平井 修一
■8月16日(日)、朝は室温29.5度、快晴、風が秋めいてきたが日射しは強いまま。ハーフ散歩。
8月は 原爆お盆 終戦日 靖国参拝 暴支膺懲(修一)
カミサンが不快そうに言う。
「産経って朝日が配っているの?」
「ああ、この地域では昔から」
「なぜそんなことになっているの?」
「商売だから。産経は部数が少ないところでは専売店が成り立たないから、他社の販売店に配達を委託する。朝日は系列の販売店が食っていけるように競合紙だろうが受託する」
「それって変じゃない!ライバルなのに。もう何を信じていいのか・・・産経は正しい、朝日は嘘つきだと思っていたのに。もう死にたくなる」「まあまあ。新聞も商売なんだよ。それぞれが読者を持っているから、読者の喜ぶ記事を書く。いいか悪いかではなく、国家は国益最優先、商売も会社の利益最優先。利益になるのなら敵から塩を買う、敵に塩を売る。そういうものさ」
カミサンはまるで純真無垢の18歳の乙女のようだ。山本夏彦翁曰く「女は死ぬまで18歳」。まことに然り。
ところでドイツはEUの雄だが、「あまりにも杓子定規だ」「弱者に厳しすぎる」と嫌う国が多いようだ。日本ではこのところ「日本はドイツの技術に敬意を表しているが、片思いに過ぎない」とか「反日ドイツの野望に気をつけろ」といった言論が増えている。
小生はドイツについては、緑の党が主導する脱原発の動きを見ながら「思い込みが激しく、付和雷同で一方向に猪突“妄信”しやすい国柄ではないか」と思うようになったが、実際はどうなのだろう。
熊谷徹著「びっくり先進国ドイツ」(新潮社)の広告から。
<*せっかちで文句屋
日本人、特に年配の人の中には、「日本人とドイツ人の性格には似ているところがある」と信じている人が少なくない。またドイツ人の中にも、「日本人はアジアのプロイセン人だ」と思い込んでいる人がいる。ほんとうにそうだろうか。
私は一九九〇年にドイツに住み始めたのだが、ドイツ人と働いたり、ドイツ人を欧州の他の国民と比べたりすることによって、日本では知らなかった国民性に気づき始めた。住まなければわからない、ドイツ人の性格のいくつかをご紹介しよう。
ヨーロッパで色々な国を訪れたが、ドイツ人ほどせっかちで、待たされることが嫌いな国民はいない。
ある時私は、イタリアのナポリの博物館で入場券を買おうとした。そこでは、北ヨーロッパでは見られない、イタリア的な無秩序さがあたりを支配していた。
人々は列を作って並ばずに、三方向から窓口に押し寄せてくる。まるで早朝の満員電車のようだ。この不愉快な押し合いへし合いの中で、英国人や、イタリア人、フランス人らは、我慢強く自分の番が来るのを待っている。
ところがドイツ人だけは、ひじでゴリゴリ周りの人を押しのけて、切符売り場に少しでも早く近づこうとするのだ。色々な国の観光客がいる場所だけに、自分だけが良ければ他人はどうなっても良いという、ドイツ人の強引さを象徴するような光景だった。
駅、パン屋、映画館で順番を待っている時でも、ドイツ人はすぐに割り込んでくる。郵便局で長蛇の列ができている時にも、「私は手紙を出すのではなく、ちょっと質問をするだけですから」と言い訳して、列の一番後ろに並ばずに、すばやく横から窓口に顔を突っ込んで質問をする人がいる。
理屈はその通りなのだが、図々しいことには変わりない。日本に比べれば、他人の気持ちを思いやったり、譲り合ったりする精神はゼロである。スーパーのレジなどでお金を出すのが少しでも遅れると、背後で待っている客たちの間から、舌打ちやためいきの音が聞こえてくる。
また、せっかちな性格は、文句の多さとなって表面に出てくる。日本では不平や不満を口に出すのは、弱さのしるしと見られるが、ドイツでは悪いこととは見られない。
むしろ、職場などでは不満を上司にきちんと伝えないと、待遇などが改善されない。日本では不平を言わずに、つらさに耐えて黙々と仕事をするのが美徳とされるが、この国では文句を言わないのは、状況に満足している証拠とみなされる。
たとえば市電などが少しでも遅れると、「本当にイライラするなあ。待たされるのはたまらない」と口に出して文句を言う。店先や電車の中でも、聞いている方が恥ずかしくなるような、悪態や呪いの言葉、不平・不満を耳にすることが多い。
あなたがドイツに住み始めて、自分が何かにつけて文句を言っているのに気づいたら、ドイツ人に近づいた証拠である。
