早くも一九三一年五月には、蒋介石総統の右腕で紅軍に対する軍事行動の責任者であった何応欽将軍は、紅軍によってなされた恐ろしい破壊についての報告を行い、奪われた生命や財産について次のような数字を挙げている。

※江西省

殺された人間 18万6千

死亡した避難民 210万

焼失した家屋 10万

略奪された財産 6億5千万ドル

作物の損失 3千万ドル

※湖南省

殺された人間 7万2千

焼失した家屋 12万

財産の損失 1億3千万ドル

※河南省

殺された人間 35万

家を失った避難民 850万

焼失した家屋 9万8千

略奪された財産 6千万ドル

作物の損失 2億4千万ドル

紅軍に対して蒋介石は30万人の軍隊を投入し、その経費は毎月2000万ドルかかった。1934年末になってもまだ、彼は江西省から共産主義者を追い払うことが出来なかった。

1935年になると紅軍は湖南省と河南省から徐々に撤退して行き、中国西部の四川省と甘粛省に新しい拠点を築いていった。蒋介石は共産主義に対する戦いを続行したが、殆ど成功しなかった。

1935年末頃から紅軍は中国西北部の映西省や山西省、及び内モンゴル南部の寧夏やスイユアンヘ侵入していった。明らかに彼らの最終目的は、外モンゴルのソ連軍と合流することであった。

日本にとってこれは共産主義の脅威となり、それは単に学問的あるいは思想の上での空論ではなく、不吉な現実そのものであった。

モスクワは中国の各地で様々の騒乱を休みなく誘発し続けた。広東での共産主義者の暴動はそれらの中で最も顕著な事件の一つであった。1932年111月一一日、武装した六千人の共産主義者が広東の市庁舎を占拠し、ソビエト政府を樹立した。恐怖政治が3日間読いた。

その後共産主義者は地方の軍隊に鎮圧され、銃殺隊に大量処刑された。ソ連領事は手入れをくらい捜索された。領事自身も含めて12人のロシア人が逮捕され、副領事と他の七人のロシア人の処刑という結果に終った。暴動の背後でソ連領事館が糸を引いていたことを、押収された文書ははっきり証明した》

今でも人民を不幸に陥れて、幹部だけがいいこと三昧、昔から残虐な体質(今ではDNAというべきか)が少しも変わっていないのがシナの共産党である。

カワカミ論文によれば、江西省、湖南省、河南省の3省だけで、紅軍に虐殺された人民の数は60万人(死亡した避難民210万を除く)を優に超えている。

何が「人民共和国」だ。昔から紅軍=共産党政権は自国の人民を虐げて成長してきたのじゃないか>(以上)

赤匪は武装強盗団そのものだった。他の軍閥は町や村の代表者がミカジメ料さえ払えば乱暴なことは控えていたから逃げる必要はなかったが、赤匪は「支配階級は殺せ」と指示されており、洗脳されているから、殺人は大なる正義だった。正義と思えば人はどんな残酷なことでもする。

中共は内戦時代を含めて8000万人から1億人を殺したという。毛沢東曰く「天と戦いてその楽しみは尽きず、地と戦いてその楽しみは尽きず、人と戦いてその楽しみは尽きぬ」。

彼はこう豪語した。「人の殺し方には120通りあるが、半分以上は俺が発明した」。恐怖支配のため住民の一定%を無条件で処刑する「定率処刑方式」を発明したのも毛だ。

英国で出版された毛沢東の秘話“Mao:The Unknown Story”によると、毛は「人民の殺戮に自ら直接関り、極めて残忍な殺害方法をむしろ楽しんでさえいた」という。

毛は空前絶後、最悪の殺人鬼で、この殺人鬼を国父とする中共に天誅が下る日はそんなに遅くはない。同志諸君、その日は爆竹で盛大に祝おう。(2015/11/2)

2015年11月03日

◆お笑い、中国の孔子平和賞

宮崎 正弘 


<平成27年(2015)11月3日(火曜日)通算第4713号>    


中国の主催する「孔子平和賞」って、ノーベル平和賞の劉暁波に対抗して、急遽でっちあげたシロモノで、賞金も僅か10万元。2010年12月に「突如」設立が発表され、しかも第一回の受賞者が台湾の国民党政治家、連戦(国民党名誉主席、親中統一派)だった。

連戦は狐につままれたような表情で、このお笑いのようなイベントにコメントせず、むろん授賞式に出席しなかった。

その後、この孔子平和賞なるものの選考は中国政府系の機関を離れ、香港の「孔子平和研究所」とかいう民間団体に移管された。

第2回の受賞はプーチン、3回目はアナン国連前事務総長、4回目は釈一誠とかいう中国仏界指導者という写真も公表のされなかった人物になった。これで世間から忘れ去られたと思われた。

第5回目は鳩山由紀夫の名前も挙がっていたが、キューバのカストロに決まった。カストロ議長さえ、授賞式に出席しなかった。

そして第6回は日本の村山富市元首相とジンバブエのムガベ大統領に授与されることが決まったが、村山の辞退に引き続き、かのムガベさえもが、辞退した。

漫画にもならない。あれほど中国から援助をしこため貰ったばかりか、ジンバブエでの大統領選挙丸抱えの中国に対して、ムガベは受賞拒否という忘恩の態度で応じたのである。

 それもこれも、世界中の誰もが中国が唱える平和を信用せず、受賞はむしろ不名誉で迷惑と認識しているからだろう。