さて彼らのせっかちな性格は、几帳面で、効率を追い求める精神の裏返しである。ドイツ人は、仕事に優先順位をつけて、効率的に仕事を片付けるのを好むが、速く目標を達成して、自由時間を楽しむことを誰もが強く望んでいるために、時間をむだにすることが耐えられないのだ。
仕事の面では、この几帳面さがプラスになることもある。ドイツ人の中には、手紙や電子メールによる問い合わせには、必ず、しかも敏速に答える人が多い。
日本や米国に比べると、返事が戻ってくる確率ははるかに高く、「仕事上の手紙にはきちんと答える」ということが、ドイツ人にとって強迫観念になっているようにすら思われる。
たとえば、私のようなフリー・ジャーナリストが、ドイツ政府の財務省や国防省に、取材のための問い合わせを手紙で送っても、ほとんど例外なく返事が来るのはありがたい。
ある時、(手抜き演奏をした)劇場の支配人に対し、そのことを指摘する手紙を送った。すると支配人から「建設的なご意見をありがとうございました。事実関係を調査しています」という手紙が送られてきた。
日本では官庁などに手紙を出してもなしのつぶてということが多いが、こういう手紙をもらえば、怒りも少しは鎮まるというものだ。
そのかわり、ドイツ人から問い合わせの手紙をもらったら、こちらもすばやく返事を出さなくてはならない。せっかちで文句屋の彼らは、返事が来ないと、侮辱されたと感じるので、人間関係にひびが入りかねないからだ>(以上)
強引、図々しい、謙虚さゼロ、せっかち、文句屋、几帳面、効率重視・・・これでは南欧系のユルイ国とは仲良しにはなれない気がする。「几帳面、効率重視」は日本人と重なるが、基本的に「仕事はできるがいやな奴」みたいだ。
アメリカは「仕事はできるが恐ろしい奴」、中共は「仕事はできないくせに傲慢無礼な奴」、韓国は「仕事はまあまあだが統失的な奴」、日本は「仕事はできるが無口で陰険な奴」か。
国益、社益のためには「いやな奴」とも付き合わなくてはならない。習やクネとも握手をしなければいけないから安倍氏も苦労が多い。しわが増えた。
半田手延素麺(旨い!)とかき揚げの夕食後、4人で送り火。
■8月17日(月)、朝は室温29度、大雨、散歩不可。
天津大爆発の空撮映像を見ると、まるで大空襲の跡のようだ。北京〜天津間は120キロ。東京〜沼津、東京〜宇都宮の感じだ。まあ、首都のお膝元と言えなくもないし、日帰り出張圏だ。それだけに北京の衝撃は大きかったろう。
<国営の中国中央テレビは16日午後、李克強首相が現地入りしたと伝えた。事故処理の陣頭指揮を取るためで、現場を視察したほか、避難住民らを慰問したという。原因の究明が進まず、有毒物質の拡散への懸念も強まる中、市民の不満を和らげる狙いもあるものとみられる。
ただ事故発生から4日目の現地入りにインターネット上では、「北京から天津はそんなに遠いのか」などと批判の声があがっていて、不満を収めることができるかは不透明>(NNN8/17)
この間チャイナセブンはおろおろしていたのだろう。「報道規制をどうするか」「この災難をいかにして中共支持に転じるか、客船転覆路線でいこう」とかも検討したろう。
天災の国から見ると中共は人災の国だ。オカラ工事から毒ミルク、時代物の冷凍肉・・・一事が万事、杜撰(ずさん)としか言いようがない。
ブログ「勝又壽良の経済時評」2011/9/8から。勝又氏は経済記者を30年、大学教授を16年勤めた方。
<*中国、次の大事故は建築技術が未熟な「超高層ビル」で起こるのか
中国をつねに観察して気づくのは、地道に技術開発を積み重ねることを後回しにして、「外聞」「見栄」がすべてで先行することである。その意味では「GDP世界2位」は中国にとって、またとない「宣伝」手段である。彼らの「外聞」「見栄」をこれほど満たしてくれるものはないのだ。
7月に発生した高速鉄道列車事故は、営業運転開始前に十分行なうべき試験運転を怠ったほかに、高速鉄度の技術自体が未熟であったことに起因している。それを全く自覚していない独善ぶりが、早くも次の大災害を招くという暗い予測を招いている。
『半月談』誌は、こう警告している(サーチナ8/28転電)。
「中国の超高層ビルが土地利用面積を節約できるとともに、人々が高いビルに優越感を感じるなどの理由で年々増加している。超高層ビルは重大な危険性をも含んでいる。
専門家は超高層ビルの安全維持は相当な難度であり、政府や市民はこれを認識し各種の対策を直ちに行うべきだと訴えている」(以下略)
こうした地味な技術的な指摘は、今の中国人にどこまで聞き入れられるか疑問である。すべての行動では、「外聞」「見栄」という「面子」=「自己顕示欲」が先行しているからだ。
要するに、中国では「人命軽視」(人権意識の未確立)ゆえに、安全性への配慮が足りないのである。「人命は地球より重い」という普遍的価値からは、かけ離れた社会である。
仮に、中国で「人命重視」=「安全性優先」という共通認識が働いていれば、高速鉄道事故も起こらなかったし、今回危惧されるような「超高層ビル」や「高層ビル」での予想される事故も、事前に改善の手が打たれてしかるべきである。
中国で科学技術への関心が薄い理由を、私はこれまで何回も取り上げてきた。それは、儒家(孔子、孟子など)や法家(韓非子など)の思想家が、墨子(春秋戦国時代の思想家)の論理学を徹底的に排除してきた精神文化の影響が根底にあるのだ。
これはイギリスの科学史家のJ・ニーダムが大著『中国の科学と文明』で明らかにしている。中国の精神文化から「論理学」(帰納法や演繹法)を抹殺した影響は極めて大きい。
中国人の技術観を「実用的」に向かわせ、論理学の素養を完全に奪ってしまった結果、16世紀以降に「科学技術」の発達を阻害したのである。この点をいまだ多くの人が理解できず、「中国の世界一論」を潜在的に信じるという「錯覚」をもたらしている。
「GDP2位」になって、中国が得意絶頂にあることは紛れもない事実だ。そういえば8月末、中国から400人規模の訪日団が来た。その折こう言っているのだ。「かつてGDP2位の日本の実情を調べたい」。
「かつてGDP2位」という言葉の裏に、中国人の驕り高ぶった「得意満面」さを知るのである。中国人は「謙虚」さが微塵もない国民であることを、問わず語りしているのだ。
こんな民族にODAを継続したり、「虎の子」の環境技術を「技術漏洩」防止の保証もなく、提供することが正しい選択であろうか。私は頭をひねらざるをえないのである。こうした言い方は、感情的すぎるとの批判を覚悟して、一度は言っておく必要があると思う>(以上)
実にいい論考だ。支那人は現実/事実を観察して対応するのではなく、初めに「こうあるべきだ」というイデオロギー先行である。すなわち、
「共産党は全知全能であり、すべて正しい。それを否定したり、疑問を呈する言論・事象は抹殺される。人民は共産党の指導に従うべし」
人民は思考停止の愚民、見ざる言わざる聞かざるの猿ばかり。これでは学問、技術の革新はあり得ない。役に立ちそうな技術は「開発するなんて時間の無駄。パクレばいいじゃん」。危険を認識していても「余計なことをいえば“不安を煽った”などと収監され、ろくなことになりかねない」。
(毒ミルクの内部告発者は殺されたという)
鉄道事故を起こして高架から落ちた列車を「不都合だから」と埋めてしまおうという国柄だ。隠せば事件・事故はなかったことになるのだ。現実/事実なんてどうでもいいのである。
天津大爆発は隠しようもない規模だが、報道統制で「中共指導者と軍、消防隊は一所懸命にやっている」と演出している。原因や経緯はあかされないが、そのうち漏れ伝わってくるのだろう。事故調なんてないから大事故でも教訓にはされない。だから繰り返される。近いうちにさらなる大事故が起きるだろう。
改革開放から35年、あらゆるインフラの劣化が進んでいる。道路、橋梁、ガス管・・・ま、訪中する旅行者は命懸けで行くんだな。
横浜中華街の料理の具材の多くは中共産だろう。小生は青森産のニンニクを使っているが、価格は中共産の5〜10倍もするから中華街では中共産を使っているはずだ。
今どき「中華害」で食事をするなんて信じられないが、アカの“不安商法”にコロッとイカレテ「徴兵怖い」と震える小4坊主、中2坊主と同様に、中華毒菜なんて気にしないパープリンもいっぱいいるのだろう。ま、命懸けで食うんだな。
■8月18日(火)、朝は室温28度、晴、秋めいた風で涼しい、ハーフ散歩。コオロギの声。
最近見聞、思考、体験したこと。
・父は1983年に亡くなったが、新盆の際に奄美から回転灯籠を4基取り寄せた。つまり32年間、なんとか直しながら使っているのだが、それを収納する段ボールの箱はいよいよボロボロになった。軽さ(安さ)を重視したために寿命が短くなったのだろう。
利便性を優先して安全性が後回しになったり。かくして人災は起きる。
・散歩道で甥っ子の嫁さんと挨拶した。嫁さんは4男1女を産んだ。うち男児3人が用水路で網を持って遊んでいる。「ザリガニ?」と聞けば「ううん、今日は泥鰌」。泥鰌がいるとは初耳だ。
大雨に備えて多摩川の取水口を絞っているから水深は10センチほど。鯉の稚魚は7センチほどになってチョロチョロしている。カラスが4羽、水の中に立ってこれを捕まえている。カラスの知能は鳥類の中で上位だろう。なぜ愛されないのか、興味を覚える。
・今どき5人産む女性は希少価値だ。大金持ちだからできることだが、嫁さんは大分オーラが減ってきた印象だ。父は12人きょうだいだが、2年に一度出産しても24年かかる。20歳で第一子なら末っ子は44歳の時の子だ。母体への負担は大きかったのだろう、60歳ほどで亡くなった。
・雨が降ると大慌てで窓を閉めるが、2階が9か所、3階が4か所、計13か所。雨が止んで青空が見えると「もう大丈夫だろう」と窓を開ける。ところがしばらくすると一転、にわかに雲におおわれ驟雨沛然。大慌てで窓を閉める。
昨日はこれを3、4回繰り返させられた。夏子に翻弄された感じ。さすがに飽きてクーラーを入れた。
猛暑と豪雨の真夏の東京五輪、パクリのデザイン会社、枡添・・・かなり興ざめだ。
・お盆が終わると海が荒れてくるから海水浴もお仕舞だろう。まあ夏のピークは越えたか。犬は今夏は1回も熱中症にならなかった。このまま上手くいけば来年春までは命を長らえるだろうが、足腰が弱っているから心配だ。
・土鍋から水が染み出たので、お粥を焚いてひびを埋めた。こういう老人というか先祖伝来の生活の知恵は忘れられていくのだろう。そもそも今の独身者は料理をほとんどしないのではないか。家で土鍋なんて使ったことがないだろう。
天ぷらを揚げることはないし、精々ご飯を炊いて野菜炒めを作るくらいか。庖丁を研いだこともないだろうし、そもそも砥石がないだろう。
小生は家業が乾物屋だったので、夕食は小3の頃から担当した。最初はご飯炊きを「させられた」が、次第に味噌汁やおかずを作るようになった。店は繁盛して姉二人も手伝っていたから、小生が夕食を作るしかない。やっているうちに工夫もし、要領も良くなっていった。
大学の時は古びた一軒家を友人とシェアしていたが、その時も料理をしていた。友人は大学教授の家の生まれで料理はからっきしダメ、最初は賄い付きの下宿だったが、一軒家に移ってからは専ら外食か買い食い。これで体を悪くして結核になった。
料理がそこそこできることは自存自衛の基本だ。
・大紀元8/18「天津爆発の黒幕? 習主席が江沢民を軟禁か」から。
<天津市浜海新区で起きた一連の爆発事故で、地元当局は16日、死者数112人、行方不明者は95人に上ったと発表した。
事故原因は不明のままで様々な推測が広がるなか、大紀元中国語版は15日、北京指導部に近い情報筋の話として、天津の爆発が原因で、習近平・国家主席は早手回しに江沢民・元国家主席及び息子の江綿恒氏を軟禁したと報じた。
報道によると、今回の爆発は、江沢民派が習政権との権力闘争の敗北に追われて仕出かした致命的な猛攻撃だったという。
爆発の報告を受けた習主席は、二日連続で徹夜して対抗措置を講じた。その結果、一時的に江沢民と息子の身柄を押さえ、同時に、江沢民グループの中心人物、曾慶紅・元国家副主席を自宅に軟禁した。
香港政論誌『動向』7月号によると、今年は、例年の北戴河会議を開く可能性は低いが、秘匿性の高いハイレベルな会合を天津市の浜海新区で開く可能性があるという。浜海新区はまさに今回の爆発の事故現場だ。
*江派メンバー、張高麗副首相が関与か
博訊網によると、爆発が起きた倉庫を有する「瑞海公司」の実質的な総責任者は中国共産党・序列7位の張高麗副首相の親戚で、中国の政界に影響力を振るうだけでなく、軍部にも密接な関係を持っているという。
張高麗は江沢民から厚い信頼を受け、江の力強い推薦によって党中央政治局常務委員に選出され、最高指導部入りを果たした。それまでに、6年間にわたって天津市のトップを務めていた。
中国国内のみならず世界にも衝撃を与えた天津の大規模な爆発事故は、いったいただの偶発的な事故か、それとも権力争い絡みの陰謀なのか、真相の解明には今後の動静が注目される>(以上)
真相は藪の中か。現在の混乱の中で9/3の軍事パレードはとてもできる状況ではないが、強行すれば大顰蹙を買うし、会場に爆弾が落ちてくるかもしれない。強行しなければ習近平のメンツは丸つぶれだ。
進むも地獄、引くも地獄。習の進退は窮まった。自業自得、さっさと辞任するがいい。(2015/8/18)